【ラブライブ!】りんまき「喫茶店」 (30)
凛「真姫ちゃん」
真姫「凛?どうしたのよ、先に帰ったって聞いたけど」
凛「うん、ちょっと真姫ちゃんと話がしたくって」
真姫「私と…?」
凛「とりあえず歩きながら話そ?凛、ついでに行ってみたいお店があるんだ」
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凛「ねえ、真姫ちゃん恋って何だと思う?」
真姫「……その話、私にするの?」
凛「だって、かよちん…この話あんまり好きじゃないみたいで」
真姫「ふぅん……、にしてもなんで私なのよ」
凛「それはまあ……にこちゃんとよろしくやってるんでしょ?真姫ちゃん」
真姫「……あのねえ、別に私とにこちゃんはそんな関係じゃないわよ。ただの…」
凛「ただの?」
真姫「なんでもないわよ!凛の話をするんでしょう!?」
凛「えへへ、ごめんごめん。でも真姫ちゃんほかにも恋愛経験とかありそうだし」
真姫「……そ、そうね。私くらいになればいくらでもあるわよ?」
凛「やっぱり!真姫先生たのむにゃ!」
真姫「(やってしまった)」
☆★
真姫「……結構いいお店じゃない」
凛「ふふー!まだ誰にも教えてないんだよ!凛と真姫ちゃんだけの秘密の場所ー!」
真姫「な……何よそれ」
凛「この前家族で出かけたとき偶然通りかかって気になってたんだ、でもなかなか一人じゃ入りにくくって」
「どうせだから真姫ちゃんと一緒に来ようかなって」
真姫「……」
凛「もちろん、いい感じだったらまたかよちんも連れて3人でこよ?」
真姫「……そうね、とりあえず行きましょうか」
凛「うんっ!」
真姫「へぇ…紅茶専門店……こんなところにもあったのね」
凛「あ、あのね、真姫ちゃん」
真姫「どうしたのよ、さっきまでの威勢が無いわね」
凛「り、凛、こういうところ来るの初めてだから…その」
真姫「ああ、何を頼めばいいのかわからないって?…そうねえ……甘いやつがいい?それとも香り高いやつ?」
凛「ず、随分大雑把な注文でも対応してくれるんだね…さすがだにゃ」
真姫「私を誰だと思ってるのよ」
凛「じゃあとびっきり甘いのをたのむにゃ!」
真姫「はいはい、じゃあロイヤルミルクティーでいいかしら」
凛「真姫先生にお任せだよ!」
凛「…………」ポワー
真姫「…ちょっと?凛?」
凛「はっ、わんだーらんどに飛び立つところだったよ…」
真姫「ふふっ、でも本当においしいわね。ここのは」
凛「うん、凛、こんなおいしいの生まれて初めて飲んだかも…」
真姫「全く、凛は大げさなんだから…」
凛「そんなことないよ!きっと真姫ちゃんが選んでくれたからかな?」
真姫「ふふん?当然デッショー?」
凛「さすが真姫先生だよ!」
凛「ふぅ…幸せだったにゃぁ…」
真姫「本当に幸せそうに飲むわね…なんだかこっちまで幸せになってくるわ」
凛「えへへー♪真姫ちゃんに幸せおすそ分けー!」
真姫「ありがとう、……でも凛、当初の目的忘れてるわよ」
凛「…はっ」
真姫「大体なんで恋なのよ?少女漫画かなんか?」
凛「…どうなのかなあ、でもねなんか最近気になっちゃって……真姫ちゃんもそういう時ってない?」
真姫「まあ…たまにはあるわよ」
凛「だから、どういうものなのかなって」
「お付き合いをしてる真姫ちゃんな」
真姫「だから付き合いは無いわよ…」
凛「えー!?あんなに仲いいのに!?」
真姫「あのねぇ……どう見たってあれはただ単にどつきあってるだけでしょ」
「大体、また本来の目的見失いかけてるわよ」
凛「うっ……でもその辺は気になるからあとで詳しく聞かせてもらうにゃ」
真姫「で、恋の何が知りたいのよ」
凛「何って……うーん、何を恋と定義するか…みたいな?」
真姫「恋の定義?凛らしくない言い回しね、なにかの受け売り?」
凛「んー、そんなところかな?前読んだ本にそうやって書いてあって後ろの方はよくわかんないこと書いてあったから読まなかったよ」
真姫「…いかにも凛らしいわね、そうねぇ…恋ねぇ」
真姫「大体そういう話が持ち上がるときってのは好きな子がいるのよね」
「率直に聞くけど、誰が好きなのよ?」
凛「そ、それは言わなきゃだめ…?話の本筋からズレてる気がするにゃ…?」
真姫「ま、それもそうね……」
凛「早い話、凛は真姫ちゃんの恋のお話が聞きたいにゃ!」
真姫「私の!?………そうねえ」
真姫「……一番最近の話でいい?」
凛「え?ホントに話してくれるの?」
真姫「まあ、こんないいお店紹介してくれたんだもの…お礼も兼ねてね?」
凛「真姫ちゃん…!」
真姫「…とはいっても私の話なんかあてにはなんないと思うけど」
凛「そんなことないにゃ!どんなことでもいいんだよ!」
真姫「仕方ないわね…」
真姫「でも、こんな話どこから初めていいのかよくわからないのよね」
凛「それは、好きになった時からでいいんじゃないの?」
真姫「な、なるほど…そうね…でも好きになったときってのは無いわね…」
凛「え?」
真姫「……ずっとあの人を見ててなんとなく、気づいたら好きがそこにあったって言って通じるかしら?」
凛「う、うーん…少し難しいにゃ」
真姫「そうよね、…そうねえ、凛にとって花陽は親友でしょ?」
凛「当たり前だにゃ!かよちんは凛の一番の友達だよ?もちろん真姫ちゃんも!」
真姫「そ、そうダイレクトに言われると少し照れるわね…」
真姫「じゃあ聞くけど、凛が花陽のことを親友って意識したのはいつ?」
凛「え…?うーん…………」
真姫「多分それと一緒、自然と好きになっていたのよ」
凛「恋って…そういうものなの?」
真姫「うーん、一目ぼれっていう言葉もあるし必ずしもそうとは限らないと思うけど…」
凛「けど?」
真姫「私は、やっぱりそうやって静かに好きになっていく気持ちが積み重なって気づけば恋になっていたから」
「それが私の思う恋ね」
凛「ふぅん……その気持ちってのはどんな感じなの?」
真姫「どんな感じ…?そうねえ、もっと話がしたい、一緒にいたい…みたいな?」
凛「そんなの友達としての好きと何が違うの?」
真姫「それはまあ、……もっと特別な意味としての一緒にいたいっていう意味が篭ってるのよ」
真姫「友人としてじゃなく、恋人として」
「うーん…こればっかりはよく説明しづらいわねえ…」
凛「キスしたいとか、そういうのが恋じゃないの?」
真姫「私もそう思ってた時期はあったし今勘違いしているのかもしれない」
「でもね、一つだけ決定的に違うのよ」
凛「違う?何が?」
真姫「温度よ」
凛「温度?」
凛「からだがあったかくなるってこと?」
真姫「そうね…いやでも温度差が激しいっていうべきなのかしら」
凛「そんなのおかしくないかにゃ?恋って冷たいのもあるの?」
真姫「私ね、最近ずっと暖かいの」
「みんなと一緒に活動して、踊って、歌って、そんな楽しい毎日がとっても暖かくて」
真姫「でも好きっていう気持ちが出てくるとき少し体が冷たくなるの」
「それはただ冷たいんじゃなくて、気持ちいい涼しさみたいな?」
真姫「暖かい気持ちが無いわけじゃ無いのよ?」
「ただぽわぽわっとした暖かい気持ちを優しくなでてくれるようなそんな冷たさを感じるの」
凛「むぅ…凛にはよくわからないにゃ」
真姫「そうね……私にもよくわからない」
「けど、感謝もしてるの」
凛「感謝?冷たい気持ちに?」
真姫「そう、冷たい気持ちに」
真姫「あの気持ちがあるから好きな人の前でも冷静でいられるのよ」
「いろんな余計なことを考えず素の自分でいられる」
真姫「でもね好きな人が去って自分ひとりになって」
「そうなったとき、とっても暖かい気持ちに包まれるの」
真姫「その時思うのよ、ああ、やっぱりあの子が好きって」
凛「うーん…やっぱりよくわかんないや」
真姫「ま、そうでしょうね。凛はずっとあったかい気持ちで好きって気持ちを持ってそうだもの」
凛「それはどういう意味だにゃ?」
真姫「深い意味は無いわよ。ただ暖かそうだなって」
凛「…とうっ」ギュー
真姫「うわぁあっ!?」
凛「どう?真姫ちゃん、凛、暖かい?」
真姫「そりゃ暖かいわよ」
凛「…そう?」
真姫「ええ」
凛「………えへへ」///
真姫「なんで顔赤くしてるのよ?さ、そろそろ帰りましょ?」
凛「うんっ、今日はありがとね真姫ちゃん!」
真姫「こちらこそありがとう、凛。また、一緒に来たいわね」
凛「近いうちにかよちんも連れて3人で来るにゃ!」
真姫「ええ、それがいいわね…」
もう一本この後に繋げる予定でしたがスランプでダメみたいです…
捨てるのももったいない気がしたので供養に。読んで下さった方ありがとうございます
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