絵里「続いていくもの」 (24)

うみえりです。大学生の絵里ちゃんと高校生の海未ちゃんが誕生日デートする話
書き溜め有り
辻褄が合わないところなどは脳内補完でよろしくお願いします

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絵里「海未!」タタッ

海未「絵里、走らなくてもいいですよ」

絵里「そういうわけにもいかないわよ……ごめんなさい、待たせてしまって。教授の話が長くてね……」

海未「いえ、私も今来たところですから気にしないでください」

絵里(嘘つき……寒さで顔が赤くなってるわよ)

絵里「寒かったでしょ?どこか暖かいところに入りましょうか」

海未「はい。じゃあ行きましょうか」ギュッ

絵里「ええ」

カフェ
絵里「夕方からデートすることってあまりないから、なんだか新鮮ね」

海未「絵里が高校を卒業してから、なかなかお互いの都合が合わなくなってしまいましたからね……」

絵里「……ごめんね、海未」

海未「絵里が謝る必要はありません。それに、こうして誕生日を二人で祝うことができて私は……幸せ、ですから」カァァ

絵里「……顔、赤くなってるわよ?寒さのせいかしら」ニヤニヤ

海未「なっ……//からかわないでくださいっ!」

絵里「ふふ、でもすごく嬉しいわ。私も幸せ」ニコッ

海未「みんなには感謝しないといけませんね……」ボソッ

絵里「みんな?」

穂乃果『海未ちゃん!!今日は絵里ちゃんの誕生日だよ!!!』

海未『はい、知ってますよ。みんなでお祝いするんですよね?』

穂乃果『それは明日だよ!』

海未『え?何か都合の悪いことでもあったんですか?』

ことり『海未ちゃん、絵里ちゃんの誕生日なんだよ?』

海未『? すみません、何が言いたいのかいまいち……』

凛『海未ちゃん鈍いよ……だからいつまで経っても童貞なんだにゃ』ボソッ

花陽『り、凛ちゃん!』

海未『どっ……違います!!』バキッ

凛『にゃ!?い、痛いにゃぁぁ……』

花陽(違うんだ……)

真姫『自業自得ね……』

ことり『絵里ちゃん、海未ちゃんにお誕生日デートに誘われたらすごく喜ぶんじゃないかなぁ』

海未『本当ですか!?』

真姫『本当も何も、誕生日くらい一緒に過ごしてやんなさいよ』

海未『そう、ですね。誘ってみます!』

穂乃果『ファイトだよ!』

海未「……いえ、何でもありません」

絵里「変な海未……明日はみんなでお祝いしてくれるのよね?」

海未「はい、みんな絵里を喜ばせるために張り切っていますよ。希もにこも来られるみたいです」

絵里「私って本当に幸せ者ね。みんなに祝ってもらって……恋人にも、こうして祝ってもらえるんだもの」

海未「ふふ、そうですね。みんな絵里のことが大好きですから」

絵里「なんだか照れるわ……」

海未「本当のことですよ。……そろそろいい時間になってきましたね。行きましょうか」

絵里「どこに?」

海未「着いてからのお楽しみです!」

絵里「えー……気になる」

海未「秘密ですっ!」

海未「ここです!」

絵里「ここって……遊園地?」

海未「そうです」

絵里「遊園地って、夜でも遊べるの?」

海未「遊べます」

絵里「ハラショー……海未、早く行きましょ!!」ギュ

海未「はいっ」

絵里「海未、私あれに乗りたいわ!」

海未「初っ端からジェットコースターですか……いえ、女園田海未、受けて立ちます!」

絵里「ハルァショォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!」

海未「たっ助けてくださぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」

絵里「見て海未、景色がすっごく綺麗よ!」

海未「見てる余裕ありません……」

絵里「ハラショー……街全体がイルミネーションみたい」

海未「みんな頑張って仕事して……ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」

海未「うぅ、怖かったです……」

絵里「すっっごく楽しかったわ……次はあれね」

海未「シューティング系ですか。ふふ、これこそ私の得意分野です!!」

絵里「行くわよ、海未!」

海未「はい!!」

絵里「えいっ!」バンッ

海未「そこです!」バンッバンッ

絵里「なかなかやるじゃない……」

海未「絵里も手強いですね……」

海未「……」バンッ

絵里「……ラブアローシュート」ボソッ

海未「!?」

海未「やめてくださいっ!//」

絵里「ふふふっ」

絵里「次はあれ!」

海未「メリーゴーランドですか。少し恥ずかしいですね//」

絵里「うーみっ!早く来ないと置いてくわよー?」

海未「そんなに急がなくてもメリーゴーランドは逃げませんよ」フフ


絵里「海未〜!」ブンブン

海未「絵里、周りの人に見られてますから!//」

海未(くっ……可愛すぎます……)

絵里「メリーゴーランドなんて何年ぶりかしら……昔は亜里沙と二人で乗ってたわね、懐かしいわ」ニコニコ

海未(絵里は色々詰め込んでしまいますからね……こういうときに羽目を外してもらわないと、体調を崩してしまいます)ウンウン

絵里「海未っ」

海未「はい?」

絵里「シャッターチャンス!」カシャ

海未「絵里!?」

絵里「ふふ、見て見てー?可愛いでしょ?」

海未「可愛くありません!恥ずかしいから消してください//」

絵里「嫌よ、スマホの待受にするの♪」

海未「お願いですからそれだけはやめてくださいっ」

海未「たくさん乗りましたね……」

絵里「ほとんど制覇したわね。ご飯も美味しかったし」

海未「……絵里」

絵里「?」

海未「最後は、あれに乗りましょう」

絵里「観覧車?」

海未「そうです」

絵里「いいわね、行きましょう」

従業員「行ってらっしゃいませ」

バタン

絵里「……」

海未「……」

絵里「夜の遊園地なんて初めてだったけど、結構空いてたわね」

海未「昼に行くよりかは遥かに空いてましたね」

絵里「すっごく、楽しかったわ。今まで生きてきた中で一番の誕生日だった」

海未「ふふ、喜んでもらえて何よりです」

絵里「連れてきてくれてありがとう、海未」

海未「また行きましょうね」

絵里「ええ。約束ね?」

海未「はい、約束です」

絵里「……もう少しで一番上ね」

海未「そうですね、楽しみです」

絵里「ねぇ、海未」

海未「なんですか?」

絵里「隣、行ってもいい?」

海未「もちろんいいですよ」

絵里「肩も借りちゃおーっと」ストン

海未(い、いい匂いがしますね……//)

絵里「海未、変なこと考えてるでしょ」ジト

海未「だっ、断じてそのようなことはありません!」アセッ

絵里「海未って、結構ムッツリよね」

海未「ムッツリとはなんですか!!」

絵里「本当のことじゃない」クスッ

海未「違いますっ!」

絵里「どうかしら……」

海未「絵里……?」

絵里「……この観覧車を降りたら、もう今日は終わりなのね。明日からはまたお互い忙しい日常が始まっちゃう」

海未「……明日だって楽しいことがありますよ」ナデナデ

絵里「確かに明日の誕生日会もすごく楽しみよ?だけど……なんだか名残惜しいな、って」

絵里「楽しい時間は早く過ぎるってよく言うけど、本当だわ。あっという間だった。それくらい今日は楽しかったの」

絵里「μ'sも、今日も……楽しい時間がいつか終わっちゃうのもよく分かってるわ。でもどうしても……終わってほしくないって思っちゃう」ギュッ

海未「……」

絵里「なんて、こんなこと言われても困っちゃうわよね。ごめんなさい」

海未「……」グッ

絵里「あっ、ほら見て海未!一番高いところからの景色はやっぱり違うわね……街全体が見渡せるわ!ハラショー……!」キラキラ

海未「絵里!」

絵里「ん?」

海未「まだ、今日は終わりじゃないです」

絵里「……どういうこと?」

海未「この後、行きたいところがあるんです。……付き合っていただけますか?」

絵里「ここって……」

海未「はい、μ'sの……解散宣言をした海です」

絵里「懐かしいわね……」

海未「寒くないですか?」

絵里「ええ、大丈夫よ。それで、どうしてここに?」

海未「……これを渡そうと思って」パカッ

絵里「?」

海未「お誕生日、おめでとございます。絵里」

絵里「これ……指輪?」

海未「はい。一応ペアリングなのですが、重かったでしょうか……」

絵里「………」

海未「絵里?」

絵里「……ぐすっ」

海未「絵里!?そ、そんなに嫌でしたか?」

絵里「違うわよ……嬉しいの……っ」

海未「泣かないでください……」ナデナデ

絵里「海未っ……本当にありがとう……」ギュッ

海未「金銭の関係であまり立派な物は買えませんでしたが、喜んでもらえて良かったです。……はめますね」スッ

絵里「……綺麗」

海未「いつかはもっとちゃんとした物をプレゼントしますから、それまで待っていてください」

絵里「値段なんて関係ないわ。これは私にとって世界一綺麗な指輪だもの」

海未「いつ渡そうか迷っていたのですが……渡せてよかったです」

絵里「どうしてここにしたの?……海と海未をかけたから、とか?」

海未「そんなわけないでしょう……絵里」

絵里「なぁに?」

海未「μ'sは、ここで終わりにしました。でも、私達は終わりじゃないんです」

海未「確かに今日はもうすぐ終わってしまいます。だけど私達はまたここに来ることだってできるし、夜の遊園地に行くことだってできます」

海未「絵里の誕生日だって、今日が最後じゃありません。来年も、再来年も一緒に過ごしましょう。これからも二人でたくさんの思い出を作っていきましょう。それが、私達にはできるんです」

海未「この海を終わる場所じゃなくて、続いていく場所にしたい……と思って、ここを選びました」

絵里「……海未って、見かけによらずロマンチストなのね」

海未「うっ……」

絵里「でもね、そういうの嫌いじゃないわ。ううん、むしろ大好き」

絵里「そうよね。私達が終わるわけじゃないもの。私と海未も、他のみんなとも、これからも続いていくのよね」

海未「そうです。楽しい時間はすぐに過ぎ去ってしまいますが、だったら何度もその時間を作ればいいんです」

海未「忙しくて会えなければ、電話してください。近いうちに絶対に会いに行きますから」ギュッ

絵里「そんなこと言ったら、毎日電話しちゃうかもしれないわよ?」

海未「全く構いません」

絵里「会ったらたくさん甘えちゃうかも」

海未「今更慣れっこです」

絵里「私、すごくわがままよ?」

海未「知ってます。そんなところも好きですから」

絵里「海未……好きよ」

海未「私もです……絵里」

絵里「海辺で抱き合って愛を囁き合う日が来るとは思わなかったわ」クスッ

海未「まるでドラマか漫画のようですね」フフッ

絵里「……もっとドラマみたいなこと、してみない?」

海未「かなり緊張します……」ドキドキ

絵里「私も少し緊張してる、かも」

海未「……絵里」ギュッ

絵里「……」

海未「愛してます」チュ

絵里「んっ……ふふ、私も」ニコッ

Happy end

以上です
誕生日に間に合ってよかった……絵里ちゃん、誕生日おめでとう!!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月07日 (金) 00:39:36   ID: n-yYrqwx

うむ。

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