八幡「軽音楽部だっけ？」

結衣「うん」

八幡「大丈夫なのか？」


結衣「活動とかには影響しないと思うけど…その先輩は軽音楽部とは関係ないし」

八幡「そのパーティに軽音楽部の何人かが参加してたって感じか」

結衣「そうそう」

八幡「あぶなかったな、部活の集まりだったら活動停止だったかも」

結衣「ほんとだよ～楽しくなってきたところなのに」

結衣「ヒッキーはなんか部活とかしないの？」

八幡「もう勧誘期間とか終わってるし」

結衣「終わってもうちの大学随時募集してるじゃん」

八幡「入る気ない」

結衣「せっかく大学生になったんだからさ、なにか楽しいことやればいいのに」


八幡「楽しいことね…」

八幡（俺たちは卒業して大学生活1年目を過ごしていた）

八幡（由比ヶ浜とは同じ大学に進んだわけだけど…）


八幡「とにかく俺は、一番自由とされている大学生を怠惰に満喫する…」

結衣「ヒッキー…そんなんじゃ、彼女できないよ」

八幡「彼女か…面倒くさいな」

結衣「はあ…すっかりやる気ないし」

八幡「…」


八幡「由比ヶ浜はできたんだっけ？」

結衣「え？えへへ、まあね～っ」

八幡（確か、同じ軽音楽部の先輩だっけ）

結衣「ヒッキーほど格好よくはないかもだけど…いい先輩なんだ」

八幡「俺をそんな持ち上げてなにがしたいの？」

結衣「だってさ…その、元彼じゃん…」

八幡「…そうだったっけ…はあ…」

結衣「とにかく、なにかやること見つけないと、もったいないよ」

結衣「大学終わったら、もう就職だしさ」

八幡（一応、目標は考えてるけどね…あんまり言いふらすことじゃないな）


八幡「わかった」

結衣「うん」

八幡「一応、バイトは受かったぞ」

結衣「へ～いいじゃん、バイトっ　あたしもしよっかな～」

八幡「部活と両立は厳しいだろ、週5日も部活あるのに」


結衣「そうなんだけどさ…やっぱりお金かかっちゃって」

八幡「彼氏に奢ってもらえ」

結衣「同じ部活だから、お金ないよ彼もさ」

八幡「それもそうか…」

結衣「大学生になったけどさ、みんなどうしてるかな」

八幡「シラね」

結衣「ヒッキーてそういう所、相変わらずだね。ホントは気になってても」

八幡「あんまり気にならんし」

結衣「またまた、同窓会とかできないかな～」

八幡「早いだろ…卒業パーティみたいなのしてから、まだ１年も経ってないのに」


結衣「そういえば、そうだったね」

八幡（卒業式後の操業パーティ…みんなが集まったわけだが）

八幡（そこで、俺と由比ヶ浜は付き合った）

結衣「あ～あ、あの時は楽しかったな～」

八幡「なんだよ、今は楽しくないみたいな言い方」

結衣「そんなことないけど…」


結衣「今は…別れちゃったし…」

八幡「…」

八幡「彼氏いるんだろ、そういう話はするなよ」

結衣「わかってる


八幡（俺たちは、数か月の付き合いで別れた…）

八幡（原因は…性格の不一致か？）

八幡（最初はお互い盛り上がったりしてたけど…マンネリ化が早くて…）

八幡（そのまま瓦解…）

八幡（まあ、恋愛なんてそんなもんだと思いました）

結衣「他の人の噂も聞いてるよ、聞かない？」

八幡「由比ヶ浜が言うなら、勝手に耳に入ってくるだろ」

結衣「もう…素直じゃないし」


結衣「優美子と隼人くんが付き合ったってさ」

八幡「へえ…それは」

結衣「あ、食いついたし」

八幡「なんか実ったって感じだしな…」


結衣「うん！よかったよね～！」


八幡「美男美女のカップルか…」

結衣「あ、捻くれた言い方」

結衣「ヒッキーだって、格好いいってば」

八幡「八幡はそんなの信じません」

結衣「もう…」


八幡「葉山は東京の大学だろ？」

結衣「そうだね」

八幡「遠距離か……」

結衣「そうなるけど」

八幡「遠距離はうまくいかないだろ……
」

結衣「もう、すぐどういうこと言うー」

八幡「葉山は裏表あるしな、三浦も遠距離だと…」

結衣「大丈夫だって、絶対❗」

八幡「俺だって別れないなら、その方がいいと思ってるぞ」

八幡(しかし、同じ大学でいつでも会える、由比ヶ浜とも別れた…)

八幡(そうなると遠距離はもっつ厳しそうだ…)

結衣「あとさ、ゆきのんも東京だしさ」

八幡「そうだな、あいつの学力なら当然だな」

結衣「うーん、どうしてるかな？」

八幡「連絡とってないのか？」

結衣「しばらく…ちょうどヒッキーと別れた話したのが最後だし」

八幡「もう3ヶ月か」

結衣「そんなになるんだ、早いよねー」


八幡(なんか、由比ヶ浜とは別れても友達として付き合ってるよね)

八幡(仲違いしたわけじゃないからか、特に気まずくないな)