未来岡部『過程を変えずに結果を変えろ』岡部「その理屈はおかしい」(8)

『エル・プサイ・コングルゥ』
―ブツッ

岡部「…死んだように見せ掛け過去を改変せずに紅莉栖を救うだと?」

岡部「33にもなって何を言ってるんだ俺は…まるで中卒全開じゃないか!」

鈴羽「お、おじさん?どうしたの?」

岡部「お前…今の作戦を実行するためにタイムマシンを使いこの時代に来たんだよな?」

鈴羽「そう!そして牧瀬紅莉栖を救い第三次世界大戦を防ぐ為に来たんだ!」

岡部「…さっきの話、ちゃんと理解してるか?」

鈴羽「もちろん!やっぱりおじさんは凄いよ、確かにこれなら過去を変えずに済む」

岡部「…今すぐ未来に帰れ」

鈴羽「な、何を言ってるの!?私が帰ったらタイムマシンが使えなくなっちゃうじゃないか!」

岡部「んなもん使えても使えなくても変わんねーから阿呆はさっさと消えろって言ってんだよ!!!!!!!!!」

―パンッ!

まゆり「…オカリン、どうしてそんな酷いこと言うの?まゆしぃは今の話ちんぷんかんぷんだったけど」

ダル「…ちんぷんかんぷんだったなら何故ビンタしたし、理解出来ないとすぐ暴力とかマジdqn。オカリンは何も悪くねーお」

鈴羽「と、父さんまで…グスッ」

岡部「そりゃ自分がそんな猿より低い知能しか持ってなかったら泣くわな、俺だったら自殺してるぞ。あ、自殺を選択する知能すら無いのかあっはっは!」

鈴羽「…な、何がおかしいって言うのさ!ちゃんと解るように説明してよ!」

ダル「いやだからさー、オカリンは世界線の収束によって牧瀬氏の死が確定している事を問題としてる訳。これは解る?」

鈴羽「そんなの解ってるよ!」

ダル「ふーん、解ってるんだ?へー」

鈴羽「だから牧瀬紅莉栖を死んだように見せ掛けて………あ、あれ?」

ダル「理解出来たようでなによりだお」

岡部「鈴羽、お前は今何に疑問を持った?」

鈴羽「牧瀬紅莉栖の死が確定しているなら…ラジ館での死を回避できたところで、別の理由で死ぬ?」

鈴羽「それに…ラジ館での死を回避した事により世界線が変動しその移動した世界線がシュタインズゲートなのだとしたら、今ここにいるおじさんは…?」

岡部「そこまで理解できたか…いや、ほんの少し考えれば誰でも疑問に思うんだがな」

鈴羽「リーディングシュタイナーを持つおじさんは世界線が変動すればこのβ世界線の記憶を持ったままsg世界線に移動する」

ダル「だとするならば、オカリンは7月28日の時点で既にsg世界線にいるはずなんだお」

岡部「さっきはああ言ったが俺はこの後紅莉栖の死体工作へ行くつもりだ、結果は解っているがな」

鈴羽「今おじさんが過去に行ったからといって、「今」過去が改変される訳じゃない…?」

岡部「それに、俺が過去にもう一度跳んだ場合、さっき紅莉栖を刺した俺はどうなる?いなくてはおかしい、さらにさっきの俺はもう一度過去に跳んできたもう一人の自分を見ていない」

鈴羽「…この世界線から過去に跳べばたどり着くのはこの世界線の過去、さっき行ったところと同じ」

岡部「タイムパラドックス」

鈴羽「!」

岡部「未来の阿呆な俺は7月28日に俺が血まみれの牧瀬紅莉栖「見た」という過去を変えなければタイムパラドックスは生じないと判断した」

岡部「だがその牧瀬紅莉栖が「死んでいる」から「生きている」になることは過去を変えていないのか?」

岡部「この世界線は………いや、この世界は既に深刻なタイムパラドックスによって様々な矛盾が存在する不確かな物になっているんだ」

岡部「もう、どうする事もできない」

岡部「これが…シュタインズ・ゲートの選択だよ」



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