国王「これより、貴殿が勇者と名乗ることを許そう」
国王「50年にわたる魔族との戦争に終止符を打ってくれ」
勇者「はっ。必ずや、陛下のご期待に応えましょう」
国王「ああ、頼んだぞ」
僧侶「あ、お疲れ」
勇者「お待たせ」
僧侶「その顔だと、無事に勇者を受け継げたんだ」
勇者「うん」
僧侶「いつ国を発つ?」
勇者「明日の日の出かな」
僧侶「え・・・起きれるかなあ」
勇者「じゃあ俺は帰るから」
僧侶「ねえ兵士、じゃない勇者」
勇者「ん?」
僧侶「絶対魔王を殺そうね」
勇者「・・・ああ!」
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僧侶「じゃあまた明日!」
勇者「ただいまー」
精霊「お帰りー。どうだった?」
勇者「問題なかったよ」
精霊「やった!良かったじゃん」
勇者「そうだね」
精霊「兵士が出世してくれて、お母さん嬉しいよー」
勇者「誰のお母さんだって?」
精霊「じゃあ今日は御馳走にしてよ!焼き鳥の盛り合わせ作って!!」
精霊「明日からは簡単に御馳走食べれないんだし」
勇者「・・・分かった、作るから待ってて」
精霊「さすが!優男だねえ」
勇者「はいはい」
精霊「そういえばさあ」
勇者「ん?」
精霊「長旅になるんだよね。準備しなくていいの?服とか、歯ブラシとか」
勇者「もう俺は準備したけど。俺の分だけ」
精霊「え・・・う、うそでしょ?」
勇者「俺の部屋見てきなよ」
精霊「!」ドタドタ
精霊「裏切り者!!なんで教えてくれなかったの!?」
勇者「準備してない自分が悪いんじゃない?」
勇者「御飯までもう少しかかるから、早く準備しなよ」
精霊「・・・分かった」
精霊「薬草と、ミネラルウォーターと、チョコレート。準備できたーー!!」
勇者「お疲れ」
勇者「はい、御飯。早く食いな」
精霊「美味い!」
精霊「じゃあおやすみー」
勇者「うん」
精霊「・・・襲わないでね?」
勇者「安心して寝て」
精霊「・・・はい。おやすみなさい」
僧侶「おはよう、凄く眠たい僧侶です」
精霊「おはよう僧侶ちゃん!」
勇者「おはよう僧侶」
勇者「あれ?荷物少ないけどそれで全部なの?」
僧侶「どうせテントとか寝袋とかは私の分も用意してくれてるんでしょ?」
勇者「まあ、うん。用意してる」
僧侶「予想通り」
精霊「僧侶ちゃんは頭いいなあ」
門兵A「勇者様!僧侶様!おはようございます」
勇者「馬は?」
門兵B「こちらに」
馬2匹「ヒヒーン」
僧侶「凄い!この馬たちって四大将軍の『弓将軍』と『鞭将軍』愛用の名馬たちですよ!」
門兵A「お二人からの『塩』だそうです」
僧侶「『敵に塩を送る』ってやつかな」
勇者「なるほど。俺は四大将軍にとって敵なのか」
門兵A「おそらくそういうことでしょう。四大将軍は誰が一番早く魔王軍を壊滅させるかを競ってますから」
門兵A「勇者様が魔王を討てば、四大将軍は皆悲しむでしょうね」
老人「む?あ、あれはっ!!」
老婆「どうされたんですか?」
老人「あれは勇者一行じゃあないか!」
老婆「え!?」
精霊「勇者、気付かれたよ」
勇者「え!?僧侶、もう行こう。気付かれたみたいだ」
僧侶「別に気付かれたっていいじゃん」
勇者「よくない」
勇者「早く荷物を馬の背に積んでくれ」
門兵B「はい」
老人「勇者様ー!魔王討伐の旅に出られるんですねーー!」
老婆「どうか!どうか魔王を討ち!この国をお救い下さいーーー!!」
精霊「っ!」
門兵A「年寄りなのに大声出しますね。それほど国民は皆、勇者様を頼りにしているのでしょうね」
門兵B「積めました」
勇者「僧侶、早く乗れ。行くぞ」パカラッパカラッ
僧侶「ちょっと待ってよ、勇者ー!」
僧侶「門兵さんたちありがとうね!四大将軍たちにもお礼言っといて」
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