提督「んんんあああああ!!!髪が痛んじゃうのおおおおおおお!!!」【艦これSS】 (91)

やってしまった。

やってしまった。

これは裏切り。明確かつ決定的な裏切り。
彼女の信頼を、彼女の敬愛を俺は最悪の形で裏切ってしまったのだ。

脳髄を溶かす匂い、可愛らしい小さな鼻、宇宙のように俺を魅惑する瞳、心を焼いて離さない髪、アマガミしたくなる耳、艶やかな愛を形作った唇、鼓膜と心を震わせる甘い声。

そのすべてを俺は裏切ったのだ。他でもない彼女の愛を俺は侮辱してしまったのだ。

素直に受け入れればよかった。彼女の言葉を信じることが怖くて結果こんなことになってしまった。

溜まり続けた俺の行き場のない欲望は抵抗することもできないまま最悪の形で発散させてしまった。

今のこの状況をただ呆然と眺めるしかない。背徳感と強い快感に支配された俺の脳みそはすでに責任感のない冷たさに満たされている。

普段俺への愛を囁いてくれる声が怖くて仕方ない。暖かく俺を想う視線が怖くて仕方ない。

だが俺はそれだけのことをしてしまったのだ。

たとえ彼女がすべてを許し俺の謝罪を受け入れたとしても俺は一生彼女の目を見れない。
逃避、罪悪感、自己否定、怒り、すべての負の感情が俺を襲うだろう。
なんと情けない人間なんだろう俺は。

だがそれだけのことをしてしまったのだ。

まさか。

如月の写真に射精してしまうなんて・・・。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422421201

拭った。当然汚れは落ちたが俺の罪悪感までは拭えなかった。
あ、今のちょっと上手かったかも。


汚れ自体は取れたが粘液のねばねばした感じが写真にべっとりと残ってしかも何だかしんなりしている。

最悪だ。俺のお気に入りの一枚だったのに。麗しい如月の容姿が如何なく押し出された青葉珠玉の一枚。
薄く頬を染め甘く微笑む如月の笑顔。
手に入った時から辛いとき悲しいとき病めるとき健やかなるときあらゆるときにこの笑顔を見ては癒されてきた。


一目見るだけで「よおし!おじちゃん今日もがんばっちゃうぞよ!」なんて口走って秘書艦に冷たい目でにらまれることもあった。
あの時の加賀の視線を思い出すだけで軽くイきかけ、死にたくなる。


それがいつからだろう。いつのまにかこの写真の如月の微笑みは妖艶なものへと変わっていった。
写真の微笑みを見るたびに思い出すのは今日の如月、昨日の如月の誘惑しているのかからかっているのかわからない曖昧な仕草。
童貞としてはもっと積極的に、例えば布団に潜り込んでいるとかお背中流しに来てくれたりとかそういうアプローチがないと「あれ?これいけるんじゃね?」とは思いつつも決して自分から事に及ぶことはできないのだ。


だって怖いもんな!もしノリノリで迫って「え・・・なにコイツ引くわー」ってなったら自殺もんだよ!
如月に限ってそんなことはないかも知れないけど怖いもんは怖い。
肉食が一番?そうよね!だって怖いもん!!

で、結果がこれ。如月を想って日夜ハァハァしてたくせに「ようし!!たまには兄ちゃんオナ禁しちゃうぞー!!」とか調子乗った結果がご覧の有様だよ。
あの時いないと思ってた加賀のとんでもなく見下した視線を思い出すだけで軽くイきかけ、死にたくなる。


さあてそろそろ抜くか!!とか思ったときに限ってあいつらくるんだもん。おちおち裸にもなれねえよ。
一番やばかったのはあれだな今日こそは!と思って下半身まるだしの上半身だけ制服でシコってたとき。
遠征に失敗したやつらが予定より早く帰ってきたから秘書艦が報告にきたんだよな。

あのときの加賀の「そんな小細工したところですべてわかってんだよゴミ」って感じの視線を思い出すだけで軽くイきかける。


朝は早いから夜寝る時間割いてまでシコるわけにもいかないからオナ禁が予想より長くなったせいで・・・。
遠征は上手くいかないわ広報用の大本営作あにめーしょんに憤慨してしまうわバイオのハーブってどうやって摂取してんのか気になってしかたないわで溜まりに溜まった鬱憤を晴らそうと如月の写真を見た瞬間だよ。
もうね、宇宙が爆発したかと思った。いやしてたよ。確かに俺の中でなにか爆発してたもん。ほらなんていうの?理性とか言う俺の人間の部分。ぶぶーん。

いつも如月の写真見て慰めてもらってたのにまさか如月の写真見て慰めることになるとはね!!!HAHAHAHAHAHA!!!!!!

時計見て気づいたけど秘書艦が食事に出てからまだ一分しかたってねぇ。どんだけ早撃ちなんだよ俺。


それはもういい過ぎ去ったことだ。写真も諦めよう、青葉ならネガの保存くらいしてんだろ。焼き増ししよう。

問題はこれからのこと。
さっきはパニくって朦朧としてたがよくよく考えたらこの状況さえ隠し通せば如月にバレることなんてないじゃん。
そりゃあ罪悪感とかは残るだろうがそれだってきっと時間が解決するだろう。安心安心。

そもそも今まで散々オカズにしてたのに何を今更後悔することがあるのか。おまえは如月に今までの・・・えーっと半年くらい?いや1年くらい?オナペットに使ってましたって告白するのか?マジキチ。


さて問題はこの写真。捨てることなどできない、だって如月の写真だもの。無理無理、捨てるなんて絶対無理。
じゃあどうしよう。
そうだな、うん。大切に保管しておこう。執務机の引き出しの奥深くに隠しておこう。

っとまてまて。さっきは思い至らなかったがこの写真って拭っただけだよなアレを。
あれ・・・そうなると・・・。
おいおい勘弁してくれ。これは・・・まさか・・・。


ガッデム、やっぱりだ。臭い。
しかたないこれはどうなるかわからんがとりあえず完全に乾かすために窓際に置いとこう。
日光で劣化するのはこの際しかたない。消毒にもなるかもしれんし。


よしよしこれである程度おいておけば大丈夫。落ち着け俺。クール。そうクールになれ。So coo―――――

っつっつっつぷぎいげいいぎいいぎい!!!!!
ぶあー!びっくりしたびっくりしたびっくりした!!!

なんだよ秘書艦帰ってくんの早すぎだろおまえさっき「久しぶりに妹と食事なんですぅ」って言ってただろうが!俺も紳士に「HAHAHAゆっくりしておいで」って言っただろうが!!!



え?どうした扶桑、え?ダイジョウーブダイジョーブ全然慌ててないヨないアルヨ。

ああそれ?ベルト?アー探してたんやねん。道理でお腹周りゆるゆるだと思ってたよ。あいや、お腹ゆるいって言うのは下的な意味ではなくってすまんすまん、ありありさんきう。

え?なんか臭う?アーせやねさっきねそうそうさっきイカ焼いたんやねんねん。HAHAHA安心しろ酒はやってないない。



ふーい、なんとかなった。なんとかなった。溜め込みすぎて相当濃かったらしい。換気換気。

ん?待てよ。さっき扶桑は臭うって言ってたよな。そうなると扶桑は気化した俺の・・・。

・・・。

・・・。

換気はまたあとにしよう。

ストップ、ストップ、落ち着け俺。状況を整理しよう。それこそギャルゲ主人公並みに状況を整理しよう。
あいつらかなりの頻度で状況を整理しだすよな。そんな複雑じゃなくてもその1とかその2とか整理しだすよな。
挙句一番重要な問題を最後に持ってきてさあどうしよう、とか何の解決の糸口にもなってねーじゃん。整理するならちゃんと順序だててだなって違う!

だめだ思考がさっぱりまとまらない。いつ以来だろうかこんなに頭がパンクしてるのは。初めてL4Dをプレイしたとき並に頭がパンクしてる。
だってあいつら走ってくんだもんどうしろっていうんだよ。

とにかくまずは扶桑だ。扶桑にだけは俺の痴態を知られたくない。
加賀が休暇中の代理秘書艦だったが加賀並に優秀だし何より視線が優しい。辛らつな言葉もかけてこないし会話には乗ってくれるし尊敬してくれてるんだなーってのがひしひしと伝わってくる。ぶっちゃけ物足りな、嬉しい。


ここで扶桑にまで蔑まれてしまえば俺はもう、もうね。いや悪いのは俺なんだけどさ。加賀に全然気使わなかったし。見限られてもしかたないよね。
・・・あれ。視界が滲んできた。へーいへーいピントずれてるぜー。
実際扶桑が秘書艦になってから俺の一日の会話量が圧倒的に増えた。加賀のときも割りとペラペラしゃべってたけどあれはもう独り言に近いよ。たまにチラッと時計に視線向ける加賀がもうたまらな、トラウマだよ。


こうしている間にも扶桑がこの臭いの正体に気づくやもしらん。そのときに今まで積み上げてきた俺への信頼が崩れる瞬間の扶桑の表情を想像するとなんだか興奮、つらくてしかたない。
というかなんで帰ってきたんだよ飯だろ食えよ。

ん?なんだい扶桑。あ、うんあの書類ならもう終わってるから大丈夫。

ところで扶桑ちゃんあなたお食事に行かれたのではなくて?あらそうなの、山城の艦隊の演習がまだ終わらないのね、不幸だわ。

え?俺?アーほらあれイカ!イカ食ったからダイジョウーブダイジョーブ。

え?そりゃあイカだけじゃあ足りやしないけど・・・お?一緒にお食事どうかって?

でもほら悪いし?久しぶりなんだろ一緒のご飯。最近二人とも働かせすぎだったからなあ。

うんうんそろそろ帰ってくるだろうから行ったげな。



よしよしなんとか追い出した。・・・いや誘いはありがたいんだけど俺は忘れてないからな。秘書艦に任命したときの山城の顔。呪われたかと思ったよ。
命惜しけりゃ袈裟まで惜しい。
なるべく二人の時間は作ってやろう、うん。

よし扶桑もいなくなったことだし換気換気。さすがにもう艦娘は来ないだろ昼飯時に執務室なんて来るのはいないよね。
一応風呂も入るか。下半身から漂う臭いって意外と女性は気づくっていうし怖い怖い。

・・・まてよ。そうなるとあえてこのまま外に出て艦娘と話をすればとある子は謎の臭いに疑問を持ちつつ、とある子は臭いの正体に気づきつつ何食わぬ顔で俺と接するのか?
いいかもしれない。すばらしいかもしれへん。
ようし!そうと決まれば外に出て、ってまて、如月がいたらどうする。如月にばれないことが最優先だろ。如月の前では吐き気がするほど真面目でかっこいい提督を貫いてきたのにここでもし「あ、こやつ・・・抜きおったな?」なんて気づかれたらもうね、興奮するよね。

いや如月のことだからただの耳年増かもしれんけど。なにも自分からそんなさらしてどうするのだ俺。

よし、風呂だ。風呂に入ろう。提督権限で風呂だ。

如月の陰毛。

断じて言っておくが俺は陰毛肯定派である。陰毛。
例え二次だろうが少女だろうが陰毛のためにペン先をすり減らすことは地球環境のためにも良くないことだと思われようが陰毛肯定派である。
もちろんロリにはないほうがいいよね。ロリに陰毛生えてたらそれはもうホラーだよ。

最近はエロゲですらグロ、スカトロのモザイクとならんで主人公の包茎やヒロインの陰毛の有無が選べるのも多いよき時代なのだ。
如月にだって陰毛はあってしかるべきである。

もちろん如月がくちゅくかんの少女であることを鑑みてもだ。
彼女の魅力的な雰囲気は陰毛が生えているとしてもなんら不思議には思わせない説得力がある。
しかもあの体。少女ながらそれなりに発達しそこそこ成熟したエロい体。
ほら陰毛生えてても不思議じゃなああああああああああい。

だって興奮するじゃん如月の陰毛。きさらぎのいんもう。ひらがなにするとよりえろい。
もう陰毛って言葉だけで興奮してきたよ。えろいえろい。

ようし如月には陰毛が生えている前提で考えよう。
如月がするするっとスカートをたくし上げると既におぱんつはいてない如月の陰毛が見える。ほらえろい。
ハァハァしながら如月の割れ目を確認したくてうずうずして待っているとそこに陰毛。
カァーッ!!これは一本とられた!!二重構造の神秘は秘めたる志をまっすぐ受け継ぎえろいえろい。

それに陰毛にだって種類があるだろう。薄くさらっとした綺麗な陰毛。もじゃっとした原始な陰毛。直毛。くせっ毛。
そういえば学生時代の友人が陰毛のくせの矯正のためにリンスでなじませてたけど結局直ったんだろうか。陰毛。

個人的には如月の陰毛は綺麗なさらっとした薄いのがいいなあ。
あんなかわいい子がパンツの中は原始林って言うのもかなりそそるものがあるけどこれはやっぱり譲れない。
こればっかりは好みの問題だからね、ちかたないね。

しかも陰毛が生えているからこそできるプレイってのもあるからね。
剃毛プレイなんかその際たるものだよ。陰毛によってかろうじて隠れていた秘部が徐々にあらわになっていく恥辱に恥ずかしがる如月。
刃の危なっかしさとショリショリとした不思議な感覚に小さくもだえる如月。
ここで「くちゅくかんにしてはちょっと濃いねえぐふふ」なんて言ってみて羞恥に頬が染まる如月。

他にも外出しした精液を陰毛に塗りたくったり。あのなんともいえない征服感はたまらないんだよね。やったことないけど。
如月のやわらかいところを延々とせめまくって出てきた甘あい蜜で濡れた陰毛とか想像するだけでえろい。あ・・・えろい。


いいじゃんいいじゃんすげえじゃん。これは決まりだわ如月は陰毛生えてることに決まりだわ。ユウナマモル。
今度それとなく聞いてみようかしら。「如月たん如月たん、綺麗な髪の毛だけど下の毛もお手入れしてるの?」って。
ぶっは興奮してきた。えろい。如月の陰毛。えろおおおおい。


陰毛って割と忌避されがちな要素ではあるけどさ、やっぱ納得いかんのだよ。
いや例えば大和。あと扶桑。ついでに加賀。陰毛生えてても不思議じゃないどころか女性として生えてないと心配するレベルである。
大和撫子筆頭勢力の大和が陰毛の処理をどうしているのか知らんが全剃り、お手入れ、形作り、放置と大まかに分けたとして例えば全剃りしているとしよう。

事に及んで彼女の下着を脱がせてみよう、さあ!陰毛!ない!あれえ!?純然たる大和撫子の大和が陰毛がないとはどういうことか!日本女性で陰毛剃っているのは最近こそ多いなれどやはり「大和撫子」という響に陰毛という要素がたぶんに含まれているのは字面からも見て取れるだろうに。
がっかりだよ大和。もちろんパイパンでも普通に興奮を覚えるからいいんだけど。

で、扶桑。陰毛がちょっと濃いことに悩む彼女はついに吹っ切れてしまいなんと陰毛をアーティスティックに形作り始めたのだ!!下着を脱がせて陰毛!な・・・なんだと・・・?ハート型の・・・陰毛・・・。普通なら引いちゃうよね。
でも扶桑。扶桑だぞ。あの、あの、あの扶桑が陰毛をそんな可愛らしくお洒落してたなんて!ぶへへえろい。「ああ・・・そらはあんなにあおいのに・・・」なんていって黄昏てる扶桑の下着の中はハート型。ぶっはーなんだこの背徳感。

加賀。たぶんあいつは陰毛無頓着だな。間違いない。けっこうもっさりしてるんじゃないか?それか極端に陰毛嫌って全剃りしてるかだろうな。あはは可愛いなあ。加賀。陰毛。



・・・なんか加賀の顔思い出した瞬間に頭に冷水かぶったみたいに冷静になってきた。
なにが陰毛だよ。扶桑が陰毛ハートなんか作ってるわけないじゃん。
大和の陰毛とか見なきゃどうなってるかわかんないじゃん。
加賀の陰毛とかもはやパンドラの箱だよ。見た瞬間聴いた瞬間訪れるのは死の絶望だよ。陰毛の有無及び形が一縷に残されたただひとつの希望だよ。

はあ・・・結局如月の陰毛は存在するのだろうか。
知りたくとも俺が知る手段って言ったら・・・うーん。

・・・まてよ。如月の陰毛が存在するかしないかがわからないこの状態。
つまり今は俺の采配しだいで陰毛の存在する如月も陰毛の存在しない如月も同時に存在するということか?
なんということだ!!如月は下着の中にシュレディンガーの猫を飼っていたのか!!

陰毛が生えていてより大人のみりきが増した如月もまだパンツの中にあどけなさを残す愛らしい如月も今ここに同時に存在するんだ!なんてすばらしい!今日は記念日だ!
そういえばサラダ記念日の詩を読んで思ったことはそうなんでもかんでも記念日にされても身がもたねえよ覚えきれねえよってのなんだけどこれ言うとほぼ必ず「これだから童貞は・・・」って反応とられるんだよな。悲しい。


そもそも記念日って言うのはお互いに決めて二人にとって特別であるからこそ記念日であるわけで。
「サラダうめぇ」「おっしゃ!今日はサラダ記念日や!」ってそりゃないよ。そんな記念日安売りしてちゃ昨日は「チャーハン記念日」明日は「おでん記念日」ってどんどん増えるよ。管理できんの?
ああこんな発想だから童貞なんだろうか俺。先人の教えに従って俺もどんどん記念日を作るべきなんだろうか。

よっしゃ、それじゃ今日は如月の写真に射精したから「射精記念日」昨日は如月と目が合って微笑みかけられたから「その笑顔を守りたい記念日」一昨日は如月とたまたま朝一番に出会ったから「一緒に三千世界の烏を殺したい記念日」一週間前は一緒に食事して至福の時間を過ごしたから「口移しでドロリッチ食べたい記念日」にしよう。決めた。随時増やしていこう。

ん?記念日で思い出したけど如月の誕生日っていつになるんだろう。如月に限らず艦娘の誕生日っていつになるんだろう。やっぱ元ネタの軍艦の進水日なんだろうか。竣工日と進水日ってどっちが優先されるべきなんだろうか。
まあ誕生日が仮にあったとして100を超える艦娘の誕生日なんか祝ってたらほぼ毎日パーティータイムだから無理なんだけどね。3日に一回レベルの頻度でパーティーだよ。奥州筆頭もびっくりだよ。レッツパーリイイイ!!

まあ折角だから進水日あたりになにかしらプレゼントあげてもいいかも知れんな。うん。考えとこうかな。俺も誕生日は祝ってもらったし。

あー思い出してしまった。俺の誕生日のとき加賀がくれたプレゼント。
まさか加賀がプレゼントくれるなんて思いもしなかったから喜びすぎて涙ぐんじまったんだよね。
加賀らしい可愛らしい花を一輪だけくれてそれがなんとも飾り気のない加賀らしいプレゼントで俺も柄にもなく感動しちゃって「お前を秘書艦にしてよかった!これからもよろしくな!」って言っちゃったんだよね。



まさか思わないじゃん。黄色のカーネーションの花言葉が「軽蔑」だなんて。



あのときの周りのなんともいえない顔思い出すだけで死にたくなるよ。もうさすがにこのレベルは辛いよ。死にたくなるよ。あのときの俺を殴りに行きたいよ。助けてチャゲアス。今はシャブアスか。
まあいいんだけどね!如月からもらったネクタイはぶっちゃけ締める機会がないけど大切にしてるし!たまに礼服着るときは着けていくし!でもさあ・・・もうちょっと考えてくれよ、あの一日だけでネクタイが一生使い切れないくらい溜まっちゃったよ。
締める機会がないからまだローテーション回ってないよ。男のプレゼントにネクタイって確かに外れはないけどさあ、海軍軍服には使わないでしょう?せめて靴下とかさあ手袋とかさあ・・・。
いやもらってる側がどうこう言う資格もないし無礼千万なのはわかってるけどさあ。いやもちろんありがたいしその晩一日中泣いたよ。誕生日プレゼントなんて家族からしかもらったことなかったもん。
でも頭が冴えるとどんどん過ぎるんだよ思考が。どうしようこの無数のネクタイって。裸になって体中に巻いて遊んだけどすぐ罪悪感で落ち込んだよ。人からのプレゼントでなにやってんだ俺はって。

まあ今は私室に飾ってるんだけど。タペストリーみたいで意外とお洒落だとは思った。でも遠目がちに見ると不気味なんだよなあの光景。おちおち人も呼べねえよ。怖いもん。でも見るたびに心癒される。
ああ幸せもんだなあ俺は。
加賀以外は。


・・・ふぅ。疲れた。
花壇の穴もなんかすげえでかくなった。もうこれ人埋めれるよ。墓穴の縦版みたいになっちゃったよ。
えーっとなにがしたかったんだっけ。花壇に穴掘って俺は何がしたかったんだっけ。

ああ危ない危ない、花は駆逐艦の子らが楽しみにしてるからちゃんと避難させとかないと。うーい、こんだけ働いたら今日のビールはうめえぞお、久しぶりに扶桑と一杯やるか。加賀ともいつか酒飲めるといいなあ。





・・・あれ?なんか違うじゃん。写真だよ写真。馬鹿か俺何やってんだ。写真だよ馬鹿。
・・・・・・・

・・・・・

・・・いいか。
もういいや。ここまで掘り起こしたらもう写真とかぜってえ見つかんねえよ。見つかっても泥まみれだよ。
土に溶けてなくなるのを待つしかないか。もうしかたないや。捨てたわけじゃないし。

ここまで花壇荒らしちゃったらしかたない。適当に明石から花壇の肥料でも買うか。それで適当に使って適当に花も埋めなおそう。


あー昼休みおわっちまうよ。急げ急げ。明石ちゃーん今行くよーん。ぶーん。


このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom