八幡「なあ雪ノ下。俺と」雪乃「ごめんなさいそれは無理。だけど――」 (142)


時系列は文化祭終了後の部室にて、比企谷が雪ノ下に友達になってほしいと申し出るところ。

週一くらいのペースでゆっくり更新予定。

7巻以降の要素を取り入れるため、アニメ派はブラウザバック推奨。二期を待て。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405250348


二人きりの部室。
最近は由比ヶ浜が俺よりも先に部室にいることが多かったため、こうして雪ノ下と二人で会話をすることはなかった気がする。
雪ノ下は進路希望調査書を、俺は議事録をまとめながらの会話。お互い決して目は合わさない。
そんな中、俺は雪ノ下の整った、美しく凛とした表情に目を向け、言葉の続きを待つ。
……あのさ。
ひどくない?俺まだ最後まで言ってないよ?
最後まで言う権限すら与えられない、やはりいつもの俺たちだ。
あれ?いつもこんなんなの?
泣いていい?泣いていいよね?
すると視線に気づいたのか、雪ノ下は顔をあげてこちらを見据える。


「友達にはなれないわ。けれど……」

「けれど?」


氷の女王こと雪ノ下にしては珍しく、歯切れが悪い。
視線も下へ下へと落ちていく。
いつもなら気持ち悪いだの害虫だのと暴言が飛んでくるのが定石だというのに。
このあとの言葉を紡ぐことをためらうかのような、そんな感じを受けた。
うつむくその瞳は何を映しているのか。
しばしの間があいて、そして。
そして、顔を上げてこちらを見据える。迷いは一切感じられない。
冷たく、凛とした声で、雪ノ下は。


「私と、付き合ってくれないかしら」

「……ど、どこに?」



大分間抜けな声をあげてしまったと思う。
もしかしたら裏返っていたかも。
雪ノ下にしては珍しく、言ってる言葉の意味がわからない。
目的語を忘れるなんて、致命傷ではなかろうか。
国語1位の名が廃るねっ!ははっ!(裏声)
……うわ、メッチャ睨んでませんかねぇ。
八幡、まずいこと言っちゃったみたい。いやまじで。
怖いっつーか怖い。


「本気で言ってるのかしら。何のためにいつも一人ぼっちで本を読んでいるのかしら。一人ぼっちで」

「わかったから強調すんな」


悲しくなるだろ。
人間って、わかってることを指摘されるのが一番堪えるんだぜ?しらないの?
あと、本は行間までしっかり読む。なんせ時間が有り余ってるからな。
登場人物の心情までがっつり読むぜ。
だから、雪ノ下の言わんとしていることはもちろんわかってる。
意味はわからんが。


「お前こそ本気で言ってんのか?付き合う?俺とお前がか?」

「……ええ、そうよ」


ハイ確定しました。
事実上の告白だ。
……で、「ドッキリ大成功~」のプラカードを掲げた由比ヶ浜さんはどこに?
早く来ないと収拾つかなくなっちゃうぞ~。
いや本当どういうことなのこれ。ドッキリなんでしょ?
何とか言って下さいよ女王。


「……」


「……そう、そうよね」


何を言えばいいのかわからなくて黙っていたら、雪ノ下が俯いてしまった。
何に納得したのだろうか。そうよねって、なにが。
……さて、どうしたものか。
十中八九、雪ノ下は本気だ。本気で、俺に交際を申し込んでいると見える。
ここでこの告白を真に受けたとしたらどうなるか。
たとえこれがドッキリや冗談のたぐいだとしても、俺がからかわれ、黒歴史が一つ増えるだけだ。
枕を濡らす日々が始まるが、、それだけで済む問題であるとも言える。
大体、雪ノ下雪乃は嘘をつかない人間だ。ここは本気ととらえて間違いない。
……いや、文化祭で学んだばかりじゃないか。そして、さんざん自己嫌悪に陥ったばかりじゃないか。
しっかりしろよ比企谷八幡。
雪ノ下でも嘘をつく。
そして、それを許容できずにいる自分自身に嫌悪したんだ。
今さっきの事だ、もう忘れたのかよ。
ならば、冗談であり、ドッキリである…つまり嘘である可能性も、やはり考慮に入れておいた方がいいだろう。
まあそれでも、やはり俺のやることは変わらないのだが。


「雪ノ下」

「なにかしら、比企谷くん」


俯いたままに雪ノ下は応える。そのため、表情は見えない。


手に力が入っているのがわかる。
肩がこわばり、スカートのすそでも握っているのだろうか。
まあ、机越しだから下半身は全く見えないけどね。
















「それは、勘違いだ」

「は?」















雪ノ下が顔を上げた。
ぽかん。そう表現するとちょうどいいような、間の抜けた顔をしている。


「それはどういう意味かしら」


まあ、意味わかんないよな。
だから、しっかりと説明してやることとしよう。


「この文化祭ではいろんなことがあったよな。相模が依頼をしてきて、お前のねぇちゃんが余計なことを言って混乱を生んで。そして、お前はその混乱をものともせずに、その過負荷を問題なく一人で消化していった。でも、体調を崩したんだよな、過負荷に耐え切れずに。そんな折に俺がお前をお見舞いに行って。恩着せがましいかもしれないが、結構お前のサポートをしたと思うんだよ」


「……何が言いたいのか、さっぱり話が見えてこないのだけれど」


濡れた瞳がまっすぐ俺を見据える。
いや、まっすぐじゃないな、瞳は小刻みに震えている。混乱しているのだろうか。
何を言っているのかさっぱりだ、告白の返事はどうなっているのか。
そう訴えかけているように見える。


「まあ聞け。それから、俺が文実をまとめ上げたわけだろ?お前が倒れたから、その代わりというかなんというか、まあ、手助けをしたわけだ。お前にはできなかったことを、俺はやってのけた。それに――」


「比企谷くん」


雪ノ下が話を遮る。


「ちょっと待って。自慢を聞きたいわけではないのよ。話が脱線しすぎだと思うのだけれど。嫌なのであればそう言ってくれれば、私はそれで納得できるの。だから、結論を言ってちょうだい」

「結論から言ったじゃねぇか、勘違いだって」

「何を言っているのよ……勘違いって、いったい何が」

「お前が俺に、その……好意、を寄せていること。それ自体が勘違いだ」


好きとか恥ずかしくて言えなくて、結局詰まってってしまったが、それでも言うべきことは言った。
雪ノ下は友達がいない。
一応由比ヶ浜とは友達と呼べる関係なのだろうが、由比ヶ浜はあの通り残念な子だ。助けになることはほとんどないと思う。
なにせ、雪ノ下は完璧超人だからな。由比ヶ浜でなくとも、人の助けを必要とする場面なんてなかったはずだ。
つまり、助けられたり人を頼ったりといったことに慣れていない。
だから、そういった感謝の念やら何やらを恋愛感情と勘違いしてしまったということだ。
……思い起こされるのは中学時代のイマイマシイキオクうへへへへへへ。

「そんなことないわ。私は、あなたを慕っている。ええ、好きよ」

「っ……」


先ほどの動揺は影も残っていなかった。
いつもの強かな目で、雪ノ下はまっすぐにこちらを見ている。
それだけは確かだと、ゆるぎない事実であるとうったえるかのように。


「勘違いではないわ。それだけは確信してる」


……俺は何を動揺しているんだ。
勘違い。雪ノ下の俺への思いは勘違いでしかないんだ。
ちょっと優しくされただけで惚れてしまう、ボッチ特有の勘違い。
だから、これを真正面から受け止めては駄目だ。


「いや、違うな。それはお前の勘違いでしかない」

「っ、だから……!」


変わらぬ態度にしびれを切らしたのか、雪ノ下の語調が強くなる。


「ちょっと優しくされたからって勘違いしちまったんだよ、お前は。俺はあの程度なら誰に対してでもやるし、そもそもが誰かの為にやったことじゃないんだよ。気に入らないからやった、自分の好きなようにしたかった。ただ、それだけだ」

「……それの何がおかしいというの。優しくされて好きになって、それが駄目だというの?」

「ああ、駄目だ」

「なにが」

「すべてが」


雪ノ下の顔が険しいものとなる。
いつもの氷の目とは違う。何かに耐えているかのような、そんな顔だ。


「あなたは私の好意を、好意と認めないと、そういうこと?」

「なんせ、勘違いだしな」

「勘違いだったとしても、私は現に、あなたを好意的に感じている。あなたの優しさは私の勘違いだとしても、この気持ちは勘違いでも何でもないわ」


なおも食い下がる雪ノ下。平行線だなぁ……
考えろ。
反論できない要素を並べて畳み掛けろ。
大丈夫だ。今の雪ノ下なら言いくるめられる。
そうしないと。
そうじゃないと。
多分、この奉仕部は――


「お前、今まで人を好きになったことはあるか?」

「ないわ」


即答である。
まあ、わかってた。


「じゃあ、今のお前の気持ちが恋愛感情だって、どうしてわかるんだよ」

「それは……」

「な?わからないはずなんだよ。これが初めて抱く恋愛感情であるなら、その感情は世間一般的に言うと違うものである可能性が高いとは思わないか?」

「ねえ、本当にあなたは何がしたいの?なぜ、こんなことになっているの?」


雪ノ下の瞳がじわりと滲んでいく。


「それはさ、多分友達とかそういうのに対するもんだと思うんだよ」

「……それはないわ。由比ヶ浜さんがいるもの」


雪ノ下は友達がいない。
であるなら、友人に対する信頼や友情といった感情を恋愛感情と勘違いしている可能性は十分にある。
たしかに同姓の友達なら由比ヶ浜がいるが、しかし男は一人もいないだろう。


「男と女は違うよ。男女間の友情ってのは、巷で存在が議論されるほど特殊なものだ。だから、恋愛感情と錯覚したとしてもおかしくはない」

「たとえそうだったとしても、私はあなたを」

「もし俺とお前が付き合ったら!」


雪ノ下がビクンと震える。
今にも泣き出しそうな顔で、肩で息をしている。
吐息がこちらまで聞こえてきて、そこでようやく、自分が大きな声を上げていたことに気がついた。
見つめる瞳は、今にも壊れてしまいそうで。
それは仔猫のように弱々しく、いつもの女王然とした姿は影も形もない。


「いや、なんでもない」


「また、一人で何かを抱え込もうとしているの?」


俺は、応えることができなかった。
雪ノ下の好意が本物、それくらいはわかってる。
素直にうれしいし、この文化祭で雪ノ下の事もいろいろ知れたと思う。
――もう一歩くらい、踏み込んでも、いいのだろうか。
由比ヶ浜に対してそう思ったのは、もちろん雪ノ下に対してもそうだ。
もう一歩くらい、距離を縮めたっていい。
しかしそれは大きな勘違いだったのかもしれない。
近づきすぎてはいけないと、由比ヶ浜を突き放したあの職場訪問。
あの時の選択は、きっと違っていなかったのだ。
近すぎる距離は不和を生み、すべてを破壊する。
俺と雪ノ下が付き合えば、由比ヶ浜は遠慮をするだろう。
雪ノ下に気を使い、俺との接触は極力避ける。
部室にも来なくなるかもしれない。
ハニトーを食べに行く約束も、多分なくなる。
それはなんというか――嫌だ。


「……そう、そうなのね」


――あなたは、そういう人よね。
俯いてしまった彼女は、いったい何を思ったのだろう。
その瞳には何が移っているのか、うかがい知ることはできないけれど。
けれど。
雪ノ下の顔から滴り落ち、机に落ちた一滴の雫が。
すべてを理解してしまった彼女の心を表しているようで。
きっと、傘をさしていいのかどうかもわからないほどの、微妙な雨がぽつぽつと降り注いでいるのだろう。


――その後、由比ヶ浜が部室に来るまで会話はなく。
ただ、気まずい沈黙だけが横たわっていた。


今日の分は投下完了。
読みづらいところあったら対処しますので、改行とか指摘してくださいな。

>>1です。
上二つが連投になってますね。申し訳ないです。
モバイルはよくわからん……


以下投下


千葉駅前。
昼時だからか、人の流れは店内に集まり、通り自体はそこまで人は多くなかった。
人の間を潜り抜けるスキルの出番はなくなったが、急いでる身としてはありがたい。

現在時刻を確認しようと、ポケットに入っているスマホを取り出した。
多分由比ヶ浜からの連絡も入っているはずだ。が、


「電池切れかよ……」


昨日のあれこれのせいで充電することを完全に忘れていた。
ガラケーならそこそこ電池は持つだろうが、いかんせんスマートフォンは消耗が激しいのだ。
不便だなぁ……。


「あ」


いた。
携帯電話を片手に、心ここにあらずといった風にキョロキョロしている。
時折画面に目を落としては、焦燥感たっぷりにまたキョロキョロしだす。

……なんか、捨てられた犬みてぇだな。
飼い主を必死に探して途方に暮れている感じ。なんなら尻尾が見えるまである。
犬耳とかホント似合いそう。


「わり、待たせた」


駆け寄って、由比ヶ浜の後ろから声をかける。
すると、目頭一杯に涙を溜めた彼女が振り返る。


「ヒッ、ヒッキぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

「うおっ」


憑き物から解放されたかのように安堵の表情を浮かべ、抱きついてくる。
やめろ!なんでリア充はこうも身体的スキンシップをとりたがるかな!?
なんか柔らかいしいいにおいするし体温があったかくてあああああああああああああ!



由比ヶ浜が落ち着いたようなのでとりあえず引き剥がした。
色々とよくない。
周りの目とか俺の精神とか。
マジでやめてくれ。うっかり好きになったらどうするつもりだ。


「大丈夫!?なんか事故に巻き込まれたとか車に轢かれたとか!?」

「いや、むしろ体の方は完全体と言っていいほど元気だ」

「じゃ、じゃあどうしてこんなに……ケータイもつながらないし……」

「それなんだけどな……」


俺は、遅れた事情を話した。
早めに家を出て喫茶店に入っていたこと、そこでいつのまにか寝てしまっていたこと等。
それから、川崎がそこでバイトしていて、もう心配はないということも一応話しておいた。
前の依頼のときは由比ヶ浜もいたしな。報告した方がいいだろう。
すると。


「……ヒッ、ヒッキイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」

「うおっ」


さっきの『ヒッキー』とは違う『ヒッキー』だった。
威圧感丸出しで、尻尾があったら逆立っていることだろう。カマクラとか怒ったときには思いっきり毛を逆立てるもん。
それも俺と親父にだけ。小町と母に対しては絶対にそんなことしないのに。
我が家のヒエラルキーがこれだけでわかってしまう。
あれ?もしかして逆立つのって猫だけ?
犬は威嚇するだけだって?ははっ、知らんなあ。


「あたしをこんなに待たせてずっとさきさきとイチャイチャしてたの!?ありえないし!」

「いや、川崎と話してたのは10分くらいでだな……」


……違うだろ、ここを弁解してどうする。
由比ヶ浜が怒っているのは遅れたことに対してであって、川崎との遭遇はポイントではない。



「待ってる間いろんな人に声かけられて怖かったんだからね……」


そうか……。
由比ヶ浜はかなりかわいい。クラスでトップ3であることは間違いないし(あーしさんセレクション)、
トップカースト特有のキラキラオーラを纏っているのだ。その辺の男どもが食いつくのも無理はない。

そんな中を1人で待っているのは心細かったに違いない。


「それに、心配もしたんだよ?もしかして、また……」


また、というのは入学式の事故のことを指しているのだろう。
気にしなくていいと言ったのに、本当にいいやつだ。
ほんとに、なんで俺みたいな最底辺とからんでるんだか。


「とにかく、遅れて悪かった。昼飯はまぁ、おごるよ」

「そんなことよりも!さきさきとどんなこと話してたの!」

「え?そこなの?」

「何が!」

「いや……」


ポイントだった。わけわからん。
つーか温度差激しいな……。テンションの変化についていけない。


「別に大したことは話してないな。前半は川崎だって気付かずに話してたし、バイトの話くらいしかしてない」

「へ?気付かなかったって?」

「髪の毛下ろしてたんだよ。いつもはポニテだからな、全然わからなかった」

「ふーん。どんな感じ?」

「そうだな……いつものサバサバした感じが抜けて、キレイ系お姉さんって感じだった」


「そ、そうなんだ……」



すると、由比ヶ浜が上目遣いで濡れた瞳を向けてきた。
上目遣いやめてほんとに。これ以上心臓をドキドキさせないで。不整脈になっちゃう。


「ヒッキーって髪の毛は下ろしてる方が、好き?」

「別に……どっちでもいいんじゃねぇか」


どう返せばいいのかわからなくて、曖昧な返事を返す。
どうしたらいいかわからないときのボッチ流奥義である。
……ギャップ萌えって、いいよね。

と、由比ヶ浜が突然お団子をほどいてしまった。


「ど、どうかな?」

「おう……」


下ろした髪は雪ノ下ほどではないが長く、顔の輪郭を覆っている。
そのため、ただでさえ小顔なのにさらに小さく見える。
いつものビッチっぽさは鳴りを潜め、清楚さを演出していた。
ギャップがすごいな……。川崎もそうだが、女子というのは髪を下ろしただけでこんなにも雰囲気が変わるものなのか。
映画版ジャイアン的な変化だぞ……。

「あんなにビッチっぽかったのになんだか清楚でかわいらしくなってるじゃねぇか」の法則。
略してあなるの法則。異論は認めない。
ただ、若干の外ハネと色の明るさはアホっぽく、それが由比ヶ浜らしいと言えばらしい。


「なんだ、その……いいんじゃねぇか、いつもと違う感じがして」

「そう、かな?えへへへ」


少し頬を染めてはにかむ由比ヶ浜。

こんな時間も悪くないなと思う。馬鹿な話をして笑いあって、時には照れくさいことも話したりして。
由比ヶ浜を見ているとつい思ってしまう。勘違いであることは間違いないが、それでも考えてしまう。もしかしたら、と。


「……」


……雪ノ下は、どんな思いだったのだろう。
彼女はどんな思いで告白をしてくれたのだろう。
そして、その想いを踏みにじった男をどう思っているのか。



「ここか?」

「うんっ」


やけにテンションが高い由比ヶ浜と八幡くんがたどり着いたのは、目的地のハニトーの店である。
もう、店が見える辺りに来ただけで甘いにおいが漂っていた。店の前ともなると、もう都会特有のあの湿りきったにおいも完全にシャットアウトされてしまっていて、すでに胃もたれしそうな感じ。

カラカラン、という小気味のいい音とともに入店する。先ほどの喫茶店と違い、ここはどうやら前払い方式みたいだ。スタバみたいな感じをイメージしてもらえるとわかりやすいと思う。
注文及び会計を済ませ、商品を受け取ってから空いている席を探す。
俺の奢り。財布がまた寂しいことに……。
奥の方の、ワンブロックだけ隔離されたように存在する場所を見つけ、腰かけた。

他の席からは離れているし、会話が聞かれることはないだろう。何かを話すのにおえつらえむきの場所だった。
ガラス張りの為、外からは見えるようになっているのだが、それは大した問題ではないだろう。
デカイ1つを真っ二つにして、2人の前にそれぞれ置いた。


「じゃ、食うか」


自分の分を一口サイズに切り分けて頬張る。うん、甘い。
見た目はまさにパンで、文化祭の時のものと大して変わらなかった。
違いと言えば、クリーム以外にもベリーやアイスクリームが乗っているということだろうか。
……やっぱり昼食に食うもんじゃないな、これ。

コーヒーを一口啜ろうと思い、やっぱり熱くてやめたところで気がついた。
由比ヶ浜はまだ一口も食べていない。
表情も先ほどのハイテンションが嘘のように暗いものへと変わっている。



「どうした?」

「うん……」


何か迷ってるような、切り出すことをためらうように視線をさまよわせる。
切り出すと言っても目の前のハニトーではなく、昨日の奉仕部についてだろう。由比ヶ浜が今日を約束の日にした理由は、それなのだから。


「何か話したいことでも?」

「え?あ、うん」


俺から話題を切り出すとは思っていなかったのか、少し驚いたようなリアクションをとる。


「昨日さ、ゆきのんとなにがあったの?」

「……逆に、なんで何かあると思ったんだ?」


質問に質問で返すのはよくないが、まずは情報収集することが大切だ。
由比ヶ浜から見たものをまず把握することで、自分の置かれている状況をより深く知ることを第一とした。


「だって……ゆきのんすぐ帰っちゃったし、ヒッキーだって様子がおかしかったもん。声をかけてるのに『ああ』とか『うん』しか言わないし」

「……ちょっと考え事しててな。周りにまで気が回らなかった」

「どんだけ集中してたの……。とにかく、ヒッキーは反応がないしゆきのんも電話に出ないし、せっかく打ち上げしようと思ってたのに中止にしたんだよ?小町ちゃんも待たせちゃってたし、いろいろ大変だったんだから」

「打ち上げ?文実か?」

「ううん、奉仕部の」


なるほど。昨日の夕飯が異常に遅くなっていたのは予定されてた打ち上げが中止になったからか。
小町もスタンバイしていたから、帰るのが遅くなってしまったのだろう。
これで、由比ヶ浜が部室に来るのが少し遅かった理由もわかった。



「それで、なにかあったの?」

「大した話じゃねぇよ。文実の事とか相模の事とかを話してたんだ」

「それだけ?」

「あとは……1人で抱え込むな、みたいなことも言われたか」


ここまで嘘は言っていない。
ここからは言ってはいけないラインに入るのか。


「……それだけ?」

「ああ」

「ほんとに?」

「いや、それだけだって」


由比ヶ浜の疑問は当然だ。それだけの話題で昨日のような状況が起こりうるわけがない。
濡れた瞳は、疑いのまなざしをやめようとはしない。


「ま、とにかく食おうぜ。大分待たせちまったし、腹減ってんだろ?」


露骨な話題変換。これで意識がそちらへ向いてくれればいいのだが。


「……ゆきのん、泣いてたよ」

「……」

「あたしと通り過ぎる時ね、ゆきのんが目を拭いてたんだ。ゆきのんが泣いてるのなんてはじめて見たし、ヒッキーもなんかおかしいし、これはなんかあったんだなーって」


由比ヶ浜の言葉には、どこか確信めいた響きがあった。



「そうか」

「……なんで、何も言ってくれないの?何も教えてくれないの?あたしたち、友達、だよね?」


笑いながらそう言ったが、最後の方は涙に滲んでしまって聞き取りづらい。聞き取り、辛い。
おそらく由比ヶ浜は、俺や雪ノ下以上に何も知らない。
それゆえ、辛い。取り残され、自分には何も知らされない歯がゆさ。
何もできない……非力さ。


「ヒッキー、あたしじゃ、だめかな?力になれないかな?」

「……お前には関係ない。」

「関係、ないのかなぁ?あたしも奉仕部なんだけどなー」


由比ヶ浜はこぼれそうになった雫を、手の甲でふき取る。
そして、笑った。辛そうに、辛そうに。

……手が、震える。歯がガチガチ鳴って、噛みあわない。
一言でも発してしまえば、何かが決壊しそうだった。


「ねぇヒッキー」

「……ぁ?」


小さく絞りだすのがやっとだ。
いろんな覚悟をしてきたはずなのに、なぜだろう。


「ゆきのんのこと、好き?」


突然の問い。
由比ヶ浜が昨日のことを知っているとは思えないから、きっと当たり障りのない、友人としての印象を聞いているのだろう。
しかし。


「あたしのこと……好き?」

「え?」



雪ノ下の話じゃないのか?
どうしてお前が出てくる。


「あたしは、好きだよ。ゆきのんも……ヒッキーも」

「なにを言って……」

「だからあたし、もう待たない。ヒッキーが近づいてこないならこっちから行く。だって――」


一度言葉を区切って、大きく深呼吸をした。
そして、まっすぐこちらを見据えて言い放った。


「――ヒッキーのことが好きだから」

「っ……!」


心臓が止まるかと思った。
今まで散々勘違いだと、間違えだと遠ざけてきた答えを、他でもない本人によって突きつけられてしまった。

――そして、不意に言葉が溢れだした。


「…めろ」

「え?」


止まらない。


「やめろよ」


さっきまで何も言えなかったのが嘘だったかのように。



「やめてくれ。そんな言葉をかけられても、惨めになるだけなんだよ。そんなお情けの優しさなんざ求めてねぇ」

「ヒッ、キー?」

「めんどくさいんだよ。俺は1人でいたいんだ。こんな休みの日に引っ張り出しやがって……群れたいんだか何だか知らないけど、俺に構わないでくれねぇかな」


拭ったはずの涙が、再び由比ヶ浜の目元に溜まっていく。
しかし、比企谷八幡の言葉は止まらない。


「っつーか、なんでだ?犬を助けたことか?あれは目にとまったから見捨てられなかっただけであって、別にお前だから助けたわけじゃないんだよ。そんな勘違いで好きになっちゃいましたーってか。……笑えるよ」

「っ、ぁ……」


涙がぽつぽつと流れ落ち、机の上に染みを作っていく。


「で?もしかして髪を下ろしたのも俺の反応が気になってなの?ご苦労なこったな。似合ってんじゃね?」

「っ!」


由比ヶ浜は走って行ってしまった。
カラカラン、という音がやけに耳に残った。


「……ふー」

緊張から解放された安堵で息を吐く。
あーあ、笑っちまうよ、ほんと。
仕方ないよな。雪ノ下の気持ちを知ったら、由比ヶ浜は奉仕部から離れるに決まってんだから。
でも、由比ヶ浜もか。モテモテだな。
……これで、俺は奉仕部にいられなくなったな。


「ははっ、は……、っ」



しだいに、せき止められていた何かが溢れかえってきた。

濁流に飲み込まれる森のように。
豪雨によって破壊されるダムのように。
すべてが決壊した。

「―――――――――っ」


声にならない、慟哭。

覚悟はしていたんだ。俺があそこから――奉仕部から消えることを。
最悪のケースでも、せめて雪ノ下と由比ヶ浜の二人が元通りの関係のままいられればそれでいいと思ってた。
それなのに、涙が止まらない。
もう、戻れないんだよ。あきらめろ。
そう言い聞かせても、まるで言うことを聞いちゃくれない。

ガラスの外には、誰1人としていない。
隔離された座席には、誰もこない。
1人きりの、独りきり。
覚悟していたことじゃねぇか。元に戻るだけだろうが。

机に残ったのは、真っ二つになったハニトーに、カップが2つ。
目の前のハニトーに手を伸ばし、そのままかぶりつく。
――しょっぺぇ。
誰だよ甘いって言ったやつ。メチャクチャしょっぱいじゃねぇか。
……クソッ。
意味わかんねぇ。


本当はガハマさんと比企谷の約束ではカラオケパセラに行くことになっているのですが、物語の都合上勝手に変えました。てへぺろ。

原作に沿った話を書けない>>1の非力をどうかお許しください……


書けたので、本日第二弾投下


「ひゃっはろー!」

「!?」


なんだ!?
突然の声に視線が動く。
そこには強化外骨格もとい、雪ノ下陽乃が微笑みを浮かべて立っていた。


「どったの比企谷くん?泣いてるの?」

「あ……」


慌てて涙をぬぐったが、もう遅いか……。泣き顔を見られるとは、屈辱である。
しかもよりにもよってこの人に……
あれだけ流れていた涙は、それが嘘だったかのように止まっている。
陽乃さんぱねぇ。一瞬で涙腺を固めてしまった。


「相席失礼するねっ」

「嫌です」


今は怖いものが何にもないので、言いたいことを言ってみた。が、そんな拒絶をものともせずに陽乃さんは目の前に腰かけた。
自暴自棄になってもこの人には勝てないのか……。


「さっきのは彼女さん?可愛い子だったね」

「……雪ノ下さんには関係ありませんよ」


やっぱ見られていか……。
しかし、あれが由比ヶ浜だということには気づいてないようだ。


「んー、関係ないことはないかなー。さっきの見て雪乃ちゃんはどこかに行っちゃったし。ケータイにも出ないんだよねー」

「雪ノ下……?見たって?」


「今日は雪乃ちゃんとお買い物してたんだよ、この辺をぷらぷらと。そしたら突然雪乃ちゃんが固まっちゃってさー。店の中見てるなーって思ったら比企谷くんが女のことデート中だったってわけ!」



おねえさんびっくりだよー。と、陽乃さんは由比ヶ浜が注文していたレモンティーを一口あおった。
なんでその一動作が既に眩しいの?蛍光塗料でも塗りたくってんじゃないの?
いや、それよりも気になるのは……


「それで、その雪ノ下はどこに?」

「さあ?一目散に駆けて行っちゃったからわかんない」


そして、今度は由比ヶ浜のハニトーを一口食べた。
口の端に付いたクリームを舐める動作が淫靡でエロい。
というかさ、と雪ノ下さんは続ける。


「あれってガハマちゃんだよね?」

「……そうですけど」


気付いてましたか……。
やっぱ髪下ろしてたくらいじゃそう変わらないよな。


「そっかー、ガハマちゃんだったかー……。雪乃ちゃんの入り込むスキはなかったわけね―。で、その可愛い可愛い彼女はどこ行っちゃったのかなー?」

「……っ」


フラれた?もしかしてフラれちゃったー?と、陽乃さんは机を乗り出して顔を近づけてくる。
香水か何かだろうか。うっすらと花のような香りが漂ってくる。
そんな香りも、今は不快感を増長させるものにすぎず。


「なんだっていいじゃないですか」

「雪乃ちゃんがおかしいんだよね」


「……」

またこっちの話を無視して話し始めたよ……。
しかし、そのおかしくなった原因には心当たりがある。



「いつもなら絶対に私の買い物になんて付いてこないのにさ。今日は二つ返事でオッケーだったんだよ?なんかおかしいと思わない?いつもは軽くかわされちゃう雑談にも耳を傾けてくれるしさー。……ちょっと、面喰らっちゃったよね」

「……文化祭の貸し借りの延長なんじゃないですか」


これは、別に嘘というわけではない。雪ノ下は貸し借りを作ることを嫌うし、作ってしまった借りのせいで強く出られなくなったということは十分に考えられる。


「まあ、それも考えたんだけどね。けどさ、私は今日の君たちと重ねて考えた方が面白いと思ったよ」

「おもしろいって……妹の異常でしょう?楽しむものじゃないと思うんですけど」


俺は、小町が困ってたら絶対に楽しもうとはしないだろう。
何が何でも助けるね。死んでも助ける。あ、これ八幡的にポイント高い。


「面白い、とは言っても楽しむって意味じゃないんだよ?ただ、こう考えた方が深みが増すなと思ったの」

「深み……?」


陽乃さんはニコッと笑い、


「雪乃ちゃんは比企谷くんに告白してフラれた」

「!?」

「そして、元気のない雪乃ちゃんを不審に思った由比ヶ浜ちゃんは比企谷くんに相談、そこで勢い余って告白してしまう。でもフラれちゃう。そして今に至る。どう?」



正解だ……。
なんだよこの洞察力は。異常すぎるだろ……。


「一体、何の根拠があってそんなことを?」


こんな聞き方じゃ肯定してるも同じだ。
しかし、それでも素直に認めるわけにはいかなかった。鎌をかけられてるだけだったら自ら告白することになってしまう。
それだけは避けたかった。


「ん?それは、雪乃ちゃんが2人を見て逃げたから、かな。顔を合わせにくい状況とすると、そういうことかなーって思って」

「……自分以外の部員が集まっていたらショック受けると思うんですけどね」


これは実際ショックだ。
いつかのテストのとき、雪ノ下と由比ヶ浜が2人で勉強会をしているのを見たときは相当辛かったなぁ……。
なんで俺も誘ってくれなかったんだろ。


「それはないかな」

「ふっ、あなたが思っているほど雪ノ下は強くありませんよ」


なぜか強気になる俺。


「そうじゃなくて」

「え?」

「遠目からじゃガハマちゃんだってわからないよ、あれ。凄いイメチェンだよね。」

「え、じゃあ、なんで雪ノ下さんはあれが由比ヶ浜だってわかったんですか」


聞けば聞くほどわからない。
さっきから質問ばかりしていて、すっかりこの人のペースに乗せられてしまっていることだけはひしひしと伝わってくるが。



「私がこのお店に入ったのは、イチャついてる2人を懲らしめようと思ったからなんだ。でも、ドアの前のところでガハマちゃんが泣きながら出てきてさ。ここでやっとさっきの可愛い子がガハマちゃんなんだ―って気付いたの。だから、多分雪乃ちゃんは知らない」


懲らしめるとかいう不穏な単語が聞こえた気がするけどとりあえず放置で……。

だが、そうなると雪ノ下はなぜ走り去って行ったのか。
俺と共にいた彼女(仮)は雪ノ下からしてみれば敵で、敵前逃亡は雪ノ下が最も嫌うような事ではなかったか。
……陽乃さんも様子がおかしいと言ってたし、昨日のことで参ってしまっているのかもしれない。


「ねえ、比企谷くん」

「あ、はい」


あ、ってなんだよ。合いの手なの?


「さっき君は雪乃ちゃんは強くないって言ったけど、その通りだよ。あの子は弱い。脆弱で、多分君が思っているよりもはるかに脆い。繊細で、今にも消えてしまいそうなんだよ」

「……」


反論したい部分がたくさん、いやむしろ全部と言っていいほどあったが、陽乃さんの表情を見て口を引っ込めた。
そこにはいつもたたえている微笑みはなく、真剣そのもののまなざしがあった。
彼女は強化外骨格を脱ぎ捨ててこうして俺と向き合っている。ならば、それは真剣に受け止めなければならないと思った。


「だから、私は雪乃ちゃんに強くなってもらいたいと思ってる。君にはもうばれちゃったけど、雪乃ちゃんに対してやってる嫌がらせは、彼女に乗り越えるべき壁を作るためなんだよ。そして、そんな雪乃ちゃんを強くしてくれるのは」


と、陽乃さんはそこで言葉をいったん切って、俺の目をまっすぐ見つめてから続けた。
君だよ、と。



「俺が、雪ノ下を?」

「うん!」


そこで、またいつもの微笑みに戻ると、陽乃さんは立ち上がった。


「待って下さいよ。それ、どういうことですか」

「言葉の通りだよ。君はきっと、雪乃ちゃんを強くしてくれる。だから、雪乃ちゃんの思いを、ちゃんと受け止めてあげてほしいな」


その言葉が「だから」でつながるのはおかしいと思ったが、きっと彼女の考えは俺なんかよりもずっと深く、広いものだ。
じっくり行間を読めということだろう。……読み取れる気がしねぇ。


「比企谷くん」

「はい?」

「君の自己満足に雪乃ちゃんを巻き込むのはやめてね。おねえちゃん、許さないよ」


にっこり笑ってそう言うと、強化外骨格は満足そうに去って行った。
あれほど恐ろしい笑顔は見たことがありません。やはり小町は陽乃さんには遠く及ばないな。安心安心。

……きっと、あの人には俺の考えや行動などすべてお見通しなのだろう。
不本意ではあるが、気を落ちつけることができた俺は、冷めたコーヒーを一気にあおると席を立った。
ハニトーはほとんどが残っているが、食べる気にはならない。
もういろんなもんで、腹がいっぱいだった。


以上です。

実は地の文の改行を少し増やしました。
以前と比べてどうでしょうか、意見があったらお願いします。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月17日 (木) 11:14:11   ID: ChEfmtgX

この八幡ムカつくな

2 :  SS好きの774さん   2014年07月17日 (木) 12:25:29   ID: xx6uLs3d

軽い小鷹さん臭がするなwwwww
でも六巻辺りなら仕方の無い気も・・・

3 :  SS好きの774さん   2014年07月17日 (木) 17:45:04   ID: j1Lp5y8t

>>2
たしかに、星奈に告白されたときみたい

4 :  SS好きの774さん   2014年07月26日 (土) 10:59:41   ID: f9lmXFXi

読んでて苛立つssだったな

5 :  SS好きの774さん   2014年07月29日 (火) 10:31:06   ID: 83tRwyqm

八幡が変化を恐れて自分から関係を破壊しに行ったな、面白い

6 :  SS好きの774さん   2014年08月30日 (土) 21:56:11   ID: 2xoCy0tF

死 ねよ。それだけだ

7 :  SS好きの774さん   2014年10月04日 (土) 18:29:37   ID: suTna4bX

臆病で無意識に自分によっている

8 :  SS好きの774さん   2014年11月27日 (木) 02:28:32   ID: jEg4PLQ-

つまらんSSだな
自己陶酔もいいとこだ

9 :  SS好きの774さん   2015年03月21日 (土) 11:36:51   ID: CAZsd-Td

8※なら読むなよww

10 :  SS好きの774さん   2015年11月28日 (土) 22:01:10   ID: tlAg2u_l

てやんでい

11 :  SS好きの774さん   2016年01月09日 (土) 21:09:57   ID: RMnX0Iwz

※9 読んだからつまらないという感想を持ったんだろ。馬鹿かおまえは

12 :  SS好きの774さん   2016年06月08日 (水) 04:11:18   ID: cKPRWSqn

※11 しょっちゅう同じコメントしてる奴いるけど、全く持って禿同wwww
でも、発端は※8だからかまってちゃんと思われたくなかったら角を立たせないのが賢明だね。

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