社長「逆に考えるんだ」 (37)

社長「なに?渋谷君がP君の自宅に侵入しては、君の貞操を狙ってくる?」

P「えぇ、そうなんです…おかげで寝不足ですよ…ふぁぁ…」

社長「ふむ、それは由々しき事態だ」

P「本当ですよ…毎晩毎晩寝る前に凛を見つけては自宅に送り届けて…それにご両親への良い訳も大変だし…ハァ…」

社長「うぅむ…むっ、ティンときた!」

P「えぇ?」

社長「逆に考えるんだ、『貞操なんてあげちゃってもいいさ』と考えるんだ」

P「はい?」

社長「渋谷君は君の貞操…つまりは初めてが欲しい訳だ」

P「え、えぇ、まぁ…どこでそれを知ったのかは分かりませんが、恐らく…」

社長「だったら、もういっそのこと貞操の事は諦めて、一度渋谷君を受け入れればいいのだよ!そうすれば、おのずと君の貞操は消滅するわけだ…つまり、君の貞操目当ての渋谷君には、以降狙われないと言う寸法だよ!」

P「なぁっ!!」

社長「ふっふっふっ、どうだねぇ?この私の完璧な作戦はっ!」ドヤァ

P「しゃ、社長、そ、そんな、そんな作戦…ッ!」プルプル

社長「んー?」


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P「天才ですね!!」

社長「だろう?我ながら一分の隙もない、パーフェクトな解決案だと思っているよ!」

P「えぇ!これで俺の安眠も、約束されたも同然ですね!!」

社長「うむうむ!さぁ、ではさっそくこのパーフェクトな作戦を実行したまえ!今日の君の残業は、特別に私が引き受けようではないか!」

P「しゃ、社長…ありがとうございますっ!では!!!」ダッ

社長「検討を祈っているぞー!うむうむ、良い事をした後は気分がいいな!」

千川ちひろ「あっ、これ今日中に処理する書類です」ドサッ

社長「…えっ?」

ちひろ「後2時間以内にお願いしますね」ニコッ

社長「…えっ?」

P宅

ガチャ!!!

P「凛!今帰ったぞ!!」

渋谷凛「えっ!?い、いつもより3時間も早いッ!?プロデューサーはこの時間は絶対残業のはずなのになぜ…まだ私は、日課の洗濯物をクンカクンカもモグモグもしていないというのにッ!!」

P「凛!!」ガバッ

凛「ふぇっ!!??///」

P「覚悟はいいな…俺の初めて、貰ってもらうぞ!」

凛「えっ?えっ?う、うん、喜んで!///」

P「りーん!!」フニフニ

凛「あっ…やんっ…えへへ、ついにプロデューサーが私を…えへ、えへへへへへ…///」

翌週

社長「うむうむ、今日も今日とて業績は右肩上がり」

ちひろ「自然とにやけますね」

P「…」ズーン

社長「おや、どうしたんだねP君?なにやら浮かない顔をしているが…」

P「あぁ、聞いてくださいよ社長…あれから、社長の名案のおかげで晴れて快眠は約束されたんですが…」

社長「ふむ…では、新たなる問題が?」

P「えぇ、実は…」

社長「なに?渋谷君がP君の自宅に侵入しては、君の私物を持ち出していく?」

P「えぇ、そうなんです…特に衣服や寝具類を…おかげで費用がかさんでかさんで」

社長「ふむ、それは由々しき事態だ」

P「本当ですよ…まぁ、俺の部屋への出入り自体はもう許可しているので侵入ではないんですけど…流石に一回使うごとに凛に物を取られていたのでは…スーツとかは洒落にならないんで」

社長「うぅむ…むっ、ティンときた!」

P「えぇ?」

社長「逆に考えるんだ、『いっそ同棲しちゃえばいいさ』と考えるんだ」

P「はい?」

社長「渋谷君は君の匂いや体液…つまり君の存在を間接的に感じたい訳だ」

P「えぇ、まぁ、恐らくは…」

社長「だったらもういっそのこと、出入り自由なんて中途半端な事は止めて同棲すればいいのだよ!君の家に住めば、おのずと君の私物を取る必要もなくなるわけだ…つまり、君の温もり目当ての渋谷君には、以降狙われないという寸法だよ!」

P「なぁっ!!」

社長「ふっふっふっ、どうだねぇ?この私の完璧な作戦はっ!」ドヤァ

P「しゃ、社長、そ、そんな、そんな作戦…ッ!」プルプル

社長「んー?」

P「天才ですね!!」

社長「だろう?我ながら今回も一分の隙もない、パーフェクトな解決案だと思っているよ!」

P「えぇ!これで俺の懐具合も、回復したも同然ですね!」

社長「うむうむ!さぁ、ではさっそくこのパーフェクトな作戦を実行したまえ!今日の君の残業も、特別に私が引き受けようではないか!」

P「しゃ、社長…ありがとうございますっ!では!!!」ダッ

社長「検討を祈っているぞー!うむうむ、良い事をした後は気分がいいな!」

ちひろ「これ、今日中に処理する書類です」ドサッ

社長「千川君…まさか、毎日この量なのかね?」

ちひろ「はい」ニコッ

P宅

ガチャ!!!

P「凛!今帰ったぞ!!」

凛「あっ、お帰りプロデューサー、さっそくだけど全部脱いで。今日の分の収穫も一式いただくよ」

P「凛!!」ガバッ

凛「ふぇっ!!??///」

P「これ以上、俺は(財布的に)耐えられない…俺と一緒に暮らしてくれ!」

凛「えっ?えっ?う、うん、喜んで!///」

P「りーん!!」フニフニ

凛「あっ…やんっ…えへへ、プロデューサーと私が同棲…えへ、えへへへへへ…///」

翌週

社長「うむうむ、今日も今日とて業績は右肩上がり」

ちひろ「えぇ、今日も今日とてにやけますね」

P「…」ズーン

社長「んー、どうしたんだねP君?なにやら浮かない顔をしているが…」

P「あぁ、聞いてくださいよ社長…あれから、社長の名案のおかげで晴れて懐は温かくなったんですけど…」

社長「ふむ…では、新たなる問題が?」

P「えぇ、実は…」

社長「なに?渋谷君が隙を見つけては外堀を埋めようとする?」

P「えぇ、そうなんです…凛の奴、どうやって知ったのか勝手に俺の実家と連絡を取っているらしくて…おかげで親からはあの娘とはどういう関係だ、ちゃんと付き合ってるのか、いつか結婚するのかだのうるさくてうるさくて」

社長「ふむ、それは由々しき事態だ」

P「本当ですよ…それにこの前なんて家で凛を抱き枕に寝ていたと思ったら、気がついたらいつの間にかタクシーに乗せられそうになっていましたよ…」

社長「うぅむ…むっ、ティンときた!」

P「えぇ?」

社長「逆に考えるんだ、『正式に両親に報告しちゃえばいいさ』と考えるんだ」

P「はい?」

社長「渋谷君はもう君の両親に会いたい…つまりは君から両親を紹介してほしい訳だ」

P「えぇ、まぁ、恐らくは…」

社長「だったらもういっそのこと、正式に君のご両親に渋谷君を紹介すればいいのだよ!そうすれば、おのずと渋谷君の勝手な行動も無くなるというわけだ!つまり、外堀を埋めたい渋谷君には、以降君は狙われないという寸法だよ!」

P「なぁっ!!」

社長「ふっふっふっ、どうだねぇ?この私の完璧な作戦はっ!」ドヤァ

P「しゃ、社長、そ、そんな、そんな作戦…ッ!」プルプル

社長「んー?」

P「天才ですね!!」

社長「だろう?我ながらまたまた一分の隙もない、パーフェクトな解決案だと思っているよ!」

P「えぇ!これで今後俺は、実家からの煩わしい電話への対応がなくなりますね!」

社長「うむうむ!さぁ、ではさっそくこのパーフェクトな作戦を実行したまえ!今日の残業と明日の君の仕事は、特別に私が引き受けようではないか!心置きなく有給を消化したまえ!」

P「しゃ、社長…ありがとうございますっ!俺、一生社長に着いて行きます!!!」ダッ

社長「検討を祈っているぞー!うむうむ、良い事をした後は気分がいいな!」

ちひろ「これ、今日中に処理する書類と、明日のプロデューサーさんの予定です」ドサッ

社長「うむ…うむ?せ、千川君…予定を見る限り、私は明日かなりアクロバティックに動かなければならないのだが…」

ちひろ「プロデューサーさんはこれを毎日こなしていますよ」ニコッ

社長「…彼は敏腕だな」

P宅

ガチャ!!!

P「凛!今帰ったぞ!!」

凛「はい、はい、もちろんPさんとは学生らしい清いお付き合いを」

P「凛!!」ガバッ

凛「ふぇっ!!??///」

P「凛、突然で済まんが明日は俺の実家に付き合ってもらうぞ!仕事は全部キャンセルしてきたから、凛を正式に俺の両親に紹介する!」

凛「えっ?えっ?ほ、ホント!嬉しいよ!明日窺いますお義母様!///」

P「りーん!!」フニフニ

凛「あっ…やんっ…えへへ、やっとプロデューサーのご両親に会える…えへ、えへへへへへ…///」

翌週

社長「うむうむ、今日も今日とて業績は右肩上がり」

ちひろ「えぇ、スタドリの売り上げも好調です」

P「…」ズーン

社長「おや、どうしたんだねP君?なにやら浮かない顔をしているが…」

P「あぁ、聞いてくださいよ社長…あれから、社長の名案のおかげで晴れて両親公認になったんですけど…」

社長「ふむ…では、新たなる問題が?」

P「えぇ、実は…」

社長「なに?渋谷君が婚姻届を持って婚約を迫ってくる?」

P「えぇ、そうなんです…次の16歳の誕生日を迎えると同時に、すぐ届け出を出せるように今のうちにって聞かなくて…最近じゃ家の中でだけじゃなく、最近じゃ外でもお構いなしに迫ってくる始末でもう」

社長「ふむ、それは由々しき事態だ」

P「本当ですよ…あんな所もしスクープでもされたら大スキャンダルですよ…まったくトップアイドルしての自覚があるのかないのか…」

社長「うぅむ…むっ、ティンときた!」

P「えぇ?」

社長「逆に考えるんだ、『もう婚約しちゃってもいいさ』と考えるんだ」

P「はい?」

社長「渋谷君は君と一刻も早く結婚したい…つまりはそれまでの確かな繋がりがほしい訳だ」

P「えぇ、まぁ、恐らくは…」

社長「だったらもういっそのこと、正式に渋谷君と婚姻を取り交わせばいいのだよ!そうすれば、おのずと渋谷君の暴走も収まるというわけだ!つまり、君の目移りが心配な渋谷君には、以降君は狙われないという寸法だよ!」

P「なぁっ!!」

社長「ふっふっふっ、どうだねぇ?この私の完璧な作戦はっ!」ドヤァ

P「しゃ、社長、そ、そんな、そんな作戦…ッ!」プルプル

社長「んー?」

P「天才ですね!!」

社長「だろう?我ながらこれまた一分の隙もない、パーフェクトな解決案だと思っているよ!」

P「えぇ!これで今後俺は、パパラッチの目に怯えなく済むようになりますね!」

社長「うむうむ!さぁ、ではさっそくこのパーフェクトな作戦を実行したまえ!双方の両親への報告もあるだろうし、今日の残業と当分の君の仕事は、特別に私が引き受けようではないか!今回も心置きなく有給を消化したまえ!」

P「しゃ、社長…ありがとうございますっ!俺、一生社長に着いて行きます!!!」ダッ

社長「検討を祈っているぞー!うむうむ、良い事をした後は気分がいいな!」

ちひろ「これ、いつも通り今日中に処理する書類と、今週中のプロデューサーさんの予定です」ドサッ

社長「うむ…さてどこに記者会見をぶち込むか…」

ちひろ「スタドリいりますか?」

社長「10本くれたまえ」

ちひろ「ありがとうございます」ニコッ

P宅

ガチャ!!!

P「凛!今帰ったぞ!!」

凛「おかえりPさん、早速だけどこれに署名と捺印を」

P「凛!!」ガバッ

凛「ふぇっ!!??///」

P「凛、お前を不安にさせて悪かった…今すぐ書いてやるぞ!!」

凛「えっ?えっ?ほ、ホント!嬉しいよ!やった!///」

P「りーん!!」フニフニ

凛「あっ…やんっ…えへへ、嬉しいけどちゃんと書いてから…んぁっ、か、書きながらなんてそんな…えへ、えへへへへへ…///」

翌週

社長「うむうむ、今日も今日とて業績は右肩上がり」

ちひろ「えぇ、エナドリの売り上げも好調です」

P「…」ズーン

社長「おや、どうしたんだねP君?なにやら浮かない顔をしているが…」

P「あぁ、聞いてくださいよ社長…あれから、社長の名案のおかげで晴れて凛と世間公認の婚姻関係になったんですけど…」

社長「ふむ…では、新たなる問題が?」

P「えぇ、実は…」

社長「なに?渋谷君が結婚に向けて、花嫁修業をしたいと言っている?」

P「えぇ、そうなんです…アイドルを引退して、本格的に家事全般の腕を磨きたいって…」

社長「ふむ、それは由々しき事態だ」

P「本当ですよ…この前なんて生放送の番組で引退宣言なんかしようとして…事前に俺に言ってきたから防げたものの、危うく放送事故ですよ」

社長「うぅむ…むっ、ティンときた!」

P「えぇ?」

社長「逆に考えるんだ、『引退しちゃってもいいさ』と考えるんだ」

P「はい?」

社長「渋谷君は君との結婚生活の為に花嫁修業をしたい…つまりは君の妻として、君のよりよい支えになりたいわけだ」

P「えぇ、まぁ、恐らくは…」

社長「だったらもういっそのこと、渋谷君の想いを汲んであげればいいのだよ!なぁに、君と渋谷君の婚約関係は、既に世間には周知の事実だ!いまさら誰も驚かんよ!」

P「なぁっ!!」

社長「ふっふっふっ、どうだねぇ?この私の完璧な作戦はっ!」ドヤァ

P「しゃ、社長、そ、そんな、そんな作戦…ッ!」プルプル

社長「んー?」

P「天才ですね!!」

社長「だろう?我ながらもうかつてなく一分の隙もない、パーフェクトな解決案だと思っているよ!」

P「えぇ!これで今後俺は、凛の美味しいご飯が食べれるということですね!」

社長「うむうむ!さぁ、ではさっそくこのパーフェクトな作戦を実行したまえ!今日の残業と当分の君の仕事は、特別に私が引き受けようではないか!君は早速、渋谷君の引退の根回しに移りたまえ」

P「しゃ、社長…ありがとうございますっ!俺、絶対に一生社長に着いて行きます!!!」ダッ

社長「検討を祈っているぞー!うむうむ、良い事をした後は気分がいいな!」

ちひろ「社長!無駄話が終わったなら外線出てください!凛ちゃんのせいで大変なんですよさっきから!!」

社長「えぇ?」

P宅

ガチャ!!!

P「凛!今帰ったぞ!!」

凛「あっ、Pさんお帰り、実は昨日のラジオ収録でつい引退するって」

P「凛!!」ガバッ

凛「ふぇっ!!??///」

P「凛…俺の為に、毎日美味しいご飯を作ってくれ」

凛「えっ?えっ?ほ、ホント!じゃ、じゃあ、引退して花嫁修業してもいいんだね!?///」

P「りーん!!」フニフニ

凛「あっ…やんっ…えへへ、こっちはもう修行しなくても…えへ、えへへへへへ…///」

プルルルル!プルルルル!ガチャ

ちひろ「お電話ありがとうございます、こちらCGプロダクションでございます。えぇ、はい、渋谷の件ですね。はい…」

ちひろ「いえ、はい、その件に関しましてはこちらも本人に確認中でして…はい」

ちひろ「はい、はい…いえ、はい、はい、えぇ、それは…申し訳ありません、はい、失礼したします」ガチャ

プルルルル!プルルルル!

ちひろ「うげっ…あーもう!凛ちゃんのバカー!!」

社長「逆に考えるんだ、『回線なんて切断しちゃってもいいさ』と」



おわり

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