P「SASUKE RISING!?」 (107)

社長「ああ。TBSさんから直々に、我が765プロ。そして876プロだけでSASUKEをやってほしいと来たのだよ。」
P「そうは言っても…行けるのは真と響くらいですよ!?」
社長「収録は、1ヶ月後と言っていたから、アイドル達に話しておいた方が良いのではないのかい?」
P「……わかりました!ぜひ、そのオファー受けましょう!」



「「さ…SASUKE!?」」
P「ああ!それにみんな出場してほしいんだ!」
千早「ちょ…ちょっと待ってください!一体、アイドルと何の関係が…」
P「言い忘れたけど、歌は絶対に歌えるぞ。」
千早「!!」
P「あと、ステージクリアしたらご褒美ももらえるぞ。」
「「!!」」
P「どうする?やるか?」
「「やります!!」」


P「…SASUKEをナメるなよな…?」

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そうして、1ヶ月。アイドル達はひたすらトレーニングを積んだ。

中でも千早と春香は、目的は違えど前へ出たい気持ちが強く、真とのトレーニングにも参加していた。

大本命の真と響も、おごることなくトレーニングを続けた。

貴音も、ラーメンを禁じて、やよいと共にもやしで減量を始めた。

雪歩は、困惑しながらも独学の穴掘りで体を鍛えた。

伊織とあずさは、水瀬家のトレーニングルームで、日夜汗を流した。

あとの3人は……ノーコメントで。


律子によれば、876プロもそれなりの姿勢でトレーニングしているらしい。


そして、いよいよ収録日を迎えた。

了解。

P「さあみんな!今日は収録だ!」

「「はい!」」

美希「はふぅ…SASUKEなんて、テキトーでも出来るの。」

P「……(バカめ。)」


そうして、アイドル達と律子。そして社長と小鳥さんまで、マイクロバスで緑山まで送った。



春香「うわぁ…高い!」

響「自分、完璧だから完全制覇してみせるぞ!!」

真「テレビで見た光景と一緒だぁ…!!」


セットに感銘を受ける奴もいれば。

美希「zzzzz…」

真美「んっふっふ~」

亜美「完全制覇なんて余裕だもんねぇ!」


おそらく、地獄を見るであろう奴らもいた。


スタッフ「それでは、順番を決める抽選を行いますので、50音順にきてください!」

P「ええと……50音だから……春香か?」

涼「違いますよ!私ですよ!」

P「あ、お前も女扱いなのか。」

涼「ぎゃおおおおん!!!!」

順番

1・高槻やよい
2・日高愛
3・萩原雪歩
4・水瀬伊織
5・我那覇響
6・双海亜美
7・三浦あずさ
8・星井美希
9・秋月涼
10・水谷絵里
11・双海真美
12・天海春香
13・四条貴音
14・如月千早
15(ラスト)・菊地真

天も、真をラストと望んでいたのかと言わんばかりに、真はラストを引いた。

しかし、本当にヤラセじゃないとこは、流石SASUKEと言った所か。



古館「さあ、今回のSASUKEは特別版であります!あの4人目の完全制覇者が生まれた31回のエリアそのものを、15人のアイドルが挑んでいきます!

さあ、まずはゼッケン1の登場です!765プロの元気印!キラメキラリとともに登場!高槻やよいであります!!」

やよい「よろしくお願いします!!(ガルーン)」


古館「さあまずはローリングヒルであります!…おお!これは、上手い!」


やよいは軽いだけあって、こういうエリアは得意だ。

古館「さあ、次は下りでありますが……おお、落ち着いて超えていきました!」


春香「やよい、意外に冷静だね?」

伊織「長介が、ファンだから研究してたらしいわよ?」

古館「さあ、ロググリップでありますが、今回は中学生以下の選手には足がかけられる突起が付いています。」

ハンデとかも、しっかり考えてくれたんだな… 優しい。

古館「さあ、1段!2段!安定しております!」



オルゴールは、後半も同じ突起の量にしてくれた。

古館「さあオルゴール!全身が奏でる音楽の魔物をどう切り抜ける!?」

………お、上手いじゃん。

古館「……おお!さすが高槻家の長女!特技の窓拭きのように突起をしっかりと渡って行った!!」

古館「そしてジャンプハング!!…ここは、どうだぁ!!落ちてしまったー!!」

ネットが近づいていたが、掴む握力がやよいには無かった。


小鳥(インタビュアー)「やよいちゃん、どうだった?」
やよい「落ちちゃったけど…とっても楽しかったです!うっうー!!また機会があればやりたいです!!」

古館「さあ、高槻やよいが大健闘を見せてくれました。そして、ゼッケン2番!高槻やよいが765の元気印なら、私は876の元気印よ!と言わんばかり!HELLOとともに登場!日高愛であります!!」

愛「よろしくお願いします!!!!!!!!」

愛以外「(ビクッ)」


さあ、876はどれくらいのトレーニングをしたのだろうか…?

古館「さあ、ローリングヒル!登りはお手の物!さあ、下りは……!?あっと、どうした日高愛!?突如コース外へと落下!!」

絵里「……!?え、何で!?」

真「…あー、踏み外しちゃったかぁ…」


古館「さあ、リプレイが出ます!!下りで、落ち着いて高槻やよいと同じ方式で行ったのですが……ここで…あーっと、右足を踏み外してそのままコース外へ転落してしまいました!!」


小鳥「どうだった?」

愛「とっても悔しいですけど!!!!!絵里ちゃんと涼ちゃんには、頑張ってほしいです!!!!!」

小鳥「そうね。(…マイクなくても大丈夫だったわね。)」

古館「さあ、年少の2人は残念ながら落ちてしまいましたが、この人ならどうでしょう!穴を掘る事と、お茶を特技とするアイドル!!Kosmos,Cosmosとともに登場したのは……萩原雪歩でございますが…?おっと、スタート台から降りてしまいました!どういったことでしょう!?」

P「お、おい雪歩!」

雪歩「やっぱり無理ですぅ!!棄権しますぅ!!!」

P「……本当にいいんだな……?」

雪歩「……はいぃ……ごめんなさいぃ……」



P「すいません。雪歩、足を痛めてたみたいで……棄権ということでお願いします。」

スタッフ「あ、そうですか……わかりました……」


古館「あっとここで、残念なお知らせです。萩原雪歩選手、足を痛めて棄権ということになってしまいました…!」

P・雪歩以外「!!!???」

春香「ど、どういう事!?」

貴音「それほどまでに、とれーにんぐと言うものをしていたのでしょうか…?」

真「雪歩………」

15さんへ。

失礼しました。まだ、アイマスのファンになって3ヶ月程度なので、876プロまで目が行き届きませんでした。これから、直していきます!
あと、ハプニングは考えておきますww

古館「さあ、アクシデントは起こりましたが、この選手は落ち着いた面持ちでスタート台に立っています。この曲は…DIAMONDであります!!今回、水瀬財閥はSASUKEに携わっておりませんが、このアイドルは出てくれました!水瀬伊織15歳です!!」

伊織「よろしくね!♪」


千早「猫被ったわね。」

春香・真・響・律子「だね。(呆れ)」



が、そんな4人の呆れをぶっ飛ばすように、伊織はオルゴールまで順調に越えていった。

古館「さあ、ジャンプハング!親友の高槻やよいはここで落ちてしまったが!?さあ…どうだー!!行った行った!!」


ネットに掴まったあとも、上手く足を使い足場まで到着。

古館「さあ、タックル!!ここも中学生以下は軽くなっています!まず、20kg!そして…30kg!最後に…40kg!!合計90kgであります!!相撲部屋の新弟子を押しているような気分でありましょう!」

…そんな気分を味わうことは無いと思いますけど。

古館「さあ、そりたつ壁!!時間は残り40秒!呼吸を整え…水瀬が登る!!1回目は失敗ですが……2回目で超えていったー!!」

お、行けるか?

古館「さあそして、ターザンロープですが……上手く着地!そして、ランバージャッククライムと代わって、最終エリアは5.4mの縄ばしごです!残り15秒!!これは行ったでしょう!!………さあ登り切って…ボタンを押したー!!!!残り4秒でした!!」

伊織「ふぅ…よかったわ…」


やよい「伊織ちゃん、流石です!!」

あずさ「あらあら~」

真「お、行った!!」

「「わーーー!!!」」



古館「ここの、そりたつ壁の失敗が精神的にダメージを受けると思っていましたが、2回目で上手く登っていきました。そして縄ばしごも、落ち着いて登っていきました。見事、1人目の1stステージクリアとなりました!!」


そして伊織は、スタート台の裏の椅子に、たった1人座ったのであった。

律子(ナレーター)「そして、今回の注目選手が登場。」

響「まあ、なんくるないさー!!」

響ならば、本当に何とかなると思う。……フラグにならないでくれ…?


古館「おっとこの曲は……「Brand New Day!」であります!沖縄から来た、765の2大ダンサーの1人が早くも登場です!!ペットの、イヌやハムスター、さらにはワニまで応援しています!今回は特別ですが、危害を加えればこちらで保護させます!そして、スタート台にいるのは、我那覇響です!!」

響「うがー!!ペットは自分の家族だぞー!!」

P「つべこべ言わないで、準備しろ!」

響「うぅ……」

まあ、当然ながら快調だった。しかし、タックルだけは誰にもわからない。

古館「さあ、タックル!!高校生以上は、1つ目50kg!そして60kg!!ラストに70kg!!!」

………やはり、苦戦を強いられる。

古館「あっと、少し水瀬よりも押すスピードが遅く見えます!」


しかし、時間をかけて押し切った。


古館「さあ、残り30秒!!……さあどうだ!!1発で登って行った!!」

タックルで足にきたと思ったが、さすが響。足の筋肉は凄まじい。


古館「さあ、ターザンロープも落ち着いて超えた!残り10秒!行けるか!?…お、早い!!間に合うか!?どうだ!?」


……………間に合った!!!

古館「行ったーー!!残り1.4秒!!ギリギリながらクリアした!!」


貴音「さすが響ですね…!」

真「さっすがー!!」


小鳥「1stSTAGEはどうでした?」

響「タックルがきつかったけど、その他は落ち着いて行けたぞ!!」


見事、2人目のクリア者となり、伊織の隣に座った。

古館「さあ、2人連続クリアといういい流れが出来上がっています。さあ、6人目の挑戦者!「黎明スターライン」とともに登場!双海姉妹の妹、双海亜美です!!」

亜美「んっふっふ~!」


結果なんて、見なくても分かる。

古館「あーっと!!早い!早すぎる落水!!」


「「ですよねー。」」


やっぱりな。ナメてかかるからそうなるんだ。(インタビューもカット。)

寝ます。明日も書きます。

古舘「さあ、双海亜美は瞬殺されてしまいましたが、この選手ならどうだ!?あの名曲、「隣に…」をバックに登場!!全国のお父さん方、お待たせしました!!竜宮小町の最終兵器!!三浦あずさ21歳!!」

あずさ「よろしくお願いしますわ〜」


古舘「さあ、ローリングヒル!!登っていきました!そして、下りは…跳んでいったー!!着地したが、凄まじい揺れであります!!」

…揺れとか言わないでくれよ…w

古舘「さあロググリップ!!あの丸太がこんなに羨ましいと思えるのは、そう無いでしょう!」


…ロググリップも、クリアした。

古舘「さあ、オルゴール!…ここは、慎重に……あーっと!!まさかの落水!!!」


伊織「…はっ!?」

響「あずささん。着地失敗しちゃったぞ。」


古舘「さあ、大丈夫でしょうか?三浦は、カナヅチと言うことですが…あっと、やはり溺れている!大丈夫か!?」


やばい!これ以上水にいると、放送事故になる!

古舘「おっとここで、Pが自ら水の中へ飛び込みました。…そしてようやく、救助しました!」


あずささん…完全にスタミナ不足だな。カナヅチとは言っても、ここ底が浅いし。それに気づかない程、頑張ったのだろう。

小鳥「大丈夫ですか?」

あずさ「うふふ…恥ずかしい所を見せちゃいましたね……後の皆さんも、頑張って下さい!」

今、思ったが。

あずささんの時の実況のテンション、昔の初田さんだったな。w

見所が無かったので、ダイジェスト。

古舘「さあ、星井美希!!早い!ローリングヒル下りで足を滑らせてしまったー!!」

美希「嘘なの!これは…嘘なの!!」


古舘「秋月涼は、あの竜宮小町のプロデューサー、秋月律子のいとこであります!!


……行った!!876初の、1stSTAGEクリアー!!」

涼「やったーーー!!!」


古舘「さあ、水谷は秋月涼の成功例を脳裏に浮かばせているか!


……登れない!やはりタックルで、足の力を奪われてしまった……!」

絵里「…悔しいなぁ…」



古舘「さあ、亜美がダメなら真美はどうだ!?……あーっと!!双海亜美とまったく同じ光景を作ってしまったー!!!デジャブです!!」


美希・ローリングヒル下り、足を滑らせて落水。

涼・クリア。

絵里・そりたつ壁リタイア。

真美・登りで足を滑らせて、顔面をぶつけ落水。

律子「そして、いよいよ最強の4人だけが残った。まずは、この女。」

春香「道中だけで転べば問題ない!!」


古舘「さあ、現在11人中3人がクリアしております!果たして、この1stをこの女はクリア出来るか!?「乙女よ大志を抱け!」とともに登場!765プロのリーダー!天海春香!!!!」

春香「頑張ります!!!」

意外にも、タックルを悠々と押し切り春香はそりたつ壁までたどり着いた。

古館「さあ、登る!!あっと、ここで転倒!!」


ついに、春香が転んでしまった。

古館「転んでも、頑張れ!急ぐなら真っ直ぐ進め!!……登っていったぁ!!!」


真「転んだ影響は見えないけどな……どうだろ?」

千早「………」


古館「さあ、ターザンロープ!ここは落ち着いて……着地した!残り10秒!!行けるか!?………5秒、4秒、3秒、2秒!!もう少しだ!いけ!!………押しましたが同時にタイムアップのブザーも鳴りましたが……これはどうでしょう!?…………さあ、結果が出ました!!」

全員、緊張した面持ちで結果を待つ。無論、春香は手を組んで願う。

古館「………OKです!!天海春香、1stSTAGEクリアです!!!!」

春香「わっほい!」


千早「さすが春香ね…」

貴音「手本どおりに……行けば…」

あずさ「あらあら~」


小鳥「結構、危なかったね?」

春香「転んだせいで、膝を痛めちゃいましたけど……根性でがんばりました!!」

古館「さあ、天海春香はギリギリながらクリアしました!この選手はどうでしょう!?この曲は…「風花」であります!!銀髪の大和撫子、四条貴音18歳!」

貴音「よろしくお願いいたします…」


再び、「揺れ」(場所はあずささんと違う。)をいじられた。



古館「さあジャンプハング!!あっと、このシーンは結構レアであります!!」

あ、お尻がカメラの方に向いてしまった。…まあいっか。


古館「さあタックル!早い早い!!まさに、ラーメンパワーが炸裂しております!!!!


……さあそりたつ壁!!1回目は失敗!!2回目は………惜しい!届かない!!!」

響「……貴音ぇー!!諦めるなー!!!」



貴音は、1回俯いて……再び壁を登った。

古館「…!!3回目で登っていきました!!残り15秒!!行けるのか!?」

響「貴音!!頑張れ!!!」

春香「貴音さん!!」

亜美・真美「お姫ちーん!!!」



古館「………あーっと、ここでタイムアップ!!!縄ばしごを登り切りましたが、惜しくもタイムアップ!!」

響「貴音……」

伊織「惜しかったわね……」

やよい「貴音さん……やっぱり、もやしだけじゃ栄養足りなかったのかな?」


貴音。そりたつ壁にてこずり、タイムアップ。が、かなり健闘したと思う。


小鳥「貴音ちゃん。どうだった?」

貴音「小鳥嬢……悔しいですが、とても楽しかったです。」





真「…………よしっ。」

亜美「……!まこちん、どこ行くの!?」

真「雪歩のとこに行くよ。……説得してくる。」

亜美「ゆきぴょん、怪我してるんでしょ!?」

真「…ボクには、そうは見えなかった。……緊張して棄権したなら、ボクは説得して出場させるよ。」

亜美「まこちん……」

真「順番来たら、電話をかけて。頼むよ。」

亜美「…………うん!」

律子「残る挑戦者は2人。14人目は、この女。」

千早「春香、テーピングを手首に巻いてくれない?」

春香「良いよ!…怪我したの?」

千早「ううん。握力を、少しでも強くしたいの。」

春香「……そんな方法があったんだ。」

千早「春香。絶対クリアしてみせるからね。気合も入れてくれない?」

春香「わかった!」


折ったタオルを千早の背中に乗せて……思い切り背中を叩いた。(儀式。)

千早「…よしっ!!」

春香「頑張って!!」

古館「さあ、この曲は「細氷」であります!!アイドル界でも抜きん出た歌唱力は、肺活量から来ているはず。だとすれば、このSASUKEでも良い成績を残すことも出来るでしょう!!如月千早16歳!!!」

千早「よろしくお願いします。」


古館「さあ、まずはローリングヒルでありますが、早い!!下りも…おっと走り幅跳びのように跳んで行った!!」

どうやら、千早は最速タイムを狙っているようだ。


古館「ロググリップも、安定しています。そしてオルゴールであります!……おっと上に上って走った!さあ、着地は慎重に……いきました!!


ジャンプハングは……高い!高いところに掴まりました!」


春香「そういえば、千早ちゃんの家に、トランポリンがあったけど……やっぱり練習してたんだね。」


古館「さあ、タックル!ここは……押していきます押していきます!歯を食いしばって、合計180kgを必死に押していきます!!



さあ、そりたつ壁は…1発で登っていきました!!どうだと言わんばかり!!まだ残り45秒もある!」

春香「早い!!」

響「千早、すごいぞ…!」


ターザンロープも落ち着いて攻略し、ラストの縄ばしごへ。

古館「さあラストの縄ばしご!これは速い!!最速は間違いありません!!………さあ登りきった!!!!タイムは……27秒!!!文句なしの最速です!!」

千早「良かった……」


春香「千早ちゃんすごい……!!」

伊織「なかなかやるじゃないの!」

やよい「千早さん凄い……」



小鳥「速かったね!」

千早「ありがとうございます。……疲れますね、やっぱり。」

小鳥「そう言うけど、千早ちゃんも笑顔になってるよ?」

千早「何よりも楽しく出来たからだと思います…!」

ちょうどその頃……

―医務室―

真「すいません……雪歩は?」

スタッフ「ああ、寝てますよ?話をするなら、僕外にいきますよ?」

真「いいんですか?……すいません。お願いします。」

スタッフ「……萩原さん、足を怪我してないのに…どうしたんだろうね?」

真「雪歩にも、事情があったんです。」

スタッフ「そっか…菊地さん、頑張ってね。」

真「はい!!」

真「雪歩。」

雪歩「……真ちゃん…」

真「……頼むから、挑戦だけでもしてよ……」

雪歩「………無理だよぉ……こんなひんそーで、ちんちくりんな私なんて…」

真「……やってみなきゃわかんないだろ!!」

雪歩「っ!!」

真「そうやって、いつも逃げてばっかりで!!ボクがどんな思いなのかも知らないで……やるだけやってくれよ!!」

雪歩「………でも…棄権しちゃったし……」

真「それなら、プロデューサーに頼むから!!……行こ?」

雪歩「……………じゃあ…頑張ってみる……!」

真「……よし!じゃあ、一緒に行こう!!」


prrrrr…

真「来たか…」

亜美「まこちん!!千早お姉ちゃんクリアしたよ!!」

真「わかった。今から行くよ!……雪歩。行こうか。」

雪歩「うん!!」

真「プロデューサー。」

P「真、どこ行ってたんだ!?急いで準備してくれ!!」

真「ごめんなさい……雪歩を、頼みます!」

P「え、おい!……雪歩…大丈夫か?」

雪歩「プロデューサー………私…がんばりたいです……」

P「……そうか。……じゃあ、やってみようか!」

雪歩「……はい!!」


この後、総合演出の方ともう一回話して、雪歩は真の後で挑戦することになった。

古舘「さあ、いよいよ15人目の挑戦者を迎えました!この曲は「自転車」であります!空手やスポーツ全般を得意としておりますが、好きな事はぬいぐるみ集めという、何ともギャップ萌えしそうな選手であります!!さあ、如月千早が出した最速タイムを抜く事が出来るか!?菊地真17歳!!!」

真「よろしくお願いします!!」



さあ…おお。流石のスピードだ。


古舘「速い!!ロググリップも安定して攻略!!そして、オルゴールも……楽々です!」


全く休まずにジャンプハングも攻略。残り…70秒!?速すぎだろ!!

古舘「さあタックル!!なんだこのパワーは!?まるで魚河岸市場の、マグロが入った発泡スチロールを軽々と押す漁師のようだー!!」


春香「…(呆然)」

千早「…2ndで最速タイムを狙うのはやめましょう。」

やよい「うわー!!真さん力持ちです!!」



そりたつ壁も、全く苦にせず登る。そして、いよいよ縄ばしごへ。


古舘「さあ!残りはまだ45秒!!これは最速タイムが更新されるか!?……さあ登りきったー!!タイムは…なんと32秒!!最速タイムを更新していったー!!!」


千早「…さすがね。」

響「勝負は多分3rdだぞ!」


響は、2ndも超えられると思っているようだ。まあ、響ならいけるかも知れないな。


小鳥「どうだった?」

真「とっても楽しかったです!!ボク、とにかく楽しんでやろうと思ってたので良かったです!!」



そして、本当のラストを飾るのは……

雪歩「うぅ…また緊張してきちゃいました…!」


亜美「大丈夫だよ、ゆきぴょん!まこちんも行ったんだから、一生懸命トレーニングしてたゆきぴょんなら行けるよ!!」

雪歩「……うん!ありがとう、亜美!!」

追記

千早と真はそりたつ壁終了後、共に45秒余っているのにも関わらず真の方が5秒速いってどういうこと?という人がいると思うので解説します。


千早は、ターザンロープ挑戦直前で45秒。

真は、縄ばしご挑戦直前で45秒。

そういう事を書きたかったです。

説明不足、申し訳ありません。

古館「さあ、これで1stSTAGEは終了でありますが……ここで、萩原雪歩が復活したそうです!!特別に、菊地真の後ではありますが挑戦して頂きましょう!」

そして流れる「Kosmos,Cosmos」。

雪歩「がんばります!!」


春香「雪歩がんばれー!!」

亜美「ゆきぴょんがんばれ!!」

真「雪歩いっけー!!」

すると、雪歩は凄まじいポテンシャルを発揮した。

古館「眠れる獅子とはこのことか!?タックルも、上手く押し切っていたー!!」


真「行けちゃうね…!」

古館「さあ、そりたつ壁も……1発です!!残りは25秒!これは行ったでしょう!!

ターザンロープも……落ち着いて着地!!最後の縄ばしご!!さあここも慎重に上がっていきます………さあ登り切った!!ホッと胸を撫で下ろして、ボタンを押していった!!残り6秒!!」


春香「行ったー!!」

千早「萩原さん……よかった……!」

真「雪歩ー!!!」


古館「まったく怪我の影響が見えませんでした!!悠々と1stSTAGEをクリアしていきました!!」


小鳥「雪歩ちゃん、よく頑張ったね!!」

雪歩「ありがとうございます……!」

小鳥「2ndも頑張ってね!!」

雪歩「はい!!」

律子「クリア者は15人中7人。中学生組は、水瀬伊織のみが。876は秋月涼のみがクリア。残った7人は、スタミナ地獄の2ndを超えられるのか?」

成績

―クリア組―

1位・真    残り32秒

2位・千早   残り27秒

3位・涼    残り12秒

4位・雪歩   残り6秒

5位・伊織   残り4秒

6位・響    残り1.7秒

7位・春香   残り0秒

―リタイア組―

8位・貴音   ゴール手前タイムアップ

9位・絵里   そりたつ壁

10位・やよい ジャンプハング

11位・あずさ オルゴール

12位・愛   ローリングヒル下り、着地失敗

13位・美希  ローリングヒル下り、滑って落水

14位・亜美
    真美  ローリングヒル上り、顔面をぶつけて落水

―2ndSTAGE―

1.クロススライダー

2.サーモンラダー上り(間隔は通常より狭い)

3.サーモンラダー下り(同上)

4.スパイダーウォーク・スパイダードロップ

5.バックストリーム(逆流なし)

6.ウォールリフティング(20kg、30kg、40kg)

制限時間135秒

―PM4:00。2nd収録開始。―

古館「さあ、このレーザーと炎に包まれる異様な雰囲気の2ndSTAGE。果たして、このスタミナ地獄から生還するのは7人中何人なのでしょうか!?さあ、「First Stage」とともに登場!というより、「First Stage」は1stで使った方が良かったのではないのか?そんなことはさておき登場です!萩原雪歩17歳!!」

雪歩「よしっ!!」

古館「さあ、まずはクロススライダー……問題なし!安定しています!さあそして、サーモンラダーはどうでしょう?

さあまずは上り!…1段!!そして…2段!3段!最後に…4段!!!行きました!!さあ、そして下りはどうだ?まず1段!そして2段!最後に……3段!!危ない!片手が離れてしまいましたが……何とか持ちこたえました!」


真「お、いけるんじゃない!?」

春香「落ち着いてるね!」


古館「さあスパイダーウォーク。ここは滑り止めを足に塗ります。……慎重に、慎重に前進していきます!滑らないように、囲碁のように2手、3手先の未来を読む様に、進んでいきます!!最後のスパイダードロップも……落ち着いて超えました!」

古館「さあ、バックストリーム!!9mのプールを泳いでいきます!!

………さあ泳ぎ切った!!残り25秒!!」


真「頑張れ!!」

春香「雪歩っ!!」


古館「さあ一枚目!!20kgを……持ち上げた!!さあ二枚目!!残り10秒!!くぐり抜けて最後40kg!!どうだ!!いけるか!?

…………くぐった!!そしてボタンを押した!!!」


響「雪歩…すごいぞ!!」

千早「萩原さん……凄く息が上がってる……」

真「雪歩、おめでとう!!」


小鳥「雪歩ちゃん、大丈夫?」

雪歩「はぁ…はぁ……クリアできたので……よかったですぅ……」

小鳥「3rdも頑張ってね!!」

雪歩「…はい……!」


雪歩、連続の疲労を乗り切り3rdに進出。

49さん、ごめんなさい。

ここから訂正していきます。

古館「さあ、唯一残った中学生組のこの選手はどうでしょう?「フタリの記憶」とともに、ゲートから登場!!水瀬伊織!!!」

伊織「……」


古館「さあ、冷静沈着に……耐え切った!そしてサーモンラダー!!1段!2段!3段!そして4段!!さあ、そこから下りへ……!あっと!!下りへの移行に失敗してしまった!!!」


やよい「……はわっ!?伊織ちゃん、落ちちゃいました……」

春香「……あっ!何で!?」



伊織「………きー!!悔しい!!」

古館「なんとも悔しそうです…!!」


小鳥「伊織ちゃん。悔しそうね…」

伊織「……うるさい!小鳥!!」

小鳥「ピヨッ!?」

伊織「また、トレーニングしてやるんだから!!絶対超えるんだから!!」


ま、伊織にとって良い薬になったかもな。SASUKE出場は。

律子「1stでは苦戦したこの女。果たして2ndでは、ポテンシャルを発揮できるか?」

響「なんくるないさー!!」

貴音「響……頑張るのですよ…!」



古館「さあ、3人目の挑戦者です!!「Next Life」と共に登場!!我那覇響です!!」

響「頑張るぞ!!」



古館「さあ、クロススライダー………あっと!?ここでまさかの落水!!!」


春香「………っ!?ウソっ!!」

千早「…ウソ……」

真「……えっ!?なんで!?」

雪歩「……!!響ちゃん!!!」

「「ウソ……」」「ひびきんが……」「響……」


あまりの衝撃に、言葉を失うアイドル達。それもそうだ。俺だって驚いている。

古館「さあここです!……あーっと。ここで、右手が滑ってそのまま…!沼へと引きずり込まれました……!!」


小鳥「……今の心境は………?」

響「……とっても悔しいぞ………悔しすぎて……涙が止まらないぞ…!!」

小鳥「響ちゃん………頑張ったよ…!頑張ったから……次はもっと頑張ろ?」

響「…………うん…!わかったぞ!!次こそは超えてみせるぞ!!」



果たして、この衝撃は後続のアイドル達にどう影響するか…

古館「さあ、先ほど本命の1人であった我那覇がまさかのクロススライダーで足元をすくわれてしまいました。この選手にはどう影響するか!?「Dazzling World」をバックに登場!!876の最終兵器!!秋月涼15歳!!」

涼「…よっしゃー!!!」


涼は、おと…ゴホンゴホン。15にも関わらず、スパイダードロップまでクリア。

古館「さあバックストリーム!!ここは…潜水で行きます!おお、上手い!!一回も息継ぎせずにはしごにたどりついた!!


ラスト、ウォールリフティング!!1枚目!!持ち上げた!2枚目……あっと、挟まれてしまった!!落ち着け!!さあ行った!3枚目……上手く超えた!!そして押していった!!876の威厳を保ってみせました!!」


愛・絵理「行ったーー!!!!」


春香 シューシュー…「お、涼も行った!!」

千早「……春香、クロススライダーだけ、慎重にね?」

春香「オッケ!」


小鳥「涼ちゃん、どうだった?」

涼「辛いですね……足も腕もガクガクですよ……」

小鳥「3rdも頑張ってね!!」

涼「はい!!」


見事、涼は雪歩に次いで2人目に入ることが出来た。

律子「765のリーダー出陣。3人目はこの女か?」

春香「………よっしゃ!!」


古館「さあ、この曲は……「乙女よ大志を抱け!」です!!765のリーダー、天海春香17歳!!」

春香「よろしくお願いします!!」


古館「さあ、クロススライダーは……落ち着いてクリアしました。そしてサーモンラダー!!速い!!あっという間に4段上がった!!そして……下りも速い!!最速を狙っているのか!?」


千早「……春香の闘争心は、呆れるほど強いわね…」

真「……なるほど…!」


古館「スパイダーウォークも速い!!あっという間に……下って行った!!バックストリームは……おっと犬掻きだ!!しかし速い!!なんだこの犬掻きは!?まさに水陸両用の警察犬を見ているようだ!!」


あっという間に泳ぎきった。残り…55秒!?

古館「さあウォールリフティング!!おっとこの挙げ方!!山本進悟を髣髴とさせてくれます!!さあ、あっという間に3枚目もくぐり抜けた!!おっと、残り43秒!!文句なしの最速タイム!!」


千早 シューシュー…「……行けた?……よしっ、私も頑張ろう!」

真「…春香。絶対負けないからな!!」



小鳥「春香、凄かった!!」

春香「ありがとうございます!!3rdも、千早と真も一緒に挑戦したいです!!」


春香、機先を制して最速タイムを樹立。見事3人目のクリア者に。

山本進悟を髣髴 ×

山本進悟を彷彿 ○

律子「この女にとって親友であり、盟友である春香が見事クリア。続けるのか……?」

千早「…最速狙ってみるわ……!」


古館「さあ、5人中3人がクリアしました2ndSTAGE。果たしてこの選手はどうか!?「眠り姫」とともに出てまいりました!如月千早!!」

千早「…ふぅ……!」


古館「さあ、クロススライダーは……落ち着いて突破!さあサーモンラダー!!どうやら如月は天海のタイムを上回って見せようというのか!?下りも速い!!!」

もはや、千早にとって今の2ndは春香と真っ向勝負する舞台になっているのだろう。

古館「スパイダードロップも……問題ない!!そしてバックストリーム!!速い!!天海とは対照的にクロールで超えていった!!

残り60秒!!速すぎる!!さあウォールリフティング!!速すぎてカメラが追いつけない!!もうタイムレースになってきた!!!!残り46秒!!最速を塗り替えてきたー!!」


千早……本気120%になってしまったようだな……


やよい「千早さん、速すぎます!!」

春香「さすが千早ちゃん!!」

真 「………最速は、またボクが持って行きますよ!!」


小鳥「やっぱり、春香ちゃんに火を付けられた?」

千早「はい。あんなの見せられたら、こっちも本気になってしまいました…」

小鳥「かっこよかったよ!」

千早「あ、ありがとうございます!!」


千早、春香を凌ぐポテンシャルを見せつけて、4人目のクリア者に。




残るは、765最強のアイドル。

良いところですが、今日はここまで。


明日に、完結させようと思います。

律子「6人が挑んで、4人がクリアした2ndSTAGE。この女は、続けるか?」

真「………よしっ!絶対勝つ!」


古館「さあ2ndSTAGEもクライマックスを迎えました!「迷走Mind」とともに出てきた大本命!!菊地真17歳!!!」

真「………ふぅ…!」


古館「さあクロススライダーは……行きました。続いてサーモンラダー!!速い!!如月千早・天海春香に見せ付けるかのように下りに移行!!下りも速い!!!」

もう、このアイドル達は恐ろしいな……



古館「スパイダーウォークも速い!!異常なスピードで、スパイダードロップも……超えていきました!!

……バックストリームも………おっと潜水で行った!!速すぎる!!海女さんがサザエ・ウニを見つけるように、はしごへもう辿りつきました!!」


残り……67秒!?

古館「さあ、ウォールリフティング!!1枚目!!商店街のシャッターのように、次々と開けられていく壁!!あっという間にボタンを押したー!!残りタイム……なんと、53秒!!!壮絶なタイムレースを制しました!!!しかし、これは時間内にクリアすれば良いんです。そこは忘れないでください!」



小鳥「速かったね!!」

真「そりゃあ、2人のスピードを見ちゃったら本気になりますよ!!勝ててよかった!!」

小鳥「3rdも頑張ってね!!」

真「はい!!……やーりい!!」

律子「生き残りは5人。765からは、雪歩・春香・千早・真。876からは、涼のみが2ndSTAGEを攻略。果たして最難関、3rdSTAGEをクリアできるアイドルは居るのか?」

成績

―クリア組―

1位・真  残り53秒

2位・千早 残り46秒

3位・春香 残り43秒

4位・涼  残り18秒

5位・雪歩 残り12秒

―リタイア組―

6位・伊織 サーモンラダー 上り→下りへの移行失敗

7位・響  クロススライダー

―3rd STAGE―

①ドラムホッパー(間隔1.2m→70cm)

②アイアンパドラー(全長5.5m→3.5m)

③サイドワインダー・R(間隔1.8m→1.2m)

④クレイジークリフハンガー(突起3cm→5cm・間隔1.8m→1.2m)

⑤バーティカルリミット改(突起1cm→3cm)

⑥パイプスライダー(ジャンプ距離、短め)

小鳥「どう?雪歩ちゃん?」

雪歩「諦めなくて良かったです……真ちゃんに感謝してます…!だから、全力で頑張ります…!!!」


小鳥「876で唯一残ったけど、どう?」

涼「緊張してますけど……2人の意志も背負ってるので落ちれないです!!」


小鳥「3rdSTAGEは、春香にどう見える?」

春香「エグイですよ!ww でも、不思議と行けないとは思えないです。」


小鳥「千早ちゃん、勝負はどこと思ってる?」

千早「もちろん……あれ(クレイジークリフハンガー)です。……あそこさえ…ですね。」


小鳥「ラストって緊張しない?」

真「全然しません!むしろワクワクが止まらないです!!」



律子「5人のトップバッターを切るのは、萩原雪歩17歳。」

真「雪歩。落ち着いていけば、クリフハンガーまで落ちることはないよ!」

雪歩「…うん!」


古館「メタリックな3rdSTAGEが浮かび上がってきました!この鋼鉄の魔城SASUKEの城内までやってきたのは、15人中5人の猛者であります。まず先陣を切るのは、「ALRIGHT」とともに階段を上がる…萩原雪歩であります!!」

雪歩は、再びすべり止めを塗り直して、天を仰いだ。そして……ドラムに手を置いた。

古館「さあまずは、ドラムホッパーであります。さあ、三頭筋地獄は早く突破していきたい所!まず1つ目!!そして…2つ目!!……3つ!あっと、ここで体が下がってしまった!こらえろ!こらえろ!!…何とか持ちこたえました!!………最後4つ目!!!そして…着地しました!」

いきなり苦戦を強いられた雪歩。これは、どのように影響していくか?


真「やっぱりあそこは、特殊なんだよな…」


古館「さあ続いては、アイアンパドラーです!!この、二の腕で動かす自転車は、どう漕いでいくのか!?」


真「滑り止め、ちょっと多めがいいんじゃない?」

雪歩「…あ、そうだね。」


真のアドバイス通り、少し長めに滑り止めを両手にかけていった。そして……パドルに手を掛けた。

古館「さあ、アイアンパドラー!!あっと、苦戦しています!!全く動いていない!!どうした!?」

真「肩で押して!」春香「肩!」


しかし、わずかしか動かない。

真「押せ!!押せ!!」


古館「ゆっくりですが、動かしていきます。ここまで壮絶なエリアは、過去無かったかもしれません!


……そして…何とか足場に着きました!!40秒近く掛けて、ようやく超えていきました!!」


真「……よしっ!!いいよ!!」

千早「……こうかな?」

春香「いや、もうちょい大げさに動かしていいと思うよ。」



古館「さあ続いては、サイドワインダー・Rであります。4本の巨大な棒にしがみついて渡っていくエリアであります!」


亜美「あんなのどうやって行くの?ww」

響「全身の力を使わないと、クリアできないぞー!」


真「ここは少なめで良いと思うよ?」

雪歩「……いや、ドラムホッパーと一緒で良いと思うよ?」

真「あ、ホント?」


しっかり、棒の感覚を確かめてから滑り止めを塗っていく。そして、サイドワインダーに抱きついていった。

古館「さあ、慎重にスリット(溝)に指を掛けていきます。そして2本目の位置を確認して……飛び移った!!行きました!……3本目へと……飛びついた!!さあ、ラスト……飛び移った!!!そして……足場へ辿りつきました!!!」


真「………すごい…!」

春香「よく行けるな!ww」



雪歩「はぁ…はぁ……」

古館「完全に疲労困憊であります。しかし休む間もなく、クレイジークリフハンガーに突入します!!」

雪歩は深呼吸を繰り返して、乳酸を少しとばしていった。そして……クレイジークリフハンガーに指を掛けた。


雪歩「……よしっ!!」

古館「さあ、意を決しました!!」

古館「さあ行きます!指先の無間地獄クリフハンガー!!段差を…登る!!そして……3本目!!そして……ここからが勝負!!ここで……後ろの突起に左手を伸ばした!さあどうだ、右手は!!あー!!萩原!!!」


真「…あー!!惜しい!!」

春香「…うわ、両手掛けられてたじゃん!」


律子「雪歩、アイアンパドラーでの疲労が残ったか?クレイジークリフハンガーで、腕を目一杯伸ばして突起に指を掛けるも、最後は限界を超えたかのように落水。リタイアはしたが、次回への期待は高まった。」

小鳥「雪歩ちゃんにとって、今回のSASUKEはどうだった?」

雪歩「貴重な体験でした…1stSTAGEで棄権しちゃった時も、真ちゃんがいなければやろうとは思えませんでしたし……やっぱり、私は周りの人が居なきゃ何も出来ないんだな……って感じました。でも、それを変えられる良い転機でもありました!」

小鳥「お疲れ様!」

雪歩「はい!!ありがとうございます!!」



真「…頑張った。よくあそこまで頑張れたよ!」

雪歩「ありがとぅ……グスッ……」

真「……敵は、ボクがとってみせるから。任せてね。」

雪歩「……うん!!」


雪歩。限界を超えるも、クレイジークリフハンガーまで到達。………よく頑張った。

律子「唯一残った876プロのこの女。2人の意志を継いで、いざ。ファイナルへ...」

愛「涼さん頑張って!!!!!」

絵理「涼さん、お願い…」

涼「とりあえず…765のみんなには付いて行きたいな。…よしっ!行ってくる!!」


古舘「さあ、まず萩原雪歩を飲み込んだこの3rdが感情を出すことはありません。まさに非情な殺し屋であります。さあ、この殺し屋を超えていく選手はいるか!?これは…「いっぱいいっぱい」でありましょうか?これは秋月涼ではなく、いとこの秋月律子のソロ曲です!さあ、登場しました!!876プロの生き残り!!秋月涼であります!!」

涼「ぎゃおおおん!!なんで律子姉ちゃんの曲なの!?」


お前のソロ曲は、あの2曲で終わりだからだ。(非情。)

古館「さあ、162cm54kgの秋月涼は、3rd進出者の中で最年少でありますが、一番体が大きいです。これが、どう影響してくるのか?」

ドラムホッパーは、大きい(?)体を思い切り振って慎重に越えていった。

古館「さあ、特技は料理とダンスといった、何とも女子らしいものであります。……さあアイアンパドラーは、どうだ!?速い!!スピードがある!!」

雪歩のチャレンジを研究したのか、上手なやり方を見つけられたようだ。


古館「さあサイドワインダーであります!!ミサイルを使った八艘飛びを、どう攻略していくのか!?」


愛「涼さん頑張って!!!!」
絵理「涼さん……!!」

涼「大丈夫大丈夫。いけるから!!」


古館「さあスリットに指を掛けました!!さあ、1本目の棒から2本目へ……飛びつきました!!そして……3本目!!危ない!!ちょっと体が下がっている!!おっと、大丈夫か!?大丈夫なのか!?歯を食いしばって耐えろ!……持ちこたえた!!」

愛「落ち着いて!!!」
絵理「あと1本…!!」


古館「さあ、ラスト1本……どうだー!!!滑り落ちてしまったー!!!」


愛「………きゃーーー!!!!」
絵理「……足が……」

春香「…あー、足が挟めてなかったね?」
千早「そうね。」

真「……雪歩、あそこ辛かった?」
雪歩「……腕だけじゃなくって、全身にくるよ……!」


律子「秋月涼、4本目の棒に飛びつくも、体が棒の中心から離れてしまい落下。サイドワインダーの毒に、沈んでしまった。」


小鳥「お疲れ様。涼ちゃん。」

涼「ふええ……ぐすっ………」

愛「……涼さん、泣かないで!!!」

涼「……うん……わかった………」


小鳥「このSASUKEは、どうだった?」

涼「……絆を感じさせてくれました。876プロのアイドルっていうくくりで、真さんとか春香さん。千早さんたちがいる765プロは、はっきり言って私たちにとって雲の上の存在と感じていました。でも、愛ちゃんや絵理ちゃんの応援があったからこそ、ここまで辿りつけたんだと思います。……でも、やっぱり悔しいです……!!」

小鳥「…頑張ったよ。……頑張ったから、今はゆっくり休んでね……」

涼「……はい!!次こそは超えて見せます!!」


「「パチパチパチ…」」

愛「涼さーん!!!!」

絵理「お疲れ様……」

涼「……ありがとう。……本当にありがとう。私、876プロで2人に会えて本当に良かった。」

愛・絵理「………」

涼「だから…次こそは、765プロに追いつこうね!!」

愛・絵理「うん!!」



涼、リタイアはしたが、876プロの絆を改めて感じさせるキッカケになったな……

律子「前の2人を見ても、顔は全く変わらない春香。一体、その真意は……」

春香「さあ……行くか……!!」


古館「萩原雪歩、秋月涼が飲み込まれていった3rdSTAGEは、何もなかったのように光輝いています。果たして、この鋼鉄の魔城のふもと、3rdSTAGEをクリアする選手は居るのか?……「I want」とともに上がってきました!!天海春香!!!」

春香「………ふぅ…!」


春香は、落ち着いた表情でサイドワインダー・Rまで到達した。


古館「さあ、先ほど秋月涼が飲み込まれたサイドワインダーであります!!」


雪歩「やっぱり、滑り止め少なめの方がよかったよ…!」

春香「あ、ホントに?ありがと!!」


古館「さあ、萩原のアドバイス通り滑り止めを薄めに塗っていきます。……この真剣な顔。ライブ前の円陣の掛け声前のような緊張感。そして期待をはらんでいる顔に見えます。」

春香「……お願い、行かせて!!!」


願いの声とともにに立ち上がり、サイドワインダーへと挑んでいった。

古館「さあ、振り返って……飛び移った!!さあ、3本目も……行った!!さあラスト………行きましたー!!!そして着地も……完璧です!」

春香「はぁ……はぁ……」


千早「やっぱり疲れるところね……」

真「全身で、バーン!!って行くからね。」



古館「さあクレイジークリフハンガー!!果たして、攻略できるか!?」


やよい「春香さん!!ここ、ふわっと飛んだ方がいいですよー!!」

春香「……ありがとう!」


もう、競争とかそういうのでは無いな。とにかく、一丸となってクリアしていきたいという気持ちがうかがえる。


春香「………ふぅ!よしっ!!」

古館「さあ、目が生き返った!!」

古館「さあ、進み始めました!!……まず登った!!そして……下がって…振り返る!!」


「「頑張れー!!!」」「「行けるよー!!!」」



古館「体を振って………飛び移ったー!!!!腕が伸びたが、見事に超えてきたーー!!!」


春香「………やったぁ!!!」



千早「………春香…凄い…!!」

真「……オッケー!!行ったー!!!」

亜美・真美「はるるん凄いー!!!」

やよい「春香さん凄いですー!!!」


古館「さあ、まだ落ち着いた方がいい。2つエリアが残っています!」


まさか、クレイジークリフハンガーを超えてくるとは……!!

古館「さあ縦型クリフハンガー、バーティカルリミットであります!!突起は3cmであります!!」

亜美「3cm!?」真美「本当に指だけじゃん!!」


パイプスライダー前では滑り止めが塗れないので、全体に満遍なく塗っていく。そして……

古館「さあ出てまいりました!!歯を食いしばって横移動する!!……そして…この空白!!どうだ!?少し苦しそう!!いけるか!?いけるか!?…超えた!!そして、休憩地点のバーへ……足をかけました!!」


千早「…いった…!」

真「………少し疲れてるね……」


古館「さあ!!残るはパイプスライダーのみとなりました!!このパイプスライダー…様々な歴史があります。天海春香は、一体どんな歴史を残せるか!?」



律子「ここからは、ご覧のスポンサーの提供でお送りします。」


―天海春香、リーダーの意地を見せるか!?―

765プロ

876プロ

961プロ 他2社。

―栄光のゴールまで残り5m!!!―

古館「さあ、持ち方は……順手逆手です!!往年の山田勝己スタイルで、勝負を掛けてきました!!!」


「「頑張れー!!!」」



古館「さあ意を決して出て行った!!腕を曲げる余裕はまだ残っている!!………さあ最後のこの距離!!どう超えていくか!?この嫌な距離を、どう飛んでいくんだ!?

…………さあどうだあ!!!!」


飛んで行った春香の体は、完璧な放物線を描き……着地…………しかし…


古館「あっと!!最後の最後に転倒!!!ゴールの絨毯に必死にしがみつく!!再び戻れるか!?」


「こらえてー!!!!」「はるるん!!!!」「春香!!」「春香さーん!!!!」



みんなの声援は………




春香に最後のパワーを与えた。


古館「!!登った!!3rdSTAGE、執念のクリアであります!!!!」

春香「……やったー!!!!!……グスッ……よかった…!!」


千早「……!!いった…!!」パチパチパチ…

真「………やっぱり、春香は持ってるなぁ…」パチパチパチ…


「「おーーーー!!!!!」」パチパチパチ!!


律子「春香、765のリーダーの意地を炸裂。最後の踏ん張りは、間違いなく765、そして876プロの励みが与えてくれたパワーによるものだった。」



小鳥「春香ちゃんおめでとう!!!」

春香「良かった……雪歩とか、伊織とか……リタイアしていったみんなの思いがとても重かったけど……行けてよかったです!!」

小鳥「ファイナルも、頑張ってね!!!」

春香「はい!!!!」




千早「………真。気合入れてちょうだい。」

真「…オッケー!!」


………バッシーーーン!!!!!


千早「……よしっ。真。3人で、ファイナル行きましょう。」

真「もちろん!!」

古館「さあ、遂にファイナル進出者が出ました。果たして、残りの2人はこの3rdをクリアすることが出来るのか!?「蒼い鳥」のように、ファイナルに向かって羽ばたけ!!如月千早16歳!!!!」

千早「……よしっ。」

順調に、サイドワインダーまで到達していった。無駄が無い。


古館「さあ、サイドワインダーです!!ここをどう料理していくか?」

春香「結構上から飛んでもいいかもしれない!」

千早「………!」


古館「さあ、サイドワインダー!!一気に上って……飛び移った!!そして3本目へ……行った!!危ない!!ちょっと下になってしまいましたが……最後も……落ち着いていったー!!」


千早「………」

冷静沈着に、次のエリアの準備に取り掛かる姿は、まさにレコーディング中のよう。


古館「さあクレイジークリフハンガーです!!盟友であります天海春香はここを超えて見せた!果たして、それに続けるか!?」


千早「……春香。」

春香「?…どうしたの?」

千早「春香が飛んで掴んだなら、私は手を伸ばして掴んでみせるわ。」

春香「!!」

古館「おっとここで!!手を伸ばして攻略すると宣言しました!!」


雪歩「千早ちゃん……頑張って!!」

真「頑張れー!!!」

古館「さあ挑戦が始まった!!命がけで握力測定をやっているようだ!!!段差を……乗り越えた!!そして体を振って……右手を伸ばした!!さあ左手は!!!掴んだ!!行きました!!!」

千早「……ふぅ。」


春香「行った!!!凄い!!!」

真「おー!!!」

雪歩「……さすがです…!!」


古館「さあ!!残るは2つのエリアです!!まずはバーティカルリミットが相手です!!!」

春香「空白だけ、力を120%で!!」

千早「………うん!」



古館「さあ、出てまいりました!!横移動していきます!!……そして…空白を……乗り越えようとするが!?あっと、苦しい!!苦しい!!右手を!!2つ目の板に掛けるんだ!!!!あーっと!!!!ここで、力尽きたー!!」


春香「………あああ………」

真「………千早……」

やよい「千早さん頑張って!!………はわわ………」


古館「如月千早……明らかに、悔しそうです……!!」


律子「千早、宣言どおりクレイジークリフハンガーを手を伸ばして攻略。しかし、バーティカルリミットで、握力は限界を迎えた………」


古館「あっと、ここでプロデューサーが水へ入りました!……それほどまでに、力を使い果たしたのでしょう……!!」

小鳥「千早ちゃん………」

千早「グスッ……グスッ………ふええ………」


泣き続ける千早の元へ、やよいが近寄った。

やよい「千早さん!!千早さんは、まだ泣かないでください!!千早さんが、あそこに立ったら泣いてください!!」

千早「…………高槻さん……ありがとうね……!!」

やよい「うっうー!!千早さんは、笑顔が一番です!!………ハイ、タ~ッチ!!」

千早「……ありがとう…!!次は、頑張るからね……!!」



千早はバーティカルリミットで落ちてしまったが、それはやよいと千早に、友情以上の何かが出来た時でもあった。




真「春香、響。気合、入れて!!」

春香「オッケー!!」響「わかったぞ!!」


春香「待ってるからね……」バシン!!

響「真なら、絶対にいけるぞ!!!」バシーーーン!!!!


真「………春香。一緒に、ファイナルに行こうね。」

春香「もちろん!!」

真「よっしゃ!!行くぞー!!!」

律子「目の当たりにした成功例と失敗例。頭に思い浮かべるのは、もちろんただ一つ。」

真「......」


古舘「さあ、この3rdSTAGEもいよいよ最後の1人となりました。萩原雪歩が、秋月涼が、如月千早が飲み込まれましたが、天海春香1人だけは超えていきました。「絶険、あるいは逃げられぬ恋」とともに、登場!!菊地真!!!!!」


真「......」


千早のインタビューを見ても、真が心が揺らぐ表情を見せることは一切無かった。



ドラムホッパーは、凄まじい安定感で突破。


古舘「さあ、ここまで全員が少し苦戦しているアイアンパドラーですが!!!速い!!!」


千早「…すごい……」

春香「さすがだよ、ホントに。」


古舘「さあサイドワインダーであります。ここも、油断できないエリアであります。」

雪歩「…少なめでね?」

真「……オッケ。」

古舘「さあ、いった!!…そして……飛び移った!!!ど迫力!!……3本目へ!!!飛び移った!!!まさに気分は、エンパイアステートビルを登る、キングコングのようだ!!!さあラストの4本目も……飛び移っていった!!!!」


雪歩「…すごい…!!」

春香「…迫力が違うね。」



古舘「さあクレイジークリフハンガーです!!ここで親友の萩原雪歩は飲み込まれてしまいました!敵討ちが果たして出来るか!?」


春香「…飛ぶ?」

真「もちろん。」

春香「気持ち上に飛ぶ感じで行った方がいいよ!」

真「…わかった!」



古舘「さあ、出ていった!!!速い!!段差も…あっという間に超えてきた!!さあ、菊地だけが使えるテクニックで…超えてゆけ!!!!!行った!!!!」


春香「…カンペキ。」

千早「…素晴らしいね……」

雪歩「…さすが…!」


古舘「しかし表情を変えることは一切ない!冷静に、次のエリアを見据えている!!」

古舘「さあ先程、如月千早を飲み込んだバーティカルリミットであります!!!」


千早「真。ここは、全力で握って。」

真「……」

古舘「如月のアドバイスに、静かに頷いた菊地。そして滑り止めを掌全体に塗っていきます!」


真「…よしっ!!」

古舘「さあ、気合を入れ直した!!

出ていったバーティカルリミット!!こんな壮絶な逆手支持は見たことがありません!!!そして空白!!悪夢を見ているような表情!!!…しかし超えた!!そしてパイプスライダーのグリーンのバーに…足を掛けた!!」


春香「……後は大丈夫でしょ!」

千早「………行った…!」

響「…さすが真だぞ!!」


古舘「さあいよいよ!!腕力のブラックホール、パイプスライダーであります!!!!見据えるのは、目の前のゴールの絨毯であり、左に見えるファイナルステージでもあります!!


腕を振って、乳酸を少しでも多く飛ばしている。」


春香「上半身まで振ると、パイプ後ろに行っちゃうから下半身だけ振って!」

真「……」

再び無言で頷いた真。


古舘「…さあ、発進していきました!!!」

古舘「腕を90度にして、順手逆手です!!!


…さあ最後の距離!!天海春香の成功例を頭に思い浮かべて………飛んだー!!!!3rdSTAGE、2人目のクリア者になりましたー!!!」

真「へへっ、やっりぃ〜!!」



春香「…やったー!!」

千早「………行った…!」

雪歩「……!……ふええ……」

響「行けるぞ!!……よし!!やったぞ!!」


古舘「やりました!!見事な放物線を描いて、ゴールの絨毯に立ちました!!」

律子「真、3rdSTAGEを完全攻略。見事春香に続いて、ファイナルステージへ進出。」


小鳥「おめでとう真ちゃん!!!」

真「ありがとうございます!!雪歩に敵討ちを約束して、とても緊張しちゃったけど、なんとかクリア出来ました!!…春香、一緒に頑張ろう!!」

春香「……うん!」



真、見事なまでの3rdSTAGEクリア。




そして…ファイナルステージへ。

3rdSTAGE 成績

ークリア組ー

春香



ーリタイア組ー

3位・千早 バーティカルリミット、1本目→2本目

4位・雪歩 クレイジークリフハンガー、3本目→4本目

5位・涼 サイドワインダー・R、3本目→4本目

春香・真「…………」

律子「いよいよ、ファイナルステージ。ファイナルステージは、スパイダークライム10m。綱登り10mの計20m。制限時間は、35秒。


栄光のゴール地点を静かに見つめる2人の女。天海春香17歳。そして同じく17歳、菊地真。」



小鳥「どう?このファイナルステージは?」

春香「まさか私が挑戦できるなんて、夢にも思ってなかったので、とても楽しみです!!」


小鳥「真ちゃん。行けそう?」

真「…自信が無ければ、ここまで来れてません。最後はガムシャラに登っていきたいです!!」




律子「765、876が固唾を飲んで待つ中、着々と準備を進める2人。…完全制覇を達成するのは、一体……」

古館「さあ、いよいよこの時がやって参りました!!ファイナルステージに挑むのはたった2人だけであります!!!左には、天海春香!!!右には、菊地真が腕を組んで挑戦の時を待っています!!

そして、この地上20mのゴール地点には、765プロ事務員、音無小鳥さんがいます。音無さん!!」

小鳥「はい!この地上20mからは、15人のアイドル達が挑戦したステージが明かりを消して静かに眠っています。果たしてファイナルステージをクリアして、輝きの向こう側を見ることが出来るアイドル達はいるのでしょうか?」



古館「さあ、闇夜に輝くファイナルステージ。そこにまず挑戦していくのは、天海春香であります!!!

菊地真と、固い握手を交わして…スパイダークライムの感触を確かめています。入念に、滑り止めを足に、手のひらにしていきます。今流れている、「太陽のジェラシー」から始まった彼女のアイドル人生。今この時、何らかの転機にはなると思います。


…さあ、深く深呼吸をして………登り始めました!!!」

古館「さあスパイダークライム!!登っていきます!!無駄なくしっかり登っていきますが、少しペースが遅いか!?」


千早「頑張って!!」亜美「頑張れー!!!」やよい「頑張ってくださいー!!!」



古館「さあ綱登りへと移りましたが!残り13秒!!登れ!!登れ!!あっとしかし!!ここでスタミナが底を尽きたか!?」


真美「はるるん頑張ってー!!!」響「諦めちゃだめだぞー!!!」


古館「登る!!残り5m!!!…しかしここでタイムアップー!!!!!」


千早「春香頑張って!!……くっ…!」亜美・真美「はるるーん!!!!」雪歩「……うう……」




春香、限界の体でよくあそこまで頑張った……


律子「どうだった?このファイナルステージは?」

春香「…もう体は限界で……肩にテーピングがぐるぐる巻きにしてないと、本当に動かなかったんで……むしろ、ここまで行けたことが奇跡ですよ…!!だから……もう今の私だったら、充分頑張れたかなって!!」

律子「今はってことは…?」

春香「…次回は、超えてみせますよ!!」





千早「よく……頑張ったわ。」

春香「ありがとう……」

千早「………真に、全てを託しましょう…?」

春香「うん……!!」

真「………」

響「いけるぞ……あそこまで…絶対……」

真「うん。」

響「せーの…」バッシーーーーーーーン!!!

真「よしっ!!」


律子「威風堂々と、ファイナルステージに向かう真。いざ輝きの向こう側へ……発進。」




古館「さあいよいよこのSASUKEも、最後の1人になりました。この選手は、1st、2nd、3rdと完璧なパフォーマンスでここまでやって参りました。「エージェント夜を往く」とともに……もっと高めて果てなくゴールまで!!!!菊地真!!!!」

真「ふぅ…!」

古館「さあ、滑り止めを足に、掌に。満遍なく掛けていきます。……シューズはいつの間にか地下足袋に変わっています。

………嵐の前の静けさとは、この事を言うのか……!!」



真「……よし、来い!!!!」

古館「さあ登っていく!!」

古館「速い!!良いスピードだ!!…あっとしかし!ここでちょっと滑った!大丈夫か!?残り20秒だ!!綱登りだ!!登れ菊地!!」


春香「頑張れ!!!」雪歩「真ちゃん…!!」響「なんくるないさー!!!」



古館「残り10秒!!あと4m!!!いけるぞ!!登れ!!!



残り5秒!!あと少しだ!!!輝いたステージはもうすぐそこだ!!!2秒…1秒!!しかしここでタイムアップだー!!!!」

菊地「っ!!くそっ!!!」


古館「残り1mも無かった…!!あと1回…あと1回体を上に上げれば…!!!手はボタンに届いていたはず!!!」



春香「行って!!!お願い!!!!!……うそ……!?」

千早「………真……!!」

亜美・真美「まこちん……!!」響「……真……」

雪歩「真くん……」



真は、ゴール地点に上げられ……悔しそうに唇を噛んだ。


―エンディングテーマ・「まっすぐ」―

小鳥「色んな重圧があったけど、ここまで頑張れてこれた原動力とかあった?」

真「そうですね…… 色んな力をもらいましたが、やっぱりその力は765プロと876プロがみんな居なきゃ得ることの出来なかった力だったので、みんなが居てこそここまで頑張れたんだと思います。それでも足りなかったから、やっぱり自分の実力が足りてなかったんだと思います。」

小鳥「……お疲れ様でした!!」

真「はい!ありがとうございました!!」



春香「真。よくあそこまで頑張ったよ…!!」

真「春香こそ…ボロボロの体でよく頑張ったよ!」


千早「……お疲れさま…」


律子「アイドルは、歌って踊るだけが仕事ではない。こうして、絆の力を感じ、己の限界に挑戦していく。そういうことも、アイドルの仕事の1つなのかも知れない……」



アイマス×SASUKE 第一回、終わり。


最終成績、後日談のため、もう少し続きます。

最終成績  ()内は、ゼッケンの番号。


―ファイナルステージ―

1位・菊地真 (15)  綱登り  残り50cm

2位・天海春香(12)  綱登り  残り4m


―3rdステージ―

3位・如月千早(14)  バーティカルリミット    1本目→2本目

4位・萩原雪歩(3)   クレイジークリフハンガー  3本目→4本目

5位・秋月涼 (9)   サイドワインダー・R    3本目→4本目


―2ndステージ―

6位・水瀬伊織(4)   サーモンラダー  登り→下りへの移行失敗

7位・我那覇響(5)   クロススライダー


―1stステージ―

8位・四条貴音  (13) ゴール手前タイムアップ

9位・水谷絵理  (10) そりたつ壁

10位・高槻やよい(1)  ジャンプハング改

11位・三浦あずさ(7)  オルゴール

12位・日高愛  (2)  ローリングヒル下り 着地失敗

13位・星井美希 (8)  ローリングヒル下り 滑って落水

14位・双海亜美 (6)
    双海真美 (11) ローリングヒル上り 顔面を打ちつけ落水

律子「2日後。TBSスタッフは、戦いを終えたアイドル達を訪れた。」


春香「…あ、おはようございます!」

響「おはようだぞ!」

律子「ファイナルステージまで進出した天海春香だが、今も我那覇響と辛いトレーニングを積んでいた。」


スタッフ「どうですか?今の心境は。」

春香「…やり切れない気持ちでいっぱいですね。昨日は、体が全く動かなかったんですけど今日は完全回復したんで、またトレーニングを始めてます!!」

スタッフ「我那覇さんも、やっぱり悔しかったですか?」

響「もちろんだぞ!…だから…春香と一緒にトレーニングしながら、この前の反省をしてるんだぞ…」

律子「やはり、この2人はやり切れない悔しさが
残っているようだ。」

律子「続いて、TBSスタッフが訪れたのは……」


千早「あ…おはようございます…」

やよい「おはようございます!!」ガルーン

愛・絵理・涼「おはようございます!!!」


スタッフ「何してたんですか?」

千早「手作りで……トレーニングの道具を作っていました……」


律子「高槻家の庭には、「クリフハンガー」建設予定の札が立っていた。」

やよい「余っているぱいぷとか、木とかをつかって、えりあを作ってるんですー!!」

絵理「私たちも、今日は休みだったので、手伝いにきたんです。」


スタッフ「2日経ちましたけど心境は?」

千早「新しい楽しみを見つけられました。前の私は歌だけでしたが、今は協力して体を動かす楽しさに気づいて、高槻さん達と一緒に体を動かせているので、とっても楽しいです!」


律子「悔しさの後に生まれた関係。これが断ち切れることは、まず有り得ないだろう…」

律子「そして、忘れてはならないあのアイドルの元も訪れた。」


真「あ、おはようございます!!」

雪歩「あ、あの……おはようございます……!」

あずさ「おはようございます。」

伊織「おはよう。」

亜美・真美「おっはー!!」

貴音「おはようございます…」


律子「なんと7人で、水瀬家のトレーニングルームでトレーニングをしていた。しかも、そのトレーニングルームには多くのセットが出来ていた。」

伊織「フンッ!パパに頼んで、作ってもらったのよ!!あんなに悔しい思い、もうしたくないから!」


律子「エリアの練習も行っているが、教えるのはもちろん真だった。」

真「ここは………こうやって上がるの!」

6人「おぉー!!!」



スタッフ「2日経ちましたけど、心境はどうですか?」

真「…逆に吹っ切れました!こうやって伊織がセットを作ってくれたお陰で、どんどん練習できるんで!!」

伊織「ちょっと!!アンタのために作ったわけじゃないわよ!!」

真「伊織!!そんなこと言わなくても良いじゃないか!!」

伊織「本当のことを言ったまでよ!!」

真「なにをー!!」

雪歩「あの…2人ともケンカは……」

真・伊織「雪歩は黙ってて!!!」

雪歩「うぅ……」


律子「……ケンカするほど仲が良いとは言うが、ほどほどにしてほしい。」

律子「そして放送翌日。765プロと876プロには大量のファンレターが届いていた。もちろん一際多いのは、春香と真である。」


春香「……嬉しいですね。こうやって、自分の頑張りを褒めてくれる人が居るって言うのは……」

真「へへっ!!女の人のファンレターよりも、男の人のファンレターが増えてます!!やっりぃ~!!」



律子「今回のSASUKEは、アイドル達の新たな転機になったのかもしれない………」


終わり



美希「ちょっと!!ミキ、あんまり出てないじゃん!!」

亜美「そりゃあ、亜美たちみたいに!」

真美「トレ→ニングをやろうと思わないからだ→!!!」



本当に終わり。


次回は、KUNOICHIか、SASUKE第2回を考えます。 

あとがき

プロデューサーが最初に言った、「歌が歌える」と「ご褒美」はアイドル達をやる気にさせるブラフです。不思議なことに、千早までもが最初の発言を忘れているのです。それほどまでに、SASUKEが楽しく悔しかった……という設定で見ていただけたら幸いです!!

100に行きたいので悪あがき。

真はファイナルに行くのは確定でしたが、もう1人行かせたかったのですが、とても迷いました。でも、春香がファイナルに行くのが1番しっくり来ました。雪歩も、涼も、千早も、どちらかというと感動シーンで使いたかった気持ちがあったからです。

響の2ndリタイアは、何か異変が欲しかったからです。亜美・真美・美希は、完全に原作に合わせました。

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