黒井「ウィ」貴音「面妖な」 (47)
都内某所 ○Kストア
黒井「ふむ、今日はセレブに酸辣湯にでもするか…」
???「塩らぁめんと味噌らぁめん、一体どちらにすれば…」
黒井「む?あれは高木のところの…」
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黒井「奇遇だな。高木の所の三流アイドルよ」
貴音「なんと。961プロの黒井社長ではありませんか」
黒井「ウィ。一体ここで何をしている?」
貴音「いえ、こちらのらぁめん、どちらにしたらいいか迷っておりまして…」
黒井「なら両方買えば良いではないか」
貴音「生憎手持ちが心もとなく…」
黒井(ここで恩を売って765プロに妨害工作するのも手か…)
黒井「フン。それくらいならセレブな私が買ってやろう」
貴音「真ですか!」
黒井「スーパーセレブの私には造作のない事だよ。高木の所の三流アイドルよ」
貴音「大変感謝致します!」
黒井「では会計を済ませてくる。外で待っていたまえ」
黒井「ではまた逢おう。へっぽこプロのアイドルよ」
貴音「なんとお礼を申し上げればよいのか」
黒井「そのくらい気にするな。アデュー」
貴音「はい。このお礼はいつか」
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都内某所 繁華街
黒井「む、あれは四条貴音ではないか」
貴音「これは黒井殿。ご無沙汰しております」
黒井「ウィ。ここで何をしている?」
貴音「本日はお休みを頂戴しておりますゆえ、散策をと」
黒井「ほう」
貴音「黒井殿は?」
黒井「セレブな私は観光がてら人間観察だ」
貴音「なるほど」
黒井「後はセレブな私が贔屓にする店へ食事に行こうかと思ってな」
貴音「なんと!」
黒井(ついでに四条貴音も連れて行ってもいいが、パパラッチされても困るな…)
黒井「……」
黒井「と思ったが急用を思い出したのでこれで失礼するよ」
貴音「そうですか…是非ご一緒にと思ったのですが…」
黒井「それはまたの機会にしておこう。アデュー!」
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赤坂 ブーブーエス
春香「それでは続いてはこちらのコーナーでしゅ!」
千早「!」
美希「貴音ー!」
らぁめん、それは最早ただの食に非ず。
日々探究、精進して行く道であり、人そのもの。
らぁめんは文化、らぁめんは進化、らぁめんは可能性。
今日もまた新しい出会いを探して…
『四条貴音のらぁめん探訪』
貴音「雪とけて村いっぱいの子どもかな…」
貴音「季節も少しずつ暖かさを取り戻してきて参りました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?」
貴音「四条貴音です」
貴音「さて本日はすぺしゃるげすとの方に来て頂きました」
黒井「ウィ。ご紹介に預かりました961プロの黒井崇男と申します。以後お見知りおきを」
赤坂 ブーブーエス
P「!!??」
律子「どういう事ですか!?」
P「いや!俺も聞いてないぞ!」
貴音「さて、本日は黒井殿のお勧めのお店という事ですが」
黒井「ウィ。よく私が伺う店をご紹介しましょう」
貴音「それがこちらの揚○商人さんです」
貴音「わたくし初めて伺いましたが、大変趣のある佇まいですね」
貴音「なんとお冷が茉莉花茶とは!」
黒井「勿論無料サービスだ」
黒井「ここは他のメニューも美味しいがやはりコレが一番であろう」
黒井「レディ、酸辣湯麺を2つ貰おうか」
店員「柳麺と刀切麺はどうしましょうか?」
黒井「柳麺は細麺の事だな。細麺を固めで頼む」
黒井「あと搾菜と食後に杏仁豆腐を貰おう」
貴音「手馴れておりますね」
黒井「私は酸辣湯麺が流行る前からずっと食べているからな」
店員「お待たせしました~」
黒井「ではいただくとしよう」
貴音「はい。いただきます」
貴音「!これは…!!」
黒井「どうかね?」
貴音「このようならぁめんは初めて食したのですが…」
貴音「真、美味でございます!!」
黒井「はーっははは!そうだろう!……おっと失礼」
貴音「はい!わたくしは真に感動しております!」
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貴音「四条貴音のラーメン探訪、今週も素晴らしい出会いがありました。」
貴音「黒井殿も本日はありがとうございました。」
黒井「ウィ」
貴音「では来週もまた、次の出会いを求めて」
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765プロ
P「おはようございま~す!いやぁ、昨日は大変でしたね」
???「なにが大変だったのかね?貧乏暇なしプロデューサー君」
P「ぐっ、昨日も聞いたがこの嫌味ったらしい声は…黒井社長!」
黒井「ウィ。少し顔色が優れないようだが、ちゃんと食事は取っているかね?」
P「あなたのせいですよ…っと本日は一体どのような件で?」
黒井「なに、貴音ちゃんがどうしても昨日の味が忘れられないと言ってな」
黒井「ここで私が直々にに作っているのだよ!」
P「どうしてここで!?」
黒井「ノン、ノーッン!やはり君はわかっていない様だね、五流プロデューサー」
黒井「貴音ちゃんは少し前にエルダーレコードの社長と会った事を忘れたのかね?」
黒井「誤解とはいえ騒ぎになったであろう」
黒井「だから私がこうして出向いたわけだ」
P「な、なるほど…」
貴音「あなた様!黒井殿に作っていただいたこのらぁめん、真に美味でございます!」
小鳥「わたしもいただいてます~!」
黒井「ではわたしはこれで失礼するとしよう!」
貴音「黒井殿!またお願いしてもよろしいでしょうか!?」
黒井「ウィ。勿論だとも。ではさらばだ!アデュー!」
小鳥「お気をつけて!」
P「……」
貴音「あなた様もいかがですか?あなた様?」
貴音「面妖な」
おわり
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