不良１「邪魔すんなやぁ！」

不良２「死ねぇええ！」

不良３「おりゃぁあああ！！」

男「危ない！」




空手家「ぬぅぅううううううん！！」ﾄﾞｺﾞｫｯ!!




不良達「「ぐぁああああああ！！」」ﾄﾞｻｻｻｻｯ

男(ぱ、パンチ一発で縦にならんだ不良達をふっ飛ばした！？)

空手家「………」ｸﾙｯ

男「あ……ああ…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

男(こ、殺される……)ｶﾞｸｶﾞｸ

空手家「………」ﾀﾀﾀｯ

男「えっ？」

男(助けてくれたのか……？)

教室

幼馴染「ふーん、空手家ねぇ」

男「すごかったんだぜ！　ぶんっ、って拳を前に突きだしたら皆どごぉおおんって！」

幼馴染「そんなすげー奴がいたんなら僕と戦ってほしかったなぁ」

男「男相手に勝てる訳ねーだろ」

幼馴染「は？　男は僕に勝ったことあるのかよ」

男「俺は女に手を出さない主義なの」

幼馴染「言ったな！！」ﾌﾞﾝｯ

男「あ、あぶねーって！」ﾑﾆｭｯ

幼馴染「あっ///」ﾋﾞｸｯ

男「ご、ごめっ///」


クラスメイト(はいはい、トラぶる乙)ﾔﾚﾔﾚ


秀才「失礼する！」ｶﾞﾗｯ

クラスメイト「！！　学年主席の秀才君！！」

秀才「男いるか？」

男「……いないです(裏声)」

秀才「………」

良い忘れてましたがハーレム要素満載です。

屋上

秀才「貴様というやつは！　この魔法界を背負って立つ僕を撒こうなんて！」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

男「な、涙目になるほどのことかよ……」

秀才「う、うるさいっ！　それより、今日こそ父上に会っていただくぞ！」

男「やだよ！　俺魔法とか興味ねーし！」

秀才「は？　興味ない？」

男「だって、空飛べねーし、火も起こせねーんじゃ意味ねーじゃねぇか」

秀才「それはまだ開発途上だからだ！　お前くらいの実力があれば！！」

男「何より、皆に黙ってないといけないってのが気に入らない。後ろめたいんならしなければ良いじゃねぇか」

秀才「何を言っているんだ！　魔法を使える者は使えない者にとって脅威的な存在と認知されてもおかしくないんだ！　数の少ない今は隠れているのが最善だろう！」

男「ふーん、そんなもんかね。ま、どっちみち俺はいかねーよ」

秀才「……くそ…」

秀才(お前は現存する魔法使いの中で最も優れているんだぞ……それなのに…)ｷﾞﾘｯ

廊下

男(魔法って言っても、俺のはせいぜい魔力を集めて五感を高めたり身体能力を上げたりするだけ。こんなの気功の方が近いだろ)ﾃｸﾃｸ

男「はぁ、俺ももう少し体格が大きかったら格闘技するんだけどなぁ……」

男(背はそれなりにあるし、足も速い方だと思うけど、細身なんだよなぁ……)

空手家「………」ﾃｸﾃｸ

男「………」

空手家「………」ﾃｸﾃｸﾃｸ

男「き、昨日の！！」

空手家「……？」

男「ほら、あの昨日不良に絡まれているところを助けてもらった！」

空手家「……ああ、君か。この学校の生徒だったんだな」

男「ありがとうございました。あの時はお礼も言えなくて」

空手家「別に良い。弱い者を守るために鍛えているのだからな」

男「よわ……」ｶﾞｰﾝ

空手家「では、失礼する」ﾃｸﾃｸ

男(すごい背筋……強いんだろうなぁ…)

幼馴染「え、もしかして空手家先輩に助けてもらったの？」

男「知り合いか？」

幼馴染「そりゃ、空手部の主将だから、あの人」

男「そうだったのか……」

男「俺もあんくらい強かったらなぁ」

幼馴染「じゃあ、あれやれば良いじゃん。僕の稽古の時に使う奴」

男「ああ、あれ？　あれは駄目だよ。ズルじゃん」

幼馴染「そうかな？　僕は気功の類も自分の力で出すのだからありだと思うけど」

男「いやいや、そうは言っても」

幼馴染「特に僕の流派は“守るために勝つ手段”としての空手を極める所だから、極論で言えば武器だって許されるんだよ」

男「まじか」

幼馴染「だから興味があるんなら見学においでよ！」

男「……気が向いたら」

幼馴染「へーい」

昼休み　図書室


男「………」ﾍﾟﾗｯ

男(小説って良いよなー、漫画と違って自分の思い通りに人物像描けるし、アニメと違って自分のペースで読めるし)

図書委員(以下眼鏡)「………」ｼﾞｰｯ

男「………」ﾍﾟﾗｯ

眼鏡(あんなイケメンが毎日毎日小説を読むなんてこの学校の七不思議のひとつです)ｼﾞｰｯ

眼鏡「って、毎日毎日見てる私きもいっ」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

男「……？」ﾁﾗｯ

眼鏡「っ！」ｶｧ///

男「………」ﾆｺｯ

眼鏡「………」ﾆﾔｧ///

眼鏡(ぎゃーーーっ、私キモイ顔してるーーーっ)

男(笑ってくれた。良い子だな)

眼鏡「もうだめだ。死のう……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

男「………」ﾍﾟﾗｯ

廊下


クーデレ「男君、そんな所でぼーっと立っていたら、見惚れて歩けないんだけれど」

男「えぇ？　それって理不尽じゃ……」

クーデレ「どう考えても男君が私が見惚れちゃうような姿形をしてるのが悪いわ」

男「ご、ごめん……」ｼｭﾝ…

クーデレ「あなたがそんなに辛そうな顔したら罪悪感で午後の授業ずっと泣いちゃうのだけれど」

男「ど、どうしろとっ！」

クーデレ「午後の授業も頑張ろうな、クーデレって言ってくれたら大丈夫」

男「午後の授業も頑張ろうな、クーデレ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

クーデレ「本当に男君はいつもいつも私の予想を上回る。これは私の方が……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

男「行っちゃった……」


先輩「いやー、モテモテですなぁ」ﾆﾔﾆﾔ


男「へあっ！？」

先輩「やーやー、男君の大好きな先輩ですよー」

男「こ、ここ二年の廊下ですよ」

先輩「知ってるよー」ﾆｺﾆｺ

男「じゃ、じゃあどうして？」

先輩「ひ・み・つ♪　じゃねー」ﾀﾀﾀｯ

男「………」

放課後

後輩「先輩！」

男(なんか今日はやたらと色んな子に絡まれるなぁ……)

男「ん？」

後輩「今日こそ私とバンド組んでもらいますよぉ！」

男「いや、俺音楽できねーし」

後輩「な、なら神の一手を！」

男「囲碁なんてもっとできねーよ」

後輩「ぐぬぬ……」

男「俺に出来るのはせいぜい家に帰って寝るだけ。じゃあな」

後輩「むきーっ、明日は一緒に遊んでもらいますよー！」

男(素直に遊んでくれって言ったら遊んでやるのに……まぁ面白いから放っておこう)


空手家「………」ﾀｯﾀｯﾀ


男(あの人はどうして部活に出ないんだろう……)

道場


男「失礼しまーす」

男(気になって来てしま……え？)


部員達「」ｸﾞｯﾀﾘ


男「だ、大丈夫ですか！？」

部員「あ、ああ、大丈夫だ。いつものことだから……」ﾊｧﾊｧ

男「いつもの……？」

幼馴染「空手家主将のトレーニングに付き合うと、こうなっちゃうんだよ」ﾊｧﾊｧ

男「幼馴染！？　お前まで！？」

幼馴染「はぁはぁ……毎日トレーニングしてても…んぐっ…はぁはぁ、あの人には敵わないや」

男(汗びっちょりで道着もはだけてて……)ｺﾞｸﾘ///

幼馴染「あ、興奮したでしょ。僕の身体見て」ﾊｧﾊｧ///

男「し、してねぇ！」



剣道部員「ういーっす！」ｽﾞｶｽﾞｶ



一同「！！」

男「剣道部員がどうして？」

幼馴染「主将に喧嘩を売って返り討ちにあって以来、何かと因縁つけてくるんだ。嫌な奴らだよ」

剣道部員「おいおい、だらしねーなぁ、神聖な道場で何を寝っ転がってんだよ！」ﾊﾞｼｯ

部員「ぐっ！」ﾊｧﾊｧ

幼馴染「やめろ！」

剣道部員「うっせー！」バキッ

部員「ぐぅ！？」ﾊｧﾊｧ

剣道部員「お前ら調子に乗ってんな」

幼馴染「どっちがだよ！　主将に負けた癖に！」

剣道部員「部長は本気を出してなかっただけだ！」バキッ

部員「ぐぅ！？」ｺﾞﾎｯ


男「やめろっ！」


剣道部員「あ？」

剣道部員(よく見りゃこいつ、学校一のモテ男で有名な男じゃねぇか)

男「彼らはトレーニングで休んでるだけだろ。卑怯だと思わないのか」

剣道部員「思わないね」ﾊｯ

男「なっ……」

剣道部員「格闘技って言うのはいついかなる時も戦えてなんぼだ。疲れたから負けました？　はっ、くだらねーな！」ドカッ

幼馴染「くっ！」ドサッ

男「幼馴染！！」

幼馴染「ぼ、僕は大丈夫……」

幼馴染(あ、そうだ。これを利用すれば)ﾆﾔﾘ

男「大丈夫って女の子なんだから痣にでもなったら……」

幼馴染「あーっ、痛いよぉ！　男！　悔しいよぉ！」ｸﾞｽｯ

男「」

幼馴染「男があいつを華麗にぶっ飛ばしてくれなきゃ僕もう……」ｸﾞｽｯ

男「な、なんの挑発かしらねーけど、俺お前の手当てを優先するぞ」

幼馴染「ちっ」


剣道部員「はっ、さすがモテ男様。プライドより女優先か」

男「何とでも言え、それに俺は」


空手家「何の騒ぎだ？」

部員達「主将！！」

剣道部員「」

部員一同(殺されたな)

空手家「貴様、剣道部の道場はあっちだぞ」

剣道部員「あ、ああ、分かってるよ」ﾀﾀﾀｯ

男「逃げるのかよ」ﾊｯ

剣道部員「っ！」ｶｧ////

幼馴染「あっ」

男「え？」



空手家「貴様、なぜ戦意のない者に追い打ちをかけた」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

男「」



部員達(主将そういうのにめっちゃ厳しいからなー)

男「お、俺はこの人たちの苦しみをあいつにも！」

空手家「格闘家は身体以外で何も救われないし救えない。部員の中で誰一人とて今の言葉ですくわれた奴などおらん」

男「……はい」ｼｭﾝ…


剣道部員「ぐひひ、ばーかばーか」


幼馴染「あ」

剣道部員「しまっ」

空手家「………」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

男「なんでこんなことに……」

幼馴染「道着にあってるよ男」ﾆｼｼ

男「ありがとさん」

剣道部員「お前、ここの部員じゃねーンだろ」

男「それどころか格闘技の経験０だよ」

剣道部員「ひひっ、遊んでやるよ」

男「ありがとさん」


空手家「お互いわだかまりを残さぬために死力を尽くしてもらう。いいな」


男「分かりました。後は野となれ山となれっす」

剣道部員「ああ分かったよ」

幼馴染「男」

男「分かってるよ」

男(別に俺は部員じゃないんだ。好きにやらせてもらうさ)



空手家「はじめっ！」

剣道部員「きぇええええええい！！」ﾂｷｨｯ


部員達「いきなり突きかよ！　ひでぇ！！」

剣道部員(うるせー！　まずは勝つんだよ！)ﾋｬｯﾊｰｯ


男「………」ｽｩ…

男(体内の魔力を右手に集中)ｽｯ


空手家「？」

空手家(なんだ、あの右手に集まる穏やかな光は……)


男(さすがに放出したら命の危険に関わるから、衝撃だけ……)ｺｫｫ…


剣道部員「死ねやこらぁああああ！」

男「はぁ！！」ｺﾞｯ


空手家「！？」


　――　竹刀が砕ける音が道場を駆け巡り、剣道部員は後ろに吹き飛んだ。


男「………」ｼﾞｭｩｩｩ

男(手…火傷したかも……)


部員「お……おぉ…うぉおおおおおお！！」

幼馴染「主将？」

空手家「……一本！」

男「……はぁはぁ…｣

部員「今のなんだ！？」

部員「ていうか、あのへっぽこな突きでどうやってあんな威力を！？」

部員「お前ウチに入れよ！」

男「あ、あの……」


空手家「……貴様」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ


男「え、えっと……」

男(ズルしたのがばれたか！？　……ってバレるか)

空手家「才能ありそうだな。興味があったらまた来るが良い」ﾌｯ

男「えっ？」ｿﾞｸｯ///

男(誉められた……？)

幼馴染「へへ、だから言ったっしょ？」

男「………」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

家

男「ただいまー」

妹「みんなの憧れ、魔女っ子妹ちゃんだよ★」ﾋﾞｼｯ

男「………」

妹「………」

男「………」ﾖｲｼｮ

妹「うわーーーん！　無視しないであにぃ！！」ｷﾞｭｰｯ

男「はいはい、姉さんは？」

妹「あねぇは残業、大お兄様も残業だよ★」

男「それじゃあ今日は二人か」

妹「危険な夜だね★おにぃ」

男「ああ、危険だから友達の家に泊まりに――」

妹「冗談だから！！」ｷﾞｭｰｯ

男「ご飯は？」

妹「………………作って？」ﾆｺｯ

男「……何が良いんだよ」

妹「ホウレンソウのおひたし！」

男「渋いな……」

妹「えへへ、和食が好きなのら★」

中途半端ですが今日はここまでにします！

現在のハーレム状況

先輩・眼鏡・後輩・クーデレ
　　　　↓
幼馴染→男←妹
　　　　↑
　　　　秀才


では！

空手家は男です。かなり強烈な男です。

少しだけ続きー

自室

男「……あの一撃、気持ちよかったな…」ﾎﾞｰｯ

男(格闘系のヒーローに憧れてた時期もあったなぁ……)

妹「おにぃ、なんかにやけてない？」

男「へ？」

妹「まーたトラぶったんですかねー」ｼﾞﾄｰｯ

男(トラブル……まぁ確かにトラブルだな)

男「ああ、かなりのトラブルだったな」

妹「！！」ｶﾞｰﾝ

妹(おにぃが！！　トラぶるを自覚してる！？)

妹「とと、トラブルってどんなトラブルですかねおにぃ」ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

男「どんな……？」

男(妹心配性だし、少しにごしておくか……)

男「知り合いが襲われて」

妹「ひぇ！？(知り合いが強姦に！？)」ｶﾞｸｶﾞｸ

男「俺は襲った奴を改心させて」

妹「ふぁっ！？(強姦魔を改心させるって何で！？)」

男(……いや、少しくらいおにぃが強いってとこ見せないとな)

男「相手が棒を使ってきたんだけど」

妹「」ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ

男「俺はその棒に向かって――」


妹「だぁあああ！　も、もう勘弁してくださいですー！！」ﾁﾉﾅﾐﾀﾞ


男「へ？」

男「最後まで聞いてくれよ」

妹(まだこれ以上何かあるんですか！？)ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

男「昨日不良に絡まれた時に空手家が助けてくれたんだ」

妹(不良に強姦されてる時に筋骨隆々の男が助けてくれた！？)

男「その人(の強さ)に惹かれるところがあって、お礼も言えなかったからいつかまた会いたいと思ってたんだけど」

妹(おにぃのケツの穴はいったいどれだけ貪欲なんでしょうか……)ｹﾞｯｿﾘ

男「実はウチの空手部の主将でさ」

妹(運命の出会いまで！？)

男「しかも誉められちゃったんだぁ」ﾃﾚﾃﾚ///

妹「ナニをですか！？」

男「な、何って、そりゃあ……“突き”に決まってるだろ」

妹「」

男「俺も練習すれば強くなれるかな」ｱﾊﾊ

妹「………」

男「妹？」

妹「おにぃの……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

男「？」

妹「おにぃの……」

男「どうし――」



妹「おにぃのケツの穴はグローバル精神の塊ですぅうううううう！！」



男「………は？」


※この後めちゃくちゃ説明した。

空手家ってこんな感じ？CV:三宅
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