【テニプリ】越前「テニス、楽しい?」カネキ「……」【東京喰種】 (66)

・時系列は東京喰種原作より『アオギリの騒乱』終了直後です

・高校生は基本的に登場しない予定です(東京喰種組とのパワーバランスがどう考えても崩壊するため)

※なお以下の点が原作と異なります

・アキラが4月前に入局している



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月山「カネキ君! たまにはテニスでもしないかい?」

カネキ「テニス……ですか?」

月山「ああ。たまには気晴らしでもどうかなと思ってね」

カネキ「でも外は少し寒いですよ」

月山「そこは心配しないでくれたまえ。そういう屋内施設が近くにあるんだ」

カネキ「……わかりました。着替えてきます」

月山「いや、以前とは大違いだね。驚いたよ」

カネキ「ありがとうございます」

月山「……ところでカネキ君。スポーツはよく人格や心をつくる、というが別の言い方ができることを知っているかい?」

カネキ「……知っていますよ。『スポーツとは人格をあらわにするものである』ですよね?」

月山「その通りだ。そして君のテニスは確かに強かったが同時に力任せの荒っぽいストロークが目立った。それでいて僕が前に出るとあわてたようにロブを打つ」

カネキ「……」

月山「最近の君は少し根を詰めすぎている。もう少し心にゆとりを持つべきじゃないかい?」

カネキ「すいません。……気を付けます」

月山(あまり無理をされてはゆっくり食事もできないからね)

月山「……ん?」

カネキ「どうかしましたか?」

月山「いや、向こうの奥でテニスをやっている少年たちが気になってね」

カネキ「あのジャージ……」

月山「知っているのかい?」

カネキ「確か今年、全国制覇をした青春学園ですよ。すごい偶然ですね」

月山(……)

越前「行きますよ、桃城先輩」

桃城「よっしゃ! 来い!!

越前「……」ピカァァアアアア・・・

>ズバーン!

桃城「いきなり天衣無縫は反則だろ!」

越前「先輩も入ればいいじゃないっすか」

桃城「それができたら苦労しねえよ!」

カネキ「……最近のテニスは体から光を放つんですね」

月山「あ、あれは……」

カネキ「月山さん?」

月山「天衣無縫……? まさか入れるものがいるなんて!」ガタッ

カネキ「どうしたんですか? 急に」

月山「カネキ君! 彼らとダブルスをやろう! 今すぐやろう!!」

カネキ「え、ちょ――――」

月山「さぁさぁ!」グイッグイッ

月山「君たち!」

桃城「ん?」

越前「何すか?」

月山「僕たちとダブルスの相手をしていただけないかな?」

カネキ「(ちょ、月山さん。何してるんですか!?)」

月山「(もちろん手加減するさ。それに……)」チラッ

越前「?」

月山(……一時期テニスに陶酔していた時に聞いた『天衣無縫』。本物かどうかを知りたいしね)

越前「30―0」ズバーン!

越前「40―0」ズバーン!

越前「1―0」ズババーン!

越前「今度はそっちのサービスっすよ」

桃城「最初から手加減なしかよ!」

越前「だってあの人たち強そうじゃないっすか」

カネキ(……消えてるわけじゃない。見えないくらいサーブが速いんだ。だけどこれは……)

月山(驚いたな。グールの動体視力で捉えきれないとは……)

越前「……」ピカァァアア

月山(これが、天衣無縫の力……面白い!)

月山(ならば今度はこちらが仕掛けようじゃないか)

月山「それ!」パコッ!

桃城「おっと!」パコッ!

月山「ふっ!」パコン!

桃城「うぉぉおおおお!!」ビュン!

月山(あれは……jack nife!?)

カネキ「!」ググッ

月山「カネキ君! 気を付けたまえ! その球は――――」

カネキ「うわぁ!」ドサ

>カランカラン・・・
>コロコロ・・・

桃城「どーん……」ドヤァ

カネキ(そ、そんな……人間の打った球にグールの僕が力負けなんて……)

月山「カネキ君! 大丈夫かい!?」

カネキ「え、ええ……」

桃城「いけね、やりすぎたか……?」

越前「先輩も人の事言えないじゃん」

桃城「ははは……」

カネキ(あの後、結局6―2で負けた……。いくら手加減したとは言ってもあの球の重みは本気でも打ち返せるかどうか……)ギュッ

月山「いやぁ、参ったよ。強いね君たちは」

桃城「いや~それほどでもあるっすよ!」

越前「調子乗りすぎ」

月山「ははは……また機会があれば手合せ願うよ」

越前「いつでもいいっすよ」

カネキ「……」

桃城「いやぁ、二人とも結構強かったな!」

越前「そうっすね。でも……」

桃城「でも?」

越前「二人とも何かを隠してる」

桃城「手加減してるってことか?」

越前「それもあるんじゃないっすか」

桃城「んだよ~。すっきりしない言い方だなぁ……」

越前「……」

――――喰種レストラン 地下

カネキ「……」スタスタ

月山「カネキ君、心ここにあらずといった感じだね。あの時の試合がまだ頭にちらつくのかい?」

カネキ「……」

月山「万が一ということもある。今は目の前の敵に集中したまえよ」

カネキ「……わかってます」

「ぎゃあ!」ズシャ

「ぐわっ!」ドサッ

カネキ(よし……これなら問題ない。マダムAはどこに……)

マダムA「ひぃぃ!」タタタ

カネキ(いた!)ビュン!

シロ「ここから先は」

クロ「通さない」

カネキ「……護衛がいたか。邪魔するな!」グン!

シロ「っ!」ガキィン!

月山(カネキ君の一撃を防いだ……? それにあの赫子は――――)

カネキ(僕と同じ赫子……嘉納先生の実験体!)

クロ「シロ、大丈夫?」

シロ「大丈夫だよ。でもさすがにきついかも。……あれ、使ってみようか」

クロ「赫子にうまく使えるかな?」

シロ「……問題ない」ピカァァアア

カネキ(なんだ……二人の赫子が光りだした!?)

月山(あれは……百錬自得の極み!?)

シロ「それ!」ズガァ!

カネキ「――――!」ガキィン!

カネキ(何だこの圧力は……)

クロ「守りがおろそかだよ」ダダッ

カネキ「ぐわぁ!」ゴロゴロ

シロ「思ったより大したことないね」

クロ「まさか『こっち側』にもこられないなんて……でもパパの言うとおり命は見逃してあげる」

「「またね、お兄ちゃん」」

カネキ「……くそ!」ギリッ

今日はここまで


アヤト君やカネキ君が波動珠を受けたら腕がもげると思うんだ

高校生はもはや超能力者だからね仕方ないね



投下。

手塚「すまないな、遅くまで付き合わせてしまって」

真田「いや、こちらとしてもいい練習になる。いつでも呼んでくれ」

手塚「ああ……ん?」

真田「どうかしたか?」

手塚「あそこで女性が男に囲まれていないか?」

真田「む……確かに。見逃すわけにもいかんな。すまないが荷物を頼む」

手塚「大丈夫か?」

真田「木刀一本あれば事足りる」

田口「きゃあああ!」

ナキ「嘉納の居場所、知ってんだろ?」

田口「ひ……!」

真田「そこまでだ!」

ナキ「あぁ?」

真田「女性を複数で囲むとは……恥を知れ!」ギュ

ナキ「そんな棒きれ一つで勝てると思ってんのかよ!」ギン!

真田(あれは……なるほど、これがグールとやらが持つ赫子か。面白い!)

ナキ「死ねぇぇええええ!」ビュン!

真田「……静かなること林の如く」スゥ

ナキ「あれ?」ヨロ

真田「侵略すること……火の如く!」ズバァ!

ナキ「ぐわぁ! 痛い! 何すんだこの野郎!」

真田「グールと言ってもこの程度か……!?」

ズ ド ォ ン !!

鯱「やるな小童……」ゴゴゴ

真田(何という威圧感だ……さすがに勝てそうもないか)チラッ

田口(この人……人?)

真田「三十六計逃げるに如かず!」ダダ

ナキ「あ! 待ちやがれ!」

真田「動くこと……雷霆の如く!」バチィン!

ナキ「き、消えた……?」

鯱「……」

真田「何とか逃げ切れたな」

手塚「無事で何よりだ」

真田「ああ、『雷』でどこまで移動できるか不安だったが……何とかなったようだ」

手塚「しかしグールがこんなところに出るとはな。互いに用心したほうがいいな」

真田「……ああ」

田口「あ、あの……ありがとうございました」

真田「いえ、当然のことをしたまでです。よかったらお送りしますが……?」

田口「いえ、家は近いので大丈夫です。それでは」タタタ

田口「はぁ……はぁ……」ピポパ

嘉納『こんな時間にどうしたのかね?』

田口「先生、人はどうやったら雷を出しながら瞬間移動できるんですか」

嘉納『君は何を言っているのかね』

月山「カネキ君、あの話は聞いたかい?」

カネキ「ええ……アオギリに先を越されてしまったようですね」

月山「それよりも、アオギリほどの組織がそれに失敗したことの方が驚きだ」

カネキ「しかも相手はSレートクラス……」

月山「どうやら話はそう単純ではなさそうだね……」

カネキ(でもアオギリに対抗できるほどの勢力って一体……? それにあの双子が見せたオーラのような光もだ。何がどうなってるんだろうか……)

アキラ「亜門上等、少しいいか」

亜門「アキラか。どうかしたのか?」

アキラ「うむ、実はグールについて情報提供者がいるらしい。我々で対応したいがどうだろうか?」

亜門「わかった。すぐに行く」

アキラ「待たせてすまなかったな。座ってくれ」

手塚「失礼します」ペコ

真田「失礼します」ペコ

アキラ「それでグールを見たのは?」

真田「はい。昨日の十時ごろ、二十区の病院近くの路地です」

アキラ「そうか……できる限り当時の状況を詳しく教えてくれないか?」

真田「こちらの手塚君と帰宅途中、女性が襲われているところを見つけたので……やむを得ず持っていた木刀を使い逃走しました」

亜門(……ん?)

亜門「ちょ、ちょっと待ってくれ。まさか木刀一本でグールと戦ったのかい?」

真田「戦った……というほどではありませんが応戦はしました」

亜門「そ、そうか」

亜門(……どうやって逃げ切ったんだ?)

アキラ「よし、まあこんなところだろう。最後にグールの人数と特徴はわかるか?」

真田「人数は四人……一人は金髪にスーツの男、二人仮面をかぶった大柄な男、最後にさらに一回り大きな上半身裸の男でした」

アキラ「……よし、情報提供感謝する。ここに名前と住所を頼む」

アキラ「……ほお、二人ともまだ中学生か。意外だな」

手塚「……よく言われます」

アキラ「どこに通っているんだ」

手塚「青春学園です」

真田「僕は立海大付属です」

アキラ「そうか……ん? どこかで見たことあると思えば中学テニスの手塚君と真田君か」

手塚「ご存知でしたか」

アキラ「まあ訓練のついでとしては悪くないからな。テニスというスポーツは。……ふふ、機会があれば手合せしたいものだ」

手塚「光栄です。……では僕たちはこれで」ペコ

アキラ「ああ」

亜門「アキラ、あの二人を知っているのか?」

アキラ「ああ。二人とも中学テニスではトップクラスの実力者だ」

亜門「そうだったのか……しかしいくらなんでもグール相手に無茶されてはな」

アキラ「そうならなくてもいいようにするため私たちがいる。さあ、仕事に戻ろう。この目撃情報と一致するグールはもう限られているだろう?」

亜門「……そうだな」

というわけで以上、真田編でした


でもこれが下剋上の人だったら間違いなく死んでたよね

逆に誰ならテニスで勝てるんだろうか




投下

カランカラン

トーカ「いっらっしゃいませ」

跡部「ブラック2つとミックスサンドだ。いいよな、樺地?」

樺地「うっす」

トーカ「かしこまりました」


ロマ「また来ましたね、あの二人」ヒソヒソ

ニシキ「ああ……あの優男の方はクソトーカなんかに熱入れてるみたいだしな」ヒソヒソ

トーカ「お待たせしました。ブラックコーヒーとミックスサンドです」コトッ

跡部「なあ……あの話、考えてくれたか?」

トーカ「……」

跡部「いいじゃねえか。テニスやってるんだろ? 少しくらい付き合えよ。なあ、樺地?」

樺地「うっす」

トーカ「……すいません」ペコ

跡部「そうかよ。……なら俺はお前が折れるまでくるだけさ」

トーカ「……」

ロマ「お疲れ様でしたー」

トーカ「お疲れ」

ニシキ「はぁー終わった終わった」ノビー

トーカ(……テニス、か。アヤトとやったきり……もう五年近くになるのか)

芳村「トーカちゃん。ちょっといいかい?」

トーカ「あ、はい……」

芳村「トーカちゃん。あの子……跡部君のことだけどね。トーカちゃんさえよければ試合をしてみてはどうかな?」

トーカ「え? で、でも私は……」

芳村「グールと人間の身体能力の差はわかっている。しかし、調べたところ跡部君は全国クラスの選手だそうだ。少しくらいはいいんじゃないかい?」

トーカ「は、はあ……」

トーカ(断れない……)

トーカ(ホント……なんでこんなことしてんだろ、私)

跡部「トーカ。今日はわざわざすまねえな。ここは俺様の私有してるコートだから遠慮する必要はねえぞ」

トーカ「……わかったからとっとと始めるよ」

跡部「ふん……ずいぶんなご挨拶だな。まあいい。見せてやるよ、跡部景吾のテニスをな」

トーカ(かったる……)

跡部「サービスはくれてやるよ。樺地、審判頼むぞ」

樺地「うっす」

トーカ(……全国プレーヤーって言っても中学生で人間。大したことない――――)スッ

トーカ「でしょ!」パコン!

跡部「ふっ!」スパーン!

>ズドーン!

樺地「15―0」

トーカ「え……」

跡部「どうした? 驚くほどでもねえだろ。もっと本気で来いよ」

トーカ(……こいつ!)

トーカ「くそっ!」パコン!

跡部「どうした? もっといいサーブ打てねえのか!?」パコーン!

トーカ「くっ!」パコ!

跡部「悪くねえ……だが甘いんだよ!」パコン!

トーカ「っ!」パコ!

トーカ(ロブが浅い……!)

跡部「……」ニヤッ

跡部「さあ見せてやるよ」ダッ、スパーン!

トーカ(ラケットが吹き飛ばされた!?)

跡部「破滅への輪舞曲!」ズドーン!

跡部「俺様の美技に酔いな」フッ

樺地「30-0」

トーカ(うぜぇ……! こんなうざいの月山以来だ!)ギリッ

跡部「なあトーカよ。お前まだ本気だしてねえだろ?」

トーカ「……出してるよ」

跡部「嘘つくなよ。バレバレだぜ」

トーカ(本気なんか出せるわけないでしょうが)チッ

跡部「……」

跡部(まさか女がツイストとはな……)キィン

トーカ(何だあの目……気持ち悪)

跡部(……お前の弱点は見え見えなんだよ。骨の髄までなぁ)

トーカ「ふっ!」パコン!

跡部「俺にツイストは通用しねえぞ!」パコン!

>ズバーン!

跡部「……あ?」

樺地「30オール」

トーカ「……」

跡部(今のスピード……そして――――)ジーッ

トーカ「なんだよ」

跡部(決まり、だな。……まあいい、まずはこの試合――――)

跡部「俺様がもらう」ゴッ

トーカ「な――――」

トーカ「はぁ……はぁ……」

トーカ(ま、負けた……途中から本気出したのに6―0で……)

跡部「樺地、タオルだ」

樺地「うっす」スッ

跡部「さて、トーカ」フキフキ

トーカ「……なんだよ」

跡部「お前、まだ本気じゃねえだろ」

トーカ「何言ってるんだよ。私は本気で……」

跡部「それはその眼ともう一つ背中から出すもの出してから言いやがれ」

トーカ「!?」

跡部「――――お前、グールだろ」

今日はここまで



下剋上の人にならグールでもテニスで下剋上できるな!(錯乱)

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