女「はぁ…」 (24)
先生「はいじゃあスポーツテストの結果返すぞ~」
先生「女ー」
女「はーい」テクテク
先生「ん」
女「どれどれ…」
女「!!!!!!」
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女「」チ-ン
友「だ、大丈夫…?」
女「これが大丈夫に見えるの?」
友「えっ、それは…ごめん」
女「はぁ〜…なーんで私はこんな運動音痴なんだろうね」
友「そんなに結果悪かったの?」
女「見てみなよ。私の輝かしい成績を」スッ
友「こ、これは…!」
握力 右22kg 左20kg
ハンドボール投げ 4m
50m走 9”83
長座体前屈 55cm
上体起こし 12回
反復横跳び 30回
立ち幅跳び 85cm
20mシャトルラン 21回
女「ふふ…華のJKが小学校低学年レベルなんだよ。笑えるよね」フフフ
友「(全然笑えないよ…)」
女「あーもう!こんなんじゃまた体育祭でも笑いものじゃんかー!!」
友「ほ、ほら…騎馬戦とかだったら大丈夫なんじゃないのかな?」
女「この体型で馬をやれと?」チマ-
友「…ごめん」
女「どーすりゃちょっとはマシな成績になるのかねぇ」
友「あ、でも長座体前屈は結構いい成績じゃない?」
女「マジか!?」
友「うん、私よりも数字大きいよ」
女「チッ、お前かよ…」
友「えっ」
女「この!2つの胸が邪魔なだけだろー!!」ガシィ
友「ひゃあっ!」
女「くそぅ…私には学力も運動能力も女の武器も無い。何が残ってるって言うんだよぉ!」
友「こ、コミュ力…?んんっ////」
女「それだ」
友「ハァ…ハァ…」ジュンッ
女「私には幼少時より鍛え抜かれたコミュ力がある!これを利用してスポーツテストでいい成績を残すぞ!!」
友「ええっ!?体育祭じゃなくてもう来年のスポーツテストの話!?」
女「当たり前でしょ?今からやっとけば体育祭にも響いてくれるって」
友「なるほど!」
女「よーし、早速手当りしだい聞きに行くかー!!」
友「お、おー!」
〜屋上〜
不良「で、なんでアタシんとこ来るんだよ…」
女「運動と言えばお前だからな。速く走るコツを聞きに来ました」
不良「いや…そんなら陸上部に聞けよ」
女「やだ」
不良「はあ!?」
女「だってアイツら私の走り方馬鹿にしてたし」
『フォームが崩れてるね…』ヒソヒソ
『もうちょっと背筋を伸ばした方がいいかもしれないね』ヒソヒソ
友「(馬鹿にしてたかなぁ…?)」
不良「はぁ…ならしゃーねぇ。アタシが教えてやろう」
女「おおっ!流石頼まれたら断れない女!」
不良「う、うるせー!」
〜グラウンド〜
不良「よし、じゃあ取り敢えずここまで走ってみろ」
女「おおー!」
不良「えーと、友だっけ?」
友「ひゃ、ひゃいっ!」
不良「(でっけーパイオツ…)声かけやってくんねーか?」
友「わ、わかりました!!」
友「行くよー!女ちゃん!いちについて…」
女「」ググ
友「よーい!ドン!!」
女「」ダダダダ
女「ハァ…ハァ…」タッタッ
不良「おいっ!スタートの勢いはどこいったんだよ!?」
女「ハァ…ハァ…し、しんどい」ペタン
女「ど、どうだった…?」ハァハァ
不良「どうだったもこうだったもねーよ。走り方は汚ねぇし、何よりスタミナが全然無いじゃねぇか!!」
女「あはは…」
友「女ちゃん、お水」
女「あんがと」ゴクゴク
不良「こりゃ根本から鍛え直さねぇと…」
不良「いいか?お前の走り方はこんなに身体が前に倒れてるんだ」ガクン
女「ふむふむ」
不良「こんなんじゃちっとも速く走れねぇ。しかも腕の振り!横に振ってどーするんだよ!」
女「でもそれは大抵の女子は横になってるよ」
不良「あんなんは可愛く見せたいビッチ共の走り方だ。お前は速く走りたいんだろう?」
女「うん」
不良「じゃあなるべく前後に振る意識を持て」
女「わかった!」
不良「後はスタミナだな…てか50mで切れるスタミナってどういう事なんだよ」
不良「よし、2本目いけるか?」
女「何とか」
不良「んじゃ、さっき言ったこと意識して走ってみろよ」
不良「友、もっかい頼んだ」
友「」コクン
友「行くよー女ちゃん!」
女「おーぅ!」
友「いちについて…よーい!ドン!!」
女「」ダダダダ
不良「(おおっ!ちゃんと縦に振れてるじゃねーか!)」
女「」ダダダ
女「ハァ…ハァ…」ガクン
不良「あちゃー、また前に倒れちまってる」
女「ほへぇ…つ、疲れた」ペタン
不良「おいおい…ま、放課後だししゃーねぇか」
友「あの…不良さん」
不良「あん?どうかしたのかよ」
友「ひっ!えと…お手本を見せてみたらいいんじゃないかなって思っただけです」ビクビク
不良「…」
不良「なるほどな。それは一理ある」
不良「んじゃ、着替えてくっからしっかり休憩とっとけよ」トテテ
女「ほーい」
友「…」
女「よいしょと…」スック
女「だいぶコツは掴んできたかも」
友「ホント?良かったねぇ」
委員長「あら、どうしたの?」
女「あ、委員長」
友「女の特訓していたんです」
委員長「特訓?」
女「ほら、私ってあまり運動得意じゃないでしょ?スポーツテストの成績も良くなかったし…だから来年は頑張ろうと思ってさ」
委員長「成績って今日返ってきたばかりじゃない…気が早いわねぇ」
女「まぁね。取り敢えず50m走から始めようかと」
委員長「50m走ねぇ、どれくらいだったの?」
女「え、それ聞くの?」
委員長「別に遅いからって笑わないわよ」
女「…きゅ、9秒83」
委員長「ふーん、思ったより悪くないわね」
女「えっ」
委員長「いや…もっと酷いものかと想像したのよ。このタイムなら見れないことはないわよ」
女「ま、マジか…それじゃあ友や不良の7秒台って」
委員長「7秒台!?私と変わらないじゃない…」
友「そうだったんですか!?」
委員長「(友さん…あんなアメフトみたいな走り方で意外と速かったんだ)」
女「へへ…なんだ。私いけるじゃん」
友「良かったね女ちゃん♪」
不良「おまたー」
委員長「ふ、不良さん…?」
不良「げ」
女「不良!私意外と速かったよ!」
不良「何が?」
女「タイムだよ!タイム!9秒83って悪くなかったんだね!」
不良「へぇ、お前アレで9秒台だったんだな」
不良「じゃあ特訓次第で8秒も夢じゃねぇな!」
不良「んじゃ、アタシが走るからしっかり見てろよ」
女「おー!」
委員長「待って」
不良「んだよ」
委員長「一人で走るなんてつまらないでしょう?私も走ってあげる」
不良「いや…別にいいよ。フォーム見せるだけだし」
委員長「フォームなら素人の貴女よりも私の方が綺麗だと思うけど?」
不良「いらないっていってるだろ」
委員長「いいじゃないの別に」
女「本心は?」
委員長「勝負したくなっただけ…ってハッ!」
不良「ほーん…ま、アタシは興味ねぇから」
委員長「お願い!1本だけでいいの!貴女と走りたいの!!」ガシッ
不良「うぇぇ…」
女「不良、走ってあげなよ。速い2人の走りが見られるなんて一石二鳥だし」
不良「っ、しゃーねぇな。位置につけよ」
委員長「友さん、掛け声お願いね」
友「いちについて…」
委員長「(陸上部の私が貴女に負けるわけないんだから…!)」
不良「(めんどくせぇな…なるべくゆっくり綺麗に走ってあげたかったのに)」
友「よーい!」
ドンッ
タッタッタッ!
委員長「(フフン、やっぱり大したことないわね)」タッタッ
不良「」タッタッ
女「やっぱスタートダッシュから違うよね」
委員長「っと!」タッ
不良「」タッ
委員長「ふぅ、どうやら私の勝ちね」
不良「あぁそうみたいだな。委員長すごいすごい」
委員長「女、私の走り方見ててどうだった?」
女「うーん…2人共最後まで速かったよ」
委員長「そ、そうじゃなくて…走ってる時の姿勢とか」
女「あぁ、真っ直ぐになってた」
委員長「そうよ、前屈ではダメなの。背筋を伸ばして走れば自然とタイムは縮むわ」
女「うんそれ不良から聞いたよ」
委員長「なあっ…!」
不良「フン、それくらい常識だっつーの」
不良「ほらもうあっちいけ。しっしっ」
委員長「なっ…言われなくても行きますよ。そろそろ部活だし」
委員長「あ、練習始まったらグラウンド空けるようにしてね」
不良「いいじゃねーか。たかが50mくらい」
委員長「ちょうどここがアップで走るところなのよ」
不良「ちえっ、わーったよ」
不良「じゃあこれで最後にすっか。バチッと決めろよ」
委員長「あ、折角だからタイム測ってみたら?ストップウォッチ貸してあげる」
女「よっし!やるぞ!!」スック
友「頑張れ女ちゃん!」
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