エレン「農耕兵団?」【再】 (30)
・銀の匙×進撃の巨人
・激動本編を尻目に今更訓練兵団期から。後コミック派
・色々キャラ崩壊、一部設定改変あり
・>>1勤め人につき「超」亀更新
それでも大丈夫という心広い方募集中
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キース「問う!賣様は何者だ!!」
アルミン「シガンシナ区出身、アルミン=アルレルトです!」
教官「そうか!馬鹿みてえな名前だな! !」
眼鏡「やってるな」
教官A「毎年のことですが、 あれにはいったい何の意味が……」
眼鏡「ああして個々を否定することで、新兵をまっさらな状態にしているんだ。巨人と戦うための計練に臨むにあたって、無駄な信念は持たない方がいいからな」
ミーナ「ミーナ=カロライナです!」
キース「違う!賣様は豚小屋出身家畜以下だ!」
眼鏡「更に近年は新しい兵科も増設され、新兵の進路の選択肢が多様化した故に、勝手に自身の適正を決めつけて、 自ら可能性を狭めてしまっている場合がある」
マルコ「憲兵団に入って、王に忠誠を誓うためです!」
キース「そうか…だが王はおまえの体など欲しくはないぞ」
マルコ「」
眼鏡「例えば、彼のようにな」
吉野「マユミ=ヨシノです!農耕兵団に入り生産者としても人類に尽くしたいと思っています!」
キース「そうか!ならば巨人に殺されてとっとと畑の肥料にでもなるんだな!」
吉野「あ、 アイアイサー! !」
キース「次!」
教官A「…中には何も言われてない子もいるようですが」
眼鏡「既に通過儀礼を終えている者に、もう一度させる必要はないからな」
教官A「通過儀礼…ですか?」
眼鏡「ああ、 そうだ」
キース「……」チラッ
エレン「…」
アニ「…」
駒場「…」
ユミル「…」
眼鏡「おそらく‘、壁の陥落を間近で経験したのだろう。面構えが違う」
ジャン「憲兵団に(ry」
キース「さよか」ヒタイゴチーン
コニー「コニー=スプリンガーでsキース「逆だコニー=スプリンガー!!」メキメキメキ
常磐「ケージ=トキワでsキース「貴様もだぁあああ!!!」メキメキメキメキ
八軒「………」
キース「いいか!この敬礼は公に心臓を捧げる意味で行われるものだ!スプリンガー、トキワ、貴様らの心臓は左にあるのか?!」
トキコニ「「うぐぐぐぐ……」」
八軒「………」
キース「……貴様」ザッ
八軒「……は!? は、はっ!」バッ!!
キース「先ほどからずっと下を向いていたな…何だ、気分でも悪いのか?!」
八軒「い、いえ!そのようなことは!」
キース「……名乗れ!」
八軒「お、王都出身、ユーゴ=ハッケンです!!」
〈オ、オウト?
〈エリートジャネーカ、ナンデマタ……
〈ヘンナナマエー
ザワ…ザワ…
キース「……誰が口を開いていいといった?」
〈シーン…
キース「ハッケン訓練兵……先ほどから何故ずっと俯いている。体調でも悪いのか?」
八軒「……いえ、至って快調であります!」
キース「ならば何故下を向いていた!云え!」
八軒「い、いえ…あの…」
キース「ハッケン訓練兵!そんなに開拓地に………ん?」
サシャ「モグモグモグモグ」
キース「何食ってんだ貴さm」
別府「モグモグモグモグ」
珠子「ムシャムシャムシャムシャムシャ」
キース(三人……だと……)
西川(隣の三人、全員‘リフジンボーリョク’を蒸かしたやつ食ってんのか……いい趣味してるぜ)キラン
八軒(な、なんか助かった……)
サシャ「結局、尻すぼみで訓戒終わっちゃいましたね」モグモグモグモグ
珠子「キース教官だったかしら、何か深いため息をついていたわね」モグモグモグモグ
ユミル「……そりゃ訓戒真っ最中に芋貪ってる奴が三人もいたら誰だってため息もつくっつの。正直若干私もひいたぜ」
エレン「今にも‘夕飯抜き’と‘死ぬ寸前まで走ってこい’って命じそうな表情だったな、こいつ見つけたところまでは。三人並んでたの見た瞬間怒りを通り越して呆然としてたけど」
別府「あ、よかった。夕飯抜きとか言われてたら多分俺死んでた」モグモグモグモグ
エレン「心配すんのそっちかよ。てか食うのやめろよいい加減」
サシャ「というか、こいつとは何ですかこいつとは!私にはサシャ=ブラウスという立派な名があるのですからね!」ムフー、ムシャムシャムシャムシャムシャ
エレン「食うか喋るかどっちかにしろよお前は!」
ユミル「てめーなんか芋女で十分だアホ」
ミカサ「……残当」
サシャ「ひどい!?」
八軒(……こいつら、明日からもう兵士としての訓練が始まるってのに何でこんな元気なんだ!?)
コニー「なあなあ、それよりあんたら、シガンシナ区出身って本当か!?」
アルミン「あ……う、うん」
エレン「ああ、俺とアルミン、ミカサはあの街に住んでた」
常磐「マジかよ!ってことは見たのか!?あの、超大型補強って奴」
八軒「それを言うなら超大型‘巨人’だろ!どんな間違え方だ!」
アルミン「わっ!?」ビクッ
エレン(…こいつ、さっきの眼鏡か。具合悪いのかと思ってたけど普通に元気だな、何で俯いてたんだ?)
八軒(やっべ、思わず突っ込んじゃった。いやでもマジでどんな間違え方だ?)
常磐「あ、そうそう。それだそれ」
コニー「で、さ。見たのか!?そいつの姿!」
エレン「……ああ、見た」
<オオー!
コニー「ど、どんなんだったんだ!?天にそびえるようなデカさで、壁をまたいで内側から蹴破ったって聞いたけどよ!」
相川「そんなに大きかったらもう内地まで巨人が来てるよ……僕は頭が壁から出るくらいだって聞いたけどなぁ」
トーマス「え、普通の巨人の1.5倍くらいの大きさだろ?その代わり異常に体が硬くて、体当たりで扉を粉砕したとか」
エレン「どれも違うって!俺が見たのはーーー」
『逃げなさい!エレン!』
エレン「……!!」ウェップ
ミカサ「……!」ガタッ
アルミン「え、エレン!」
コニー「え!?お、おい!?」
西川「どうしたんだ?こいつ」
駒場「……おおかた、シガンシナで見た光景もう一度見せられたんだろ。あんまり問い詰めてやるな」ヌッ
コニー常磐「「うお!?でけぇ、顔怖え!!」」
駒場「ふんっ!!」ボグッ!ボグッ!!
常磐「ひでぶ!?」
コニー「たわば!?」
御影「…あのー、いっちゃん。いきなり初対面で鉄拳制裁はどうなんだろう?」
駒場「初対面でのっけから宣戦布告かましてきたこいつらが悪い。
…で、超大型巨人だが大きさはそっちのひょろいのが言ってたのでだいたいあってるな。そんで、足下の門を外側から蹴破ったんだ」
相川「ひょ、ひょろいの…まぁでも事実だね」アハハ
駒場「それと、あんた」
トーマス「お、俺?」
駒場「ああ。あんたのその話、多分‘鎧の巨人’と若干かぶってるな。それに、鎧の巨人は大きさは普通の奴と同じだ。大砲食らってんのに真っ直ぐ門をぶち破ってやがったからもしかしたら大型よりやべーかも知れんが」
ジャン「なぁ、あんた妙に詳しいな。あんたもそいつと同じで教官から声をかけられてなかったけど、もしかして…」
駒場「いや、俺はこいつと同じバンエー村出身だ」
御影「あ、どうも」ペコリ
駒場「ただ、あの時は俺もシガンシナに居合わせた。悪運の強いことに死なずに済んだが、地獄ぶりはイヤってほど見てきた」
ライナー「バンエー村、か。また随分遠くから来たんだな」
駒場「壁の陥落からこっち、色々あってな。三年間世話になる」
ライナー「お互いにな。ライナー=ブラウンだ」
駒場「イチロー=コマバだ。よろしくな」
御影「アキ=ミカゲです!よろしく!」
ライナー「ああ、二人ともよろしく」
八軒(バンエー村………確か、内地屈指の農耕地帯の村だよな。わざわざ訓練兵になんかならなくても食い扶持ぐらい稼げるだろうに、何しに来たんだ?)
駒場「さて、次はあんたらの番だ」
エレン「あぁ。俺はエレン=イェーガー。さっきもちらっと言ったけどこっちの二人が……」
アルミン「うん、アルミン=アルレルト。よろしくね」
ミカサ「ミカサ=アッカーマン」
八軒(そういえば三人ともシガンシナ区出身って言ってたな。幼なじみって奴か)
ジャン(うおっ!?なんだあの娘滅茶苦茶可愛i)
ミカサ「因みに、エレンの妻。宜しく」
ジャン「」
八軒「ブバァッ!!」
マルコ「わぁっ!?」
アキ「え?ええええ?!え、エレンとミカサは結婚してたの!?」
サシャ「意外ですね…挙式はどちらで?」モグモグモグモグ
エレン「いや、してねーよ。いつまで食ってんだ芋女」
サシャ「定着するんですかそれ!?というかこの二人も食べてましたけど!?」
別府「あ、俺タロー=ベップ。三年間よろしく」モグモグモグモグ
珠子「タマコ=イナダよ。よろしく」ムシャムシャムシャムシャムシャ
一同「よろしく~」
サシャ「無視ですか!?」
駒場「お前流石に驚きすぎだべ。ミカサのジョークに決まってるだろうが」
アキ「あ、そうだよね。ごめんごめん」
ミカサ「……構わない。特に気にしてない」ショボン
エレン「全く、結婚なんて先のこと過ぎて考えたこともないっての」
八軒(いやいやいやいや!?コマバ、お前さっきのミカサの目つき見たか?!真剣そのものだったぞ!?今この瞬間もガチへこみだぞ!?
そしてあんな可愛い幼なじみに見え見えのアプローチ受けて何しれっとしてんのエレン!?もう一人の幼なじみももう少し二人のことを)
アルミン「」キリキリキリキリ
八軒(…………。なるほど、今までも、そしてこれからも苦労していく運命にあるってわけか)ホロリ
ジャン「」
八軒(……で、あそこのあいつはなんで真っ白に燃え尽きてんだ?)
ライナー「どうせなら自己紹介でもしないか?俺たちは三年間も生活を共にする仲間なんだしな。
さっきも言ったが、俺はライナー=ブラウン。こっちのベルトルト=フーバーと同郷だ」
ベルトルト「よろしく」ペコリ
ライナー「俺はここに、町の人や仲間を守れる立派な‘兵士’になりたくてここに来た」
ベルトルト「僕の方は、単に平穏な人生を送るための選択肢を手に入れるため、かな。因みに二人とも憲兵団を希望してるよ」
トキコニ「「げぇっ!?憲兵団かよ!?」」
ベルトルト「え?!ぼ、僕なんか変なこと言ったかな…」
八軒(というより今の反応のタイミングといい似すぎだろお前ら!外見もめっちゃ似てるけど兄弟!?)
コニー「ラガコ村出身のコニー=スプリンガーだ。実は俺も憲兵団目指してるんだよ。村の奴らを見返したいし、家族に楽させてやりたいからな!」
常磐「ケージ=トキワ、ニチハ村出身。俺もコニーやライナー同様憲兵入りが目標なんだけどよ、ライナーたちがライバルとなると難しそうだな~」
ベルトルト「ケージは何で憲兵団に?」
常磐「憲兵団って給料がいいんだろ?俺んちの実家養鶏小屋やってんだけどさ、常に火の車だから助けてやりてえんだよ。俺が後を継ぐわけだしさ」
ジャン「……はっ、そりゃ無理って奴だ。にしても助かるぜ、お前らみたいな見るからに馬鹿な奴がライバルなら蹴落とすのも楽だろうからな」
トキコニ「「な、何をぅ!?」」
八軒(また息ぴったり……つーかさっきの奴復活したんだな)
相川「ちょっと言い方が酷すぎないかな……君も憲兵団を目指してるのかい?」
ジャン「あぁ、当たり前だろ。最前線なんかにいて巨人の胃袋行きはゴメンだからな。俺は憲兵団入りして内地にいき、贅沢三昧で人生を満喫する計画さ。
因みに名前はジャン=キルシュタインだ。あんたも憲兵団希望か?」
相川「シンノスケ=アイカワ、ローゼ北区出身。よろしく。
…うーん、僕は実は衛生兵団に入りたくてさ」
ジャン「……衛生兵団?場合によっちゃ調査兵団のお着きとして壁外への召集もあり得る激務兵団じゃねえか。お前そんな趣味でもあるのか?」
相川「…遠慮がないね、ジャンは。
トキワじゃないけど、僕も衛生兵団はお給料がいいから目指してる。あと、訓練の他に医学を学べるのも魅力なんだ。故郷に帰ったら医者になりたいと思ってるからさ」
ジャン「はっ、つまるところお前も金を貯めてとっとと内地に逃げたいだけか!ーことは仲間だな!」
相川「あはは、否定はしないよ」
エレン「…シンノスケの行きたい兵団は前線召集もあるってお前自身が言ってたじゃねえか。臆病風に吹かれてる奴と一緒にするんじゃねーよ」
ジャン「……あ?」
アルミン「え、エレン!」
西川「何険悪になってんだ。ほれ、これ見て元気出せ」スッ
ミカサ「銃の絵?すごく精巧」
ミーナ「でもこれでなんで元気が出るの?」
西川「駐屯兵団のおっさんと仲良くなって写させてもらったんだよこの銃。なんと先月中央から支給された最新式だ。かーっ、女にゃ解らんだろうなぁこのロマンは!」
エレジャン「「……いや、俺たちも解らん」」
西川「何だと!?」ガーンッ!!
駒場「そもそもけんかする気力あるんだから元気の方は十分だろうがよ」
西川「む、それもそうか。
あ、因みにハジメ=ニシカワだ。希望は一応調査兵団な」
一同「ええっ!?」
クリスタ「また、なんで…」
西川「ふっふっふっ、調査兵団は工兵団から優先して最新兵器・最新器具が配布されるようになってるからな。あそこにいりゃありとあらゆる最先端技術に触れられるって寸法よ」キランッ
八軒「…いやいや、普通に死ぬ可能性大だろ。壁外調査で直接巨人と戦うんだぞ?普通に開発する側として工兵行けよ」
西川「美人と名高きペトラさん、残念な美人と名高きハンジさんを拝んだ上で[ピーーー]るならそれも本望!!」ゴゴゴォオオツ!!!
八軒「どう考えてもそっちが主目的だろ!!」
ライナー「つーか後半は目標にすべきじゃねえ!」
ミーナ「はー、なんていうか男って馬鹿だねぇ。あたしみたいに地に足がついた夢を持てばいいのに」
吉野「ほほぉ、お聞かせ願えますかなミーナ=カロライナ殿」
ミーナ「舞台女優」キリッ
ミリウス「地に足ついてねーだろ!」
木野「割とふわふわだ!」
アキ「訓練兵が微塵も関係してない!」
トーマス「でもやっぱ皆なりたいものとか目標はあるんだな」
サシャ「ふっふっふっ、何を隠そう私にもなりたいものがありましてですね」
一同「農耕兵団だろ」
サシャ「満場一致!?」
ユミル「しゃーねーだろ芋女。それがお前の運命だ受け入れろ」
クリスタ「言い過ぎだよユミル…」
八軒「………」
って言ってるそばからンゴォオオオオ
ミーナ「そういえば、エレンも目標とかあるの?」
エレン「……ハジメと同じだ。俺は調査兵団に行きたい」
ジャン「はっ、とんだ命知らずもいたもんだな!お前もあれか?ハジメと同じで目当ての女でもいたりすんのか?」ゲラゲラゲラ
ミカサ(それはない、なぜならエレンは私しか見てないから)フンス
アルミン(とか考えてるんだろうなぁ……うぅっ!!)キリキリキリキリ
エレン「……俺の母さんさ、シーナが陥落したときに、巨人に殺されたんだ」
ジャン「……お、おう(やべっ、地雷踏んじまった)」
別府「となると、目的は復讐?」モグモグモグ
八軒(いつまで食ってんのお前!?)
エレン「ないって言ったら嘘になるな。巨人のことは、憎い。今すぐにでも一匹残らずぶっ殺してやりたいほど、憎い。
だけどさ。それだけじゃないんだ」
エレン「俺は、壁の外の世界を見たい」
エレン「アルミンに教えてもらったんだけどさ、外の世界にはいろんなものがあるんだ」
エレン「砂だらけの地、氷でできた平原、塩味の湖、火を噴く山………どこまで本当かは俺には解らない、外の世界の話なんて、今じゃ御伽噺みたいなもんだからさ」
エレン「でも、俺は全部が嘘なわけがないと思ってる。どこまで本当なのかを、アルミンやミカサと一緒にこの眼で確かめたい」
エレン「……俺は、鳥かごの中で終わりたくない。
だから、調査兵団になって壁の外を見に行く!
それが、俺の夢だ!」
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