美希「寝て、起きて、夢心地」 (17)
「ん、ふぁ…あふぅ」
「あ、星井さん。起きたんだね。おはよう」
「ん、おはようなの。えーっと、そこの人」
「そこの人って…、はは、ひどいな。俺はプロデューサーだって朝ちゃんと説明しただろ?」
「そうだっけ?まぁ、ミキ的にはなんでもいいって思うな」
「俺としては、ちゃんと呼んでほしいんだけどな」
「んー、それはそこの人の今後のがんばり次第なの!あはっ☆」
「はは、じゃあ早く認めてもらえるよう頑張るよ」
「うん、じゃあミキ今日はもう帰るね」
「うん。また明日、星井さん」
「じゃあね~」
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「んぅ~、あふぅ」
「やぁ、おはよう」
「おはようなの。うぅ、身体が痛いの…」
「はは、いいなあ。疲れがすぐに身体に出るのは若い証拠だ」
「そこの人、じじくさいの」
「うぐっ…。ま、まぁ明日もレッスンだから、今日は早く帰ってしっかり休みなさい」
「え~。ミキ、今日は疲れちゃったから、一人じゃ帰れないの」
「…しょうがないな。送ってやるから、準備しなさい」
「あはっ☆そこの人、ありがとうなの☆」
「そろそろ、プロデューサーって呼んでくれてもいいんじゃないかな?」
「ミキにいっこでもお仕事持ってきてから言うがよいの」
「手厳しいなあ」
「ふ…あぁ、あふぅ」
「お、やっと起きたね。おはよう」
「ん。…ミキ、今日はちょっと疲れちゃったの」
「うん。お疲れ様」
「……ねぇ」
「うん?」
「ミキ、なんで今日のオーディション落ちちゃったのかな…」
「…うーん。それは、星井さんよりも、合格した子の方がキラキラしてたからじゃないかな」
「キラキラ?」
「ほかの子たちはなんていうかさ、一生懸命なんだ」
「…ミキだってイッショーケンメーやったの」
「あぁごめん、そうじゃなくてさ。ほかの子たちは皆、“アイドル”っていうものに一生懸命なんだよ。」
「…よくわかんないの」
「……よし。明日はお互いオフだし、ちょっとどこか出かけようか」
「…ミキ、まだ中学生だよ?中学生に手を出したら犯罪なんだよ?」
「そ、そういうのじゃないよ。ちょっと気分転換とか、そういう感じで…」
「冗談なの。ミキも明日は予定ないから、誘われてあげるね」
「はは、ありがとう。今日はもう遅いし、家まで送るよ。準備して」
「うん。ありがとーなの」
「んぅ…ふ、あふぅ」
「あ、おはよう」
「プロデューサーさん!おはよー」
「今日のレッスン、絶好調だったじゃないか」
「うん!昨日プロデューサーさんと話した通り、ミキも、アイドル本気で頑張ってみることにしたの!」
「…そっか。はは、じゃあ俺も星井さんの足を引っ張らないように頑張るよ」
「そーそー、プロデューサーさんにも頑張ってもらわないと、ミキ、キラキラできないの」
「そんなわけで来週、オーディションが入ってる」
「ホント!?よーし、ミキ、今度は絶対に合格するね!」
「ああ。期待してるよ」
「じゃあミキ、今日はもう帰るね。バイバイ、プロデューサーさん」
「ああ。また明日」
「…おーい、星井さん、そろそろだから、起きて」
「ふぁ…あふぅ、プロデューサーさん、おはようなの」
「はい、おはよう。もう出番だから、顔洗ってきな」
「はーい、あふぅ」
「どうだ?今日の調子は」
「絶好調ってカンジ!絶対合格してみせるから、見ててね、プロデューサーさん!」
「はは、期待してるよ。よし、行ってこい!」
「はいなの!」
「ん…ふぅ、むにゃ…ん…?あふぅ」
「おはよう、星井さん」
「ぷろでゅーさーさん、おはよー」
「改めて、今日は合格おめでとう」
「ありがとうなの!あはっ☆」
「お祝いとしてはしょぼいけど、晩御飯一緒にどうかな?」
「ホント!?行くの!モチロン、プロデューサーさんのおごりだよね?」
「はは、お手柔らかに頼むよ」
「やったの!そうと決まれば早く行くの!」
「はは、じゃあ準備するから、ちょっと待ってて」
「うん!」
「ふぁ~…あ、…あふぅ」
「おはよう、ほs…美希」
「あはっ☆プロデューサーさん、おはようなの!」
「…慣れないなぁ」
「そのうち慣れるって思うな。それより、今日の撮影ちゃんと見ててくれた?」
「ああ。見てたよ。よかったじゃないか」
「ありがとうなの!ねぇねぇプロデューサーさん、ミキ、今日も頑張ったから、なにかゴホービが欲しいの!」
「…はは、今月は結構ピンチなんだけどな。いいよ。何か欲しい物があるの?」
「物とかじゃいよ?ミキね、プロデューサーさんと一緒に、ゆっくりお昼寝したいの!」
「…お昼寝?」
「…申し訳ないんだけど、まだ仕事が残ってるから、それはちょっと…」
「むー、最近プロデューサーさん忙しそうで全然休んでないし、ミキもあんまりプロデューサーさんとお話できてないの」
「……」
「今日一日くらい休んでも誰も責めないって思うな」
「…わかった、ちょっとだけ休ませてもらうよ。…ありがとな、美希」
「あはっ☆」
「んうぅ…!はぅ…、あふぅ」
「おお、美希!おはよう!」
「おはようなの。…何かあったの?プロデューサーさん」
「ああ!今度の美希の新曲が出来上がったぞ!」
「新曲?あはっ☆次はどんな曲か楽しみなの!」
「ふっふっふ…そしてなんと、美希のライブが決まったぞ!!」
「ライブ……!!ホントなの!?プロデューサーさん!!」
「ああ!すっごく大きいとはいかないが、それなりのハコを押さえることができた!」
「ついにミキが…ライブ……!」
「明日からのレッスンはライブに向けたものが中心になってくる、気合入れていくぞ!美希!」
「は、はいなの!」
「美希!…美希!!もう時間だぞ!起きないと…」
「ふにゃ…、あふぅ」
「…ぷろでゅーさーさん、おはようなの」
「あ、あぁ、おはよう」
「…っじゃなくて!もうライブはじまるぞ!大丈夫なのか…?こんなギリギリまで寝てて…」
「問題ないって思うな。むしろ、寝ない方が力でないの」
「で…でも…初めてのライブだし…うぅ…ホントに大丈夫か?」
「プロデューサーさん、キンチョーしすぎなの。ミキ的には、プロデューサーさんの方が心配だって思うな」
「だって…あぁ、なんで美希がそんなに堂々としていられるのか不思議だよ…」
「…ミキだって、キンチョーしてるんだよ?」
「…え?って、そ、そうか、そうだよな。え…っと、そう!緊張してるときは、手のひらに人って書いて…」
「そんなのより、プロデューサーさんにぎゅってして欲しいの!」
「え…?」
「その方が落ち着くって思うな。ほら、時間がないの!はやくー」
「え?え…っと、はい。こ、これでいいのかな…」
「……あはっ☆うん、落ち着いたの!」
「…俺も、なんだか落ち着いてきたよ…」
「…よし。じゃあミキ、行ってくるね」
「すっごいキラキラしてみせるから、見ててね!プロデューサーさん!」
「…ああ!行ってこい!」
「美希!!……っと」
「むにゃ…ふぅ……むにゅ」
「…はは、お疲れ様、美希」
「…んぅ……?…あ、ぷろでゅーさーさん、おはよー…」
「うん、おはよう。ごめん、起こしちゃったかな?」
「…ん、だいじょーぶなの…あふぅ」
「ライブ、よかったよ。すごく」
「ミキ、ちゃんとキラキラできてたかな?」
「ああ、最高に輝いてたよ。なによりも、キラキラしてた」
「あはっ☆よかったの!」
「…ねぇ、ぷろ…ハニー!」
「ん…?は、はにー!?」
「これからも、よろしくなの!あはっ☆」
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