猫「みんなとはぐれちゃった」(47)
猫「お母さんどこだろう? みんなどこだろう」
猫「お腹空いたな・・・・」
猫「とりあえず、この下は雨が防げるな」
猫「もう朝か」
猫「ニンゲンの 子供がたくさんいるや 」
猫「ニンゲンは たくさん食べ物をもってるんだよね」
猫「いいなぁ」
猫「しらない間に 眠ってしまった」
猫「また、ニンゲンの子供がきた」
少女「あ、やっぱりまだいるよ!!」
友達1「ミルクじゃだめかな?」
友達2「パンもあるけど」
猫「エサを くれるのかな?」
猫「みんな、ニンゲンには 気をつけろといっていたけど」
猫「さすがに おなかすいたなぁ」
少女「あ、でてきた!! おいでおいで!」
猫「ミャァミャァ」
友達1「ふふふ、可愛いね!」
友達2「でもこの子どうする? 毎日餌も私たちじゃあげれないし」
友達1「そうだよね。家は犬いるから飼えないしな」
少女「大丈夫! 私が家に連れて帰る!!」
猫「どこに連れて行かれるのかな」
猫「できればみんなの いるところがいいな」
猫「ニンゲンの おうちにつれてこられた」
猫「女の子と お母さんが なにかお話してる」
母親「あなたちゃんと面倒みれるの?」
少女「だ、大丈夫! ちゃんと面倒みるから!」
母親「そういってあなた、縁日ですくってきた金魚だって死なせちゃったでしょ?」
少女「大丈夫だよ!! お願い!!」
母親「・・・・・・・仕方ないわね。 そのかわり、いまからその猫洗ってらっしゃい!」
猫「女の子は 僕を洗い始めました」
猫「僕はとってもいやで あばれましたが」
猫「へんな液体をかけられて ごしごしされました」
猫「僕たちは そんなことしなくても 自分でできるのにな」
父親「おいおい、本当に飼うのか?」
母親「仕方ないじゃない、どうしてもって聞かないのよ」
父親「トイレの世話とかちゃんと出来るのか?」
少女「大丈夫だもん! ちゃんとできるもん!」
猫「ミャァミャァ」
猫「僕は砂とかのうえじゃないと おしっこができないので」
猫「がまんできず お母さんの洋服の上でおしっこをしました」
猫「おしりを おもいっきり ひっぱたかれました」
猫「女の子が 学校というところにいる間は おかあさんと いっしょです」
猫「僕は あまりこのお母さんは好きではありません」
猫「そういえば もうすぐ女の子は 学校が 休みになるみたいです」
猫「暑い日がつづくと やすみになるのかな」
猫「僕は暑い日がにがてです」
猫「お父さんの ゴルフバックというもので 爪とぎをして また怒られました」
猫「ニンゲンは おこってばかりです」
猫「女の子は ついに休みになりました」
猫「毎朝たいそうを公園でしてから 僕に餌とミルクをくれます」
猫「でも たまにわすれたり さいきんは お父さんが いやいやくれます」
猫「女の子は プールにいったり 友達とお出かけしたりしてます」
猫「僕も一緒に連れて行ってくれないかな」
猫「女の子と お父さんがいないとき」
猫「たまに 男の人がやってきます」
猫「お母さんの お友達なのかな」
猫「ソファーで寝ていたら部屋を追い出されました」
猫「廊下で寝ていたら お母さんの 叫び声が何度も 聞こえました」
猫「でも 男の人が帰るときは お母さんは きげんがいいです」
猫「ぼくは とにかくこのお母さんは あまり好きでは ありません」
猫「なんともいえない匂いが ソファーからします」
猫「みんな なにか話し合いを しています」
猫「どうやら どこかに おでかけに 行くみたいです」
猫「僕もつれて行ってくれるかな」
少女「猫ちゃんも一緒に連れてくの!」
母親「あのね、海外にいくから猫ちゃんは連れていけないのよ」
父親「動物病院も、どこもこのシーズンは預かりは一杯らしいよ」
母親「どうする? 2週間もお家に誰もいないのよ?」
父親「旅行に行ったら、誰も面倒見てくれないから死んじゃうよ?」
母親「旅行に行かなかったら、猫ちゃん一緒だけど」
少女「旅行行きたい!行きたい! 楽しみにしてたの!」
母親「じゃぁ猫ちゃんはどうするの?」
少女「いらない! 拾ったところ返してくる!!」
猫「僕は 箱に入れられて みんなとお出かけです」
猫「はじめてのお出かけなので 少し緊張です」
猫「お父さんとお母さんは 黙ったままです」
猫「どこに連れて行ってくれるのかな」
猫「どうやら 目的地に ついたみたいです」
猫「僕は 箱ごと抱えられました」
猫「なにやら ニンゲンたちで 話をしています」
猫「この建物は 猫や犬が沢山います」
猫「僕は少し楽しくなりました」
職員「本当にそんな理由でここに連れて来たんですか?」
母親「ええ・・・・まぁ・・・・」
職員「お姉ちゃんは本当にいいの?」
少女「旅行いくから、いい」
母親「すみません、そういうことなんで。もし旅行から帰ってきて
気が変わっていたら迎えに来ますので」
職員「もうここには来ないでください」
職員「仮にまた引き取られても、この猫ちゃんは幸せになりません」
職員「ではお引き取りください。」
猫「僕は せまい檻のなかに入れられました」
猫「イデさんという少しおじいさんの人は みんなにやさしいです。」
猫「イデさんは 僕の写真をとったりします」
猫「僕は このイデさんは おきにいりです」
猫「昨日 隣に居た犬が イデさんとおでかけしたまま 帰ってきません」
猫「イデさんは お出かけの前に 沢山その犬にあやまってました」
猫「僕は イデさんの そういうところをみると悲しくなります」
猫「ここでは、たまにしか運動させてもらえませんが」
猫「イデさんやその他の ニンゲンもやさしいので 大好きです」
猫「でも 他の猫や犬たちは あまり元気ではありません」
猫「よくみると あまり若い犬猫は いません」
猫「お話したいけど 離れているので できません」
猫「ここにきて 暑さがましになり すこし寒くなってきました」
猫「ニンゲンたちが なにやら僕のまえで おしゃべりしてます」
猫「イデさんは すこし困ったかなしい顔をしてました」
猫「僕がまたなにか迷惑かけたかな」
猫「僕はあることに気が付きました」
猫「イデさんや 職員が 檻から出したみんなは」
猫「その後かえってくることはありませんでした」
猫「そして 僕はここにきて しってる犬猫は居なくなりました」
猫「あたらしく やって来た犬猫も 若い子は すぐにいなくなります」
猫「僕も若いのに なかなか檻から出してもらえません」
猫「いつも通りに えさの時間がやってきました」
猫「イデさんは 少し僕を見て なにかいいたそうな顔をしてました」
猫「僕は なにかわからないけど すごく嫌な予感がしました」
猫「みんな 今日はいつもと僕に接するたいどが 違います」
猫「イデさんが 僕の方にやってきました」
猫「なにやら しゃべってます」
猫「いつもと違うイデさんをみて 僕は暴れてしまいました」
猫「イデさんにかかえられると なにやらチクリと痛みがしました」
猫「痛みがして 僕はとって・・・・・・・・・・」
猫「気が付くと あたたか毛布の上に寝てました」
猫「イデさんと 男の人がなにやら話をしています」
猫「前の女の子より少し年上の女の子が撫でてくれてました」
猫「イデさんは 笑顔で 帰って行きました」
猫「どうやら 僕は新しい住みかに 連れてこられてみたいです」
猫「ご主人さまは 少し怖そうな お父さんです」
猫「でも お父さんは 僕にとってもやさしいです」
猫「女の子も 僕のことを可愛がってくれます」
猫「お父さんは ニンゲンの使う 自転車やバイクというものを修理したり
売ったりしてます」
猫「でも この家には 女の子のお母さんはいません」
猫「女の子は 学校から帰ると すぐに晩御飯を作ったりします」
猫「もちろん 僕のえさも きちんとくれます」
猫「じゃまをすると悪いので ご飯を食べ終わってから 甘えます」
猫「お父さんは 夜になるとお酒を飲むので スルメをたべます」
猫「僕はそのスルメが大好きですが あまり体に良くないらしく」
猫「お父さんが僕にくれると 女の子は少し怒ります」
猫「でも お父さんは こっそりくれる時があるので好きです」
猫「たまにイデさんが この家にやってきます」
猫「バイクにのって お父さんとなにやら楽しく話してます」
猫「やっぱりイデさんは僕のお気に入りです」
猫「ここに来るニンゲンは とっても僕を可愛がってくれます」
猫「僕がこの家に来て いろいろなことがありました」
猫「お父さんと女の子が喧嘩して 女の子がいなくなったこと」
猫「お父さんがぼくを抱えて探しにいきました」
猫「僕が体調を壊したとき お父さんは店をしめて ずっと看病してくれました」
猫「女の子は大きくなると ますます綺麗になっていきました」
猫「たまに男の子がやってくると 部屋の外にだされました」
猫「でもその男の子も 僕をかわいがってくれました」
猫「最近 おとうさんが 女の人の写真に話しかけています」
猫「どうやら 女の子の お母さんの写真です」
猫「女の子は 男の子と 一緒になるようです」
猫「ニンゲンでいう 結婚というものです」
猫「お父さんは だんだんやせ細ってきて 元気がありません」
猫「でもあいかわらず 僕にはやさしいです」
猫「僕は ひさびさにお父さんと おでかけしました」
猫「お父さんは いつもとちがう服を着ています」
猫「とてもおおきな おしろみたいな建物に つきました」
猫「お父さんは いろんな人から お祝いされてました」
猫「ケースにいれらていたので あまりよくわかりませんでしたが」
猫「女の子は綺麗な服をきて 幸せそうにしてました」
猫「お父さんは ずっとうれしそうに泣いてました」
猫「家には 僕とお父さんだけになりました」
猫「お父さんは 少しさみしそうでしたが 元気になりました」
猫「でも 僕はそろそろ 元気がなくなってきました」
猫「ずっとお父さんと一緒がいいけど そうはいきません」
猫「体調を 崩す時が多くなりました」
猫「女の子と 男の子も 心配してみにきてくれます」
猫「でも 僕にはわかります」
猫「僕は もうながくは生きられないのです」
猫「お父さんを ひとりにしたくないけど」
猫「どうやらそれも無理になってきました」
猫「もうえさもたべれません」
猫「毛布の上で 寝てる時間がながくなってきました」
猫「そろそろお別れのときがきたみたいです」
猫「なんとか力をふりしぼって お父さんのところにいきました」
猫「お父さんはやさしく抱いてくれました」
猫「そろそろ お別れです」
猫「色々なことを思い出しましたが 」
猫「最後にお父さんのところに来たのは本当に 運命でした」
猫「あの時 僕は小さいまま死んでいたかもしれません」
猫「でも こうしてたのしい時間をすごせました」
猫「もうお父さんの声も聞こえません」
猫「お父さん 体にきをつけてね 」
完
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