男「モブキャラの俺に春が来た!」(22)
男「これまでの人生いつもモブキャラだった…」
男「幼稚園の頃結婚の約束をしたA子ちゃんは小学生で転校…」
男「小学生で仲の良かったB乃ちゃんは中学生で俺の親友の主人公1と付き合い始めて」
男「中学生で中高一貫の男子校に進み」
男「高校生では文化祭という機会を散々にした」
男「塾では勉強できないせいで、女子にも話しかけられなかった…」
男「久しぶりにあったA子は超美少女だけど…彼氏持ち」
男「そんな俺にも春が来たんだ!」
一か月前…
男「男子校と言うしばりから逃れるために来た」
男「東京の私立!」
男「すっごく可愛い女の子」
男「Fランクではないから教養も十分!」
男「見る限り広がる女子の多さよ!」
男(推薦だったのは内緒だけど)
男「ここから俺の野望が始まるぜ!」
数日後…
男「女子に話しかけるのすっげえ楽しいな!」
男「自分がイケメンになった気分になるのはあれだけど…」
男「主人公もこんな気分だったのか…」
男「友達もできて最高!」
男「2chみたいにはいかなくってよかった!」
男「俺も自分の主人公の一人だってことを気づかせてくれるぜ!」
その数日後…
男「…」
男「女子と話しかけることはできたし友達もできたけど…」
男「そこから進展がない…」
男「ラインを手に入れたら付き合ったも同然と言う言葉はどうなってるんだ…」
~~~~~~~~ほわんほわんほわ~ん~~~~~~~~~
主人公1「おい男。恋愛ってのはな」
主人公1「ラインを手に入れたら勝利なんだよ!」
主人公1「まあお前はまずスマホ買うことから始めなきゃだけどな」
男「ってのはどうなってるんだ」
男「あっ、友達1だ~」
男「おーい」
友達1「うっす」
友達1「女子のラインゲットできた?」
男「一応」
友達1「お前、出会い厨だったもんな」
男「うるせえよ」
男「コミュ障の俺にはしかたがない」
男「そういえば、うちのクラス付き合ってるの何人いるんだろうな」
友達1「ほーら、まーたそうやって言う」
友達2「すぐにホモ」
友達1「だからホモなんだよお前は」
俺「せやね」
そしてサークルに入り、学生生活が始まった
そして流れること数週間
好きな子や気になる子はいたけど、全員彼氏持ちだった
ちなみにその中にA子もいた
俺はモブキャラに徹した
男「A子!久しぶり!」
A子「あ、もしかして男君…?」
以下略や
A子「最近うまくいってなくて…」
男「そんなんじゃだめだ!」
男「好きな人と付き合えたならば、付き合って行くべきなんだ!」
男「少なくとも俺はそう思うし、俺だったらそうする!」
男「距離なんて関係ない!」
まあ、言わば主人公に発破をかけるサブキャラや、後ろでワイワイ騒いでるモブキャラだった
…そんなに変わってないけどね、高校や中学から
そんなこんなでこうなった
好きな子に告白
男「初めての告白」
男「好きなサークルの子で、たまに同じ授業に見かけるE音ちゃん」
男「背の高くて、胸の小さい子で、ロり巨乳の好みな俺には間反対」
男「でもなんか惹かれる」
男「実家住みなのも高得点」
男「よっし、告るぞー!」
男「しかも今日はうちに遊びに来る…!」
男「これは気があるのでは?」
男「これでモブキャラ脱出だ!」
脳内会議が即開かれた
男A「ついにきたな…」
男C「じきしょうそうではないか?」
男B「しかしいまをのがせばじきはありませぬぞ」
男E「しかしたいぷでないおんなにこくるなぞ…」
男D「…ひとはみなしゅじんこうである」
男D「それからかんがえてもだとうではないか?」
男A「しかし、しゅじんこう?それはうなずけませんな」
男B「?」
男C「たしかにここまでもぶきゃらにてっしてきたいじょう…どうしようも」
男A「ふられてみるのもけいけんか」
男「そんなわけで家にE音ちゃんが来た」
男「部屋もばっちし」
男「こ、コンドームだって買ってあるぞ!?」
ぴんぽーん
男「あ、来た!」
男「いらっしゃいー!」
男「さあ、入って入って!」
そんなこんな、趣味が合ったので趣味の話をした。
自分的には盛り上がったし、仲も近まった気がした
そして帰り道…
男「付き合ってくれない?」
E音「私でよければ…」
という展開になった
付き合ってくれない?って軽く言ったのは失敗だった気がしたが、オッケーをもらって凄く嬉しくて全てが吹き飛んだ
そして初めてのキスをしたのだ
まるでモブキャラでは無いような活躍
まるで主人公、いや
男はようやく自分の恋物語の主人公となれたのだ
駅につき
男「これからよろしくお願いします」
E音「…はいっ!」
E音「私でよければ側に置いてね?」
男「う、うん!」
男(なんだかプロポーズみたい…)
男「よろしく!」
列車が来て初めての手を繋いだのをこの手の感触が覚えている
男「あれか、付き合ったら彼女とLINEすればいいのか」
男「よーし」
男「今日はありがとう、これからよろしくっと」
ピロン
E音「こちらこそ」
E音「顔文字」
男「うっほー!!!」
枕にジタバタ
男「大好きだー!」
男「下宿さいこー!」
そんなこんなで彼女に朝のLINEと寝る前のLINEをする日課が始まった
向こうが起きるのが早いので此方の生活リズムも良くなった
しかし問題がある
童貞まるだしのその発想である
男は押しに弱い彼女を攻めに攻めた
告白するときのように…
そして二週間たった後
男は守ってきたものを捨てた
初めては呆気ないものだった
キスして押し倒してそのまま
押しに弱いのを利用した最低なやり方
じぶん
自分の好き勝手にやってしまった強引さ
AVの見よう見まねでやった
だが
男は達することは出来なかった
まだあの時の情景を思いだし自慰行為をしたほうが気持ちいいだろう
そして彼は気づいた
恋愛はこうあるべきではないと
しかし十代のサガと言うべきか
性欲はそれを赦さない
男は抗い、1ヶ月が経ち、手を出すことが無くなってしばらくが経った
そしていきなりそれはやって来た
別れ話である
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