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未央「今日の仕事おっしまーい!」
卯月「お疲れ様でした!」
凛「お疲れ」
未央「さて、帰ろうか?」
卯月「プロデューサーさんが迎えに来てくれてるはずですが、どこでしょうか?」
凛「あれ?収録中はスタジオ内に居たと思ったけど」
未央「どこ行ったんだろ?」
未央「すいませーん!ウチのプロデューサー見ませんでしたか?」
スタッフA「あ、番組責任者と話があるとかで、二人でどこか行きましたね」
スタッフB「あの人のことだから、喫煙室じゃねーかな?」
スタッフA「あー。あの人ヘビースモーカーだもんな」
凛(喫煙室?)
スタッフB「でしたら、出演者の皆さんは控え室でどうぞー」
未央「あ、はーい。了解でーす」
卯月「それじゃあ、控え室で待ってましょうか」
未央「そだね。しぶりーん、控え室行こー」
凛「うん、先行ってて」
未央「オッケー。ごゆっくり~」
凛「喫煙室、か」
【喫煙室】
P「~~~~」
番組責任者「~~~~」
凛「・・・。」
ガチャ
凛(あ、出てきた。話終わったのかな?)
番組責任者「それでは、またよろしくお願いしますよ」
P「はい。お世話になります」ペコッ
凛「プロデューサー」
P「渋谷さん」
P「収録、終わったのですね。すみません、お待たせしてしまったようで」
凛「ううん。たいして待ってないよ」
凛「・・・。」
凛「プロデューサーって、タバコ吸うんだね」
携帯で書いてるので、ID変わるといけないんでトリ付けます
P「ええ。仕事柄、未成年と接する機会が多いので普段は吸いませんが。関係者の方からお誘いがあった時には」
凛「ふーん、そっか」
P「すみません。臭いが、するでしょうか?」
凛「ううん。気にしないよ」ふるふる
P「では、車を回しますので。帰りましょう」
凛「わかった。楽屋の未央と卯月呼んでくる」
P「はい。お願いします」
凛(プロデューサーからタバコの匂いがした・・・)
凛(まぁ。そういうのも悪くない、かな)
凛「・・・。」
凛「なに考えてんだろ、私」
【出演者控え室】
ガチャ
凛「プロデューサー、話終わったみたい」
卯月「では、帰りましょうか」
未央「そだねー」プハー
卯月「換気扇、回したままの方が良いでしょうか?」
未央「あー、うん。あとでスタッフさんが止めておくでしょ。煙いままの方が悪いし」
凛「そうだね」
未央「しぶりん、プロデューサーどこいたの?」
凛「喫煙室」
卯月「わぁ、プロデューサーさんってタバコ吸われるんですね。知らなかったです」
未央「普段吸ってるとこ見たことないよねー」
凛「いつのは吸わないけど、付き合いで、って言ってた」
未央「は~~。大変だぁ」
卯月「お仕事の上では仕方ないのでしょうか?」
凛(・・・未央からするタバコのにおいと、プロデューサーのは違う)
凛(タバコって種類によってにおいが違うんだ)
凛(気にしたことなかったな)
凛「ねぇ、未央が吸ってるタバコ。なんていうの?」
未央「私の?お、しぶりんもタバコに興味出てきた~?」
凛「そういうわけじゃないけど」
未央「私のはラッキーストライク。ラッキーストライクのメンソールのやつだよ!」
凛「メンソール?」
未央「そ。メンソールの香りが入ってるんだよ~」
凛「そういうのもあるんだ・・・」
未央「タバコって種類多いからねー。今はだいたいの銘柄でメンソール入りはあるはずだよ」
凛「へぇ」
卯月「同じ銘柄でも違う種類があると、なんだか憶えにくいですね」
未央「そうそう。同じ銘柄でもタールやニコチンの強さが違うし、そこからさらにフレーバー違いとかあるからね」
未央「あとはタバコの箱がボックスかペラペラの紙のやつか、でも違うんだよ」
卯月「箱の違いまであるんですか!?」
凛「そこまでは知らなかった・・・」
未央「ま、嗜好品だからね。こだわる人はこだわるんじゃないかな?」
凛「ふーん」
卯月「ううっ、難しいです」
未央「まー、吸わない人にはわかんないし。おぼえなくて済むならその方がいいよ」
未央「タバコ吸っても特に良いことないからねー」
卯月「喫煙者の方はみんなそれ言いますよね・・・」
未央「うん、でも吸っちゃう」
凛「変なの」
ブロロロ・・
P「お待たせしました。帰りましょう」
ブロロロ・・・
P「皆さんお疲れ様でした。何か変わったことはありませんでしたか?」
卯月「特にはなかったです!」
P「そうでしたか。明日は10時より事務所のレッスン室でCP全体のレッスンです」
未央「10時ね。オッケー」
P「では、皆さん自宅までお送りします」
未央「よろしくぅ!」
卯月「それじゃあ凛ちゃん、また明日!」
凛「うん、明日。お疲れ卯月」
P「お疲れ様でした」
卯月「はいっ!お疲れ様でした!」
バタン
P「では、最後に渋谷さんのお宅ですね」
凛「うん、お願い」
P「はい」
ブロロロ
凛「・・・ねぇ、プロデューサー」
P「なんでしょうか?」
凛「プロデューサーが吸ってるタバコの種類、銘柄?なんていうの?」
P「・・・タバコに興味がお有りですか?」
凛「そうじゃないけど。銘柄くらいは憶えておこうかなって」
凛「けっこうみんな吸ってるしさ。まったく知らないと、話ついていけないし」
P「そうでしたか」
P「私のは、マルボロです」
凛「マルボロ・・・」
P「うちの事務所の社員では、何故かマルボロが多いですね」
凛「へぇ。そういうのもあるんだね」
P「まぁ、私はあまり吸わないのですが」
凛「うん。それは知ってる」
凛(マルボロ、か。どんな味なんだろ?)
凛「プロデューサーはタバコ好きじゃないのに吸ってるの?」
P「好きか嫌いか、ですか」
P「いえ、あまりそのように考えたことはありません。ただのにおい付きの煙、程度の感覚です」
P「周囲にタバコが好きな人がいれば吸いますし、嫌う人がいれば吸いません。好き嫌いを感じたことはないですね」
凛「ふーん。そっか」
凛(あんまり思い入れのあるものでもないんだ)
キキッ
P「・・・到着しました」
凛「ん。ありがと。お疲れ様、プロデューサー」
P「はい。明日もよろしくお願いします」
凛「うん。また明日」
バタン
【翌日】
凛「おはよ」
卯月「おはようございます、凛ちゃん!」
凛「あれ、みんなは?」
卯月「皆さんみりあちゃんや莉嘉ちゃんが来るまで、談話室です」
凛「ああ、タバコか」
アーニャ「今はこの部屋、私たちだけですね」
美波「みんなで連れだって、一服しに行っちゃった」
凛「そっか。私も行こうかな、談話室」
アーニャ「オゥ!凛も、タバコデビュー、ですか?」
凛「そうじゃないけど。話しに」
美波「ふふっ。最近では向こうの方が人が多いものね」
凛「みんなも行く?」
卯月「うーん、私は遠慮します」
凛「・・・卯月って、タバコ苦手なの?未央が楽屋で吸ってても特に何も言わないけど」
卯月「そういうわけじゃないんですっ」
卯月「私、タバコのにおいは平気なんですが、煙が苦手で。大勢で吸ってる場所だと、どうもダメみたいで」
凛「そうなんだ」
卯月「一人二人ならまったく気にしないんですけど」
アーニャ「そういうコトだったんですね」
凛「アーニャと美波は、タバコ嫌い?」
美波「私はラクロス部員として、まだ現役だから。タバコを吸うと心肺機能が落ちるって聞くし」
凛「ああ、選手なんだっけか」
美波「だから、現役のうちは吸わなくてもいいかなって」
アーニャ「私は吸えますけど、特にメリットが無いので辞めました」
凛「へぇ。吸えることは吸えるんだ」
卯月「知らなかったです!」
アーニャ「だから、ここで美波や卯月とお話してたいです」
美波「ふふっ。アーニャちゃんったら」
凛「そっか。じゃあ、集合時間くらいに戻ってくるね」
卯月「いってらっしゃい、凛ちゃん!」
【談話室】
ガチャ
凛「おはよう。未央、来てる?」
杏「いないよー」
李衣菜「あの子、集合の1時間前に来てずっと喋ってるか、2分前にギリギリ来るかのどっちかだもんね」
きらり「今日はまだ来てないにー☆」
凛「そっか」
楓「あら、凛ちゃんもタバコ?」
凛「あ、楓さんも来てたんだ。おはようございます」
楓「おはようございます♪」
きらり「みんなでお話してたんだよぉ!」
みく「あれ?凛ちゃんって吸うんだったかにゃ?」
凛「ううん。昨日未央にタバコの銘柄について教わったから、みんなどんなの吸ってるのかなって思って」
李衣菜「タバコの銘柄か~。いろいろあるからねぇ」スパー
李衣菜「ケホッケホッ」
かな子「いろんな香りがあるよね!」
凛「みんなはなんていうタバコ吸ってるの?」
李衣菜「ふふーん、私のはメビウス・ワン!」どやぁ
李衣菜「ソフトケースとボックスがあるんだけど、あえてボックスにするのが私のこだわりだぜ」すぅぅ
李衣菜「ケホケホッ」
凛「ああ、箱の違いとかあるんだよね」
みく「みくのもメビウス・・・昔はマイルドセブンって呼ばれてたタバコにゃ」
凛「同じやつなの?」
李衣菜「いいや!みくちゃんのはメンソールで私のはロックにメンソール無しだね!」
みく「李衣菜チャンはそもそもハッカがダメだからメンソール吸えないだけにゃ。何より5ミリが吸えないわけだし」スパー
李衣菜「め、メンソールなんてロックじゃねえぜっ」スパー
李衣菜「けほっ!」
凛「5ミリ?」
みく「含まれるタールやニコチンの量で1ミリとか5ミリ、8ミリみたいな強さがあるにゃ」
みく「みくは3ミリくらいが好きなんだけど、店によっては置いてないから今5ミリの吸ってるにゃ」スパー
凛「へぇ、同じのでも種類多いんだね」
かな子「メビウスのメンソールはね、他にもオプションっていうのがあって、吸ってる途中で香りを変えられるの!」
凛「オプション?」
かな子「フィルターのところに香りカプセルが入っててね、吸いながらそこを潰すと甘い香りがするの!」
凛「甘い香り・・・」
凛(吸ったことがないから、イマイチ感覚わかんないな)
かな子「タバコいろんな美味しい香りの種類があるのに、吸ってもカロリーは無いから最高だよ~」ニコニコ
杏「かな子は毎回いろんなフレーバータバコ買ってくるんだよ」
智絵里「特に決まった銘柄じゃないんだよね?」
凛「ふーん」
かな子「ううん、でもやっぱり一番はキャスターかな?これはね、バニラみたいな香りがするんだよ~」
凛「バニラ?そんなのまであるんだ」
楓「みんなこだわりがあるのね~」
凛「楓さんはどんなタバコを?」
楓「私?私のはピアニッシモ・アリア。こういうのよ」
凛「へぇ、箱かわいい」
楓「タバコはファッションの一部みたいな部分もあるから、箱は大事かもしれないわね」
楓「でも、だからって吸いすぎちゃうと、声がしがれ~っとしちゃうかしらね?フフフ」にこっ
凛「え、あ、今のはどうかと思う・・・」
楓「あらあら♪」スパー
きらり「きらりはねぇ、ショートホープ吸ってるよお!」
凛「あれ、箱が小さい」
きらり「太めで短くてぇ、10本入りだからちっちゃーい箱なの!」
きらり「ちょっと変わってるんだけど、でも吸ったらほんのり甘くて濃くて、おいしいにー☆」
凛「大きさや太さも違うんだ。ほんといろいろあるんだね」
智絵里「でも、一番変わったタバコなのは蘭子ちゃんだよね?」
杏「あれは・・・どうなんだろ?」
蘭子「ククク、我が名を呼んだか?」
智絵里「あ、蘭子ちゃん」
凛「みんながどんなタバコを吸ってるか聞いてたんだよ。蘭子のはどんなタバコ?」
蘭子「我が魔性に魅入られし喫煙具を見たいと?いいだろう!刮目せよっ!」ごそごそ
凛(・・・喫煙具?)
蘭子「見よ!これぞ我が愛煙、ベルゼバブ!!」どやぁ
凛「えっ、それ、キセル?ってやつ?」
蘭子「ククク、いかにも。このいにしえより伝わる喫煙具に、魔女から賜わいしタバコ草を詰め」もそもそ
蘭子「錬金術により作られたマッチで火の精霊を呼び、着火」シュッ(マッチを擦る音)
凛「え、えっと・・・」
智絵里(あ、あのね凛ちゃん)ぼそぼそ
凛「ん?」
智絵里(蘭子ちゃん、話を聞く限りだと、あのパイプはどこかのアンティークショップで買ってきたみたいなの)
凛「ああ、そういう・・・」
智絵里(タバコもね、火を着ける時だけ少し吸うんだけど、あとは煙を燻らせながらパイプを手でいじってるだけっていうか・・・)
凛(完全にファッションなんだね)
かな子(パイプのケースも自作みたいなんだよ)
凛(ああ、確かに蘭子っぽいセンスのケースから出てきた)
蘭子「ククク、これにより我が魂にまとわりつく穢れを浄化する・・・」クスクス
凛「そっか。すごいね、蘭子」
蘭子「へ、へうっ!?え、えっと、ありがと・・・」ドキッ
凛「智絵里は何を吸うの?」
智絵里「私はバージニアのピンク色のだよ」
凛「箱がピンク色だ・・・あんまりタバコっぽくないね」
智絵里「うん。あんまりタバコらしくなくて、かわいくて素敵だなって思ったから」
凛「なんか、智絵里っぽい」
智絵里「ふふっ。蘭子ちゃんのあとだと、何を出してもインパクト無いとは思うけど」
凛「それもそうだね」くすっ
凛「えっと、最後は杏だね」
杏「えーっ、杏がトリ?そんなにたいしたもの吸ってないよ~」
きらり「そうかなぁ?」
杏「杏は外で吸う時はわかばとかだよ。こだわり無いし。かな子の余ったの貰ったりとかもするかなー」
凛「・・・外では?」
杏「うん。家の中では家の中用っていうか。うーん、水タバコって知ってる?」
凛「知らない」
杏「だよねー。じゃそこから説明しよっか」
杏「うーん、簡単に、短く説明すると、水蒸気で吸うタバコって感じかな?」
凛「そういうのもあるの?ていうか、できるの?」
李衣菜「杏ちゃんそんなの持ってるんだ・・・ロックだね!」
みく「みくも水タバコ吸う人初めて見たにゃ」
凛「そんなに珍しいの?」
杏「えっとねー。専用の機械?壺みたいな装置が必要だから、持ち運びは出来ないんだよー」
凛「専用の装置・・・」
杏「杏はネトゲしながらタバコ吸うから、普通の紙巻タバコ咥えてやると灰とか火傷とか気にしないといけないじゃん?」
杏「その点水タバコは灰落ちないし、煙も無いからPC傷めにくいっていうし。ゲームに集中できるからさー」
杏「私がやってたネトゲのギルメンの間で何故かこの水タバコがブームになっててさ。杏も買ってみたんだよ」
杏「これがもう楽でさー。家では今後も水タバコでいいね」
凛「へぇ。理に適ってる、のかな?」
杏「まあ普通は水タバコなんて吸わないよね」
きらり「きらりは前に杏ちゃんのおうちで水タバコ吸わせてもらったよぉ!」
杏「複数人で吸えるってのも面白いとこかもね。杏は基本ソロでしか吸わないけど」
凛「みんなで吸えるんだ。ふーん」
凛(ちょっと特殊すぎて想像つかないかな)
かな子「今度私にも吸わせてね杏ちゃん!」
智絵里「私も見てみたいな、水タバコの機械っ」
杏「えー?杏の部屋掃除してないんだけどなぁ」
ガラッ
瑞樹「あ、楓さんこんなところに居た!」
菜々「探しましたよー!」ミミミン
楓「あら?」ビクッ
楓「ああ、うとうとしていました」
菜々「もー!喫煙しながら寝ないでくださいよ、危ないなぁ」
瑞樹「みんなごめんね。楓さん、連れて行くわね」
みく「あ、はい」
楓「みんな~また吸いましょうね~」ふりふり
瑞樹「ん?まさかもう酔ってます?」
楓「やだなぁ。シラフですよ♪」ニコニコ
菜々「やれやれ」
凛「あのっ」
瑞樹「ん、なぁに?」
凛「今、みんながどんなタバコを吸ってるのか聞いてたんだけど、お二人はタバコ吸いますか?」
瑞樹「あー、わかるわ!タバコ吸い始めの頃は他人がどんなタバコ吸うか気になるわよね!」
凛「・・・まぁ、そんなとこ」
瑞樹「でも!私は以前は吸っていたけど、もう吸ってないわ!美容と健康のために!」
菜々「瑞樹さんらしいですねぇ」
凛「菜々さんは?」
菜々「菜々ですか?菜々は昔から吸っている、このエコーがお気に入りです!」ミミミン!
みく「・・・。」
杏「あー。ぽいですね」
かな子「う、うん!」
凛(?? よくわからないけど、菜々さんらしいのかな?)
瑞樹「それじゃ、私たち行くわね!」
菜々「みんなもお仕事頑張ってくださいねー!」
凛「あ、ありがとうございました」
凛(みんないろんな事考えてタバコ吸ってるんだなぁ)
杏「いやー。意外な大トリがいたね」
みく「トリというか、オチだったにゃ」
李衣菜「ねぇ、エコーって何?どんなタバコ?」スパー
みく「うーん、説明しにくいにゃ」
李衣菜「ふーん?」けほけほっ
凛(プロデューサーの吸ってるタバコ。マルボロ、だっけか)
凛(本人はこだわり無いとか言ってたけど)
凛(どんなタバコなんだろ?)
みりあ「あ、みんな集まったー!」
未央「みんなおっはよー!」
莉嘉「あははっ!タバコくさーい!」
凛「けっこう長時間いたからね」
未央「あれ?やっぱりしぶりんもタバコデビュー?」
凛「ううん。話聞いてただけ」
未央「そう?」
みりあ「みんな最近は喫煙室とかでお話してばっかりでつまんないよー」
みく「うーん、でもみりあちゃんたちのそばで吸うわけにもいかないにゃ」
みりあ「子どものそばではダメだもんね。みりあも妹がいるから、もしタバコを吸う日が来るとしても、ずーっと先になるのかな?」
きらり「その頃にはタバコの販売が禁止になってたりして?」
杏「遠からず、かもね」
莉嘉「城ヶ崎家では大人になってもずっとタバコ禁止だと思う。お姉ちゃんタバコ大っきらいだから!」
未央「え!?美嘉姉タバコダメなんだ!?」
かな子「そういえば、喫煙室とかで見たことないかも」
未央「言われてみれば!」
莉嘉「お姉ちゃんけっこうな嫌煙だよー。お父さんのスーツとかからタバコの臭いしたら、機嫌悪いもん!」
卯月「意外です、よね?」
凛「意外だよね」
未央「うん。美嘉姉と会う時は気をつけなくちゃ!」
凛(タバコのにおい、嫌がる人も多いんだよね)
凛(私は、私の場合は・・・?)
【レッスン終了】
P「それでは皆さん。本日はこれで解散です。気をつけて帰ってください」
全員「はーい!」
凛「・・・。」
未央「しぶりーん、帰ろう~」
卯月「どこかでご飯たべませんか?」
凛「あ、ごめん。今日はちょっと寄るとこあるから」
未央「そう?じゃあしまむー、ファミレス行こうか?」
卯月「はいっ!」
凛「また今度誘ってよ」
未央「うん、まったねーしぶりん!」
卯月「今度行きましょう!」
凛(寄るところ、か)てくてく
加蓮「あ、凛。今帰り?」
奈緒「お疲れー」
凛「加蓮、奈緒。お疲れ様」
加蓮「私たちも今帰りなの」
奈緒「いっしょに帰ろうよ」
凛「ごめん。今日寄り道して帰るからさ」
加蓮「そう?じゃ気をつけて」
奈緒「彼氏?」
凛「まさか」
奈緒「ホントかなぁ?」
加蓮「ほらほら。行くところあるって言ってるんだから、引き止めちゃ悪いよ」
奈緒「あ、ごめん」
凛「いや、良いんだけどさ」
凛「・・・ねぇ、二人とも。二人はタバコって吸う?」
加蓮・奈緒「ん?」
加蓮「タバコ、かぁ。私の場合は身体に悪そうだし、避けちゃうかなー」
凛「そっか」
加蓮「でも・・・」
加蓮「タバコの匂いそのものは、そんなに嫌じゃないよ?」
凛「・・・そっか」
凛(匂い、か)
凛(私も、あの匂いは・・・)
奈緒「私はタバコ買うお金あったら円盤かグッズ買いたい」
加蓮・凛「知ってた」
奈緒「なんだよぉ!」
凛「それじゃ、またね!」
加蓮「うん、お疲れー」
奈緒「またね」
凛(タバコの匂い・・・プロデューサーの匂い・・・)たったった
加蓮「凛がタバコ、か」
奈緒「あの顔。絶対彼氏かなんかの影響だよね」
加蓮「うーん、どうかな?」くすっ
奈緒「んー?」
【コンビニ】
凛(カウンターで買えばいい、んだよね?)
凛(えっと、番号、番号を言うんだ。なんとなく、それは知ってる)
店員「いらっしゃいませー」
凛「あのタバコください」
店員「はい。何番でしょうか?」
凛「あ、えっと・・・」
凛「マルボロって何番ですか?」
凛「・・・。」
凛(何を言ってるんだ、私は)かぁぁ
店員「あ、マルボロですね。赤マルで大丈夫ですか?」ヒョイッ
凛「え、あ、はい!それです・・・」
凛(よかった。ちゃんと通じた)
店員「お一つですか?」
凛「はい」
店員「では、年齢確認のタッチをお願いします」
『こちらの商品は未成年への販売はできません。20歳以上ですか?』
凛「・・・。」
ピッ
凛(買っちゃった)
凛(タバコ、マルボロ)
凛(プロデューサーと、同じタバコ)
凛「・・・買っちゃった」ドキドキ
凛(うわっ、私、これ、けっこう気持ち悪いヤツなんじゃ・・・?)
凛(ひとには言えないよね)
凛「うわぁ、痛いな、私」
凛(私はこのタバコを買って、どうしたかったんだろ?)
凛「ただのファッション?」
凛(それなら、プロデューサーと同じタバコはあり得ないね)
凛「匂いをかいでみたかった?」
凛(変態・・・)
凛「ただの気まぐれ?」
凛(そういう事にしておいてもいいけど)
凛「そうじゃない、よね」
シュッ
凛「・・・。」かぷっ
カチッ
シュボッ
凛(火に先端を当てて、吸う・・・)
すぅーーっ
凛「うっ、ゲッホ、ゲホッ!」ゴホゴホッ
凛「えっ、嘘、なにこれ・・・!?」
凛「タバコって吸うとこんななんだ」
凛「むせる・・・」
凛「おいしくない・・・」
凛「でも、匂いは」
凛(あの時のプロデューサーと同じ匂いがする)
凛「まぁ、悪くないかな」すーっ
凛「ゲッホ、ゲホッ!ゴホッ!」
凛「・・・気持ち悪い」くすっ
凛(プロデューサーの匂いがするタバコ)
凛(私はこのタバコを吸って)
凛(プロデューサーを、少しだけそばに感じたかったのかもしれない)
凛「なんてね」すーーっ
凛「ゴホッ!ゴホゴホッ!」
凛(でも、私にはこのタバコ)
凛「ちょっと早かったのかな?」
すーーっ
ふーーーーっ
凛(大きなため息にも似た一息で煙を吐き出し、私はそのタバコの火を灰皿にもみ消した)
凛(身体の奥にまで沁み入るかのような苦味を感じながら眠りにつく)
凛(その後、私がタバコをたしなむようになったのかは、ヒミツだ)
おしまい
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