武闘家「魔王が不死身?」(10)
武闘家友「女神の加護を受けた勇者にしか倒せないらしい」
武闘家友「しかも伝説の武具を装備してないと勇者でも駄目らしいぞ」
武闘家「ふーん」
武闘家友「あぁ…ヤバイよな、俺達も魔王が攻めてきたら逃げ…」
武闘家「で?」
武闘家友「は?」
武闘家「いやだからどうしたのって」
武闘家友「いや魔王は不死身だし勝ち目ないだろって」
武闘家「そんなの生き地獄じゃん」
武闘家「生きてることを後悔するくらいに徹底的に痛めつければいいじゃあないか」
武闘家友「でも出きるわけ…」
武闘家「おいおい俺を誰だと思ってんだよ」
武闘家「何の変哲もない田舎の村の武闘家だぞ?負けるわけないって!」
武闘家友「それのどこに勝算の要素があるんだろうか」
武闘家「じゃあ早速、魔王撃退の旅に出るわ」
武闘家友「えっ!?いやいきなり!?」
武闘家「一週間ぐらいしたら戻るからー!」ブンブン
武闘家友「わかったー!」ブンブン
武闘家の魔王撃退大冒険~一日目~
<魔物の森>
武闘家「えーっと?魔王城は北の極点だから…」
武闘家「本気で走って三日かな?」
ガサガサ…
武闘家「ん?」
魔獣「グロオオォオォォオォ!!」ブォン
武闘家「ちょっ!危な…!」
ズズウウゥゥゥゥン!!
魔獣「」
武闘家「………」
武闘家「辺り一面ふきとばしちまった…」
魔物の森~別の場所~
ドォン!
勇者「うわっ!」
魔法使い「なになにどったの~?」
戦士「強烈な気を感じるぞ!」
僧侶「本当…森がざわついてます…」
勇者「いったいなんなんだ…?」
武闘家「うーん…まぁこれで見通しがよくなったしいいだろう!」
武闘家「よし魔王城はあっち…のはずだ!」
武闘家「待ってろよ魔王!うおおぉおぉぉおぉっっ!!」ドドドドドド
・・・
勇者「…ん?」
戦士「どうした?」
勇者「何か聞こえないか?」
ドドドドドドドドドッ!!
魔法使い「何かどころかめっちゃ聞こえるんだけどwww」
武闘家「うおえぁぃあぇぉうおあぃぁっ!」ドドドドドド
バビューン!
勇者「……は?」
僧侶「一瞬…でしたね」
戦士「何者なのだ?あやつは?」
魔法使い「知るわけないじゃん?あ…戻ってきた」
ドドドドドドドドドッッ!ドン!
武闘家「ゼェ…ゼェ…まさか…人がいるとは…思わなかった…」
勇者一行「………」ポカーン
武闘家「ゼェ…ふぅ…落ち着いたぁ…」
勇者一行「……は!」
武闘家「君たち、ここがどこらへんか知らない?魔王城に行きたいんだけど?」
勇者「ま…魔王城!?危険だぞ!一般人が寄っていい場所じゃない!」
武闘家「…あ?」カチーン
武闘家「おい…ちょっとお前さ…名前は?」
勇者「俺は勇者だ!世界は俺が救う!だから魔王のことは俺に任せてくれ!」
武闘家「ふーん…お前が勇者ね…」
武闘家「…じゃあさ、俺と手合わせしようぜ?」
勇者「は?いや…でも」
武闘家「いいから本気でかかってこいよ」
武闘家「それとも何か?『一般人』に負けるのが怖いのか?」
武闘家「なぁ?『特別』な勇者さんよ?」
カチーン
勇者「あぁ、受けて立つぜ」
勇者「そっちの武器は?」
武闘家「いらねーよ、勝負になるとか思ってないから」
勇者「っ…!急所は避けるが…本気で行くぞ!」チャキ
武闘家「狙ったとしても当たんねーから」
勇者「ッ!」ギリ
勇者「うおおぉぉぉっ!」バチバチ
戦士「勇者が剣に雷撃を纏わせている!?」
魔法使い「あれ勇者が前から練習してたやつだよ~」
僧侶「ものすごい魔力を感じます!」
勇者「行くぞ!」
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