P「えっ、春香は俺の妄想?」 (32)
ピピピピピョピョ
P「……うーん」ムクッ
P「……朝か」
P「今日は4月3日、春香の誕生日だな」
P「このプレゼントを持って……」
P「よし、事務所に行くか」
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P「よし、ついたぞ」
ガチャ
P「ん? あれ?」
ガチャガチャガチャ
P「鍵が掛かってるな……どういう事だ?」
ガチャガチャガチャガタンガタンドンドンドンドン
P「おーい。開けてくれーおーい。開けてくれ」
ドンドンドンドンガンガンガンガン
P「……うーん。おかしいな……?」
P「朝から電話をするのもあれだが……社長に電話するか」
P「……」パカッ
P「……」カチカチカチカチ
P「……」カチカチカチカチ
P「……ん?」
P「おかしいな……。電話帳に何も登録されてない……?」
P「おかしいな……? 壊れたのか? これ?」
カチカチカチカチ
P「うーん……?」
カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
P「なんかおかしいな……」
カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
P「うーん……」
バキッ
P「壊れてしまったな。まあいいか」
P「どういう事なんだ……? 全くわからん」
P「突然会社が倒産した……?」
P「いやいや……流石に連絡が入るはずだ」
P「それに携帯に連絡先がないのもおかしいな……」
P「……とりあえず関係者に会わないと何も始まらないな……」
P「どうしようか……」
P「……ん?」
P「あのコンビニで本を立ち読みしてるのは……音無さん?」
小鳥「……」
P「……ちょうどよかった。話しかけてみよう」
小鳥「……」
ウイーン、イラッシャマセー
P「あの……音無さん?」
小鳥「……」
P「音無さん?」
P「おかしいな、音無さん?」肩グイッ
小鳥「きゃっ……!? な、なんですか!?」
P「あの……音無さんですよね? 何やってるんですか? ははーん。さてはまたエロ本かなんかですか? ははっ、そろそろそのくらいにしておかないとアイドルたちに悪影響がでますよ? 最近なんて音無さんが忘れていった本をやよいが読んでそりゃ大変だったんですよ? で、「許してピヨー!」なんて謝ってあれはちょっとまずいですよ音無さん。それはそうと今日は何をしてるんですか? そもそも今日仕事じゃないですか? サボりですか? ……いけませんよ音無さんそりゃぁ、事務員なんだからアイドルたちにびしっとした姿を見せなきゃいけませんよ。まあそういうところが音無さんの魅力ではあるんですけどね。あっ、すいません。今のは忘れてください」
小鳥「な、なんですか!? あなた!? わ、私はあなたのことなんて知りません!」
P「え、音無さん?」肩グイッ
小鳥「やっ、やめてください! 大声出しますよ!?」
P「また何か見てハマったんですか? 音無さんはそういうのに影響を受けやすいから辞めておいたほうがいいとあれほど……」
小鳥「……」ジリ…ジリ…
P「あれ? どこに行こうとしてるんですか? 音無さん? 今日は仕事ですよ?」
小鳥「……や、やめてください……。私は、私はあなたのことなんて……」
P「いやいや、それはおかしいですよ。俺は音無さんのことよく知ってますよ?」
小鳥「……え?」
P「年齢は2X歳、誕生日は9月9日の乙女座、身長159cm、体重49kg、左利き、血液型はAV型、趣味は妄想で好きなものはアイドルですよね?」
小鳥「あ……ああ……」
P「……音無さん?」
小鳥「きゃあああああああ!!! ストーカー!!」ダダダダダ
P「ちょ、音無さん!? どこ行くんですか!?」
小鳥「つ、ついてこないで!」
P「え、だって今日は仕事ですよ?」
小鳥「やめて! あなたのことなんて知りません! 嫌、やめて!こないで!」
P「えっえっ?」ジリ
小鳥「た、助けてください! この人ストーカーです!」
P「ちょ、音無さん!?」
コンビニ店員「……お客様、警察をお呼びします」
P「いやいや……音無さん? そろそろ洒落になってないですよ?」
小鳥「は、はやく警察を……!」
P「いやいや……ちょっと……音無さん」ガシッ
小鳥「いやあああああああああ!!!!!!」
コンビニ店員「おいあんた! 何やってんだ! おいお前ら! こいつを抑えろ!」
P「ちょ、ちょ、待って」
コンビニ店員「おらっ」ガシッ
P「うわ、痛……」
コンビニ店員「おとなしくしろ!」ブンッ
P「危な……!」
警察「ストーカーはどこですか!?」
小鳥「あの人……あの人です……」ヘナヘナ…
警察「分かりました」
P「ちょっと待ってください! 音無さん!? 俺がわからないですか!?」
小鳥「……あなたなんて、知りません」
警察「ストーカー規制法違反の疑いで現行犯逮捕する!」
P(……何にせよここで捕まったら事務所に迷惑がかかる、それに今日は春香の誕生日だ……駄目だ。捕まるわけない。俺は、春香を悲しませることはできない)
P「……分かりました……」手スッ
警察「よし……」
P「かかったな!」バキッ
警察「うっ……くそっ、追え! 追え! 逃げるぞ!」
P「くそっ、くそっ……」ダダダダダ
小鳥「……一体何だったの……」
P「はぁ……はぁ……巻けたか……」ゼエッゼエッ
P「……」
P「……それにしても、一体どういうことなんだ?」
P「あきらかにおかしいよな……」
P「エイプリルフールはとっくに過ぎてる……」
P「なにが起こってるんだ?」
P「……それとも俺の頭がおかしくなったのか?」
P「……そんなはずはない。昨日まで俺はみんなとトップアイドルを目指して頑張っていたんだ。あの笑顔が、あの苦労が全部嘘だなんて……そんなわけ、ないだろっ!」バンッ
P「……」ボー
P「……」ボー
P「……春香は、どうしてるんだろうか」
P「結局、心配なのはそれだ」
P「別に俺が捕まろうが頭がおかしくなろうがどうでもいいが、春香は、他のアイドルは大丈夫なのか?」
P「……」カチャカチャカチャ
P「『天海春香』で検索っと……」カチャカチャカチャ
P「……」カチャカチャカチャ
P「……」カチャカチャカチャ
P「……」カチャカチャカチャ
P「……ない」
P「……そんな、まさか……」
P「……嘘、だろ?」
P「あああ……あああああ!!」
P「……」
P「……春香」
P「……昨日、俺は律子と春香の誕生日プレゼントを買いに行った」
P「……行ったはずだ」
P「ここにこうして、プレゼントはある」
P「……どういうことなんだ……?」
P「……プレゼントを買った店、そこに行けば何かが……」
P「お願いだ……」
ジュエリー店員「~♪」
P「……あの」
ジュエリー店員「え? はい? 御用は何でしょうか?」
P「あの……、昨日これを買いに来たはずなんですけども……」ガサッ
ジュエリー店員「ああ~。いつもありがとうございます!」
P「それで何ですけども、昨日ですね。僕は二人で来ていましたよね……?」
ジュエリー店員「んー……」
P「……」ドク…ドクッ
ジュエリー店員「ああ~! そうでしたね! 女性の方とお二人で……」
P「!? ほ、ほんとうですか!?」ガシッ
ジュエリー店員「痛っ……」
P「あっ、す、すいません……」
ジュエリー店員「いえっ……」
P「……本当なんですか?」
ジュエリー店員「ええ。確か明日……つまり今日にいつもの場所で会うとかなんとか……話していらっしゃいましたよね?」
P「!」
休憩しまつ
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