～先日～

お嬢様「私と付き合ってくれない？」

男「え？」

お嬢様「男くんのことが好きなの」

男「・・・・・・・」

お嬢様「できれば今すぐに答えを聞きたいな？」

男「・・・ということがあったんだ」

妹「！！」

男「なにその顔」

妹（お兄ちゃんを好きなやつがほかにも居たとは・・・・）

妹「で、でも私を彼女にするってことは断ったんだよね？・・・ね？」ｽﾞｲｯ

男「彼女っていうか彼女のフリね。そんなに近づかないの」ｸﾞｯ

妹「あぅ」

男「まぁ、まだ話の続きがあるんだ・・・・」

～続～

男「俺、好きな人がいるんだ。だから君とは付き合えないんだ。ごめん」

お嬢様「・・・・・・・・・」

妹「えっ、好きな人って私？！」

男「回想に首をつっこむな」ﾎﾟｺｯ

妹「いたっ」

男「俺、好きな人がいるんだ。だから君とは付き合えないんだ。ごめん」

お嬢様「・・・・・・・・・」

男「・・・それじゃあ」

お嬢様「・・・その好きな人って誰？」

男「え？」

お嬢様「どこの誰なの？」

男（なんだこの威圧的なオーラは！？）

男「え、っと・・・お、幼馴染で・・・」

お嬢様「幼馴染・・・・で？」

男「お、幼馴染です・・・・」

お嬢様「・・・・ふーーーーーーーーーーん」

男「・・・・・・・・・・」

男「で、今週の日曜日に連れて行くって約束を無理やりさせられてしまった・・・・」

妹「それで私に・・・」ｽﾘｽﾘ

男「頬ずりやめ。まぁ、クラスの仲良い女子に頼んでも良かったんだけど」

妹「ｗｈｙ？！なんでそんな考えが！？」

男「でも、相手が財閥のお嬢様だからなぁ・・・・後々陰湿ないじめに会いそうで・・・」

妹「女の子のコミュニティーって時にイジメを超えるもんねー」

妹「お兄ちゃんは何で振ったの？」

妹（まぁ付き合ってたら、私も気が動転してどうなってたかわからないけど）

男「んー・・・俺って、物事がうまく行かなくて悩んでるところにぐっと来るわけで」

妹「・・・つまり何かしらの欠点がほしいと？」

男「まぁ・・・勉強もスポーツもなんでも出来る人だからなぁ・・・」

妹「ねぇねぇお兄ちゃん。これこれ、私数学４５点」

男「まじめに勉強しろ」

妹2「ただいまー。あー、麦茶麦茶」

男・妹「あ、お帰りー」

妹2「二人してなにしてんの？」

妹「今日ね、お兄ちゃんが告白されたんだって」

妹2「マジで？！」

妹「それで、私の事が好きだからって断ったんだって。きゃー！」

男「話を摩り替えるな」ﾎﾟｺｯ

妹2「なるほどねー・・・つき合ってみても良かったんじゃないの？」

妹（な・・・ん・・・だ・・・・と？）

妹2「妹ちゃん、そんな鬼みたいな顔でこっち見ないで」

男「まぁ、でも、そんな気俺に無かったわけだし。なぁなぁで付き合っても相手に悪いし」

妹2「まぁね」ｽﾞｽﾞｰ

妹「だめだよお兄ちゃん。私と付き合ってるのに二股なんて・・・」

男「誰も付き合ってなどいない」

ちょっと出かけてきます(´･ω･`)

戻ってきたら再開させていただきますね(´･ω･`)

ただいま(´･ω･`)

年の序列的には男＞妹＞妹2の純で書いてます(´･ω･`)

～その頃、お嬢様邸～

執事「お嬢様、男様の幼稚園、小学、中学時代の同年代の女子のデータの収集が完了しました」

お嬢様「ありがとう、執事さん」

執事「いえいえ、この程度」

お嬢様「さすが執事さん。それぞれの子の知られたくない秘密まで事細かに書いてあるなんて」

執事「恐れ入ります」

お嬢様「うふふ・・・これさえあれば・・・どんな子が来ようと返り討ちだわ」

～土曜日～

妹「ねぇお兄ちゃん？明日の服コレでいいかな？」

男「・・・・あれ？そんな服持ってたっけ？」

妹「明日のために買ってきたんだよー」

男「そこまでしなくてもいいのに」

妹「だって、その人に認められたら、晴れて公認のカップルになれるんでしょ？気合も入るよ！」

男「公認ってか、俺が認めてないから」

妹2「明日はどこで待ち合わせしてるの？」ｽﾞｽﾞｰ

男「ん？あぁ、えっと・・・駅前の喫茶店って言ってたな」

妹2「・・・・・あれ？あそこの喫茶店って先月につぶれなかったっけ？」

男「え？」

妹2「確かマスターが借金取りに追われて夜逃げしたとか何とかで」

男「・・・なんだか危険な匂いがするなぁ」

～その頃、お嬢様邸～

執事「お嬢様、駅前の喫茶店の内装工事が完了いたしました」

お嬢様「お仕事が速くて助かるわ。ありがとう執事さん」

執事「いえいえ。それと、店内の間取りなのですが・・・」

お嬢様「・・・・ふんふん」

執事「スタッフの配置はこのような形となっております」

お嬢様「うん。上出来だわ・・・・・うふふ」

～日曜～

男「・・・・・・・・」

妹「～～～♪」

男「なぁ、腕組むのやめない？」

妹「えっ？！」

男「そのこの世の終わりみたいな顔やめろ・・・・・」

妹「でも、このくらい彼氏彼女だったら普通だよ」

男「あんまり変な事口走らないでくれよ？」

妹「変な事って？」

男「お嬢様ちゃんの神経を逆なでするような事だよ」

妹（私と一緒に会うって時点で逆なでどころか逆鱗に触れるレベルだと思うけど）

妹「お兄ちゃんがそういうなら」

男「頼んだぞ」

男「・・・・・ここか？」

妹「・・・この喫茶店って前からこんな感じだったっけ？」

男「いや・・・なんかもう雰囲気も名前も全部違う感じが・・・」



男・妹「喫茶・地獄の黙示録・・・・・って」

～地獄の黙示録～

ｶﾗﾝｶﾗｰﾝ

店員「・・・・いらっしゃい」

男「えーっと・・・待ち合わせなんですけど」

店員「・・・奥でお嬢様がお待ちです」

男「あ、はい」

妹「・・・・・・・・・・」

妹「ずいぶんｶﾞﾗの悪い人だねー」

男「人は見かけじゃないの」　

妹「でもあの店員さんこっち見ながらナイフ研いでるよ？」

男「えっ？」ｸﾙｯ

店員「・・・・・・」ｷｭｯｷｭｯ

男「嘘言うなよ、グラス拭いてるだけじゃんか」

妹「すごい手さばきだなぁ」

お嬢様「まってたわ。ささ、どうぞ座って」

男「・・・うん」

妹「はじめましてお嬢様さん。私、男くんの　彼　女　の妹といいます」

男（無駄に彼女の部分を強調してたなおい）

お嬢様「これはこれはご親切に・・・・」ﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ

お嬢様（あら？おかしいわ、データベースで検索結果が出ないなんて）

お嬢様「それにしても仲がよろしいんですのねー」

お嬢様「よろしかったら、写真を一枚撮らせていただいても？」

妹「えぇ、ぜひお願いします！」

男「お、おいっ！」

お嬢様「はい、ちーず！」ﾊﾟｼｬｯ

妹「あはは、記念になったね男くん」

男「・・・・・・・・・・」

お嬢様（・・・えっ？！画像検索の結果も引っかからない？！）

お嬢様（こ、これじゃあ昨日集めてもらった情報をつかった作戦が・・・）

男「えっと、お嬢様ちゃん？」

お嬢様「ふぇっ！？な、なにかしら？！」

男「ってわけでさ、俺には彼女がいるから君とは付き合えないんだ」

お嬢様「そ、そんな・・・・・」

妹「・・・・・・・」ﾆﾔﾘ

出かけてきます(´･ω･｀)

戻ったらほかの作品の続きを書くと思うので更新遅れるかもしれないです(´･ω･｀)

～お嬢様邸～

お嬢様（彼女は一体誰だったの？同級生のリストに無いなんて）

執事「お嬢様、お待たせしました」

お嬢様「・・・・・・・・・・・・・・」

執事「お嬢様？」

お嬢様「あっ、し、執事さん・・・ごめんなさい、少し考え事を・・・それで、何かしら？」

執事「はい、調査の結果なのですが・・・・その・・・・」

お嬢様「なにか分かったのかしら？」

～男の家～

男「・・・・・もういい加減腕組むのやめてもらえませんかね？」

妹「やだ♪」

男「もう彼女のフリは終わったんだよ」

妹「フリ？なに言ってるのお兄ちゃん。フリじゃなくて本当の彼女でしょ？もう♪」

男「いい加減目を覚ませ」ﾎﾟｺｯ

妹「あいたっ！」

妹2「兄ちゃんも大変だねー」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰｰｰﾝ

妹2「ん？なんだろ、新聞の集金かな？」ﾀﾀﾀｯ

妹「おにいちゃーん」

男「やめ・・・・ろって」

妹2「ねーねー兄ちゃん」

男「な、なんだー？」

妹2「お嬢様さんって人が来てるけど」

男「えっ？！」

妹2「どうする？玄関で待たせるのも悪いし上がってもらう？」

男「い、いや、それは・・・なんかまずい！」

妹2「・・・・・なにが？」

男「とりあえず、お前は出てくるなよ！」ﾀﾀﾀﾀﾀﾀｯ！

妹「あぁー・・・お兄ちゃーん！」

～玄関～

男「や、やぁお嬢様ちゃん。ど、どうかしたの？」

お嬢様「ううん。そんなに大したことじゃないの」ﾆｺﾆｺ

男（顔が物語っている！絶対に大したことある！）

お嬢様「ただね？さっき会った男くんの彼女の・・・妹さん？」

男「・・・・・・・・・・」

お嬢様「なんかね？男くんの親族の方にすごーーーくそっくりな人がいるのよねー？」

男「・・・・・ぅ」ｷﾞｸｯ

お嬢様「それも、男くんのご兄妹にすごーーーーく似てるのよねぇ？」

男「・・・・・・・うぅ」ｷﾞｸｷﾞｸｯ

お嬢様「ねー？不思議よねぇ？どーいうことなのかしらねぇ？」

男「・・・・・・・・・」

お嬢様「もしかして男くん、好きな人がいるって私に嘘をついたりなんか・・・・してない・・・よねぇ？」

お嬢様「ご兄妹に彼女の代わりなんて・・・頼んでないよねぇ？」

男（な、なんだこの重圧は・・・・！動けない！？）

お嬢様「あら？どうしたの？すっごい汗」ﾌｷﾌｷ

男「・・・・・・・」

お嬢様「うふふ・・・・体は正直って言うのはこういうことなのかしら？」

妹「はーい、そこまでー」

お嬢様「あら・・・・」

妹「・・・・・・・・・・」

お嬢様「・・・・・・・・・・・・・」

ﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁﾊﾞﾁ！

男（な、なんだこの緊迫感は・・！）

妹「お兄ちゃんに　振　ら　れ　た　のに今更何しにきたんですか？」

お嬢様「ぐふっ！？」ｸﾞｻｯ！

男（あっ、なんか刺さってる）

お嬢様「わ、私は一度手に入れようと思ったものは絶対に手に入れないと気がすまないの・・・」

妹「へー、それで？拉致でもするんですか？」

男（そういう言葉がスッと出てくるお前が怖い・・・・）

お嬢様「そんな事しないわ。私をなんだと思ってるのよ」

妹「しつこい金持ち糞女かと」

お嬢様「・・・・・・」ｲﾗｯ

～翌朝～

男「ふぁぁーー・・・あぁ」ﾀﾝﾀﾝﾀﾝ

妹2「あ、兄ちゃんおはよー」

男「んー・・・・・あれ？妹は？」

妹2「まだ寝てるみたいだよ」

男「めずらしいなー、俺のほうが妹より早く起きるなんて」

妹2「昨日は11時くらいまで言い争いしてたみたいだからねー」

男「・・・あの争い、そんなに長く続いていたのか・・・・」

妹2「言い争いの原因の人がなに言ってるの」

男「・・・はは」

男（笑い事じゃないんだよなぁ・・・）

妹2「あ、そうだ兄ちゃん。回覧板お隣に回してきてくれない？」