真姫「……」
穂乃果「…スー…スー…」zzz
真姫「穂乃果が寝てる…」
真姫「もうすぐ練習なのに…」
真姫「海未とことりはどこへ行ったのかしら」
穂乃果「んふ…」
真姫「…」
真姫「…」ツンツン
穂乃果「ふきゅ…」
真姫「ぐっすり…寝てるわね」
穂乃果「んふふ…」
真姫「可愛い寝顔…」
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真姫「…」キョロキョロ
真姫「誰もいないよね…」
穂乃果「……」zzz
真姫「穂乃果」
真姫「ありがとうね…」
真姫「私を見つけ出してくれて」
真姫「んっ…」チュッ
穂乃果「んふっ…」
真姫「ありがとう」
真姫「私って…その…ポーカーフェイスだから…」
真姫「まだ…こんな時にしか言えないけど」
真姫「好きよ、穂乃果」
真姫「私、穂乃果に出会えて本当によかったと思ってる」
真姫「あの頃の」
真姫「私を救いだしてくれたのは穂乃果だったから」
真姫「私を必要って」
真姫「ありのままの私を必要だって」
真姫「そう言ってくれたから」
穂乃果「んふふ…」ガサガサ
真姫「っと…!」
真姫「寝てるわよね…?」
真姫「こんなこと言ってるのを聞かれたら、恥ずかしくて死んじゃうわ」
希「ふふっ、そんなこと直接言わんと意味ないやん?」
真姫「そうだけど…!」
真姫「恥ずかしくて…」
真姫「って…希!?」
真姫「い、いまの聞いてたの!?」
希「しー」チョンチョン
穂乃果「かー…」zzz
真姫「もうっ…」
希「寝てる穂乃果ちゃんにお礼言うなんて、可愛いところあるやん」
真姫「茶化さないで!」
希「はは」
希「でも、さっきも言ったように」
希「そういうことは穂乃果ちゃんに直接言うべきちゃう?」
真姫「言えたら苦労してないわよ…」
希「ふふっ、まあそうやな」
真姫「私って、いつもキツい態度とっちゃうし…」
真姫「そうなの…素直になれない」
真姫「自分が素直に思ってるように話せない…」
真姫「昔から…ね」
希「そっか」
希「でも今は、素直に話してくれるやん?」
真姫「あなたには…」
真姫「何故か何でも話せちゃうのよね」
希「へー」
希「なんか嬉しいやん」
真姫「ママと話してるみたいで…」
希「ママって…」
希「ウチはまだ高校生なんやけど!」
真姫「それほど親しみやすいってことよ」
希「ふふん」
希「まあ、ありがとう…かな?」
希「ウチがなんでも聞くから、なんでも真姫ちゃんのこと話してな?」
真姫「…」
真姫「あの…私ね」
真姫「今では、凛や花陽や…みんながいるけど」
真姫「穂乃果と出会うまで…友達らしい友達ってあんまりいなくて…」
希「…」
真姫「でも別にのけ者にされてたとか、いじめられてたとかそういうんじゃないの」
希「うん」
真姫「私の出た中学やこの学校はそんないじめとかする人はいないし」
真姫「皆優しい人ばっかり」
真姫「私が一人でいると、話しかけてくれる」
真姫「でも、結局…私は一人になる」
真姫「この性格が悪いの」
真姫「いっつもツンケンしてて…」
真姫「近づく人を皆はね除ける…」
クラスメイト『西木野さん!』
真姫『は、はい…なに?』
クラスメイト『西木野さんって頭いいよね!』
クラスメイト『いっつもテストは満点だし!』
真姫『そう…』
クラスメイト『何か勉強のコツとかあるの?』
クラスメイト『よかったら教えてよ!』
真姫『べ、別に…何も…』
真姫『ただ、効率よく勉強するだけよ…』
クラスメイト『…』
クラスメイト『そ、そう…!』
クラスメイト『やっぱり、頭いい人は違うんだねー…!へへ』
クラスメイト『そ、それじゃあね!』タタッ
真姫『あっ…』
真姫「でも…この人はしつこかった」
穂乃果「ふふん…」zzz
真姫「何度突き放しても、『真姫ちゃん!真姫ちゃん!』って…」
希「穂乃果ちゃんらしいね」
希「それで…真姫ちゃんは穂乃果ちゃんを好きになったと?」
真姫「ま、またそういうことを!」
希「まあ、聞かせてよ」
希「どんな風に穂乃果ちゃんを好きになったか」
希「『ママ』みたいなウチに聞かせてよ!」
真姫「希…あなた、ママって言ったこと、気にしてるでしょ」
希「別に…?」
真姫「まあ、いいわ…」
真姫「さっきも言ったように、この人は何度も私を呼んでくれた」
真姫「スクールアイドルなんてものに誘われちゃったけどね」
真姫「でも、私は名前を呼ばれる度に冷たく突き放した」
真姫「でもね、穂乃果はそんな私を受け入れてくれた…」
穂乃果『真姫ちゃん!真姫ちゃーん!』
真姫『何?また来たの?』
穂乃果『くるよー!穂乃果、真姫ちゃんのピアノ大好きだもん!』
真姫『別に…私、特別にピアノがすごい訳じゃないし…』
真姫『クラシックのCDを聞く方がよっぽど良いわよ』
穂乃果『そんなことないよ!真姫ちゃんが弾いてるっていうのがいいんだよ!』
真姫『はぁ?』
穂乃果『ピアノの弾くときの顔の表情や手の動きとか…そういうもの全部含めて、真姫ちゃんのピアノが好き』
真姫『…!』ドキッ
真姫『か、顔なんか見ないでよ!』
真姫『もうっ!馬鹿!あっちいきなさい!』
穂乃果『えへへ、相変わらずキツいな~』
穂乃果『でもね、穂乃果…そんな真姫ちゃんが好き』
真姫『っ…!』
真姫『なっ、なに意味わかんない事言ってんのよ!』
穂乃果『あのね』
穂乃果『真姫ちゃんはそうやってキツく言うけど』
穂乃果『本当は優しくて…綺麗で繊細な心を持ってるってこと知ってるよ』
穂乃果『だから、キツく言うのだって好きになれる』
真姫『…////』カァァァ
真姫『…あ、ああ』
穂乃果『あ?』
真姫『あ、あなたが私の何を知っているのよ!?』
真姫『勝手に私の心を決めないで!』
穂乃果『勝手に決めた訳じゃないよ』
真姫『はぁ?』
穂乃果『わかるの…』
穂乃果『真姫ちゃんのピアノを聴いていたら…』
穂乃果『真姫ちゃんの心が…凄く綺麗だって…』
真姫『…音』
穂乃果『うん』
穂乃果『穂乃果、音楽の知識とか全然無いけど…』
穂乃果『真姫ちゃんが音に込めた気持ちは読める』
穂乃果『それはとても純粋で、綺麗で…とても脆くて…』
穂乃果『とても魅力的』
穂乃果『ずっと聴いていたくなる…心の音』
穂乃果『だから、穂乃果…真姫ちゃんのピアノが大好き!』
穂乃果『それで、真姫ちゃんも大好き!えへへ』
真姫『////』カァァァ
穂乃果『もう少し、ピアノ…聴いていってもいい?』
真姫『か、勝手にしなさい!』プイッ
穂乃果『あはは、勝手にするよー』
真姫「私ってね、この性格…嫌いなの」
希「性格…ツンケンしてるところ?」
真姫「うん…まあ…いわゆるポーカーフェイスってところ」
真姫「さっきも言ったけどね」
真姫「上手く表情を出せなかったり、キツく当たっちゃったりで…周りの人たちは私から離れていっちゃう」
希「そう…」
真姫「でも、穂乃果はこんな性格も含めて私を好きだって言ってくれた」
真姫「私の音楽を…私を好きになってくれた穂乃果が私も好き」
希「そっか…」
真姫「穂乃果に出会えてよかった」
真姫「μ'sに入ってよかった」
真姫「あなた達にも出会えたしね」
希「ふふっ、よかった」
希「ウチらだって真姫ちゃんの事大好きやのに~って思ってたから」
真姫「焼きもち?」
希「ちょっとね~」
真姫「それでね」
真姫「穂乃果は…私のそのままを受け入れてくれる」
真姫「でもね」
真姫「だからこそ」
真姫「いつだって素直な自分でいたいって思うの」
真姫「ポーカーフェイスな自分から変わりたいって」
希「…」
希「そうかそうか…」ナデナデ
真姫「ちょっ!撫でないで!」
希「真姫ちゃん、頑張ってな」
ガチャ
真姫「え…?」
真姫「どこいくのよ!希!」
穂乃果「んっ…」
真姫「!」
真姫「あ…」
真姫「そっか…」
真姫「…希、ありがとう」
穂乃果「あえ…?」
穂乃果「穂乃果…寝ちゃってたのか…」
真姫「…」
穂乃果「ふぁぁぁぁ…うう~」
穂乃果「真姫ちゃん、おはよー」
真姫「おはよーって、放課後なんですけど!」
穂乃果「あはは、ぐっすり寝ちゃってたからさ~」
穂乃果「おはよーって感じなの」
真姫「知らないわよ」
穂乃果「ところで真姫ちゃん一人?」
真姫「そうね」
穂乃果「ねぇ、何してたの?」
真姫「別に…」
真姫「特に何も…」
穂乃果「そっかぁ…」
穂乃果「でも、側に真姫ちゃんがいてくれてよかったなぁ」
真姫「へぁっ!?」
穂乃果「えへへ、だって寝過ごしても起こしてくれるし」
真姫「馬鹿…」
真姫「…」
穂乃果「あえ?真姫ちゃんどうしたの?」
真姫「あ、あの…穂乃果」ドキドキ
穂乃果「ん?なあに?」
真姫「わ、私ね…穂乃果の事がね…」
真姫「す、す…」
真姫「すすすすす!」
穂乃果「す?」
真姫「ああー!?」
穂乃果「!?」ビクッ
ガチャ
真姫「やっぱり言えないー!」ダダダ
穂乃果「ど、どうしたのかな…真姫ちゃん…」
希「ふふっ、それで真姫ちゃん…可愛くて」
希「素直な自分でいたいって…」
希「何か恥ずかしいけど、真姫ちゃんがそんな事思うようになったのが嬉しいんよ」
絵里「ふふっ、わかるわよ」
絵里「真姫ってμ'sに入って凄く変われた気がするのよ」
絵里「私もだけど…」
希「そうやね…」
希「あっ…そういえば」
希「今、真姫ちゃんと穂乃果ちゃんを二人きりにしてきたんやけど…」
希「真姫ちゃん、ちゃんと言えるかな…?」
絵里「真姫には上手くいって欲しいわ」
ドドドドドド
真姫「のぞみーー!」ダキッ
絵里「あら、噂をすれば…」
希「どうしたん?真姫ちゃん」
真姫「また、言えなかった…」
真姫「せっかく、二人きりにしてくれたのに…」
希「そっか…」ナデナデ
真姫「もう嫌になっちゃうわ…」
希「そんなに沈まないの」
希「次、また頑張ればええやん」ナデナデ
真姫「うん…」
絵里「そうよ」
絵里「大事なのはしっかり伝えることだけよ」
絵里「焦ってもいいことないわ」
真姫「うぅぅ~」
真姫「ってエリー!?」
真姫「ちょっと!希!」
真姫「エリーに話したの!?」
希「あはは~、ごめんな」
真姫「酷いわ!」
絵里「聞かなくても真姫を見てたら何となくわかるわよ」
真姫「えっ」
絵里「ミーティングとかでもいっつも穂乃果の方をチラチラ見てるし」
真姫「えぅ…」
絵里「大丈夫よ、別に言いふらしたりしないし」
絵里「それに、私も真姫の事…応援してる」
真姫「エリー…」
絵里「私もね…素直になれないっていう気持ち…多少はわかるのよ」
希「…」
絵里「でもね」
絵里「私のありのままの気持ちをぶつけても…」
絵里「変わらずに私を好きでいてくれる人がいるから」チラッ
希「?」
絵里「素直になれるっていうか…」
絵里「何言ってるんだろ…私」
絵里「上手く言葉がまとまらないわ」
真姫「…」
真姫「ありがとう、エリー」
絵里「うん」
絵里「真姫」
絵里「届くといいわね、あなたの素直な気持ち」
穂乃果「う~!穂乃果だって頑張ってるんだもん!」
真姫「あっ!ほの…」
海未「結果が出ないと意味ないでしょう!」
穂乃果「本番になったら出来なくなっちゃうんだもん~!」
海未「それはあなたの努力が足りないからです!」
真姫「あ…」
海未「いいですか!今日から寝る前に二時間は勉強してください」
穂乃果「無理!寝ちゃうもん!」
海未「なら、学校が終わったらうちに寄ってください」
海未「勉強をみてあげます」
穂乃果「ええー!?」
真姫「……」プクー
真姫(相変わらず…仲いいわね…)
穂乃果「ん?あっ!真姫ちゃん!」
真姫「…!」
穂乃果「真姫ちゃーん!ねぇ、さっきは何を言おうとしたのー!?」
真姫「別に!何も!」
穂乃果「何もないことないでしょー」
穂乃果「教えてよー!」ユサユサ
真姫「ああもうっ!」
穂乃果「えへへ、教えてよ~」
海未「穂乃果、真姫が嫌がってますよ」
穂乃果「あっ、ごめんね…真姫ちゃん」
海未「穂乃果はいつもいつも強引なんですから!」
海未「いいですか、穂乃果はもうちょっと奥ゆかしさというものをですね…」
穂乃果「ううっ…」
真姫「むぅぅ…」
真姫「…もう行くわ」
穂乃果「あっ!真姫ちゃん待ってー!」
海未「あっ…真姫…」
穂乃果「行っちゃった」
海未「…」
海未「穂乃果」
海未「真姫を…追いかけて」
穂乃果「え?」
穂乃果「ちょっとまって、穂乃果何がなにやら…」
海未「そんなことはいいですから」
海未「はやく…!」
穂乃果「う、うん!わかった!」ダッ
海未「はぁ…今日は特別ですよ」
海未「頑張ってくださいね、真姫」
音楽室
真姫「はぁ…」
真姫「もう、馬鹿みたい…」
真姫「海未に嫉妬しちゃって…」
真姫「はぁ…」
真姫「こんなんで伝えられるのかしら…私の気持ち」
真姫「嫌になっちゃうわ…」
真姫「寝てる間だったら言えたのにな…」
『真姫ちゃん、みーつけた!』
ガシッ
真姫「きゃっ!」
穂乃果「えへへ、真姫ちゃん捕まえたっ!」
穂乃果「もう逃げないでよ!」
真姫「ほ、穂乃果!」
真姫「は、話なさい!」
穂乃果「いーや!」
>>32
音楽室
真姫「はぁ…」
真姫「もう、馬鹿みたい…」
真姫「海未に嫉妬しちゃって…」
真姫「はぁ…」
真姫「こんなんで伝えられるのかしら…私の気持ち」
真姫「嫌になっちゃうわ…」
真姫「寝てる間だったら言えたのにな…」
『真姫ちゃん、みーつけた!』
ガシッ
真姫「きゃっ!」
穂乃果「えへへ、真姫ちゃん捕まえたっ!」
穂乃果「もう逃げないでよ!」
真姫「ほ、穂乃果!」
真姫「は、離しなさい!」
穂乃果「いーや!」
穂乃果「ねえ」
穂乃果「こんな暗いところで何で隠れてるの?」
真姫「別に…」
穂乃果「何でさっき走って逃げちゃったの」
真姫「何でもないわ」
穂乃果「言ってくれるまで離さないよ!ぎゅーっ!」
真姫「あぅ…」
穂乃果「真姫ちゃん」
穂乃果「穂乃果は真姫ちゃんの事は何でも受け入れるよ」
穂乃果「だって真姫ちゃんの事大好きだから」
真姫「ほ、穂乃果…」ジワッ
穂乃果「だから何でも言って?」
真姫「…」コクッ
真姫「あ、あのね…」
真姫「私…穂乃果の事が好き」
穂乃果「…!」
真姫「あなたの優しいところ、明るいところ、暖かいところ…全部好き」
真姫「この学校であなたに出会えてよかった」
真姫「どうしようもなくて…何の輝きもない日々から、私を救ってくれてありがとう」
真姫(やっと伝えられる…この気持ち)
真姫(私の素直な気持ち)
真姫「私を見つけ出してくれて、ありがとう」
おわり
このSSまとめへのコメント
もう少し長くして欲しいわ、のんたんのエリチカのも書いてください
まぁ、良かったんじゃないですかね?
真姫ちゃんかわいいいいいいい