俺「俺が新しく着任した提督だ」 (33)

俺「なんか文句あるか?」

電「ひっ!?」

俺「なんだ?ガキ。どうした」

電(こ、怖いのです。凄く強そうで……とっても怖いのです)

俺「ふん。ビビってんのか。そんなんで本当に戦場に出れんのか?」

電「じ、自信はありませんけど、が、頑張るのです!」

俺「はっ。それは殊勝なこった。だがな」ギロッ

電「あわわわ」

俺「言っておくが戦争はお遊びじゃないんだ。俺が着任したからにはビシビシいくからな。覚悟しとけよ」ゴゴゴゴ

電「はわわわわわ!!」

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第六駆逐隊の部屋

暁「あっ、電!おかえりなさい、どうだった?」

響「秘書艦の初任務ご苦労様」

雷「どうしたの?随分顔色が悪いじゃない!」

電「ただいま、みんな。……聞いてください。今日着任した提督、とっても強そうで怖かったのです」

雷「えっ?」

暁「え、ええっ!?」

響「……どんなふうに怖かったんだい?」

電「執務室に入った瞬間、信じられないくらいの威圧感が襲ってきて、身体がブルブル震えてきてしまうくらいだったのです」

電「それに、戦争はお遊びじゃないからこれからビシビシいくんで覚悟しておけって……」

響「それは……厳しそうだね」

雷「ふん、上等よ!ヤワな鍛え方してる雷様じゃないわ!ビシビシくるならこっちだって絶対強くなってやるんだから!」

響「そうだね。みんなで頑張って平和な海を取り戻そう」

暁「そ、そうよ!頑張るわよみんな!」

電「し、司令官さんは怖いけど……頑張るのです!!」


物陰

俺(ふっ……なかなかガッツあるじゃねぇかあいつら)

執務室

木曾「失礼するぜ!」バン!

俺「なんだ?」ギロッ

木曾「っ!」ビクッ

木曾(くっ!なんて圧力!そして殺気だ!この提督、只者じゃねえ!)

俺「どうした?着任したての俺に挨拶もなしか」ゴゴゴゴ

木曾「お、俺は、球磨型5番艦軽巡洋艦の木曾だ」

俺「ああ。お前が木曾か。それで?なんの用でここに来た」

木曾「あ、新しい提督が着任したと聞いてな。どんな奴かと見に来たんだが……」

俺「ふふ。そうか。で、俺に会った感想はどうだ?」

木曾「なんて奴だ、お前は。信じられねえ程の力を感じる。ただ立っているだけで圧倒されてしまいそうだ」

俺「ふふふ」

木曾「それにその風格ある風貌。微かに感じる硝煙の匂い。まるで歴戦の勇士だな。お前、ここに来るまでは一体何をしてたんだ?」

俺「……過去は捨てた」

木曾「……なにやらワケありのようだな」

俺「さあな」

木曾「とにかく、これからよろしく頼むぜ。提督殿」

俺「ああ。任せておけ」

木曾「では失礼する」

俺「ああ。……そうだ、木曾よ」

木曾「……なんだ?」

俺「ふっ。肩が震えてるぜ」

木曾「っ!」ビクッ

木曾「しっ、失礼する!!」タタタタ

俺(参ったな。脅かすつもりは無かったんだがな。あまりに力量差にビビらせちまったか)

俺(これからは『力』を極力抑えないとな)

色々すっとばして戦闘中

空母水鬼「フン。雑魚共メ」

大和「くっ!強い!我が鎮守府最強の第一艦隊が手も足も出ないなんて!」

空母棲姫「ヨク頑張ッタケレド、我々ノ敵デハナイワ」

大鳳「まさか敵がこんな部隊で侵攻してくるなんて」

レ級「ギャハハハハ!死ネヨ!死ネ!死ネ!」

武蔵「まずいな。このままではジリ貧だ」

駆逐棲姫「絶望シタ?」

加賀「くっ!まだ……まだ負けるわけにはいきません」

赤城「なんとか突破口を開かないと……」

戦艦棲姫「無理ダワ。何故ナラ貴女達ハ今ココデ沈ムカラ」

飛行場姫「トドメヨ。沈メ。艦娘」ジャキッ

龍田「っ!」

大和「まずい!龍田さん!」

龍田「きゃあああああ!!」

ドゴーーーン

空母水鬼「フッ……マズハ一人」

武蔵「龍田ああああ!!」

赤城「そんな……龍田さんが!!」

加賀「龍田さん!!!」

大鳳「嘘……」

大和「……!いえ!みなさんあそこを見てください!!」

空母水鬼「ナニッ!?」




俺「大丈夫か?」


龍田「あなたは……提督?」

大鳳「提督!」

赤城「来てくださったんですね!」

加賀「助かったわ……今までどこに行っていたの?」

俺「ふっ。書類整理に手間取ってな。だが」ギロッ

レ級「ヒッ!?」ビクッ

俺「俺の部下達を傷めつけた礼をさせてもらうぜ」

空母棲姫「クッ……!貴様ガ提督カ!」

戦艦棲姫「構ワナイワ!一緒ニヤッテシマイナサイ!前門一斉斉射!!

飛行場姫「マ、待チナサイ!ソイツハ……勝テナイ!!」

俺「喰らえ!!!外道共!!!」ドドドドド

ドカーーン

敵深海棲艦「ギャアアアアアアアアア!!!!」

俺「ふん。たわい(←なぜか変換できない)も無かったな」

大和「提督。助かりました」

武蔵「流石だな、提督よ」

大鳳「やっぱり提督は頼りになるわ」

赤城「面目ありません提督」

俺「全くだ。俺にあまり面倒をかけさせるな」

龍田「…」ドキドキ

俺「大丈夫か?龍田」

龍田「ご、ごめんねぇ。提督……」

俺「なに、気にするな。お前たちのピンチに駆けつけるのも俺の役目だ」

俺「さあ、帰るぞ。俺達の鎮守府にな」

龍田達「はい!!」

俺(こうして俺は悪の深海棲艦共から仲間たちを守ることに成功した)

俺(しかし、敵の戦力は日々強大化し、攻撃の激しさも増していく一方だ)

俺(このままではいつか、今の俺の力でもあいつらを守り切るのに限界が来るかもしれねえ)

俺(そうしたら……あの『力』の封印を解かなきゃいけねぇ日も近えのかも、な)

俺(あの忌まわしい『力』の封印を……)















「あら~?何かしらこれ~?」

「日記?」ペラッ

「……っ!!」

「……っ!くっ……!は……っ……!ひっ……!…………っ!」

「これは……大変だわ!」

「……くふっっ!」

















天龍「あ~遠征疲れた~」

雷「なによその態度!だらしないわね!しゃっきりしなさいよ天龍!」

電「まったくなのです。まるでおばさんみたいなこと言ってるのです」

響「電。ダメだよそんなこと言っちゃ。天龍古くて弱いの気にしてるんだから」

暁「でもそのお陰で燃費安いから遠征出まくりで一回も戦場に出てないのにレベル高いんだし、何も悪いことばかりじゃないじゃない!」

天龍「」グサッ

響「そうだね。見方を変えればそういう視点もある。流石暁、大人の気遣い」

暁「フフン。レディーだから当然よ!」

天龍「だーーーうっせぇガキども!デリカシーのねえ!それに人にばっかドラム缶持たせやがって!ちったぁ手伝えってんだ!」

雷「あら?司令官の決めた装備に文句があるのかしら?」

天龍「ぐっ!で、でも手伝ってくれるくらい……」

電「電達は天龍が敵に襲われないように哨戒してたのです。だから天龍が持つのが適任なのです」

響「……まあ、司令官が複数にドラム缶持たせるのは面倒だって常々言ってるしそれだけの理由だと思うんだけどね」

暁「まーでも命令は命令よね。天龍のドラム缶ガン積み」

天龍「ぐぬぬぬ……」

雷「それより早く任務報告して遊びに行きましょ?確かこれで今日のお仕事は終わりよね?」

天龍「ああそうだ。休み入っていいぞ。でも俺は報告書書かなきゃいけねえんだけどな」

響「手伝おうか?」

天龍「いらね。ガキは余計な気回さねえでいいからさっさと休んでろ。あ、でもちゃんと提督に報告して補給してからな」

暁「はーーい」

電「わかったのです」

木曾「お?なんだお前たち、遠征帰りか?」

天龍「げっ」

電「あっ、第一艦隊の重雷装巡洋艦木曾さんなのです!」

雷「格好いいわよね~」

暁「ほんと、凛々しくて素敵よね……」ポー

響「ああ。同じ眼帯でも天龍とは……いやなんでもない」

木曾「おいおい聞こえるように言ってやるなよ。天龍だってレベルなら俺と大差ないんだぜ?」

天龍「この裏切り者め……」

木曾「ん?」

天龍「お前だけ一人重雷装巡洋艦とかいうわけわかんねえ艦になりやがって。お前マジゆるさねえかんな」

木曾「知るかよ。それに俺だけじゃなくて姉二人が先になってんじゃねえか」

天龍「ちげえ!そういうこと言ってんじゃなくて同じ眼帯のくせに俺のこと裏切りやがってって話だ!」

木曾「それこそ俺が知るかよ!?」

天龍「うわあああああん!!俺は負けてねえかんなあああああ!!」

電「はわわわ!また天龍の木曾さんコンプレックスが発動したのです!」

暁「響!そっち抑えなさい!」ガシッ

響「了解」ガシッ

天龍「はーーーなーーーーせーーーー!!」ジタバタ

木曾「……もう行っていいか?これから中部海域攻略のためのミーティングなんだ」

雷「どうして同じ眼帯でこんなに違うのかしらねぇ……」ハァ

天龍「うああああああああああああああ!!!!」バタバタバタ

龍田「あれ~?みんなこんなところでどうしたの~?」

青葉「あっ、遠征部隊のみなさんご苦労さまです!成果はどうでしたか?」

暁「大成功よ!」ビシッ

響「ぶい」ビシッ

青葉「それは素晴らしい!」

雷「当然ね!」エッヘン

電「青葉さんに褒めて貰えると嬉しいのです」テレテレ

天龍「……おう、龍田に青葉か。みっともねえとこ見せちまったな」

木曾「……なんだか蚊帳の外の気分だ。もう行くからな」スタスタ

龍田「おかえり~天龍ちゃん~。それに暁型のみんなも~」

天龍「ああ。ただいま。龍田」

青葉「私には?私には?」

天龍「青葉もただいま」

雷「……そういえば珍しい組み合わせね?」

電「言われてみればそうなのです」

響「それに執務室から出てきたね。何かあったのかい?」

天龍「そういえばそうだな。青葉だけならしょっちゅう呼び出されて説教食らってるけど」ケケケ

青葉「むっ!今回はお説教じゃありませんよ!私達から伺ったんです!」

暁「それじゃあなにか司令官にご用があって?」

龍田「そうなの~」ニコニコ

天龍「なんだ、随分楽しそうだな。なんかいいことあったのか?」

暁「えー!だったら聞きたい聞きたい!」

龍田「うふふふ~。気になる~?」

響「勿体ぶるね。そういう風にされるととても気になる」

龍田「そうだよね~?だったら……」チラッ

天龍「……ん?」

青葉「あ、今見せちゃうんですか?」

龍田「うん~。だってこれ以上勿体ぶってもどうせすぐ知ることになるし~」

青葉「それもそうか」

龍田「はい、ていうわけでこれ~」スッ

電「……ノート?」

天龍「……!おいっ!?」

暁「……なんのノートよ?これ」

天龍「うん。それはね~」

天龍「おい龍田!?なんでこのノートがここにあるんだよ!?っていうかてめ、青葉もいてそれ持って提督のとこにいたってことはまさか……」

龍田「うん♪」ニコッ

龍田「おおおおおおおおい!!?」

ブツッ

電「ふえっ?」

『あーあー。てすてす。マイクテス』

響「霧島さんの声だ」

雷「ああ。もうお昼の館内放送の時間なのね」

暁「今日の放送はなんなのかしらね」

龍田「始めるのね……」

青葉「ええ……」

天龍「おい!?龍田!?お前聞いてんのか!?答えろ!なんでそんなことす……いや、それ以前にどうやって見つけた!?」

龍田「天龍ちゃんがいない間にお掃除してたら~」

天龍「プライベーーーーーート!!!!」

霧島『うん、チェック良好。それでは本日のお昼の放送を始めます』

響「実は、霧島さんのトーク番組結構好きなんだ」

暁「レパートリー広くて飽きないわよね。この前は金剛さんゲストのぶっちゃけトーク、その前はジュークボックスの人気曲ランキングだっけ?」

雷「更にその前はあきつ丸さん呼んで陸軍食再現しての試食感想会だったわ。作ったあきつ丸さん本人が完全再現出来たけどまるで豚の糞でありますって言ってたのが印象的だったわ」

電「今回は何でしょう。始まるのです」

天龍「おい!!龍田!!」

龍田「ねえ天龍ちゃん~。私、すっごい気になることがあるんだけど~」

天龍「なんだ!?いやあとにしろ!まず俺の質問に答えろ!!」

霧島『コホン!それでは聞いてください!』

霧島『朗読霧島にてお送りします、今回はラジヲドラマ』

霧島『原作天龍。脚本青葉。提供および編集龍田』

天龍「!?」

霧島『俺かっこ俺が新しく着任した提督だかっことじ』

天龍「ちょ……」

霧島『……まあ、夢を見るのは自由だと思うわ』

霧島『あ、ちなみに提督から伝言。「俺に成り代わりたいとはいい度胸だな。よろしいならば公開処刑だ」だそうよ』

霧島『その……ご愁傷様』

天龍「」パクパク

霧島「それでは始めます。えーっと……なんか文句あるか?ひっ!?なんだ?ガキ。どうした。ふふ、怖いか?」

天龍「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」



終わり

前のssで長いのに懲りたからめっちゃ短いの書いてみた
最後までオチ引っ張ろうと思ったけどなんか失敗した
今度はもう少し真面目に書こうと思った
おやすみ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月05日 (金) 13:59:18   ID: mjIeM4Hr

痛すぎる

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