モバP「俺ってそんなにネガティブ思考ですか?」 (194)
お久しぶりです。
以前、以下の二つの作品を書いていた者です。
皆様の暇つぶしになったら幸いです。よろしくお願いします。
『モバP「加蓮と仲が良すぎだって?」』
モバP「加蓮と仲が良すぎだって?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402242543/)
『みく「知ってはならないにゃん・にゃん・にゃんの裏側?」』
みく「知ってはならないにゃん・にゃん・にゃんの裏側?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404650156/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405261609
ちひろ「だって、そうじゃないですか?」
モバP「…自分ではそんなことないつもりなんですけどね」
ちひろ「はー、もう少し自分を客観的に見ようと努力した方が良いと思います」
モバP「そうですか。…少しコーヒー淹れてきますね」
ちひろ「はーい。ごゆっくり。それじゃ、仕事頑張りますか」
ちひろ「…」カタカタ
ちひろ「……」カタカタカタ
ちひろ「………」カタカタカタカタ
ちひろ「モバPさん、コーヒーを淹れに行ったにしては結構遅いですね。どうしたんでしょう?…もしかして!」ガタッ
ちひろ「きゃああああ!ガス臭い給湯室でモバPさんが倒れている!ゲホゲホ!
しっかりして下さい!今救急車呼びますから!まず、換気してモバPさんに新鮮な空気を吸ってもらわないと!」
モバP「ちひろさん、止めてください。俺なんて生きる価値皆無なんですから」
ちひろ「どうしてそう思うんですか!」
モバP「だって、ちひろさん言ったじゃないですか」
ちひろ「はい?私、何かモバPさんにヒドイこと言いましたか?」
モバP「自分を客観的に見れないって言ったじゃないですか
……それはつまり、俺は思い込みが激しいってことですよね。
それで、それが原因で、俺はアイドルをスカウトできなくて、社長が連れてきてくれたアイドルにも嫌われて
…アイドルに嫌われていたらプロデューサー業ができないんだ。
そして、……事務所のお荷物になって……金食い虫になって……皆から馬鹿にされて……ボロ雑巾みたいに捨てられるんだ。
だから……俺は生きる価値なしなんです!死なせてください!」
ちひろ「コイツ、マジめんどくせーーー!!」
こんな感じで、できるだけ毎日更新して行きます。
出してほしいアイドルがいましたら、書きこんで下さい。
気が乗れば、皆様のリクエストに答えて行こうと思います。
part2.「初めてのスカウト」
沙紀「おー、なかなか良い感じっすね。もう少しまろみを表現できたら完成っす」
モバP「何をしているんですか?」
沙紀「見ての通りグラフィティっすよ。アタシに何か用っすか?」
モバP「すみません。少しお話を聞いていただけませんか?」
沙紀「えーっと、ナンパですか?アタシそういうチャラいのキライっす」
モバP「そうじゃなくて…私の勤めているアイドルプロダクションにスカウトしようかなと思いまして…」
沙紀「へー、ずいぶん手の込んだナンパっすね。名刺まで作って、スーツ着て」
モバP「……信じてもらえませんか」
沙紀「悪いっすけど、そんな美味しそうな話って世の中転がっていないって思ってるんで」
モバP「…そうですか」ドヨーン
沙紀「話はそれだけっすか?」
モバP「はい。……ありがとうございました」トボトボ
数分後…
沙紀「よし出来た!んー、もう少しダイナミックさが欲しかったな。さ、帰りますか」
沙紀「…え?大変っす!川の中で誰かうつ伏せになって浮いてるっす!早く助けないと!」バシャバシャ
沙紀「大丈夫っすか!?しっかりして下さい!」
モバP「離して下さい!スカウトに失敗したプロデューサーなんて生きる価値なしなんだぁ!」
沙紀「あれ?もしかして、さっきのお兄さん!?…マジでアイドルプロダクションの人だったんだ」
モバP「高校生ぐらいの女の子から俺ってそう見えるんだ」
沙紀「へ?」
モバP「胡散臭くそうで…チャラそうで…陰気臭そうで…駄目人間に見えてるんだ。
……だから、営業に行っても誰も相手にしてくれなくて、仕事をひとつも事務所に持ってくることができないんだ。
……それが原因で俺は首になるんだ……もう駄目だぁああーー!溺れて死んでやるぅ!」バタバタ
沙紀「ちょ!マジで落ち着くっす!話を聞くから、死ぬのは止めてほしいっす!」
一時間後冷静さを取り戻したモバPから話を聞いた沙紀はアイドルを志すこととなる。
part3.「互いの呼び方」
沙紀「おはようございます。モバPさん、ちひろさん」
ちひろ「おはようございます」
モバP「おはようございます。吉岡さん」
沙紀「モバPさん、アタシのことは沙紀って呼んでほしいっす」
モバP「でも…」
沙紀「これから一緒にトップアイドル目指して頑張っていく仲なんっすから、それぐらい距離を縮めないと駄目と思うっす」
モバP「…そうでしょうか?」オドオド
沙紀「そうっす」
モバP「ですが、俺たち知り合ってまだ三日ですから、いきなり馴れ馴れしく良い歳した男が女の子の名前を呼ぶのは…」オドオド
沙紀「モバPさん、アタシが良いって言ってるから良いだから、名前で呼んだら良いんっすよ。あんまりそうやって拒否していると男らしくないっすよ」
モバP「すみません」ドヨーン
沙紀「そこまで落ち込まないで欲しいっす」
モバP「すみません。ちょっと窓を開けて外の空気吸いに逝ってきます」トボトボ
沙紀「モバPさん、どうして窓の格子に足をかけてるんですか?ちょ!身を乗り出したら落ちるっす!」ガシッ
モバP「放してくれ!男らしくない男なんて一回死んで人生やり直した方が良いんだ!」ジタバタ
沙紀「男らしくないって言ったこと謝りますから、早まらないで欲しいっす!」
モバP「やっぱり男らしくないんだ!もう駄目だぁ!俺なんて生きる価値のないクドア・セプテンプンクタータ以下のいらない存在で、死んで畑の肥料になる以外に価値なんか無いんだぁ!」
ちひろ「そんなことないですって!クドアなんとかって知らないですが、モバPさんって仕事できるからとっても私は男らしいと思いますよ。だから、ね!ほら、そこから降りて下さい!」アセアセ
モバP「そうですか?」
沙紀「はい。アタシもモバPさんは男らしいと思うっす。車の運転が上手くて、力持ちで、仕事が出来て、背が高くて、そんなところアタシは男らしいと思うっす」
モバP「はぁ…」
沙紀「ただ、もう少し自信を持った方が…」
モバP「Yes! I can kill me!!!」ピョイーン
ヒュー
グチャ
沙紀「ちひろさん!119!119って何番っすか!」アセアセ
ちひろ「落ち着いて、沙紀ちゃん119番は119番よ!」
その後、ちひろが呼んだ救急車はモバPを載せて病院に行きました。
幸い、打ちどころが良かったのか内臓破裂程度ですんだので、数日で退院することができました。
そして、退院後、モバPは沙紀のことを名前で呼ぶようになりました。
part4.「初めの一歩…の前」
沙紀「スカウトっすか?」
ちひろ「うん、それが今日のモバPさんの予定」
沙紀「それがどうしたんっすか?」
ちひろ「沙紀ちゃん忘れたの?モバPさん、沙紀ちゃんのスカウトの時自殺しかけたじゃない」
沙紀「あ、確かにそうでしたね」
ちひろ「また、自殺しかねないから、そばでサポートしてもらえないかしら?」
沙紀「今日は自主練だけなので、大丈夫っすよ」
ちひろ「じゃあ、お願いね」
沙紀「しかし、大変っすね。モバPさん、仕事は本当にできるのに、女性にちょっとでも傷つくようなことを言われると途端に超ネガティブ思考になって自殺しようとするんですから」
ちひろ「あれさえなかったら、完璧超人なのにね。本当にあのネガティブ思考どうにかしてほしいわ」
ドサ
ちひろ「え?…モバPさん?」
モバP「陰口言われるほど俺のネガティブ思考って皆さんに迷惑かけてたんですね」
ちひろ「あの…ですね…モバPさん、誤解です。そう、話し合いましょう。ね」
沙紀「そうっす!ね、だから、階段の方に後ずさりしないで下さい。
ほ~ら、怖くないっすよ~。酷いこと言ってないっすよ~。空耳っすよ~」
モバP「空耳?」
ちひろ「そう!空耳!空耳ですよ!」
モバP「そっか、俺空耳が聞こえるんだ…はは…」
ちひろ「え?ちょ!」
モバP「俺のこの空耳のせいで…仕事の内容を聞き違えて…クライアントに迷惑かけて、
CGプロにも迷惑かけて…負債を作っちゃって…そのせいで不渡りを出してしまって…CGプロは倒産して
…俺は借金まみれになった挙句……沙紀のトップアイドルになるっていう夢を壊してしまうんだ。
もう駄目だぁぁあああああああ!階段から落ちて死んでやるぅううう!」ダダダダダ
ガラガラドッシャーン
沙紀「ちひろさん、救急車ってどこに繋がるんですか!」アタフタ
ちひろ「沙紀ちゃん、落ち着いて!とりあえず、短縮ダイヤルの1よ!」
part5.「新人」
数日後…
沙紀「ただいまっす」
ちひろ「スカウトどうでしたか?」
沙紀「成功したっす!幸子ちゃん、この人はCGプロの事務員千川ちひろさんっす」
幸子「輿水幸子です。よろしくお願いします」ビクビク
沙紀「幸子ちゃん、ウチの事務所ではモバPさんだけが特異な人っすからそこまでビビらなくても大丈夫っすよ」
幸子「そ、そうですか…ふ…ふふっ!沙紀さん、何を言っているんですか?そもそもボクは怖がってなんかいませんよ」ドヤッ
ちひろ「そういえば、モバPさんは?」
沙紀「あー……また救急車で運ばれたっす」
ちひろ「また?!…何があったんですか?」
沙紀「アタシとモバPさんが一緒に幸子ちゃんに声をかけて喫茶店で三人で話していた時なんっすけど……」
モバP『輿水さんはトップアイドルになる資質を持っていると私は思っていますので、ぜひCGプロに来てください』
幸子『ボク、カワイイですからね』ドヤッ
モバP『はい。レッスンさえ積めば、一二を争うアイドルになるはずです』
幸子『ボクが一番カワイイに決まってますよ。プロデューサーさんはそんなコトも分からなかったんですか? 失礼ですね!』
モバP『え?』
幸子『でも、いいです、許してあげます!その代わりにボクがカワイイって証明するの手伝って下さいね!』ドヤッ
モバP『……』
沙紀『モバPさん、大丈夫っすよ!輿水さんは自信家なだけっす!だから、落ち着くっすよ!ゆっくり空気を吸って下さい』
幸子『プロデューサーさんはボクがアイドルなることに感謝して、今すぐボクを崇めるべきです。
そんなことも知らないのですか?女の子の扱いを知らないなんて、プロデューサーさんは可哀想ですね!』ドヤッ
モバP『……』ブチッ
幸子『何か、変な音がしましたね。プロデューサーさん、何か口から落ちましたよ。食べ物を口から零すなんてテーブルマナーが出来てま…せ……』
モバP『…』バターン
幸子『ひぃ!口から赤い泡を吹いて白目むいて倒れた!』
沙紀『もしもし、救急車っすか!○×っていう喫茶店で舌を噛み切って倒れた男の人がいるっす!
血が口からマーライオンみたいに出てるので、AB型の輸血の用意お願いするっす!大至急お願いします!』
沙紀「…って、ことがあったんですよ」
ちひろ「うわー、相変わらずめんどくさい人ですね」
part.6「男には仕返し、女には自殺」
モバP「お騒がせしました。なんとか舌がくっついたので職場復帰します。
今日の予定ですが…沙紀はテレビの収録、輿水さんはレッスンですね。
沙紀は初めての収録だから、俺がついて行くよ。
輿水さんはルキトレさんがレッスンルームに○○時に来るのでそれまで好きなように過ごして下さい」
沙紀「了解っす」
幸子「分かりました」
モバP「沙紀は出る準備できてるか?」
沙紀「出るの早くないっすか?」
モバP「あー、テレビの収録前にスタッフさんや共演者への挨拶回りが重要だからな」
沙紀「なるほど。アタシはこの鞄さえあれば大丈夫なので、いつでも出れますよ」
モバP「オッケー、じゃ、行こうか」
沙紀「はいっす」
挨拶回りとテレビの収録が終わり、沙紀は現場にいたスタッフや共演者に挨拶をする。
そして、普段着に着替えるために控室に戻ろうとした時だった。控室の中からモバPと誰かの話している声が聞こえてきた。
偉い人「CGプロさん、おたくまだ出来て間もないんですよね?」
モバP「はい」
偉い人「じゃあさ、ここのテレビ局の人とはあまり繋がりないよね?」
モバP「まー、そうですが…」
偉い人「ふーん、沙紀ちゃんとてもいい子だし、テレビ局の他のスタッフに口利きしてあげようか?」
モバP「本当ですか?」
偉い人「そのかわり、今晩寝かせてよ」
モバP「…」
偉い人「もちろん。断るはずないよね?
断ったら、なんでか勝手にテレビ局内であらぬ噂が流れて、おたくのプロダクション潰れちゃうんだからさ。
賢明なら、どうするべきか分かるよね?」
枕営業の強要現場を聞いてしまった沙紀は恐怖で震える。
偉い人「というわけで、今晩、△□のレストラn」
モバP「ぱぱらぱっぱぱー、録音中のボイスレコーダー!」
偉い人「…え?」
モバP「ふふふ。偉い人君、これはね、どこかの誰かさんが未成年に淫行を強要しようとした現場を収録した証拠なんだよ。
もしこれが、裁判所に流れたら…ふふふ」
偉い人「は!?ちょ!お前何やってんだ!」ボコッ
モバP「いてて、偉い人君、暴行罪も追加されちゃったね」
偉い人「うるせー!こんなもん壊しちまえば意味なんかねーんだよ!これで証拠は隠滅だ!
よくも俺を脅そうとしたな!一生てめえは俺の奴隷にしてやる」バキ
モバP「ふふふ…偉い人君、こんなこともあろうかと、すでに事務所に音声記録が流れているんだよ」
偉い人「なんだと…」
モバP「さーて、どうしようかな。誰かに顔を殴られたから痛いなあー。思わず、警察に駆け込んじゃうほど」
偉い人「ま!待ってくれ!なんでもするから、警察だけは…」
モバP「駄目。いずれトップアイドルになる沙紀をキズものにしようとしたクズ野郎は牢屋にぶち込まれてろ」バキッ
偉い人「あべし!」
モバ「いててて…さて、沙紀が戻ってくる前に、顔を洗ってなんとか誤魔化さないと…」
ガチャ
沙紀「あ」
モバP「沙紀?…もしかして、今の話聞いてたか?」
沙紀「…はい」
モバP「すまん。俺がまだ駆け出しだから、こんな話が…でも、ちゃんと断ったから…その」オロオロ
沙紀「くすっ…モバPさん、本当に無茶しすぎっす。
でも……アタシを守ってくれたモバPさんのこと…アタシは…す
…って!頸動脈にカッターナイフを当てちゃ駄目っす!」ガシッ
モバP「放してくれ!無茶する無鉄砲で馬鹿って沙紀に言われた俺なんて死んだ方が良いんだ!」ジタバタ
沙紀「そこまで酷いこと言ってないっす!」
モバP「そこまで……ってことは、やっぱり俺の事、駄目人間だって思ってるんだぁああ!
駄目人間の俺はいずれ沙紀の足手まといになって、迷惑かけてしまうんだ。
沙紀だけじゃない…ちひろさんや幸子にも迷惑をかけて、最後には嫌われて
…皆からアッシー、メッシー扱いされて、は俺ありとあらゆるものを絞りとられて、産廃のように捨てられるんだぁああ!
もう、駄目だぁあああ!」ダバー
沙紀「そんなことないっすから!ね!事務所に戻って、コーヒーでも飲んで落ち着くっす!」
泣き叫びながら自殺しようとするモバPを見たテレビ局のスタッフはモバPの自殺を止めようと当て身でモバPを気絶させる。
その後、偉い人は枕営業を強要しようとしたとして、逮捕。
偉い人を殴ったモバPも少しの間拘置所に入ったのだが…CGプロから見捨てられたと勘違いしたモバPは拘置所内で自殺しようとしたため、すぐに出所させられた。
>>62に誤字があったので、
ガチャ
沙紀「あ」
モバP「沙紀?…もしかして、今の話聞いてたか?」
沙紀「…はい」
モバP「すまん。俺がまだ駆け出しだから、こんな話が…でも、ちゃんと断ったから…その」オロオロ
沙紀「くすっ…モバPさん、本当に無茶しすぎっす。
でも……アタシを守ってくれたモバPさんのこと…アタシは…す
…って!頸動脈にカッターナイフを当てちゃ駄目っす!」ガシッ
モバP「放してくれ!無茶する無鉄砲で馬鹿って沙紀に言われた俺なんて死んだ方が良いんだ!」ジタバタ
沙紀「そこまで酷いこと言ってないっす!」
モバP「そこまで……ってことは、やっぱり俺の事、駄目人間だって思ってるんだぁああ!
駄目人間の俺はいずれ沙紀の足手まといになって、迷惑かけてしまうんだ。
沙紀だけじゃない…ちひろさんや幸子にも迷惑をかけて、最後には嫌われて……
…皆からアッシー、メッシー扱いされて、俺はありとあらゆるものを絞りとられて、
最後には産廃のように捨てられるんだぁああ!もう、駄目だぁあああ!」ダバー
沙紀「そんなことないっすから!ね!事務所に戻って、コーヒーでも飲んで落ち着くっす!」
泣き叫びながら自殺しようとするモバPを見たテレビ局のスタッフはモバPの自殺を止めようと当て身でモバPを気絶させる。
その後、偉い人は枕営業を強要しようとしたとして、逮捕。
偉い人を殴ったモバPも少しの間拘置所に入ったのだが…CGプロから見捨てられたと勘違いしたモバPは拘置所内で自殺しようとしたため、すぐに出所させられた。
part.7「使命感だけじゃない」
モバP「お疲れ様です。それではお先に失礼します」
ちひろ「モバPさん、お疲れ様です」
バタン
ちひろ「はー」
沙紀「はふー」
幸子「ふえー」
三人「「「疲れたぁああ」」」
沙紀「なんとか、今週も乗り切れましたっすね…いろんな意味で」
ちひろ「今週は何回ありましたか?」
幸子「確か、僕の記録が正しければ…24回。…救急車出動は2回でしたね」
沙紀「ってことは、今週は割と少なめだったんっすね。…モバPさんの自殺未遂」
ちひろ「沙紀ちゃんがだいぶフォローしてくれたおかげね」
幸子「本当ですね。今でもボクはモバPさんの死にそうな目を見ると動けなくなるのに」
沙紀「モバPさんと一番接しているのは担当アイドルのアタシっすから、アタシが助けないと…って使命感があるんっすよ」
幸子「そうですか。それではモバPさんを助けるのは全部クールな沙紀さんにお任せします。ボクはカワイイ担当なので」ドヤッ
ちひろ「ふーん」ニヤニヤ
沙紀「ちひろさん、なんっすか?その目は?」
ちひろ「本当に使命感だけでモバPさんを助けてるのかなって?」
幸子「どういうことですか?」
ちひろ「この間、沙紀ちゃんとモバPさんがテレビ局行ったことあったでしょ?」
幸子「それって、ブラックジャックの声真似をしてくれたバンダナと眼帯と髭が似合うムキムキのテレビ局のスタッフさんが二人を事務所まで送ってくれた日のことですか?」
ちひろ「そう!それ!あの日から、沙紀ちゃん時々モバPさんのことチラチラ見てるし、モバPさんに褒められるととても嬉しそうに笑ってるのよ」
沙紀「そ!そんなこと無いっすよ!何言ってんっすか!ちひろさん!アタシがモバPさんのこと好きとかないっすから!!」
ちひろ「あらあら、私はそんなこと言って…な……」
沙紀「どうしたんっすか、玄関の方見…て、って、モバPさん!?」
モバP「忘れ物したから戻ってきたら…そうなんだ。沙紀は俺の事嫌いなんだ」
沙紀「いや、そうは言ってないっす」
モバP「でも、俺のことが好きじゃないって言っただろう?それって要するに嫌いってことだよな?……はは…はははははは」
沙紀「モバPさん、動いちゃダメっすよ。気をしっかり持つっす…って、鞄の中からなんで出刃包丁が出てくるんっすか!?」
モバP「もう駄目だぁ!担当アイドルに嫌われたぁああ!俺にプロデューサー業は向いてなかったんだぁああ!ハラワタぶちまけて死んでやるぅうう!」
沙紀「早まっちゃ駄目っす!」ガシ
モバP「放せぇええ!死なせてくれぇええ!」ジタバタ
part.8「自殺系ネガティブ>無理系ネガティブ」
社長「ひさしぶりだね」
ちひろ「社長、お疲れ様です」
モバP「お疲れ様です。神奈川はどうでしたか?」
社長「なかなか収穫があったよ。紹介しよう。森久保乃々君だ」
乃々「森久保乃々ですけど……あの、社長さん」
社長「何だね?」
乃々「いきなりで申し訳ないのですけど、あの、私、もうアイドルとか辞めようかなって思って…あの、その…」オドオド
社長「親御さんがその引っ込み思案なところを治すまで帰ってくるなって言われたじゃないか」
乃々「うぅ…もりくぼ、完全に親と社長に見捨てられたようです」
社長「大丈夫だって、優しい事務員さんと親身になってくれるプロデューサーがいるから」
乃々「二人とも初対面なんですけど…」
モバP「そうだね。俺も君とは初対面だけど、頑張ってサポートするからさ」
乃々「それでも、ちょっと、アイドルはやりたくないかなって…」オドオド
モバP「……そうですか」ズーン
ちひろ「あ、また、始まった。沙紀ちゃーん、早く来てえ!」
乃々「え?……何がですか?」オドオド
モバP「そうだよね。引っ込み思案だもんね。そうだよね。
あまりやりたくないって思っていることをサポートつけてもらえた程度で、進んでやってみたいなんて思わないよね。
しかも、サポートがこんな得体のしれないネガティブな草臥れたマダオだったらね。余計にやりたくなくなるよね。
ごめんね、こんな生きている価値のない物体が事務所に居て…」
乃々「あのー、そこまで言ってないんですけど」
モバP「さっさと死ぬから、安心してアイドルなって大丈夫だよ」
沙紀「わああ!!シンナーの缶を開けて一気飲みは止めるっす!」ガシッ
モバP「放してくれ!沙紀!俺がいるからこの子はアイドルしたくないって言ってるんだ!だったら、俺が死ぬしかないじゃないか!」ジタバタ
乃々「え?…もりくぼ、そんなこと言ってないんですけど」
沙紀「ほら、落ち着いて人の話聞くっす!森久保ちゃんはプロデューサーさんが死ななくてもアイドルしてくれるっすよね?」
乃々「え?…あの、その…ちょっと」
モバP「ほら、無理って言ってるじゃないか!だから、俺は蓋にこびりついたヨーグルト以下の存在だって言ってるんだ!
もう駄目だあああ!」
沙紀「そんなことないっすってば!ね、森久保ちゃん?」
乃々「……む………むーりぃー…」
モバP「駄目だぁあああ!終わりだあああああ!!」
part.9「原因と治療」
モバP「はー、乃々が仕事してくれない。……手首をコンパスで刺しまくったら死ねるよな」チャキーン
ちひろ「ミントティーでも飲んで心を落ちつけて下さい。自殺するなら、後でも問題ないですよね」コトッ
モバP「分かりました」
ちひろ「不躾な質問ですけど、どうして女の子に詰られると自殺しようとするんですか?」
モバP「答えないと駄目ですか?」
沙紀「無理にとは言わないっすけど、モバPさんの力になりたいので、教えてくれると嬉しいっす」
モバP「……実は、昔ヒョロくて弱かったので、同級生の女の子にいじめられていたんですよ。
それで、悔しくて体を鍛えたんですけど、詰られた時の言葉が頭から抜けなくて…その…未だに女の子の言葉がちょっと怖いんですよ」
ちひろ「でも、女性全員がそんな酷いことは言いませんよ」
モバP「分かってはいるんですけど、反射神経的に女性の辛辣な言葉を聞くとパニックになって…」
沙紀「トラウマっすね」
モバP「はい。治そうとはしてるんですけど…」
ちひろ「具体的には?」
モバP「女性の多い職場で働いています」
ちひろ「ことあるごとに自殺しようとしていますから、治療になっていないと思います。他には?」
モバP「ないですね」ズーン
>>78、誤字があったので、すみません
× モバP「分かってはいるんですけど、反射神経的に女性の辛辣な言葉を聞くとパニックになって…」
○ モバP「分かってはいるんですけど、女性の辛辣な言葉を聞くと反射神経的にパニックになって…」
反射的でいいんじゃなかろうか
>>81さん、
ご指摘ありがとうございます。まったくもってその通りですね。
というわけで、
>>78
× モバP「分かってはいるんですけど、反射神経的に女性の辛辣な言葉を聞くとパニックになって…」
○ モバP「分かってはいるんですけど、女性の辛辣な言葉を聞くと反射的にパニックになって…」
でお願いします。
沙紀「自殺道具を回収するのはどうですか?」
モバP「前に、それをやろうとしたんだけど、切れ味の良さそうなモノとか劇薬を見ると、つい買っちゃって」
ちひろ「ドンキホーテで面白そうなモノがあったからつい買っちゃったみたいなノリで買わないで下さい!」
モバP「すみません。はー、やっぱり、もう駄目だ」ドヨーン
ちひろ「だったら、彼女とか作ったらどうですか?
よくあるじゃないですか。大切な人が出来たら、その人を守るために頑張れるとか」
モバP「それもやろうとしたんですけど、こんな性格ですから、彼女なんて生まれてから一度も…」ズーン
ちひろ「す、すみません」
モバP「謝らないでください。……やっぱり俺って惨めだな。
これからの人生、プライベートでは誰からも必要とされないんだ。
そして、一生社畜として、お金を稼いでもスタドリとエナドリで財布の中がプラスマイナス0になってしまう意味のない人生を送って行くんだ。
あー、死にたい。……このネクタイ、どこかに括りつけたら、首吊れるよな?」
沙紀「あー!ストップ!ネクタイの端を天井の照明に結ぼうとしないでください!」ガシッ
モバP「放してくれ!沙紀!俺は一生スタドリとエナドリを買う機械になりたくないんだ!」ジタバタ
ちひろ「モバPさん限定特別セールやってますよ!なんと、スタドリとエナドリが一生9割引きです!
残ったお金でプライベートを充実させてみてはどうですか?」
モバP「9割引きにして、今まで以上にスタドリとエナドリを買わせて、こき使うつもりなんだ。俺を奴隷にするつもりなんだ。
もう駄目だぁああ!」ダバー
ちひろ「そんなことないですよ!今まで以上に有給は出しますし、労働時間は減るはずですから。遊べますよ」アセアセ
モバP「友達は皆結婚したし、自分一人で何をしたら良いのか分からないんです。
こんな俺なんか永遠にサービス残業するしかないんだ!もう駄目だぁああ!」ウワーン
ちひろ「あー!今有給を取れば、沙紀ちゃんというオプションがつきますよ!
沙紀ちゃんと一緒に休日過ごして、有意義なプライベートを過ごせますよ!」アセアセ
沙紀「な!何言ってるんですか!ちひろさん!」
モバP「沙紀が嫌がっているじゃないですか!アイドルに嫌われた!プライベートも仕事も、もう駄目だぁああ!!」
沙紀「嫌じゃないっすから、落ち着いて欲しいっす!」
その後、次の休日をモバPと一緒に過ごすことになった沙紀は、モバPを外に連れ出して気分転換させようと二人で遊べるところを雑誌で探し始めた。
沙紀「今思ったんっすけど、これってデートっすよね?…ちひろさんに謀られた!」
part.10「休日の過ごし方」
沙紀「お待たせっす、モバPさん」
モバP「いいや、待ってないぞ。さっき来たところだ」
沙紀「そうっすか。それは良かったっす」
モバP「それでどこに行くんだ?」
沙紀「映画館っす」
数分歩き、待ち合わせ場所近くの映画館に二人は到着する。
モバP「で、何を見るんだ?」
沙紀「ペタフォーマーズっていう、金星で進化したイナゴとイナゴから農作物を守ろうとする農家の仁義なき戦いを描いた作品っす」
モバP「へー、面白そうだな」
沙紀「友達も面白かったって言ってたっす」
モバP「それじゃ、ペタフォーマーズ、大人二枚で」
係員「ペタフォーマーズ、大人二枚ですね。…お待たせしました。ごゆっくりどうぞ」
書いても、最新35件スレッドに乗らないのですが、どうしてでしょうか?
sageを消したらいいよsagaじゃなくてsageの方を消してね
ファーマーやろ
sage=下げ、レスを投稿してもナンバーが新しくならない(新着等に上がらず『下がった』まま)
saga=性、アレな言葉やネタとして言われる言葉のフィルターを外す
■ SS速報VIPに初めて来た方へ
■ SS速報VIPに初めて来た方へ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399385503/)
暇なときにここ見ておくと色々いいかも、色々機能とか確認できるし
>>87さん、アドバイスありがとうございます。
上映終了後…
沙紀「熱い話でしたね」
モバP「あぁ、久しぶりに当たりの映画を見た気がするな」
沙紀「特に、あのコンバインでイナゴ達を無双するシーン良かったっすね」
モバP「沙紀もか。あの時の『『農家』を嘗めるな』って台詞が渋かったな~。うんうん」
沙紀「最近の映画って人気漫画を人気の俳優を使って実写化するだけみたいなハンパモノが多かったっすけど、今回のは違ったっすね」
モバP「そうだな。実写化した映画っていうのは、ある程度のイメージを持った原作ファンから別物だって酷評されやすい。
そして、それが普通の客にも伝染して、最終的にはいまいちの作品だったって言われる。
つまり、周りに流されず、身の丈にあった作品作りが重要ってことだな。
これはアイドルでも一緒だな。うーん、勉強になったな」
沙紀「そうっすね」
モバP「この後どうする?」
沙紀「この後っすか?うーん。モバPさんと初めて会った所とか、どうっすか?」
モバP「あそこか、断る理由もないし、行ってみるか」
沙紀「それじゃ、一回家に寄ってもらっても良いっすか?せっかくなんで幾つかスプレーを持って行きたいっす」
モバP「良いぞ」
沙紀の家…
沙紀「ただいま~」
沙紀母「お帰り、随分早かったわね」
沙紀「また、これから出かける。家の前でモバPさん、待たせてるから」
沙紀母「モバPさんって、沙紀がよく話してる人?」
沙紀「たぶん、そのモバPさん」
沙紀母「分かったわ。晩御飯は?」
沙紀「今のところ家で食べる予定」
沙紀母「だったら、モバPさんの分も用意しておくから、連れてきなさい。
連れてこなかったら、今晩家に入れないようにしておくから。
もし、外でごはん食べるなら、モバPさんのところに泊めてもらいなさい!いいわね!」
沙紀「え?…なんで?」
沙紀母「アンタ、これまで良い話なかったのよ。せっかくのデートなんだから、一晩一緒に明かして、絶対にモノにするのよ!」
沙紀「いらないお節介だから!モバPさん、待たせてるから、もう行く!」
沙紀母「はー、青春ね」
>>95で、へんな文体になっていたので、修正を…
× 沙紀母「だったら、モバPさんの分も用意しておくから、連れてきなさい。
連れてこなかったら、今晩家に入れないようにしておくから。
もし、外でごはん食べるなら、モバPさんのところに泊めてもらいなさい!いいわね!」
○ 沙紀母「だったら、モバPさんの分も用意しておくから、連れてきなさい。
連れてこなかったら、今晩家に入れないようにしておくから、その時はモバPさんのところに泊めてもらいなさい!
いいわね!」
初めて会った場所・・・
沙紀「ふー、到着っすね」
モバP「うん」ドヨーン
沙紀「どうしたんっすか?元気無いっすよ?」
モバP「車の中の沙紀機嫌悪そうだったから、……もしかして、俺のせいなのか?」
沙紀「それは…っすね…何というか……って!何で川の中に飛び込もうとしてるんっすか!」ガシッ
モバP「言いよどんでいる時点で、沙紀の機嫌が悪い原因が俺なのは明らかなんだ!
今度こそ、俺は沙紀に見限られるぐらい嫌われたんだ!もう駄目だぁああ!!」ジタバタ
沙紀「だから、そんなことないっすから!」
モバP「沙紀は優しいから、口には出さないけど、内心俺の事なんかめんどくさいおっさんだと思っているんだぁああ!
もうお終いだぁああ!!」
沙紀「思ってないっす!思ってたら、もうとっくに事務所辞めてるっす!」
モバP「本当に?」
沙紀「マジっす!オオマジっす!」
モバP「それなら…」ピタッ
沙紀「ふー、危なかったっす」ホッ
沙紀「そういえば、モバPさん、あの時もこの川で入水自殺しようとしてたっすよね?」
モバP「あぁ…」
沙紀「確か、アタシのスカウトに失敗して自暴自棄になって…
モバPさんはどうしてあの時アタシをスカウトしようとしたんっすか?」
モバP「町でスカウトを試みたんだけど輝いている子がいなくてね。
それで、スカウトを諦めて帰宅しようとしたら、すごく楽しそうにグラフィティをしている子がいたんだ。
その子はスプレー片手にすごく楽しそうな笑みを浮かべて絵を描いていてね。
もし、この子がステージで歌って踊って笑っていたら、最高の舞台になるんじゃないのかなって…
だから、俺はあの時沙紀に声をかけたんだ」
沙紀「…そうだったんっすか。なんか照れるっす////」
その後、沙紀はグラフィティに集中し、そんな創作活動に夢中の沙紀をモバPは眺めていた。
part.11「魔王降臨」
翌日…
モバP「おはようございます」
沙紀「おはようございます」
ちひろ「おはようございます。モバPさん、沙紀ちゃん」
モバP「この休日、何か変わったことはありましたか?」
ちひろ「えぇーっと、あ!社長がまた新しい子を連れてきましたよ」
沙紀「どんな子っすか?」
ちひろ「もう少ししたら来るはずですよ」
??「煩わしい太陽ね!」
モバP「え?」
ちひろ「あ、蘭子ちゃん、おはよう」
蘭子「貴方が高みへと誘う我が臣下ね。共に最高の物語を紡ごうではないか!
(訳:貴方が私のプロデューサーですね。一緒にトップアイドル目指して頑張りましょうね)」
モバP「……」
蘭子「進言を許可する。我に貴方の声を聞かせよ
(訳:何か言って下さいよ)」
モバP「……」スチャ
沙紀「ネイルガン持ったその手、ストーーップ!!」ガシッ
蘭子「!!」ビクッ
モバP「放してくれ!沙紀!俺にはこの子の言っている言葉が分からないんだ!
これはもう俺の耳が腐って機能していない証拠なんだぁあ!
アイドルとまともにコミュニケーション出来ない俺なんかもはや腐った生ごみ並みの価値しかないんだ!
もう駄目だぁああ!!」ジタバタ
沙紀「そんなこと無いっすから!蘭子ちゃんでしたよね?そんなことないっすよね?」
蘭子「…」ガクブル
ちひろ「よーしよし、蘭子ちゃん、大丈夫よ。
あのお兄さん、よくあんなことなるから…蘭子ちゃんは何も悪くないから、泣かなくて良いのよ」ナデナデ
蘭子「魔王は惨劇ごときに恐怖せぬ
(訳:怖くなんかないもん)グスッ」
モバP「あぁあああああ!何を言っているのか、まったく分からなうぃいいいい!もう死にたいぃいいいい!」
その頃…
乃々「あの…机の下に居ても……怖くて泣きそうなんですけど」
幸子「大丈夫ですよ。机の下からは人の足しか見えないので、自殺未遂の現場を見なくてすみます。
乃々ちゃん、お茶どうですか?」
森久保「いただきます」
幸子「こんな時のために机の下にティファールとペットボトルの水とお茶の葉を用意しておくなんて、カワイイボクは発想力が豊かですね」ドヤッ
沙紀「あぁーーー!ネイルガンから発射された釘がモバPさんの喉に!」
ちひろ「モバPさんの血が机の上にぃいい!!書類がぁああ!」
沙紀「机の上から零れて床にもっす!ちひろさん、救急車!」
ちひろ「今専用の携帯電話からかけたわ!後40秒で来るはずよ!」
幸子「乃々ちゃん、赤い雨が降ってますよ。日ごろの行いの良いボクのために、神様が降らせてくれたんです…ね……」パタッ
乃々「むーりぃー」ガクガク
若林ちゃん「ガンバレガンバレっ☆」
ユッキ「頑張れー!」
茜ちゃん「頑張れーーーーっ!!」
part.12「SNAKE EATER」
モバP「幸子、今度のお前のライヴでやりたいことってあるか?」
幸子「僕は天使なので、ライヴで空を飛んでみたいです」
モバP「なるほど。ワイヤーアクションみたいなのが良いのか?」
幸子「ボクはカワイイので、誰もしたことのないようなことをしてみたいです」
モバP「例えば?」
幸子「そこはモバPさんが考えて下さい。そのためのプロデューサーですよね?」
モバP「す、すみません」ドヨーン
幸子「ボクが可愛く見えるならボクは何でもしま…モバPさん、なんでポケットから毒蛇が出てくるんですか?」ガクガク
モバP「ごめんな、幸子。そうだよな、俺ってプロデューサーなのに、なんでアイドルがやってみたいことぐらい分からないんだろうな。あぁあああ!アイドルの事をちっとも理解していない俺なんか毒蛇に噛まれて死んだ方が良いんだぁあああ!」
毒蛇「シャー」ガブッ
モバP「」パタッ
幸子「沙紀さぁん、救急車!モバPさんが毒蛇に噛まれました!」
沙紀「了解っす!幸子ちゃんは毒の特定のために、モバPさんを取り押さえるために買った刺股で毒蛇を捕まえておいて欲しいっす!」
幸子「わかって…え!?……カワイイ担当のボクにそんな荒行は無理に決まってるじゃないですか!」
沙紀「乃々ちゃんは脱走。ちひろさんと蘭子ちゃんは乃々ちゃんを追跡中。
この事務所にはアタシと幸子ちゃんしかいないんっすよ!そして、アタシは電話するんで、お願いするっす!」
幸子「嫌ですよ!ボクが電話するので、沙紀さんが毒蛇を捕まえて下さいよ!」
沙紀「電話相手の清良さんとは知り合いじゃないっすよね?アタシはモバPさんの搬送で知り合いになったんで、都合が良いんっすよ!議論している暇はないっすよ!早く捕まえるっす!」
毒蛇「シャー!」ヤンノカコラ
幸子「フ…フッフーン、ボクの可愛さは蛇にも通用するんですね。今なら見逃して上げますから、ボクの方に来ないで下さい」ビクビク
その後、逃げる幸子を追いかけまわしていた毒蛇はたまたま事務所に来たとあるテレビ局のスタッフによって捕獲されたため、種類が判明。無事に病院で血清を打ったモバPは一命を取り留めた。
P.S.毒蛇はスタッフが美味しく頂きました。
Part.13「鳴かぬなら 私が鳴こう ホトトギス」
ライヴ当日、ライヴ五分前…
幸子「モバPさん、これはどういうことなんですか?」
モバP「見ての通り、スカイダイビングだが?」
幸子「ボク、そんなこと聞いてませんよ!沙紀さんは聞いていましたか?」
沙紀「聞いてたよ。でも、モバPさんがサプライズの方が良いから教えないでくれって」
幸子「変な風に気を遣わないで下さいよ、モバPさん!」
モバP「ご、ごめん。俺は幸子が喜ぶと思ったから…」ドヨーン
幸子「もっとアイドルの気持ちをよく考えて下さい」
モバP「すみません」ズーン
沙紀「幸子ちゃん、ストップっす。これ以上言ったら…」
幸子「はっ!で、でも!ボボッボ、ボクは寛大な心を持っているので、モバPさんの期待に答えてあげますよ!感謝して下さいね」
モバP「良いよ。気を遣わなくて
…どうせ俺は業界屈指の駄目プロデューサーなんだから…どうせ、幸子のために考えたことも全部裏目に出る屑なんだよ
…ハァーー」トボトボ
沙紀「ストップっす!外に乗り出さないで欲しいっす!」
モバP「止めないでくれ!沙紀!どうせ俺は駄目人間…英語にするならThe most MADAOなんだ!
こんな俺なんか、ここから飛び降りて、アスファルトに叩きつけられてミンチになった方が世の中のためなんだ!」
沙紀「そんなことないっすよ!
幸子ちゃんはツンデレで、口ではあぁ言ってるっすけど、本当はライヴ前にスカイダイビングが出来て嬉しいんっすよ!
ね!幸子ちゃん!」
幸子「ふえ?」
モバP「本当か?幸子?」
幸子「(ここでボクが否定したら絶対にモバPさんは飛び降りる)
…沙紀さんが言ったから言いますけど、本当はボクはスカイダイビングが大好きなんですよ」ガクプル
モバP「でも、震えてるぞ」
幸子「武者震い…じゃなくて、ボクは天使なので、天使震いですよ」ガクガク
モバP「そ…そうか。良かった。俺また幸子に嫌われることしたんじゃないかって
…よかった。俺プロデューサーやってて良かった」グスッ
スタッフ「CGプロさん、そろそろお時間だ」
沙紀「行きますよ。幸子ちゃん」
幸子「ヒ、ヒィ!!…モバPさん、か、代わってあげてもいいですよ!ボクは優しいので!」
モバP「…幸子、…俺に気を遣って…無理して…やっぱり、俺、死んだ方が……」
幸子「高いところは気分が良いですね!ハハ、ハハハハ……」ピョーン
モバPが飛び降りる寸前で幸子が飛び降りたことで、モバPの命は助かった。
だが、この勇気を振り絞ってスカイダイビングをした幸子の姿がファンに大うけしたこと知ったモバPは幸子に喜んでもらおうと無茶な仕事をとってくるようになるため、幸子はドンドン窮地に立たされることとなる。
part.14「惨劇の連鎖」
沙紀の出番終了後、幸子・乃々・蘭子の出番直前……
乃々「モバPさん、どうしてもこの恰好をしないと駄目なんですか?」
モバP「あぁ、蘭子と幸子と乃々でゴシックな感じのユニットを組んだからな。服装のイメージはある程度統一しないと、ファンに伝わりにくいからな」
乃々「私はもっと普通の恰好がいいんですけど…というか…そもそも…アイドルしたくないんですけど…」
モバP「それは俺にはどうにもできない」
乃々「これだけ涙で訴えてもダメですか…。モバPさんはきちくです。おに、あくま…。もう私はにげられないの…」
モバP「ただ…辞める方法はある」
乃々「本当ですか?」
モバP「あぁ。これをいますぐ社長に持って行ってくれ」
乃々「あの…遺書って書いてあるんですけど」
モバP「あぁ。遺言なら、さすがの社長も聞いてくれると思うから…」チャ
乃々「そのノコギリは…手放した方が…もりくぼは良いと思います」
モバP「すまんな。もうこれしかないんだ。
それに、俺は鬼畜で鬼で悪魔なんだろう?だったら、死んだ方が乃々や幸子や蘭子に迷惑かけずに済むと思うから…事務所的に俺は自分の心臓を止める必要があると思うんだ。
それに、乃々にそう言われるという事は俺は皆から嫌われているんだよな?前から、自殺未遂で迷惑かけていたから、そろそろ死んだ方が良いと思うんだ。
すまんな。こんなウザくて気持ち悪くて根暗で無能なプロデューサーで…じゃあな。乃々」ザシュ
ブシャァアアアア
モバP「」ドチャ
乃々「ひぃいいい!むーりぃー…」
>>119で誤字があったので、すみません。
× モバP「ただ…辞める方法はある」
○ モバP「ただ…辞める方法は一つだけある」
幸子「乃々さん、まだですか?って、モバPさん!早く救急車を呼ばないと!蘭子さん、救急車呼んでください!」
蘭子「生死を図る天秤の守り手よ。いざ参らん!
(訳:救急車さん、はやく来て下さい!)」
電話先『え?えぇーっと、落ち着いて、もう一度お願いします』
幸子「蘭子さん、こんなときぐらい真面目に喋ってください!」
蘭子「…」ジワァ
幸子「ごめんなさい。言い過ぎましたから、泣かないで早く電話を貸して下さい!」
蘭子「…眼から悲哀の雫は滴り落ちぬ
(訳:…泣いてません)」ポロポロ
幸子「分かりましたから、早く貸して下さい」パシッ
幸子「もしもし、電話代わりました。首から大量に血を流した男性が」
蘭子「ヒック、私は…うわああああん」ビエーン
電話先『すみません。雑音がひどくて良く聞こえないのですが…』
幸子「外に出ますね…乃々さん、放してくれませんか?」
乃々「こんなところにおいていかれるのは…」
幸子「だったら、立ってついてきてください」
乃々「腰が抜けて無理なんですけど」
幸子「あきらめてください」
乃々「ほんとにむーりぃー」
電話先『もしもし、どうしました?』
蘭子「うわあああん!」ビエーン
モバP「」クタッ
幸子「さすがのカワイイボクでも対処不可能です」
その後、その場所に現れた沙紀が見たものは…
携帯電話片手に茫然と立ち尽くす幸子
幸子に縋りつく震えた乃々
座り込みむせび泣く蘭子
血まみれで倒れているモバPだった。
沙紀「まずは、救急車っす!もしもし、清良さん!」
part.15「猛暑」
沙紀「暑いっすね」
蘭子「これが焦熱地獄の入口でこれほどだというの。ならば、最深は如何なる者も焼き払う煉獄というに相応しいものになるだろう
(訳:まだ初夏なのに暑いよ。八月になったらもっと暑いんだろうな)」
乃々「クーラーついていないみたいに暑いんですけど…」
幸子「昨日壊れたってちひろさんが言ってましたよ」
沙紀「扇風機と冷蔵庫があるのがせめてもの救いっすね」
幸子「モバPさん、直せないんですか?」
モバP「直そうとはしたんだが…部品が足りなくて…」
沙紀「部品があったら、直せたんっすか?」
モバP「あぁ、昨日も部品を修理しようとしたんだが…溶接機が無かったから…」
幸子「修理道具を持っていないなんてモバPさんは準備不足ですね。でも、ボクはカワイイので許してあげます」ドヤッ
モバP「…あ…ありがとう」ズーン
乃々「あの…モバPさん、暑いから…帰りたいんですけど」
モバP「すまん、このあとレッスンがあるから、少し我慢してくれ」
乃々「むーりぃー」
モバP「団扇で仰ぐから我慢して下さい」ドヨーン
蘭子「氷結地獄が再びこの地を支配する時はまだか?
(訳:クーラーが直るのはいつですか?)」
モバP「あ…うん…えぇーっと…(蘭子が何を言っているのか)分からない」ガクーン
沙紀「モバPさん?」
>>127、誤字が多くてすみません。
× 蘭子「これが焦熱地獄の入口でこれほどだというの。ならば、最深は如何なる者も焼き払う煉獄というに相応しいものになるだろう
○ 蘭子「焦熱地獄の入口でこれほどだというのならば、最深は如何なる者も焼き払う煉獄というに相応しいものになるだろう
モバP「あー、 溶接機を持っていない上に、夏の暑さをなんとかできない。オマケに担当アイドルの言っていることが未だに理解できない。
俺は脳なしで、この事務所の誰から必要とされるような人間じゃないんだぁああ!もう駄目だぁあああ!
この青酸カリを飲んで死んでやるぅう!」ウワー
ちひろ「青酸カリ!沙紀ちゃん、モバPさんを止めて!」
沙紀「モバPさん、スト…ップ……モバPさん、それ、糸コンニャクっすよ」
モバP「…」
ちひろ「…」
沙紀「…」
蘭子「…」
乃々「…」
幸子「…暑さで頭がおかしくなったなんて、モバPさんは可哀想ですね」
モバP「こんにゃくを喉に詰めて窒息死してやるぅ!」
沙紀「止めるっす!」ガシッ
モバP「ぐえっ」バタッ
ちひろ「沙紀ちゃんが抱きついただけで倒れるなんて…」
沙紀「モバPさん!モバPさん!」
蘭子「闇賢者よ。早急に癒しの天使の召喚儀式を!
(ちひろさん、はやく救急車を!)」
熱中症が原因で倒れたモバPは入院を言い渡される。
入院中、働けないことが事務所に迷惑をかけていると嘆き自殺を数度試みるが、沙紀と清良によって未遂に終わる。
P.S. 入院生活中にモバPは清良のスカウトに成功しました。
>>129、改行ミスがあったので、報告を
×
モバP「あー、 溶接機を持っていない上に、夏の暑さをなんとかできない。オマケに担当アイドルの言っていることが未だに理解できない。
○
モバP「あー、溶接機を持っていない上に、夏の暑さをなんとかできない。
オマケに担当アイドルの言っていることが未だに理解できない。
part.16「感謝」
沙紀「ちひろさんって料理できるっすか?」
ちひろ「レシピがあれば大抵のものを作ることはできるわ」
沙紀「料理ってレシピがあったら誰でも作れるものじゃないんっすか?」
ちひろ「沙紀ちゃん、甘いわ!イチゴジャムとイチゴソースのかかったイチゴパスタより甘い!レシピ通り作るっていうのはね、モノによったら難しいのよ!」
沙紀「そうなんっすか?」
ちひろ「シフォンケーキを作るのに、卵の白身を泡立ててメレンゲを作るという工程があるのだけど、メレンゲの硬さでシフォンケーキのふっくら感がだいぶ変わってくるのよ。他にもね…」
沙紀「ストップ!ちひろさんが料理できるのは分かったっす。そこで、お願いがあるんっすけど、良いっすか?」
ちひろ「何かしら?」
沙紀「お弁当を作ってみたいんっすけど、素人でも出来るレシピとかやり方とか教えてほしいっす」
ちひろ「ふーん、へー、なるほど」ニヤニヤ
沙紀「何っすか?」
ちひろ「モバPさんにあげるの?」
沙紀「…そうとは言ってないっす」
ちひろ「じゃあ、あげないのね」
沙紀「…そうとも言ってないっす」
ちひろ「どっち?」
沙紀「言わないと駄目っすか?」
ちひろ「世の中ギブアンドテイクよ」
沙紀「…スタドリ一ケース買うんで、追及したり弄らないというのはどうっすか?」
ちひろ「毎度ありがとうございます。ようやく標準価格でスタドリが売れたわ。
…それで、お弁当でしたね。コンセプトとか決めてますか?」
沙紀「栄養のあると良いっす。いつもカップ麺ばっか食ってるんで…」
ちひろ「なるほどね。だったら、野菜多めで塩分控えめが良いですね。そうすると…沙紀ちゃん、この中だったら、どれが良い?」
沙紀「これとか良さげっす!…あと…」
ちひろ「…だったら……」
翌日…
モバP「おはようございます」
沙紀「モバPさん、おはようっす」
モバP「おう、えらいハイテンションだな、沙紀。何かあったのか?」
沙紀「ふふふ、これを見るっす!」
モバP「弁当?」
沙紀「今日は日ごろからお世話になっているモバPさんに弁当を作って来たっす」
モバP「……」
沙紀「どうしたんっすか?」
モバP「天変地異の前触れか?それともこれは最後の晩餐なのだろうか」オロオロ
沙紀「そんなんじゃないっすよ。…単純に、普段お世話になっているんで…あれっす!」
モバP「あれって…まあ、分かるが…ありがとうな。それじゃ、昼飯にいただくな」
沙紀「了解っす」
モバP「…」
沙紀「…」ソワソワ
モバP「…」
沙紀「…」ソワソワ
モバP「なあ、沙紀」
沙紀「なんっすか?」
モバP「すごいソワソワしているけど、今食べて感想言った方が良いか?」
沙紀「…お願いするっす」
モバP「おー、すごい王道な弁当だな。少し野菜が多めだが」
沙紀「普段カップ麺ばっか食ってるんで、ビタミン不足かと思って野菜を多めにしたっす」
モバP「それにしても、…綺麗な弁当だな。
俺が作ると肉が多くなるから弁当全体が茶色になるんだが、この弁当は色のバランスと料理の配置が良い。
凄くこだわっている感が伝わってくるな」
沙紀「はい。弁当も一種のアートだって聞いたことがあるんで、本気を出してみたっす」
モバP「それじゃ、いただきます」パクッ
沙紀「…」
モバP「…」モグモグ
沙紀「…どうっすか?」
モバP「…ごめん」
沙紀「え?もしかして、美味しくなかったっすか?」
モバP「美味しい。でも、全体的に味が薄いように感じるんだ。
せっかく沙紀が一生懸命作ってくれた弁当の味が薄いように感じるなんて、俺の舌はもう駄目なんだ。
…俺は一生このまま味音痴で、沙紀の作ってくれたお弁当を正当に評価できないんだ。
沙紀に迷惑かけるぐらいなら…死んでやるぅうう!」
沙紀「ストップ!その空気の入った注射器ストップっす!」ガシッ
モバP「もう駄目だぁああ!死なせてくれぇええ!」
沙紀「モバPさんがいつも塩辛いものばっかなんで、わざと薄味にしたんっすよ!」
モバP「そうだったのか」
沙紀「分かってくれたなら、良かったっす」ホッ
モバP「…」ズーン
沙紀「モバPさん?」
モバP「沙紀の心遣いに気づかないなんて、俺はなんて駄目プロデューサーなんだ。
こんな駄目プロデューサーの俺はいつか沙紀に嫌われて、最後には作りすぎて出荷できなくなったキャベツみたいにトラクターで潰されるんだ。
もう駄目だぁああ!沙紀に愛想尽かされる前にさっさと、死んでやるぅうう!」ダバー
沙紀「ストーーーップ!!そんなことないっすから、落ち着くっす!」ガシッ
モバP「沙紀ぃい!死なせてくれ!」バタバタ
清良「モバPさん、すこし落ち着きましょうね」
プスッ
チュー
モバP「あふー」クター
沙紀「清良さん、ナイスっす!…そして、ちひろさん」
ちひろ「なに?」
沙紀「カメラで撮影はアウトっす」
ちひろ「えー」
part.17
社長「久しぶりだね。諸君」
ちひろ「お疲れ様です、社長」
モバP「おはようございます。今日はどうなされたのですか?」
社長「実はまたスカウトに成功したのだよ。紹介しよう、上条春菜君だ」
春菜「上条春菜です。よろしくお願いします」
ちひろ「事務員の千川ちひろです。これからよろしくね」
モバP「プロデューサーのモバPです。宜しくお願いします」
春菜「…」ジー
モバP「あのー…俺の顔に…何か?」
春菜「プロデューサーさんのメガネ、少しダサいと思います」
モバP「左様でございますか」ズーン
春菜「フレームのデザインと顔が合っていない上に、薄型のレンズにしていないので…ちょっと」
モバP「それとなく、俺のセンスを否定された」
春菜「そういうわけで、このメガネはd」
モバP「メガネ選びのセンスがないということは…衣装選びのセンスがないと同義。
つまり、俺は知らないうちに俺はアイドル達にダサい衣装を着せてステージに立たせていたんだ。
そして、アイドル達はステージで笑い物にされていたんだ。
俺のせいで、沙紀達がそんな扱いを受けるなら、俺は死んだ方が良いんだ。
そうだ。馬鹿で屑で阿呆で使い道のない割れたコップ以下の存在の俺なんて誰からも必要とされていないんだぁああ!」ダバー
春菜「ヒィ!」
ちひろ「沙紀ちゃん、早く来て!」
沙紀「うっす!モバPさん、まだ駄目っすよ!」
モバP「もう駄目だぁああ!食中毒で死んでやるぅうう!」
沙紀「ストーップ!この時期の生鶏肉と生牡蠣の丸齧りはやばいっす!」ガシッ
モバP「止めないでくれ!沙紀!」ジタバタ
清良「はい、動かないで下さいね」
プスッ
チューーー
モバP「とかちー」クタッ
沙紀「清良さん、ご協力ありがとうございます」
清良「いえいえ、ただ、ここ最近薬の効きが悪くなっているので、そろそろお薬以外の方法を考えないと…」
>>148
part.17の題名がぬけていたいので、「悪いセンスだ」としておいてください。
part.18「別れは突然?」
モバP「着いたぞ。長旅お疲れさん」
沙紀「モバPさんも、運転お疲れっす」
乃々「あのー…どうして、もりくぼはこんなところにいるのでしょう」
モバP「番組収録だ」
幸子「ふふーん、当然、番組の主役はボクですよね。なんたってボクは一番カワイイですからね」ドヤ
モバP「あぁ、そうだな。今回の番組の趣旨から考えて幸子が主役を務めることになると思う」
幸子「本当ですか!どうやらボクの可愛さをようやく認められたという事ですね」フフーン
沙紀「確か、日本の僻地に行って何かにチャレンジするって番組の収録っすよね?」
幸子「え?」
モバP「そうだ。今回は栃木県国境警備隊のリポートしてもらう。
それから、主役の幸子には栃木県国境警備隊の一員として、未開の地グンマーの戦士グンマたちとのラグビー試合に参加してもらう」
幸子「グンマーって何ですか?」
モバP「幸子はグンマーを知らないのか?」
幸子「群馬なら知っていますが、グンマーは知りません」
モバP「学校の授業ではそう教えられているらしいからな。群馬県の正式名称はグンマーだ。
グンマーは日本最後の未開の地で、人口のほとんどが木の上で生活する首狩り族だ。首狩り族の戦士のことをグマという」
幸子「モバPさん、そんな嘘、ボクには通用しないですよ」
モバP「幸子、アレ見てみろ」
幸子「あの二つの看板ですか?…『群馬県』『この先危険につき関係者以外立入禁止』…って嘘ですよね?」プルプル
モバP「さ、国境警備隊の詰め所に挨拶に行くぞ」
幸子「モバPさん、主役を沙紀さんに譲ってあげてもボクは良いですよ?」
モバP「もしかして、幸子は主役、嫌だったか?」
幸子「当り前じゃないですか!首狩り族相手に何処の女子中学生がラグビーしたいと思うんですか?
本当にモバPさんは本当にアイドルの気持ちが分かっていませんね」
沙紀「幸子ちゃん、ストップ!」
幸子「え?…あ」
モバP「…」ズーン
幸子「と言いたいですが、モバPさんが、ボクのために仕事を取ってきたので、やっぱりボクが主役をします」アセアセ
モバP「言いたいっていう事は本当はやりたくないんだよな?」ドヨーン
幸子「いや、そんなことは…」アタフタ
モバP「うわああああ!俺は何て過ちを犯したんだぁあああ!幸子の嫌いな仕事を持ってきて、俺は幸子に押しつけようとしていたんだ!
こんなアイドルの気持ちが分からない俺なんかグンマに捕まってしまったほうが良いんだああああ!もう駄目だぁあああ!!」ダダダダ
沙紀「ストーップ!モバPさん、そっちはグンマーっすよ!」
警備隊員「君たち、そっちは危ない!」ガシッ
沙紀「助けて下さい。アタシの大事な人がグンマーに!」
警備隊員「何!だが、今武器は…」
グンマグンマグンマグンマ
ギャアアアア
グンマァアア
警備隊員「獲物を捕まえた時に上げるグンマの雄叫び…すまない。私がもう少し早く来ていたら」
沙紀「そんな」ガクッ
幸子の言葉に傷ついたモバPはショックのあまりグンマーへと失踪してしまい、未開の地の戦士グンマに襲われた。
大切な人を失ったCGプロ一同はショックのあまり愕然とする。意気消沈した彼女らはロケを断ろうかと考えた。
だが、社長から『ロケを成功させることがモバP君への手向けになるはずだ』という言葉を聞き、収録を続行することを決めた。
>>157で、改行ミスが発覚しました。
いつも迷惑かけてすみません。
×
モバP「うわああああ!俺は何て過ちを犯したんだぁあああ!幸子の嫌いな仕事を持ってきて、俺は幸子に押しつけようとしていたんだ!
こんなアイドルの気持ちが分からない俺なんかグンマに捕まってしまったほうが良いんだああああ!もう駄目だぁあああ!!」ダダダダ
○
モバP「うわああああ!俺は何て過ちを犯したんだぁあああ!幸子の嫌いな仕事を持ってきて、俺は幸子に押しつけようとしていたんだ!
こんなアイドルの気持ちが分からない俺なんかグンマに捕まってしまったほうが良いんだああああ!もう駄目だぁあああ!!」ダダダダ
その頃…
モバP「はー、なんで本当にグンマは存在しないんだろう。どうして俺は死ねなかったんだろう」ドヨーン
スタッフ「モバPさん、やけ酒しているみたいですが、飲み過ぎは体に良くないですよ。幸子ちゃんにきつく言われるのは予測していたのでしょう?」
モバP「はい…覚悟はしていたのですが、実際に言われると…」
スタッフ「まー、気持ちはわからないでもないですが…
しかし、ここまで上手くいっていますね…ドッキリ」
幸子の罵倒を浴びたモバPはグンマに捕まった。
だが、それは全部モバPとテレビ局が仕組んだ幸子へのドッキリだった。
スタッフ「栃木県国境警備隊員のフリをしているウチのスタッフからはCGプロさんのところのアイドル本気で泣いているって報告ありましたしね」
モバP「…そうですね」ズーン
スタッフ「明日の予定の確認ですが、…群馬県のラグビーチームには首狩り族っぽい衣装で、茨城県のラグビーチームには迷彩服でグラウンドに登場してもらいます。この時、モバPさんの入った檻を栃木側が勝った時の賞品としてウチのスタッフが首狩り族に扮してグラウンドに運びます。それから…」
中略
スタッフ「と…この後、盛大にネタばれとなっています。以上が流れとなっていますが、何か質問はありますか?」
モバP「ラグビーの観客役の仕込みはどうなっていますか?」ガクーン
スタッフ「それはですね…事情を知っている観客が半分、後半分はウチのテレビ局の関係者が首狩り族の恰好をして観客席に入ります」
モバP「ありがとうございます。明日は大丈夫そうですね」ズーン
スタッフ「撮影は上手くいきそうですが…貴方が風前の灯過ぎて少し怖いんですけど…
そうだ!今から、近くの居酒屋に行きますよ。はい、ほら、立った、立った」
モバP「はー…」フラフラ
翌日…
幸子「栃木県国境警備隊と戦士グンマとのラグビーの試合が行われるので、見学に来ています。
この試合で勝ったチームは相手チームから報酬が貰えます。あ、今回グンマ側が出してきた賞品がスタジアムに入って…」
グンマグンマグンマ
モバP「」クター
幸子「沙紀さん!乃々さん、十字架に張り付けられたモバPさんが!」
乃々「モバPさん、よかった」
警備隊員「生きていたのは幸いだが、試合で勝たなければ、彼は帰ってこれない」
幸子「どういうことですか?」
警備隊員「見ての通り、彼は賞品だ。だから、こっちが負ければ、彼は首狩り族の食料となる」
幸子「そんな…今回は勝てるんですか?」
警備隊員「いつもは勝っているのですが…今日はキャプテンが入院で出場できなくてね。彼の代わりに出場してくれる輿水さん次第ですね」
幸子「え?」
警備隊員「あれ?スタッフさんから今日ラグビーの試合に出場してくれるって聞いていますが?」
幸子「ももももちろん、聡明なボクは覚えていましたよ」アセアセ
警備隊員「それは良かった。キャプテンがいなくて士気が下がっていたんですけど、輿水さんが前線出てくれるなら、輿水さんのファンの皆の士気が上がるはずです」
幸子「前線?」タラー
警備隊員「えぇ」
グンマグンマグンマ
幸子「凄い雄叫び上げながら変な踊りをしている部族とのラグビーの試合の前線…」
警備隊員「輿水さん、これ防具です。今すぐ着替えてきてくださいね」
幸子「はは…ははは……サバンナに放り込まれたウサギってこんな気持ちなんですね」
グンマのタックルで何度も宙を舞い、何度も地に伏した幸子だったが、モバPを助けようと必死に戦う幸子の姿を見た警備隊員達の士気は上がり、見事グンマに勝利した。
試合後、ドッキリだと教えられた幸子達は泣いてモバPに怒った。
怒鳴られたモバPはかなり落ち込み、首狩り族役の人が持っていた槍を胸に突き刺し、自殺を図った。
だが、救急車で搬送され、一命を取り留めた。
P.S. モバPは昨晩の居酒屋で店員と、ラグビーの試合の観戦に来ていた女子高生のスカウトに成功した。
>>156で脱字がありましたので、報告します。
× 首狩り族の戦士のことをグマという」
○ 首狩り族の戦士のことをグンマという」
part.19「ラグビーと合法ロリ」
社長「おほん、今日我がCG社に入社した新しいアイドルを紹介する。一人目はこの前の輿水君の番組収録の時にモバP君がスカウトした日野茜君だ」
茜「はじめまして日野茜です! 8月4日生まれの17歳、好きな食べ物はお茶です!!よろしくお願いします!」
皆(…お茶って食べ物だっけ?)
社長「二人目は居酒屋でアルバイトをしていた日下部若葉君だ」
若葉「日下部若葉ですよ~。アイドルになって、みんなに一人前の大人として扱ってもらいたいなぁ。がんばりますぅ~」
幸子「社長、どう見ても中学生にしか見えないんですけど…居酒屋で未成年者ってバイト出来るんですか?」
若葉「また中学生と間違われたの…」
社長「若葉君はこう見えて二十歳だ」
幸子「そうなんですか。ごめんなさい。でも、どうして居酒屋でアルバイトを?」
若葉「だって、大人の多いところで働けば、皆が私を大人として見てくれるかなぁ~って」
モバP「働いていた居酒屋で若葉ちゃんは合法ロリって言われて居酒屋の名物化していたけどね」
若葉「私ってそんな風に言われていたんですか」ガーン
モバP「で、でも、合法ってことは大人扱いだったんだよ」アタフタ
若葉「本当ですか?」
モバP「…ウン、ゼッタイニソウダヨ」
若葉「良かった」
沙紀「日野さん、日下部さん、CGプロの建物の案内をちひろさんがしてくれるんで、ちひろさんについて行ってください」
茜「はい!よろしくお願いします!」
若葉「は~い」
バタン
沙紀「モバPさん、お疲れっす。とりあえず、ゆっくり息を吐いて落ち着くっす」
モバP「ありがとうな、沙紀。
でも、俺は…若葉ちゃんに…これから一緒に頑張っていく仲間に俺は嘘をついてしまったんだ。俺はなんて最低な人間なんだ。
いや、そもそも、俺は人間なのか?もしかしたら、俺は言葉を発する卑しい下等生物なのかもしれない。そうだ。そうなんだ。
俺は最低な鬼畜畜生生物兵器なんだ!人間に擬態しないと生きていけない最低な存在なんだ!きっとそうなんだぁあ!
もう駄目だぁああああ!!醤油を一気飲みして死んでやるぅううう!!」
沙紀「清良さん!」ガシッ
清良「はいはい」
プスッ
モバP「放せ!放してくれぇええ!」
清良「二本目」
プスッ
モバP「くっ」ガクッ
part.20「Fisrt…」
社長「ダンボール?」
ちひろ「はい。なんでもテレビ局のスタッフさんからダンボールを被ると心が落ち着くと聞かされたらしいので、実践中だそうです」
社長「そ…そうか。でも、なんで、事務所で?」
ちひろ「モバPさんが茜ちゃんの体力について行けなくて、自分は体力駄目生物だって…それでバPさんが落ち込んで…」
社長「そうだったのか。モバP君、反応してくれないかな?」コンコン
モバP「…」
ちひろ「もしかして」
カパッ
ちひろ「モバPさんがぐったりしている!しかも顔が真っ青で口から錠剤が数粒零れていて、脇には睡眠薬の入っていたビンが転がっているぅ!」
幸子「清良さん!!」
沙紀「清良さんなら、今日はオフっすよ!」
乃々「無理ぃ~」
茜「ど、どど、どうしましょう!?ちひろさん!!な、なんだか胸がドキドキしてきました!風邪?風邪でしょうか!?」
ちひろ「茜ちゃん、絶対風邪じゃないわ!」
蘭子「闇の隠者よ、我が下僕の魂の灯が消失したわ(訳:ちひろさん、モバPさんの脈と息が止まっています)」
ちひろ「沙紀ちゃんは110番、春菜ちゃんは後ろの棚にあるAEDをお願い!」
春菜「ちひろさん、これですね!」
ちひろ「ありがとう…帰ってきてくださいね。モバPさん!」
ガシャン
モバP「…」ビクン
ちひろ「脈は戻った!でも、呼吸が…このままだとまた心臓が止まるかも…」
沙紀「はい、わかりました。早くお願いします。それでは……ちひろさん、渋滞で来るのがいつもより遅れるらしいっす。
だから、今ここにいる人で人工呼吸をしてほしいと…」
ちひろ「…沙紀ちゃん」
幸子「…沙紀さん」
春菜「…沙紀ちゃん」
若葉「…沙紀ちゃん」
蘭子「我が下僕のうつしみよ
(訳:沙紀さん)」
乃々「もりくぼ的には…沙紀さんが適任かと…」
茜「沙紀さんなら、絶対に大丈夫です!」
沙紀「こんな形でモバPさんとはしたくなかったけど…モバPさんのためなら」
……
…
モバPは何とか息を吹き返し、数分後現れた救急隊員の応急処置と病院での治療によって一命を取り留めた。
part.21「second…」
モバP「ここは?」
ちひろ「いつも通り、病院ですよ」
モバP「…また三途の川渡り損ねたか。今度は渡れると思ったのに」
ちひろ「そんなに女性に酷く言われるのが嫌ですか」
モバP「そりゃあ、そうでしょう。女の人に酷く言われて興奮するようなドMじゃないんで…」
ちひろ「世の中ってたくさんの人が居ます。
普通の人、変な人。頭の良い人、運動の出来る人。ポジティブな人、…ネガティブな人。
世の中にはたくさんの種類の人がいるのですから、当然様々な意見があります。
だから、モバPさんのこと酷く言う人が山ほどいるかもしれません。
でも、そんなの言わせておけばいいじゃないですか。
自分のこと好いてくれている人が一人でもいたら、その他大勢の罵詈雑言なんて気にならないですよね?
だって、所詮脇役の遠吠えなんですから」
モバP「でも…俺にはそんな人が…」
ちひろ「私がモバPさんのこと嫌いだったら、ここで看病なんかしていませんよ」
モバP「……」
ちひろ「それに…右の付き添い人用のベッド見て下さい」
モバP「…沙紀」
ちひろ「沙紀ちゃん、モバPさんが入院してからずっと病院でモバPさんが目を覚ますのを待っていたんですよ。
今は三日間看病していたから疲れて眠っていますけど…これでもモバPさんのこと、好きな人が居ないと言えますか?」
モバP「…」
ちひろ「さて、私は事務仕事が溜まっているので、帰りますね。
それと、最後に…沙紀ちゃん。もう少しタヌキ寝入りの練習した方が良いわよ」
沙紀「ばれてたっすか」
ちひろ「それでは、ごゆっくり」
モバP「沙紀、助けてくれて…ありがとうな」
沙紀「お礼を言ったの初めてっすね。何かあったんすか?」
モバP「ちひろさんに説教されて心境が変化した感じかな。
なあ、沙紀。助けてもらったお礼に、今まで助けられた分だけお返しをしたいんだけど、俺にできることってあるかな?」
沙紀「何回助けたか覚えているんすか?」
モバP「すまん。覚えてない」
沙紀「はー、アタシの日記にある限りだと…これだけっす」ペラ
モバP「…マジっすか?」
沙紀「マジっすよ。これだけの回数返しきれるんっすか?」
モバP「…一生かけて返すつもりだ」
沙紀「それに人工呼吸する時にモバPさんにファーストキス奪われたんすよ。この責任はどうやってとるつもりっすか?」
モバP「それは追々」
沙紀「そうっすか。…でも、良いっすよ。アタシが好きでモバPさんを助けていたんで、見返りとか要らないっす」
モバP「それじゃ、俺の気が済まない」
沙紀「そっすか。それじゃ…もしモバPさんがアタシを異性として意識するようになったら、モバPさんからアタシにキスする…って約束するのはどうっすか?」
モバP「いいけど、それって意味あるのか?」
沙紀「モチ!この約束はアイドルとプロデューサーっていう立場を盾にできなくさせるための約束なんすよ。
それに、相思相愛になった時、男の人からキスされるのが夢だったっすよ」
モバP「沙紀は乙女だな」
沙紀「一応女っすからね」
モバP「そういえば、さっきから気になってたんだけど、沙紀、唇のそれなんだ?」
沙紀「何かついてるんすか?…鏡、何処っすかね」
モバP「俺が見てやるから、こっちこい」
沙紀「いや、それはさすがに」
モバP「良いから」グイ
チュ
P.S.
この時の二人の様子をテレビ局のスタッフがダンボールに隠れて盗撮していた。
そのため、後日スタッフと事務所の人たちから、モバPは『昔のドラマのネタを使ってキスした人』という称号を与えられた。
× なあ、沙紀。助けてもらったお礼に、今まで助けられた分だけお返しをしたいんだけど、俺にできることってあるかな?」
○ なあ、沙紀。今まで助けられた分だけお返しをしたいんだけど、俺にできることってあるかな?」
このSSまとめへのコメント
美優さん出して欲しい…