八幡「MURCIELAGO」 (16)
平塚「比企谷、お前の高校生活それでいいのか」
八幡「は?」
質問、ではなく、断定的な物言いで生活指導の女教師に言葉を投げかけられる。
腐った眼の少年・比企谷八幡は、質問の意図が判りかねずに、呆れたような表情のまま自然と、尋ね返す姿勢へと思考をシフトさせていた。
八幡「えーと、静せんせー?質問の意図がわかりませーん」
平塚「その姿勢だ。個人である、と言い切るとそれまでだが、私としては更生させるべきだと女としての本能が全力で叫んでいるのでな…」
八幡「はぁ…?」
平塚「本気で理解できないわけじゃなかろうが、己で気付くことこそ一歩目だ。先ずは、キミに『正しい高校生』としてのサンプルを目の当たりにさせてやろう、来い」
と、ほぼ一方的に理解のし難い説明らしい説明も無しに、その存在を無下にdisられながら八幡はとある場所へと連れられた。
其処は普段は未使用のはずの教室で、平塚は本来鍵がかけられていて然るべき筈のその教室の扉を、到着と同時に開け放つ。
平塚「邪魔するぞ」
??「先生、いつも言っていますが、入室の際にはノックをお願いしますと…」
果たして教室の中に居たのは、一人の少女であった。
黒髪の、美少女と言っても過言ではない容姿の少女。
その少女と、八幡は目が合う。
知り合いであった。
??「………………ひ、比企谷くん……?なんで此処に…?」
平塚「なんだ、知り合いだったのか?」
八幡「ええまあ。前にちょいと」
何の気も孕まずに、知り合いだという経緯は話さずに言葉を濁し、腐った眼球が少女を視る。
少女、雪ノ下雪乃は、その視線に怯える様に目を逸らした。
これと言った気も向けた覚えはないが、あからさまなその回避行為に八幡のいたずら心が、
八幡「…あっは♪」
むくりと、鎌首を擡げた。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1412602958
平塚「それだ」
八幡「はい?」
その擡げたいたずら心に、目に見えて身を竦ませた雪乃には気づかず、平塚は八幡へと声を投げる。
向きかけた情動そのままに、八幡が平塚へと向き直れば、うっ、と生活指導の教師にあるまじきレベルで彼と距離を置きたくなった女性が居た。
平塚静、独身である。
平塚「…その笑顔をどうにかしろと言いたい。正直、獲物を見つけた肉食動物みたいで、見ていて危機感しか覚えないんだ」
八幡「それはせんせーの自己解釈じゃないっすかねぇ?」
平塚「ごく一般的な見解だと思うのだがな…。ともあれ、キミをこのまま社会へと送り出したらどのようになるのか想像もつかない。よってこの部に入部し、キミの精神的な更生を切に願うものであるとする」
…時に比企谷、キミは帰宅部だったよな?と、遅すぎる質問をする平塚を他所に、口を挟まなくてはいけない衝動に駆られた者が此処に1人。雪乃である。
彼女はがたんっ、と椅子を蹴倒す勢いで立ち上がり、八幡に抱いていた感情を忘れたように声高に叫んだ。
雪乃「先生!彼は私の手には負いかねます!入部させるのは考え直していただけませんか!?」
八幡「雪乃ちゃん酷いなぁー、同じ部活になったのだし、仲良くしよーよぉ」
雪乃「私はまだ妊娠退学もしたくありません!!!」
八幡「――おぅい、俺でも一応は好みと嗜好ってものがあるんだからな?」
平塚「雪ノ下……キミが其処まで避ける人物も珍しいが…、正直キミたちの関係性が全く見通せなくて困惑している私が居る…。あと一応比企谷も今の所はそういう問題は起こしていないから、その心配を真っ先にするのは流石に失礼に当たると思うぞ…?」
で、キミ等の関係はなんなんだ。と、最終的に尋ねる平塚に、平然と応える少年H。
八幡「被害者と加害者っす」
平塚「スマン雪ノ下、前言撤回する」
八幡の一言で関係性を認めた平塚は、実にきっちりとしたお辞儀で雪ノ下に謝罪するのだった。
今更ですがキャラ崩壊注意
書き溜めてからまた来ます
地の文って要らないっすかね?
このSSまとめへのコメント
がんばって続けてください♪
楽しみです\(^-^)/
ここまでキャラ変えたら俺ガイルの名前借りた全くの別作品の駄作じゃん
続きはまだですか?
がんばってください♪
早く続き見たいです
面白いです♪
早く続きを見たい!
まだですか?
元スレ見たらこれ作者が不評だからやめるって言ってるからもう更新ないじゃね?