ココア「ほ、本当だ！」

ココア「お月様どこー！？」

チノ「たまにはニュースくらい見てください」

ココア「（せっかく千夜ちゃんからいい口説き文句教えてもらったのに・・・）」

ココア「（しかもこのチノちゃんの反応、もしかしてわかってない・・・？）」

数時間前

千夜「え？チノちゃんがココアちゃんのことをどう思ってるか知りたい？」

ココア「うん！」

ココア「チノちゃん私にはツンツンしてばっかりだし、もしかして嫌われてるのかな・・・」

千夜「そんなことないと思うけど」

ココア「だからさりげなーく聞く方法ないかな？」

千夜「うーん・・・」

千夜「そうだわ！今夜って満月よね？」

ココア「そうなの？」

千夜「今夜は月が綺麗ですね」

千夜「これよ！」

ココア「今夜は月が綺麗？」

千夜「そう！」

青山「夏目漱石ですねぇ」

ココア「青山さん」

千夜「今夜は月が綺麗ですね。と書いてＩ love you.」

青山「ロマンチックですねぇ」

ココア「よくわかんないんだけどこれって有名なの？」

千夜「もちろん！知らない人がいないくらい有名よ！」

ココア「そ、そうなんだ･･･（知らなかった・・・）」

千夜「この台詞をチヤちゃんに聞かせてみたらどうかしら」

ココア「暗にI love you（いい発音）と聞かせて反応を見るんだね！」

千夜「そう！チノちゃんが赤くなったりしたらきっとチノちゃんも・・・」

ココア「おぉー！！！」

ココア「ありがとう！今夜早速言ってみるね！」

千夜「がんばってね！ココアちゃん！」

千夜「いけない。お得意様に配達に行かないと」

青山「そうでしたか。では私もこれで」

千夜「ありがとうございました」

・・・

シャロ「フルールドラパンでーす。お願いしまーす」

シャロ「うぅ・・・。寒い・・・」

千夜「シャロちゃん、お疲れ様」

シャロ「千夜。どうしたのよこんな時間に」

千夜「こんな時間ってまだ夕方よ？ちょっと配達にね」

シャロ「ふーん。千夜もお疲れ様」

シャロ「ん？なにかいいことでもあったの？」

千夜「ふふっ。実はココアちゃんがね」

・・・

千夜「というわけなのー」

シャロ「・・・」

シャロ「今日は確か月食の日よ？月見えないわよ・・・」

千夜「えっ？そうなの？」

シャロ「本当よ。今日の18時頃から次第に始まるって学校で聞いたわ」

千夜「・・・」

シャロ「・・・」

千夜「そんな日もあるわよね♪」

シャロ「ココアに教えてあげないの！？」

千夜「大丈夫よ。さすがに月が見えないのに言わないわよ」

シャロ「ココアなら言いそうなんだけど・・・」

千夜「さ、それより早く甘兎に戻らないと」

シャロ「どうなっても知らないわよ」

・・・

ココア「今夜は晴れなのになんでー！？」

チノ「だから皆既月食ですよ。月が隠れちゃうんです」

ココア「なにそれ！？」

チノ「学校で習いましたよね・・・？」

ココア「せっかくチノちゃんの気持ちが分かると思ったのにー！」

チノ「なんのことですか？」