【ラブライブ!】にこ「お嬢様と私」 (239)



真姫ママ「真姫、今日から新しいメイドさんに来てもらうことになったの、ご挨拶なさい」

にこ「初めまして、矢澤にこと言います。よろしくお願いします」フカブカ

真姫「矢澤さんね、こちらこそよろしく」

にこ「こちらこそ宜しくお願いします、お嬢様」



ゆっくりやってきます、よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422887539



真姫ママ「じゃあまず、お掃除からお願いするわね」

にこ「はい!」



にこ「……とは言ったものの……なんつー広い家」

にこ「やっぱり貴族の館は格が違うわねぇ」フキフキ

にこ「……」フキフキ

にこ「え、にこ一人でこれ全部やるの……?」フキフキ

にこ「こんなに広い家なんだし……貴族だし……他にたくさんメイドいるのかと思ったけど……」フキフキ


シーン……


にこ「この静まり具合……他のメイドがいるとは思えないわね」フキフキ

にこ「なんだか奇妙な館だわ……」フキフキ

にこ「もしかして何か秘密が……!?」フキフキ

真姫「そんなものないわよ」

期待



にこ「……はっ!?お、お嬢様!?」

真姫「真姫でいいわ、お嬢様って呼ばれ方キライなの」

にこ「そ、そう言われましても…………って、いつから聞いてらしたんですか……?」

真姫「とは言ったもののってとこからね」

にこ(全部じゃないのー!)

にこ「も、申し訳ありません!私失礼なことを……」

真姫「別に失礼ではないんじゃない?うちにメイドが全然いないのはその通りだし」

にこ「は、はぁ……」

真姫「ママは静かなのが好きなの。うちにいる召使いはコックと貴女だけよ」

にこ(よく維持できてるわね)



真姫「っと……邪魔しちゃったわね、ごめんなさい」

にこ「いえ、そんなことはございません」

真姫「じゃ、頑張ってね」

にこ「はい!」

真姫「……そうだ」

にこ「?」

真姫「貴女、歳はいくつ?」

にこ「18ですが……」

真姫「ふぅん……2歳違いか」バタン

にこ「……?なんだか不思議な人ねぇ……」

ガチャッ

真姫「……聞こえてるわよ」

にこ「ご、ごめんなさい!!」



>>3 ありがとうございます!



真姫ママ「お疲れ様でした。今日からここの部屋を使ってくださいね」

にこ「はい、ありがとうございます」

にこ(屋根裏部屋かぁ……今日掃除してる時に空き部屋もたくさん見たけど、ここしか使わせてもらえないのね……)

真姫ママ「それでは、明日もよろしくお願いしますね」

にこ「はい」

真姫ママ「……あぁ、それと」

にこ「?」

真姫ママ「夜に誰かがこの部屋を訪ねてきても……決してドアを開けてはいけませんよ?」

にこ「……? わかりました?」

真姫ママ「うふふ、それではおやすみなさい」バタン


にこ「……どういう意味だったのかしら」

にこ「誰か……誰かが来るっていうの?」

にこ「……まさか、人ならざるものとか……」

にこ「いやいやいやいや」

にこ「そーんな馬鹿らしい話あるわけないわよねー!あはは……」

にこ「……」

にこ「早く寝ましょう」



にこ(……んー、眠れない……)

にこ(体は疲れ切ってるはずなのに……なんだか目が冴えて……)


ギシ……ギシ……


にこ「!?」バッ


……ギシッ、ギシッ……


にこ(階段が軋む音……?)

にこ(誰かが階段を上って……この屋根裏部屋に……?)

にこ(……お、おば、おばけっ……!?)

にこ(いやいやいやいや)

にこ(おばけに足はないわ!階段が軋むわけないわよ!!)

にこ(あーよかったー!!)


ギシッ、ギシッ、ギシッ


にこ(よくないわよおおおおおお)

にこ(一体何なのよおおおおおおおお)


コン、コン


にこ「ひゃぁあああッ!?」ビクッ

??「!?」ガチャッ

にこ「いやー!にこは美味しくないわよー!食べないでー!!」ガタガタガタ

??「……はぁ?」

にこ「ひぃぃぃ…………って、お、お嬢様ぁ?」



真姫「なんだかすごい叫び声がしたから入ってみたら……布団を被って、何をしているの?」

にこ「こ、これは……って!お嬢様こそ、なんでここにいらしてるんですかっ!」

真姫「しーっ!ママに見つかったら怒られるから、静かにしてっ」

にこ「へ……?」

にこ(あ、そういえば……部屋に人、いれちゃったなぁ……)

にこ(まぁお嬢様だしいい……かな?)

にこ「わ、分かりました」

真姫「はぁ……」

にこ「それでなんで、私の部屋に?」

真姫「ん?ちょっとね」

にこ(はぁ?)

にこ(なんか自然にベッドに座るし……謎な人ね……)

真姫「ねぇ、にこさん」

にこ「はいっ!」



真姫「貴女はどこの人なの?」

にこ「私は……ハバーラの町の生まれです」

真姫「ふぅん、キザッカの隣町じゃない」

真姫「なんでわざわざキザッカまで働きに来たの?」

にこ(……あんまり話したくないんだけどな……)

真姫「」ジーッ

にこ(うっ……)

にこ「わ、私は……前にもハバーラのある貴族の館でメイドをしてたのですが……」

にこ「いろいろ騒動があって……辞めざるを得なくなり、その噂が広まってハバーラでは雇ってもらえなくなったんです」

真姫「それでキザッカまで来たのね」

真姫「その騒動って何よ?」

にこ(やっぱ聞かれるよねぇ……)



にこ「その……そこの貴族のお嬢様を怒らせてしまって……クビになったんです」

真姫「はぁ、それだけ?なんでそれだけでハバーラで雇ってもらえなくなるの?」

にこ「お怒りが深くて……?」

真姫「……疑問形?」

にこ「……にこにもよく分からないんです、気づいたらどこも門前払いで……」

にこ(あ、いま自分のことにこって言っちゃった!!!)

真姫「……ふぅん、大変ね」

にこ(き、気づかれてないみたいね……ノーカンノーカン)

真姫「家族はいるの?」

にこ「はい、ハバーラに母と妹と弟たちが……」

真姫「……へぇ」ニヤリ

にこ(……え、今笑った?)

真姫「貴女が稼ぎ頭って感じかしら?」

にこ「……そうですね、母は病気で、妹たちはまだ幼いですから……」

真姫「……最高じゃない」ボソッ

にこ(……今明らかに、最高じゃないって……なに?なんなの?)

にこ(なんだかこの人、変……)



すみません。最初に注意入れ忘れてしまいましたが、微エロが入ることがあります。



真姫「ね、にこさん……ううん、にこちゃんって呼んでもいい?」

にこ「……?構いませんが、あの、お嬢様……お顔が近い、ような……?」

真姫「そう、ねぇにこちゃん」

にこ「お嬢様?あの、お顔がなんだか怖、」

真姫「貴女、処女?」



にこ「!?なっ、何言って……んむっ!!?」

真姫「んっ……」

にこ(くっ……唇奪われたぁっ……!?)

真姫「……はぁっ、ねぇ、質問に答えて?」サワサワ

にこ「お、お嬢様、やめてくださ」

真姫「どうなのよ」ヌガシヌガシ

にこ「きゃあっ!やめ、やめてください!お嬢様、んぅっ!」

真姫「答えてくれなきゃやめないわよ」チュッ

にこ「う、うっ…………しょ、処女、ですっ……」

真姫「……へぇ、やっぱり最高ね」

真姫「ま、やめないけどね」

にこ(えええええええ)

真姫「さ、はじめましょっ!」

にこ(ダレカタスケテー)


http://i.imgur.com/79wx1A1.jpg
参考




凛「チョットマッテテー」

花陽「ふぇ?お嬢様、どうかなさいましたかぁ?」

凛「ううん、なんかいわなきゃいけないきがしただけ!」

花陽「は、はぁ……」

凛「ね、それよりはやく、えほんのつづき!」

花陽「はいはいっ……そしてお姫様は困ってしまいました、なぜなら金の鞠はとても大切なものだったのです……」

凛「おひめさま、かわいいにゃあ……」

花陽「ふふっ、お嬢様の方が可愛いですよ?」

凛「ぅえっ!?も、もうかよちんったらぁ!///」

花陽「本当ですよーっ!凛お嬢様はきっと、大きくなったら、国一番の美人になります♪」ナデナデ

凛「ほ、ほんとーに?///」

花陽「もちろんですよ」ナデナデ

凛「ふにゃぁ……///」

花陽「続き読みますっ」

凛「うん……///」

余ったら大変だと騒ぎまくってるのは
希(のぞえり)、花陽(りんぱな)、にこ(にこまき)推し

大手カプが邪魔でdisしてるのは
真姫(にこまきは嫌い)、凛(りんぱなは嫌い)、絵里(のぞえりは嫌い)推し

二年生は公式が蒔いた種でなのでどうしようもない。どうやっても荒れる
http://imgur.com/RhIIIo6.jpg

こういうことらしい



〜事後〜

真姫「うん、なかなかよかったわ、貧乳もよきものね」

にこ「」ぽけーっ

真姫「明日の夜もよろしく、にこちゃん」

真姫「それじゃ、おやすみなさい」バタン

にこ「」

にこ「」

にこ「……はっ!」

にこ「あまりにショッキングすぎて失神しかけてたわ……」

にこ「まさかお嬢様がレズだったなんて……」

にこ「……しかも逆らえない立場のメイドを襲って性欲を発散するようなレズ……」




にこ「この屋敷……相当ヤバイわね……」

にこ「にこの前のメイドもこれでやめたんじゃないのかしら……」


真姫『ほらほらぁ、ここがいいんでしょっ!』

にこ『やぁぁ、やだぁっ!』

真姫『やだ?……ふーん、クビにされたいの?』

にこ『』びくんっ

真姫『故郷に家族がいるんでしょう?仕送りしてあげなきゃ、困るわよねぇ……』

にこ『……うっううっ……!!』

真姫『ほら、早く舐めなさい!』


にこ「…………」

にこ「やめてぇ…………」

にこ「でもここをやめて……お嬢様が変な噂でも流したら……ここでも門前払いになっちゃうわね……」

にこ「…………」

にこ「……思った以上に状況が悪いわ」

にこ「もういいや寝よ……」ボフンッ

にこ「……」

にこ「でも……」

にこ「悪くなかったかも」ボソッ

にこ「…………」

にこ「あーやめやめ!寝る!寝るったら寝る!」

にこ「おやすみなさいっ!」

にこ(……誰に言ってんだろう)



次の日

真姫ママ「今日は庭園の掃除をお願いね」

真姫ママ「落ち葉を集めるくらいでいいわ、細かい手入れは庭師に任せているから」

にこ「かしこまりました」




にこ「ふぅ、広い庭ねぇ……」サッサッ

にこ「それにこの薔薇の見事なこと……」サッサッ

真姫「そうかしら?まだ咲きかけじゃない」

にこ「分かってないわねぇ、満開が全てってもんじゃな……」

にこ「お嬢様ァァァ!?」ビクーン

真姫「お嬢様はやめてって言ったでしょ」ムスッ

にこ「……ま、真姫、様?」

真姫「様付けも好きじゃないんだけど……まぁいいわ」

真姫「ね、昨日はどうだった?」

にこ「」ピタっ

真姫「ふふ、いい反応してくれるわね」



にこ「……お、お嬢様……真姫様は、前のメイドにも、あのようなことを……?」

真姫「ああ、分かった?その通りよ」

真姫「夜這いを仕掛けただけで泣いて辞めちゃったのよ。本当に根性が無い子よね」

にこ(にこだってやめたいわよ……)

にこ(そっか、だから奥様は部屋に誰もいれるなって言ったのね)

真姫「にこちゃんは虐め甲斐がありそうね、楽しみよ」

にこ「……っ!」

真姫ママ「真姫ー?ピアノの時間よ?」

真姫「はぁいママ、今行くわ」

真姫「にこちゃん」コソッ

にこ「……なんでしょう」

真姫「私のピアノが終わったら、私の部屋に来て」コソコソ

にこ「……かしこまりました」



コンコン

真姫「どうぞ」

ガチャ

にこ「失礼します……お嬢様、参りました」

真姫「うん、こっちまで来て」

にこ(はぁ〜〜……昨日の掃除でも思ったけど……やっぱり素敵な部屋ね……)

にこ(天蓋付きのピンクのベッド、真っ白な家具、ふわふわの絨毯……)

にこ(全部にこの憧れじゃないの……)

真姫「この部屋」

にこ「はい?」

真姫「趣味悪いわよね、私は嫌いなの」

にこ「……」

にこ(クソ贅沢言ってんじゃないわよワガママ娘っ!!)

真姫「さ、服脱いで」



にこ「へ?」

真姫「ほら、早くして」

にこ「えっちょ///お、お嬢様、まだ明るいですし……っ///」

真姫「ああ、セッ●スじゃないわよ、これに着替えてもらうの」ピラッ

にこ「……」

にこ(しにたい)

にこ「……」ヌギヌギ

真姫「……ふふ、やっぱり小さいわね」

にこ「……っ///」

にこ「……あ、これは……メイド服?」

真姫「ええ、そうよ」

真姫「貴女に似合うと思って」

にこ(可愛いフリルがたくさん……)

にこ「…………、ど、どうでしょうか?」ヒラッ

真姫「うん、思った通り。すごく似合ってるわ」

真姫「にこちゃん、可愛い」

にこ「こ、光栄です……///」

にこ(ってなんで照れてんのよ!)

にこ(相手はレイプ魔よ!?なんなのこの甘酸っぱい雰囲気はー!)

真姫「今度オーダーメイドのものを作らせてみようかしら」

にこ「はい……はいっ?」

真姫「ふふっ、楽しみね」

にこ(にこ、気に入られてるのかしら……?)

真姫「そうだわ、特製の張り型も頼んでみようかしら……」ブツブツ

にこ(……いや、たぶん遊ばれてるだけだこれ)


書き溜め尽きましたので、今回はここまでです。

読んでくれた方々、レスをくれた方々、ありがとうございました。


>>18 メイドにこにー、貼ろうと思ってたので嬉しいです!ありがとうございます!

あたたかいレスをいただけて嬉しいです。ありがとうございます。
期待に添えるように頑張ります。



その日の夜

にこ「うぅ……疲れたわ……」

にこ「明らかに人手不足よね、これ……」

にこ「……」ぐでー

にこ「……お嬢様、今日も来るのかしら」

にこ「……逃げたい……」

にこ「うぅぁ…………」

にこ「……」ぐでー



にこ「! そうだわ、すっかり忘れてた」

にこ「ママたちに手紙を書かなくっちゃね!」

にこ「えーっと……ママ、ここあ、こころ、こたろうへ……っと」カキカキ

にこ「お元気ですか、私は無事に勤め先も見つかり、元気にメイドをしています……」カキカキ

にこ「今度のお屋敷はとっても広いの!それに、綺麗なバラが咲く庭園まであるのよ……と」カキカキ

にこ「……あとは何を……」

ガチャ

にこ「!」

真姫「こんばんは、にこちゃん。お邪魔するわよ」

にこ「…………いらっしゃいませ、真姫様」



真姫「ここの部屋、本当に狭いわね。ママも下の空き部屋を貸してあげればいいのに」

にこ(お嬢様から頼んでよ……)

真姫「……何書いてるの?」

にこ「あ、これは……」

真姫「……ふぅん、手紙、ね。素敵じゃないの」

にこ「はぁ、ありがとうございます……?」

真姫「あ、書いてていいわよ、私のことは気にしないで」

にこ「そ、そうですか?ではお言葉に甘えて……」カキカキ

真姫「……まぁ、何もしないとは言ってないけどね」サワッ

にこ「っ!?」ゾクゾクッ



にこ(つ、冷たい指が、くすぐったいッ……!)

真姫「ふふ、首筋触っただけなのにこんなに震えて……」サワサワ

にこ「……ま、真姫様っ……」

真姫「ほら、書いてなさいよ」

にこ「う……でもぉ……っ」

真姫「書き続けなさい。これは命令よ」

にこ(そんなのずるいよー!!)

真姫「ふふ、にこちゃんって首筋弱いのね。いいこと知っちゃったわ」サワサワ

にこ「……っ///」

にこ(気にしない、気にしない……)カキカキ



真姫「…………」

真姫「えいっ」ぺろっ

にこ「ひゃぁあ!?///」ゾワゾワッ

にこ(く、首筋舐められるの、やば……っ!!///)

真姫「可愛い声ね」ペロペロ

にこ「も、お嬢様、許してくださいっ……///」

真姫「……んー、分かったわ、やめてあげる」

にこ「……ふぇっ……?」

真姫「ふふ、物足りなそうな顔ね?」

にこ「そ、そんなことはッ!///」

真姫「大丈夫よ、これで終わりじゃないから」

にこ「えっ」

真姫「ほら、裸になってベッドの上で四つん這いになって」

にこ「」

真姫「早く」

にこ「」ヌギヌギ

真姫「いい子ね」

次の日

にこ「…………はっ!」

にこ「……朝か」

にこ「……うわ、裸のまま寝ちゃってたのね……」

にこ「昨日……確か、疲れてたから
服も着ないで布団にもぐりこんだんだっけ……」

にこ「はぁ……風邪引かないといいけど」

にこ「…………」

にこ「あ、あれ?」



にこ(どういうことなのよ……)

真姫ママ「この銀食器を全て磨いておいてね」

にこ「承知しました」キュッキュッ

にこ(……掃除を頼まれなくてよかったわ)キュッキュッ

にこ(掃除はいろんな体勢をとるから……もしかしたら見えちゃうかもしれないし)キュッキュッ

にこ「…………はぁぁ」キュッキュッ


にこ(なんで私のパンツが一枚残らず無くなってるのよ……)キュッキュッ



にこ(いや、だいたいパンツ泥棒は予想がつくんだけど)キュッキュッ

にこ(……問題はどうやって取り返すかってことよね……)キュッキュッ

にこ(普通に言って返してもらえるかしら……)キュッキュッ

にこ(じゃあ奥様に相談する……?ついでに夜這いのことも何とかして欲しいわね)キュッキュッ

にこ(…………)ピタッ

にこ(いや、言ったところで何とかなるのかな、あれ)キュッキュッ

にこ(あのワガママお嬢様が素直に引き下がるとは思えないし)キュッキュッ

にこ(じゃあやっぱり何とかして自分で取り返す……しかないか)キュッキュッ

にこ「……はぁ……」キュッキュッ

真姫「仕事が早いのね」

にこ「あ、真姫様」

真姫「前のメイドも、その前のメイドもそんなに早くは磨けなかったわ」

にこ「はぁ、普通だと思いますけど……」

真姫「それでいて謙虚……久々にいいメイドに出会えたみたいね」ニコッ

にこ「……あ、ありがとうございます///」



にこ(って照れてる場合じゃなーい!)

にこ(もう悩まないでさっさと言っちゃうわ!!)

にこ「ま、真姫様!あのっ」

真姫「何?下着なら返さないわよ?」

にこ(やっぱりてめぇかああああ)

にこ「か、返してください!困ってるんです!」

真姫「イヤよ。ミニスカートにノーパン、いい組み合わせでしょう?」

にこ「どこがですかぁ!?」

真姫「とりあえず一回ノーパンで掃除してみてよ。そしたら考えるわ」

にこ「その掃除に困るから返して欲しいんですが」



真姫「うーん……じゃあこういうのはどうかしら?」

真姫「私の部屋を一通りノーパンで掃除してくれたら、全部返してあげる」

真姫「私の部屋なら私しか見ないわけだし、いいでしょ?」

にこ(……確かに、奥様に見られるよりはまだマシかしら……ね)

にこ(くぅ……屈辱っ……!)

にこ「……わ、かり……ました……」

真姫「計算通り」ボソッ

にこ「え」

真姫「何でもないわ!じゃあ部屋で待ってるから!」

にこ「……」

にこ「辞めたいよぉ……」



〜色々あって〜

にこ「……」フラフラ

にこ(なんとかパンツは返してもらえたけど……)

にこ「色々吸い取られたわね……///」

にこ「そうだ、そろそろ洗濯をしなきゃ……」

??「……ん?あれは……」

にこ「……はぁ……希に会いたいなぁ……」

希「え、うちに?」

にこ「そうよ、もう疲れたの……気を遣わなくていい相手が欲しい」

希「ふーん、うちって楽な相手ってこと?」

にこ「そうよ、あんたといるとなんだか落ち着くし……」

希「照れるやん」

にこ「うん…………」

にこ「…………って、ええええ!?!?!?」



希「やっほーにこっち!」

にこ「な、なななななんであんたがここにいるのよっ!?」

希「なんでって……うちはここのコックさんなんよ?」

にこ「えっ、ほ、ほんとに言ってるの?」

希「そうでもなきゃ貴族のお屋敷なんて入れへんやろ?」

にこ「…………まじかぁ」

希「一昨日入ったっていうメイドの子にまだ会ってないなぁ思って、探してたら……まさかにこっちだったとはねぇ」

にこ「ええ、そうよ……いやーびっくりしたわ」



希「ふふ、二年ぶりくらいかな?」

にこ「……そうね」

にこ(希は同郷の幼馴染、私の唯一の友人)

にこ「すごい偶然もあるもんね……」

希「そうやねぇ。てか」

希「にこっちはハバーラで働いてたんとちゃうの?」

にこ「」ピタッ

希「……あらー、なんか訳あり?」

にこ「……色々あったのよ」

希「ふぅーん……まぁ、おいおい聞かせてもらうわ」

希「そろそろ昼食の準備せなあかんし」



にこ「そっか、大変ね」

希「にこっちこそ、この家を一人でやってくのはかなり厳しいやろ」

にこ「うん……まぁ、ね」

希「ま、困ったことがあったら言いなね?」

希「なんでも手伝うからさ」ニコッ

にこ「希ぃ……」ウルウル

希「あ、でも……お嬢様関連は勘弁な?」

にこ「」



希「もうにこっちもあの洗礼、受けたんやろ?」

にこ「…………もしかして、あんたも?」

希「ここに来た時と、メイドがいない時だけ、ね」

にこ「……お互い大変ね」

希「いやー、もうにこっちが来てくれたから、うちは大丈夫なんよ」

にこ「ず、ずるいわよー!」

希「ええやん。こういうことはメイドがするもんやで」

にこ「そ、そんなこと言っても……っ!」

希「なに?」

にこ「……にこ、初めてだったのよ?///」

希「……その年で初めてだったんか……」

にこ「ううう、うるさぁい!!」



希「まぁうちも人のこと言えへんけどな」

にこ「……辞めたくならない?」

希「んー、お嬢様以外はいいとこだし、何より給料もええしなぁ……」

にこ「意外と割り切ってるのね……」

希「もう慣れちゃったんよ、二年も働いてるから」

にこ「そっか、なるほどね」

希「さて、じゃそろそろうちは行くね?」

にこ「うん……それじゃあ」



にこ(二年ぶりに会った親友の貞操が食い荒らされてた……)ゴシゴシ

にこ(結構ショックね、これ……)ゴシゴシ

にこ「はぁぁ……」ゴシゴシ

真姫「ちょっと、その服は丁寧に洗ってよ?お気に入りなんだから」

にこ「あ、真姫様」

真姫「ん、ちょっと隠れさせて」ゴソゴソ

にこ「? はい……?」

真姫ママ「真姫ー?剣のお稽古の時間よー?」スタスタ

真姫ママ「ああ、矢澤さん。真姫を見なかったかしら」

にこ「え、えっと……」

にこ(……空気読まないと、夜が怖いわね……)

にこ「た、多分あっちの方に行きましたが……」ユビサシ

真姫ママ「あら!ありがとう!真姫ー?」スタスタ…



真姫「なかなかやるじゃない」

にこ「もったいないお言葉です」ゴシゴシ

真姫「ねぇ、貴女、希の友達なんですって?」

にこ「……希から聞いたのですか?」ゴシゴシ

真姫「さっき話してるの見かけた」

にこ(盗み聞きとか趣味悪……」

真姫「……声に出てるわよ」

にこ「ふへぇっ!!!?」ビクッ

にこ「ご、ごめんなさ……!」

真姫「んーまぁいいわ、ママから逃がしてくれたし」

にこ(助かった……)ホッ



にこ「真姫様は……剣のお稽古はお好きではないのですか?」ゴシゴシ

真姫「そうね……あんまり楽しくないから、キライ」

真姫「でもママは私にやらせたがるの。私は筋がいいんですって」

にこ(自慢かい)ゴシゴシ

真姫「多分、パパの血を継いだのね」

にこ「旦那様……」ゴシゴシ

にこ「そういえば旦那様はこの家にはいらっしゃらないんですか?まだお会いしたことが……」

真姫「……パパは政務が忙しいみたい。全然家に帰ってこないし、帰ってきても私には構ってくれない」

にこ「? 政務?」

真姫「パパは大臣なの」

にこ(めっちゃお偉いさんーーー!!)



真姫「じゃ、そろそろ行くわね、頑張って」

にこ「はぁ、ありがとうございます」ゴシゴシ

真姫「……そういえば、言い忘れてた」

にこ「?」ゴシゴシ

真姫「私がピアノを弾いてる時は、絶対に邪魔しないでね」スタスタ

にこ「……かしこまりました」ゴシゴシ



にこ「……って言われたんだけど、どういう意味?」

希「あーそれはなー」

希「お嬢様、ピアノには命かけてるんよ」

にこ「い、命ぃ?大袈裟な……」

希「いやーほんまやで。奥様の言うことはあんまり聞かないんやけど、ピアノに関してだけは従順やから」

にこ「……なんでそうなったの?」

希「さぁ?うちが来た時にはもうすでにあったルールやから」

にこ「ふぅん……」

希「まぁ……だいたい察しはつくけどな」

にこ「……どういうことよ」



希「お嬢様に聞いてみたらええやん」

にこ「あの雰囲気は聞いちゃいけない雰囲気だったわよ」

希「ベッドの中で可愛くおねだりすればなんてことないと思うで~?」

にこ「」ブッ

にこ「なに馬鹿げたこと言ってんのよぉおおお!!!」ポカポカ

希「あははは、ごめんて、痛い痛い」

希「それより、こんなところ(厨房)で油売ってていいん?」

にこ「休憩中よ」

希「ふーん、そかそか」ゴソゴソ

にこ「? なにしてるの?」

希「せっかくだからお茶にしよー思ってな、ほらこれ」紅茶とお菓子ドドーン

にこ「わぁっ!い、いいのっ!?」キラキラ

希「昨日の夕食のデザートの余り物やから、どーぞどーぞ♪」

にこ「わーいっ、いただきますっ♪」



真姫「……」ジーッ

真姫「……」ムスッ



その日の夜

にこ「ふぅ、今日も疲れたー」

にこ「でも今日は希に会えたし、お菓子食べれたし、いい日だったかも!」

にこ「……」

にこ「いや、ノーパン事件があったわね……忘れてた」

にこ「忘れたままでいたかった……」

にこ「そうだ、明日にでも何か希にお礼したほうがいいかなぁ」

にこ「ふふ、こういう楽しみがあるとなんだかなんでも乗り越えられそうな気がするにこっ!」

にこ「明日からも、にっこにっこにー!」

真姫「痛いわね」

にこ「ぬわぁああ!?お嬢様ぁぁあ!!??」ビクビクーン



にこ「いつの間に部屋にっ!!」

真姫「にこちゃんが独り言言いだした時から」

にこ(なんかこういうパターンばっかりね……)

真姫「……そんなに、あのコックが好きなの?」

にこ「え?」

真姫「ねぇ、どうなのよ」

にこ「え、あの、真姫様、きゃっ!?」ドンっ

にこ(こ、これが噂の壁ドン……!?///)

真姫「……質問に答えなさい。コックとはどういう関係なの」

にこ(か、顔が近いぃっ……!///)

にこ「かっ、関係も何も!ただの友人です!!」

真姫「……本当に?ただの友人?」

にこ(睫毛長くて、きれい……)

にこ「は、はいぃ……」



真姫「……ふーん、あっそ」スッ

にこ(自分から聞いといて、あっそ、とは……)

にこ(てか、何よ、今の問い詰め方……)

にこ(まるで……嫉妬してるみたいな)

にこ(…………いやいや、まさかね!)ニヤニヤ

真姫「……なにニヤニヤしてるのよ、キモチワルイ」

にこ「」

真姫「いいから早くベッドに来て」

にこ「はいはい……」



真姫「……」

にこ「……」

真姫「……」

にこ(あれ?何もしないのかな?)

にこ「……? あの、真姫様?」

真姫「……にこちゃん」

にこ「はい」

真姫「……その、ぎゅーって、してくれない……?//」

にこ「」

にこ(え、なにこの子、え、可愛い)ぎゅーっ

真姫「……♪」ぎゅーっ

にこ(え?可愛いんだけど誰これ)ナデナデ

真姫「にこちゃん……///」



次の日

にこ「なんだか昨日はやけに甘えてきたわね……」

にこ「一体何だったのかしら……」


真姫『にこちゃん、ちゅーして……?』

真姫『やだぁ、もっとぉ……』


にこ「……」

にこ(やばい……ほだされそうだわ……)

にこ「いやいやいや!ダメよこんなんじゃっ!」

にこ「相手はメイドを襲うレズなんだからっ!!」

にこ「気を取り直して……」

にこ「にっこにっこにー!にっこにっこにー!にっこにっこにー!!」

真姫ママ「矢澤さん、おはようございます」ニコッ

にこ「……はっ!!奥様!!」ビクビクーン

中途半端ですが今日はここまでにします。
読んでくれた方々、レスしてくれた方々、ありがとうございました。

ちょっとだけですが、投下します。



希「へぇ……あのお嬢様が、自分から?」

にこ「そうよ、びっくりしたわ」

にこ「私が新入りだから見たことないだけなのかと思ったけど……、希も見たことないみたいね?」

希「うん、甘えるお嬢様なんて……すっごいレア物やで」

にこ「レア物ねぇ……あんまり嬉しくないレア物だわ」

希「えー?無理矢理されるよりは全然マシなんとちゃう?」

にこ「まぁ、確かに、そうだけど……」

にこ「……てゆーか、マシどころか、すっごく可愛かったけど……」ボソッ

希「…………へーぇ?」ニヤニヤ

にこ「……い、今のなし!///」

希「いやーこれはお嬢様に告げ口せなあかんね!お嬢様ー!」タタタッ

にこ「ちょ、待ちなさい!希、この、くそおおおお」ダダダダ



~真姫の部屋~

にこ「はぁ、はぁ、ぜぇ、ぜぇ」

希「」モガモガ

真姫「……何やってるのよ、貴女達」シラー

にこ「な、何でもありません!」←希の口を手で塞いでいる

希「んー、んーんーー!」モガモガ

にこ「なんでもないでしょ!黙りなさいっ!」

希「」モガモガ

真姫「……」イライラ

希(……あー、なるほど。これがレア物の原因かいな)

希(うちににこっちを取られたように感じた……そんなとこやろ)

希(ふーん……それなら、黙ってたほうが面白いことになりそうやね♪)



希「……」

にこ「……反省した?」

希「」コクコクコク

にこ「はぁ、絶対黙ってなさいよね」バッ

希「ぷはぁっ、もーにこっちったら、強引なんやから~」

にこ「あんたが悪いんでしょっ!」

真姫「……ねぇ。私読書したいから、出て行ってくれない?」イライラ

にこ「あ、う、うるさくしてごめんなさい!何か飲み物でもお持ちしま」

真姫「っ」

真姫「いらない!さっさと出てって!」

にこ「は、はいっ!」



にこ「はぁ、もー……お嬢様に怒られちゃったじゃないのよ」

希「ごめんごめん、てへっ☆」

にこ「」イラッ

希「もーぅ、にこっちまで怖い顔せんといてー?」

にこ「全部あんたが発端でしょーがっ!」ウガー

希「あー!そろそろランチタイムやーん!準備せな!!」スタコラサッサ

にこ「ったくあいつは……」

にこ「はぁ……庭掃除でもしよっと」


真姫「……」イライラ

真姫「……」イライラ

真姫「……はぁ」

真姫(ホント、気に入らない……)

真姫「……」ムスー

真姫(あのメイドが私の期待通りに動いてくれないことに対して、じゃない)

真姫(あのメイドが私の期待通りに動いてくれないことに対して苛立っている自分が、気に入らない)

真姫(たかが一人のメイドに、何故こんなにも執着しているのか……)

真姫「…………分からないわ」ポツリ

真姫「……はぁ、気分転換に散歩でもしましょう」


真姫(厨房に繋がっている勝手口の付近の裏庭には、ちょっとしたハーブ園がある)

真姫(いつでも良い香りで、私のことを癒してくれる場所)

真姫「…………あ、にこちゃん……」

真姫(壁に立てかけた梯子に箒を持ったまま登って、何を……)

真姫(あ、梯子の、バランスが……!)

真姫「……危ないっ!!」ダッ



にこ「う……も、もう少しぃ~~……」プルプル

グラァッ

にこ「う、嘘っ!?」

にこ「おおおお落ちるうぅ!!?」ギュッ

ズシャーン!


にこ「ううう、痛……く、ない?」

真姫「いたっ…………」

にこ「!! ま、真姫様っ!?」

真姫「痛い……もう、にこちゃんったら!何やってんのよー!」

にこ「も、申し訳ありませんっ!!お怪我は……」

真姫「……まぁ、痛いけど……そんな重傷じゃないわ」

にこ「ほっ……」

真姫「それより、にこちゃんこそ。大丈夫なの?」

真姫「貴女のためにわざわざ痛い思いしたんだから」プイッ

にこ(お嬢様が、受け止めてくれたのね……)

にこ「大丈夫です、本当に……本当にありがとうございます」

にこ(ただのワガママ娘だと思ってたけど……いい子じゃないの……)

にこ「ですが、心配ですから、一応部屋までお送りしてもよろしいでしょうか?」

真姫「……好きにしなさい」プイッ


真姫「一体あんなところに登って何してたのよ」

にこ「上の方の蜘蛛の巣が気になっちゃって……」エヘヘ

真姫「もう。私がいなかったら大変だったのよ?」

にこ「はい……以後気をつけます」

真姫「大体ね……貴女は私のモノなんだから、勝手に怪我することなんて許されないんだからねっ!」

にこ「……ふふっ、承知しました」

真姫「何笑ってるのよぉ……」

にこ(にこのことが大事だから気をつけろって、素直に言えないのね……ふふ)

にこ(……可愛いお嬢様ね)

短いですがここまでです。
読んでくれた方々、ありがとうございました。

可愛い、とかニヤニヤする、とか言ってもらえるのはすごく嬉しいです。
もちろん、乙も毎度毎度ありがとうございます。
再開させていただきますね。


にこ(にこがこのお屋敷で働き始めてから、二週間が過ぎた)

にこ(相変わらずお嬢様はワガママだし、希にはからかわれっぱなしだし、奥様にはこき使われる)

にこ(それでも……どうしてだか、こんな日々が愛おしく感じられてきた)

にこ(そんなある日のこと)

にこ(突然、お嬢様が夜に私の部屋を訪れなくなったの)


チュンチュン…

にこ「……朝、ね」

にこ(……お嬢様、来なかったなぁ……こんなの初めてね)

にこ(待ってたら、眠れなかった……)

にこ「……」

にこ「……いやいや、待ってないわよ、待ってたわけないでしょ」

にこ「大体いつもいつも、疲れた体に鞭打ってお嬢様の相手をしてあげてるんだから……」

にこ「来なくて安心したわよっ」

にこ「…………」

にこ「…………ふわぁ……眠い……」

にこ「……朝食の準備、しなきゃね」


にこ(……)ぼーっ

真姫ママ「」モグモグ

真姫「」モグモグ

真姫ママ「あら……ジャムが切れてるわ、矢澤さん、持って来てもらえる?」

にこ(……)ぼーっ

真姫ママ「……矢澤さん?」

にこ「……はっ!な、なんでしよう!」

真姫ママ「その、ジャムが無くなったから……」

にこ「はいっ!今すぐお持ちします」ダッ

真姫ママ「……矢澤さん、どうしたのかしら?目の下のクマも酷いし……」

真姫「」モグモグ

真姫「……」


にこ「へ?お休み?」

真姫ママ「ええ、ここに来てからまだ休みを取っていなかったでしょう?」

真姫ママ「今日は休んでくださいな」

にこ「でも、洗濯物がたまってますし……」

真姫ママ「今日は雨だから、お洗濯はできないでしょう?」

真姫ママ「それに、きちんと休むことも仕事のうちですよ?」キリッ

にこ「……奥様……」

真姫ママ「ごめんなさいね、貴女が働きづめだってことに気づけなくて……」

にこ「……お気遣いありがとうございますぅ」ウルウル

真姫ママ「ふふ、しっかり休んでくださいね?なんなら、明日も休んでいいですから」

にこ「はいっ……ありがとうございます!」


〜にこの自室~

にこ「休み……かぁ」

にこ「丁度いいわね、昨日は寝れなかったんだし寝させてもらいましょう」

にこ「おやすみなさーい……」

にこ「……」

にこ「……」

にこ「……」

にこ「……眠れない……」

にこ「……お嬢様、なんで来なかったのかしら」

にこ「私、昨日何かしたっけ……?」

にこ「……」ウーン

にこ「……いや、特に何もない、いつも通りの日だったはず」

にこ「……じゃあなんで……」

にこ「……」


にこ「……」

にこ「……いや、ただ単にそういう気分じゃなかったんでしょう」

にこ「そういうことにしときましょ……」

にこ(……まさか、私に飽きたとか、そういうわけではない、よね?)

にこ「……」悶々

にこ「……だーっ!眠れない!」

にこ「希にホットミルクでももらってこようかな……」


にこ「う……」フラッ

にこ(なんか貧血気味かも……)

にこ「さっさと厨房に行って、戻ろっと……」

にこ「……」フラフラ

にこ「うぁー……なんか……廊下がすっごく長いみえる……?」フラフラ

にこ「おかしいわねぇ……」フラフラ

にこ「……あ」パタリ

にこ(う……起き上がれない)

にこ(……廊下の絨毯って、意外と気持ちいいのね)


真姫「……」スタスタ

真姫「……ん?」ピタ

真姫「……!?にこちゃん!?」タタッ

真姫「にこちゃん!にこちゃん、どうしたの?!」ユサユサ

にこ「……ぅ……」

真姫「……熱がある」

真姫「……全く!手の焼けるメイドなんだから……っ」ヒョイッ

にこ(…………あれ?なんだか……不思議な感じ)

にこ(……お嬢様……?)

にこ(……あ、だめ、意識が……)


にこ(……あったかい)

にこ(すごくふわふわしてる)

にこ(それに、いいにおい……)

にこ(なんのにおい?)

にこ(…………、……あぁ)

にこ(お嬢様の匂いだ)


にこ「……」パチッ

にこ「……ここは」キョロキョロ

にこ「……お嬢様の部屋の、ベッドの上……?」

にこ「私、どうして……」


真姫「……」ガチャ

真姫「!? にこちゃん!」

にこ「あ、真姫様!あの、私」

真姫「にこちゃんっっ!!」ギュー

にこ「!?」

真姫「…………よかったっ……よかった……」ギュー

にこ(……なんだか心配かけちゃったみたいね)

にこ「……ごめんなさい、真姫様」ヨシヨシ

真姫「……」ギュー

ガチャ

希「真姫様ー、水差しとタオルお持ちしましたよー……って」

真姫「……」ギュー

にこ「……あ、希」

真姫「!?」バッ

希「…………えーっと、お邪魔しました?」

真姫「ち、違うわ!違うから!!」アタフタ

希(何が違うんやろ)


真姫「…………それで、一番近かったのが私の部屋だったから、ここに連れてきたのよ」

にこ「そうでしたか、真姫様が私を……」

真姫「……そうよ」ツーン

にこ(照れてるわ……)

希(照れとるな……)

真姫「だ、大体前にも言ったでしょっ!?」

真姫「貴女は私のモノなんだからって!」

真姫「それなのに勝手に倒れて!何のつもりよ!!」

希「まぁまぁ真姫様、病人ですから」

真姫「……」グッ

にこ「いや、私は……」

真姫「……そうね、ごめんなさい……」シュン

にこ「あう……」

希(……ここは、二人っきりにしたほうがええやろな)

希「じゃ、お粥でも作ってきますので。真姫様、よろしくお願いしますね?」

真姫「……分かったわ」


にこ「真姫様……ごめんなさい」

真姫「……貴女は何も悪くないわ」

にこ「いえ、どうぞお叱りくださいませ」

にこ「私は……その、真姫様の、モノですから」

真姫(……にこちゃん……)

真姫(…………ありがとう)

真姫(……そう口に出せたら、どんなにいいだろうに)

真姫(私は、素直になれない)

真姫「……分かったわ。ちゃんと私の言うこと、聞きなさいよね」

にこ「はいっ」ニコ

真姫「まず!きっちり寝ること!」

真姫「それから、しっかり食べること!」

真姫「そして、ちゃんと元気になりなさい!」

真姫「分かった!?」

にこ「はい!」

真姫「……よろしい」髪の毛クルクル


真姫「それで?今は、どんな感じ?」

にこ「えっと……寒気がします」

にこ「……ていうか、私が真姫様のベッド使っちゃ悪いですよね?私、部屋に……」

真姫「そんなの大丈夫よ、気にしないで」

にこ「……ありがとうございます」

真姫「あの屋根裏部屋じゃ寒いし。このベッドが一番暖かいだろうから、しばらくここで寝てなさい」

にこ「……お優しいのですね、真姫様」

真姫「ヴェェ!?そ、そんなこと……///」

にこ「あー、照れてますねー?」ニヤニヤ

真姫「……っもう!」プイッ


真姫「……あとは……汗は?かいてない?」

にこ「少しベタベタします」

真姫「そう……じゃあ体を拭いてあげるわ。服を脱いで」

にこ「え……でも、悪いですよ」

真姫「いいから!……病人でしょ?」

にこ「……では、お願いしますっ」

にこ(真姫様がめっちゃ優しい……やばいちょっと泣きそう……)ヌギヌギ

真姫「……」フキフキ

にこ「……」

真姫「……冷たくない?」フキフキ

にこ「はい、気持ちいいです」

真姫「……そっ」フキフキ


真姫(……にこちゃんの裸見たら、ヤバいわね)フキフキ

にこ「……ふぅ」

真姫(昨日はしなかったせいもあって……ちょっとムラムラする)フキフキ

にこ「……」

真姫(いや、ダメよ真姫!にこちゃんは病人なの!抑えるのよ!!)フキフキ

にこ「……真姫様?もうこれくらいで大丈夫ですよ?」

真姫「ヴェ!? ……あ、あぁ、そうね……」

にこ「ありがとうございました」ニコニコ

真姫(ダメよ……抑えて……)ムラムラ

真姫(ああでも……にこちゃんのちょっと赤くなった頬と……ぷるんぷるんの唇が……たまんなくてっ……)ムラムラ

真姫(き、キスしたい……!!)ムラムラ


にこ「真姫様のベッドで汗かいてしまってすみません……」

にこ「治ったら、ベッドのシーツ洗いますから、許してくださいね?」

真姫「気にしないでってば」

真姫(……キスくらいならいいかな)ムラムラ

真姫(キス……キスしたい……!!)ムラムラ

真姫「に、にこちゃん……!」

にこ「はい?」


ガチャ

希「は〜い、お粥持ってきましたよ〜」

真姫(希ぃぃぃいいいい!!!)

にこ「ありがとね、希。真姫様、なんですか?」

真姫「……いえ、気のせいだったわ」

にこ「??」


希「すみません、まだやることがありますので、またお願いしてもいいですか?」

真姫「いいわよ、どうせ暇だし」

希「では、頼みます」バタン

真姫(うっしゃ二人っきり!!)

にこ「真姫様、私一人でも大丈夫ですよ?」

真姫「ダメよ!食べ終わって寝るまで、ここにいるから!」

にこ「は、はい」

真姫(……ふー、ふー、あーん……とか、してあげるべきかしら)

にこ「ふー、ふー……」

真姫(……葛藤)


にこ(……お嬢様……)モグモグ

にこ(なんで昨日こなかったのか、聞いてもいいかなぁ……)モグモグ

にこ(でもなぁ……それを聞いたら、まるで私が、お嬢様が来るのを期待してたみたいになるし……)モグモグ

にこ(……うー、でもまた眠れなくなるよりはマシだし……)モグモグ

にこ(ええい!腹括れ、にこ!!)モグモグ!

にこ「ま、真姫様!そのっ!!」

真姫「な、なに!?」ビクッ

にこ「その……っ!な、なんで、昨日の夜はいらっしゃらなかったのですか……?」

真姫「え、昨日……?」

真姫「……あぁ、にこちゃんが、なんだか調子悪そうだったから。無理させたくないな、と思って」

にこ「え……?」ポカン


にこ(確かに、昨日から悪寒はしてたけど……)

にこ(それに気づいてた上に……私のことを気遣ってくれてたってこと?)

真姫「……ごめんなさい、昨日の内にこうして看病してあげてれば、こんなことには……」

にこ「……〜〜〜真姫様っ!」ギュッ

真姫「ヴェェエ!?!?」ドキッ!

にこ「そうとは知らず私……私……っ!」ギュー

真姫「に……にこちゃん?」ドキドキ

にこ「……っは!ご、ごめんなさい!つい……」バッ

真姫「う、ううん……」ドキドキ

にこ「……」ドキドキ

真姫「……」ドキドキ


真姫(にこちゃんから抱きつかれたのなんて、初めてかも……)ドキドキ

にこ(にこから抱きついたのなんて、初めてかも……)ドキドキ

にこまき((どうしよ、すっごい恥ずかしい……///))

にこ「……あ、あのっ!」

真姫「な、なに!?」

にこ「そ、その……嫌じゃなかった、ですか?///」←上目遣い

真姫「」ドキューン

真姫「嫌なわけないでしょっ!!」

にこ「あ、よ、よかったです!!」

真姫(にこちゃんあざとすぎ……///)

にこ(よかった嫌がられてなくて……)ホッ


にこ「ふぅ……ごちそうさまでした」

真姫「ん、食器はこっちによこして」

にこ「はい、お願いします」

真姫「他に何か要るものは?」

にこ「特にありません……」

にこ(お腹いっぱいになったら……急に眠気が……)ウトウト

真姫「ふふ、眠そうね」

にこ「う……寝ても、よろしいでしょうか……?」

真姫「もちろんよ。たっぷり寝なさいね」

にこ「では、お言葉に甘えて……」

にこ「……」

真姫「……〜〜♪」

にこ(あ……この、子守歌……子供の頃に、ママがよく歌ってくれたっけな……)

真姫「ーー♪ 〜〜♪」

にこ(……ふふ、……心地良い)

にこ「おやすみなさい……真姫様」

真姫「……おやすみなさい、にこちゃん」


〜次の日〜

にこ「んーっ!」のびー

にこ「よく寝たー!」

にこ「……そう言えば、お嬢様はどこで寝たのかしら?」キョロキョロ

ガチャ

真姫「あ、にこちゃん。起きたのね」

にこ「真姫様、おはようございます。昨日はご迷惑をおかけしました」

真姫「そんなことないわよ」

にこ「真姫様もちゃんとどこかでお休みになられましたか?」

真姫「私?私は適当に空き部屋を使ったわ」

真姫「って、私のことよりも!もう大丈夫なの?」

にこ「はい、この通り元気ですっ」

にこ「真姫様の看病のおかげです♪」

真姫「……あ、当たり前デッショー!?///」

にこ(照れてるわね……)


真姫「一応今日も休んでていいのよ?」

にこ「いえいえ、もう大丈夫ですから」

にこ「それに、このいいお天気!洗濯せずにはいられませんっ!」

真姫「ふふ、頼もしいわね」

にこ「はい!」

にこ「それでは、いつものメイド服に着替えてまいりますので、失礼します!」

真姫「はいはい、無理はするんじゃないわよ?」


にこ(……言うなら今しかない、よね)

にこ「ま、真姫様、最後に」

真姫「なぁに?」

にこ「そ、その……」

にこ「……私っ、こ、今夜は、大丈夫、ですから……!///」

真姫「……え、それって」

にこ「し、失礼しましたー!」バタンっ


真姫「……まさか、にこちゃんから誘ってくるなんて」

真姫「……」

真姫「……ふふっ///」



希(その晩は大変お盛んだったんやで)

希(にこっちの部屋からそんなに近くもないうちの部屋まで声が聞こえてきたんやで)

希(程々にしてほしいんやで……)

今日はここまです。
読んでくれた方々、レスしてくれた方々、ありがとうございました!

ん?今なんでもするってry

すみません、明日か明後日には更新します。

このスレは優しい方々ばかりで本当にありがたいです…。
それと、急かされるのも嬉しいです!ありがとうございます!
再開します。


真姫(私は今、ちょっとした問題に悩まされている)

真姫(あの日、にこちゃんが自分から誘ってきた次の日から)

真姫「にこちゃん、ちょっと」

にこ「はぅ!す、すいません、今は……!後にしてください!」ダッ

真姫「……またか」ハァ

真姫(こんな風に、にこちゃんが私を避けてくる)


真姫(夜は、逃げ場がないことを分かっているからなのか、普通に振舞ってるけど)

真姫(どうしたものかしらね……)ハァ

希「ため息、多いですねぇ」

真姫「……希、ノックしなさいって私に何度言わせるつもりなの?」

希「お盆持ってたらノックできませんよ~」

希「はい、カモミールティーとクッキーです」カタッ

真姫「……ありがと」

希「真姫様、にこっちは……」

真姫「……?」

希「ん、いや、にこっちも、ですね。にこっちも、ため息ばっかり吐いてましたよ」ニコッ

真姫「……分かってるわよ」ハァ

希「え?そうなんですか?」

真姫「あの性格ですもの、どうせ私を散々避けて後悔してるはずよ」


希「いや~さすが。多分ビンゴですよ」

真姫「大方、避ける理由も分かってるわ」モグモグ

真姫「……あら?このクッキー、やけに美味しいわね」

真姫「希が作ったの?」

希「あ、分かっちゃいました?それ、にこっちが作ったやつですよ」

真姫「え」

希「愛ですね~」ニヤニヤ

真姫「……もう!からかわないで!!」ガタッ

希「退散っ!」バタン

真姫「……っ」

真姫「……」ハァ


にこ「……」ハァ

希「にこっち、お嬢様、クッキー美味しいって言ってたよ~」

にこ「あ、ほんと!?」パァァ

にこ「よかったぁ……」

にこ「……」

にこ「……」ハァ

希(にこっちの内心が手に取るように分かる。うち、エスパーかも)

にこ「……うぅ、どうしよう希ぃ~!」

希「はいはい、大体分かっとるよ。お嬢様のこと避けすぎて、嫌われてないか心配なんやろ?」

にこ「な、なんで分かるのよ!?」

希「ここ数日の二人を見てたら、嫌でも分かるで……」


にこ「……お嬢様、私に愛想尽きたかなぁ」ジワッ

希「そう思うなら避けなきゃええのに」

にこ「だ、だって……!」

希「だって?」

にこ「……お嬢様と顔あわせると、あ、あの日のこと思い出しちゃって……色々ダメなの!!///」カァァ

希(そんなことだろうと思ったよ……)

希「はいはい、もうそういうのはええから。さっさと謝ってきな」

にこ「で、でも怒ってたら……」

希「だいじょーぶや」

希「お嬢様も、ため息ばっかりついとったよ?」ニヤッ

にこ「……!」

にこ「い、行ってくるっ!!」ダッ

希「はーい、報告には来なくてええからねー、来んなよー」


にこ「……すぅー……はぁ……」

コンコン

真姫「はい、どうぞ」

ガチャ

にこ「し、失礼しますっ」

真姫「誰……」フリムキ

真姫「に、にこちゃん!?」ガタガタッ

にこ「は、はい!にこです!!」

真姫「あ、うん……」

にこ「はい……」

「「…………」」

にこ(うー、こ、言葉が出てこないし、顔が熱いよ……!///)

にこ(やっぱりダメ……!///)

にこ「……ご、ごめんなさい!やっぱり出直して」

パシッ

真姫「……させないわよ」

にこ「……っ///」

にこ(右腕掴まれちゃった……)

真姫「……捕まえた」


真姫「ほら、こっち来なさい」グイグイ

にこ「はいぃ……」

真姫「ベッドに座って」ポンポン

にこ「し、失礼します……」ビクビク

真姫「……それで?」

にこ「は、はいっ!?」

真姫「はぁ……何そんなにビクついてるのよ」

にこ「うぅ……」

真姫「どうせ、自分から誘ったのが今更恥ずかしくて、私を避けてたんでしょう?」

にこ(あ、バレてたんだ)

真姫「……別に、怒ったりしないわよ?」

にこ「……」

真姫「むしろ、その……」モジモジ

にこ「……?」

真姫「……貴女のそういうところ、可愛いって思うし///」

にこ「……え、あの、真姫様……///」

真姫「……でも!だからって、避けてもいいってことにはならないからね!///」プイッ

にこ「……はい、ごめんなさい///」


にこ「……ま、真姫様っ」

真姫「なにかしら」

にこ「その、……ちょっとだけ、目を閉じてもらえますか?」

真姫「……はい」スッ

にこ「……、……んっ」ちゅっ

真姫「!?///」

にこ「……えへへ、仲直りのちゅー、です///」

真姫「」クラッ

真姫「べ、別に喧嘩してたわけじゃないでしょ……///」メソラシ

にこ「あ、そうでしたね……///」

真姫「……ま、まぁ、今のに免じて、避けてたのは許してあげないこともないわ!」

にこ「ありがとうございますっ!」


真姫「……あぁ、そうそうこれ」ゴソゴソ

にこ「これは……可愛いお洋服ですね」

真姫「私が昔着てた服なんだけど、ちょっとここのところがほつれてるでしょう?直してもらえる?」

にこ「はい、えっとじゃあ裁縫道具を……」

真姫「あ、確かここらへんに……あったわ、これを使って」

にこ「はい、今やってもいいですか?」

真姫「ん、お願い」

にこ「かしこまりました」チクチク

にこ「これ、何かに使うんですかー?」チクチク

真姫「ああ、にこちゃんにあげようと思って」

にこ「へっ!?」


にこ「わ、私!?こんな高そうなお洋服を!?私にっ!!?」ズイッ

真姫「え、えぇ、嫌かしら?」

にこ「~~~~嬉しいですっ!ありがとうございます!!」

真姫(可愛い)

真姫「私のお下がりよ?いいの?」

にこ「いいに決まってるじゃないですかぁ~……うふふ……あ、でも、こんなに可愛くても着て行くところがないなぁ……」チクチク

真姫「明日着ればいいじゃない」

にこ「いやぁ、仕事中はやっぱりメイド服ですよー」チクチク

真姫「……あぁ、そうだった。言い忘れてたわね」

真姫「明日は城下町に行くから」

にこ「へっ!?」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

にこ(まぁ、そんなわけで)

真姫「最近の馬車はなかなか乗り心地がいいわね」

にこ「そ、そうですねぇ……」

にこ(今は、城下町に行く途中の馬車の中です)

真姫「ふわぁ……」

にこ「真姫様、眠いのですか?」

真姫「んー……そうね、昨日は長引いちゃったし」

にこ「昨日……」

にこ「……///」

真姫「……また照れてる」

にこ「だって……///」

真姫「全く、いつになったら情事に慣れるのよ。もうお屋敷に来て3週間でしょう?」

にこ「な、慣れないものは慣れないんです!///」

真姫(可愛いからいいけどね)


真姫「はぁ、膝貸して、にこちゃん」ゴロン

にこ「いいですけど……よくこの狭い馬車の中でその体勢取れますね」

真姫「んー……」ウトウト

真姫(……柔らかいわねぇ)プニプニ

にこ「あぅ……真姫様、くすぐったいです」

真姫「ねぇ、スカートたくし上げていい?直接太もも触りたいわ」

にこ「……お好きなように」ハァ

真姫「んふふ」プニプニ


真姫「zzz……」

にこ「……可愛い寝顔ね」

にこ「そういえば、寝顔を見るのは初めてかも……」

にこ「お嬢様、朝です、なんてのは前のお屋敷ではやってたけど……真姫様は自分で起きられるからねぇ」

真姫「んぅ……」

にこ「……可愛いなぁ……」

にこ「……」ナデナデ

真姫「……んん……にこちゃ、にこちゃん……」

にこ「!」

真姫「……zzz」

にこ「……どんな夢みてるのかしら……」ナデナデ

にこ「……ふふっ♪」ナデナデ


にこ「ふわぁ……」ポカン

「ガヤガヤ」
「ザワザワ」

にこ「す……すごい人の数……!!」

真姫「城下町なんてこんなものよ」

にこ「ふわぁぁあ」キラキラ

真姫(……可愛い)

にこ「ま、真姫様っ!あれ、あれなんですか!?」

真姫「え?あぁ、あれは旅芸人かしら?曲芸でお金を稼ぐのよ」

にこ「ふわぁぁあ」キラキラ

にこ「真姫様!!あれは、あれは!?」

真姫「え、あれ?あれはお菓子の屋台ね、いろんなお菓子が売ってるわ」

にこ「真姫様!あれ、あれ!!すごいいい!!」ダダダ

真姫「ちょ、にこちゃん!落ち着いて!」タタッ

にこ「ふわぁぁあっ」キラキラ

真姫(……可愛い)


〜〜~~~~~~~~~~~~~

にこ「城下町ってすごいですねぇ~」ニコニコ

真姫「もしかしてにこちゃん、城下町は初めて?」

にこ「小さい頃ママと一緒に来たらしいんですけど……覚えてないんです」

真姫「ふぅん、じゃあ実質初めてね。楽しい?」

にこ「はい!すっっごく!!」ニコニコ

真姫「それはよかったわ」ニコッ

真姫「とりあえず、もう今日は日が暮れちゃうからあそこの宿に泊まるわよ」

にこ「へ?お泊まりですか?」キョトン

真姫「今から帰るのも危ないから。遠いし」

にこ「そうでしたね、何気にここまで6時間もかかったんでした」

真姫「楽しすぎて忘れてたの?」クスッ

にこ「お泊まりの荷物持ってきてたのも忘れてました……」

真姫「もー」クスクス


にこ「ふわぁぁあ、ベッドがふかふか~!!」ポヨンポヨン

真姫「子供じゃないんだから……」

にこ「そりゃあ真姫様は慣れてるでしょうけどねっ!私は楽しいんですっっ!」ポヨンポヨン

真姫「はいはい」クスクス

にこ「あー笑ってるー!私は真剣なんですよー!?」ポヨンポヨン

真姫「にこにこしながら言われてもねぇ」

真姫「とりあえず、荷物置いたし夕食を食べに行きましょう」

にこ「行きますっ!」ポヨンポヨン

真姫「……ほら、行くわよ?」

にこ「あ、あともう少しだけ……」ポヨンポヨン

真姫「ほんとにもう……」クスクス

にこ(なんだか、今日はよくお嬢様が笑ってくれるなぁ)

にこ(嬉しいなぁ……)


にこ「はぁ……すっごく美味しかったぁ……」ウットリ

真姫「喜んでもらえて何よりよ」

真姫「それじゃ、お風呂入りましょうか」

にこ「そうですね、じゃあ真姫様からどうぞ」

真姫「……何言ってるの?一緒に入るのよ」

にこ「え」


真姫「ふぅ……狭いけどいい湯ね」

にこ(この浴槽、私の屋根裏部屋くらいの広さあるのに……)

真姫「……にこちゃん。何でそんなに離れてるのよ」

にこ「え、え、だって……」

真姫「ほら、こっち来なさい」

にこ「う、うぅ……///」

真姫「……何?もうのぼせたの?」

にこ「恥ずかしいんですっ!///」

真姫「裸が?毎晩見てるじゃない」

にこ「それとこれとは別ですー!///」


真姫「まぁ、いいけど……体洗うのは貴女がやるのよ」

にこ「なっ、なんでですか!?」

真姫「面白そうだから」

にこ(最近は収まってきたかと思ったのに……やはりこのワガママ娘め……っ!)

真姫「ほら、あがって」ザバァ

にこ「……///」ザバァ

真姫「じゃあ、よろしく」

にこ「は、はい……」


にこ「……」ゴシゴシ

真姫「もっと優しく」

にこ「は、はぁ……」コシコシ

真姫「ああそうだ、あれやってよ。体に泡つけて直接洗うやつ」

にこ「はぁっ!?///」

真姫「私の繊細な肌はタオルだと傷ついちゃうのよー(棒読み)」

にこ「……~~~っ、わ、かりました……///」

真姫「」←小さくガッツポーズ

にこ「……っ///」ヌルヌル

真姫「ん、そうそう、胸もっと使って」

にこ(……む、胸がこすれて……声が出ちゃいそう……///)ヌルヌル

真姫「……まどろっこしいわね、こうよ」グイッ

にこ「わぁっ!?」


にこ「あ……あぅ……///」

真姫「ほら、このまま体を擦り付けて」ニヤニヤ

にこ(お嬢様の膝の上に、対面で座らされて……)

にこ(は、恥ずかしすぎ……!!///)カァァ

真姫「はやく洗っ……」

にこ「……きゅう///」

真姫「!?」


にこ(……涼しくて……きもちい……)

にこ「ん……」

真姫「あぁ、起きたのね」

にこ「……?」

真姫「貴女、お風呂でのぼせちゃって、気を失ってたのよ?」

にこ「お風呂……」

にこ「……あああああ///」カァァァ

にこ「お嬢様のむっつりすけべ!あんなこと、嫁入り前の娘にやらせるなんてっ!!///」

真姫「むっ……!?はあぁっ!?」


にこ「ばかばかっ!!」ぽすっ

真姫「ちょっ、枕投げたらあぶな、こらっ!」ぽすっ

にこ「真姫様も投げてるじゃないですかぁっ!」ぽすっ

真姫「そっちが投げるから投げるんだってばぁ!!」ぽすっ

にこ「……〜〜〜〜!!」ぽすっ

真姫「……ぷっ」

にこ「……ぷぷっ」

「「あははははっ!!」」

真姫「はぁ〜……馬鹿みたい」ごろん

にこ「そうですねぇ」ごろん


真姫「にこちゃん、もっとこっち寄って」

にこ「はい、真姫様」モゾモゾ

真姫「だめ。もっと」

にこ「……これくらい?」モゾモゾ

真姫「ん。よろしい」ニコ

にこ「……」

真姫「……」

にこ「……灯り、消します?」

真姫「……うん」


にこ「ふぅ……」

真姫「……ん、にこちゃん……」ぎゅー

にこ「はいはい、真姫様」ぎゅー

真姫「……」ぎゅー

にこ(……薄暗くて、お嬢様があったかくて、いいにおいで)

にこ(なんだかすごく、気持ちいいかも……)

真姫「……にこちゃん、こっち向いて」

にこ「……はい?」

真姫「……あの、ね」

にこ「……はい」

真姫「あのね、わ、私……」

にこ「……」

真姫「私っ……にこちゃん、の、ことっ……!!///」

にこ「……!」


コンコン


にこまき(ああああああ!!!)


にこ「……私、出ます」ガバッ

真姫「……うん」

にこ(なんつーいいタイミングよ……)

にこ「はいはい、どちらさまですか」ガチャ

??「夜分遅くに申し訳ありません、此方が西木野真姫様がお泊まりのお部屋で間違いありませんか?」

にこ「はあ、そうですけど……」

??「……あぁ、失礼。私は真姫様の知り合いです。真姫様にお会いしたいのですが、真姫様は……」

真姫「私が何…………って、海未?」

海未「真姫様。こんばんは、ご無沙汰しております」フカブカー


真姫「よくここに泊まってるって分かったわね」

海未「貴女様がいらっしゃったという話を聞き、ここしかないだろうと思ったので。いつもこの部屋にお泊りですものね」

真姫「よく覚えてるわね……あ、この子は私のとこのメイドね」

にこ「あ、西木野家にお仕えしています、矢澤にこと申します」ぺこり

海未「そうでしたか。私は王室専属執事、園田海未と申します。以後、お見知り置きを」ぺこり

にこ「……おっ、おうしつ!?」

海未「はい、私の主は王女様でございます」

にこ「おうじょぉ!?!?」


にこ(お、王家に関係のある人なんて、雲の上の人だと思ってたけど……以外と普通の人なのね)

真姫「……それで?私のところに来たってことは、その王女様関係なんでしょう?」

海未「……はい。その通りです。王女様がまた脱走なさって……」ハァ

にこ(お、王女様が、脱走……?)

真姫「またなの……」

海未「まったく困ったお方です……それで、もし真姫様にお会いしていれば、一緒にいらっしゃるかと思ったのですが」

真姫「ごめんなさいね、会ってないわ。どうせいつものところにいるんじゃない?」

海未「そっちには今穂乃果が行っています。見つかるといいのですが……」

真姫「そうねぇ……とりあえず、見つけたら連絡するわ」

海未「お手数おかけします……それでは、お邪魔いたしました」ペコリ


にこ「まさか、真姫様が王女様とお知り合いだったとは……」

真姫「まぁ、小さい頃はよく遊んでたの。それくらいの関係よ」

にこ「十分すごいですよぉ」

にこ「やっぱり、噂通りーーー小鳥のような声、誰もが振り向く美貌、海よりも深い慈愛の心をお持ちの方なのですかっ!?」

真姫「そんな噂あるの……すこし盛り過ぎな気もするけど、まぁそうね」

真姫「でも少し、自分の欲望に忠実過ぎて……姫という立場でさえなければ、完璧なんでしょうけど」ハァ

にこ「ふぅーん……」

にこ(どんなお方なのかしら……)

真姫「…………はぁ、寝ましょっか」

にこ「え?寝るのです……か?」

真姫「……ふふ、期待してたの?」にやっ

にこ「なっ、そ、そんなことっ……!///」

真姫「しょうがないから、一回だけ、よ」ギシッ

にこ「それはこっちのセリフですっ……!!///」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

真姫「にこちゃ……ちゅー、して……?」

にこ(お嬢様は、キスが大好き)

にこ「はい、真姫様……んっ」ちゅっ

真姫「ん、ふ…………もっかぃ……」とろん

にこ(行為中に何度も何度も、口づけをせがんでくる)

真姫「にこちゃ……にこちゃんっ……!」

にこ「まき、様っ、はげし……っん!!」

にこ(お嬢様のが移ったのだろうか、最近では私も、キスが好きになってきた)

にこ(好きじゃない人とのキスでも、とろとろに意識が溶かされるくらいには、好きだ)

にこ(……いや、もしくは……)

真姫「……もっと……きて?」

にこ「……はぁっ、はぁ、……は、いっ……」ギシッ

真姫「あ、にこちゃん、ぁ……んんっ……ーーーっ!!」

にこ(……好きな人とのキスだから……なのかも、しれない)




その晩、私は事が終わってもしばらく寝付けなかった。

今日はここまでです。
読んでくれた方、レスをくれた方、ありがとうございました〜

それと、2月が終わるまでは更新のペースは数日に1度になると思います。
2月の末まで続いているか分かりませんが。
気長にお待ちくださると嬉しいです。

3月になるまで更新はしないことにしました。
いま、ちょくちょく覗いてくださってる方がいましたら、すみません。
3月になったらまた覗いてください

お久しぶりです、>>1です。
今週中には完結できたらと思います。
その間の暇つぶしに、自分のss速報での過去作を載せときます。

穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんとの日々」
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんとの日々」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1396882837/)

穂乃果「μ'sがカップルだらけに」
穂乃果「μ'sがカップルだらけに」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398950725/)

穂乃果「μ'sがカップルだらけに」 Ⅱ
穂乃果「μ'sがカップルだらけに」 Ⅱ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404655072/)

穂乃果「私だけを見て」
穂乃果「私だけを見て」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1406132360/)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月04日 (水) 16:32:21   ID: WN32_L2Q

こういうの嫌いじゃない

2 :  SS好きの774さん   2015年02月12日 (木) 23:52:51   ID: CZkzMWLt

続き頑張って下さい!

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