クリスタ「ねーねーユミル」 (59)
進撃のSSです。
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クリスタ「今いーい?」
ユミル「駄目、今ちょっとかったるい」
クリスタ「いつもそうじゃない」
クリスタ「前座るね」
ユミル「本読めないぞ」
クリスタ「うんごめんね」
ユミル「最近甘えてないか」ギュ
クリスタ「そんなことないよ」
クリスタ「どこか体の悪いところない?」
ユミル「ないよ」
クリスタ「良かったね」
ユミル「なんだよ、それだけか?」
クリスタ「えーと」
クリスタ「死んだら人はどうなるの?」
ユミル「ヘビィな質問だな」
ユミル「そんなの知りたいのか?」
クリスタ「うーん」
サシャ「ユミル」
ユミル「なんだよ」
サシャ「明日の献立って知ってます?」
ユミル「知るか」
サシャ「えー知らないんですか?」
ユミル「いつもと同じだ」
サシャ「ありがとうございます」
ミカサ「エレン知らない?」
ユミル「知らん」
クリスタ「ユミル」
ユミル「どうした?」
クリスタ「ユミルってすごいね」
ユミル「そんなことねーよ」
クリスタ「いつまでも元気でいてね」
ユミル「なんだ私は死んじまうのか」
ユミル「それともお前と会えなくなるのか?」
クリスタ「私達もうすぐここを出なくちゃいけないから」
ユミル「そっか解散式も近いもんな」
クリスタ「だから」
ユミル「不安だからって甘えてんのか」
クリスタ「違うよユミルそうかもしれないけど、それだけじゃない」
ユミル「じゃあなんなんだ」
クリスタ「なんだと思う?」
ユミル「よくわからない」ギュッ
クリスタ「ねえ今度お菓子作ろう?」
ユミル「いいけどさ」
ミカサ「ユミル、エレンの成績のことなんだけど」
ユミル「知らねって」
サシャ「今日のご飯はまだですか?」
ユミル「さっき食べたろ」
クリスタ「ユミルって色々聞かれるね」
ユミル「謎なこと聞いてくるあいつらはなんなんだ」
クリスタ「頼られてるんだよ」
ユミル「いいよ、そんなの」
ユミル「だいたいはさ」
ユミル「だいたいは答える奴より尋ねる奴のほうが少しは強いんだよ」
クリスタ「どうして?」
ユミル「そりゃ当然のことさ、長く生きていたらわかる」
クリスタ「嘘言って・・・長く生きられるかなあ」
ユミル「いまいち最近あいつらの言動よくわかんねーな」
ユミル(やっぱ年の差かなー)
アニ「私に言ってる?」
ユミル「独り言だ(いたのかよ)」
アニ「あっそ」
ユミル「・・・なあお前?」
アニ「何?」
ユミル「エレンどこにいるか知ってるか?」
アニ「何で私が知ってる?」
ユミル「明日の献立は?」
アニ「知らないよ。いつもと同じでしょ」
ユミル「そうだよなあ」
アニ「もういい?」
ユミル「時間とらせたな」ギュッ
アニ「・・・あの」
アニ「・・・何?」
ユミル「あっ癖で悪いな」
アニ「あんたには人を抱きしめる癖があるのか?」
ユミル「背が小さくて金髪限定な」
アニ「はっ?」
ユミル「あと可愛い奴、じゃあな」スタスタ
アニ「変な奴」
クリスタ「アニと仲良くなれたらな」
ユミル「どうしてだ?」
クリスタ「アニってわざと1人でいるようにしてるから」
クリスタ「・・・1人でいるのはどうしてなんだろう」
ユミル「なんとなくわかるだろ、お前にも私にも」
クリスタ「わかるけど」
サシャ「あっユミル見てください」
ユミル「何をだよ?」
サシャ「空を」
サシャ「鳥が飛んでます」
ユミル「そうか」
サシャ「なんて鳥でしょう?」
ユミル「なんて鳥だろうな」
サシャ「教えてください!」
ユミル「・・・すごい鳥だ」
サシャ「えっすごいです」
ユミル「そーだろじゃあな」スタスタ
サシャ「待って下さいユーミール」
ユミル「伸ばすな」
ユミル「なんだよ今日はしつこいな」
サシャ「ふふふっそれはですね」
ユミル「じゃあな」スタスタ
サシャ「ユミルユミルユミル」
ユミル「しつけーな」
サシャ「私を見てなにか感じませんか?」
ユミル「バカだなあって」
サシャ「真顔で!?」
サシャ「いや見てください今日ミーナに髪を梳かしてもらったのです」
サシャ「どうですか?」クルッ
ユミル「知ってるよ、見てたもん」
サシャ「じゃあどうです?」
ユミル「黙ってれば可愛いのに」
サシャ「わーい」クルクル
ユミル「そこまで誉めてないからなあ」
クリスタ「この前サシャに聞かれたの」
ユミル「なんて?」
クリスタ「なんでご飯は食べたら無くなってしまうのですか?って」
クリスタ「どう答えれば良かったのかな」
ユミル「バカっていっとけよ」
クリスタ「そんな」
クリスタ「その次はね、なんでご飯はおいしいのですか?って」
ユミル「バカだなあ」
ユミル「それでクリスタはどう思うんだ?」
クリスタ「うーん難しいよ」
ミカサ「エレ
ユミル「しらねって」
ミカサ「最後まで言ってない」
ユミル「どーせいつもと同じことだろ」
ミカサ「それは最後まで言ってみなければわからない」
ユミル「じゃあ言ってみろよ」
ミカサ「エレン知らない?」
ユミル「ぶれないなお前」
ミカサ「今日もどこかに行ってしまった」
ユミル「ふーん」
ミカサ「避けられてる?」
ユミル「かまいすぎなんじゃねーの」
ミカサ「でも家族だから」
ユミル「家族でも限度がある」
ユミル「だいだい何したいんだ?」
ミカサ「今日はエレン座学がいまいちなのでアルミンと教えたり」
ミカサ「服が磨り減ってきたので新しいのを買ってあげたい」
ミカサ「そうだ髪が伸びてきたので髪を切ってほしいと思う」
ミカサ「良ければ私が切る」
ユミル「お前がエレンの髪を切ってるのか?」
ミカサ「残念ながら一度も良い返事は無い」
ミカサ「はぁ」
ユミル「エレンはガキだからなあ」
ミカサ「昔から変わらない」
ユミル「いつか変わるかもしれないけど」
ユミル「そのときはどうする?」
ミカサ「私は変わらない」
ユミル「さすがだな。でもかまいすぎんなよ」
ミカサ「うん・・・」
ユミル「替わりにアルミンの髪でも切ってやれ」
ミカサ「うん、じゃあ削ぐ」
ユミル「削ぐな」
ミカサ「剃る」
ユミル「剃るなよ」
ミカサ「グットラック」
ユミル「アルミンがな」
クリスタ「今日ミカサがエレンの子供の時のことを言ってたよ」
ユミル「聞きもしないのにか」
クリスタ「それはそうだけど」
クリスタ「でもすごいなあって思う。昔を知っているのって」
クリスタ「私にも誰にもあったことで」
クリスタ「でも思い出すのって大変なことなんだーって」
クリスタ「そのとき思って」
ユミル「私もだ」
ユミル「思い出したくないことはすぐ思い出せる」
ユミル「だからって忘れることがいいことかは分からない」
クリスタ「うん」
アルミン「ちょっと匿ってくれない?」
ユミル「事情はなぜか知ってるよ」
ユミル「エレンを差し出したらどうだ?」
アルミン「出来るならとっくに」
ユミル「お前もいい性格だな」
アルミン「エレンはミカサにかまってもらわなくても1人で色々出来るように」
アルミン「成りたいと思って頑張ってるんだよ」
ユミル「好きにしろよな」
アルミン「まあ僕もそう思うよ」
アルミン「ユミルは書庫で何してるの?」
ユミル「本を読む以外あるか?」
アルミン「好きなんだね」
ユミル「いやたまには静かにしていたいんだよ」
アルミン「そうだね、最近みんなそわそわしてるみたいだ」
ユミル「そうだろ」
アルミン「仕方ないけどね・・・僕も本を読もう」
アルミン「うーん」
ユミル「どうした?頭のいいお前が悩むなんてな」
アルミン「良くはないよ、ちょっとこの本に疑問があって」
ユミル「どんなだよ」
アルミン「ありがとう」
アルミン「円柱まわりのポテンシャル流れが循環すると揚力が生まれるのかな?」
ユミル「帰れ」
アルミン「なんでさ」
ユミル「知るかそんなの」
アルミン「本に書いてある表面上の圧力差だけだとなんか違うと思って」
ユミル「意外と話聞かないよなお前・・・それだと足りないのか?」
アルミン「そう!そうなんだ!」
ユミル「落ち着け」
アルミン「あっごめんね」
ユミル「いいけどよ・・・おい外を」
アルミン「あっエレンが捕まってる・・・よし!じゃあ僕は戻るね」
ユミル「助けないのか?」
アルミン「平和には犠牲がつきものだから」
ユミル「まーな」
アルミン「今日はありがとう。また議論しようね」
ユミル「自分1人で考えられるよ。お前なら」
クリスタ「立体機動で跳んでいるときの気持ちは鳥と同じような気持ちなのかな」
ユミル「鳥になったことはないから何とも言えない」
クリスタ「それ以外はあるの?」
ユミル「どうかな」
ユミル「ただここにいる奴らは同じ気持ちじゃないか」
クリスタ「そうだよね・・・ユミルも?」
ユミル「違うかも」
ユミル「エレン」
エレン「うわっ!・・・なんだユミルか」
ユミル「なんだ?怯えているみたいだな」
エレン「怯えてなんかねーし」
ユミル「あっミカサだ」
エレン「ミカサ!?」ビクッ
ユミル「いねーよ」
エレン「やめろよ」
ユミル「出来のいい幼馴染に頼ればいいのにさ」
ユミル「成績だってお前より全然いいし」
エレン「成績はまだ決まったわけじゃねえ」
ユミル「いやもう決まっただろ」
エレン「知らねーよそんなの」
ユミル「いやもうすぐ解散式だっての」
エレン「俺すげー頑張るから」
エレン「だから出来るだろ、なんとかしてやる」
ユミル「はっ」
エレン「いつも訓練に手を抜いてるお前と一緒にすんなよな」
ユミル「じゃあ勝手に頑張れよ」
エレン「おう、お前も頑張れよ」
ユミル「なんで私が」
エレン「クリスタも一緒にな」
ユミル「なんでクリスタが出てくる」
エレン「?いつも一緒にいるからに決まってるだろ」
ユミル「お前はなんで」
エレン「なんだよ」
ユミル「知らねーよ・・・おーいミカサ!エレンはこっちだ!」
エレン「ちょっと待って」
ユミル「さらばエレン」
クリスタ「エレンみたいになれたらな」
ユミル「やめてくれよ」
ユミル「何見てんだ?」
ベルトルト「ユミル、あそこの木の枝に猫がいるなあって」
ユミル「だから?」
ベルトルト「ずっといるんだ。降りられないのかな」
ユミル「なら降ろしてやれば」
ベルトルト「ちょっと高いね」
ユミル「登ればいけるかもな」
ベルトルト「そうだね」
ユミル「登るのか?」
ベルトルト「どうしよう」
ユミル「じゃあ私が行くか?」
ベルトルト「いや僕が行くよ」
ユミル「行けベルトルさん」
ベルトルト「そういうことか」
ユミル「だいじょぶかあ」
ベルトルト「なんとか」
ガシ
ユミル「おっ」
ベルトルト「よしっユミル掴んだから受け取って」
ユミル「投げんの?」
ベルトルト「だって持ったままじゃあ」
ユミル「ならゆっくりな」
ベルトルト「うん」ポイッ
ガリ
ユミル「いってえ」
ベルトルト「わあ大丈夫!?」
ユミル「大丈夫じゃない。あー痛かった」
ベルトルト「もう降りれないところ登るんじゃないよ」
ユミル「私の心配しろよったく、ゆっくりって言ったのに」
ベルトルト「それ難しいって」
ユミル「あーもう、肩車すれば楽にいけたかもな」
ベルトルト「先に言ってくれれば」
ユミル「言いたくなかったんだって」
ユミル「だってさ」
ユミル「恥ずかしいだろ」
クリスタ「ユミルって背が高くていいなぁ」
ユミル「ベルトルトのほうが高いけどな」
クリスタ「そうだね。あんなに背が高かったらどんな風に見えるのかなあ」
ユミル「だったら肩車でもするか?高くなるぞ」
クリスタ「でも」
ユミル「遠慮すんなって」
クリスタ「うっうん。動かないでね」
ユミル「動かないよ」
ユミル「よっと、どうだ?」スクッ
クリスタ「高いね」
ユミル「何言ってるんだよ、いつものほうが高い」
クリスタ「そうか、そうだね。うん大丈夫」
ギュッ
ユミル「いてて、髪を掴むな」
クリスタ「ごめんね。私肩車なんて初めてで」
ユミル「初めてって・・・なあ良く見えるか?」
クリスタ「良く見えるよ」
ユミル「そんじゃ」
タッタッタ
クリスタ「わあっ」
ユミル「怖いか?」
クリスタ「ううん全然」
ユミル「いい子だな」
クリスタ「ありがとう」
ユミル「ありがとうってなんだよ」
クリスタ「いいの私が言っただけだから・・・いけーユミル!」
ユミル「いいぞクリスタ。じゃあみんなに見せに部屋に行こうぜ」
クリスタ「うん、あっユミル扉!」
ユミル「えっ?」
ゴンッ
クリスタ「痛い」
ユミル「クリスター!」
クリスタ「ふふっ」
ユミル「何でこんなときに笑っているんだ?」
クリスタ「ちょっと昔を思い出していたの」
ユミル「どんなことを?」
クリスタ「うん、私もう少し話をしたいよ」
ユミル「私ももちろんそうだ」
クリスタ「ユミルはどんな話がしたい?」
ユミル「クリスタはどんな?」
クリスタ「私は・・・」
クリスタ「楽しかったときのことが聞きたいな」
ユミル「・・・私は」
ユミル「つらかったときのことを言ってほしい」
アニ「ふふーん」ナデナデ
ユミル「何だ機嫌良さそうだな」
アニ「違う!」ガバッ
ユミル「(違う?)何隠したんだ?」
ニャー
アニ「・・・」
ユミル「猫か?」
アニ「あっ猫だ。こんなところに不思議だね」
ユミル「白々しい、お前って想定外のことに弱いんだな」
ユミル「そんな動揺すんなよ。猫好きなんだろ」
アニ「別にそんなでも」
ユミル「ほらほら猫だぞー」
アニ「・・・」
ユミル「私が撫でるぞー」
アニ「・・・私が撫でていい?」
ユミル「ほらよ、好きしろ」
アニ「・・・」ナデナデ
ユミル(無言で撫でてる)
アニ「ねえ」
ユミル「ん?」
アニ「なんで猫って伸びるの?」
ユミル「伸びてんじゃねーだろ。元々が縮んでんだよ」
アニ「嘘、こんなに伸びるじゃない」
ニャー
アニ「ほらっニャーって言った」
ユミル「言ったからどうだ」
アニ「言ったから偉いんだよね」
ユミル「誰に聞いてんだよ」
アニ「誰に聞こうかな・・・ねえ人を好きになったことはある?」
ユミル「わからない」
アニ「茶化したりしないんだ」
ユミル「するかよ、お前は?」
アニ「わからない」
ユミル「じゃあそれでいいのかもな」
アニ「そうかもね」
アニ「私らはここで猫伸ばしているのが似合っているんだよ」ノビノビ
ユミル「そのうち妖怪猫伸ばしって呼ばれたりな」
アニ「うーんそれはちょっと」グルグル
ユミル「いやいや猫丸めたってかわんねーから」
アニ「元に戻そうよ、ユミルも手伝って」
ユミル「はいはい」
ユミル「でもさ、いたらどうなんだろ」
クリスタ「ユミルって好きな人いる?」
ユミル「いるよ」
クリスタ「いるんだ」
ユミル「お前は?」
クリスタ「私はみんな好きだよ」
ユミル「それはいないって言うんだ」
サシャ「ユミルとアニは仲良しなんですね」
ユミル「さっき初めて長く話したくらいだ」
サシャ「なんてお話です?楽しいことですか?」
ユミル「なんだろう話したことのない話」
サシャ「じゃあ楽しい話ですね」
ユミル「どうかな」
サシャ「そうですよ」
ユミル「だったらなあ、そうだサシャこの前飛んでた鳥は多分鶴だな」
サシャ「ありがとうございます。あれっ?なんであの時教えてくれなかったんです?」
ユミル「いじわるしたかったんだよ」
サシャ「なんでです?」
ユミル「それはまた今度な」
サシャ「はい!」
ユミル「だからそのそれなんだよ」
サシャ「えっなんです?よく聞こえませんでした」
ユミル「お前のその感じが私をよくわかんない感じにさせるんだ」
サシャ「どんな感じです?」
サシャ「目がくるくるするかんじですか?それともくらくらするかんじですか?」
クリスタ「お腹空いたね」
ユミル「ちょっと探しに下まで行ってみるか?」
クリスタ「危ないよ」
ユミル「危なくない」
ユミル「1人でいるのは怖いか?」
クリスタ「怖いけど」
クリスタ「どうしたらいいの」
ミカサ「サシャが笑ってた」
ユミル「あいつはいつもそんな顔だって」
ミカサ「うらやましい」
ユミル「本当かよ」
ミカサ「ユミルも私もそんな顔得意じゃない」
ユミル「私もか?」
ミカサ「私よりも」
ユミル「嘘つくなよ」
ミカサ「じゃあ笑ってみて」
ユミル「わかった」ニヤリ
ミカサ「怖い、すごく怖い」
ユミル「悪かったな、ならお前笑えよ」
ミカサ「うん」ニコッ
ユミル「うっ(かわいい)」
ミカサ「どう?」グググッ
ユミル「顔面の筋肉がすごいことになってる」
ミカサ「これはすごく疲れる」
ユミル「普段使ってない筋肉なのかな」
ミカサ「普段使えるようになったらいい」
ユミル「ははっそうだな」
ミカサ「今の顔、悪くない」
ユミル「そんな顔するなって」
ユミル「ほら笑え笑え」
クリスタ「わー痛いって」
ユミル「ははは」
ユミル「すぐ戻るから」
クリスタ「まだいようよ」
ユミル「悪くないってなんだよ」
アルミン「ここにいたんだ」
ユミル「なんか用か」
アルミン「この前の話の続きがしたくて」
ユミル「アルミンちょっと笑え」
アルミン「えへへ」ニコッ
ユミル「うっ(かわいい)」
アルミン「それが?」
ユミル「帰れ」
アルミン「何でさ」
ユミル「私は今機嫌が良くないからだ」
アルミン「何で?」
ユミル「お前のせいで」
アルミン「この前の話なんだけど」
ユミル「聞けよ」
アルミン「やっぱりあの方向で考えていって正解かもしれない」
ユミル「そうか良かったな」
アルミン「うん。ありがとう」
ユミル「私はなにもしてないけどな」
アルミン「それでも意味はあることだったよ」
ユミル「だったらなにがどれだけ意味のあることなのかって」
ユミル「わかることはできないのか」
クリスタ「もしも世界が無くなったら」
ユミル「話をしような」
エレン「ユミル」
ユミル「なんだ笑えよ怖いぞ」
エレン「よくもこの前やってくれたな」
ユミル「なんだっけな?」
エレン「この前」
ユミル「私がお前の幼馴染を呼んだからなんだって」
ユミル「そんなんでいちいち言ってくんなよ」
ユミル「情けねーな」
エレン「違う」
エレン「俺はお前がそんなことしないって思ってたから」
エレン「ちょっとイラついただけだ」
ユミル「お前って実は一番よくわからない性格しているよな」
ユミル「悪かったよ私が、でもよこれからたくさん騙されることがあると思うから」
ユミル「それの予行練習だと思ってくれよ」
ユミル「世の中そういう奴が多いから」
エレン「お前もそうか?」
ユミル「はあっ?」
エレン「俺は違うからな」
ユミル「生意気言うな」
ユミル「人を信じるには?」
クリスタ「私はあなたを信じるから」
ベルトルト「今日はみんな随分楽しそうだね」
ユミル「どこをどう見て言ってんだ?」
ベルトルト「当然みんなを見てだよ」
ユミル「嘘だろ、じゃあ私達は?」
ベルトルト「僕らを見ている人がいれば何か言ってくれるかもね」
ベルトルト「みんなに何て言ったの?」
ユミル「言ったんじゃなくて言ってただけだ」
ユミル「お前とはあんまり話さなったな」
ベルトルト「これからもそうだろうね」
ユミル「よく言うよ」
ユミル「笑顔を作るのはどうしたらいい?」
ユミル「人を好きになることがわからないときは?」
ユミル「わからないことに目が回ってしまったときは?」
ベルトルト「ユミル?」
ユミル「答えなくていい」
ベルトルト「誰に?」
ユミル(誰の誰に対してだ?)
クリスタ「私達ここで明日を迎えられるかな」
クリスタ「頑張ってみようね」
ユミル「ああ頑張ろうな」
クリスタ「そうしたらもし駄目でも諦めがつくから」
ユミル「・・・あのよお」
ユミル「嫌いじゃないよ」
ユミル「お前のそういうところさ」
ユミル「だけど」
ユミル「私はお前にまだ言いたいことがあるみたいだ」
ユミル「なんて言えばいいんだろうな」
ユミル「少なくとも」
ユミル「アニは願ってた」
ユミル「サシャは言ってくれた」
ユミル「ミカサは誓ったよ」
ユミル「アルミンもエレンも」
ユミル「ベルトルトも諦めては無かった」
クリスタ「えっ?」
ユミル「いーから」
アニ「うーん、だけどね」
アニ「自分がつらい目にあってたとして」
アニ「それがイヤだなと思う人がいたらイヤだなと思うよ」
アニ「私なんか忘れてくれってどうでもいいって思って」
アニ「私はいつも無くしてしまいたいと思っている」
サシャ「目が回ってくるくるして、くらくらしてしまうときに」
サシャ「誰か大丈夫って言ってくれたりしたら」
サシャ「とてもいいことなんです」
サシャ「もちろん自分が言ってもそうです」
ユミル「そんな機会あるか?」
サシャ「いつでもあると思います」
ユミル「じゃあお前は言ったことあるのか?」
サシャ「大丈夫ですよユミル」
サシャ「ほら言いましたよ」
ユミル「バカだな、こんなところで言うなよ」
サシャ「そんなことないですよ」
ユミル「私は言う事あるかな?」
サシャ「必ずあります」
ユミル「そうかなあ」
サシャ「ええ待ってますよ私じゃなくても」
サシャ「きっと待っている人がいます」
ミカサ「私は誰かのために誰かを傷つけてしまうと思う」
ミカサ「仕方ない。傷つけたくない人がいるのなら」
ミカサ「あと何回私達は話せる?」
ミカサ「あと何回そう思うのだろう」
ミカサ「それはどちらが重要?」
ミカサ「考えるだけ」
ミカサ「私はそれをできるだけ長く考えたいから」
ミカサ「戦う」
アルミン「意味があるのかないのかそんなのいいよ」
アルミン「僕は君の考えを聞きたいな」
アルミン「僕の考えと違うからね」
エレン「だったら誰か喜ばしたり」
エレン「立ち向かうことを」
エレン「見せてやるよ」
ベルトルト「誰も何も言っても信じない」
ベルトルト「僕は僕じゃないって」
ベルトルト「そう思って」
ベルトルト「やっていけるものだと」
ベルトルト「誰か言ってくれないかな」
ユミル「心に触れたときがある」
ユミル「変な奴らだけど」
ユミル「だから」
ユミル「いつしか昔を思い出せよ」
ユミル「クリスタ、大丈夫だから」
ユミル「無理に人を好きにならなくても」
ユミル「信じなくてもいい」
ユミル「その逆でも全然かまわない」
ユミル「お前の好きなようにしろよ」
ユミル「・・・」
ユミル「また何回でも話そうな」
ヒストリア「ねーねーユミル」
ヒストリア「私はユミルの言うようなことってできたのかな?」
ミカサ「今いい?」
サシャ「クリスタ・・・じゃなくてえっとご飯食べますか?」
ヒストリア「さっき食べたから」
アルミン「サシャ、明日は大事な作戦だから」
ミカサ「問題無い?」
ヒストリア「うん、大丈夫」
ヒストリア「ねーねーユミル」
ヒストリア「また話そうね」
これで終りです。ありがとうございました。
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