エルフ「む?何か見える気がする・・・」(10)

ゴロゴロ

エルフ「はぁ~・・・」ゴロゴロ

エルフ「暇だ・・・」ゴロ

エルフ「ここ半年やること成すこと何も無かったしなー・・・」

エルフ「ぐうたら生活が板についてしまった・・・」

エルフ「お金は姉ちゃんが稼ぐから働かなくてもいいっちゃあいいし」ゴロ

エルフ「そもそも私に勤まる仕事があるのかよくわかんないし・・・」

エルフ「・・・」

エルフ「・・・お昼でもつくろっかな・・・」

エルフ「はぁ~・・・」

エルフ「・・・」モッサモッサ

エルフ「まぁ・・・なかなか・・・」モッサモッサ

コンコンッ

エルフ「ん?はーい」

エルフ(お客?姉ちゃんにかな・・・)

ガチャ

メガネ「あ、あっ、どうも・・・ご無沙汰してます」

エルフ「あ、姉ちゃんとこの。どうしたんですか?」

メガネ「えっ、ええ、その・・・」

メガネ「村長様がお呼びなので・・・来てもらえませんか・・・?」

エルフ「村長?」

エルフ(私何か悪いことしたっけ・・・)

<村長の屋敷>

コンコンッ

村長「入りなさい」

メガネ「しっ、失礼します!」

エルフ「失礼しまーす・・・」

村長「お主があの姉の妹か?」

エルフ「あ、はい。そうですけど・・・?」

村長「ふむ」ジロジロ

エルフ「?」

村長「ここへお前さん方を呼び出したのは頼まれて欲しい事があってのことなんじゃが」

村長「思ったより頼りなさそうな面子になってしもうたのぅ・・・」

メガネ「す、すみません・・・」

エルフ(急に呼び出しておいて何なの・・・)

村長「まぁよい。用件を言ってしまうぞ」

村長「お前さん方には偵察任務を任されてもらう」

エルフ「はい?」

メガネ「てっ、偵察・・・ですか・・・」

村長「うむ。この村の近くにある盗賊の根城のな」

村長「前々からちょっかいを仕掛けてきておったが、最近は頻度が高くてどうもつまらん」

村長「被害も増えてきておる、じゃろう?」

メガネ「は、はい・・・」

エルフ(そうなの?)

村長「村の守衛隊に任せておるんじゃがなぁ、どうも魔物相手で手一杯で務まっておらん」

メガネ「すみません・・・」

村長「そこで、守衛隊に新たに諜報班を新設することにしたのじゃ」

村長「しかし守衛隊は言った通り手一杯じゃからな、お主一人を配属するのが精々じゃった」

メガネ「は、はい」

村長「しかしこれは一人で務まる仕事ではない」

村長「ということで新たに引き受ける者を探した結果がお主じゃ」

エルフ「は、はぁ・・・何で私なんですか?」

村長「お主の姉は守衛隊隊長じゃからのう」

村長「当然その妹じゃから動けると思うての」

エルフ(うええ・・・マジか・・・)

村長「そう考えると今まで守衛隊として働いておらんかったのが不思議でならんのじゃが・・・」

村長「よいよい。これからの働きに期待しておるぞ、ふぉっふぉっふぉ」

エルフ「・・・ん?」

エルフ「村長、これは辞退することは・・・?」

村長「許されんな。決定事項じゃ」

エルフ「えっ」

村長「さっきも言うた通り被害は増えておる。早急に対処せねばどんな事件が起こるかもわからん」

村長「そんな差し迫った状態でお主はまた人選からやり直せと言うのか?」

エルフ「そうじゃないんですけど・・・」

村長「元々有無を言わせるつもりは無かったからの。全うするがよいぞ」

エルフ「そんな・・・」

エルフ「・・・」チラッ

メガネ「あ、あはは・・・」ダラダラ

村長「これでここに呼び出した経緯は理解できたじゃろう」

村長「次はやってもらう事の内容なんじゃが・・・」

~数時間後~

メガネ「ごめんなさい・・・なんだか騙した様になってしまって・・・」

エルフ「急にあんな事言われても困るんですけど・・・」

エルフ「盗賊ギルド周辺の地形と盗賊団の動きの調査とか」

エルフ「ホントにそれで盗賊の被害減らせるんですか?」

メガネ「ど、動向がわかれば対処はしやすくなりますから」

メガネ「たぶん、ですけれど・・・」

エルフ「そうなんですか・・・」

エルフ「務まるかよくわからない素人にやらせるのがよくわかんないんですけど」

メガネ「そ、それは僕がめいいっぱいフォローします」

メガネ「隊長の妹さんですから」

エルフ「そうだけどさ・・・」

メガネ「と、とりあえず時間帯とか決めること決めましょうか!」

メガネ「といっても、昼番か夜番のどちらかしかありませんが・・・」

メガネ「妹さんは不慣れだと思うので」

エルフ「私夜でいいですよ」

メガネ「僕が夜を・・・」

メガネ「・・・えっ!?大丈夫なんですか?」

エルフ「私夜型だし」

エルフ(盗賊だって夜は寝るだろうし、その時はサボれるからね)

メガネ「そ、そういう問題ではなくてですね」

メガネ「夜分ですから危険な魔物も出現しますし・・・」

エルフ「あー・・・でも、一応弓は使えますよ?姉から教えてもらったんで」

メガネ「そっ、それは重畳・・・」

メガネ「い、いやいやっ!危険ですから!」

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