穂乃果「鳥人?」 (21)
ことり「うわ〜鳥さんかわいいなぁ〜♪」
穂乃果「ことりちゃんは鳥が大好きだよね〜」
ことり「ねぇ穂乃果ちゃん、子どもの頃にさ、よく小鳥を売ってるようなお店あったよね?」
穂乃果「ことりちゃんを?」
ことり「いやわたしじゃないよ!小鳥、小さい鳥」
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穂乃果「あーあったあった!お祭りの夜店とかだよね〜」
ことり「ああいうところでね、小鳥かわいいからお母さんに『このチュンチュン買って〜?お願〜い?』って頼むんだけどさ」
穂乃果「『ことりかわいいから』って自分で言っちゃう?」
ことり「だからわたしじゃないよ!小さい鳥!ちゃんとわかって穂乃果ちゃん!」
穂乃果「ごめんごめん、続けて?」
ことり「でもどれだけ頼んでも、お母さん全然買ってくれなかったんだよね〜」
穂乃果「わかるわかる!ああいう生き物はなかなか買ってくれないんだよね〜」
ことり「でしょ〜?だからね、そういう鳥好きの子どもには、『鳥人』さんが見えたらいいのになって思うんだ♪」
穂乃果「とりじんさん?」
ことり「うん♪こうね、首から下は人間なんだけど、頭は鳥さんでね?身なりはタキシード着た紳士さんみたいな人なの!」
ことり「その人が鳥好きの子どものところにやってきて、素敵なプレゼントをくれるんだ〜♪」
ことり「どうかなぁ穂乃果ちゃん?」
穂乃果「…そんなの子どもの前に出てきて大丈夫なの?わたしが子どもだったら泣き叫びそうだけど…」
ことり「大丈夫だよ。じゃあちょっとやってみよう?」
穂乃果「うんまぁいいけど…」
ことり「じゃあわたしが鳥人さんやるから、穂乃果ちゃんは鳥好きの子どもやって?」
穂乃果「『鳥飼いたい』って言ってればいいんだよね?」
ことり「うん♪」
穂乃果「おかあさーん!鳥買ってよ〜!ちゃんと育てるから〜!」ジタバタ
ことり「オー、キミはいい子だネェ、ミーは鳥人だヨ?」
穂乃果「…」
穂乃果「おかあさーん!おかあさーん!なんか変なの出たよー!」
ことり「マァマァ落ち着いて?キミは鳥が好きなんだよネ?」
穂乃果「う、うん…」
ことり「デモお母さんは買ってくれないんだよネ?」
穂乃果「うん、そうなの…」
ことり「じゃあキミにイイものをあげようネ?」
穂乃果「なんなのさっきからそのイントネーション…」
ことり「ミーは英国紳士だからネ〜」
穂乃果「あ、そういう設定なんだ」
ことり「じゃーん♪キミにこの、お母さんには見えないインコをあげヨ〜ウ♪」
穂乃果「えっ、ほんと!?じゃあお母さんに内緒で飼えるの!?」
ことり「ウン、キミにも見えないから注意するんだヨ?」
穂乃果「いや意味ないじゃん!なんなのコレ!」
ことり「ミーにはぼんやりと見えるんだヨ?」
穂乃果「いや鳥人さんははっきり見えててよ!あなたが持ってきたんでしょ!?」
ことり「まぁこんな感じで、素敵なプレゼントをしてくれるんだ〜♪」
穂乃果「もうちょっとマシなプレゼント持ってきてよ〜」
ことり「え〜、不満だった?」
穂乃果「まぁだいたいわかったからわたしにもやらせてよ!」
ことり「穂乃果ちゃんも鳥人できるの?」
穂乃果「うん、頑張ってみる!」
ことり「うわ〜♪かわいい〜♪もふもふしてる〜♪お母さんこの子買って〜♪」
穂乃果「ふっふっふ、キミは本当に鳥が好きなんだね?」
ことり「いやこのアルパカが好き〜♪」
穂乃果「待てぇい!」
ことり「え??」
穂乃果「なんでアルパカ!?」
ことり「だってアルパカもふもふしててかわいいよ?」
穂乃果「それじゃわたしが出て来た意味がないじゃん!」
穂乃果「ちゃんと小鳥をおねだりしてて?」
ことり「うん」
ことり「ああ〜小鳥かわいい〜♪」
穂乃果「ふっふっふ、キミは本当に鳥が好きなんだね?」
ことり「うん♪」
穂乃果「わたしは鳥人だよ!」
ことり「おかあさーん!変なお化け出たよー!」
穂乃果「まぁまぁ、ぼくと友だちになろうよ?」
ことり「で、でもあなたと友だちになったら、怖がりな海未ちゃんとか逃げ出しちゃいそう…」
穂乃果「大丈夫だよ!ぼくが友だちになった証にいいものをあげよう!」
ことり「うわぁ〜、なになに?」
穂乃果「じゃあまず目を閉じて口を開けて?」
ことり「うん、あーん…」
穂乃果「ぽいっ!さぁ、飲み込んでごらん?」
ことり「ぐにゃぐにゃしてる…なぁにこれ?」モグモグ
穂乃果「ミミズだよ?」
ことり「ぺっぺっ!なに食べさせてるの!?」
ことり「こんなの鳥人さんの食べ物でしょ!?」
穂乃果「いや、ことりちゃんなら大丈夫かな〜って…」
ことり「名前で判断しないで!?」
穂乃果「うーん、今日もパンが美味い!」
ことり「そっちをちょうだい!なんで鳥の頭で人間の食べ物食べてるの!?あなたがミミズ食べてよ!」
ことり「もういいよ穂乃果ちゃん、次はまた穂乃果ちゃん子どもやって」
穂乃果「おかあさーん!鳥買ってよ〜!ちゃんと育てるから〜!」
ことり「焼き鳥のねぎまおいしいな〜♪」
穂乃果「いやそれ共食いじゃん!」
ことり「だから名前で判断しないでよ穂乃果ちゃん」
穂乃果「まだ鳥人になってなかったの!?ややこしいよ!」
ことり「余ったネギをあげようね〜♪」
穂乃果「いやいらないよ!ちゃんとネギまで食べなよことりちゃん!」
ことり「手前のネギはちゃんと食べたんだよ?」
穂乃果「どうでもいいってば!あーもうことりちゃん子どもやってよ〜」
ことり「あぁ〜かわいいかわいいな〜♪お母さん小鳥買って〜?なんでダメなの〜?」
穂乃果「キミはほんとに鳥が好きだね」
ことり「おかあさーん!またお化け来たよー!」
穂乃果「お母さんを呼んでも来やしないよ」
ことり「だから怖いよ!どうしてそんな魔王みたいなこと言うの?」
穂乃果「友だちになろうよ!」
ことり「ならないよ!他のお友だちがみんな怖がっちゃうよ」
穂乃果「友だちの証に、このタキシードの胸元を開いて、人間の体と鳥の頭のちょうど境目を見せてあげよう」
ことり「えっ!?そ、そんな…穂乃果ちゃんダメだよこんなところで…」
穂乃果「えっ?」
ことり「ほ、穂乃果ちゃんも胸を見せちゃうんだったら…恥ずかしいけど、ことりの胸も見せちゃうっ!えいっ!///」ポロン
穂乃果「ストップストーップ!なんでそうなるわけ!?」
ことり「さぁっ!穂乃果ちゃんも早く!///」
穂乃果「いやいやわたし今穂乃果じゃなくて鳥人だから!落ち着いて!」
ことり「ごめんね、つい…」
穂乃果「ちゃんと子どもやってってばことりちゃ~ん」
ことり「小鳥かわい〜♪飼いたいな〜」
穂乃果「じゃーん!体は人間アタマは鳥の鳥人だよ!」
ことり「おかあさーん!また出たよー!」
穂乃果「ぼくもことり飼いたいな〜」
ことり「いやいや、小鳥を飼いたいのはわたしなんだよ?どうにかしてよ」
穂乃果「いやぼくが言ってるのはことりちゃんキミのことだよ?」
ことり「おかあさーん助けてー!変態!変態がいるよー!」
ことり「ダメだよ穂乃果ちゃん!怖すぎるよ!」
穂乃果「え〜ダメ〜?」
ことり「当たり前だよ、頭が鳥になってるってだけでもギリギリなのに『キミを飼いたい』なんて完全にアウトだよ」
穂乃果「そっか〜」
ことり「も〜、穂乃果ちゃん交代。次はわたしが鳥人やるから」
穂乃果「小鳥買って買って〜」
ことり「うぶ毛の小鳥〜たち〜も〜♪いつか空に羽ばたく〜♪」
穂乃果「なんか歌いながら現れたよおかあさーん助けて〜!」
ことり「お待たせしたね♪」
穂乃果「待ってないよ!」
ことり「鳥人だね♪」
穂乃果「『だね』ってなに!?」
ことり「ご存知だね♪」
穂乃果「知らないよあなたなんか!」
ことり「今日はキミにいいことを教えてあげよ〜」
穂乃果「えーなになに?」
ことり「この前ね、ぼくが畑でイチジクの実をつついてたときに」
穂乃果「なにしてるのこの人いや鳥人」
ことり「ぼくに気づいた愚かな人間どもはね、ぼくのくちばしを縄でしばったんだよ。ぼくはその縄を手で取ったんだ」
ことり「手があるからね〜!!」ガバッ
穂乃果「いやー!おかあさん怖いよー!」
ことり「わかるよね〜取れるよね?縄なんて手でスポンスポンって取れるよね〜♪」
穂乃果「わからないよ!」
ことり「この手で穂乃果ちゃんもスポンスポンしてあげようね」
穂乃果「いやネタ抜きに怖いよことりちゃん!どさくさに紛れてなにしようとしてるの!?」
ことり「だからこの手で穂乃果ちゃんの服をスポンスポンってね?」
穂乃果「それスポンスポンじゃなくてスッポンポンだよ!もういいよ穂乃果が鳥人やるよ!」
ことり「うぁ〜小鳥かわいい飼いたいなぁ♪」
穂乃果「体は人間の鳥人だよ」
ことり「また来ちゃった!おかあさーん!」
穂乃果「ふっふっふ、きみは大空を自由に飛びたくはないかね?」
ことり「えっ?空は飛びたい!」
穂乃果「だったらわたしに捕まるといいよ!」
ことり「うぁ〜やったぁ♪」ギュッ
穂乃果「ぼくは飛べやしないけどね」
ことり「飛べないの!?どうして捕まらせたの?」
穂乃果「頭しか鳥じゃないからね〜」
ことり「そうだよ!見ればすぐわかっちゃうのに…」
穂乃果「逆の『人鳥』なら飛べたんだけどね〜」
ことり「逆は『じんとり」なんだ〜覚えとこうっと♪」
穂乃果「ほらことりちゃん、わたしは飛べないんだからもう離れてよ」
ことり「ん〜飛べなくてもいいよ、やっぱりことりは鳥よりも穂乃果ちゃんが好き♪」ギュッ
穂乃果「今までのくだりはなんだったの!?もうええわ!」
おしまいです。完全に思いつきの勢いだけでやりました。元ネタは笑い飯の漫才「鳥人」です。
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