美希「社長！！」

黒井「どうしたんだね美希ちゃん？」

美希「おにぎりが食べたいの！！」

黒井「君は収入以上に食べ過ぎだ、これ以上はあげられないよ」

美希「そんなぁ～…社長ぉ……」

黒井「……」ﾎﾟﾊﾟﾋﾟﾌﾟﾍﾟ

黒井「ウィ、私だ。『わりかし！白銀伝説。』のディレクターを呼べ」

美希「……？」

黒井「企画を『全国のおにぎり食い尽くし』に変更にして、ゲストはうちの星井を使え。いいな？」ﾋﾟｯ

美希「！！社長…！」

黒井「勘違いするな、君にはおにぎりの消費分だけ馬車馬のように働いてもらおうと思っただけだ」

美希「しゃちょおおおおお！！」

貴音「黒井殿っ！！」

黒井「今度は貴音ちゃんか、どうしたのかね？」

貴音「らぁめんが食べたいのです！」

黒井「朝10杯も食べただろう？我慢しなさい」

貴音「そんな……黒井殿……」

黒井「………。…ﾌﾝｯ‼︎」ﾊﾟﾘ-ﾝ

貴音「ああっ！グラスが！」

黒井「…貴音ちゃん」

貴音「？は、はい…」

黒井「少しお使いを頼まれてくれないか？お釣りはくれてやろう」っ万札

貴音「そんな、こんな大金を……」

黒井「勿論、お釣りを何に使うかは自由だ。…例えばラーメンを食べたり、な」

貴音「！黒井殿……！」

黒井「勘違いするな、そろそろ新しいグラスが欲しかっただけだ」

貴音「黒井殿おおおおお！！」

響「しゃちょおー！！」ﾊﾞ-ﾝ

黒井「……響ちゃん、ドアは壊さないでくれと散々言っただろう」

響「あ、ご、ごめん…そんなことより！」

黒井「またハム蔵が逃げ出したのかね？」

響「う、うん、自分がハム蔵のエサを食べちゃって……」

黒井「君たちは食べ物関連の話題から離れられないのか！？」

響「？」

黒井「いや、なんでもない……ｵﾎﾝｯ!ときに響ちゃん」

響「ふぇ？」

黒井「この際だからよく逃げるハム蔵より新しいハムスターを飼ったら良いんじゃないかね？」

響「えっ……？」

？「(！？)」

黒井「私の行きつけのペットショップには至高のハムスター達がわんさかいる。口利きすれば一匹くらい分けてくれるだろう」

響「そ、そんなこと……」ｼﾞﾜｯ

黒井「どうかね？響ちゃんにその気があれば今すぐにでも連絡できるが」

響「………自分は…」ｸﾞｽｯ

ハム蔵「ﾁﾞｭﾁﾞｭ-！(やめろおおおお！！)」

響「えっ…ハム蔵……？」ｸﾞｽﾞ

ハム蔵「ﾁﾞｭｲﾁﾞｭｲ‼︎(俺が悪かった！だから他のハムスターなんかに乗り換えないでくれえ！！)」

響「…う、うん！自分とハム蔵はずーっと一緒だぞ！！」ﾆﾊﾟｯ

黒井「ふっ…」

ハム蔵「……！ﾁﾞｭ……！(……あんた、まさか…！)」

黒井「ふん、せいぜい違う生き物同士の友情を味わうことだ」

ハム蔵「しゃちょおおおおお！！(ﾁﾞｭﾁﾞｭ---‼︎)」

～～～～～～～～～～～～～～

-数日後-

P「黒井社長！」ﾊﾟ-ﾝﾊﾟ-ﾝ

黒井「騒がしいと思ったら…765プロのヘッポコプロデューサーが何の用だね？」

P「フェアリーの三人から黒井社長ならなんとかしてくれると聞いたので！」

黒井「あの三人は全く…！……で、要件はなんだ？」

P「………伊織」

伊織「………」ｽｯ

黒井「765のでこっぱちか」

伊織「でこっ…！？じゃなくて、やよいを助けて！！」

黒井「やよい……765の愛くるしい小動物か。詳しく」

P「やよいの親が病気で倒れてしまって……」

黒井「それで私の所に来たわけか」

伊織「そうよ！あんたならなんとか出来るでしょう！？」

黒井「ふむ……。おい、ヘッポコプロデューサー」

P「はい！」

黒井「少し水瀬伊織と話がしたい。部屋を出て行ってくれたまえ」

P「はい！！」ｶﾞﾁｬ ﾊﾞﾀﾝ



伊織「……何が聞きたいのよ」

黒井「君はたしか水瀬財閥の娘だったな」

伊織「…そうよ」

黒井「水瀬の病院なら私の所より質の良い治療を受けられられる筈だが？」

伊織「そ、それは……」

黒井「断られた、か」

伊織「！！」

黒井「大方財閥の力は借りないと大見得を切ったんだろう。そうでなければ今頃君はトップアイドルの座を欲しいままにしている筈だからな」

伊織「っ……」

黒井「そのくせ友人の親の病気を治せなどとは虫が良すぎる。いくら呑気な財閥の連中でも流石に腹を立てるだろうな」

伊織「……ふぇ…」ｸﾞｽ

黒井「………。私も口添えしてやろう」

伊織「………えっ？」

黒井「水瀬の者とは縁がある。多少力にはなれる筈だ」

伊織「………」

黒井「それとも、私の提案を蹴って高槻やよいの親を見殺しにするかね？」

伊織「お願いするわ！いや、お願いします！！」ﾍﾟｺﾘ

黒井「頭を下げる相手が違うだろう。早く君の家に案内したまえ」ｶﾞﾀｯ

伊織「……えぇ！」

～～～～～～～～～～～～～～

-また数日後-

P「ありがとうございました！ほら、やよいも」

やよい「あ、あ"り"がと"う"ござい"ま"し"…た"…！」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

伊織「そんなに泣くことないでしょ」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

やよい「だって…！もう助からないって思って……！」ｸﾞｼｭ

黒井「ふん、余計な手間を掛けさせてくれたな」


伊織「………ねぇ」

黒井「ん？なんだね？」

伊織「どうして、あんたは私達の為にここまでしてくれたの？」

黒井「………とは？」

伊織「私達765プロと961プロは敵同士じゃない！なのに……！」

黒井「───勘違いするな」

黒井「ライバルがあまりに貧弱過ぎたら張り合いが無い、それだけだ」

伊織「……！！」

黒井「では、また会おう！アデュー！」

ﾌﾞﾛﾛﾛ……



P「………」

伊織「………」

P・伊織「「しゃ、しゃちょおおおおおおおおお！！！」」

終わり