凛「めざせポケモンマスター」 (958)

・ポケットモンスター×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスSSです
・アイドルたちがポケモン世界を冒険します
・本SSの舞台はオリジナルの地方、アイマス地方です
・各世代から色々なポケモンが登場します
・ゲームとも、アニメとも異なるオリジナル設定が存在する可能性があります
・ときどき安価あり


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397994922

凛(1年前のあの日の事は、よく覚えてる)

凛(部屋の小さなテレビの中で繰り広げられる、ポケモンリーグチャンピオンと挑戦者の頂上決戦)

凛(食い入るようにテレビを見ていたっけ)

凛(挑戦者がチャンピオンを打ち破り、頂点に立ったあの姿……私にはとても輝いて見えた)

凛(それを見てからかな……私もポケモンを持って、旅をしたいと思うようになった)

凛(そして今日……)

アイマス地方南端の町、アマミタウン

未央「おっ、来たね~しぶりん!」

卯月「凛ちゃん、おはよう!」

凛「卯月、未央、おはよう」

凛「ところで未央、毎回思うんだけどそのしぶりんってあだ名の『しぶ』はどこから来てるの?」

未央「え? いやぁ、私もよくわからないんだけど、しぶりんは『しぶりん』ってカンジがするんだよね」

凛「何それ」クスッ

※ファミリーネームは存在しないという設定

未央「それよりも! いやぁ~とうとう来たね、この日が!」

卯月「私緊張して、あんまり眠れなかったよ……」

凛「卯月らしいね」フフッ

凛(この二人は未央と卯月。私の幼馴染で、大事な親友)

凛(今日私たち3人は、町にある研究所でポケモンを貰い、ポケモントレーナーとしてデビューする)

未央「それじゃあ3人そろったわけだし、早速行こうよ、モバPポケモン研究所へ!」

モバPポケモン研究所

モバP(以下P)「よく来たな3人とも!」

卯月「こんにちは、博士」

未央「こんにちは~っ」

凛「こんにちは」

凛(この人はモバP。若手のポケモン研究家で、私たちにとっては近所のお兄さん的な存在かな)

P「さて、今日からお前たちはポケモントレーナーになるわけだが、知っての通り、基本的には新人には研究所からポケモンが与えられる」

P「そこに3つのモンスターボールがあるだろ? 3人で相談して、好きなポケモンを1匹ずつ選んでくれ。それがお前たちの最初のポケモンだ」

凛「どうする、二人とも?」

未央「うーん、ここはしぶりんから選んじゃってよ、私は最後でいいからさ」

卯月「今日を一番楽しみにしてたのは凛ちゃんだからね!」

凛「べっ、別に楽しみにしてたわけじゃ……」

未央「おやおやぁ~? 『私もポケモン欲しい』なんて最初に言い出したのは誰だったかな~?」

凛「うっ……覚えてたんだ」

未央「私達も見てたからね~あの日の試合! よく覚えてるよ」

卯月「とってもいい試合だったよね!」

未央「ほらほら、そんなわけだから、早く選んじゃってよ!」

凛「そ、それじゃあ……」

凛「君に決めた!」

凛が選んだポケモン
>>10
1~6世代、水、炎、草いずれかの御三家

ケロマツ

P「おっ、ケロマツか! 元気ないいポケモンだぞ」

凛「アンタが私のパートナー……これからよろしくね」

ケロマツ「ケロケロ!」

卯月「じゃあ、次は私が選んでいいのかな?」

未央「うん、お先にどうぞ、しまむー!」

凛(『しまむー』ってのも大概変なあだ名だよね)

卯月「よーし……君に決めた!」

卯月が選んだポケモン
>>13
1~6世代、炎、草どちらかの御三家

アチャモ

P「アチャモか。その子はちょっとおっとりしてるけど、やるときはやるポケモンだぞ!」

卯月「アチャモ……よろしくね!」

アチャモ「チャモチャモ」

卯月「カワイイ!」

未央「さて、それじゃあ私のパートナーは君か!」

未央のポケモン
>>17
1~6世代、草の御三家

キモリ

P「キモリだな。その子はしっかり者のポケモンだ。」

未央「これからヨロシク!」

キモリ「キャモ!」

P「ポケモンの次はこれだ。ポケモン図鑑!」

凛たちはポケモン図鑑を手に入れた!

P「その機械は出会ったポケモン、捕まえたポケモンのデータを自動で記録してくれる優れものだ。旅の助けにしつつ、完成を目指してくれ」

P「ここから、お前たちの旅が始まる。やっぱり3人ともポケモンリーグを目指すのか?」

凛「もちろん」

未央「ポケモントレーナーなら当然でしょ!」

卯月「私はコンテストなんかにも興味があります!」

P「もちろんポケモンリーグは旅の目的の一つだろうが、それだけじゃない」

P「いろんなものを見て、聞いて。ポケモンたちと助け合いながら得たものは、きっとかけがえのないものになるだろう!」

P「……って、なんかガラにもないこと言っちゃったな」

P「とにかく、俺はお前たちのこと応援してるから、思う存分楽しんで来い!」

「「「はい!」」」

凛「……いよいよだね」

未央「やっぱり、みんなバラバラに旅するんだね」

卯月「寂しいけど……2人に頼ってばかりじゃだめだもんね」

未央「うーん、やっぱりしまむーは年上だけどお姉さんって感じがしないね!」

卯月「ひどいよ未央ちゃん!」ガーン

凛「あはは……」

未央「さ、一歩踏み出せば1番道路……準備はいい?」

卯月「うん!」

凛「もちろん」

未央「じゃ、しぶりん、ここはしぶりんが音頭を取ってよ」

凛「わ、私?」

未央「やっぱり私たちのリーダーと言えばしぶりんって感じだし?」

卯月「びしーっと決めちゃって、凛ちゃん!」

凛「……わかった、それじゃあ行くよ」

凛(ここから始まるんだ……私たちと、ポケモンたちの物語が)

凛「…………めざせ!」

「「「ポケモンマスター!」」」

凛 手持ちポケモン

・ケロマツ ♂ Lv.5
 はたく/なきごえ/あわ
 やんちゃなせいかく まけずぎらい


とりあえずここまで。読んでいただいた方、ありがとうございます
1時間半ほど後に、少しだけ投稿する予定です。

投下します

あと、一応トリップ付けました

1番道路

凛「次の町までは一本道だから、そこまでは一緒だね」

卯月「そうだね。何だか昔みんなで行ったピクニックを思い出すなぁ」

未央「ちょーと待ったァ!」

卯月「……へ?」

凛「……いきなりどうしたの、未央?」

未央「おふたりさーん、何か忘れてないかい!?」

卯月「忘れ物? タウンマップや着替えはちゃんと用意したし何も……」

未央「違うちがーう! 私達はポケモンをもらった! そしてポケモントレーナーがやることっていったら一つでしょ☆」

凛「……なるほど、ポケモンバトル……だね」ニッ

未央「そのとーり! というわけでしぶりん! 私とポケモンバトルだっ!!」

凛(初めてのポケモンバトル……大丈夫、シミュレーションは何度もやったんだから……)

ポケモントレーナーのミオが勝負を仕掛けてきた!

未央「ちゃんみおの無敗伝説が今はじまるのだ~っ! いけ、キモリ!」

キモリ「キャモッ」ポン

凛「いけっ、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」ポン

卯月「え、えーっと……二人とも頑張れ~!」

凛(キモリはくさタイプ……みずタイプのあわは効果が薄いから……)

凛「ケロマツ! 近づいてはたく!」

未央「キモリ! こっちもはたくで迎え撃て―っ!」

ケロマツ「ケロッ!」バッ

キモリ「キャモ!」バッ

バシンッ

卯月「わぁっ」

凛「パワーは互角……!」

未央「ならスピードで勝負だよ! キモリ、ケロマツの後ろに回り込めっ!」

キモリ「キャモキャモ!」タタタ

凛「させない! なきごえ!」

ケロマツ「ケロー!!」ケロー

キモリ「キャモッ!?」

凛「動きが止まった! 今だよ、はたく!」

ケロマツ「ケロ!」バシーン

未央「おおっ!? やるねしぶりん……ならこっちも! しっぽをふる!」

キモリ「キャモキャモ~」フリフリ

ケロマツ「ケロッ?」

未央「ふふん、これでケロマツの防御力が下がって下がった攻撃力分もカバーできるよ!」

凛「未央もやるね……!」

卯月(どうして尻尾を振ると防御力がさがるんだろう……?)

凛「ケロマツ! ジャンプしてキモリの後ろを取って!」

ケロマツ「ケロッ」ピョンッ

未央「その行動は読めてたよ! キモリ! 振り返ってはたくで迎え撃てっ」

凛「その行動も読めてたよ、未央! ケロマツ、空中からあわ!」

未央「ええっ!?」

ケロマツ「ケローッ!」ブクブクブク

キモリ「キャモッ……!」パチンパチンパチンッ

未央「耐えてキモリ! ケロマツをしっかり見て!」

凛「ケロマツ! そのまま……」

「「はたく!!」」

バシンバシンッ

キモリ「……」ザッ

ケロマツ「……」ザッ

未央「……」

凛「……」

卯月「……」ドキドキ

キモリ「キャモ……」バタッ

未央「ああっ、キモリ!」

相手のキモリは倒れた!

ポケモントレーナーのミオとの勝負に勝った!

凛「やった!」グッ

ケロマツ「ケロ~♪」

凛「お疲れ、ケロマツ。ゆっくり休んでね」

未央「ありがとう……ごめんね、キモリ。ゆっくり休んでね」

未央「負けちゃったか……しぶりん、センスあるみたいだね」

凛「未央も、凄く手強かったよ」

卯月「いいバトルだったよ、二人とも!」

凛「ありがと、卯月」

未央「しまむーともバトルしたいけど、まずはポケモンたちを回復させてあげなくちゃね」

凛「そうだね……まずはこの1番道路を抜けていこうか」

1番道路を抜けて…… アキヅキタウン

未央「来たよ~アキヅキタウン!」

凛「アマミタウンと比べるとやっぱり大きいね」

卯月「まずは2人のポケモンを回復させなきゃだから、ポケモンセンターに行こう!」



アキヅキタウン ポケモンセンター

清良「ようこそポケモンセンターへ。私は清良です。こっちが……」

愛海「助手の愛海と……」

ラッキー「ラッキー!」

愛海「うう、なんであたしがこんなこと……あたしはただやまおんなとしてお山を登ろうとしただけなのに!」

凛(……何か訳ありなのかな?)

愛海「ああっ、お姉さんたちイイお山持ってるね! ちょっとこのあたしに登らせて……」ワキワキ

清良「……」キュッ

愛海「ごめんなさい、何でもないです」

卯月「お山……?」

清良「さ、傷ついたポケモンたちを預かります。治療が終わるまでしばらくかかるから、しばらくゆっくりしていってください」

清良「それとも今日はもう休むというなら、部屋がいくつか空いているから泊まるということもできますよ」

愛海「これだけ至れり尽くせりでタダってのがポケセンの良いところだよねーっ」

ラッキー「ラッキー!」

凛「どうする?」

未央「うーん、そうだなー、私はもうちょっと先に行きたいからいいかな」

卯月「私は今日はここまでにしようかな。ゆっくりでも、自分のペースで行きたいから」

凛「私も今日はこの街で準備をするつもりだったから、今日はここに泊まることにするよ」

卯月「じゃあ、二人一部屋でいいよね!」

清良「一部屋ですね、これが部屋のキーになります」

凛「じゃあ私たちは一度荷物を置いてくるよ」

未央「おっけー☆ 私はロビーで待ってるよ」

凛「行こうか、卯月」

卯月「はーい」

凛(……ん?)

コソコソ

コソコソ

???「ちょっと、はやくしないとまた……様にどやされるよ」コソコソ

???「わかってるよっ……でもこれ、結構重くて……」コソコソ

???「もうっ、先に行ってるよ、奈緒」タタッ

奈緒「ああっちょ、待ってくれよ加蓮!」

凛(……なんだろう、あのヘンな格好の2人……ちょっと怪しい)

今日はここまで。読んでいただいた方、ありがとうございました
続きは明日の夜に投下の予定です

投下開始します

ちなみに奈緒と加蓮は一応シリアス要員(予定)です

清良「お待たせしました、ポケモンたちはすっかり元気になりましたよ」

凛「ありがとうございます」

未央「ありがとうございます!」

愛海「ついでにお姉さんたちも元気になっていかなぁい? マッサージ、サービスするよ!」ワキワキ

清良「……愛海ちゃん?」ニッコリ

愛海「……やっぱり何でもないです」

ラッキー「ラッキー……」

未央「さてと、キモリも元気になったことだし、私はもう行くね」

卯月「……やっぱり寂しいなあ」

未央「だーいじょうぶだって。きっとまたすぐ会えるよ!」

凛「元気でね、未央」

未央「しぶりんとしまむーもね。今度バトルするときは負けないよっ」

未央「ってことでそれじゃ、ばいばーい!」タタッ

卯月「……行っちゃったね」

凛「結局卯月とはバトルしなかったけどいいのかな」

卯月「あ、そういえばそうだね。バトルは次あった時のお楽しみってことかな?」

凛「……今から私とバトル、する?」

卯月「ええっ!? そ、それはちょっと心の準備が」

凛「冗談だよ」フフッ

凛「私はこれから街に出て必要な道具とかを買ってくるけど、卯月はどうする?」

卯月「んー、私は準備はしてあるから、部屋で休んでようかな」

凛「わかった、夕方には帰ってくると思うから、またその時にね」

卯月「はーい。いってらっしゃい、凛ちゃん」

アキヅキタウン フレンドリショップ

凛「えーっと、キズぐすり3つに、モンスターボール5個ください」

ちひろ「合計で1900円になります!」チャリン

凛(こんなとこかな……夕方まではまだまだ時間があるし、どうしよう)

ちひろ「今ならお得な(ry」

凛(モンスターボールも買ったことだし……ポケモンを捕まえてみようかな……?)

ちひろ「スタミナドリンクが1本おまけで(ry」

凛(この近くで草むらがあるのは……1番道路と2番道路……せっかくだから2番道路に行ってみようかな)

アキヅキタウンの北側 2番道路

凛「初めてのポケモンゲット……ちょっと緊張してるかも」

凛「さて……どんなポケモンが出てくるかな?」

ムックル「ムクー」

凛「あれは……ムックルっていうんだ」ピピ

凛「よし……決めた。私の初ゲットはアンタだよ」

ケロマツ「ケロ!」ポン

凛(まずは相手を弱らせて捕まえやすいようにする!)

凛「ケロマツ! あわ!」

ムックル「ムクッ!」バサッ

凛「は、速い! ケロマツ、なきごえで動きを止めて!」

ケロマツ「ケロー!!」ケロー

ムックル「ムクー」ヒュン

凛(音の及ぶ範囲外まで一瞬で逃げたの!? なんて速さ……でも)

凛「気に入った……絶対捕まえてみせるよ」

凛「ケロマツ! あわ!」

ケロマツ「ケロー!」ブクブクブク

……………

………



ムックル「ムクー」パタパタ

凛「はぁ……はぁ……」

ケロマツ「ケロ……」

凛(すばしっこい……うまく攻撃が当たらない)

凛(でも、さすがにアイツも無限のスタミナってわけじゃないでしょ……少しずつだけど、動きが鈍ってきてる)

ムックル「ムク……」パタパタ

凛「いくらでも逃げるチャンスはあったのに、逃げださないその姿勢。ますます気に入ったよ……!」

ムックル「ムクー!」ヒュン

凛「避けて、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」バッ

ムックル「ムクッ!?」

凛「態勢が崩れた! チャンスだよケロマツ! ムックルに飛びついて!」

ケロマツ「ケロー!」ガシッ

ムックル「ムク……!」

凛「そのままあわ!」

ムックル「!」パチンパチンッ

凛「今がチャンス! いけっ、モンスターボール!」

ポンッ コロッ コロッ コロッ……カチッ

凛「やった!」グッ

凛「ムックル、ゲットだよ」

ケロマツ「ケロ~♪」

凛「かなり時間食っちゃった。もう戻らないと……」

ポケモンセンター

凛「ただいま」

卯月「おかえり、凛ちゃん……ってすごい汗だね」

凛「うん、ポケモンを捕まえてたんだけど、苦戦してさ」

卯月「ポケモン捕まえてきたんだ、すごいね!」

凛「それじゃちょっとお風呂入ってくるね」

凛「そのあとご飯にしようか」



凛「卯月は明日からはどうするつもり?」

卯月「うーん、わたしは2人みたいにポケモンリーグを目指すって強く思ってるわけじゃないし、まだ目的も何もないけど……」

卯月「モバPさん……博士が言ってたように、いろんなものを見て回って、やりたいことを見つけられたらなって思うんだ」

凛「……卯月なら、きっと見つけられるよ」

卯月「えへへ……ありがとう、凛ちゃん」

卯月「私も、凛ちゃんのこと応援してるよ。……もちろん未央ちゃんもだけど」

卯月「ポケモンリーグ優勝……頑張ってね」

凛「もちろんだよ。絶対に、頂点に立ってみせる」

凛「……そろそろ寝ようか」

卯月「そうだね……おやすみ、凛ちゃん」

凛「おやすみ、卯月」

翌日

2番道路

卯月「ここでお別れだね」

凛「卯月は北に行くんだね。クロイの森を抜けたら、ガナハシティだっけ」

卯月「私はポケモンバトルもあんまり上手くないだろうから、クロイの森で練習していきたいなって思って」

凛「私は東の方……キサラギシティだね。ジムがあるから、挑戦するつもりだよ」

卯月「ねえ、凛ちゃん」

凛「どうしたの?」

卯月「もし次あった時に私と会ったら……私とバトルしてくれないかな?」

凛「……うん、やろう。きっと」

卯月「もちろん、全力でだよ!」

凛「当たり前だよ」

卯月「ありがとう、凛ちゃん。それじゃ、またね!」

凛(……なんだかんだ言って、私はあの二人に依存してたのかも。……ちょっと寂しい)

凛(でも、いつまでも二人に頼ってちゃだめだよね)

凛(……先に進もうかな。戦ってポケモンたちを強くしながら、目指すはキサラギシティ)

凛「さぁ、行くよ。ケロマツ、ムックル」

ケロマツ「ケロ!」

ムックル「ムク!」

キサラギシティ アキヅキタウンの北東に位置するこの地方最大の都市

凛「やっぱり広いね、この街は」

凛「ケロマツもムックルも強くなったし、ポケモンセンターに行ったら早速ジムに挑戦しよう」

キサラギシティ ポケモンセンター

清良「またのご利用をお待ちしています」

愛海「またねー!」

凛(清良さんと愛海……なんでこの街にもいるの?? 双子??)

キサラギシティジム

凛「さて……ジムリーダーはいるかな?」

凛「たのもー」

凛(暗い……いないのかな)

パッ

凛(! スポットライトが……)

???「ようこそ、キサラギシティジムへ」

日菜子「私がここの主、ジムリーダーの日菜子です」

日菜子「得意なタイプはズバリ、でんきタイプ……。むふふ」

凛(女の子……私と同じくらいなのにジムリーダーなんだ。すごいな)

日菜子「むふふふ……」ポワ~

凛(おっとりというか……ぼうっとしてる感じだけど……)

日菜子「おっと、失礼~。妄想が趣味なものでして……ふむ」

日菜子「強い意志を宿し、しっかりと前を見据える良い眼です」

日菜子「あなたとなら、日菜子が望むものが得られるかもしれませんねぇ」

日菜子「うっとりするほどの妄想……そして、シビレるほど素晴らしいバトルという現実を……!」

凛(でんきタイプ……私のポケモン二匹ともにとって不利な相手……でも、相性で全てが決まるわけじゃない)

凛(私達の戦い方……見せてやる!)

ジムリーダーのヒナコが勝負を仕掛けてきた!

凛 手持ちポケモン
・ケロマツ ♂ Lv.15
でんこうせっか/みずのはどう/したでなめる/なきごえ
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ヤヤコマ ♂ Lv.13
でんこうせっか/つつく/なきごえ/こうそくいどう
いじっぱりなせいかく うたれづよい

今日はここまで
明日の夜にまた投下できればと思います。読んでいただいた方、ありがとうございました
ちなみにジムリーダーは完全に私の独断と偏見と趣味で選出されてます



訂正
これはひどいミス

ムックル ♂ Lv.13
でんこうせっか/つばさでうつ/かげぶんしん/なきごえ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

投下します

日菜子「一番手はあなたです……メリープ!」

メリープ「メリー」ポン

凛「頼んだよ、ムックル!」

ムックル「ムクー!」ポン

日菜子「むふふ……ひこうタイプですか。そういうの、嫌いじゃないですよぉ」

日菜子「何か策があるという事でしょうが……そう簡単にはいかせませんよぉ、メリープ、でんきショックです!」

メリープ「メリー!」バリバリ

凛「避けて、ムックル!」

ムックル「ムクー」バサバサ

日菜子「ふむ……素早いですねぇ……これを捉えるのは難しそうです……ですが」

凛「ムックル、でんこうせっか!」

日菜子「メリープ、避ける必要はありません、わたほうしです!」

凛「!?」

ムックル「ムクー!」ビュン

ドカッ

メリープ「メリッ」ブワッ

ムックル「!?」バサバサ

凛「胞子がまとわりついてる……?」

日菜子「わたほうしは胞子を被せて相手のすばやさを下げる技です。これでムックルの持つアドバンテージは消えましたよぉ」

凛「……見くびらないで。その程度じゃムックルのスピードは……」

日菜子「見くびってなんかいませんよ……ですからもうひとつ!」

日菜子「メリープ、でんじはです!」

メリープ「メリ」ビリビリ

ムックル「ムック!?」ビリビリ

凛「ムックル!?」

日菜子「痺れちゃったみたいですねぇ。まともに翼を動かすこともできないのでは?」

凛「くっ……ムックル、頑張って!」

ムックル「ムク……ムクッ」バサッ

凛「良し! でんこうせっか!」

ムックル「ムクー!」ビュン

日菜子「あの状態であれほど動くとは……!」

日菜子「ですが、捉えきれない速度ではありませんよぉ、でんきショック!」

メリープ「メリー」バリバリ

凛「かげぶんしん!」

ムックル「ムク」ヒュンヒュンヒュン

メリープ「メリッ!?」バリバリ

ムックル「ムクー!」

ドカァッ

日菜子「やりますね……ですがこれで終わりです!」

日菜子「今の突撃で本体がわかりましたね……でんきショックです!」

凛「頑張って、避けて、ムックル!」

ムックル「ムク……っ!?」ビリビリ

メリープ「メリー!」バリバリ

ムックル「ムクーっ!!」バリバリ

ヒュー……ドサッ

ムックル「ムク……」バタンキュー

凛「ムックル!」

日菜子「むふふ……よくやりましたよぉ、メリープ」

メリープ「メリー♪」

凛「ありがとう……戻ってゆっくり休んでね」

凛(ムックルが効果抜群とはいえ一撃で……。やっぱり流石ジムリーダー、一筋縄じゃ行かないね……けど)

凛「頼んだよ、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロー!」ポン

日菜子「むふふ……今度はみずタイプですか」

凛「当然だけど、勝つつもりでいるからね」

日菜子「わかってますよぉ。日菜子は決して油断はしないのです……むふ」

凛「じゃあいくよ、でんこうせっか!」

ケロマツ「ケロー!」ビュン

メリープ「メリッ」ドカッ

日菜子「その子も速いですねぇ……。なるほど、スピードで翻弄する戦法が得意のようです。ですが……」

日菜子「メリープ、わたほうしです!」

日菜子「そのスピードさえ封じてしまえば!」

凛「下がって、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」バッ

凛「そこからみずのはどう!」

ケロマツ「ケローッ!」バシュッ

メリープ「メリッ!?」バシャァッ

日菜子「メリープ!」

メリープ「メリ……」バタンキュー

凛「その調子だよ、ケロマツ」

ケロマツ「ケロ!」

日菜子「お疲れ様でした、メリープ」

日菜子「素早く、かつ的確な判断力、見事です」

日菜子「お互い残り1匹ずつ……全力で行きましょう」

凛「もちろん……!」

日菜子「頼みましたよ……ロトム!」

ロトム「トム!」ポン

凛(ロトム……見たことのないポケモンだ)

日菜子「初めて見ましたか? ロトムは希少性の高いポケモンですから、無理はありません。日菜子の秘蔵っ子ってやつです」

凛(何をしてくるかわからない……一旦様子を窺って)

凛「ケロマツ、みずのはどう!」

ケロマツ「ケロッ」バシュッ

日菜子「かわしてでんじはです!」

ロトム「トム」スイー

ロトム「トムッ」ビリビリ

凛「かわしてでんこうせっか!」

ケロマツ「ケロッ」ビュン

日菜子「……むふふ」

ケロマツ「ケロー!」

スカッ

ケロマツ「ケロ!?」

凛「すりぬけた!?」

日菜子「むふふ……おどろかす!」

ロトム「トム!」バァッ

ケロマツ「ケロッ!」ビックリ

凛「さ、下がってケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」アワアワ

日菜子「おや……ひるみませんでしたか」

凛「ロトム……まさかゴーストタイプなの!?」

日菜子「むふふ……分かりづらいでしょう? 」

凛「……」

凛(ゴーストタイプっていうのは意外だったけど……むしろ好都合……かも)

凛(ケロマツにはしたでなめるがある……上手く当てれば決定打になり得るはず)

凛(問題はしたでなめるはでんこうせっかに比べてスピードが遅いから捕まりやすいことだけど……)

凛(ケロマツにはアレを持たせてあるから……でんきショック程度の威力のわざ一発くらいなら多分、大丈夫)

凛「ケロマツ! ロトムの後ろに回り込んで!」

ケロマツ「ケロー!」バッ

日菜子「させませんよぉ、でんじは!」

ケロマツ「ケロ」サッ

日菜子「くっ、さすがに素早いですねぇ……」

凛「もらったよ、したでなめる!」

ケロマツ「ケロッ!」バッ

日菜子「ならばこうです……でんげきは!」

ロトム「トムム……!」バチバチ

凛「!? ケロマツ、避け……」

日菜子「無駄ですよぉ、逃げられません!」

ロトム「トムーッ!」バリバリバリ

ケロマツ「ケローッ」バリバリバリ

日菜子「これだけの電気を至近距離で喰らえば、ひとたまりも……」

ケロマツ「ケ……ロ……」ヨロロッ

日菜子「っ!? そんな、耐えて……」

凛「いけっ、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロォッ!」ベロンッ

ロトム「トム!?」

日菜子「ロトム! ……っ、まだです、でんげき……」

凛「遅い! みずのはどう!」

ケロマツ「ケローッ!」バシャァ

ドォー・・・・・・ン

ロトム「トム……」バタンキュー

日菜子「……日菜子の負け、ですね」

日菜子「ゆっくり休んでください、ロトム」

凛「おつかれケロマツ……ゆっくり休んでね」

日菜子「最後の一瞬……倒したと思っていたせいで、判断が遅れてしまいました。日菜子もまだまだですね」

日菜子「しかしどうしてあの威力のでんげきはを……?」

凛「それはね……これのおかげ」

日菜子「これは……なるほど、ソクノのみですか」

凛「私の実家がフラワーショップやっててさ。手伝いもよくやってたからきのみにはちょっと詳しくて」

凛「トレーニングをしてた時に偶然見つけて、でんきタイプ対策に持たせてたんだけど……早速役に立つなんてね。運が良かったよ」

日菜子「運も実力のうちですよぉ。日菜子の完敗です」

日菜子「これを……日菜子に勝利した証、スパークバッジです」

凛はスパークバッジを手に入れた!

日菜子「そしてこれも、受け取ってください」

凛は技マシン「でんげきは」を手に入れた!

日菜子「今はまだ使えないでしょうけど……いつか役に立つときがくるかもしれません」

凛「ありがとう」

日菜子「いえいえ、むふふ……。日菜子もこのバトルを通じて見えたこともありますから……」

ザワザワ

日菜子「おや、何やら外が騒がしいですが……」

凛「……? 何だろう」

キサラギシティジム 向かい側の美術館前

ザワザワ

奈緒「ここは通さないぞ!」

一般人「おいおい、何であんたらが美術館の入り口を塞いでんだよ!」

加蓮「……様に絶対通すなって言われてるんだよ。だから通さない」

凛「あのヘンな格好……どこかで……」

凛「あ、そうだ。あの時の2人組だ……いったい何を……」

日菜子「どうやら美術館の入り口でとおせんぼしてるようですが……」

一般人「あっ、日菜子ちゃん! あの2人組をどうにかしてくれよ!」

一般人「ずっとあんな調子で俺たちゃ迷惑してるんだよ!」

日菜子「ふむ……たしかにああいった輩の退治はジムリーダーである日菜子の役目ですが……」

日菜子「さっきのバトルで日菜子のポケモンは戦えない状態ですし……困りましたね」

凛「……」ズイッ

日菜子「って凛さん? 凛さんのポケモンも十分に戦える状態では……」

凛「アンタ達、一体何してるの?」ザッ

奈緒「何だよ! 見りゃ分かるだろ。ここを封鎖してるんだよ!」

凛「大勢の人に迷惑かけて……わかってるの?」

加蓮「何言われったって絶対に通さないんだから……!」

凛「……そう。なら、無理矢理にでもどいてもらうよ」

凛「ケロマツ!」ポン

ケロマツ「ケロ」

凛「連戦で悪いけど……もう少し力を貸してほしいの」

ケロマツ「ケロ!」

加蓮「生意気……! ならこっちも!」

加蓮「出てきて、ラルトス!」

ラルトス「ラルー」ポン

奈緒「行け、ヒトモシ!」

ヒトモシ「ヒト!」ポン

日菜子「なっ、2対1なんて、卑怯ですよ……!」

加蓮「うるさい! そっちももう1匹出せばいいだけの話でしょ!」

日菜子「それはそうですが……凛さんのポケモンで今戦えるのはケロマツだけのはず……」

凛「大丈夫だよ、日菜子……見てて」

凛(なんでだろう……不利な状況のはずなんだけど……負ける気がしない)

奈緒「後悔しても知らねーぞ!」

加蓮「叩きのめしてあげるよ!」

謎の少女のナオとカレンが勝負を仕掛けてきた!

バトル描写難しい……
意見などありましたら、どんどん言ってください

今回の投下はここまで。次回は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下します

加蓮「ラルトス! ねんりき!」

奈緒「ナイトヘッドだヒトモシ!」

凛「避けてケロマツ!」

ケロマツ「ケロー♪」ヒョイヒョイ

凛(頭がスッキリして考えがうまくまとまる……それにケロマツの動きも良い)

凛(私もケロマツも……成長したってことかな?)

凛「ヒトモシの方から片づけるよ! みずのはどう!」

ヒトモシ「ヒトッ!?」バシャァッ

ヒトモシ「ヒト……」バタンキュー

奈緒「なっ、い、一撃!?」

加蓮「この……ねんりき!」

凛「かわしてみずのはどう!」

加蓮「テレポートで背後に回って!」

ラルトス「ラルー」ヒュン

凛「テレポート先を読んでしたでなめる!」

加蓮「!? そんな!」

ケロマツ「ケロッ」ベロン

ラルトス「ラルー……」バタンキュー

奈緒「くそっ、こいつ強いぞ!」

???「全く、騒がしいと思ったら」

カツンッ

???「一体何をやっているのかしら」

加蓮「!! ああ、時子様!」

カツンッ

時子「2人でかかってあんな尻の青いガキに負けるなんて……使えない奴らね」

奈緒「くっ……」ギリ

時子「まあいいわ。もう用は済んだから撤収よ。これ以上ここを封鎖する必要はないわ」

時子「今回は……お仕置きだけで許してあげる。さ、帰るわよ」

凛「ちょっと……このまま素直に帰すと思ってるの?」

日菜子「その手に持っているもの……美術館の展示品ですね。それを堂々と持ち出そうなど、許されると思いますか?」

時子「私が帰ると言ったら帰るのよ。道をあけなさい」ポンッ

ブーピッグ「ブピー!」

凛(まずい……さすがにこれ以上はケロマツも……)

ケロマツ「ケロ!」

凛「ケロマツ!? まだ戦うつもりなの!?」

ケロマツ「ケロケロ!」

凛「…………」

凛(ケロマツももう限界近いはず……。でも、ここで私が戦わないと……)

凛「わかった。でも、無茶は駄目だよ。せめて足止めだけでも……」

カッ

凛「!?」

凛(何!? ケロマツが急に光って……)

日菜子「これは……進化! ケロマツの進化が始まったみたいです!」

ゲコガシラ「ゲコー!」バン

日菜子「ゲコガシラ……。しかしむふふ、進化の光はいつ見ても美しいですねぇ」

時子「フン……だからどうしたっていうのかしら。進化したところで、私の相手ではないわ」

時子「ブーピッグ! サイケこうせんよ!」

ブーピッグ「ブピー!」ミョミョミョ

凛「避けて!」

ゲコガシラ「ゲコッ」サッ

凛「ゲコガシラ……行くよ!」

ゲコガシラ「ゲコッ!」

凛「みずのはどう!」

ゲコガシラ「ゲコーッ」ドバッ

バシャァァァ

凛「すごい……目に見えて威力が上がってる……これなら」

ブーピッグ「……ブピ」シュゥゥ

日菜子「効いてない……!?」

時子「……所詮この程度ね」

時子「ブーピッグ、サイケこうせん」

ブーピッグ「ブピーッ」ミョミョミョ

ゲコガシラ「ゲコッ!?」ビビビ

凛「ゲコガシラ!」

ゲコガシラ「ゲ……ゲコ」

日菜子「くっ……打つ手なし、ですか……」

時子「さ、さっさと道をあけなさい。そうすればこれ以上危害は加えないで上げる」

凛「……っ」

凛(こいつらは許せない。大勢の人に迷惑をかけて、その上堂々と盗みを働いて……)

凛(けど、歯が立たない……私のポケモンはもう戦えない……)

凛(……)

ザッ

時子「最初からそうしていればよかったのよ。さぁ下僕たち、帰るわよ……ん?」

ポン

???「汝の戦いぶり……見事であった」

凛「!?」

???「後は全てを私に託し、我が使い魔が舞いし姿をしかとその瞳に焼き付けるがいい……!」

日菜子「あ、あなたは……!」

時子「なッ……! なぜ……!? なぜ、貴様がここに!」

???「出でよ! 獄炎を纏いし紅の翼竜!」ポンッ

奈緒「お、おい! あれって……」








加蓮「ポケモンリーグチャンピオン、蘭子……!!?」

リザードン「グォオオオオオ!!」ゴォォォォ






時子「ククク……アーッハッハッハ! まさかチャンピオン様がお出ましとはね……!」

時子「流石にこれは想定外だったわ」

奈緒「ど、どうするんだ……? チャンピオンなんて、いくら時子様といえど……」

時子「お黙り! 想定外と言えど、狼狽えるほどの事ではないわ」

時子「脱出プランBで行くわ! さっさと準備しなさい!」

加蓮「りょ、了解……!」

蘭子「我が相棒から逃れられるとでも……?」

蘭子「翼竜よ、灼熱の吐息で……」

時子「ブーピッグ! あやしいひかり!」

ブーピッグ「ブピー!」ピカッ

カッ

蘭子「む……」

加蓮「ラルトス! テレポート!」シュン

リザードン「グル……?」

凛「消えた……」

夜 ポケモンセンター

清良「お待たせしました。ポケモンたちはすっかり元気になりましたよ」

凛「ありがとうございます」

日菜子「しかし……蘭子ちゃんがこの街に来ているとは思いませんでした。いったいどうして?」

蘭子「頂点に立ちし後より、私は再びこの母なる大地を巡り、魔力を蓄えていたのだ。この街を訪れたのは、運命の女神の悪戯か……」

凛(この人が……ポケモンリーグチャンピオン。目の前で見るのは初めてだな)

凛(あの1年前の試合……)

凛(前チャンピオン愛梨を打ち破った新星……!)

凛(けど)

凛「あの、昼間はありがとう」

蘭子「ククク、礼は必要ない。あのような悪を討つのも我が役目よ」

凛(個性的というか何というか……)

蘭子「ふむ……。汝も高みを目指すものか。良い瞳を持っている」

蘭子「深き慈愛に満ち、毅然と未来を見据える強き意志の『焔』を灯す瞳の持ち主よ……!」

凛(何を言っているのかさっぱりわからない!)

蘭子「汝になら……」スッ

凛「? これは……」

日菜子「ポケモンの卵……ですか」

蘭子「その中より顕現せしは無限の可能性を秘めたる獣……これを汝に託そう」

凛「これを私に……?」

蘭子「うむ。汝なら、その者の秘めたる力を引き出せよう。我が魂がそう告げている」

凛「ありがとう……大事に育てるよ」

蘭子「クク……いつか汝と相対すその刻が待ち遠しいわ……!」

蘭子「では、闇に飲まれよ!」バッ

カッカッカッ

日菜子「行っちゃいましたねぇ」

凛「あ……小さく手振ってる。かわいい」

日菜子「むふふ……わかります。チャンピオンと言っても、まだ14の女の子ですからねぇ」

日菜子「さて、そろそろ日菜子はジムに戻ります。凛さんは明日出発ですか?」

凛「うん。次はキクチシティに行ってジムに挑むつもり」

日菜子「日菜子は応援してますよぉ。蘭子ちゃんとの対戦も楽しみにしておきます」

凛「ありがとう」

日菜子「お礼を言うのはこちらですよ。私が不甲斐ないせいで凛さんに迷惑をかけてしまいましたし……」

訂正
× 日菜子「お礼を言うのはこちらですよ。私が不甲斐ないせいで凛さんに迷惑をかけてしまいましたし……」

○ 日菜子「お礼を言うのはこちらですよ。日菜子が不甲斐ないせいで凛さんに迷惑をかけてしまいましたし……」



凛「そんなことはないよ。結局あいつらには展示品を盗まれちゃったし」

日菜子「そういえばそうでしたね……一体何者なんでしょうか……」

日菜子「一応ほかのジムリーダーにも日菜子から報告しておきますね」

凛「ありがとう。……それじゃあおやすみ」

日菜子「ええ、むふふ……また会いましょう」

凛(今日一日でいろんなことがあったな……初めてのジム戦に、チャンピオンとも出会った)

凛(そして……初めての負け。しかも、あんな強盗集団に……)

凛(もっと、強くならなくちゃ。あんな奴らに負けないくらいに)

凛(そして、蘭子にも……!)

凛(こんな私だけど、力を貸してね……ゲコガシラ、ムックル。それと……)

凛(無限の可能性を秘めたる獣……だっけ。一体どんなポケモンが生まれるんだろう)

熊本弁むずかC。というわけで、今日はここまでです

読んでくださった方、ありがとうございました
続きは明日に投下する予定です

凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.16
でんこうせっか/みずのはどう/したでなめる/なきごえ
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムックル ♂ Lv.13
でんこうせっか/つばさでうつ/かげぶんしん/なきごえ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
生まれるまでまだまだかかりそう

おつ支援

ただ特に不都合なかったら途中からポケモンはやらなくなった俺のために
相手ポケモンのタイプ特徴とか、戦後にでも出してくれたら嬉しかったりしますです

投下します

>>128
物語中でポケモンが登場したら、図鑑を覗いたという体でポケモンの情報を出してみることにします

キサラギシティの東側 5番道路

ムックル「ムクー」

カッ

凛(この光、進化……!)

ムクバード「ムクバー!」

ムクバード ノーマル/ひこう むくどりポケモン
群れを作り森や草原などに生息するポケモン
群れ同士の縄張り争いが激しい
群れから離れ一匹になると喧しく鳴く

凛「ムクバード……。これからもよろしくね」

凛(……今の手持ちは2匹。タマゴもあるけど、もう1匹くらい新しいポケモンを捕まえるのもいいかも)

凛「どうしようかな」

凛「この先はタカギのどうくつ……だっけ」

>>133
1 近くの草むらで捕まえる
2 どうくつで捕まえる
3 捕まえない 

2

タカギのどうくつ

凛「さて……どのポケモンにしようかな」

ボココッ

凛「!」

凛(土埃……? 地面の下に何かいるの?)

凛「ゲコガシラ、みずのはどう!」ポンッ

ゲコガシラ「ゲコー!」バシュッ

ボコボコッ ボコボコッ

凛「2つに分かれた!? 2匹いるの……?」

野生のモグリューとヤミラミが飛び出してきた!

モグリュー じめん もぐらポケモン
洞窟などの地下に生息している
両手の爪を重ね合わせドリルのようにスピンすることで時速50キロものスピードで地中を掘り進む

ヤミラミ あく/ゴースト くらやみポケモン
洞窟などの暗闇に好んで住み着きく
宝石の結晶などを食べるうちに、目が宝石になってしまった

凛「2匹いたらボールの狙いをつけられない……どっちかを倒す?」

>>137
1 ヤミラミを倒してモグリューを捕まえる
2 モグリューを倒してヤミラミを捕まえる
3 逃げて別のポケモンを探す

1

訂正
× 洞窟などの暗闇に好んで住み着きく
○ 洞窟などの暗闇に好んで住み着く

凛「決めた……ゲコガシラ、ヤミラミにみずのはどう!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バシュッ

ヤミラミ「ヤミー!?」バシャァッ

モグリュー「モグッ」ズボボ

凛「地中に逃げた……!?」

ゴゴゴゴゴ

凛「いや……まさか! ゲコガシラ、下だよ!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ピョンッ

モグリュー「モグーッ! ……モグ?」ボンッ

凛「チャンス、でんこうせっか!」

モグリュー「モグッ」ドカッ

凛「そして……いけっ」ポイ

ポンッ コロ……コロ……コロ…… カチッ

凛「やった……モグリュー、ゲットだよ」

タカギのどうくつを抜けて 6番道路

凛(やっと抜けた。ここは……6番道路だっけ)

凛(ここを北へ行けばホシイシティ……南へ行けばキクチシティ。私が目指すのはキクチシティだね)

凛(ポケモンたちを鍛えつつ向かっていこうかな)



キクチシティ

凛(ふぅ……着いた。……はいいんだけど)

凛「……」

凛「暗いというか何というか、活気がない街……」

ポケモンセンター

清良「……それではお預かりします。回復までは時間がかかりますので、それまでお待ちください……」

愛海「……」

ラッキー「ラッキー……」

凛(この人たちも明らかにテンションが違う……何かがあったの?)

凛(ちょっとそこのトレーナーに聞いてみよう)

凛「ねぇ、この街で何かあったの? 変な感じがするんだけど」

ポケモントレーナー「ん……ああ、俺はこの街の人間じゃないが事情は知ってるぜ。聞き伝いの話だけど」

ポケモントレーナー「半年ほど前だったかな……この街のジムに新しいジムリーダーが就任したんだ」

凛「ジムリーダー……? まさかそのジムリーダーが横暴で非道い人間だったとか?」

ポケモントレーナー「ジムリーダーは13歳の女の子さ……性格が悪いとかそういうんじゃない、普通の子だよ」

ポケモントレーナー「ただ……その子が来たのと同じころから、この街はやたらと災害に見舞われるようになったそうだ。小さなものから、大きいものまで」

凛「……え?」

ポケモントレーナー「もちろんそんなものはただの偶然だろう。そもそもこの街は東西が海だし、地盤もやわらかい土地だ。災害だって起きやすい」

ポケモントレーナー「たまたまここ数年災害が起きていなかった時にその子がやって来て、たまたま同時期に災害が頻発しだしただけさ」

ポケモントレーナー「ただ皆が皆理解しているわけじゃない。一部の奴らはその子が来たせいだって喚き散らしてるそうだ」

凛「……何それ、人を疫病神みたいに……」

ポケモントレーナー「世界には竜巻や地震、津波を起こすようなポケモンもいるらしいが、この街で起きた災害はすべて自然発生したものだ。ちゃんと原因を調べればわかることだよな」

ポケモントレーナー「それでも……やり場のない怒りや悲しみをぶつける相手が欲しかったんだろうさ」

ポケモントレーナー「モチロンそんなのは極一部だが、そういう奴らってやたら声がデカいだろ? 今度は街の雰囲気を悪くするそいつらに対して怒りが湧いてくる……」

ポケモントレーナー「で、連鎖が続いてこの有様って訳だ」

凛「……そのジムリーダー子はどこに?」

ポケモントレーナー「そうだな……街の東にある高台によくいるのを見かけるとは聞くな」

凛「東の高台だね……ありがとう」

訂正
× 凛「……そのジムリーダー子はどこに?」
○ 凛「……そのジムリーダーの子はどこに?」


高台

凛(……! 13歳の女の子……いた、多分あの子だ)

凛「ねえ! アンタがこの街のジムリーダー?」

???「……!」ビク

???「は、はい……そうです……」

ほたる「キクチシティジムリーダー、ほたるは私です……」

凛「ここで何してたの?」

ほたる「……海を見てたんです。ここなら、何も考えずにいられるから……」

凛「街の噂、聞いたよ」

ほたる「……聞いたんですか。それなのに、私といていいんですか? 私といたら……」

凛「……私はあんな噂信じてないから」

ほたる「私が疫病神っていうのは本当なんです。昔から、周りの人もポケモンも、みんな不幸な目にあって……離れていきました」

ほたる「今では友達と言えるのは……唯一この子だけです」

凛「……アンタのポケモン?」

ほたる「アブソル……この子だけ、私から離れてくれないんです。私といたらいつか、不幸な目に合ってしまうかもしれないのに」

ほたる「友達だからこそ、不幸な目にあってほしくないのに……」


「チーム時定's」


みお姉(テニスは初めてだから楽しみだな~)


田中(よっしゃ!!気合い入れていくぞ!!!)


中之条(ドキドキするな~大丈夫だろうか…)


なの(今日は迷惑にならないように精一杯…けがさせないように……。そして私の左前の人怖い!!!あと心なしか私に視線が!!!)ウルウル


ゆっこ(ふあ~。みんな強そうだな~。てかほんとに中学生なの!?)


みお(イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生イケメン中学生…)シコウボウソウチュウ


まい「……」スピースピー

>>1さん。ごめんなさい。コピー&ペーストしたものを間違えて張ってしまいました。

凛「アブソル……」パカ

凛「……!」

凛(ポケモン図鑑のこの説明文……)

凛「……ほたる。私とジム戦をしよう」

ほたる「……私とバトルすると、あなたも不幸になります。バッジは差し上げますから、それで……」

凛「私はバッジが欲しいんじゃなくて、ジム戦がしたいの。いいからジムに行くよ。案内して」

ほたる「待ってください……! 仮にジム戦をするとしても、ジムは私のせいでとても使えるような状態じゃ……」

凛「……じゃあ、空いてる場所ならどこでもいい……何なら街のど真ん中でも」

ほたる「ええっ、そ、それは流石に……」

凛「そういえばポケモンセンター前の広場にバトルフィールドがあったね。そこでやろうか。行くよ!」

ほたる「え、ええええっ!」



キクチシティ ポケモンセンター前広場

ポケモントレーナー「おっ、戻ってきたのか……って何するつもりだ?」

凛「ここでジム戦をするの」

ポケモントレーナー「えっ」

凛「さ、早速始めるよ、ほたる」

ほたる「ほ、本当にやるんですか……」

ザワザワ……ザワザワ

「なんだなんだ……」

「ここでジム戦やるつもりらしいぜ」

「はぁ……? 何でここで? どういうつもりだよ」

「ふざけんなーっ! 出ていけ疫病神がーっ!」

凛(予想どおり……人が集まってきた……)

凛「今からここで私とほたるでジム戦をするよ! ここはバトルフィールド、迷惑は掛からないでしょ!!」

「その女がいるだけで迷惑なんだよ!!」

「おいお前、言いすぎだぞ!」

「事実だろうが……!」

「おいやめろよ……」

凛「アンタたちには後で一言言わせてもらうから今は何言おうが勝手だけど、バトルの邪魔をしたら……絶対許さないから」

「……」ザワ

ポケモントレーナー「……」

ポケモントレーナー「安心しな。俺たちが邪魔はさせねーよ」ポン

バクフーン「バクー!」

凛「! ……ありがとう」

ほたる「うぅ……分かりました。私も覚悟を決めますよ……」

凛「ルールはお互い1匹ずつ、先に戦闘不能になったほうの負け……でいいんだよね」

ほたる「はい……といっても最後にジム戦をしたのはもうだいぶ前ですけど」

凛「さぁ、対トレーナー戦の初陣、いくよ。モグリュー!」ポン

モグリュー「モグ!」

ほたる「行きましょう……アブソル!」ポン

アブソル「アブー」

ジムリーダーのホタルが勝負を仕掛けてきた!

凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.20 げきりゅう
でんこうせっか/みずのはどう/したでなめる/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.20 いかく
でんこうせっか/つばさでうつ/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.18 すなかき
あなをほる/メタルクロー/こうそくスピン/どろかけ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
生まれるまでまだまだかかりそう

ほたるとアブソルの組み合わせがやりたかったんです

ちなみに「ポケモントレーナー」さんはポケットモンスター金銀の男主人公を意識しました
特にこれ以上ストーリーに絡む予定はないのでカメオ出演程度だと思っていてください

というわけで今日はここまで。読んでくださった方、ありがとうございました
次回投下は明日の夜の予定です

短いですが投下していきます

ほたる「アブソル、かまいたちです!」

アブソル「アブー」シュルルル

凛(? アブソルの角(?)に風が集まって……)

凛「でも、動きが止まってるよ! モグリュー、メタルクロー!」

モグリュー「モグッ」バッ

ほたる「発射です!」

アブソル「アブー!」ズバッ

ズガガガガガガッ

凛「っ!?」

モグリュー「モグ!?」

ドォォォ・・・・・・ン

凛「す……ごい威力……」ゴク

ほたる「あ、ああ、ごめんなさい! 大丈夫でしたか!?」

凛「謝る必要なんてないよ……すごくよく育ってるね」

凛(多分あのわざを喰らったら一撃でやられる……とはいえチャージの隙も大きいし、そもそもアブソル自体そこまで素早くない)

凛(勝機は十分ある……)

凛「モグリュー! あなをほるで地面に潜って!」

モグリュー「モグー!」ボコボコ

ほたる「チャンスです! もういちどかまいたち!」

凛「私が合図するまで地面の中で動き回って、モグリュー!」

アブソル「アブー……」シュルシュル

凛「今だよ! 飛び出してこうそくスピン!」

ほたる「させません……地面に向かってかまいたち発射です!」

アブソル「アブッ」ズバッ

ズドドドドドッ

凛「うそっ……地面が!」

ポケモントレーナー「うおっ、すっげえ威力だなぁ」

凛「モグリュー! 無事!?」

モグリュー「モグー!」

凛「よかった……」

ほたる「まだです……でんこうせっか!」

モグリュー「モグッ」ドカッ

凛(なるほど……素のスピードは遅い分、でんこうせっかで補ってるんだ。やっぱりジムリーダー、手強いね)

凛「でも……勝つのは私達だよ! メタルクロー!」

モグリュー「モグー」シャキン

ほたる「避けて、アブソル!」

アブソル「アブッ」サッ

凛「もう一発、メタル……」

ほたる「いちゃもんです!」

アブソル「アブブー」イチャモン

モグリュー「モグ!?」ズルッ

凛「モグリュー!? 何が……」

ほたる「いちゃもんを付けられたポケモンは連続して同じ技が使えなくなるんです……そして隙あり、です」

ほたる「かまいたち!」

アブソル「アブー」シュルル

凛「まずい……体勢を立て直して、モグリュー!」

アブソル「アブブブ……」シュルルルルル

モグリュー「モグ……」

凛「どろかけっ!」

モグリュー「モグゥッ」バシャッ

アブソル「!? アブッ」ベチャ

ほたる「ア、アブソル!」

凛「そのままメタルクロー!」

モグリュー「モグー!」ズガガッ

アブソル「アブッ……!」

ほたる「アブソルッ……」

凛「畳み掛けるよ! こうそくスピン!」

ほたる「でんこうせっか!」

モグリュー「モグッ」ギュルル

アブソル「アブッ」ビュン

ドガッ

モグリュー「モグッ・・・・・・」ズザー

凛「モグリュー!」

凛(攻撃力じゃかなわない……やっぱりかまいたちの隙を狙わないと)

凛(でもそれはほたるも分かってるはず……もう無暗にかまいたちは使ってこない)

凛(……なら!)

凛「あなをほる!」

モグリュー「モグッ」ボコボコ

ほたる「……」

ほたる(さっきのかまいたちで、地中に居てもかまいたちが届くということはわかっているはず……)

ほたる(パワーで負けている以上、凛さんはかまいたちをアブソルに使わせその隙を狙いたいという「ことですね……つまり、これは……)

ほたる(私を誘導する、罠!!)

ほたる(おそらくはかまいたちを使わせ、チャージの隙をみて急襲する作戦)

ほたる(だったらこのまま様子を見て、逆にこちらが奇襲を仕掛け……)






凛「――――――なんて考えたでしょ」

ほたる「!!?」




凛「甘いよ! モグリュー!」

モグリュー「モグーッ!」

ドガァッ

ほたる「そんなっ!? 完全に読まれて……」

凛「トドメだよ……メタルクロー!」

モグリュー「モグー!!」ズバズバッ

アブソル「アブー!」

ドサッ

アブソル「アブ……」バタンキュー

ほたる「ああっ……アブソル!」

ほたる「裏を読んでいたつもりが、裏の裏を突かれてしまいましたか……」

ほたる「……私の負け、ですね……」

結構時間を割いた割には少ししか書けませんでした。やっぱりバトル描写は難しい

今日はここまで。読んでくださった方、ありがとうございました
次回の投下は明後日(というか月曜)の夜の予定です

今回の部分を書いていて、シリアスが苦手なんだなと再確認しました
では投下していきます

ほたる「……お疲れ様でした。後はゆっくり休んでください、アブソル」

凛「……ちょっと待って」

ほたる「……?」

凛「アブソルをボールに戻すのを待ってって言ったの。大丈夫、すぐに済ませるから」

ほたる「……?」

凛「……」

凛「さっきからアンタたちは好き放題言ってたけど……私からも言わせてもらうよ」

凛「ほたるは疫病神なんかじゃない……誰が何と言おうと立派なこの街のジムリーダーだよ!」

「ふざけんなーっ! その女のせいで俺たちがどんな目に……」

凛「それだよ!」

凛「アンタたちのそういう姿勢がほたるを追い詰めてるんだよ!?」

凛「この街は災害にあいやすい土地なのかもしれない……でも、人とポケモンが力を合わせれば乗り越えられないことはないはず」

凛「そんな簡単なことも分からないで……!」

「……だが、そのポケモンのことはどう説明するんだ!」

凛「……?」

「お、俺はポケモンに詳しいんだ! アブソルは災厄を呼び寄せるポケモンだって知ってるぜ!」

「そうだ! その女とポケモンが、この街に災いをもたらしたんだ!」

ポケモントレーナー「おいおい、何が詳しいだよ」

ポケモントレーナー「……ちょっと調べりゃ分かることなんだけどなぁ」

凛「……やっぱり、そう思ってたんだ」

凛「よく聞いてて。ポケモン図鑑の説明文だから、信用できる情報でしょ」

アブソル あく わざわいポケモン
災いと共に人前に姿を現すため、人々からは災いを呼び寄せると思われがち
しかし実際は、災害の予兆を察知し人々に災いの訪れを知らせるために現れるのだ

「なっ……」

ザワザワ  ザワザワ

ポケモントレーナー「そういうこった。アブソルはお前たちに災いをもたらしに来たんじゃなく、救うために来たんだよ」

ほたる「アブソル……」

アブソル「……アブ」

凛「ジムリーダーのほたるのポケモンに……友達になって街を救おうとした……その結果がこの有様」

凛「アンタたちがもっと人とポケモンに対して理解と優しさを持っていたら……こうはならなかったはずなのに」

ほたる「……凛さん」

凛「……」

凛「……言いたいことは言わせて貰ったし、私はもう行くよ」

ほたる「あの……凛さん、これを」

凛はディザスタバッジを手に入れた!

ほたる「あと……これも受け取ってください」

凛はわざマシン「いちゃもん」を手に入れた!

ほたる「あ、あの、ありがとうございました」

ほたる「凛さんとバトルして……凛さんの言葉を聞いて、少しだけ勇気が出たような、そんな気がします」

ほたる「これからは……私の方から一歩踏み出せるように努力……してみます」

ほたる「ジムリーダーとして、この街の一員として、認めてもらえるように」

ほたる「不幸じゃないって、思えるように。思ってもらえるように」

凛「うん……頑張って」

凛「それじゃあ、またね」



ポケモントレーナー「……あいつ、凄いトレーナーになるかもな」

ポケモントレーナー「……それにしてもスイクンみたいに透き通る声だったよなー。さっきの演説といい、アイドルとか向いてたりしてな」

バクフーン「バクー」

6番道路

凛(……疲れた。慣れないことしちゃったな。キャラじゃなかったかも)

凛(もしかしてモバPのが感染っちゃった?)

凛(まぁそれはそれとして……つい勢いで街を出てきちゃったけど……これからどうしよう)

凛(タウンマップは……と)バサ

凛(えっと……次のジムを目指すならこのまま真っ直ぐ北に行ってホシイシティ)

凛(……よし、ホシイシティを目指して進んでいくことにしようかな)

夜 6番道路 ホシイシティ前

凛(はぁ……予想以上に時間かかっちゃった。はやくポケモンセンターに行って今日は……)

警備員「ああっと、君、今ここは通行止めだよ」

凛「え……ええっ!? 何で!」

警備員「さぁ……よく知らないけど、ホシイシティで何かゴタゴタがあったとかで」

凛「じゃ、じゃあホシイシティには……」

警備員「残念だけど、入れないよ。多分この先当分ね」

凛「そ、そんな……ここまで来て、引き返さなきゃ駄目なんて……」

凛「……今晩は野宿……か」

警備員「…………」

警備員「ン……んン゛ッ」

凛「でもしょうがないか……旅にトラブルは付き物、だよね」トボトボ

警備員「どーでもいいけど僕、いますっごい喉渇いてるんだよねー」

警備員「あー、温かいお茶とか、欲しいんだけど、なぁー」

凛「……はぁ」トボトボ

警備員「……聞こえてねぇや」

凛「もう限界……ここなら多分人もポケモンも来ないだろうし、ここでいいかな」

凛「もし来ても、ポケモンたちが守ってくれる……ハズ」

凛「……どこかにポケモンセンターでもあれば良かったんだけど、そう都合よくはないか」

凛「…………もう寝よ」

翌日

凛「ん……っ。あぁ、体が痛い……まあ地面に寝袋じゃこうなるよね」

凛「さてと……早速これからの方針を決めなきゃ」

凛「ホシイに入れないとなると……キサラギに戻って4番道路を通って北を目指すのが無難なルートかな……」

凛「……そろそろアイテムの補給もしたいし、今日はキサラギまで行って休もうかな」

凛(それと、これからはちゃんと事前に交通の規制なんかが無いかちゃんと調べることにしよう、うん)

キサラギシティ

凛「ふぅ。着いた……。まずはショップに行ってっと……」

凛「……ん?」

凛「あれ、この張り紙……手配書だ」

凛「この前のステキファッション強盗団……?」

WANTED
シンデレラ団と名乗る集団に注意!
強盗などを繰り返す危険な集団です。見かけたらすぐに通報を!
幹部を名乗る女:時子
その他メンバー多数

凛「シンデレラ団……何それ」

凛(ていうかあの時子とかいう女……幹部だったんだ)

凛(……)

凛(この前は為す術もなかったけど……今度会ったら絶対に負けない。とっ捕まえてやる)



凛(……にしてもあの衣装はないでしょ。もうちょっと忍ばないと)

凛「ま、こっちからすれば目立つから見つけやすくていいけど……」

フレンドリィショップ

ちひろ「ありがとうございましたー」

凛「よし、アイテムはこんなところかな」

凛「さて……」



???「おや……? もしやそこにいるのは凛さんでは?」

凛「? ……あっ、日菜子」

日菜子「むふふ……お久しぶりです。といっても1週間もたってませんが」

日菜子「一体どうしてまたキサラギへ?」

凛「えっと……まぁ、いろいろあって、ガナハタウンの方へ向かうことになったんだ」

日菜子「ほう、ガナハタウンですか。ガナハといったらやはりミタライ遺跡ですねえ」

日菜子「古代の神秘が眠る場所……むふふ、妄想が捗ります」

凛「ミタライ遺跡……観光地にもなってるんだっけ」

???「ミタライ遺跡だけがガナハの良いところではないぞ。あそこは自然に囲まれた、美しい町だ」

凛「……? そちらは?」

???「おっと……まだ名乗っていなかったな。これは失礼」

???「私は真奈美。シジョウシティでジムリーダーをやっている。よろしく頼むよ」

凛「シジョウシティのジムリーダー! 凛です、よろしくお願いします」

凛(シジョウシティのジムリーダー……噂に聞く、この地方最強のジムリーダー!)

凛「真奈美さんはどうしてこの街に?」

日菜子「以前のあの事件の調査にですよ」

凛「事件って、あのシンデレラ団とかいう……?」

真奈美「そう。最近になって突如現れた謎の犯罪組織。私はその足取りを独自に追っているんだ」

日菜子「真奈美さんの友人が警察関係者で、捜査に協力しているそうですよぉ」

凛「犯罪組織って……そんな大きな集団なんですか」

真奈美「あまり大きな声では言えないがな。各地の貴重な宝だけでなく、他者のポケモンを誘拐するなども行っているらしい」

凛「! 誘拐……」

真奈美「君も、くれぐれも気を付けることだ。間違っても一人で何とかしようとは思うなよ」

凛「……はい……」

真奈美「ま、そういう訳で今はあちこち飛び回っているんだ。だからしばらくはジムは閉めてある。ジム戦がしたいなら、しばらく経ってからシジョウを訪ねてくれ」

凛「はい、いつかかならず挑戦して……勝ちます」

真奈美「……フフ、言うじゃないか。では私も楽しみにしているよ」



日菜子「そうだ凛さん、今日はこの街に泊まるんですか?」

凛「? まぁそのつもりだけど……」

日菜子「だったら日菜子の家に泊まりませんか? 実は真奈美さんも家に泊まる予定なんです」

凛「本当? じゃあお邪魔させてもらおうかな」

日菜子「むふふ……真奈美さんの作る料理は絶品なんです。楽しみにしていてくださいね」

真奈美「おいおい、私が作るなんて一言も聞いていなかったぞ」

日菜子「まぁまぁ、いいじゃないですか。日菜子も久しぶりに真奈美さんの料理を食べたいですし」

凛「真奈美さん、後でポケモントレーナーとしてアドバイスを……」

真奈美「ああ、構わないさ。だが今は調査をしないとだな」

日菜子「日菜子もお話を沢山聞かせてくださいねぇ?」

真奈美「……私も一応客のはずなんだがな」

日菜子「むふふ……夜が楽しみですねぇ♪」

真奈美「……もういい」ハァ

ストーリー仕立てのイベントが増えるのは嬉しいですねえ
ホラーということは上位は小梅ちゃんでしょうか

というわけで今日の投下はここまで
次回投下は明日の夜の予定です

投下します
鯖がラストスパート? 徒歩勢なので問題なし! 

夜 日菜子宅

凛「おお……これは確かにおいしい」

真奈美「フフ……口に合ったようで嬉しいよ」

日菜子「むふ……ほっぺたが落ちそうです♪」


凛「ごちそうさまでした」

日菜子「食器は日菜子が後で洗いますから、水につけておいてください」

真奈美「さて、話を聞きたいとのことだが……」

真奈美「私にできる話なら何でもしよう。アドバイスでもなんでも、聞いてくれ」

凛「……」

凛「じゃあ、シンデレラ団の話……とか」

日菜子「……凛さん?」

真奈美「…………それは『できない話』だな」

真奈美「さっきも言ったが、一人でどうにかできるような問題じゃないんだ」

真奈美「そういうのは私達ジムリーダーや警察の仕事だ。君たちトレーナーは気にせずに旅を続けるべきだ」

真奈美「だから私から君に教えることはできないな」

凛「……」

日菜子「なら日菜子になら良いんですか?」

凛「! 日菜子……」

日菜子「日菜子もジムリーダーですし、日菜子になら話しても問題はないんでしょう?」

真奈美「それはそうだが……それは後日正式に通達されることになって……」

日菜子「……」

真奈美「ハァ……。遅かれ早かれ伝わる、か」

真奈美「いいだろう、私の知っている範囲の事だが、教えよう」

日菜子「むふふ……ありがとうございます」

凛「日菜子……ありがとう」

日菜子「いえいえ……♪ むふふ」

真奈美「ただしひとつ条件がある」

凛「条件?」

真奈美「これから君にもシンデレラ団の情報を伝えるが、あくまで情報を伝えるのみだ。それ以上の行動は許可しない」

真奈美「君一人が勝手な行動をすれば我々の捜査の妨げになる……わかるな?」

凛「……はい」

真奈美「例え君が一人で組織を壊滅させることができたとしても、だ」

真奈美「……そこでだ。もし君がそのような行動をとった場合だが」

真奈美「私は君とは戦わないことにしよう」

凛「え?」

真奈美「君とはジム戦をしないと言ったんだ。つまり君はバッジを8つ揃えることができない」

真奈美「よってそうなれば……ポケモンリーグには進めない」

凛「……それは……」

真奈美「……困るだろう?」

真奈美「だから約束してくれ。シンデレラ団の件について手出しはしないと」

凛「……わかりました、約束します」

真奈美「うむ、素直でよろしい」

真奈美「さて、それではシンデレラ団について教えよう。メモは禁止だぞ」

真奈美「……シンデレラ団とは昼間も言ったが、強盗や誘拐などを繰り返す犯罪組織だ」

真奈美「活動が活発になったのはここ最近。おそらく1年ほど前に結成された組織だろう」

真奈美「リーダーは不明。幹部も1名、時子という者が確認されているが、おそらく他にもいるだろうな」

凛「時子……あの時の」

真奈美「どうやら時子の事は知っているようだな」

真奈美「奴については素性が割れている。以前はシルフカンパニーアイマス支社で事務をやっていた。どういう経緯でシンデレラ団に加わったのかは不明だがな」

日菜子「元シルフ社員……結構なエリートコースのはずですが」

真奈美「それ以上の魅力がシンデレラ団にあるとは思えんのだがな……」

真奈美「単に犯罪行為を繰り返す集団……とは思えん。が、奴らの目的は不明だ」

真奈美「その他に下っ端構成員多数……おそらく100は下らないだろうな」

凛「そんなに……!」

真奈美「本拠地も不明……だがおそらく地下にあるという可能性が高いな」

日菜子「ふむ……それはどうしてでしょうか」

真奈美「その方が何かと都合がつくのさ。地下なら開発が進んでいない所が大部分を占めている」

真奈美「しかも気づかれにくいからな。好きなだけ場所を確保できる。じめんタイプのポケモンを使えば開発も容易だ」

日菜子「なるほど……」

真奈美「以前には街のど真ん中に堂々と自分たちのアジトを建てたバカ共もいたそうだがね……」

真奈美「ところで君はホシイで通行止めを喰らったと言っていたね」

凛「はい、だから一度キサラギに戻ってきたんです」

真奈美「ホシイシティという街についてどれほど知っている?」

凛「ホシイ……たしか伝説のポケモンが眠っているって話を聞くくらいで、それほど詳しくは……」

真奈美「そう、あの街にはそういう伝承が残っている。真実かどうかはともかく,ね」

真奈美「そのホシイだが、実は奴らによって一時期占拠されていたんだ」

凛「!?」

日菜子「占拠……!? そんな話は聞いていませんでしたが……」

真奈美「当然だ。街1つが占拠されたなどと知れたら、大パニックを引き起こしかねんからな。情報統制が為されていたのさ」

真奈美「目的は伝説のポケモンだろう。伝承の真偽を確かめるため、色々とやっていたらしい」

真奈美「あわよくば捕獲しようなどと考えていたのだろう」

真奈美「結局は無駄だと判断したのか……引き揚げたそうだよ」

真奈美「街には入れなかったのは事件後の警察による調査が済んでいないからさ」

凛「そんなことが……」

真奈美「……とまぁ、私が知っているのはこんなところさ。満足かい?」

凛「はい……ありがとうございました」

凛(シンデレラ団……)

真奈美「約束、忘れるなよ」

凛「……わかってます」



日菜子「はい、じゃあ硬い話はこれぐらいにして、もっと楽しいお話をしましょう♪」パンパン

真奈美「……切り替えが速いな」

日菜子「むふふ……私は真奈美さんの恋の話とかに興味がありますねぇ」

真奈美「恋だって? あいにくだが私は……」

日菜子「むふふ……日菜子、知ってるんですよぉ? 真奈美さんが男の人と2人で食事をしたという事……」

真奈美「なぜ君が知って……。いや、あれは仕事上の付き合いでだな」

日菜子「確かモバPさん……でしたっけ? ポケモン研究家の」

凛「……!!? !? ?? ???」

真奈美「確かに彼とは一度食事をしたが、それだけだよ」

日菜子「ではそのモバPさんのことはどうお思いで?」

真奈美「……若いのに優秀な熱意ある研究者だとは思うが、それだけさ。君の期待しているようなことはないよ」ヤレヤレ

凛「……真奈美さん。詳しく聞かせてもらえますか?」ゴゴゴゴゴゴ

真奈美「んんっ!? いきなりどうしたというんだ……」

日菜子「り……凛さん?」

凛「教えてください」ゴゴゴゴゴゴ

真奈美「だからあくまで仕事上でだな……なんだ知り合いか?」

凛(モバP……真奈美さんと知り合いだったんだ。それに2人で食事も……)

凛(でも真奈美さんにその気はないみたいだし……)

凛(……モバPはどうなんだろう。真奈美さん、美人だから……)

凛(って、私は何を考えてるんだろ。確かにモバPのことは尊敬してるし、好きか嫌いかでいえば好きだけど)

凛(LIKEって意味であって、そういうのじゃない、はず……多分。いや絶対)

凛(卯月は結構本気っぽい感じだったかな……)

凛(未央は……よくわかんないや)

凛(…………)

翌日

凛「それじゃあ日菜子、ありがとうね」

日菜子「いえいえ、またいつでも来てくださいね」

凛「真奈美さんも、ありがとうございました」

真奈美「なに、大したことはしていないさ」

真奈美「君との対戦、楽しみにしてるよ。だから……」

凛「そんなに言わなくても分かってます」

真奈美「ハハハ、拗ねないでくれよ。……そうだ」

凛「?」

真奈美「これを受け取りたまえ。私からのプレゼントだ」

凛はひでんマシン「なみのり」を手に入れた!

真奈美「アイマスは海に囲まれた地方だ。何かと入用になるだろう。有効に使ってくれ」

凛「ありがとうございます……。それでは、また」

数日後 クロイの森を抜けて4番道路、そしてその先 ガナハタウン

凛「やっと着いた……結構大変だったな」

凛(ガナハタウン……真奈美さんが言ってた通り、自然がきれいな町……)

凛(そしてあれがミタライ遺跡……立派な遺跡……後で行ってみて、写真も撮ろうかな)

凛(でも、まずはポケモンセンターに行って部屋を予約しないと)

ポケモンセンター

清良「ポケモンたちの回復には時間がかかりますので、お待ちください」

凛「今晩は止まる予定なので、部屋の予約を……」

清良「わかりました」

???「あれっ? 凛ちゃん!」

凛「……! 卯月!」

卯月「凛ちゃん! 久しぶり!」

凛「まさかガナハで会うなんてね……てっきりもっと先に行ってるかと思ってたよ」

卯月「ホントは行けたんだけどね」

凛「? じゃあどうして?」

卯月「ふっふっふ……実は私、ある人に弟子入りしたの!」

凛「……弟子入り?」

卯月「ポケモントレーナーでもあって、ポケモンコーディネーターでもある凄い人なの」

卯月「今は住み込みでその師匠のお仕事を手伝いながら、バトルやコンテストについて教えてもらってるんだ」

卯月「だからガナハで止まってるってわけ。もちろんずっといるつもりはないけどね。アルバイトってとこかな?」

凛「そうなんだ。それで……」

卯月「それより凛ちゃん、約束、覚えてる?」

凛「もちろん。次会ったらバトル……だよね」

卯月「正解! 師匠の家にバトルフィールドがあるから、そこでやろうよ。今なら師匠もいると思うし、紹介も兼ねて、ね!」

卯月「ここだよ、ここが師匠のお家兼仕事場!」

凛「大きい……ここって、トレーナーズスクール?」

卯月「トレーナーズスクールとはちょっと違うかな。個人経営の塾とか道場とか、そんな感じ」

卯月「師匠は4姉妹の長女で、妹さんたちもたまに手伝いに来るんだ」

凛「へぇ……」

卯月「ししょーっ! いますかー!?」

???「卯月か。ここにいるぞ」

卯月「師匠! この子が私の幼馴染の凛ちゃんです!」

???「おお、君が凛か。卯月からよく話を聞いているよ」

???「私はマスタートレーナー。マストレとでも呼んでくれ」

凛「よろしくお願いします」

卯月「師匠、私、今から凛ちゃんとバトルがしたいんです! フィールドをお借りしてもいいですか?」

マストレ「構わないよ。……どれ折角だ、私もそのバトル、見させてもらおう」

バトルフィールド

マストレ「使用ポケモンは3体。どちらかのポケモンがすべて戦闘不能になった時点でバトルは終了だ」

卯月「行くよ、凛ちゃん!」

凛「うん、お互い全力で、勝負しよう」

ポケモントレーナーのウヅキが勝負を仕掛けてきた!

凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.25 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/したでなめる/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.24 いかく
でんこうせっか/つばめがえし/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.23 すなかき
あなをほる/メタルクロー/シャドークロー/つめとぎ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
時々動いているようだ。生まれるまでもうちょっとかな?

SS中では描写していませんが、道中凛は様々なアイテムを拾っています
ムクバードのつばめがえし、モグリューのシャドークローはわざマシンによるものです

今回の投下はここまで。読んでくださった方、ありがとうございました
そしてイベントお疲れ様でした
次回投下は明後日の予定です

パーチケとじゃれつくの命中率は二度と信用しないと誓いました

というわけで投下していきます

凛「行って……ムクバード!」

ムクバード「ムクバー!」ポンッ

卯月「ゴー! チラーミィ!」

チラーミィ「チラー」ポンッ

チラーミィ ノーマル チンチラポケモン
綺麗好きのポケモン。尻尾を箒代わりに掃除をする
尻尾で相手をなでるのがチラーミィ同士のあいさつ
そのような習性から、尻尾の手入れは欠かさない

凛「ムクバード……でんこうせっか!」

ムクバード「ムクバ!」ビュン

卯月「チラーミィ、スピードスターで迎え撃って!」

チラーミィ「チラ」バババッ

ムクバード「ムク」サササ

卯月「速い……なら、スイープビンタで受け流して!」

凛「えっ?」

チラーミィ「チラー」スパンッ

ムクバード「ムクッ!?」

卯月「隙あり! スイープビンタ2発目で追撃だよ!」

チラーミィ「チラ!」スパン!

凛「ムクバード!」

ムクバード「ムクー」バサバサ

凛「良し……まだまだ行けそうだね」

凛(それにしても受け流す……そういう方法もあるんだ)

マストレ「フフ……何も躱すだけが攻撃の対処方法ではない。受け流す、相殺する、カウンター……」

マストレ「バトルにおいて重要なのは、最適な行動を選択することさ」

卯月「チラーミィ、スピードスター!」

凛「なら……ムクバード、つばめがえし!」

ムクバード「ムク!」ビュン

卯月「もう一度スイープビンタで受け流して!」

チラーミィ「チラ!」スパンッ

凛「無駄だよ……つばめがえしからは逃げられない!」

ムクバード「ムクッ!」ズバッ

チラーミィ「チラッ!?」ドガッ

チラーミィ「チラッ……」

卯月「ああっ、チラーミィ!」

卯月「えっとえっと、おうふくビ……」

凛「まだだよ! もう一度つばめがえし!」

ムクバード「ムクバーッ!」

ドガッ

(スピードスターも必中だよな…)

チラーミィ「チラ……」バタンキュー

卯月「ああっ、チラーミィ!!」

マストレ「……卯月は一度パニクるとすぐに体勢を立て直せなくなるところが欠点だな」

卯月「ごめんね……戻ってゆっくり休んでね」

卯月「やっぱり凛ちゃんはすごいや……。でも、まだまだ私も負けてられないよ!」

卯月「私の2匹目のポケモン……ゴー、マリルリ!」

マリルリ「マリー」ポンッ

マリルリ みす/フェアリー みずうさぎポケモン
長い耳は水の中で音を聞き分けることができるほど優れたセンサー
空気をたっぷり吸いこみ、空気の風船を作ることができ、その風船で溺れた人やポケモンを救助する
見かけによらず力持ち

>>236
Oh……忘れてました
当たっけど突撃したということに(無理矢理)脳内変換してください



凛「力持ち……? あのピョコッとした手足で?」

マリルリ「マリ」ピョコッ

凛「いや、油断は禁物……ムクバード、でんこうせっか!」

卯月「マリルリ、アクアテールで迎え撃って!」

ムクバード「ムクッ」ビュン

マリルリ「マリー!」ドバッ

ドガッ

ムクバード「ム・・・・・・ク」ヒュー ドサッ

凛「ムクバード!」

ムクバード「ムク……」バタンキュー

凛「お疲れ様……戻って、ムクバード」

凛(確かに、あの攻撃力……侮れないね)

凛(卯月のもう1体はアチャモの進化系のはず……相性は不利だけど、ここでマリルリを突破できれば大きなアドバンテージになる)

凛「だから……行って、モグリュー!」

モグリュー「モグ!」ポンッ

卯月「今度はこっちから攻めるよ、凛ちゃん……!」

卯月「マリルリ、ころがる!」

マリルリ「マリー!」ゴロゴロゴロ

凛「あなをほるで地中に潜って!」

モグリュー「モグー」ズボボ

卯月「マリルリ、耳を澄ましてモグリューの動きを掴んで!」

モグリュー「モグー!」ドバッ

卯月「躱してころがる!」

凛「まずいっ、メタルクローで受け流して!」

モグリュー「モグ!」バシッ

マリルリ「マリ!?」

卯月「ああっ!?」

マストレ「ほう!」

モグリュー「モグ」ザザー

凛「良し……初めてにしてはうまくいったかな」

マストレ「1度見ただけでものにするとは……大したものだ」

卯月「うう、私は習得するのに結構かかったのにな……」

卯月「でも、負けないよ! マリルリ、アクアテール!」

マリルリ「マリー!」ドバッ

凛「モグリュー、もう一度受け流して……」

モグリュー「モグ……モグ!?」グググ

ドバァッ

凛「モグリュー!」

モグリュー「モグ……」バタンキュー

凛「受け流しきれなかった……? なんてパワー……」

凛(完全にマリルリの攻撃力を見誤ってた……私もまだまだだね)

凛(残る1匹はゲコガシラ……対して卯月はまだ余裕のあるマリルリに、まだもう1匹残ってる……)

凛「頼んだよ、ゲコガシラ!」

ゲコガシラ「ゲコ!」ポンッ

マリルリ「マリー!」

卯月「うん、行くよマリルリ! ころがる!」

マリルリ「マリー!」ゴロロロ

凛「ジャンプして躱して!」

ゲコガシラ「ゲコッ!」

凛「そのままなみのり!」

ゲコガシラ「ゲコー!」ザバババ

マリルリ「マリ!?」

マストレ「ほう……範囲攻撃か。だがマリルリに効果は薄いぞ」

凛「ゲコガシラ、でんこうせっか!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ビュビュビュン

マリルリ「マリ……」キョロキョロ

ドガッ

マリルリ「マリッ……」

卯月「マリルリ! アクアテール!」

マリルリ「マリッ」ババッ

ゲコガシラ「ゲコッ」サッ

凛「ゲコガシラは私のポケモンの中でも特に素早いからね。そう簡単に捉えられると思わないでよ」

凛「でんこうせっか!」

ドガッ

凛(少しずつ、確実にダメージを重ねていく……!)

…………

凛「なみのり!」

ザバーン

マリルリ「マリー……」バタンキュー

卯月「マリルリ……お疲れ様。後はゆっくり休んでね」

ゲコガシラ「ゲコー……」

卯月「凛ちゃん……私も最後の一匹だよ」

卯月「お互い、最後まで頑張ろう……ワカシャモ!」

ワカシャモ「シャモー!」ポンッ

ワカシャモ ほのお/かくとう わかどりポケモン
鋭い鳴き声を上げて集中力を高める
くちばしから出す炎と鍛えられた足から繰り出すキックで戦う

マストレ「ふむ……凛はスピードタイプのポケモンが得意だが、その分持久戦は苦手のようだな。ゲコガシラにも疲労が見える」

マストレ「対する卯月のワカシャモ……素早さはないが遠・近距離共に優れた攻撃手段を持つパワータイプ」

マストレ「さて……見ものだな」

凛「ゲコガシラ、なみのり!」

ザババッ

卯月「ワカシャモ、ジャンプして!」

ワカシャモ「シャモ!」ダンッ

卯月「にどげり!」

ワカシャモ「シャモ、シャモ!」ババッ

ゲコガシラ「ゲコッ」ササッ

凛「したでなめる!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ベロンッ

ワカシャモ「シャモッ」ゾクリ

卯月「負けないでワカシャモ! ローキック!」

ワカシャモ「ワカーッ」スパンッ

ゲコガシラ「ゲコ!?」

凛「ゲコガシラ! 一旦退いて態勢を整えて!」

ゲコガシラ「ゲコ……」ピョン

ゲコガシラ「ゲコッ!?」ズキ

凛「ゲコガシラ!? どうしたの!?」

卯月「ローキックは相手のすばやさを下げる技でもあるんだよ、凛ちゃん!」

凛「素早さを……そんな」

卯月「まだまだ行くよ! にどげり!」

凛「ゲコガシラ、なみのり!」

バシャァ

卯月「! ワカシャモ、大丈夫!?」

ワカシャモ「シャモ!」

卯月「よし、まだいけるね! やきつくす!」

ゲコガシラ「ゲコッ……ゲコ!」ズキ

ワカシャモ「シャモー」ゴォォォォ

ゲコガシラ「ゲコ!」ゴォォ

凛「ゲコガシラ! ……まずい」

マストレ「ほう……卯月の調子が上がってきたか」

卯月「まだまだいくよ! にどげり!」

ドガッ ドガッ

ゲコガシラ「ゲコォ……」

卯月「とどめだよワカシャモ! にどげり!」

凛「動いて、ゲコガシラ! えんまく!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ボフッ

ワカシャモ「シャモ……?」キョロキョロ

卯月「消えた……? どこに……」

卯月「! 上だよ、ワカシャモ!」

凛「良く動いてくれたよ、ゲコガシラ。なみのり!」

ザバババババ

卯月「かわせなくても、威力を弱めれば一発は……やきつくす!」

ワカシャモ「シャモー!」ボボボボ

ザバババババ

卯月「そんなっ……威力が全然弱まらない!?」

ドバァッ

卯月「ワカシャモ!」

ワカシャモ「シャモ……」バタンキュー

マストレ「勝負あり、だな」

卯月「……負けちゃったか。お疲れ、ワカシャモ」

マストレ「最後、ケロマツはとくせい『げきりゅう』によって波乗りの威力が強化されていた」

マストレ「最後は相殺ではなく躱すよう指示すべきだったな。まだまだ詰めが甘いぞ」

卯月「はい……」

マストレ「だが、いい勝負だった。ポケモンたちは私が診てあげよう。卯月、凛に町を案内してやりなさい」

卯月「はい……いこっか、凛ちゃん」



ミタライ遺跡

卯月「ここがミタライ遺跡だよ。大きくて立派な建物でしょ」

卯月「凄いよね、大昔の建物がずっと残ってるなんて」

凛「確かに、よく考えたらすごいことだよね」

凛「それにしても卯月……すごく強くなってたね。私もうかうかしてられないよ」

卯月「ううん、それでもやっぱり凛ちゃんには敵わないよ。私があそこまでやれたのは、師匠のおかげだし」

凛「……卯月はもっと自分に自信を持っていいと思うよ。私を追い詰めたのは、紛れもなく卯月の力なんだし」

卯月「そう……かな。ありがとう……凛ちゃんにそう言ってもらえると、少し自信が出てきたかも」

凛「あれ……あの壁画みたいなのは?」

卯月「ああ、あれはこの地方の神様を描いたものだって聞いたことがあるよ」

卯月「ううん、それでもやっぱり凛ちゃんには敵わないよ。私があそこまでやれたのは、師匠のおかげだし」

凛「……卯月はもっと自分に自信を持っていいと思うよ。私を追い詰めたのは、紛れもなく卯月の力なんだし」

卯月「そう……かな。ありがとう……凛ちゃんにそう言ってもらえると、少し自信が出てきたかも」

凛「あれ……あの壁画みたいなのは?」

卯月「ああ、あれはこの地方の神様を描いたものだって聞いたことがあるよ」

凛「神様……ポケモンなのかな」

凛(そういえば……ホシイを占拠したシンデレラ団が狙っていたっていう伝説のポケモン……あれと何か関係があるのかな)

??「……この世界は、たった一匹のポケモンに創られたという言い伝えがあります」

卯月「……?」

??「しかし一方で、すべてのポケモンの祖であると考えられるポケモンも見つかっています」

??「果たしてどちらが本当なのか、あるいはどちらも誤りであるのか……」

??「っていうのが、この本に書いてあるお話です……」

??「宇宙を創ったポケモン……この壁画の神様と……何か関係があるかもしれませんね……」

???「こずえー……ふみかのおはなし、すきー……えへへ……」

???「かみさま……いつか、おはなししてみたいなぁ……ふわぁ」

卯月(何だか不思議な感じの2人だね……姉妹かな?)ヒソヒソ

凛(さあ……でも、面白い話だね)

「あーっ、ここにいたんですか、文香様! こずえちゃんも!」

「疲れた……探しましたよ……」

凛「ん……?」

凛(あれ……この声、どこかで……)



奈緒「さぁ、早く……げっ」

加蓮「奈緒、どうしたの……うっ」

卯月「??」

凛「…………あっ」

今回はここまでです

バトル描写は今後も勢い任せな故にグズグズである可能性がありますので、気楽に読んでいただけたら幸いです
また、原作ゲームに比べて主要人物が多めですが、一応話の大筋は決まってありますので無駄に増やしているというわけではありません

次回投下は明日というか今日の夜の予定です

おつ
伝説枠はシンオウ寄りなのか
メガシンカは絡んでこないのかな?


戦闘描写がアニポケとかポケスペっぽくて好き
こずえちゃんの台詞がフラグにしか見えねぇ

>>265
一応存在する設定ですし、登場する予定もあります。凛は使わない予定ですが

>>266
そういってもらえるとありがたいです
投下してみると意外とレスを食わないんですが、書くのにものすごく苦労するんです
6対6とか想像したくありません

では、投下していきます

文香「……?」

こずえ「ふわぁー……?」

奈緒「文香様、こちらへ!」ババッ

加蓮「こずえちゃんもこっちへ……!」

凛「……アンタたちは」

卯月「えっと……? 凛ちゃん、知り合いなの? 一体……」

凛(こいつら……シンデレラ団……!)

凛(こんなところで会うなんて……さすがに今はあのステキファッションじゃないけど)

凛「……今度は何を企んでるの? この遺跡からまた何か盗もうってわけ?」

卯月「また盗む……?」

奈緒「ッ……ハァ? アタシらがここにいちゃ悪いかよ」

加蓮「私達がなにしようと私たちの勝手でしょ……」

凛「悪いよ。そもそもアンタたち指名手配中でしょ」

卯月「指名手配!?」

凛「アンタたちシンデレラ団の目的が何かは知らないけど……見逃すと思う?」

奈緒「何だよ……バトルしよーってか? アタシたちだって強くなったんだ……今度は負けねーぞ」チャッ

凛「勝てると……思ってるの?」キッ

加蓮「……っ」チャッ

こずえ「なおとかれん……けんか……するのぉー?」

文香「あの……その、争いはよくないと思います……」

凛「……?」

加蓮「……」

加蓮「……キルリア!」ポンッ

キルリア「キルー」

奈緒「文香様、こずえもこっちに……」

加蓮「テレポート!」

ヒュンッ

卯月「……消えちゃった」

凛「……はぁ」

凛(うまくハッタリが効いてよかったよ)

卯月「ねぇ凛ちゃん、さっきの人たちは一体何なの……?」

凛「……あいつらはシンデレラ団って言って、悪いことを企んでる奴らだよ」

凛「前にキサラギタウンで強盗しているところに出くわしたことがあって」

卯月「そうなんだ……でも……」

凛「?」

卯月「私には、何だか悪い人には見えなかったなぁ……」

凛「……え?」

卯月「あっ、あくまで私はそう感じたってだけだよ?」

卯月「凛ちゃんがそういうなら、きっと強盗したっていうのは本当なんだろうけど」

卯月「何て言ったらいいんだろう……ううん、ごめんね、忘れて」

凛(悪い人には見えなかった……?)

凛(卯月の人を見る目は結構馬鹿にできないんだよね……)

凛(でもあいつらがシンデレラ団なのは確実だし……)

凛(……そういえば、文香とこずえって2人はシンデレラ団なのかな)

凛(『文香』の方は様付けされてたから幹部ってこと……?)

凛(…………なんだろう、何か違和感が……)

凛(……一応、真奈美さんに連絡しておくべきかな?)

凛(色々言われそうだけど)

>>276
1 報告する
2 真奈美さんに報告する
3 日菜子を通じてに真奈美さんに報告する

凛(日菜子経由なら……大丈夫かな)

…………

日菜子『なるほど、文香さんにこずえちゃん、ですね。真奈美さんに伝えておきます』

凛「ごめんね、手を煩わせちゃって」

日菜子『いえいえ、構いませんよ。一応凛さんのことは伏せておきますね』

凛「ありがとう。っていっても、あの人なら私からの情報だって見抜きそうなものだけどね」

日菜子『むふふ……確かに』

凛「それじゃあ、切るよ」

日菜子『はいはい~♪ 2人のことがわかれば、私から凛さんに連絡しますので。では』

マスタートレーナーの屋敷

マストレ「ほら、ポケモンたちはすっかり元気になったよ」

凛「ありがとうございます」

卯月「ありがとうございます!」

マストレ「ああそうだ、折角だから今日は泊まっていくと良い」

凛「いいんですか?」

マストレ「構わんよ、実はこの建物だが、大きくしすぎてしまってな……部屋が余って困っているんだ」



コンコン

卯月「凛ちゃん、まだ起きてる?」

凛「……? 卯月?」

ガチャ

卯月「久しぶりに会ったんだし、こっちで一緒に寝ていいかな?」

凛「……アキヅキのポケモンセンター以来だね」

凛「あの時もだけど……3人で一緒のベッドに入って眠ってた頃を思い出すよ」

卯月「そうだね……あの頃はまだポケモンも持ってなくて、もし旅に出たらって話をいっぱいしたよね……主に凛ちゃんが」

凛「あ、あはは……」

卯月「凛ちゃんは、旅に出てみてどう思った?」

凛「……私は、今でもあの時と同じ気持ちだよ。想像していた様に上手くいってばかりじゃないけど……」

凛「それでも、旅に出て良かったって、そう思うよ。まだまだ、始まったばかりだけどね」

卯月「そっか。それでこそ凛ちゃんだよね」

卯月「凛ちゃん……あのね、私決めたの」

凛「?」

卯月「私、ポケモンリーグに出る」

凛「……!」

卯月「私は凛ちゃんや未央ちゃんみたいに才能があるわけじゃないのかもしれない……」

卯月「でも、ほんのちょっとだけど旅をして……師匠の元で修業をして……思ったの」

卯月「とっても、楽しいって」

卯月「私がやりたいこと、見つけたの」

凛「卯月……」

卯月「っていっても、まだ私はバッジを1個も持ってないけど……」

卯月「もう少し師匠に稽古をつけてもらって、出発しようと思うんだ」

卯月「すぐには無理かもしれないけど、きっと2人に追いついて見せるから……!」

凛「……私も負けてられないね」

翌日

凛「お世話になりました」

マストレ「ああ。またいつでも来てくれ」

卯月「凛ちゃん! 必ず追いつくから……待っててね!」

凛「うん、待ってるよ。待ってるけど、勝つのは……私だからね」

卯月「……負けないよ」

凛「それじゃあ、私はこれで」

ガナハより西 12番道路

凛「この道をまっすぐ進めばハギワラ……3つ目のジムがある街だね」

凛「それより気になるのはここ……塔?」

凛「なんとなく暗い雰囲気の建物だけど……」

凛「どうしよう」

???「あ、あの……」

凛「……?」

???「ここは、し、死んだポケモンを供養するために建てられた塔で……」

???「『よみのとう』っていう、塔です……」

凛「よみのとう……聞いたことあるよ。私のお母さんのポケモンもここに眠ってるって」

凛「ムーランド……私の家にハナコって名前のヨーテリーがいるんだけどね。その子のお母さんなんだって。私が生まれる前に死んじゃったみたいだけど」

凛(そっか……ここだったんだ……)

凛「そういうことなら、ちょっとお参りしようかな」

???「あ、あの……わ、私も着いて行っていい……ですか……?」

凛「? 別にいいけど」

???「……あ、わ、私……小梅……。ハギワラシティの、ジムリーダー、です」

凛「! ジムリーダー……そうなんだ、じゃあ、お参りが済んだら私とバトルしてくれる?」

小梅「……チャレンジャー、ですか……わかりました。ジムで、お相手……します」

凛「私は凛……よろしくね」

小梅「はい、よ、よろしくお願いします……」

ゴース「ゴスー」フワー

ヒトモシ「ヒトー」フワフワ

ヨマワル「ヨマー」スイー

凛「やっぱりこういう場所だと、ゴーストポケモンが多いんだ」

小梅「ポケモンだけじゃ……ない、よ」

凛「……え?」

小梅「えへへ……なんでも、ない……」

凛(……冗談、だよね?)

凛「ここ……だね。ムーランドのお墓……」

凛「まずは、綺麗にしてあげないと」

小梅「私も……て、手伝う」

…………

凛(ポケモンも……いつかは死ぬんだ。寿命は長いみたいだけど……)

凛(『その時』、私はどうするんだろう……ちゃんと、向き合えるのかな)

凛「……うん、ありがとう。そろそろ降りよう」

小梅「うん……じゃあ、早速、ジム、行く……?」

凛「そうだね……私のポケモンも元気だし、そうしよう」

凛「そういえば、小梅はどうしてここに?」

小梅「ここの管理も、私の仕事、だから……」

小梅「そ、それに、友達がいっぱい、いるから……えへへ」

凛(……ゴーストポケモンたちの事……だよね? そうだよね?)ゾクッ



ハギワラシティポケモンジム

小梅「ジム戦をは、始めます……。使用ポケモンは2体」

凛「どちらかのポケモンがすべて戦闘不能になった時点で決着……だね」

小梅「行きます……」

ジムリーダーのコウメが勝負を仕掛けてきた!

小梅「お願い……パンプジン……」ポンッ

パンプジン「ジン」

パンプジン くさ/ゴースト かぼちゃポケモン
新月の夜に呪いの歌を歌いながら街を彷徨うという
暗闇では顔の部分がランプのように光る
個体ごとの体長と重量の差が激しい

凛「行って……ムクバード!」ポンッ

ムクバード「ムクー!」

凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.28 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.26 いかく
でんこうせっか/つばめがえし/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.26 すなかき
あなをほる/メタルクロー/シャドークロー/つめとぎ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
時々動いているようだ。生まれるまでもうちょっとかな?

小梅ちゃん、一番はじめにジムリーダーにしようと決めた子です
ちなみに塔のシーンは小梅ちゃん登場の為のもので、深い意味はないです
このSSでは、少なくとも直接的な死を描写するつもりはありません

ということで、今回はの投下はここまで。読んでくださった方、ありがとうございました
次回は明後日の夜の予定です

投下します

基本的にジムリーダーはイメージに合ったタイプ、ポケモンを使わせるようにしています
日菜子の場合は特に好きだったので1番目に置きたかったのと、最初はでんきタイプにしたかったのでその辺りはあまり考慮されてないですけど

凛(パンプジン……くさとゴーストの複合タイプ……相性で見ればムクバードが圧倒的に有利だけど)

凛(そこはジムリーダー……一筋縄じゃいかないよね)

凛(個体によって体長と体重がバラバラみたいだけど……あれ、すごく大きいよね)

凛(目測で……170はあるんじゃない? 小梅はもちろん、私よりも多分大きいし)

凛「まずは……つばめがえし!」

ムクバード「ムクー!」

ドガァッ

パンプジン「ジン」

凛「……効果抜群のはずなんだけど……ぴんぴんしてるね」

凛(物理に強いってこと?)

小梅「や、やどりぎのタネ……!」

パンプジン「ジーン」プププッ

ムクバード「ムクバ?」シュルシュル

凛「やどりぎのタネ……! しまった」

凛(こっちの技は相性はいいとはいえ決定打にはならない……つばめがえししか攻撃手段がないのも痛い)

凛(早く何とかしないとどんどん体力を吸い取られる!)

凛「ムクバード、つばめがえし!」

ムクバード「ムクー!」ビュンッ

パンプジン「ジンッ……」ドカッ

凛「ムクバード! このまま畳み掛けるよ! もういちどつばめがえし」

小梅「そうは、さ、させない……ゴーストダイブ」

パンプジン「ジン」ボワン

凛「!? 消えた!?」

凛(一体……あの巨体、超スピードとかではないはず……瞬間移動?)

凛(だとしたらどこに……上……下!?)

パンプジン「ジン」ズズズ

凛「……っムクバード後ろ!!」

ムクバード「ムクッ!?」バッ

小梅「タネマシンガン……!」

パンプジン「ジンー!」ババババババババ

ムクバード「ムクバッ」

凛「ムクバード!」

小梅「ゴーストダイブは、少しの間き、消えてから突撃する、攻撃……」

小梅「ノーマルタイプのムクバードに、直接攻撃はできない……けど、奇襲には、便利……かも」

凛「消える、って……」

凛(まさか、消えている間は手出しできない……?)

凛(消えている間も体力は吸われているっていうのに……)

凛(一度ムクバードをボールに戻せばやどりぎのタネは消える……なら)

凛(いや、他の2体にはゴーストダイブは効くし、もう一度やどりぎのタネを蒔かれるだけ……結局は後手に回るだけだね)

凛(パンプジンは何としてもムクバードで突破する……多少ゴリ押しになったとしても!)

凛「ムクバード! つばめがえし!」

ムクバード「ムク!」ビュンッ

パンプジン「ジン……ッ」

小梅「もう一度、ゴーストダイブ……!」

パンプジン「ジン……」ボワン

凛「消えてる間、何もできないなら……かげぶんしん!」

ムクバード「ムク……!」シュシュン

小梅「あぁ……え、えっと……タネマシンガン!」

パンプジン「ジン」ププププププ

スカッ

凛「ムクバード、つばめがえし!

パンプジン「ジンッ……」ドガッ

小梅「パ、パンプジン……大丈夫……?」

パンプジン「ジン……!」

凛「ムクバード、まだいける?」

ムクバード「ムク……!」

凛(……とはいえお互い相当消耗してるはず……次に決めた方が勝つ……はず)

凛「ムクバード、つばめがえし!」

小梅「パンプジン……ゴーストダイブ……!」

ボワンッ

凛「くっ……先に消えられた……なら、かげぶんしん!」

凛(あとは……ムクバードの体力が持ってくれれば……!)

小梅「い、今……! タネマシンガン……!」

パンプジン「ジンーッ!」ププププププッ

凛「今だよ……! つばめがえし!」

ムクバード「ムクーッ!」ビュンッ

ドカッ

パンプジン「ジンーッ!」

小梅「……!」

パンプジン「ジ……ン」バタンキュー

凛「やった! ムクバード、やったよ……」

ムクバード「ムク……」バタッ

凛「ムクバード!」

凛(相打ち……!)

小梅「ありがとう……パンプジン、あとは、まかせて……」

凛「ムクバード……後はゆっくり休んでね」

小梅「り、凛さん……すごい、強い……です……」

凛「小梅こそ……さすがはジムリーダーだよ」

小梅「次で最後……うん、頑張ろうって……あの子も言ってる」

凛(あの子ってどの子!?)

小梅「出てきて……ムウマージ」

ムウマージ「ムウ」ポンッ

ムウマージ ゴースト マジカルポケモン
呪文を唱えるかのような鳴き声のポケモン
その鳴き声は人を幻覚や頭痛で悩ませる
その一方で稀にだが人を幸せにすることもあるという

凛「行って……ゲコガシラ!」

ゲコガシラ「ゲコーッ」ポンッ

ガチャ

???「おっじゃましまーす!」 

???「……おや? どうやら小梅ちゃんはジム戦の最中のようです」

???「ムムム……では邪魔するのもアレですし、観覧席から観戦といきましょうか」

???「順当にいけば次にチャレンジャーの方が戦うのはこの私ということになるでしょうし! さいきっく敵情視察というヤツです!」

???「どーれどれぇ……」ムムムン

凛「ゲコガシラ、なみのり!」

小梅「……サイケこうせん……!」

ザババババ

ムウマージ「ムウー」ビビビー

ゲコガシラ「ゲコッ」ビビビ

小梅「シャドーボール……」

ムウマージ「ムウッ」バシュ

凛「避けて、ゲコガシラ!」

凛(今度は遠距離わざを多く持ってて特殊わざに強いポケモンか……なみのりは効果が薄いか)

凛(けどこっちにはなげつけるがあるからね……かなりの効果が期待できそう)

ゲコガシラ もちもの:どくバリ

凛(早めに毒状態にできれば後々が有利になってくるし、できればもう使っていきたい)

凛(その為には……確実に命中させられるだけの距離に近づかないと……)

凛(……いいこと思いついたかも)

凛「ゲコガシラ……でんこうせっか!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ダッ

小梅「えっ……?」

小梅「えっと、ムウマージ……シャドーボール!」

ゲコガシラ「ゲコー」サッ

凛「いいよ、そのまま突っ込んで!」

小梅「凛さん……いったい、何、を……?」

ゲコガシラ「ゲコーッ」バッ

ムウマージ「ムウ……?」

スカッ

小梅「よく……わからない、けど……チャ、チャンス……」

小梅「ムウマージ、シャドー……」

凛「今だよゲコガシラ、投げつける!」

ビュンッ

小梅「あっ……」

ムウマージ「ムウ!?」チクリ

ゲコガシラ「ゲコ♪」

凛「やった……上手くいったよ」

ムウマージ「ムウ……」ピリ

凛「大ダメージのうえ、毒まで入った……追い詰めたよ」

???「ほうほう! ゴーストタイプにノーマルタイプのわざが通じないことを逆手にとって、小梅ちゃんの油断を誘ったということですか」

???「やりますね……! まぁ私はサイキックみらいよちで全ておみとおしでしたけどもね!」

小梅「ま、まだ……終わってない! ムウマージ、シャドーボール!」

凛「そうだよね……まだ終わってないよ。最後まで、全力で!」

ムウマージ「ムウー!」バシュッ

ゲコガシラ「ゲコッ……」ドンッ

凛「なみのり!」

バシャァァァ

ムウマージ「ムウ……」

小梅「が、頑張って、ムウマージ……サイケこうせん!」

ムウマージ「ムウウウウ」ググッ……

ムウマージ「ム……」バタン

小梅「ム、ムウマージ……」

凛「……よしっ!」

???「決着……ですか」

小梅「さ、最後まで……ありがとう、ムウマージ」

小梅「凛さん……す、凄かった……凄く、強かった」

凛「ありがとう。小梅も、強かったよ」

小梅「これ……バッジと、わざマシン……」

凛はナイトメアバッジを手に入れた!

凛はわざマシン「シャドーボール」を手に入れた!

小梅「ま、また来てね……あの子も、凛さんの事、気に入ったみたい……だから。えへ」

凛「う……うん、わかったよ」

凛(まさか、本当にそういう事なの……?)ゾゾッ

パチパチパチ……

小梅「!」

凛「!」

???「途中から見ていましたが、素晴らしい勝負でした……!」

???「とうっ! サイキックでんじふゆう!」バッ

グキッ

???「あっ……あだっ! あ、あ、足挫いた……!」

凛「えーっと……誰? その、何ていうか、大丈夫?」

凛(観覧席から飛び降りたらそりゃそうなるでしょ……)

???「あ……ゴホンッ。心配無用! この程度、サイキックさいせいりょくですぐに回復するので!」

???「私、ミウラシティジムのジムリーダー、裕子です。エスパーユッコと呼んでください!」

凛(エスパーユッコって……呼ぶ人いるの?)

小梅「あ、え、エスパーユッコ……どうしたの……?」

凛(呼ぶんだ……)

裕子「実は先ほど、警察からジムリーダーの招集命令がかかったのです! 恐らくは例の件で緊急会議が開かれるのかと」

小梅「! そ、そうなんだ……じゃあ、急がないと……」

裕子「そんなわけで、このエスパーユッコが皆さんを集めているんです! 私のサイキックテレポートでシジョウまでお送りします!」

裕子「ですからチャレンジャーさん、恐らく次はミウラシティへ行く予定でしょう?」

凛「そのつもりだったけど……」

裕子「申し訳ないですが、私は2,3日ほどジムを留守にしますので、先にミウラで待っていてください」

裕子「帰ってきたら、このエスパーユッコ、全力でお相手します!」

凛「……招集命令があったっていうなら仕方ないよね。わかったよ……裕子。私は凛、よろしくね」

裕子「エスパーユッコです」

凛「裕子」

裕子「エスパーユッコです」

凛「…………間を取ってユッコ」

裕子「ムーッ。まぁいいでしょう。それでは小梅ちゃん、レッツゴーです」

裕子「フーディン!」ポンッ

裕子「では凛ちゃん、また会いましょう! サイキックテレポート!」ビシッ

小梅「さよなら……」

シュンッ

凛(……例の件……まず間違いなくシンデレラ団の事だよね)

凛(緊急会議ってことは、何か進展があった……?)

凛「考えても仕方ない、か……言われた通り先にミウラに行こう」

凛「ミウラはハギワラの北にある島だっけ……船が出てるんだったよね」

凛「ずっと歩いてばかりだったし、たまには船に揺られてってのも、いいかもね」

ピクッ ピクッ

凛「……?」

凛「ポケモンのタマゴ……中から音が聞こえる……?」

凛「もうすぐ生まれるのかな……一体、どんなポケモンなんだろう」

加蓮の毒茸伝説ときの子の花簪はガチで聞いてみたいです
奈緒にはメルヘンデビューを歌わせよう(提案)

というわけで今回はここまで。読んでくださった方、ありがとうございました
次回は明日(というか今日)の夜の予定です

投下していきます

といっても今回はほとんど話は進みません
一応最後に少し重要な安価を取りますが

ハギワラ-ミウラ間 フェリー デッキ

凛「わっ……きれいな景色」

凛「到着までは……2時間くらいだっけ」

凛「けっこうあるな……どうしよう」

凛「このままずっと風に吹かれるってのも、いいかもね」

ピクッ ピクッ

凛「……タマゴ……もしかしたら船の上で孵るかも」

凛「何だっけ……えっと、無限の可能性を秘めし獣……だっけ」

凛「……これもそうだけど、蘭子の言ってる言葉……ほとんど、いや全く理解できないんだよね」

凛「戦うときに相手の行動を声で判断できないってのはきついかもね」

凛「リザードンが……紅蓮の焔を纏いし翼竜……だったっけ?」

凛「…………全くの不規則ってわけじゃないだろうけど」

凛「……やめよう、頭痛くなってきた」

凛「ちょっと船の中を見て回ろうかな」

…………

凛(……って特に何かあるわけでもないか)

凛(あるのは追加料金で利用できる客室に……シャワールーム、売店)

凛(あとは休憩スペースに、船員が利用する設備くらいかな)

凛(結局歩き回るだけだったかな……)

凛(勝手に部屋を漁ったりポケモンバトルをするわけにはいかないし)

ピクピクッ  ピシッ

凛(……?)

凛「あっ……」

凛「タマゴが……!」

ピシッ  ピシシッ

凛「孵る……!」

ピシシッ 

パキッ

イーブイ「ブイ!」

凛「このポケモンは……!」

イーブイ ノーマル しんかポケモン
アンバランスな遺伝子を持ち、周囲の環境の影響を受けやすい
そのため、あらゆる進化の可能性を秘めた希少なポケモン

凛「イーブイ……これからよろしくね」

イーブイ「ブイ?」

イーブイ「ブイ……」

凛「え……?」

イーブイ「ブイ~~~~~ッ!」ビエエエエエエ

凛「ええっ、あ、ちょ、ちょっと、な、泣かないでよ」

凛「やっぱり、産まれたての赤ん坊ってこと?」

凛「ああ、ど、どうしたら……」

イーブイ「ブイ~~~~~ッ!」ビエエエエ

???「よーしよし、大丈夫、大丈夫」

凛「!?」ビクッ

イーブイ「ブイ……」

???「うんうん、いいコだ」

凛「誰……?」

???「む……おっと失礼、困っていたようなのでつい、な」

???「しかしいいモノを見せてもらったよ。イーブイがタマゴから孵る瞬間とはね」

???「私は晶葉……ただのイーブイ好きの研究者さ」

凛(研究者……? こんな小さな子が?)

晶葉「君、今こんな小さな子が研究者? とか思っただろう」

凛「え? い、いや」

晶葉「聞いて驚くなよ、なんとこの地方におけるポケモン預かりシステムを開発したのは私なのだ!」

晶葉「君も使っているならアレがどれほど優れたものか分かるだろう?」

凛「預かりシステム……ああ、私あれ使ってないんだよね」

晶葉「何……!? 使ってない!?」

晶葉「……まあいい、言った通り私はイーブイが好きでな。何匹もイーブイを育てているんだよ」

晶葉「だからつい、な……お節介だったか?」

凛「ううん、助かったよ……産まれたての赤ん坊ポケモンをあやすなんて経験なかったから」

晶葉「ふむ……そうだ、これを渡そう」

凛はやすらぎのすずを手に入れた!

晶葉「それはやすらぎのすずといって……名の通り心を落ち着かせる効果のある音を響かせる鈴だ」

晶葉「それがあればあやすのも楽になるだろう」

凛「ありがとう……でも、どうしてここまで?」

晶葉「珍しいものを見せてくれた礼と言ったところだ。それに言っただろう、私はイーブイが好きなんだ」

晶葉「折角だ、私がイーブイについて教えてやろう!」

凛「ええ?」

※ここからイーブイとその進化形についての晶葉の解説

晶葉「イーブイについての研究は研究者の中でも特に人気のある分野でな……何故かというとそれはイーブイの持つ特殊な性質にあるんだ」

晶葉「その性質というのが、非常に強力な環境適応力だ。イーブイの遺伝子は不規則な構造をしていて、それが原因となって周囲の影響で姿形を変えやすい」

晶葉「まあ要するにイーブイは外的要因によって進化するタイプのポケモンなんだが……重要なのはその進化先の数だ」

晶葉「世界は広い……まだまだ未発見のポケモンは多いだろうが、その中でもイーブイほど進化先の多いポケモンはいないだろう」

晶葉「その数なんと8……実に興味深くはないか?」

晶葉「しかもそのうち1つは最近見つかったばかりだ……これからもどんどん見つかっていくだろう」

晶葉「そういう意味で、イーブイは無限の可能性を秘めたポケモンと言えるだろうな」

凛(……! 無限の可能性……だから蘭子は、イーブイの事を……)

晶葉「まぁ最も私は研究者といっても電子機械工学専門だからな。イーブイの研究をしているわけじゃないんだが」

晶葉「ポケモントレーナーとしては、どのタイプに進化させるか……そこが重要になってくるのかな?」

晶葉「君は……えっと」

凛「凛、だよ」

晶葉「凛……か。凛はどのタイプに進化させるか、決めてあるのか?」

凛「いや、私はイーブイについて詳しくないから、どんなポケモンに進化するのか、そもそもどうやって進化するかもわからないんだけど」

晶葉「ほう! では任せろ、この私が解説してやろう!!」

晶葉「まずは進化先その1! ほのおタイプのブースターだ!」

晶葉「ほのおのいしを使うすることで進化する……圧倒的な攻撃力と特殊耐久が特徴のポケモンだ」

晶葉「非常にもふもふしたくなる体毛を持つが、体内に炎をためているときは気をつけろ、火傷じゃすまないぞ」

晶葉「続いて進化先その2! でんきタイプのサンダースだ!」

晶葉「かみなりのいしを使うことで進化する……稲妻のごとき特殊攻撃力と素早さが特徴だ」

晶葉「こちらも触る際には注意だ……怒ったり驚いたりすると電気が流れて毛が鋭く尖るからな」

晶葉「そして進化先その3、みずタイプのシャワーズ!」

晶葉「みずのいしを与えると進化するぞ。非常にタフで、特殊攻撃も得意だ」

晶葉「水に同化し、操り、自在に泳ぐその美しい姿はまさにマーメイドだな!」

晶葉「次だ、進化先その4、エスパータイプのエーフィ!」

晶葉「トレーナーに懐いたイーブイが朝の日差しを浴びることで進化する」

晶葉「主人に非常に忠実で、予知の能力で常に守ってくれる、かわいいやつだ」

晶葉「進化先その5、あくタイプのブラッキー」

晶葉「トレーナーに懐いたイーブイがエーフィとは逆に月の光を浴びることで進化する」

晶葉「月明かりの元で目や模様が光を放つその姿は実に画になるぞ!」

晶葉「進化先その6、くさタイプのリーフィアだ」

晶葉「苔の生えた岩があるような深い自然の中で進化する」

晶葉「植物のような体をしていて、光合成で周囲の空気を浄化するんだ。環境にも人にも優しい。素晴らしいな!」

晶葉「つぎだ、進化先その7、こおりタイプのグレイシア!」

晶葉「凍った岩があるような寒所で進化するぞ」

晶葉「周囲の空気を凍らせてダイヤモンドダストを降らせることもできる。非常に美しいポケモンだ!」

晶葉「そして最近見つかった進化先その8、フェアリータイプのニンフィアだ」

晶葉「トレーナーとの絆を深め、フェアリータイプの技を覚えさせた状態でいると進化する」

晶葉「触角を通じてトレーナーに癒しの波動を送り込む、まさに妖精のようなポケモンだ」




※ 解説ここまで

晶葉「……っと、まあ現状ではこんな所だ。わかったか?」

凛「う、うん、よくわかったよ」

凛(本当にイーブイが好きなんだ……)

晶葉「今の私の話を参考にして、君は今イーブイの進化先についてどう考える?」

凛「……そうだね」

>>345
凛が選ぶイーブイの進化先

サンダース

凛「サンダース……かな」

晶葉「ほう……ではこれを渡しておこう」

凛はかみなりのいしを手に入れた!

晶葉「それをイーブイに与えてやれば即座にサンダースに進化するだろう」

晶葉「といってもすぐに使うのはお勧めしないが」

凛「私もそのつもりだよ……もう少し強くなってからかな、進化するのは」

晶葉「うむ、それがいいだろう」

晶葉「おっと……そろそろ到着かな」

晶葉「私のラボはこのミウラにあるんだ……もし機械のことで困ったことがあれば尋ねてくると良い。私の自慢のイーブイズと共に歓迎するよ」

凛「ありがとう……晶葉」

晶葉「構わないさ……ああ、その時はもちろん君のイーブイも見せてくれよ?」

凛「ふふっ……もちろん」

『まもなく到着です……お忘れ物の無いよう……』

ミウラシティ 

ハギワラシティの北部、アイマス地方全体でみれば西部に位置する
島であり、周囲を海に囲まれた街
都市は南部にあり、北部には豊かな自然が広がっている

凛(ユッコが帰ってくるまで2日はあるだろうし、それまで修行して、強くならなきゃ……)

凛「頑張ろう、イーブイ」

イーブイ「ブイ」

イーブイ ♀ Lv.1 きけんよち
てだすけ/たいあたり/なきごえ/しっぽをふる
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

今回はここまで

ブイズ大好きです
特にシャワーズとブースターが好きですね
晶葉はマサキポジなので強制的にイーブイマニアになっちゃいました。キャラ崩壊ごめんなさい
しかしどんどん凛のパーティが高速アタッカーだらけに……

次回は明後日投下予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

そもそもブイズ自体遺伝や教え技ないときつい気が・・・
それにしても「このタイプは誰がエキスパートか?」って考えてみたけど、飛行、岩、地面、ドラゴン、フェアリーが思いつかん(飛行と岩はネタなら候補がいるがガチだとわからん)。フェアリーこずえちゃんかと思ったけどどうもNポジっぽいしなぁ。

>>354
おっと、そう取られたか。「岩はロック・・・いや安直すぎるな」っていう程度のネタですよ(ただ本当に奴だったら間違いなくアバゴーラとドサイドン使ってくるな)。>>1はこの話が終わったら、ジムリーダーや四天王のフルパーティを教えてほしい。
そしてふと思ったんだが、この世界のヒョウくんって誰なんだろう。ジャノビーあたりか?

投下していきます

幸子インザスカイとロックなだりーはネタとしては考えましたが没にしました

>>353
地面のジムリーダーは一応考えてあるので今後登場予定です
フェアリーは登場予定はないですが……由愛ちゃんとか聖ちゃんとか菜々さんあたり?

>>357
フルパーティとかむーりぃー……
ヒョウ君はカクレオンとかじゃないですかね

ミウラシティ 北部 山の中

凛「ここ……修行場にはもってこいかもね……ポケモンにとっても、私にとっても」

凛「他にも修行しようってトレーナーも多いし、山の中だから体力も使うから……」

凛「トレーナーが体鍛えてどうするんだって話だけど」

「~~~~~~~~っ」

「~~~!!」

凛「……あそこ、他のトレーナー同士がバトルしてる?」

凛「ちょっと見てみようかな」

「いけっ、ジュプトルー! リーフブレード!」

ドサッ

「やった! 私の勝ちだよ!」

凛「あっ……未央!」

未央「へ……? あ、しぶりーん!!」

未央「しぶりん! いやぁー久しぶりだねぇ!」

http://www.pokemon.co.jp/ex/oras/
マジか!テンションあがってきた



凛「そうだね……やっと追いついたよ」

未央「そういえば、私の方が1日早くアキヅキを出たんだっけ」

未央「いやーとうとう追いつかれちゃったか―」

凛「未央もここで修業を?」

未央「そーそー! 昨日着いたばっかりなんだけど、ジムリーダーが不在だったからさ」

凛「ジムリーダーは今シジョウで集まって会議があるんだって。もうすぐ帰ってくると思うけど」

未央「へぇ、そんなことがあったんだ。ってあれ、何で知ってるの?」

凛「偶然ここのリーダーと会ってね。バトルの約束もしたから」

未央「へぇ~」

未央「おっと、そうだ! しぶりん、今度は負けないっていったの覚えてる?」

凛「もちろん……受けて立つよ」

凛「――――――って言いたいところなんだけど」

未央「あれ?」ズルッ

凛「私もポケモンたちと修行してたから、今はちょっと戦えないかな」

未央「そっかー、それじゃあしょうがないね。バトルはまた後でってことにして!」

未央「とりあえずポケモンセンターに行こうよ!」

未央「へぇ~」

未央「おっと、そうだ! しぶりん、今度は負けないっていったの覚えてる?」

凛「もちろん……受けて立つよ」

凛「――――――って言いたいところなんだけど」

未央「あれ?」ズルッ

凛「私もポケモンたちと修行してたから、今はちょっと戦えないかな」

未央「そっかー、それじゃあしょうがないね。バトルはまた後でってことにして!」

未央「とりあえずポケモンセンターに行こうよ!」

ポケモンセンター

未央「ええーーーっ!? じゃあ、しぶりん、チャンピオンにポケモンのタマゴもらったってコト!?」

凛「そうだね……この子がそのポケモンだよ」

イーブイ「ブイ」

未央「おーよしよし。可愛いなぁー。いいなぁー。私も会いたかったなー」ナデナデ

イーブイ「~♪」

凛「未央はそういう変わった体験とか無かったの?」

未央「私はそんなに変わったことはなかったかなぁ……あっ」

未央「そういえば……なーんか変ていうか、特徴的っていうか……そんな雰囲気の人とバトルしたなぁ」

凛「変……?」

『そう……あなたのポケモンたち……とってもダンサブル』

未央「こう言ったら失礼かもだけど……思わず笑っちゃいそうで大変だったよ」

『だけどまだまだ私と同じステージに立つには早いようね』

凛「何それ……」

『ヘイガール! あなたの成長……楽しみにしているわ』

未央「でも……すっごく強かった……全然歯が立たなくて……」

『世界レベルの私と対等に戦えるその日をね……!』

未央「次は絶対勝つって、また目標がひとつできたんだ」

凛「未央……」

裕子「素晴らしい心意気です!」シュンッ

凛「うわぁ!?」

未央「!?」

裕子「おっと、驚かせてしまいましたか、すみません」

裕子「エスパーユッコ、ただいま帰還! です!」

裕子「未央ちゃん、でしたか。敗北を糧にし、勝利を目指す。これからもその気持ちを忘れず、励んでください!」

裕子「そして凛ちゃん、お待たせしました」

凛「意外と早かったね」

祐子「ええ、結構すぐに終わってしまいましたので、2日も待たせる必要はなかったですね」

裕子「さて、行きましょうか……ジムへ」

ミウラシティジム

裕子「使用ポケモンは3体! どちらかのポケモンがすべて戦闘不能になった時点でバトルは終了です!」

凛(ユッコの使うポケモンはエスパータイプのはず……)

凛(ゲコガシラ、モグリューは相性の良い技を持っているから……あと1匹は……)

凛(初のジム戦だけど……頑張って)

凛「行って、イーブイ!」

イーブイ「ブイ!」ポンッ

未央「がんばれー、しぶりーん! イーブイもー!」

裕子「さいきっくステージオン、ココロモリ!」

ココロモリ「ココー!」ポンッ

ココロモリ エスパー/ひこう きゅうあいポケモン
さまざまな周波数の音波を鼻から発射する
オスからメスへの求愛の際に発するものは浴びたものの気分を高揚させる
また、戦いの際に発するものは岩をも破壊する

裕子「さぁ凛ちゃん! どこからでもかかってきてください!」

凛「それじゃあ遠慮なく……行くよッ!」

アイマス地方のどこか

???「今戻ったわ」

時子「遅いわよ。一体何をしていたのかしら。少しは幹部としての自覚を持ちなさい……ヘレン」

ヘレン「フッ……時子、あなたもまだまだね」

時子「何ですって?」

ヘレン「いついかなる時も、余裕というモノを忘れては駄目よ。それが世界レベルを保つ秘訣……」

時子「……まぁいいわ」

ヘレン「ところで……例の彼女達からは何か?」

時子「いいえ……強情なのか、それとも本当に何も分からないのか……とにかく何もしゃべらないのよ」

ヘレン「……面白いわね。私も一度話を聞いてみたいものだわ」

時子「……無駄だと思うけど」

ヘレン「ただの興味よ」

ヘレン「あら」

奈緒「!」

加蓮「ヘレン……様」

ヘレン「あなた達は確か……時子の部下ね。どうして独房に入れられているのかしら」

奈緒「……別に、仕事でヘマしたからその罰に、って」

ヘレン「時子もなかなかにハードね」

加蓮「……」

ヘレン「……そうだわ」

加蓮「?」

ヘレン「あなたたち、私の部下になってみない?」

奈緒「へ?」

ヘレン「ええ、我ながらナイスアイディアね。後で早速時子に掛け合ってみるわ」

加蓮「ええ、ちょっと、いきなりどうして……?」

ヘレン「あら? 世界レベルである私の下で働くのが不満かしら?」

ヘレン「安心しなさい。別に深い意味も理由もないわ。強いて言うなら……そう、私のシックスセンスがそうしろと告げているからよ!」

奈緒「ええ~……」

ヘレン「フフフ……楽しくなってきたわ」

ヘレン「さて、私は彼女達に用があるから、また後で会いましょう……バーイ!」

カッ カッ カッ

奈緒「……何だったんだあの人」

加蓮「……でも、これって好都合じゃない?」

奈緒「確かに……時子様みたいに理不尽な仕打ちを受ける事も減りそうだし」

加蓮「上手くいけば……」

奈緒「そうだな……今のうちに作戦とか、いろいろ考えておこうぜ」

加蓮「絶対に、奴らの好きにはさせない……!」

奈緒「ああ……!」

カッ カッ カッ

ヘレン「入るわよ」コンコン

ガチャッ

文香「あなたは……」

こずえ「へれんー……どうしたのぉー……?」

ヘレン「そう、ヘレンよ」

文香「一体、何の用で……」

ヘレン「用件は一つ……私と話をしましょう」

凛 手持ちポケモン


・ゲコガシラ ♂ Lv.31 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.30 いかく
でんこうせっか/つばめがえし/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.30 すなかき
あなをほる/メタルクロー/シャドークロー/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・イーブイ ♀ Lv.25 きけんよち
シャドーボール/スピードスター/でんこうせっか/しっぽをふる
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

ヘレンさんの世界が上手く表現できない。どうやら世界レベルまでは程遠いようです

そして改めて、RSリメイクおめでとうございます
発売まで6か月と意外と近くて、楽しみです

今回はここまで。読んでくださった方、ありがとうございました
次回は明後日投下予定です

(言えない……ヘレンさんのパーティ全然考えてなかったとか言えない……!)

では投下していきます

裕子「ココロモリ、さいきっくエアカッターです!」

ココロモリ「ココー!」スバッ

凛「避けて! イーブイ!」

イーブイ「ブイ」ヒョイ

裕子「ムムム……ならばめいそうでサイキックパワー・アップ!」

ココロモリ「ココ……」ゴゴゴ

凛「……! イーブイ、シャドーボール!」

イーブイ「ブイー!」バシュ

ココロモリ「ココッ」ドカ

裕子「ココロモリ!」

凛(よし、レベル差はあるけど、十分にダメージは入る……!)

裕子「さいきっくハートスタンプ!」

ココロモリ「ココッ」バッ

イーブイ「ブイッ!?」

凛「イーブイ! まずい、ひるんだ……!?」

裕子「追撃です! さいきっくエアカッター!」

ズバッ

凛「イーブイ! 大丈夫!?」

イーブイ「ブイ……」

凛「よし……シャドーボール!」

イーブイ「ブイー!」バシュ

ココロモリ「ココ!」ドカッ

裕子「まだです! ココロモリ! エアカッタ……」

凛「でんこうせっか!」

裕子「ああっ!! ココロモリ!」

ココロモリ「ココ……」バタンキュー

凛「やったよ、イーブイ!」

イーブイ「ブイ♪」

裕子「戻ってください、ココロモリ」

裕子「なかなかやりますね! でも、まだまだ小手調べですよ!」

裕子「さいきっく・ステージオンっ! ソーナンス!」

ソーナンス エスパー がまんポケモン
自分からは基本的に攻撃しない
ひたすらに我慢強いポケモン。ただし、黒い尻尾を攻撃されることだけは我慢できないようだ
そのため暗い洞窟に隠れ住んでいる

凛(自分からは攻撃しない……? それじゃあどうやって戦うの……?)

凛(けど攻撃しないっていうなら……)

凛「まずは……でんこうせっか!」

イーブイ「ブイ!」ダッ

ドカッ

ソーナンス「ソーナンス!!」

凛「……」

イーブイ「……」ザッ

凛(……本当に攻撃してこない……? 一体どういう……)

凛「イーブイ! 一旦退いて!」

イーブイ「ブイ……ブイ!?」

凛「!? どうしたの……!?」

裕子「フッフッフ……見事に決まりました……これぞサイキックかげふみ!」

裕子「ソーナンスに影を踏まれたポケモンは! 何と! 逃げることができなくなるのです!」

裕子「そして逃れられない相手に、確実に反撃を喰らわせる……さいきっくカウンター!!」

ソーナンス「ソーッナンス!!」ドバァッ

イーブイ「ブ……イッ」

凛「イーブイ!」

イーブイ「ブイ……ッ」

裕子「何と! まだ立ちますか……そのイーブイ、かなりのポテンシャルを秘めていますね……!」

凛「イーブイ……」

イーブイ「ブイッ」

凛「うん……どんどん行くよ!」

凛(さっきの技と、図鑑の説明から考えて、ソーナンスはカウンター技で威力を倍にして反撃するのが得意なんだ)

凛(なら影を踏まれないように、遠距離から反射に注意しつつ攻めるのがベター!)

凛「シャドーボール!」

イーブイ「ブイ!」バシュ

裕子「さいきっくミラーコート!」

ソーナンス「ナンス!」ドバッ

凛「躱して!」

イーブイ「ブイ」サッ

凛(よし……効いてる! 次で……)

凛「とどめッ……! スピードスター!」

裕子「ムムム~。仕方ありません。使いたくはありませんでしたが、こうなったら……!」

イーブイ「ブイッ!」ビシュシュシュ



裕子「ソーナンス! サイキックみちづれです!」


凛「!?」

ソーナンス「ソ~~~~~~~ッナンス!!」

カッ

凛「何が……!」

イーブイ「ブイ……」バタンキュー

ソーナンス「ナンス……」バタンキュー

凛「イーブイ……!」

裕子「ごめんなさい、ソーナンス……お疲れ様です」

凛「ありがとう、イーブイ……戻って休んでてね」

裕子「さて! 私のポケモンは最後の一匹となりましたが……まだ負けたわけじゃありません」

裕子「エスパーユッコのミラクル☆大逆転……見せてあげます!」

裕子「さいきっくステージオン……フーディン!」

フーディン「フー!」ポンッ

フーディン エスパー ねんりきポケモン
超能力で体を浮かせている。知能指数はおよそ5000
あらゆる出来事を記憶するという
ただし生身での力はとても弱く、まともに立つことすらできないらしい

凛(見ただけでわかる……あのフーディン、凄く強い……でも)

凛(こっちはまだ2体……焦らずに対処する!)

凛「行くよ……ゲコガシラ!」

ゲコガシラ「ゲコー!」ポンッ

未央「いけー! そのまま行っちゃえしぶりーん!」

裕子「……! そのゲコガシラ……」

ゲコガシラ「ゲコ」ジャララ

ゲコガシラ もちもの:くろいてっきゅう

裕子「なるほど……なげつける、ですか!」

凛(やっぱりバレちゃうか)

祐子「くろいてっきゅうは投げつけられるものの中で最大威力を誇る……いい考えです」

裕子「ですが!!」

凛「ゲコガシラ、なげつけ……」

フーディン「フー」ビュンッ

凛「……ッ!? はや……」

裕子「フーディン、さいきっくエナジーボール!」

ドカァァン

ゲコガシラ「ゲコ・・・・・・ッ」

裕子「そんな重りをつけてフーディンを捉えきれるとでも!?」

凛「……なら! ゲコガシラ、なみのり!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バシャァッ

裕子「サイコキネシス!」

フーディン「フー!」ビビビ

グググ……

凛「そんな……水を受け止めた?」

フーディン「フー!」ドバッ

バシャァァァン

凛「ゲコガシラ……!」

ゲコガシラ「ゲコ……」バタンキュー

裕子「さぁ、これでイーブンですよ!」

フーディン「フゥ」

凛(あのスピード……あのパワー……多分モグリューじゃそう何発も耐えられない)

凛(でもその分、あの体型から見てもフーディンも耐久は低いはず。短期決戦で、決着をつける!)

凛「いくよ……モグリュー!」

モグリュー「モグー!」ポンッ

未央「あのフーディン……凄く強いなぁ……今のうちに対策考えなきゃ」メモメモ

裕子「さぁ、行きますよ! さいきっくエナジーボール!」

凛「あなをほるで地面に潜って!」

モグリュー「モグー!」ズボボ

裕子「ムム……! ならば!」

裕子「サイコキネシスでモグリューを捕まえてください!」

フーディン「フー!」ゴゴゴゴゴ

ドドドドド

凛「!?」

未央「ウッソでしょ!? 地面ごと持ち上げた!?」

裕子「サイキック・地面に叩き付け!」

ドカンッ

凛「モグリュー!」

モグリュー「モグ……!」ヨロッ

凛「シャドークロー!」

モグリュー「モグー!」

裕子「サイコキネシスで受け止めて!」

フーディン「フー!」ゴゴゴ

モグリュー「モグ……!」ジタバタ

凛「くっ……!」

裕子「そのまま空中へ放り投げて、エナジーボール!」

フーディン「フー!」ポイッ

フーディン「フー!」バシュ

ドカァァン

凛「モグリュー!」

モグリュー「モ・・・・・・グ」

凛「頑張って……! シャドークロー!」

裕子「無駄です……! サイコキネシス!」

ゴゴゴゴ

モグリュー「モググググ……!」グググ

凛「頑張って……!」

バチィッ

モグリュー「モグ!」ドサ

裕子「フッフッフ……これで終わりです! さいきっくエナジーボール!」

フーディン「フー!」バシュ

凛「モグリュー……!」



カッ



凛「!?」

裕子「へっ!?」

未央「これって……!」

凛「進化……!」

ゴゴゴゴゴゴ



ドリュウズ「ドリュウ!」ドン



凛「ドリュウズ……!」

ドリュウズ じめん/はがね ちていポケモン
鋼に進化したドリルはどんなに分厚い鉄板をも貫く威力
地下100メートルに迷路のような巣穴を作る
トンネル工事などで活躍する

裕子「土壇場で進化しても、遅いですよ! サイキックきあいだま!」

フーディン「フー……」ギュオ

凛「あなをほるで地面に潜って!」

ドカンッ

裕子「ならば、もう一度同じ手を使うまで! サイコキネシスで持ち上げてください!」

フーディン「フー」ゴゴゴ

グググググ

凛「……ドリュウズ、一撃で決めるよ」

ドリュウズ「……ドリュ」

凛「……つのドリル!」

ドリュウズ「ドリュウウウ!!」ギュルルルル

裕子「ッ!? フーディン、踏ん張ってください! 気合です! サイキックこんじょう!」

フーディン「フー……」グググググ

ドリュウズ「ドリュ……!」ギュルルル

ドリュウズ「ドリュウーッ!!」ギュオオオオオ

フーディン「フゥ!?」

ドゴォォォ……ン

フーディン「フゥ」バタンキュー

裕子「ああっ、フーディン!」

凛「やった……ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ビシッ

未央「うおおお! しぶりーん!!」

裕子「負けましたね……エスパーユッコ、完全敗北です……」

凛「ありがとう、ドリュウズ……」

裕子「素晴らしい戦いでした、凛ちゃん!」

裕子「私の超能力も、まだまだこれからだと思い知りました! これを受け取ってください!」

凛はミラクルバッジを手に入れた!

裕子「そしてこれも!」

凛はわざマシン「めいそう」を手に入れた!

凛「ありがとう、ユッコ」

未央「いやぁ、凄いいい勝負だったよ二人とも!」

裕子「未央ちゃんとも早速ジム戦を……と言いたいところでしたが、私のポケモンを休ませてあげないとなので、少し待っていてくださいね!」

未央「そうだねー、じゃあ一旦ポケモンセンターに行こうか!」

ポケモンセンター

凛「……あれ、着信履歴? 気づかなかった……」

凛「ごめん、ちょっと電話してくるね」

未央「はいはーい、行ってらっしゃい」

凛(日菜子から……あのシンデレラ団の人たちについてかな)

ピピピッ

日菜子『はいもしもし、日菜子です。凛さんですか?』

凛「日菜子。ごめんね、ジム戦の最中だから気づかなくて」

日菜子『いえいえ、その様子だと……ユッコさんに勝ったみたいですね』

凛「うん、これで無事に4つ目のバッジをゲット、だよ」

日菜子『おめでとうございます……。さて、凛さんに報告したいことがあるんです』

凛「というと……」

日菜子『例の文香さんとこずえちゃんという方たちについて……』

日菜子『ああ、そういえばやっぱり真奈美さんはお見通しだったようですよ』

凛「……やっぱり……?」

日菜子『こってり絞られてしまいました……という訳なので、日菜子からシンデレラ団について伝えられることはこれで最後になります』

凛「うん、わかったよ。ありがとう」

日菜子『では……といっても少ししかわかりませんでしたが、お伝えしますねぇ』

格上に一撃必殺技が効いてもいいじゃない。展開の為なんだから

今回はここまで。次回の投下は明日(今日)の予定
読んでくださった方、ありがとうございました

↓ただの自己満足。気が向いたらまた描くかも
http://i.imgur.com/ypcchQi.png?1

投下します

ヘレンさん、さすがの人気
とりあえず伝説、準伝説は使わないです
ハードルが上がってしまうので、ヘレンさんについてのこれ以上の予想は止そう(みうさぎ並感
ご期待に副えなくても許してください。何でもしまむら

ミウラシティジム

凛「……」

未央「いけーっ、ジュプトル!」

裕子「負けません! フーディン!」

凛「……」

…………………

日菜子『まずは文香さんの方ですが……考古学、特に神話などの古文書の研究をされているそうです』

凛「考古学者……」

予想は止そうってよりネタつぶしはするなよと思うな

>>428
こういう議論で盛り上がってくれると嬉しいんですけどね
どうしてもポケモンを選ぶときに慎重になってしまいます
期待に副えないかもしれないけど、いいぞもっとやれって感じです


日菜子『日菜子はそういった分野には詳しくないですが、どうやらその道ではそれなりに有名だそうです』

日菜子『そして、出身地はホシイ。しかもそれなりに歴史のある土地の地主の娘だそうです』

凛「ホシイ……? ってことは……」

凛「まさか、自分の故郷を襲ったってこと?」

日菜子『それはどうかはわかりませんが……多少は関係しているとみるべきでしょうねぇ』

日菜子『それともう一つ、こずえちゃんという少女の方ですが……』

凛「……?」

日菜子『実は、何もわからなかったんです』

凛「え?」

日菜子『出身、血縁関係、その他一切の……ありとあらゆる経歴が謎に包まれているんです』

日菜子『何も分からないことが分かった……ってことですねぇ』

日菜子『何もわからない……何も無いということは、そこに妄想を詰め込む余地があるということですが……むふふ』

日菜子『と、日菜子から話せるのはここまでです。大した情報ではないですが』

凛「……ううん、ありがとう、日菜子」

…………………

凛(……)

凛(ホシイシティ出身の人間がホシイシティの占拠に加担したとは思えない……)

凛(どんな悪人でも自分の故郷を襲うようなことはしない……と思いたいけど)

凛(……わからない。あの時感じた違和感や卯月の言葉……)

凛(……『文香』はシンデレラ団じゃ、ない……?)

凛(もうひとりの『こずえ』のほうも気になるし……)

未央「いっけー! リーフブレード!」

凛「!」

ズバッ ズバッ

フーディン「フー」バタンキュー

未央「やったぁ! やったよジュプトル!」

ジュプトル「ジュプ」

凛「……終わったみたいだね」

裕子「また負けちゃいました……受け取ってください」

未央「ありがとう! いやぁーこれで私も4つ目のバッジゲットだよ!」

凛「おめでとう、未央」

未央「ありがと、しぶりん」

未央「ってことで、私のポケモンが回復したら、同じミラクルバッジをゲットした者同士、バトルといきますか!」

凛「うん……受けて立つよ」

凛(いろいろ考えすぎかな……未央とのバトルで、一度頭の中をリセットしよう)

…………

未央「さぁ、ちゃんみおのリベンジ、始まるよ!」

ポケモントレーナーのミオが勝負を仕掛けてきた!

未央「まずは……行っけえ、コモルー!」

コモルー「コモ」ポンッ

コモルー ドラゴン にんたいポケモン
体を硬い殻で覆っている
殻の中では細胞が変異を起こし、エネルギーを蓄え進化の時を待っている
殻はとても丈夫だが、とても重いために動きは鈍い

凛「行って……ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ポンッ

未央「行くよー、コモルー、ずつき!」

コモルー「コモー!」ダッ

凛「ドリュウズ、受け止めて!」

ドリュウズ「ドリュー!」ガシッ

コモルー「コモモ……」グググ

凛「そのままメタルクロー!」

未央「負けるなコモルー! かえんほうしゃ!」

凛「! しまった……」

コモルー「コモー!」ボボボボ

ドリュウズ「ドリュ……!!」

凛「やるね……未央!」

未央「そっちこそ……しぶりん!」

アイマス地方のどこか

ヘレン「さぁ、あなた達……出なさい」

ガチャッ

奈緒「……あの2人と何を話してたんだ?」

ヘレン「フッ……とてもダンサブルでマーベラスな話だったわ……」

加蓮「ていうか、本当にヘレン様の部下に……?」

ヘレン「当然よ。さぁ、早速行くわよ」

加蓮「行くって、どこに……」

ヘレン「テレビ局よ」

奈緒「……へっ?」



ヘレン「ボスは……私たちの存在を世に知らしめよ……と」フフ

キサラギシティ テレビ局

局員「きっ、君たちは一体何なんだ!」

ヘレン「なんだかんだと聞かれたら……答えてあげるがダンサブル」スタスタ

ヘレン「すぐにわかるわ……そう、すぐにね」スタスタ

奈緒「意味わかんねぇ……なんであんな堂々としてるんだ」

加蓮「しかもモデル歩き……」

ヘレン「ヘーイ! 2人とも、このスタジオのカメラを全て! 私に向けるのよ! さあ!」

奈緒「加蓮……どうするんだよ」ヒソヒソ

加蓮「やるしかないでしょ……今はチャンスを窺うしかできないんだし」ヒソヒソ

ヘレン「そう……それでいいわ」

局員「あんた達、こんなことしてタダで済むと……!」

ヘレン「フフ……邪魔はさせない。あなた達はそこでじっくりと見ていなさい」

ヘレン「さぁ……始めるわよ」

未央「ジュプトル! リーフブレード!」

ジュプトル「ジュプ!」ズバッ

凛「ゲコガシラ! なみのり!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バシャ

ドォォォ……ン

凛「……」

ジュプトル「……」

未央「……」

ゲコガシラ「……」

ジュプトル「……ッ」ガクッ

凛「よし!」

未央「ああっ……!」

未央「また負けちゃった……か」

未央「でも、ますますしぶりんに負けないって気持ちが強くなったよ……ありがとう」

凛「私も……負けてられないかな」

未央「そうだ、しぶりんは次はどこのジムに挑むつもりなの?」

凛「私は……次はミナセに行こうと思う」

未央「ミナセかぁ……反対側だよね。大変じゃない?」

未央「そうだ、これ……2つあったんだ、しぶりんにあげるよ」

凛はひでんマシン「そらをとぶ」を手に入れた!

未央「これがあれば旅がちょっと楽になると思うよ!」

凛「ありがとう……未央」

裕子「たっ、たっ、大変です!!」

凛「? どうしたの?」

裕子「これを、これを見てください!」

未央「……? テレビ?」

凛「……?」

ヘレン『……つまり私たちの目的は世界を征服すること』

凛「!!」

未央「ああっ!! この人、さっき話したすごく強い人だよ!」

凛「……まさか」

ヘレン『そして全ての民を支配し、導くのよ……』

ヘレン『そう、世界レベルへとね!』ビシィ

ヘレン『しかと記憶に焼き付けなさい……私たちはシンデレラ団』

ヘレン『あなたたちの上に立つ者たちの名よ……!』

凛(やっぱり、シンデレラ団……!)

凛(支配する……導く……? それが、目的……?)

凛(その為に、盗みなんかの悪事を……?)



凛(シンデレラ団……一体……)



ヘレン『では……アディオース!』

ブツンッ

今回はここまで

ちゃんみおとのバトルは省略、ゴメンナサイ
ちなみになんでちゃんみおにコモルーを使わせたかというと、いつか流星群を撃ってもらいたいから、それだけです

次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下していきます

ラティを除いた特殊竜としては他にキングドラとサザンドラ、一応フライゴンも候補にはいましたが、
キングドラ→どちらかというと雨ハイドロポンプが印象強い
サザンドラ→悪役っぽい。アイリスが使ってはいましたけどね
フライゴン→何だかんだ言って物理型が一番安定してるし……

といった感じでボーマンダになりました

キクチシティ上空

ビュオオオオオオオ

凛「ムクバード! ここで降ろして」

ムクバード「ムクバー!」

バサッ

凛「ありがとう」スタッ

ほたる「! 凛さん!」

凛「! ほたる。久しぶり」

ほたる「お久しぶりです……」

凛「何してたの?」

ほたる「補修工事です。災害が多いなら、できるだけ被害を最小限にとどめられるようにって」

ほたる「街の人たちも手伝ってくれて……」

アブソル「アブ」

ほたる「まだ、完全に皆さんに認められたわけじゃないですけど……」

ほたる「少しずつ、前に進めている……そんな気がします」

凛「……うん」

凛(この街に来るのは久しぶりだけど……街の悪い雰囲気も消えつつあるみたい)

凛(…………ただ)

凛(あの電波ジャック以降……シンデレラ団の名は世に一気に広まった)

凛(あれ以来大きな動きはないみたいだけど……あちこちでシンデレラ団の噂を聞くようになった)

凛(この街でも、前の悪い雰囲気とは違った、少しピリピリと肌を刺激するような緊張感を感じる)

凛(……とは言っても私にはどうしようもないことだし、今はこうやって普通に旅を続けているんだけど)

凛(ここから北に向かってホシイを通り、8番道路へ、そこからミズタニやまを越えて9番道路、その先がミナセシティだ)

凛(ユッコが言うには、ホシイに入ることはできるがまだ事件の後始末でどうやらジムは閉まっているらしい)

凛(まぁ、もともとホシイのジムへは7番目に挑むつもりだったからいいんだけど……)

凛(未央はガナハから北へ行って、シジョウシティを目指すみたい)

凛(シジョウには強いトレーナーが集まる……そこで修業するんだって)

凛(『次こそは絶対に負けないよ!』って言ってたな……)

ほたる「ところで凛さんはどうしてここへ?」

凛「私はここからホシイを通ってミナセを目指そうと思ってね」

ほたる「そうなんですか……じゃあ、引き留めるのも悪いですね」

ほたる「この前のお礼をしようと思ったんですけど……」

凛「ううん、その気持ちだけで十分だよ」

ほたる「そうですか……」

凛「それじゃあ、頑張ってね」

ほたる「はいっ……また来てくださいね!」

凛「うん」フリフリ

ホシイシティ

凛「さて……前は通れなかったけど、どうなっているんだろう」

ガヤガヤ

凛「……」

ワイワイ

凛(……思ったよりはひどい状況じゃないね)

凛(ところどころ奴らがやったんだろうって分かる破壊痕があるけど……)

凛(ただ、やっぱりあんなことがあったんだ……他の街に比べても緊張感が溢れてる)

凛(視線を感じる……)

凛(私が余所者だから……? ちょっと排他的になっているのかも……しょうがないか)

凛(まぁそんなに長居する理由もないし、さっさと抜けちゃおう)

凛(……そういえば)

凛(この街が占拠されたっていうとき……ジムリーダーは何をしてたんだろう)

凛(ホシイのジムリーダー……真奈美さんに次ぐ実力者らしいけど……)

凛(……実力者だからこそ、奴らはジムリーダーの不在時なんかを狙ったってこと?)

凛(そしてそうまでしてこの街を襲った理由……伝説のポケモン)

凛(この街に眠っているって伝承らしいけど)

凛(伝説……伝説か。本当にいるんだったら、いつかゲットしてみたいな……なんて)

8番道路

凛(この先がミズタニやま……この地方で一番高い山だね)

凛(山を抜けるには……登山コースを通って山を越えるか、洞窟を通って抜けるか……だね)

凛(登山コースはきつそうだし……洞窟の中を通って行こうかな)

洞窟内部

凛(結構暗いな……それにジメジメしてるし)

凛(さっさと抜けちゃおう……ん?)

「いい?よーく探すのよー。砂漠の中から1粒の砂を探し出すかのごとく!」

凛(……誰かいる? しかも結構大勢……)

「ハッ、レイナサマ!」

麗奈「アーハッハッハ! さあキリキリ働くのよ! アーッハッハ……ゲホゲホ」

凛(……! あの恰好、シンデレラ団!)

凛(何かを探してるの……?)

凛(……まあいいや。関わっちゃいけないって事になってるし、気づかれないように洞窟を抜けてから通報すればいいだけか)

凛(だからさっさと……)

ガラッ

凛「! しまった……」

麗奈「! 誰!?」

麗奈「ちょっとアンタ、ここで何してるの!?」

凛(こっちのセリフ……)

凛「いや……ただの通りすがりなんで、私はこれで……」

麗奈「フン! そんな言い訳通じると思う?」

麗奈「あー、わかったわ! アンタ、私たちの探してるオタカラを横取りするつもりね!!」

凛「そんなつもりは……」

麗奈「いーえ、そうね!」ザッ

凛「本当に、ここを通りたいだけなんだけど」

麗奈「とにかく、ここは通さないわ」

麗奈「アンタたち! とっちめてやりなさい!」

凛「…………」

凛「真奈美さんは首を突っ込むなって言ってたけど」

凛「これは、不可抗力だから……しょうがないよね?」ニッ

団員「いくぞォ!」

団員1「シー」

団員2「ンー」

団員3「デー」

団員4「レー」

団員5「ラー!」

凛「ふぅ……一丁上がり」

麗奈「くっ……やるわね!」

麗奈「でも……このレイナサマには敵わないわ!」

シンデレラ団のレイナが勝負を仕掛けてきた!

麗奈「行きなさい、ゴルバット!」

ゴルバット「ゴルバー!」

ゴルバット どく/ひこう こうもりポケモン
血液が大好物で、4本の牙で獲物に噛みつき血を吸い上げる
その牙は丈夫で、どんな皮膚にも牙を突き刺す
暗闇に紛れ人やポケモンを襲う

凛「行って、ムクバード!」

ムクバード「ムクバー!」

麗奈「いくわよ……エアカッター!」

凛「避けて!」

凛「とっしん!」

ムクバード「ムクバー」バッ

スカッ

凛「! 暗いせいで狙いが定められない……?」

麗奈「アーハッハッハ! 暗所はゴルバットの得意なフィールド! 絶好の狩場よ!」

麗奈「あやしいひかり!」

ゴルバット「ゴルバー」カッ

ムクバード「ムクバー!」ピヨヨ

麗奈「そして戸惑う敵に……かみつく!」

ガブゥ

ムクバード「ムクー!」

凛「ムクバード!」

麗奈「アーッハッハッハ……ゲホゲホ! ゴルバット、そのままきゅうけつ!」

ムクバード「ムクバー!」ジタバタ

凛「振りほどいて、ムクバード!」

麗奈「さあさあさあ! どうするのかしら!?」

凛「ムクバード……!」

ムクバード「ムクー!」キッ

凛「がむしゃら!」

ムクバード「ムクー!」ジタバタジタバタ

ゴルバット「ゴル!?」

麗奈「何ですって!?」

凛「暗くて上手く狙えないなら……相手が近づいてくるのを待つだけだよ」

凛「そして……つばめがえし!」

ムクバード「ムクバー!」バシュ

ドカッ

ゴルバット「ゴルバー」バタンキュー

麗奈「そんな、負けた……アタシが!?」

凛「やったよ、ムクバード……ありがとう」

ムクバード「ムクバー」

カッ

凛「! これは……進化!」

ゴゴゴゴゴゴ

ムクホーク「ムクホー!」キーン

ムクホーク ノーマル/ひこう もうきんポケモン
獰猛な性格の鳥ポケモン。群れを離れ、一匹で生活するようになった
羽根と足の筋肉が発達しており、大きな獲物を掴んだまま力強く羽ばたく
トサカは大事なものらしく、いつも気にしている

凛「ムクホーク……これからも、よろしくね」

ムクホーク「ムクホー!」

麗奈「クッ……まさかこのレイナサマが負けるなんて」

麗奈「アンタ! 次あった時は容赦しないわよ!」

麗奈「アンタ達! 撤収よ!」

「ハッ、レイナサマ!」

ドドドドドドド

凛(……別にポケモンがいなくてもとおせんぼくらい出来たと思うんだけど……何で変なとこで律儀なんだろ)

凛(…………まぁ、後でフツーに通報するけど)

凛(シンデレラ団は許せない……けど、真奈美さんも言っていた通り、私一人でどうにかできるような相手じゃない)

凛(だから、ジムリーダー達や警察を信じて、私は私の旅を続けて……頂点を目指す)

凛(それだけだよ)

凛(……そう決めたんだけど……)

凛(中途半端に関わったせいかな……変に気になってしょうがない)

凛(世界征服よりも、もっと恐ろしいことを企んでいるような……根拠はないんだけど)

凛(そんな妙な、胸騒ぎが……)

今回はここまで

ここからしばらく、おそらくは7個目か、8個目のバッジをゲットするまでは、シンデレラ団はほとんど話に絡んできません
ですので当分は明るめでコメディ寄りの話とジムへの挑戦を中心に展開していく予定です
もっと旅してる感を表現できるようになりたいものです

ついでに、このSSを書く際に作成したタウンマップです 
http://i.imgur.com/PLs0zgJ.png?1
地理には明るくないので恐ろしく適当、旅をする人のことなど考えていないストレスマッハな地形ですが参考程度に

次回投下は水曜夜になるかと。読んでいただいた方、ありがとうございました

投下していきます

今回はアニポケで言う捨て回になります
何人か新キャラが登場しますが、本筋には深く関わってこないゲストキャラです

あと途中でポケモンゲットの安価があります

ミナセシティ 
自然に囲まれた比較的大きな都市
珍しいポケモンが多く生息するサファリゾーンが名物

凛「着いた……ここがミナセシティだね」

凛「良い空気……自然ってやっぱりいいものだね」

凛「時間は……6時か。結構遅くなっちゃったかな」

凛「今日は結構バトルしたし、暗くなるだろうからジムへは明日挑戦しようかな」

翌朝

凛「よし……早速ジムに行ってみようかな」

ミナセシティジム前

凛「あれ……閉まってる?」

「あれ、君、挑戦者かな?」

凛「はい。あの……ジムリーダーは?」

「ああ、ジムリーダーは今留守にしていてね。昼過ぎには帰ってくると思うから、それまでどこかで時間をつぶしていてくれ」

凛「そうなんですか……ありがとうございます」

凛(昼過ぎ……か。結構時間出来ちゃったな)

凛(折角だし、いろいろ街を見て回ろうかな)

凛(街中でも珍しい植物があるし、歩いているだけでも結構楽しめそう)

ワイワイ

「この街の名物、ミナセドーナツはいかがー!?」

「100個ください!」

ガヤガヤ

「ここだけでしか手に入らない貴重なアイテムだよー!」

「こだわりメガネはありますか」ヌッ

「サファリゾーンだよー! ここでしか見られない珍しいポケモンもいるよー!」

凛(珍しいポケモン……行ってみようかな)



サファリゾーン

「はい、500円でサファリボール30個ね。それ使い切るか時間切れになったらこっちから知らせるから、それまでポケモン捕まえ放題だよー!」

「あと、このサファリゾーンでは手持ちのポケモンを戦わせることはできないから、注意してね」


凛(なるほど……そういう仕組みなんだ)

凛(使っていいのはボールのほかに泥と餌)

凛(泥を投げるとポケモンが怒って逃げやすくなるけど、捕まえやすくなる)

凛(餌を投げると警戒心が薄れて逃げにくくなるけど、捕まえづらくなる……てことかな)

凛(よし……じゃあ行くよ)

…………

凛「……しまった」

凛「泥沼があるって分かってたなら入らないように注意してたのに……」

凛「……靴の中がべちゃべちゃだし……服にもだいぶ泥が付いて気持ち悪い……」

凛(あとで新しい服を買おう……うん)

凛「でもその前に……こんなことになったんだから、絶対に見つけるよ、珍しいポケモン……!」

ヤンヤンマ「ヤー」

ヌオー「ヌオ」

スコルピ「スコ」

モンジャラ「ジャラ」

パラセクト「パラー」 

グライガー「グラ」

凛「……駄目、見つからない……!」

凛(落ち着いて……周りをよく見て)

凛(……! あれは!)


ここで安価ですが、思い切って完全自由に選んでもらおうかと考えています
もちろん、伝説・準伝説・幻・化石ポケモン等は除いた、サファリにいてもおかしくないであろうポケモンにしてください
見つけられなかったという選択肢もありです

凛が見つけた珍しいポケモンは?
>>497

モノズ

モノズ「モノ」

凛(見たことないポケモン……あのポケモンかな?)

凛(こっちには気付いてない……よし、こっそり近づいて……それ!)

ビチャッ

モノズ「!?」

凛(よし……今だよ、サファリボール!)

ポンッ コロ コロ コロ  カチッ

凛「やった……ゲットだよ」

モノズ あく/ドラゴン そぼうポケモン
何にでも噛みつく習性
周りの様子がわからないので手当たり次第にぶつかっては噛みつく
そのため体中に生傷が絶えない

凛(見た目はかわいいけど……すごい説明文)

凛(でも確かに……ボールが震えてる……中で暴れてるんだ)

凛(……大丈夫かな)

ピンポンパンポーン シュウリョウデース

凛「ギリギリゲット……泥だらけになった甲斐はあったかな?」

凛「……泥だらけで恥ずかしいし、早く服屋に行こう」



ミナセブティック

凛(とりあえず服は一式かったけど……)

凛(折角だし、他にも何か見ていこうかな……)

凛「あ……この帽子いいかも」

凛「値段は……うわ、6400円……結構高いなあ」

凛「まぁお金は結構あるし、そんなに使うこともないから買っちゃおうかな」



凛「うん、いい買い物ができたかな」

凛「さて、時間は……まだあるかな」

凛「どうしよう……」

「ほ、本当にやるんですか……?」

「ウチらもポケモンを持ったっていいんだから、持ちたいだろ……!?」

「フヒ……で、でも……ポケモン、どうやって捕まえるんだ……?」

「そ、それは……そ、そうだッ! ポケモントレーナーの人に手伝ってもらえば……!」

「もりくぼたちにポケモントレーナーの知り合いなんていないんですけど……」

「あ……そういえばそうだった!」

「フヒ……なら、知らない人にでも頼む……?」

「う~~……そ、それしかないか……」

「あの……もう帰っていいですか……」

「駄目だぞ乃々! 3人でポケモントレーナーになるって約束したろ!」

「ポケモントレーナーとか……むーりぃー……」

「あ……あの女の人とか、ポケモントレーナーっぽく……ない?」

「そうだな……よ、よし……じゃあ行くぞっ!」スーハー

「あっ、あの!」

凛「…………?」

凛「なるほど……じゃあ3人はまだポケモンを持ってなくて、ポケモンが欲しいってことなんだ」

美玲「そ、そうだぞッ……」

乃々「もりくぼは別にいいんですけど、ふ、二人が……」

輝子「本当は乃々も欲しいくせに……フヒヒ」

凛「うん……事情は分かったよ」

凛(ポケモンが欲しい……か。昔の私を思い出すな)

凛(悪い子たちじゃなさそうだし……うん)

凛「分かったよ、私でよかったらポケモンを捕まえるの、手伝ってあげるよ」

美玲「ホントかッ!?」

乃々「……!」パァ

輝子「ほ、ほら……乃々も嬉しそう……」フヒヒ



9番道路

凛「それじゃあ、分かってると思うけど軽く説明するよ」

凛「ポケモンゲットの基本は、弱らせてからボールを投げること」

凛「弱らせてなくても捕まえられることはあるけど……弱らせた方が確実だね」

凛「今回は私のポケモンを貸してあげるから……好きなポケモンを捕まえると良いよ」

美玲「よ、よーし……やるぞ……!」ドキドキ

キノココ「ココー」ガサガサ

キノココ くさ きのこポケモン
深い森の湿った地面に生息するポケモン
危険を感じると頭のてっぺんから毒の胞子を待ち散らす
腐葉土が大好物

輝子「……!」ティン

輝子「か、カワイイ……フ、フヒヒ」

キノココ「ココ?」

輝子「ヒャッハァー! 決めたぜェ、オマエを私のポケモンにしてやるぜェ! フヒヒフハハアッハッハー!!」

キノココ「」ビクゥ

輝子「あ…ゴメン、逃げないで……」

乃々「ポケモンを自力で捕まえるとか……むーりぃー……」

凛「大丈夫だよ、自信を持って……ほら、捕まえたいポケモンを探して」

乃々「そんなこと、言われても……」

クルミル「クルー」ガサ

クルミル むし/くさ さいほうポケモン
葉っぱをかみちぎり、粘着糸でくっつけて服を作るポケモン
その器用さと可愛さから、ファッションデザイナーなどにマスコットとして人気がある

乃々「あっ……」

凛「……! 気に入った?」

乃々「そ、そんなことは……はい」

凛「ほら、それじゃあ頑張って!」

乃々「うぅ……行ってください」ポンッ



美玲「や、やった! 捕まえたぞ!」

カゲボウズ「カゲー」

カゲボウズ ゴースト にんぎょうポケモン
ひとの恨みや妬みといった感情が大好物で、それらを食べて成長する
真夜中に活発に行動する

美玲「へへっ、よろしくな!」

カゲボウズ「カゲー♪」

輝子「私も……フヒ、ゲット……」

キノココ「ココー」



クルミル「クル……!」ドカッ

凛「その調子……今だよ、ボールを投げて!」

乃々「うう、も、モンスターボール!」

ポンッ コロ コロ コロ    カチッ

乃々「……!」

美玲「乃々、やったな!」

輝子「こ、これで3人ともポケモンゲット、だな……」

凛(3人ともすごく嬉しそう……)

凛(私もケロマツを貰った時……あんな感じだったのかな。表に出したつもりはないんだけど)

凛(それはまあとにかく……)

凛(こうやってポケモンと人が出会って、仲を深めて……良いものだね)

美玲「あの、手伝ってくれてありがとう」

乃々「あ、ありがとうございました……」

凛「ううん。ポケモンたちを大事にしてあげてね」

輝子「モチロン……フヒヒ」

凛「じゃあ、私はそろそろ行くね」

美玲「本当に、ありがとうな!」

美玲「なあッ! ポケモンをゲットしたことだし、さっそくバトルしようぜ!」

乃々「ええ……ポケモンバトルもするなんて、聞いてないんですけど……」

輝子「い、いいよ……やろう」

ワイワイ ワイワイ

凛「……ふふっ」

凛「あ……そろそろいい時間かな」

凛「行こう……ジムへ」

ガタガタ……ガタガタ

凛「! モノズのボールが……」

凛「……よろしくね、モノズ」

今回はここまで

モノズ、とてつもなく遅咲きのポケモンですが最終戦までにはきちんと進化させられそうです
BWでジヘッドのままゲーチスを倒したのを思い出しました

インディヴィジュアルズたちが今回のゲスト
輝子のポケモンはすんなり決まったんですが、後の2人はちょっと苦労しました
美玲はメガジュペッタが何となく似てるなと感じたのでカゲボウズ、乃々はクルマユに似てるなと感じたのでクルミルです

http://i.imgur.com/XaVw5rW.png

次回投下は明後日になりそうです(もしかしたら明日に少しだけ投下するかも)
読んでくださった方、ありがとうございました

投下します

凛の最後の一匹も自由安価になるかと思います
他のキャラについてはこちらで決めさせてもらいますが
http://i.imgur.com/L0lakm7.png

基本的にイメージにあったポケモンを選びつつ、バランスを取っていきたいですね
↓バランスが取れなかった例 どうですこの見事な格闘の一貫性
http://i.imgur.com/8vPo9xQ.png

ミナセシティジム

凛「ここがミナセシティジム……まるで植物園みたいだね」

凛「ということは……くさタイプ?」

凛「……私のポケモンだとムクホーク、モノズが有利に動けるかな……?」

凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.35 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.34 いかく
とっしん/つばめがえし/かげぶんしん/インファイト
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.33 すなかき
あなをほる/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・イーブイ ♀ Lv.31 きけんよち
シャドーボール/スピードスター/でんこうせっか/あまえる
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.31 はりきり
りゅうのいぶき/かみくだく/たたきつける/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

凛「……モノズ……まだ暴れてる」

ガタガタ ガタガタ

凛「まだ私の事をトレーナーと認めてないってこと……?」

パッ

凛「!」

「ようこそ、ミナセシティジムへ!」

「私がこの街のジムリーダー、草タイプポケモン使いの夕美……って」

凛「あっ……」

夕美「凛ちゃん!?」

凛「夕美!」

夕美「やっぱり、凛ちゃんだっ!」

凛(……この人は夕美。実家の花屋の常連で、私の友達でもある)

凛(ミナセに住んでるっていうのは知ってたけど……まさかジムリーダーだったなんて)

夕美「そっかぁ……凛ちゃんも旅に出て、ジムに挑戦するようになったんだ」

凛「夕美も……どうしてジムリーダーだって黙ってたの?」

夕美「あはは……何だろ、あんまり言い出す機会が無くてさ」

凛「もう……」

夕美「でも……そっか、うんっ」

夕美「それじゃあ改めて、凛ちゃんの挑戦、受けて立つよっ!」

…………

凛「……すごい」

夕美「でしょ? 頑張って作ったんだ、このフィールド」

凛(植物で満たされた、フィールド)

凛(地面には背の高い草が生い茂って……所々に樹木が生えてる)

凛(そしてフィールドには屋根が無く、日の光が差し込んでる)

凛(草タイプが真価を発揮するフィールドってことだね)

凛(そしてフィールドの外側には色とりどりの花……夕美らしいね)

夕美「念のために言っておくけど、ほのおタイプの攻撃を使っても問題ないように消火設備は整えてあるから、遠慮はいらないよっ」

夕美「フィールドを作り直すのは大変だけどね……」

凛「私のポケモンにほのおタイプの技を使うポケモンはいないから、安心して」

夕美「そっか……でもいいのかな? バトル前に手の内を明かして!」

夕美「行けっ、キレイハナ!」

キレイハナ「ハナー」ポンッ

キレイハナ くさ フラワーポケモン
大雨の季節が終わると暖かい日差しに誘われてキレイハナたちが踊りだす
踊るときに花びらが触れ合い、心地よい音が鳴り響く
夜になると花びらをつぼめて眠る

凛「行って、モノズ!」

モノズ「モノー!」ポンッ

夕美「使用ポケモンは3体! それじゃあ、凛ちゃんからどうぞっ」

凛「なら遠慮なく……モノズ、かみくだく!」

モノズ「モノー!!」バッ

凛(良かった……ちゃんと言う事は聞いてくれるみたい)

ガサガサ

モノズ「モノッ」キョロキョロ

凛「! 草が邪魔で……!」

凛(保護色みたいになって私からも姿が見えない……)

夕美「キレイハナ、マジカルリーフ!」

キレイハナ「ハナー!」ズバズバ

モノズ「モノッ!」ズバズバ

凛「モノズ……!」

凛(モノズは目が見えない……なら)

凛「草を掻き分ける音でキレイハナの位置を探って!」

モノズ「モノーッ!」

凛「モノズ!?」

凛(頭に血が上って、私の言葉が届いてないの!?)

夕美「はなびらのまい!」

キレイハナ「ハナー!」ビュン

モノズ「モノー!」ズバズバ

凛「モノズ……!」

凛(駄目、一旦落着けないと……!)

凛「一旦戻って!」ポンッ

凛「頼んだよ、ムクホーク!」

ムクホーク「ムクー!」ポンッ

凛「つばめがえし!」

ムクホーク「フィールドを俯瞰で捉えられるムクホークなら……!」

キレイハナ「ハナー!」ドカッ

夕美「キレイハナ……!」

キレイハナ「ハナ!」キッ

夕美「うんっ……マジカルリーフ!」

凛「構わず突っ込んで! インファイト!」

ムクホーク「ムクホー!」ビュン

ズバズバッ

ムクホーク「ムクー!」ドカドカドカッ

キレイハナ「ハナッ!?」

夕美「キレイハナ!」

キレイハナ「ハナー……」バタンキュー

夕美「ごめんね……後はゆっくり休んで」

夕美「ムクホーク……よく育ってるね」

凛「まあね」

夕美「じゃあ次はこの子……! いけっ、チェリム!」

チェリム「チェリー」ポンッ

チェリム くさ サクラポケモン
つぼみの時はとてもおとなしい
だが、日の光をたっぷり浴びると花開き、活発に動くようになる
日光を受けているときはいつもニコニコしている

凛「あれは……つぼみの姿?」

夕美「そうだよ……そして、見せてあげるっ」

夕美「にほんばれ!」

チェリム「チェリー」

パァァァァ

凛「! 日差しが……」

チェリム「チェリチェリ……」グググ

チェリム「チェリー!」パァァ

凛「……! 来るよムクホーク、気を付けて!」

夕美「ソーラービーム!」

凛「チェリー!」ピカッ

カッ

凛「! 眩しい……!」

ゴォォォォォォ

凛「ムクホーク! 無事!?」

凛「良かった……」ホッ

夕美「ふふ……そう何度もかわせるかな? もう一度ソーラービーム!」

カッ

凛「躱してインファイト!」

ムクホーク「ムクー!」

夕美「こっちも躱してタネばくだん!」

ムクホーク「ムク……」バタンキュー

凛「ムクホーク……お疲れ様」

凛「頼んだよ、モノズ!」ポンッ

モノズ「モノ!」

凛(良し……モノズもいくらか落ち着いてる)

凛「落ち着いて、チェリムの位置を探って」

モノズ「モノ」フーッ フーッ

凛「りゅうのいぶき!」

モノズ「モノ!」ブワァ

チェリム「チェリ……!」

凛「よし……噛み砕く!」

モノズ「モノッ」バッ

夕美「タネばくだん!」

ボボボンッ

モノズ「モノー!!」ガブリ

チェリム「チェリー!」

モノズ「モノ」バタンキュー

チェリム「チェリ」バタンキュー

夕美「相討ち……!」

凛「モノズ、戻って……お疲れ」

夕美「お疲れ様、チェリム」

夕美「さぁ、お互いあと一匹……最後まで全力勝負だよっ!」

凛「……もちろん」

夕美「それじゃあ行くよっ……ドレディア!」

ドレディア「ドレ」

ドレディア くさ はなかざりポケモン
冠のような花と、ドレスのようなつぼみが特徴
頭の花から発する香りにはリラックスさせる効果がある
しかし手入れがとても難しい、繊細なポケモン

凛(あと一匹……どうする?)

凛(タイプ相性もあるけど……このフィールドを生かして戦えそうなのはゲコガシラかドリュウズ)

凛(タイプ相性を考えると、ドリュウズだけど……)

カタカタ

凛(……!)

凛(ゲコガシラ……戦いたいって、言ってる?)

凛「……分かった」

凛「行くよ……ゲコガシラ!」ポンッ

ゲコガシラ「ゲコガー!」

夕美「みずタイプ……?」

凛「相性だけが全てじゃない……私たちの戦い方、見せてあげるよ、夕美!」

今回はここまで。途中でパソコンの調子が悪いのか投稿間隔が空いてしまいました

夕美ちゃんはイメージしやすいのですんなりと決まりました
・ワ・可愛い!

次回は明日というか今日投下予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下していきます
もっとバトルを上手く描写できる才能が欲しいです
そろそろイヤボーン展開は使えなくなりそうですし

凛「動き回って! 相手に捉えられないように!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ババッ

ドレディア「ドレ」

ババッ

凛「木も使って! 立体的に!」

ババッ

夕美「なるほど、スピードで勝負ってわけだねっ」

夕美「なら……ドレディア、ちょうのまい!」

ドレディア「ドレ」フワフワ

凛「なみのり!」

バシャァァッ

ドレディア「ドレ」

凛「やっぱり大したダメージにはならないみたいだね」

凛「でも、小さなダメージも積み重なれば……」

夕美「もう一度ちょうのまい!」

凛「こっちももう一度なみのり」

凛(ちょうのまい……能力を底上げする補助技……? どんな効果が……)

ドレディア「ドレー」

凛(とにかくあんまり強化され続けるとまずいね……手が付けられなくなる前に手数で押し切る!)

凛「でんこうせっか!」

ドカッ

ゲコガシラ「ゲコッ」

ドレディア「ドレ……ッ」

夕美「さあ……そろそろ行くよっ」

夕美「はなびらのまい!」

ドレディア「ドレ」ブワァ

凛「! 一旦距離を取って!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バッ

ドレディア「ドレ!」

凛「ッ……速い!」

ズガガッ

凛「ゲコガシラ!」

夕美「ちょうのまいはポケモンの特殊攻撃、特殊防御、素早さを一度に強化する技だよ」

凛「!? 一度に3つも!?」

凛(まずい……このままじゃ……!)

凛(立体的に動ける分、ゲコガシラの方が機動面では有利だけど……強力な攻撃手段が足りない)

凛「ゲコガシラ、跳んで!」

夕美「おっと、そうはさせないよ! くさむすび!」

ゲコガシラ「ゲコ?」シュル

ズデンッ

ゲコガシラ「ゲコッ!?」

凛「ゲコガシラ! 草に足を取られて……!?」

夕美「はなびらのまい……!」

ドレディア「ドレー!」

凛「ゲコガシラ……!」

ゲコガシラ「ゲコォ……!」

カッ

ドレディア「ドレ!?」

夕美「なにっ!?」

凛「……進化……!」

ゴゴゴゴゴゴ……

ドレディア「ドレ……?」

夕美「……いない? はなびらのまいを受けて吹っ飛ばされたの?」

凛「……いや」

ヒュンッ

「ゲコォ!」ザンッ

夕美「まさかあの一瞬で、くさむすびから逃れてはなびらのまいも躱したの……!?」

ゲッコウガ「ゲコ」

ゲッコウガ みず/あく しのびポケモン
忍者のように神出鬼没なポケモン。圧倒的な素早さで敵を翻弄する
水を圧縮し、手裏剣を作り出すことができる
高速回転させれば金属を持真っ二つにする威力を誇る

凛「……このわざは」

夕美「……まだここからだよ! はなびらのまい!」

ドレディア「ドレー!」ブワァァァ

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ」バッ

夕美「速い……!」

ババッ

凛「行くよゲッコウガ……」

凛「みずしゅりけん!!」

ゲッコウガ「ゲッコォ!」シュオオオオ

ドレディア「ドレ!?」ズバッ

夕美「ドレディア……! でも、まだ……」

ドレディア「ドレッ」ズバズバッ

夕美「えっ……!?」

ドレディア「ドレ……ッ」ズバッ

夕美「あんなに何発も……!」

凛「これで……終わりだよ、みずしゅりけん!」

夕美「頑張ってドレディア! はなびらのまい!」

ゲッコウガ「ゲコ!」

ドレディア「ドレ!」

凛「……」

夕美「……」

ドレディア「…………ドレ」バタッ

ゲッコウガ「ゲコ!」

夕美「……私の負け、だね」

凛「ありがとう、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」

夕美「……すごいね」

凛「え?」

夕美「見て、このフィールド……さっきのみずしゅりけんで草がほとんど刈り取られちゃってるよ」

凛「あっ……その、ごめん……」

夕美「ううんっ、気にしなくていいよ。バトルだし、こうなるのは分かってたから」

夕美「それにしても、あの凛ちゃんがこんなに強くなるなんて、不思議な感じがするね」

凛「そんな……私は、いつもポケモンたちに助けられてばっかりだよ」

夕美「当たり前のようなことだけど、それってとっても大事なことだと私は思うな」

夕美「この人の力になりたい、そう思わせる不思議な魅力っていうのかな……そういうものを凛ちゃんは持ってるんだと思うよ」

夕美「私に勝った証、受け取ってよ」

凛はフラワーバッジを手に入れた!

夕美「これもねっ」

凛はわざマシン「くさむすび」を手に入れた!

凛「ありがとう、夕美」

夕美「凛ちゃんならきっともっと上に行ける、バトルしてそう思ったよ……だから、頑張ってねっ」

凛「……うん」




凛(私の力になりたい、そう思わせる……か)

凛(でも、ポケモン達にばかり助けてもらってちゃ駄目だよね)

凛(私も、ポケモン達の力になれるように……頑張らなきゃ)



夜 ポケモンセンター

凛「ふぅ……」ボフッ

凛(これでバッジは5個……あと3個で、ポケモンリーグ……)

凛(次はフタミシティ……この街の東にある貿易が盛んな街だっけ)

凛(とりあえず今日はもう寝て……明日の朝、準備を整えてから出発しよう)

翌日 フレンドリィショップ

凛「街を出る前に、アイテムを補充していこうかな」

凛「これとこれと……」

凛「? これは……」

ちひろ「おっと、それは新商品のわざマシンですね!」

凛「わざマシン?」

ちひろ「はい、最近入荷したばかりなんです♪」

ちひろ「どれも強力な技なので、きっとお客様の力になりますよ!」

凛「どれどれ……」

わざマシン「だいもんじ」 70000円
わざマシン「ふぶき」 70000円
わざマシン「かみなり」 70000円
わざマシン「きあいだま」 70000円
わざマシン「はかいこうせん」 90000円

凛「…………高いよ!」

ちひろ「最近、技術の発展によって使い捨てじゃなくなりましたからね。仕方ないんですよ」

凛(……わざマシンがこんなに高いものとは思ってなかったな……結構人から貰ったりするんだけど)

凛(うーん……でも強力な技っていうのは確かだから、せめて1つは買っておきたいな……)

安価>>570
一つだけわざマシンを買える

かみなり

わざマシン「かみなり」を買った!   チャリーン

ちひろ「ありがとうございます♪」

凛(うう、結構痛い出費だったかも)

ちひろ「よろしければ、最近設置したこのガチャを回してみませんか? 1回たったの300円!」

ちひろ「200種以上のポケモンの絵が描かれたカードの中からランダムで一枚を……」

凛「あ、そういうのはいいんで」

ちひろ「そうですか……」ショボーン

ミナセシティ 10番道路方面ゲート前

夕美「凛ちゃーん!」

凛「夕美! 見送りに来てくれたの?」

夕美「それもあるけど、伝えておきたいことがあって」

凛「……?」

夕美「街の人から聞いたんだけど、この先の道路……あるポケモンが出現して道を塞いじゃうことがあるんだって」

夕美「だから、一応気を付けてねってことと……」

夕美「これ、受け取って?」

凛はパーティーの招待状を受け取った!

凛「招待状?」

夕美「実は3日後にフタミでパーティーが開かれるんだ」

夕美「研究者や、結構偉い人なんかも来るパーティーみたいなんだけど、ジムリーダーの皆はちょっといろいろあって参加できないんだ」

夕美「だから、折角だから凛ちゃんに譲ろうと思って」

凛「……いいの? 私は偉くもなんともない、普通のトレーナーだよ?」

夕美「いいのいいの! 招待状さえあれば誰でもオッケーだし、他のジムリーダーも誰かに譲るって言ってたから」

凛「そうなんだ……じゃあ、貰っておくね」

夕美「もちろん強制じゃないから、出るかは凛ちゃんの自由だけどね」

凛「わかったよ、ありがとう。それじゃあ、もう行くね」

夕美「頑張ってね、凛ちゃん! 応援してるから!」

10番道路

凛「パーティーか……どうしよう」

凛「こんな時にパーティーを開くっていうのもどうかと思うけど」

凛「うーん……」

凛「……それにしても、ポケモンが道を塞いでいるかも……って」

凛「どんなポケモンなんだろう」

凛「……!」

凛「まさか……あれがそのポケモン?」

「ZZZZZ……」グオオオオオオ

凛「大きい……このポケモンは」

凛「カビゴン……」

カビゴン ノーマル いねむりポケモン
1日に400キロの食べ物を食べないとお腹が膨れない
ぐうたらで食べては寝てを繰り返す
そのためますます太っていくのだ

カビゴン「ZZZZZ……」グオオオオオオ

「ぐう、ぐう」グゥグゥ

凛「……?」

凛「女の子……?」

凛「女の子が、カビゴンのお腹の上でカビゴンと一緒に寝てる……」

凛「うん……これはきっと夢だね」

凛「そうに違いないよ」ウン

凛「――――――――――――ってそんなワケないよね」

凛「何この状況……」

「むにゃむにゃ……ふしぎなアメ……もってこーい……」グゥグゥ

今回はここまで

道を塞ぐと言ったらカビゴンですよね
頭痛のせいで道を塞ぐコダックも可愛いので結構好きです

次回は捨て回、明日(今日)投下予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

乙。
夕美ちゃん草統一以外にガーデニングパ作れそうだったんで考えてみた。

ホルード  (耕す習得)
ドータクン (日本晴れ、雨乞いの両立可能)
チルタリス (啄むで間引き)
ウソッキー (庭園を荒らす鳥と虫対策。炎、氷にも強い上、景観を壊しにくい)
フラージェス(こいつのいるところはよく手入れされた花園の証)

後は肥料枠か。準伝ありならランドロス一択なんだが一般ポケだと何かいたっけ。

乙、ついにスマブラにも参戦なゲッコウガになったか!
カビゴンと杏は…ふしぎなアメで退いてくれるのか…?

相葉ちゃんのジムには野生のフラベベが住み着いてそう(・ワ・)
…と思ったけどジムだと結構荒れそうだから自宅に住み着いてそうと思う事にした
かみなりはサンダースに使えそうだね

>>582
肥料か。パッと調べてもランドロスくらいだったなぁ…
きのみから肥しを作れるからいっそのこと別の枠を作るか?

投下します

今回は捨て回。書いてて思ったのは、きらりん語難しいってこと。多分熊本弁以上に
捨て回といえば、サトシが新人のナナコをリザードンでボコボコにした回が強烈に印象に残っています

>>582
ガーデニングパ、その発想はなかった

>>583
フラベベも合いますねー。夕美ちゃんは似合うポケモンが多いですね
しかし本当に何でフラベベ系統はフェアリー単なのか……

カビゴン「ZZZZZZ」グォォォォォ

???「むにゃ……」グゥグゥ

凛「……」ポカーン

凛(……色々訳が分からない)

凛(なんで女の子がこんなところで寝てるの? しかもポケモンのお腹の上で)

凛(見たところ12歳くらいだけど……カビゴンのトレーナー?)

凛(……とにかく)

凛(道の邪魔になってるのは確かだし……とりあえず起きてもらおう)

凛「ねえ! そこの子!」

「うぅ~ん……」

凛「聞こえてるー!?」

「むにゃむにゃ……」

凛「起きない……相当深く眠りに入っちゃってる」

凛「乗り越えて行ってもいいんだけど、街の人も迷惑してるだろうし、お節介かもだけど何とかしておきたいんだけど」

凛「……直接登って起こすか」

カビゴン「ZZZZZZ」

凛「そもそも何でここで寝るんだろう……寝るなら街だって寝れるだろうし」

凛「わざわざここで寝るってことは……嫌がらせ?」

凛「……」

凛「よいしょ」ヨジヨジ

凛(何かボヨンボヨンしててちょっと面白いかも)

凛「さて……」

???「ぐぅぐぅ」

凛「駄目だね……熟睡してる」

凛「ほら……起きてよ」ユサユサ

???「んんっ……むぅ……」

凛「起きてってば」

???「ふわぁ~~~~~~っ……ねむ」

凛「起きた?」

???「んん……誰?」

凛「私は凛。通りすがりのトレーナーだよ」

???「へぇ……トレーナー? 私は杏……」

杏「で、杏に何か用?」

凛「ねぇ、このカビゴンって杏のポケモンなの?」

杏「カビゴン?」

杏「……あー、そうだった……違う違う、杏のポケモンじゃないよ」

杏「たまたまここにいるの見つけてさ……」

杏「…………」

凛「?」

杏「ねぇ、凛。アメ持ってない?」

凛「アメ?」

杏「そそ。アメ。種類は何でもいいからさ」

杏「お腹空いちゃってさー」

凛(何か生意気……まあ子供だし、こんなものなのかな?)

杏「今杏の事生意気なガキだなとか思ったでしょ」

凛「えっ? ……いや、さすがにそこまでは」

杏「ちょっとは思ったってコト? 失礼だなー。私これでも17なんだけどなぁー」

凛「じゅっ……年上!? ……嘘でしょ?」

杏「ホントだよ。まぁひんそーなボディだってことは自覚してるけどさ」

杏「で、アメあるの?」

凛「……あるにはあるけど」

杏「おっ、ふしぎなアメじゃーん。これ貰っていい? 安眠妨害した迷惑料ってことで」

凛「まあ……いいよ」

凛(迷惑してたのはこっちなんだけどなー)ピクピク

杏「あーうまうま。やっぱりアメっていいよね」

凛(っていうかそのアメポケモン用じゃなかったの?)



「あんずちゃーーーーんっ!!」ドドドドド

凛「!」

杏「お」

???「杏ちゃんみーっけ! ここにいたんだねー☆」

杏「やあやあきらり。待ってたよー」

きらり「んもー、杏ちゃんいつのまにかいなくなっちゃって、きらり心配したんだよー?」

杏「いやぁ、ごめんごめん。ついついね」

杏「いい布団見つけちゃってさー。どう、このこいつのお腹! ボヨンボヨンしてて結構寝心地良いんだよ」

凛(布団て)

きらり「わぁー☆ かわいいポケモンさんだにぃ!」

凛「友達?」

杏「あー……まあ、そーゆーことになるかな」

きらり「うゆ? そこのかわゆい子は?」

凛「私は凛。ポケモントレーナーだよ。よろしく」

きらり「ポケモントレーナー? きらりたちといっしょだねぇー!」

きらり「きらりはきらりだよぉー。よろしくぅ☆」

凛「たち……って、杏もトレーナーなの?」

杏「いちおーね」

きらり「きらりと杏ちゃん、二人で仲良くはぴはぴしながら冒険してるんだー☆」

杏「ま、杏はいつもきらりにおんぶや肩車してもらったり、ポケモンに運んでもらってるから、自分の足では多分200歩も歩いてないけどね!」ドヤ

凛「そこ威張るところなの?」

凛「……杏、さっきの続きだけどさ。どうしてここで寝てたの?」

杏「それさっき言ったじゃん。気持ち良さそーな布団があったからだよ」

凛「いや、だから」

杏「寝たいから以外に寝る理由なんて必要ないでしょ?」

凛「……もう、わかったよ」

凛「でも、もう少し場所も考えた方がいいよ。仮にも女の子なんだし、一人であんなところで寝るのは危ないしさ」

杏「大丈夫だって。きらりがいるしさ」

凛「はぁ……」

凛「……結局このカビゴンは野生のポケモンって事?」

杏「多分そーだろうね。何でここで寝てるかなんて、杏も知らないよ」

カビゴン「ZZZZZZ」グォォォォォォ

きらり「杏ちゃん以上にぐっすりおねむだにぃ」

凛「……どうすればいいんだろう」

凛「これじゃあバトルにも応じてくれないだろうし……」

杏「……ねぇ、きらり」

きらり「なぁに?」

杏「このカビゴン、杏が捕まえていいかな」

凛「!」

きらり「にょわ? 杏ちゃんから捕まえたいなんて、めずらすぃねー☆」

杏「いやー、こいつのお腹、なかなか寝心地良いしさ。それにこの自由気ままに寝る生き様、何かシンパシー感じちゃったよ」

凛「捕まえるのはいいけどさ。どうやってこいつを起こすの?」

杏「ふっふっふ、私にいい考えがあーる」

杏「ポケモンのふえ~(ダミ声)」

凛「……笛?」

きらり「ガナハタウンで会ったゆかりちゃんって子に貰った笛だよぉ☆」

杏「この笛の音色を聴くと気持ちよーく起きれるからさ。たまにきらりに吹いてもらってるんだ」

杏「ゆかりは寝ているポケモンも起こせるって言ってたから、これならカビゴンも起こせるんじゃない? ってわけ」

凛「そんなものが……」

杏「ってことできらり、よろしくー」

きらり「りょーかい☆」




~♪ ~~~♪



凛「……きれいな音色……」

カビゴン「ZZZZZZ……カビ?」パチンッ

凛「……! 本当に起きた」

杏「そんじゃま、さくっと倒してぱぱっと捕まえてあげるよ」

杏「ヤルキモノ、いってらー」ポンッ

ヤルキモノ「ヤルキー!」

ヤルキモノ ノーマル あばれザルポケモン
怠け者から進化して一転、やる気が漲るようになった
ジッとしていることができないポケモン。1分も座っていられない
野山を駆けずり回り、暴れまくる

杏「杏が指示しなくてもけっこー動いてくれるんだよね。ま、今回はちゃんと指示するけど」

きらり「杏ちゃーん! ファイトファイトぉー☆」

杏「ヤルキモノ、きりさくー」

ヤルキモノ「ヤルキー」ズバッ

カビゴン「カビー」

杏「ありゃ……あんまり効いてないね」

カビゴン「カビー」グワッ

ドスーン

杏「うげ、のしかかりかぁ……すごいパワーだねぇ」

杏「じゃあこっちは……かわらわりだよ!」

カビゴン「カビッ!?」ドカッ

杏「よーしこれは効いてるね。もうひと押しだよ」

ヤルキモノ「ヤルキッ!」

カビゴン「カビ……」

凛「!」

カビゴン「カビ」ドサッ

凛(倒れた……? 違う、あれは『ねむる』!)

凛「体力を回復されるよ!」

杏「分かってるって。これって、むしろチャンスだよね」

杏「今のうちに削りきるよ。連続でかわらわり!」

ヤルキモノ「ヤルキー!」バッ

ドガッ ドガッ

杏「よーし……それっ」ポイッ

ポンッ コロ コロ コロ   カチッ

杏「うん。カビゴン、ゲットだよ」

きらり「杏ちゃん、すごーい!」

杏「そんな大したことじゃないでしょ」

杏「ほら、これで解決、でしょ」

凛「そうだね……それにしても」

凛「なんでカビゴンはこんなところにいるんだろう」

凛「食べ物があるわけでもないのに……」

杏「確かに気になるけど、もう別にいいんじゃない?」

きらり「う~ん……あっ!」

凛「? どうしたの?」

きらり「二人とも見て見て、この坂!」

杏「坂? それがどうかしたのさ」

きらり「もしかしたらだけど、カビゴンちゃんはこの坂を下ってきたんじゃないかなぁ?」

凛「それはそうかもしれないけど、わざわざここに来る理由は……」

きらり「ううん、きっとカビゴンちゃんはずーっとおねむだったと思うにぃ」

杏「あー……よく見たら何かが転がったみたいな跡があるね、この坂」

凛「……寝相が悪くてここまで転がり落ちてきたってこと?」

きらり「だから、カビゴンちゃんのお家はきっとこの上にあるんだにぃ☆」

きらり「杏ちゃん、凛ちゃん、行ってみよー☆」ガシッ ヒョイッ

凛「ええ、ちょっ」

杏「うわっと」

きらり「ごーごー☆ うきゃー!」ダダッ

きらり「とーちゃーく!」

凛(おんぶされて運ばれるなんていつ以来だろう……結構怖かった)

凛「……」チラ

凛「……わあ」

杏「へぇ……」

きらり「ひろーい☆」

凛(一面に花が広がり、様々な実を実らせた木々が茂っている……花畑)

凛(自然が豊かなミナセの近くなだけあって、こういう場所もあるんだ)

凛(確かに、ここならカビゴンも食べて寝るのには困らないのかも)

凛(ポケモンもいっぱいいる……)

きらり「すごいねぇ!」

杏「確かに……こういうところでだらけて過ごすっていうのもいいかもね」

きらり「ねぇねぇ、ここすっごく広いみたいだし、ちょっと探検してみゆぅー?」

杏「えー、杏は疲れたんだけどなぁー」

今回はここまで
あんきら回、もう少しだけ続きます。次回はきらりんパート+おまけ

↓自己満足その3。ニュージェネが揃いました。モチベーションアップにはちょうどいいんですよね
http://i.imgur.com/cairs61.png

投下は明後日になるかと。読んでくださった方、ありがとうございました


おそくなりました。投下します

きらり「ごーごーれっつごー☆」

杏「うわわっ。きらり、もうちょっと丁寧に扱ってよっ」

きらり「たのしぃねぇ杏ちゃん!」

杏「ああもう、うん、そうだね」

杏「でも探検っていってもさ、見た感じ普通の花畑だし、そんなに変わったとこもない気がするけど……」

きらり「うにゅ?」

杏「どしたのきらり……って、ああ」

バキッ

リングマ「グマァ!」

プラスル「プラ……ッ」

マイナン「マイ!」

杏「リングマにプラスルとマイナン……縄張り争いでバトルしてるんだね」

杏「別に珍しいことじゃないんじゃない?」

きらり「……違う」

杏「? ……きらり?」

きらり「あれは、バトルじゃないにぃ!」ダッ

杏「きらり!? いきなりどうして……」

きらり「プラスルちゃんとマイナンちゃん、抵抗してるって感じじゃない……ずっと耐えてるって感じだにぃ」

きらり「リングマちゃんも、プラスルちゃんとマイナンちゃんを攻撃してるんじゃなくて、ただ暴れてるって感じ……」

杏「……」

きらり「きっと何かあるんだにぃ!」

杏「……きらりって、大雑把そうに見えて結構そういう細かいとこまで見てるよね」

杏「で、どうするの?」

きらり「まずはリングマちゃんを落ち着かせるよー☆」

杏「ま、それが妥当だろうね。じゃあきらり、任せたよ」ピョンッ

きらり「りょーかい☆」

リングマ「グマァァ」





きらり「きてきてーっ☆ ホエルオーちゃんっ!」

ホエルオー「ホエー」ポンッ

杏「ちょっ」



ズズゥゥゥゥゥゥゥン

凛「……!」

凛「何アレ……」

ホエルオー みず うきくじらポケモン
全ポケモン中最大の大きさを誇るポケモン
群れでの一斉大ジャンプは圧巻の一言
大きく息を吸い込めば、深海3000メートルまで潜ることができる

きらり「いえー! ホエルオーちゃん、今日もはぴはぴしてるー?」

ホエルオー「ホエー」

杏「馬鹿きらり! こんなところでいきなりホエルオー出さないでよ!」

きらり「にょわ?」

杏「にょわじゃないよ! まったく……」

リングマ「グマァ」

きらり「ホエルオーちゃん、リングマちゃんはきっと暴れたくて暴れてるんじゃないにぃ!」

きらり「だから、ちょっぴり手加減おにゃーしゃー☆」

ホエルオー「ホエ」

きらり「リングマちゃん、大丈夫だからね?」

きらり「だからちょっと……おやすみぃ☆」

きらり「ホエルオーちゃん、のしかかり!」

ホエルオー「ホエエエエエ」

ズズゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン

凛「すごい……」

………………

杏「結局、木の枝が刺さった痛みで暴れてただけなんてね」

凛「まあ、変な事態にならなくて良かったんじゃない?」

杏「それもそっか」

きらり「リングマちゃん、ちゃんとごめんなさいしないとだめだよー?」ナデナデ

杏「きらりもごめんなさいしなきゃだよね。主に花畑に」

リングマ「グマァ……」

プラスル「プラ!」

マイナン「マイ!」

きらり「おっけーばっちし☆ みんな仲良しではっぴー!」

杏「……きらりはさ」

凛「?」

杏「大きいし、テンション高いし、あんな感じだから周りに敬遠されががちなこともあったよ」

凛「! ……」

杏「実際杏も始めはそうだったしさ」

杏「でも、今みたいに小さなことにも気を配れて、優しくて……」

杏「そんなきらりだから、私はきらりと友達やってるし、こうして一緒に旅なんてできてるんだ」

杏「なんて言ってみたりして……」

凛「杏……」

杏「ああ、やめやめ! やっぱ今のなし! 杏のキャラじゃないよこんなの!」

きらり「杏ちゃぁぁぁぁん!」バッ

杏「げえぇっ、きらり!」

きらり「きらりも、杏ちゃんと一緒だから冒険できてるんだよー!」

杏「き、聞かれてた……! ああ、もうっ!」

杏「はなせー!」

きらり「にょわーっ☆」

凛「……」

凛「……ふふっ」クス

凛「それじゃあ、私はこっちだから」

きらり「ジム戦、がんばってねー!」

杏「フッフッフ……杏たちはもう6個目のバッジをゲットしてるからね」

杏「ま、頑張ってよ。てきとーにだらだらしながら待ってるからさ」

凛「だらだらしてたら追い抜いちゃうよ」

杏「へぇ……言うじゃん。ま、期待してるよ」

きらり「凛ちゃん凛ちゃん!」

きらり「凛ちゃんと一緒だったのは少しの間だったけど、きらりとっても楽しかったよー!」

凛「私もだよ、きらり」

きらり「だから、またいつか会おうねぇ☆」

凛「うん、もちろんだよ」

きらり「その時は凛ちゃんも一緒にはぴはぴすゆぅー?」

凛「は、はぴはぴ……はしない、かな」

凛「それじゃあ、またね」

きらり「おっつおっつばっちし☆」

杏「今度会ったらまたアメちょーだいねー」

凛「……フタミシティはこの先……」

凛「そういえば……」ゴソゴソ

凛「パーティーの招待状……か」

凛「どうしようかな……」

やっぱりきらりん語って難しい
あんきら回はこれで終了です

続けておまけのサイドストーリー「カワイイボクとポケモンとインディヴィジュアルズ」投下します

サイドストーリー 「カワイイボクとポケモンとインディヴィジュアルズ」



幸子「ええっ!? 三人ともポケモンを捕まえたんですか!?」

美玲「そうだぞ。ほら」

カゲボウズ「カゲ」

輝子「通りすがりのポケモントレーナーに……手伝ってもらった……フヒ」

キノココ「ココ」

幸子「い……いつのまに」

美玲「幸子は誘ったら別にいいって言ったしさ」

幸子『別にポケモンなんていらないですよ! カワイイボクだけで十分です!』

幸子「そ、そうでしたね……」

美玲「だから3人で捕まえたんだよ」

幸子(まさか本当に捕まえるなんて思わないじゃないですか……!)

輝子「ポケモン……かわいくて、いい……」

美玲「見てみろ、あの乃々を」

幸子「……?」

乃々「……ふふ」ナデナデ

クルミル「ミル~♪」

輝子「乃々……いい顔してる……」

美玲「どうだ? 羨ましいだろ!」

幸子「べっ、別に羨ましくなんてありませんよ!」

美玲「素直じゃないなー。ホントは幸子もポケモン欲しいんだろ?」

幸子「そっそんなワケないじゃないですかぁ!」

幸子「ま、まぁ仮に? ポケモンの方からボクのポケモンになりたいというなら受け入れてあげてもいいかもですけど? ボクはカワイイので?」

輝子「フヒ……わかりやすい」

美玲「また強がりを……」

幸子「う~……」

幸子「いいですよ! そこまで言うならボクだってポケモンの一匹や二匹、捕まえられるって証明して見せます!」

美玲「あっ、幸子!」

輝子「行っちゃった……どうする?」

美玲「どうするって……ああは言ってたけど、普通に無理だろ」

美玲「ポケモンも持たずに草むらに入るのは危険だし……追っかけよう!」

輝子「そうだな……し、心配だもんな」

美玲「ほら乃々ッ! いつまでもじゃれてないで行くぞッ」

乃々「べ、別にじゃれてとかいないんですけど……」

9番道路

幸子「……啖呵を切ったはいいものの……」

幸子「どうしたらいいんでしょう……」

幸子「モンスターボールは買えましたけど……」

幸子「むむ……」

幸子「悩んでても仕方がないですね! とりあえずポケモンを探さないと!」

幸子「こっちでしょうか……」ガサガサ



輝子「さっちゃん……だ、大丈夫かな」コソコソ

美玲「とりあえず様子を見てみよう」

乃々「いまいち話が見えてこないんですけど……」

美玲「危なくなったら手を貸してやるってことで」



幸子「なかなかいませんね……ボクのあまりのカワイさに萎縮しているんでしょうか」

幸子「こっちは……」ガサガサ

ドカッ

幸子「? 何か蹴っ飛ばしてしまったみたいですけど……」

コクーン「」

幸子「……ポケモン?」

ブブブブブブブ

幸子「……? 何の音……」

スピアーs「スピー!!」

幸子「!??!??」

美玲「! まずいぞッ!」

幸子「ほぎゃああああああああ!」ダダッ

スピアーs「スピ」ブブブ

美玲「行っちゃった、追うぞ!」

乃々「そろそろ状況を説明してほしいんですけど……」



幸子「すぴっすぴっ、スピアーとか無理ですよおおおおおお!」ダダダダダ

幸子「ど、どうすれば……」ドドドドド

幸子「こんなことなら見栄なんて張らなければ良かったですよもおおおおおおお!」ドダダダダ

スピアーs「スピ」ブブブブブブ

幸子「はぁ……はぁ……」

幸子「もう駄目です……おしまいです……」

幸子「は、ははは……」




輝子「ヒャハァァ! キノコのほうしだぜぇ!」

乃々「は、はっぱカッター……」

美玲「ナイトヘッドだッ!」

スピアーs「スピッ!?」

幸子「!?」

ブゥゥゥゥゥン

美玲「おー。おっぱらえたみたいだな!」

輝子「さ、さっちゃん……大丈夫か?」

乃々「あのスピアー……もう来ないでしょうか……」

幸子「み、みなさん……どうして……」

美玲「幸子がひとりでポケモン捕まえるっていうから心配で後をつけてたんだよ」

幸子「なっ!?」

輝子「で……どうだった? ポケモン、捕まえられた……?」

幸子「見てたんでしょう!? じゃあ説明する必要ないじゃないですか!」

輝子「フヒ……ごめん」

幸子「まったくもう……今日は本当にヒドイ一日でしたよ」

美玲「おい幸子、どこ行くんだよ」

幸子「もう疲れたので帰るんですよ!」プンスカ

美玲「まだやることあるだろ?」

幸子「何ですか、やることって……」

乃々「ポケモン、捕まえるんじゃないんですか……?」

輝子「さ、さっちゃんひとりじゃ無理かもだけど……」

美玲「ウチらが手伝えば、出来るだろ!?」

幸子「……」


幸子「フ、フンッ! いいですよ! そこまで言うなら手伝わせてあげてもいいですよ!」

幸子「なぜならボクは、カワイイですから!!」

美玲「素直じゃないなー、ホントに」

乃々「もりくぼもそう思います……人のことは言えませんケド……」

輝子「だが、それがいい……フヒ」

幸子「さあ! 行きますよ!」



サイドストーリー 「カワイイボクとポケモンとインディヴィジュアルズ」 おわり

つい勢いで書いてしまいました
幸子と美玲と輝子と乃々が可愛すぎるからいけないんです。ちゃんと本筋もガンバリマス

↓インディヴィジュアルズ。輝子は単体で渋に上げたのでもし見かけたら生暖かく見守ってください
http://i.imgur.com/pDFsuMH.png

次回投下は明後日になるかと。読んでくださった方、ありがとうございました

らいムさんか

とうとう半公式のあんさんぶるでも+小梅の5人が
普通に採用されちゃったくらいカワイイからね、しかたないね

スピアーさんが貧乏くじを引くのはアニメお馴染みだな

幸子は誰を手に入れるんだろう?そのうちわかるのかな?

タイトルに惹かれここまでイッキ読み
デレマスとポケモンへのアイがすばらしい!続き楽しみにしてます

短いですが、投下します

>>653
早いよ……また絵描いたら上げるかもですので、よかったら見てやってください

>>654
ちかたないね、うん

>>655
スピアーもそうですが、リングマも大概扱いがひどい気がします

>>656
今のところは考えてないですね……。また話を思いついたら書くかも

>>657
ありがとうございます!
すごく励みになります

凛「そうだ」ガサゴソ

凛「わざマシンも買ったし、そろそろ使ってもいい頃だよね」

凛「おいで、イーブイ」ポンッ

イーブイ「ブイ♪」

凛「今から、これを使うよ」

イーブイ「ブイ!」

凛「さぁ……進化の時だよ」

カッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

サンダース「ダース!」

サンダース でんき かみなりポケモン
怒ったり驚いたりすると、全身の毛が逆立つ
毛の間には多くのマイナスイオンが発生するので、常にハバチバチと音を立てている
毛をミサイルのように飛ばして武器にすることもできる

凛「これからも……よろしくね」

サンダース「ダース!」

フタミシティ アイマス地方の西端に位置する都市
貿易が盛んな港町で、世界中の品物が集まる市場がある

凛「着いた……ここがフタミシティ……」

ワイワイ

凛「ここも……そんなに変な感じじゃないね」

凛「パーティーは3日後だっけ……先にジム戦をする余裕はあるかな」

凛「……先に市場に行ってみよう」

フタミシティ 市場

ワイワイ ガヤガヤ

凛(さすがに貿易が盛んってだけあって珍しいものがいっぱいあるね)

凛(これとか……何に使うんだろう)ヒョイッ

凛(商品名は……『あやしいパッチ』)

凛(商品名に『あやしい』なんてつけるセンスはどうなんだろうか)

凛(まあ確かに怪しいけども)

凛「!」

凛「これは……何だろう」ヒョイ

凛「えーっと……」フムフム

凛「……なるほど」

凛「使えるかも……そんなに高くないし、買っちゃおうかな」

凛「すいません。これください」

「まいどー」

凛「それにしても……」

「いかりまんじゅうはいかが~」

「ハクタイの隠れた名物、もりのヨウカンだよ~」

「洋館のヨウカン……ぴょんぴょーん!」

「みうさぎィ!」

凛「……」

「とりあえずこんなものでしょうか」

「ありすチャン……そんなにチーゴの実を買ってどうするつもりなのカナ?」

「この前のチーゴパスタが大変好評だったのでまた作ろうかと」

「好……評……?」

「ああ、アレか。いやぁ、あれは美味かったな。うちももう一度食べたい思っとったんじゃ」

「さすが、巴さんは分かってますね」フンスフンス

凛「……」

「みく……これを着けなさい」

「にゃ……? のあにゃん、何にゃこれ」

「ウサ耳よ」

「なんでにゃあ!」

「何故って……私たちはウサギポケモンを愛するぴょん・ぴょん・ぴょんでしょう」

「違うにゃあ! ネコポケモンを愛するにゃん・にゃん・にゃんだにゃあ!」

「ンー……こうでしょうか……ぴょんっ」

「あーにゃんまで!」

凛(何か……色々カオスだ)

凛「……」

ちひろ「こんにちわっ」

凛「わっ」ビク

凛「フレンドリィショップの店員がなんでここに?」

ちひろ「フレンドリィショップ出張版です! ここならいい商売が出来そうだなと!」

ちひろ「どうです? 今だけ限定! CPブレッドが5個にスタドリ3本をお付けして……」

凛「いやだからそういうのはいいです」

ちひろ「そうですか……」ショボーン

ちひろ「ではこのガチャはどうでしょう! いまならドリームチャンスが……」

凛「だーかーらー」

凛(本当にこの人は商魂たくましいというかなんというか……)

凛(ていうか本当にポケモンセンターの清良さんといい、神出鬼没すぎるよ!)

凛(それともまさか実は全員そっくりな姉妹だとか?)

凛「もういいや……ジムに行こう」

フタミシティジム

凛「たのもー」ガチャ

凛「……いるかな」

凛「ジムの内装はジムリーダーが好きにしていいらしいけど……」

凛「ここは……なんだろう。職人の仕事場って感じだね」

凛「フィールドは奥にあるのかな」

凛「……!」

凛「……これ、陶芸?」

凛「あんまり詳しくはないけど、何となくすごいっていうのは分かるかも」

凛「って、触っちゃだめだよね。思わず触りそうになっちゃったけど」

???「チャレンジャーの方ですか?」

凛「!」

???「初めまして……このフタミシティのジムリーダーである、肇です」

肇「よろしくお願いします」ペコ

凛「私は凛……よろしく」

凛「ジム戦がしたくて来たんだ」

肇「わかりました。では、着いてきてください。フィールドまで案内しますね」

凛「あの陶芸は肇が?」

肇「はい……祖父の影響で。あまり派手なものではないけど、楽しいですよ」

凛「凄いね……思わず見とれちゃったよ」

肇「ありがとうございます」ニコ

肇「ここがバトルフィールドです」

凛「!」

凛(フィールド自体は……岩が配置されている、シンプルなフィールド……)

凛(ただ、フィールドの周囲は泥沼みたいになってるね)

肇「泥ハネには気を付けてくださいね」

肇「では……早速ですが、ジム戦を始めましょう」

肇「私が得意とするポケモンはじめんタイプ」

肇「土と向き合い、土の心を感じ、土と共に生きる……それがじめんタイプのポケモンです」

肇「私との戦いを通じて、じめんタイプ、そして土の魅力を存分に感じていってくださいね」

肇「使用ポケモンは3体……さぁ、行きますよ!」

ジムリーダーのハジメが勝負を仕掛けてきた!

肇「ネンドール!」ポンッ

ネンドール「ネンドー」

ネンドール じめん/エスパー どぐうポケモン
古代の泥人形が怪光線を浴びたことで生まれたという
サイコパワーで浮いて移動する。眠るときも浮いたまま
謎の多いポケモン

凛「行くよ……ムクホーク!」ポンッ

ムクホーク「ムクホー!」

凛(ムクホークにじめんわざは効果は無い……なら、注意すべきはエスパーわざ)

凛(ユッコのフーディン戦ではドリュウズのごり押しが効いたけど……)

凛(あれはドリュウズだからできた攻撃であって、ムクホークに同じ戦い方は無理だ)

凛(なら、ムクホークにしかできない攻め方で行く!)

凛「ムクホーク、飛び上がって!」

ムクホーク「ムクーッ!」バサッ

凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.39 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.38 いかく
とっしん/つばめがえし/かげぶんしん/インファイト
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.37 すなかき
じしん/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.36 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.35 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/たたきつける/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい


今回から、ポケモンのわざからひでんわざを別枠に置くことにします。つまりバトルでは使わないです
描写しにくいのと、わざスペースを圧迫するのは勿体ないというのが主な理由です

今回はここまで

肇ちゃんもかなり初期の段階からジムリーダーに決めていました。地面タイプにぴったりなのと、個人的に好きだからですね
といってもSR一枚も持ってないですけど。無(理のない)課金勢には手が出せませんわ

次回投下は明日の予定
読んでくださった方、ありがとうございました

フタミシティ市場にいる人たちのポケモン考えてみた。

美羽   ミミロル
ありす  ロコン
柚    ヤナップ
巴    ギャラドス
みく   ニャース
のあ   ニャオニクス
アーニャ ニューラ

だいたいはイメージで決めたけど、ありすのロコンは野生個体がチーゴ持ち、柚のヤナップはヤナッキーの図鑑説明見て決めました。あとチーゴパスタのポケモンの性格は全員特防上昇推奨。理由は分かりますよね。

投下します

幸子はトゲキッスとかが似合う気がします
カワイイですし、インザスカイ要素も兼ねてますし

>>687
お嬢はギャラドス一択ですねえ。色違いならなお良し
柚はズルズキンを想像してました。フードだし、黄色だしってことで

肇「サイコキネシス!」

凛「捕まらないように気を付けて!」

凛(とはいえこのジムは天井がそんなに高くない……いつまでも逃げてはいられない)

凛(天井ギリギリで逃げつつ、次の技を出したところを狙っていく……!)

ムクホーク「ムクー!」バサバサ

ネンドール「ネンドー」

肇「捉えられませんか……なら、げんしのちから!」

ネンドール「ネン」ボココ

凛「岩を……!」

凛「ムクホーク、岩に気を付けながらとっしん!」

ムクホーク「ムクホー!」ビュン

ドカッ

ネンドール「ネンドッ」ヨロッ

凛「チャンス! インファイト!」

ムクホーク「ムクホー……!」

肇「……はかいこうせんです!」

ビカッ

凛「えっ……」

ムクホーク「ムク……!?」

凛「今の、全く別の場所から……!? 何で」

肇「ふふ……驚きましたか?」

肇「ネンドールは自分の腕をサイコパワーで操り、本体とは独立させて行動させられるんです」

ネンドール「ネンド」フワフワ

凛(いつの間にか腕を切り離して私とムクホークの死角に回り込ませたって事……?)

肇「とどめです、サイコキネシス!」

ネンドール「ネンドー!」ゴゴゴッ

ムクホーク「ムクッ!?」

凛「ムクホーク!」

ドォォォン

ムクホーク「ムク……」バタンキュー

凛「くっ……!」

肇「ナイスファイトです、ネンドール」ニコ

ネンドール「ネンドー」フワフワ

凛「戻って、ムクホーク」

凛(やっぱりジムリーダーは強い……毎回驚かされるよ)

凛(でも、負けない……ポケモンマスターになるまでは!)

凛「頼んだよ、ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

肇「ゲッコウガ……相性は最悪ですね」

凛「でも、油断はしないよ、ゲッコウガ」

肇「ふふ……ジムリーダーですから、苦手なタイプへの対策も怠ってませんよ」

凛「ゲッコウガ、ネンドールの腕に気を付けながら戦って!」

凛「みずしゅりけん!」

肇「かわしてソーラービームです!」

ネンドール「ネン」キィィィン

凛(腕に光が……切り離してくるか、そのまま撃つか……どういう回避をさせるか……)

凛(――――――いや、発射させないのがベスト!)

凛「なげつける!」

ゲッコウガ「ゲコッ」ブンッ

ガツッ

ネンドール「ネンッ!?」

肇「!? ……それは、おうじゃのしるし!?」

凛「やっぱり、買っといて正解だったね……! とどめだよ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュ

肇「ネンドール!」

ネンドール「ネン……」バタンキュー

肇「……お疲れ様、ネンドール」

肇「ソーラービームにも臆せず攻撃を仕掛けるなんて、やりますね」

肇「では次は……どうでしょう!」ポンッ

ナマズン「ズンッ」

ナマズン ひげうおポケモン
泥沼の底を住処とするポケモン
縄張り意識が強く、敵が近づくと大暴れする
大暴れして地震を起こしている内に、本物の地震を予知できるようになったという

凛「続けて行くよ、ゲッコウガ」

肇「こちらも行きますよ、ナマズン」

肇「……ゲッコウガの素早さは脅威ですからね。……じならしです!」

ナマズン「ズン」ズズズ

ゴゴゴゴゴ

ゲッコウガ「ゲコッ!?」ガクッ

凛「ゲッコウガ!」

肇「すばやさを奪う技です……! 続いてどろばくだん!」

ナマズン「ズン」ボンッ

凛「みずしゅりけんで相殺して!」

ボボォン

肇「むぅ……では、沼底に潜ってください!」

ナマズン「ズン」ドプンッ

凛「!」

凛(やっぱり、泥沼が住処ってだけあって、フィールドを利用してくるか……)

凛(水と違って泥だと居場所が掴みづらいのが厄介だね……)

肇「みずのはどう!」

ボボボッ

ゲッコウガ「ゲコッ……!」バシャ

凛「ゲッコウガ!」

凛「ダメージは……良かった、そこまでじゃないね」

凛「とはいえ一方的に攻撃されるのはね」

凛「……よし。ゲッコウガ、こっちも泥に潜るよ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」

ドボンッ

肇「! ……そうきましたか」

凛「泥沼とはいえ……水中はゲッコウガにとっても得意フィールドだよ」

肇「なるほど水中対決ですか……では」

肇「アクアテール!」

ナマズン「ズン」バッ

凛「ゲッコウガ、十分に引きつけて……!」

凛「……えんまく!」

ボワンッ

肇「!」

ナマズン「ズン!?」キョロキョロ

凛「今だよ! 陸地に引きずり出して!」

肇「なっ……!」

ゲッコウガ「ゲコココココ!」ガシッ

ナマズン「!?」

ゲッコウガ「ゲコー!」ブンッ

バシャァァ

凛「そして……くさむすび!」

肇「……!」

ナマズン「……ズン」バタンキュー

肇「ナマズン! ……お疲れ様でした、後はゆっくり休んでください」



肇「すっかり騙されてしまいました……始めから水中で戦うつもりはなかったということですね」

凛「そういうこと……さて、これでそっちは残り1体……こっちは残り2体だね」

肇「そうですね。ピンチ……ですが、勝敗はまだ決していません」




肇「行きます……ドリュウズ!」ポンッ

肇のドリュウズ「ドリュウゥ!」


凛「ドリュウズ……!」

凛(私のドリュウズよりも大きい……それに、凄くよく育てられてる)

肇「さぁ……行きますよ!」

肇「アイアンヘッド!」

肇のドリュウズ「ドリュウ!」ドンッ

凛「はやっ……」

ドカァ

ゲッコウガ「ゲコ……!」

凛「大丈夫!?」

ゲッコウガ「ゲコ……!」グググ

凛(スピードもパワーも、半端じゃない……!)

肇「次で決めます……ドリルライナー!」

肇のドリュウズ「ドリュウー!」ギュルルル

凛「!」

凛「みずしゅりけんで動きを止めて!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュシュ

ドリュウズ「ドリュ!!」ギュルルルル

凛「ッ……! くさむすび!」

スカッ

凛「捕まらない……!」

ギュルルルルルルル

凛「……ッ!」

凛「受け流して!!」

ゲッコウガ「ゲコッ……!!」ガシッ

ギャルルルルルルルルルル

ゲッコウガ「ゲ……コ……!」

肇のドリュウズ「ドリュウゥゥゥゥゥ!!」ギュルルルル

ゲッコウガ「ゲコォ!」バチィッ

凛「逸らした! やった、ゲッコウ……」



バタッ

ゲッコウガ「ゲコ……」

凛「……そんな」

凛(逸らしてダメージはかなり抑えたはず、それなのに……)

凛(なんてパワー……)

凛「ありがとう、ゲッコウガ……」

凛(あのドリュウズ、やっぱり相当強い)

凛(私のドリュウズよりも……パワーもスピードも、多分タフネスも)

凛(ただ……)

凛(サンダースはもちろん、モノズだってドリュウズ相手に有効だが無い……)

凛(フィールドを十分に生かせるのもドリュウズだけ)

凛(ここはドリュウズを出さざるを得ない場面……!)

凛「……ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュ!!」

肇「! 凛さんもドリュウズを持ってたんですね」

肇「じめんタイプのエキスパートとしてこの戦いは負けられませんね……!」

凛(相手は格上……ならば、試されるのはトレーナーである私の技量)

凛「…………」

凛(弱気になるな、前を向け……! ここで負けるようじゃ、ポケモンマスターになんかなれっこない)パンッ

凛「いくよ……ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」

肇「ふふ……こっちも行きますよ、ドリュウズ!」

肇のドリュウズ「ドリュウゥ!」



「「地面へ!!」」

ボコボコボコッ

凛(正面からじゃ確実に勝てない。上手く隙を作り出して、確実に一撃加えていく……!)

凛「地面から飛び出して!」

ドリュウズ「ドリュッ」ババッ

肇「同じ手は食いませんよ! こっちも飛び出してください!」

肇のドリュウズ「ドリュウ!」バッ

凛「メタルクロー!」

ドリュウズ「ドリュ!」ズババッ

肇のドリュウズ「ドリュッ!」

肇「!」

凛「もう一度地面に潜って!」

ボコボコボコ

凛「一手……こっちが早かったみたいだね」

肇「……今度は引きずり出すのではなく、誘い出されたということですか」

肇「確かに、これでは後手に回らざるを得ませんね……」

肇「なら、次は私達が引きずり出す番です! ドリュウズ、じしん!」

肇のドリュウズ「ドリュ!」ドンッ

ゴゴゴゴゴゴッ

ドリュウズ「ドリュッ!」ババッ

凛「!」

肇「釣れましたよ……ドリルライナー!」

肇のドリュウズ「ドリュウウウ!」ギュルルルル

凛「いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ボコボコボコ

ガラガラガラ……

肇のドリュウズ「ドリュウウ」ギュルルル

ボコォ

凛(岩だろうとお構いなし……!)

肇「そのまま突撃です!」

凛(でも……!)

凛「つのドリルで受け流して!」

ドリュウズ「ドリュウウウウウ!」ギュオオオオオオ

ガガガッ

凛「よし……!」

凛(パワーで及ばなくても、ゲッコウガよりは安定して受け流せる!)

肇「むむ……」

肇「では、今度はこちらから地面に潜ってください!」

肇のドリュウズ「ドリュ!」ボコボコ

凛「……」

凛(肇は……地中戦を誘ってる? それともじしんを使う隙を狙ってる?)

凛(……気にしても無駄か。結局は二者択一!)

凛「追う必要はないよ、こっちもじしんで引きずり……」

肇「飛び出してください! アイアンヘッド!」

肇のドリュウズ「ドリュウウウ」バッ

凛「! ハズレた……」

ドカンッ

ドリュウズ「ドリュッ……!」

凛「まだ行けるね、ドリュウズ?」

ドリュウズ「ドリュ」

凛「良し……じゃあ潜って!」

肇「……では、しっかり警戒しつつこっちも潜りましょう!」

ボコボコボコ

肇「ドリルライナー!」

ギュルルルルルル

肇「地中では受け流しようもないでしょう……!」

ドォォォン

凛「!」

ドリュウズ「ドリュ……!!」

凛(突き上げられて地上に……!!)

肇「とどめです……そのまま地上に出てもう一度ドリルライナー!」

凛「頑張って……いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュウウウウ!」ガラガラガラ

肇「無駄です!」

凛「……ッ!」

凛「ドリュウズ、―――――――――!」

ボコォォォォ

肇のドリュウズ「ドリュウウウウ」ギュルルルルル

肇のドリュウズ「ドリュ?」ビタッ

肇「!? 居ない!?」

肇「砂埃に紛れて……また地中に潜ったのですか」

肇「なら……じしんで引きずり出してください!」

肇のドリュウズ「ドリュウ!」ドンッ

凛「…………今だよ!」

ドリュウズ「ドリュ!」

肇「なっ……!?」




肇「隠れていたのは、地中じゃなくて、泥沼の中……!?」



凛「つのドリル!」

ドリュウズ「ドリュウウウウウウウウウ!」ギュオオオオオオオオ

ドドドドドドド

肇のドリュウズ「ドリュ……ッ!」

凛「行け! ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュウウウウウ!」ギュオオオオオ

ドォォォン

肇のドリュウズ「ドリュウウ……」

凛「とどめだよ……メタルクロー!」

ドリュウズ「ドリュ!!」ズバッ ズバッ

肇のドリュウズ「ドリュ……」バタンキュー

凛「……」

凛「…………よしっ!」グッ

肇「私達の負け……ですね」

肇「お疲れ様です、ドリュウズ」

肇「完敗です……凛さんの方が一枚、いえ、何枚も上手でした」

凛「ううん……ドリュウズが頑張ってくれたおかげだよ」

肇「そんなに謙遜しないでください……トレーナーとして、私も多くのことを学ばせてもらいました」

肇「また機会があれば、ぜひリベンジさせてください。今度は負けませんよ?」

肇「では、これを……このジムを勝ち抜いた証、クレイバッジとわざマシンです」

凛はクレイバッジを手に入れた!

凛はわざマシン「じならし」を手に入れた!

肇「次はどこのジムへ挑戦を?」

凛「次はホシイ……7個目への挑戦だよ」

肇「頑張ってくださいね。応援してます」

凛「うん……ありがとう」

ポケモンセンター

凛「ふぅぅ……」ボフッ

凛「結果的に勝てたけど……完璧に作戦通りって訳にはいかなかった……」

凛「まだまだ反省して、改めるべき部分はたくさんある……」

凛「バッジはあと2つ……」

凛「ここから先、これまで以上に厳しい戦いになるはず」

凛「気を引き締めなきゃ」

凛「そういえば……パーティーがあるんだっけ」

凛「せっかく夕美に貰ったものだし、これもまた一つの経験……かな」

凛「……3日後……か。それまでどうしよう」

凛「…………まあいいか。今日はもう疲れたし、明日考えよ」

今回はここまで

多分過去最多量書きました
バトル描写は本当に難しいです。拙い出来ですが、少しでも楽しんでもらえたらと思います

次回投下は明後日の予定
読んでくださった方、ありがとうございました

乙です
同ポケ対決って燃える
そういやこの世界だと育て屋さんはてんてーになるのかな?

アッキーはなんだっけ、毛繕いかなにかする人いたよな
あれのポジで

奈緒、当人の持ちポケモンは畜生顔の模様

奈緒は論者

投下します

>>728~730
毎度ありがとうございます
てんてーは育て屋でも四天王でも似合いそう。むしろチャンピオンの風格すら漂ってますわ
うたのおねえさんは可愛いですけど

>>731
アッキーは顔だけならキノココに似てる気がします。もちろん犬の方がですよ

>>732
奈緒「んんwwwwww補助わざはありえないwwwwww」
嫌ですよこんな奈緒

3日後

凛「……」ソワソワ

凛(……偉い人が来るっていうから)

凛(ドレスコードがあるっていうのはわかってた)

凛(まあ、そこは借りれたからいいんだけどさ……高かったけど)

凛(でも)

凛「ここまで豪華だとは思ってなかったよ……」

凛(会場凄く広いし)

凛(なんか凄い大きなシャンデリアとかあるし)

凛(料理も高級そう……『提供:レストラン・ド・キワミ』?)

凛(聞いたことある……たしか何十万とかする高級三ツ星レストラン……)

凛(……ホントに食べていいの? お金とられたりしないの?)

凛(うう…………場違いなんじゃ……)

「ところで最近は色々と物騒じゃないか。この会場は安全なのかね?」

「ご安心を。ここの警備員は優秀ですのでね。それに……彼女がいますから」

「ハッハッハ! なるほど、最強のトレーナーも参加していたのか! それなら安心だな!」

「何人も、この聖域に触れさせはせん!」

凛「!」

凛「あれは……蘭子!」

蘭子「!」

蘭子「我が友、蒼の瞳を持つ者よ!」
  (凛ちゃん! 久しぶりです!)

凛(あれ?)

蘭子「貴女もこの宴にいざなわれたか……」
  (凛ちゃんもこのパーティーに招待されていたんだね!)

凛「うん、ジムリーダーで、友達の夕美に招待状を譲り受けてね」

凛(何でか、蘭子の言ってることがわかるような……)

蘭子「ほう! かの花園の姫君と交友を……」
  (夕美さんとお友達なんですか!)

凛「そうだ、蘭子に貰ったタマゴ、ちゃんと帰ったよ」

凛(普通に会話できてる自分が怖い!)

蘭子「真か!」
  (本当!?)

凛「うん、おいで、サンダース」ポンッ

サンダース「ダース」

蘭子「雷と共に駆ける獣……! 力強く、堂々たる様よ」
  (サンダース! かっこよくて、強そうだなあ)

凛「いま、バッジは6個……もうすぐで、ポケモンリーグに手が届く」

凛「すぐに蘭子の立つところまでたどり着いて見せるよ」

蘭子「ククク……心躍るわ」
  (楽しみにしてるね!)

蘭子「あっ、そうだ! 私今挨拶回りの途中だったんだ!」

凛「あっ、ご、ごめん、時間とらせちゃったかな」

凛(普通に離すこともできるんだ)

蘭子「あ……ご、ゴホン……気に留めるな」
            (ううん、大丈夫)

蘭子「しかし、間もなく別れの刻……」
  (でも、もう行かなきゃっ)

凛「わかった……じゃあ、ポケモンリーグで待っててね」

蘭子「心得た……!」
  (うん!)

蘭子「では……闇に飲まれよ!」ビシッ

凛「……」

凛「蘭子も来てるなんて、びっくりしたよ」

凛「ポケモンマスターへの道……今はもう、夢じゃなくて、現実に見えてきてる」

凛「絶対に、辿り着いてやる……!」

凛「あ、また小さく手を振ってる……かわいい」フリフリ



「驚いたな。まさかチャンピオン蘭子と知り合いとは」

凛「! ……あ」

凛「晶葉」

晶葉「やあ。船の上以来だな」

凛「晶葉もこのパーティーに招待されてたんだ」

晶葉「まあな。これでも私は結構エラくてスゴい人間だからな」

凛「自分で言っちゃうの……?」

晶葉「科学者たるもの、物事を客観的に見る目を持つべきなんだよ」

晶葉「ま、私はあまりこういった煌びやかなパーティーは得意ではないんだがな……」

晶葉「白衣が無いとどうにも落ち着かんよ」

晶葉「しかし、君もこのパーティーに参加してとはな」

凛「友達のジムリーダーの夕美に招待状を貰ってね」

晶葉「なるほど」

晶葉「そういえば、さっきサンダースを出していたな。私にも見せてくれるか?」

凛「わかったよ……かみなりのいし、使わせてもらったよ。ありがとう」ポンッ

晶葉「礼には及ばないさ……ふむ、綺麗な毛並だ。素晴らしい……やはりいいものだな」ナデナデ

サンダース「ダース」

晶葉「だが、まさか蘭子から貰ったタマゴだったとは驚いたぞ」

凛「そういえば言ってなかったっけ」
  
晶葉「……実を言うとな、蘭子にイーブイを譲ったのは、この私なんだ」

凛「えっ?」

晶葉「蘭子もイーブイの進化系ポケモンを持っているんだよ。その子は、私が譲ったイーブイというわけだ」

凛「へえ、そうなんだ」

晶葉「……おや?」

凛「? どうしたの?」

晶葉「いや、あれは……」

凛「?」

凛「……」

凛「あっ!」

P「へぇ~、そうなんだ」

「はい、うふふ……」

凛「モバP!?」

晶葉「なんだ、知り合いか?」

凛「男の方はね。幼馴染というか、古い知り合いというか」

晶葉「なるほど……女の方は知らないのか?」

凛「そうなるね……知ってるの?」

晶葉「2人ともな。モバPとは以前合同で研究をしたことがある」

凛「……女の方は?」

晶葉「知り合いではないがな。まゆといったかな。資産家の娘だそうだ」

凛「へぇ……」

まゆ「モバPさん、とっても素敵な方ですね……♪」

P「ははは、ありがとう」

凛「~~っ」ダバダバ

晶葉「おやおや……おい、飲み物こぼしてるぞ」

凛「え……あっ」



P「ん? 凛!?」

晶葉「こっちに気づいたようだな」

凛「……」

P「お前、なんでこんなとこにいるんだ?」

凛「夕美に招待状を貰ったんだよっ」

P「おいおい、なに怒ってんだよ」

凛「…………別に怒ってないし」

まゆ「モバPさん、こちらの方々はぁ?」

P「ああ、こっちは凛、まぁ、妹みたいなもんさ」

凛「……」ムスッ

まゆ「まゆです。凛ちゃん、よろしくおねがいしますねぇ?」

凛「……よろしく」

P「晶葉博士も、久しぶり」

晶葉「うむ、久しぶりだな」

まゆ「……」ジィー

凛「……」ジッ

P「……?」

まゆ「……うふふ」

まゆ「それではまゆはここで失礼しますね♪」

P「ん……あ、ああ」

まゆ「……また、会いましょうねぇ……うふふ」

凛「……っ!?」ゾクッ

晶葉「なんだか不思議な雰囲気の娘だな」

P「凛、どうした?」

凛「…………」

凛「ううん、何でもない」

P「?」

晶葉「……おっと、そろそろ私も失礼させてもらうよ」

P「晶葉博士も?」

晶葉「あとは2人でゆっくり楽しとむといい」

晶葉「二人とも、何か困ったことがあったらラボを訪ねてくると良い。歓迎するぞ」

凛「ありがとう、晶葉」

晶葉「なに。その時はまたサンダースを見せてくれ」

凛「わかったよ……じゃあね」

凛「随分と楽しそうだったね。鼻の下伸ばしてさ」

P「そんなに怒るなよ」

凛「怒ってないってば」

P「はいはい……で、旅の方はどうだ?」

凛「まあ、順調かな」

P「そりゃよかった」

凛「ていうか、モバPってこんなパーティーに招待されるほど偉かったんだ?」

P「メインは俺の上司さ。俺はおまけみたいなもんだよ」

凛「へえ」

P「こんな所で凛と合うとは思ってなかったが……」

凛「私もだよ」

P「ま、元気そうで何よりだ」ポン

凛「……」ムゥ

P「最近はシンデレラ団なんて妙な連中がいろいろやってるみたいだけど、お前も気をつけろよ?」

凛「わかってるよ。そんなに子ども扱いしないでよ」

P「ははは、俺から見ればまだまだ子どもだよ」

凛「……」

P「ま、そんなわけでこれからも応援してるからさ。頑張れよ」

凛「……うん」

P「未央や卯月にもよろしくな」



「おや、モバPくん。そちらの御嬢さんは?」

P「……っと、凛」サッ

凛「?」

P「いやぁ○○さん、うちの妹ですよ。はは」

「ふぅむ……」ジロジロ

「なかなか、良い娘そうじゃあないか」

P「……どうでしょうね」

P「おっと、そろそろ時間だなぁ、凛、行くぞ」グイッ

凛「ちょっ」

「なっ、待ちたまえ!」

P「ははははは、失礼しまーす」

会場外

P「……もう大丈夫かな」

凛「……さっきの人は?」

P「どっかの企業の社長とかだったかな。……危ないところだった」

凛「……」

P「金持ちのお偉いさんなんかも来るパーティーだからな……」

P「色々良くない噂を聞く奴も来るんだよ。シンデレラ団に出資してるなんて噂のある奴もいるくらいだ」パッ

凛「あっ……」

凛(手……)

P「まゆちゃんや晶葉博士みたいな強いバックのいる子ならまだしも、凛は普通の女の子だしな……目を着けられやすいのかも」

P「ああいうのがいるから、俺もあんまりこういうパーティーは好きじゃないんだよ」

凛「でもそれで、モバPは大丈夫なの?」

凛「……守ってもらって、嬉しかったけどさ」ボソ

P「あー、まあ何とかなるだろ。俺の上司も結構偉いしさ」

凛「それならいいんだけど……」

P「とにかくお前はもう戻るのは無理そうだな……せっかくのパーティーだが、構わないか?」

凛「大丈夫だよ。私もこういうのはあんまり肌に合わないって分かったし」

P「今日はポケモンセンターに泊まるのか? 送ってくよ」

凛「……一人で問題ないよ」

P「……そうか。まあポケモンも持ってるし、大丈夫か」

P「俺はこのパーティーが終わったらアマミの研究所に戻るから、これでお別れだな」

凛「そうだね……」

凛「モバP、上司が偉い人だからって、さっきの奴みたいなことしちゃダメだよ?」

P「バッカお前、俺がそんなことすると思うか!?」

凛「ふふ、冗談だよ……久しぶりに会えて、嬉しかったよ」

P「お、おう……」

凛「じゃ、そろそろ行くよ。……またね」

P「……気を付けてな」

凛(……パーティーの雰囲気には馴染めなかったけど、蘭子や晶葉……それにモバPにも再開できたし、まあ良かったかな)

凛(…………ただ)

凛(……気になったのは、あのまゆって子が立ち去るときに感じた……)

凛(まとわりつくような、そんな感じの不気味な気配っていうか……殺気?)

凛(いやいや、殺気って)

凛(……まさかね)

凛(それより、次のジム……ホシイジムだ)

凛(いよいよ7個目……気合入れていかないと)

凛(……頑張ろう)

まゆ「モバPさん……本当に素敵なお方でした……」

まゆ「運命って、こういうことだったんですねぇ……♪」

まゆ「うふふ……」

まゆ「でも……」

まゆ「凛ちゃん、ですか……」

まゆ「邪魔、ですねぇ……うふふ」

【急募】まゆに似合うポケモン

ポンコツままゆが好きです。愛の深いまゆもいいですけどね
引っ張った割にパーティーはまゆ登場以外は特に何もなかったですね。書いてから気付きました

今回はここまで。次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

皆さんありがとうございます
色々な意見があって面白いですね。参考にさせてもらいます
安直にラブカスとか考えてた自分をぶん殴ってやりたいぜ!

短いですが、投下します
今回からはシリアスパートです

ホシイシティ

バサッ

凛「ありがと、ムクホーク」

ムクホーク「ムク」

凛「やっぱり空からだと早いね……ちょっと怖いけど」

凛「……」

凛(街の様子は……)

凛(景観自体は大分綺麗になってる。ただ……)

凛(人の雰囲気自体は変わってない……)

凛(相変わらずなんとなく居心地悪い……)

凛(相変わらず刺すような視線を感じるよ)

凛(……はやくジムに行こう……)

ホシイシティジム

凛「たのもー」ガチャ

凛「いるかな……」

ドン

凛「!」

凛「もしかして、誰か先客……?」

ドサッ

「……これで決着ですね」

「うう……そんな」

凛「あれは……卯月!」

卯月「! ……凛ちゃん……」

「……お知り合いですか」

凛「卯月……!」

凛「!」

凛「何、これ……」

バシャーモ「バシャ……ッ」

卯月「バシャーモ、大丈夫!?」

凛(どう見ても必要以上に傷つけられてる……ひどい)

凛「ちょっと、これはどういうこと?」

「どういうこと? ナナはジムリーダーとしての役目を果たしただけです」

凛「……ナナ? アンタがジムリーダーだって?」

菜々「そうです。このホシイのジムリーダー、菜々と言います」

凛「どう見たってやりすぎでしょ。こんなにまで痛めつける必要はないじゃない!」

菜々「ナナは普通にバトルをしただけです。必要以上に傷ついたというのなら、それは挑戦者さんとそのポケモンが弱いからなのでは?」

卯月「……ッ」

凛「ッ!」ブチィ

凛「……それがっ! ジムリーダーの、いや、ポケモントレーナーの言う事!?」

菜々「……ジムリーダーだから。いえ、ポケモントレーナーだからですよ」

凛「どういうこと!?」

菜々「ポケモントレーナーには、何よりも! 強さが! 力が!」

菜々「……必要なんですよ!」

凛「ふざけないで……!」

菜々「ふざけてませんっ!!」

菜々「何も知らないくせに……! 何も知らないくせに、勝手なことを言わないでください!」

菜々「気付いたんですよ……いえ、思い知らされたんです!」

菜々「ナナには、力が無かった……!」

菜々「だから……あんな事になったんですよ!」

凛「…………」

菜々「だから菜々は、バトルで容赦はしないことにしました。逆に容赦してもらう必要もありません」

卯月「うぅ……」グスッ

菜々「そうしなければ、お互いに強くなれないと考えていますから」

菜々「…………ナナは、間違っていません」

菜々「……間違っていないはずです」

凛「……言いたいことはそれだけ?」

卯月「……凛ちゃん」

菜々「…………喋りすぎちゃったみたいですね」

菜々「凛ちゃん……と言いましたか。あなたも挑戦者ですよね」

凛「……そうだね。7個目のバッジを手に入れに来たよ」

菜々「受けて立ちますよ……ポケモンバトル、始めましょう」

凛「……さっき卯月とポケモンバトルしたばかりじゃないの?」

菜々「……問題ありません。先の戦いでは大したダメージを負いませんでしたので」

菜々「このままで行けます」

卯月「……」

凛「どこまでも……!」ググッ

菜々「ナナが得意とするのはノーマルタイプのポケモンです」

凛「…………」

凛「待って」

凛「勝負する前に、私と約束して」

菜々「……何ですか?」

凛「この勝負、私が勝ったら……謝罪してもらうよ」

凛「ポケモンを必要以上に傷つけたことを……!」

菜々「……」




凛「そして……」

凛「卯月を……私の親友を! 侮辱したことを!!」

菜々「……」

卯月「凛ちゃん……」



菜々「……わかりました。約束しましょう。いくらでも謝罪しますよ」

菜々「ナナに『勝てたら』……の話ですけど」

凛「……」

菜々「使用ポケモンは4体です」

菜々「行ってください、ミミロップ!」

ミミロップ「ミミ!」ポンッ

ミミロップ ノーマル うさぎポケモン
警戒心がとても強く、危険を感じると軽やかに飛び跳ね、逃げてしまう
特に耳に関してはデリケートで、迂闊に触るべきではない
年に2回体毛が生え変わる

凛「行って……モノズ!」

モノズ「モノ!」ポンッ

凛(……この菜々って人)

凛(力を求めてるって理由は……なんとなく察しが付く)

凛(押し潰されかけてるんだ……ジムリーダーとしての、責任に)

凛(シンデレラ団がこの街を占拠したとき、何もできなかった)

凛(街で一番のトレーナーである自分が、街を、皆を、助けなければならなかったのに)

凛(そんな重すぎる責任を、一人で背負いこんで)

凛(二度と同じことを繰り返さないためにも、強さに固執している)

凛「……」

凛(同情はするけど、この人の考え方は絶対に認めない)

凛(勝って、考えを改めさせて、卯月に謝らせる……絶対に!)

凛「だから……力を貸して……モノズ!」

モノズ「モノ!」

・ゲッコウガ ♂ Lv.44 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.42 いかく
とっしん/つばめがえし/インファイト/こうそくいどう
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.42 すなかき
じしん/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.41 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.41 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/たたきつける/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

今回はここまで
菜々さんがヒールっぽくなってしまいました。ごめんなさい。一応もう少しフォローは入れるつもりです

ノーマルジム、センリさんとアカネには相当苦労させられた記憶があります
アロエさんやチェレンにはさほど苦労しませんでしたけどね

次回投下は明後日以降になるかと
読んでくださった方、ありがとうございました

いっぱいレスが付くわレイナサマをあんたんしてリセットした直後に2枚目もあんたんするわ
芳乃ちゃんがストライクゾーンど真ん中直撃するわで幸せです

今回も少しだけですが投下します

少し前 フタミシティ

凛「モノズ、出てきて」ポンッ

モノズ「モノー!」

凛「……」

モノズ「モノ……」フーッ フーッ

凛(やっぱり、まだ完全には心を開ききってくれないみたい)

凛(一応実力は認めてくれてるのか、バトルでの指示は聞いてくれてる……けど)

凛(一旦我を失うと、そうもいかなくなっちゃう……)

凛「どうしたら良いんだろう……」

愛海「そういう時はポケモンと触れ合うのが一番だよ!」ピョコ

凛「!」ビクゥ

凛「アンタは確か……」

愛海「愛海だよ!」

凛「ああ、ポケモンセンターに居た」

愛海「別に働いてるわけじゃないんだけどねー」

凛「それで、急にどうして話しかけてきたの?」

愛海「いやあ、何やらポケモンとの接し方に悩んでるみたいだったから、アドバイスしてあげようかなーって!」

凛「はぁ……」

愛海「そしてあわよくばお姉さんのそのふたごやまをいただこうかなと」ボソッ

凛「?」

愛海「いやいや、何でもないよっ」ゴホンッ

愛海「それで、ポケモンと仲良くなるには、バトルをこなすのも勿論だけど、それ以外にもいろいろ方法はあるんだ」

愛海「散髪したり、好みのきのみを上げたり。やすらぎのすずなんてアイテムもあったりするよ」

凛(やすらぎのすず……そういえば晶葉に貰ったのがあったっけ)

愛海「中でも効果的なのは、ポケモンと直接コミュニケーションを取ること!」

愛海「巷じゃ『ポケパルレ』なんて呼ばれてるね」

愛海「ポケモンと一緒に遊んだり、撫でてあげたり、お菓子を食べさせたり……」

愛海「そんな感じで絆を深めると、ポケモンもトレーナーを信頼して、トレーナーの為に頑張ってくれたりするんだよ」

凛(トレーナーの為に頑張る……か。夕美にもそんな感じの事を言われたっけ)

愛海「てなわけで、あたしからのプレゼント!」

凛はポフレを手に入れた!

愛海「それがさっき言ってたお菓子だね。基本的にはどんなポケモンでも食べられるものだよ」

愛海「言っておくけど、ポケモン専用だからね。人間が食べてもお腹壊すだけだよ?」

愛海「前にポフレを食べちゃった人をその人のポケモンが運んできてさ。色々大変だったんだよ……」

凛「色々とありがとうね。大した知り合いでもないのに」

愛海「いやいや、可愛い女の子が困っているのを放っておけなかっただけだよ!」

凛「なにかお礼を……」

愛海「いやいやぁ、お礼なんていいよ……」

愛海「ただ……」

愛海「その胸を揉ませてくれたらねーーーーッッ!!」バッ

凛「!?」

愛海「アハハハハァー! 隙ありぃ!!」

愛海「もらったァァァァァァァ」



清良「愛海ちゃん?」

愛海「へっ?」

清良「……」

愛海「……」

清良「…………」

愛海「…………」

清良「………………」ニッコリ

愛海「………………」タラリ 

<ああああああああああああああああああ 

凛「な……何だったの……?」

凛「ま、まあとにかく、『ポケパルレ』……か」

凛「確かに、私はバトルばっかりで……触れ合いが足りなかったのかも」

凛「……」

モノズ「モノ」

凛「ハナコとはよく遊んだから……同じ感覚でいけるかな……?」ソッ

ナデナデ

モノズ「……」

ガブッ

凛「」

……………

凛(なんだかんだあったけど、それなりにモノズとは仲良くなれた……はず。多分)

凛「大丈夫……モノズを信じて」

凛「りゅうのはどう!」

モノズ「モノ」ゴォッ

菜々「かわしてピヨピヨパンチです!」

ミミロップ「ミミ」ピョンッ

ドカッ

凛「くっ、ピョンピョン跳ねてすばしっこい……!」

菜々「追撃行きます! とびげり!」

ミミロップ「ミミッ」ピョンッ

凛「モノズ……!」

モノズ「モノ……」

モノズ「モノッ!」サッ

ミミロップ「ミミ!?」

ドカッ

菜々「……!」

ミミロップ「ミミッ……」ズキ

凛「……!」

凛(モノズが自分で判断して、避けた……!)

凛「それに、ちょっとやそっとじゃ動揺しなくなったみたいだね……!」

凛「モノズ、かみくだく!」

モノズ「モノー!」ガブゥ

ミミロップ「ミミィッ……」

凛「これでどう!?」

菜々「まだです……立ってくださいミミロップ!」

ミミロップ「ミミ……ッ」ボロッ

凛「……っ」

菜々「どうしました? まだ終わってませんよ」

凛「……普通ならもう戦えないはずでしょ」

菜々「でも、ミミロップはちゃんと立っています。戦えます」

凛「……」

凛「……じゃあ、立てなくすればいいんだ?」

凛「一旦戻って、モノズ」ポンッ

凛「頼んだよ……サンダース!」

サンダース「ダース!」ポンッ

菜々「ちゃんと立てなくすれば素直に負けを認めますよ……とびげりです!」

ミミロップ「ミミッ……」ピョンッ

凛「……それじゃあこういうのはどう?」

凛「さっきより全然遅いよ……サンダース、でんじは!」

サンダース「ダース」ビリリッ

ミミロップ「ミミ!」バチチッ

菜々「!」

凛「ただでさえフラフラなのに、全身痺れれば……まともに立っていられないでしょ?」

ミミロップ「ミ……!」ガクッ

菜々「……なるほど」

菜々「ミミロップ、戻ってください!」

菜々「……ナナは、凛ちゃんの事を少し見くびっていたようです」

菜々「ですが、ここからはそうはいきませんよ……ナナの次のポケモンです」

プクリン「プク!」ポンッ

プクリン ノーマル/フェアリー ふうせんポケモン
弾力性に富んだ体は、息を大きく吸い込むことでまるで風船のように変化させることができる
キメ細やかな毛皮に包まれており、高級品として扱われている

菜々「さあ……行きますよ!」

プクリン「プク!」

凛「続けて頼むよ……サンダース!」

サンダース「ダース!」

今回はここまで

プクリンといえばあくのだいまおうこと、おやかたさまの印象が強いですね
てんさいププリンのエピソードもいい話でした

次回投下は明後日になるかと。読んでくださった方、ありがとうございました

投下します

http://i.imgur.com/dJ2kbsd.png
個人的に探検隊で苦戦したボスはライボルトとラクライの群れですかね
自分ミズゴロウでパートナーがピカチュウだったもので


菜々「おうふくビンタです!」

プクリン「プク!」バッ

凛「躱してでんじは!」

サンダース「ダース!」ビビビ

プクリン「プクッ!」バチッ

菜々「またですか……」

凛「単純だけど、効果的でしょ?」

菜々「状態異常を操るのはバトルの基本ですからね。それではこちらも」

菜々「プクリン、うたってください!」

プクリン「プ~プクリ~ン♪」

サンダース「!?」ピク

凛「しまった、サンダース!」

サンダース「ダー……ス」ガクッ

凛「サンダース……!」

サンダース「……ZZZ」スヤ……

菜々「いくら痺れて体を動かし辛かろうが、眠っている相手くらい簡単に倒せますよ」

凛「……! 一旦戻って……」

凛(いや、駄目だ! 戻してもその隙をついてその次のポケモンを眠らされるだけ……)

凛(後手に回り続けるだけだ……サンダースが起きるのを信じるしかない!)

菜々「プクリン、ハイパーボイスです!」

凛「耐えて、サンダース!」

ビリビリ

サンダース「……ZZZ」

菜々「マジカルシャイン!」

プクリン「プクー!」カッ

凛「お願い……!」

菜々「とどめです……ハイパーボイス!」

プクリン「プクー……」

プクリン「プクッ!?」バチィッ

菜々「っ! マヒですか……!」

凛「サンダースッ!」

サンダース「……ダース」パチッ

菜々「! そんな!」

凛「ありがとうサンダース……かみなり!」

サンダース「ダー!」ゴロゴロ……

ドォォーーーーーン

プクリン「プク……」バタンキュー

菜々「……!」

菜々「戻ってください」

菜々「流石に言うだけの実力はあるみたいですね。でも、ここからがナナの本領発揮です」

菜々「行ってください、ホルード!」

ホルード「ホルー!」

ホルード ノーマル/じめん あなほりポケモン
耳はショベルカーのように強力で、大きな岩をも持ち上げ、粉々に砕く
工事現場では大活躍だが、仕事を終えるとダラダラとして過ごす

凛(ノーマル・じめんタイプ……相性は最悪だね……ここは退くしかない)

凛「もどって、サンダース……そして」

凛「行って、ゲッコウガ!」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコー!」

菜々「アームハンマー!」

ホルード「ホルー!」ブンッ

凛「躱して!」

ドゴォォォォォォッ

ゲッコウガ「ゲコ!?」

ボココッ ボコッ

凛「地面が……!?」

凛(とてつもない攻撃力……だけど、素早さはそこまでじゃない。ゲッコウガなら……)

菜々「甘いですよ、でんこうせっか!」

凛「!?」

ホルード「ホル」ビュンッ

ドカァッ

ゲッコウガ「ゲコ……」ズザァ

凛「でんこうせっかまで……なら」

凛「みずしゅりけん!」

菜々「でんこうせっか!」

ホルード「ホル」ビュンッ

ゲッコウガ「ゲコ」ビュン

ガガガッ

凛(速い……目が追いつかない!)

菜々「ナナには見えていますよ……いかりのまえば!」

ガブゥ

凛「!」

ゲッコウガ「ゲコォ……!」

凛「まだだよ……なげつける!」

ゲッコウガ「ゲコッ」ブンッ

凛(持たせたのはおうじゃのしるし……これで隙を作り出す!)

菜々「受け止めてください!」

ホルード「ホルー!」ガシッ

凛「!? そんなのアリ!?」

ホルード「ホル」ポイッ

菜々「さぁ……終わりですか!?」

凛「く……戻って、ゲッコウガ」

菜々「アームハンマーです!」

凛「ムクホーク!」ポンッ

ムクホーク「ムクッ!?」ドカッ

凛「ごめん、ムクホーク……」

菜々「……」

凛「いくよ、インファイト!」

ムクホーク「ムクホー!」ババッ

菜々「防御を捨てて特攻ですか! ホルード相手にいい度胸です!」

菜々「ストーンエッジ!」

ムクホーク「ムクホー!」

ホルード「ホルー!」

ドオオオオオオオオ

凛「……っ」

菜々「……」

ムクホーク「ムク……」バタンキュー

ホルード「ホル……」バタンキュー

凛「相打ち……」

菜々「……戻ってください」

凛「さあ、追い詰めたよ」

凛「約束……しっかりと守ってもらうからね」

菜々「……残念ですが」

菜々「あなたの快進撃はここで終わりです」

菜々「菜々の切り札、見せてあげましょう……ハピナス!」

ハピナス「ハピ」ポンッ

ハピナス ノーマル しあわせポケモン
一口でも口にしたなら、たちまち幸せになれるというタマゴを産む
かなしい気持ちをキャッチし、どんな遠くでも駆けつけて笑顔にするという

凛「……」

菜々「ナナのポケモンは残り一匹ですが、そちらは既にボロボロのポケモン2匹と、残り1匹」

菜々「ここから巻き返すのに、何ら問題はありません」

菜々「この勝負……ナナがもらいます」

凛「……」

凛(ハピナス…………)

凛(しあわせポケモン? どんな遠くでも駆けつけて笑顔にする?)

凛(モバP……このポケモン図鑑も随分適当なんだね)

凛(一番近くにいるはずのトレーナーが、全然笑顔じゃないじゃん)

凛「……頼んだよ、モノズ」

モノズ「モノ!」ポンッ

凛(とにかく……あれほどの自信、多分何かある)

凛「最後まで……油断せずに行くよ」

今回はここまで。次回決着です

ユッキのボイス化、おめでとうございます
本当はままゆ狙いだったのですが、美優さんをゲット出来たのでまあ満足です
やっぱパーチケって神ですわ(テノヒラクルー
http://i.imgur.com/erftz3j.png

次回投下は明日(今日)です。読んでくださった方、ありがとうございました

茄子さんは特性きょううん持ちのポケモンや
入手が面倒だったヒンバスから進化してミロカロスとか
「不苦労」または「福籠」でヨルノズク(サトシと同じ色違い)
ていうより普通に色違いを持ってそう...

ほたるがリーダーじゃなければタッグも面白かったかも
+(幸運)と-(不運)でプラスルとマイナンとか

投下します

茄子さんは、あからさまな運頼りパーティーにはしない……はず
普通に戦ったうえで、幸運を発揮して勝つようなイメージですかね
一応このssでは、運だけでは勝てないバトルということになってますので

凛「りゅうのはどう!」

モノズ「モノー!」ゴォッ

ゴォォォ

凛(直撃!)

ゴゴゴゴゴゴ

ハピナス「……ハピ」

ゴゴゴゴゴゴ

凛「……え?」

凛(ビクともしてない!? そんな……)

菜々「タマゴばくだん!」

ハピナス「ハピー」ボンッ

凛「……はっ! 避けてモノズ!」

モノズ「モノ……!」バッ

ボボボンッ

菜々「メロメロです!」

ハピナス「ハピ~」ハァト

モノズ「モノ!?」ハァト

凛「……モノズ!?」

菜々「こういう状態異常もあるんですよ」

菜々「モノズはハピナスにメロメロになって攻撃を躊躇うようになります」

凛(ハピナスにメロメロになった!?)

凛「モノズ……しっかりして!」

菜々「無駄ですよ……タマゴばくだん!」

ハピナス「ハピ」ボンッ

凛「モノズ!」

ボボボンッ

凛「……っ」

モノズ「モノ……」バタンキュー

凛「……戻って、モノズ」

菜々「さぁ……残りは2体ですね」

凛「お願い、サンダース」

サンダース「ダース……ッ」ポンッ

凛「絶対に負けない……かみなり!」

サンダース「ダァァァァス!!」ゴロゴロゴロ……

凛(どうくる……!? 防御、回避、それとも……)



菜々「受け止めてください」



凛「ッ……!?」

凛「舐め……ないでッ!!」

凛「サンダース!!」

サンダース「ダァァァァッ!」

ドォォォォン

凛「……」

ハピナス「……ハピ」ゴゴゴゴゴゴ

凛「…………そんな」

菜々「別に舐めているわけではないんですけどね」

菜々「むしろこちらのセリフですよ……ハピナスの耐久を舐めないでください」

菜々「そういえばサンダースにはでんじはがありましたね。ハピナス……しんぴのまもりです」

ハピナス「ハピー」ピピピ

菜々「これで状態異常は効きません……さらに」

菜々「タマゴうみです!」

ハピナス「ハピ」ポンッ

凛「……傷が」

菜々「さぁ……どうしますか?」

凛「……っ、でんこうせっか!」

サンダース「ダース!」ババッ

ドカッ

ハピナス「ハピッ!」

凛「!」

サンダース「ダース?」ザッ

凛(今の……)

凛(かみなりを受けた時と同じくらい、ダメージを受けた……?)

凛(でんこうせっかで?)

凛(もしかして……ハピナスは物理攻撃に対しては、それほど強くない?)

凛「それなら……突破口が見えてきた、かも……」

菜々「どうやら気付いたようですね……でも、もう遅いですよ!」

菜々「ちきゅうなげ!」

ハピナス「ハピ」ガシッ

サンダース「!?」

バッ

凛「サンダース!」

グルンッ

ハピナス「ハピ!」ブンッ

ドカァァァン

サンダース「ダース」バタンキュー

凛「……お疲れ様、サンダース」

菜々「さあ……次で最後です」

菜々「最後のポケモンも叩きのめしてあげますよ……」

菜々「そして、ナナが正しいのだと、力こそが絶対だと証明して見せます」

凛「負けないよ……私のためにも、卯月のためにも」

卯月「凛ちゃん……」

凛「……お願い、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「……ゲコ」ポンッ

凛「みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコッ」シュババババ

菜々「タマゴばくだんで相殺してください!」

ボボボン

菜々「もう一度タマゴばくだん!」

凛「よけて、ゲッコウガ!」

菜々「では、今のうちにタマゴうみで回復です」

凛(くっ……このままじゃダメ……何とかして、隙を作り出さないと……)

凛(……隙……)

凛「! ゲッコウガ、――――――」

ボボボボボン

菜々「……」

菜々「…………終わりですか?」

凛「終わってないよ」

菜々「!」

凛「ゲッコウガ―――――――――」

凛「なげつける!」

菜々「!? なげつける道具はもう……」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ブンッ

ハピナス「ハピ!?」ドカッ

菜々「おうじゃのしるし……!」

菜々「まさか……ホルードが捨てたのを、拾って……!?」

凛「捨てるならもっと遠くに捨てておくべきだったね……ホルードが抉った地面に落ちてたよ」

凛「追撃行くよ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュ

菜々「ハピナス! 立ってください! 立つんです! 立ちなさい!!」

ハピナス「ハピ……」

凛「ポケモンを……そんな風に扱うアンタなんかに、私たちは負けない!!」

凛「みずしゅりけん!!」

ゲッコウガ「ゲコォォォ!!」

ドォォォォォォォン

ハピナス「ハピ……」ガクッ

菜々「ナナの……負けです、ね」

菜々「戻ってください、ハピナス」

ハピナス「ハピ……?」

菜々「っ……」

菜々「そんな眼を、しないでください……」

菜々「ナナは……」

凛「……」

凛「…………約束だよ」

菜々「……わかってます」



菜々「ナナが、間違っていました……」

菜々「力を、強さだけを求めて、他は何も見えなくなって……」

菜々「そのせいで、不必要に卯月ちゃんのポケモンを傷つけてしまって……その上馬鹿にして……」

菜々「許してもらえるとは思っていません……ですが」

菜々「卯月ちゃん! 本当に、本当にごめんなさい!!」ガバッ

凛「……どうするの、卯月?」

卯月「え……っと、その」

卯月「頭を上げてください、菜々ちゃん。……私、怒ってません」

凛「……卯月」

卯月「確かに、最初はどうしてこんなひどいことをって、思ったけど……」

卯月「きっと菜々ちゃんにも、きっと理由があったんだって。本当は悪い人じゃないんだって」

卯月「そう、思ったんです……」

卯月「街の人にも聞きました! 菜々ちゃんは、優しくて、強くて、でもちょっとおっちょこちょいな、頑張り屋さんの女の子だって」

卯月「だから、バトルをして、ギャップを感じてビックリしちゃったけど……」

卯月「今は、菜々ちゃんを信じます」

菜々「……」

凛「はぁ……まったく、卯月は本当にお人好しだね」

凛「まあ、そこが卯月の良いところでもあるかな」

卯月「凛ちゃん……私、凛ちゃんが私の為にあんなに怒ってくれて、嬉しかったよ」

凛「そっ、それはまあ……何というか、ついカッとなっちゃって」

卯月「ありがとう、凛ちゃん!」

凛「~~~~~っ」

凛「コ、コホンッ」

凛「ねえ、卯月もこう言ってることだし、謝罪はもういいからさ、事情を詳しく話してくれないかな」

菜々「……」

菜々「分かりました……お話しますから、ひとまず場所を移しましょう。お茶くらいなら、出せますから」

…………

菜々「まずは、凛ちゃんにこれを」

凛はレトロバッジを手に入れた!

凛はわざマシン「しんぴのまもり」を手に入れた!

凛「……ありがと」

菜々「……まずは、本当にごめんなさい……そして、ありがとうございます」

菜々「……2人のおかげで、自分の愚かさに気づくことが出来ました」

凛「それはもういいって」

菜々「それでは、菜々の知っている範囲でなら、話せることはお話します」



菜々「あれは、少し前……1ヶ月ほど前でしょうか、この街はシンデレラ団によって占拠されました」

菜々「目的はこの街に眠るという伝説のポケモン……その調査と確保だと思います」

菜々「この街の西部……湖の上には、神殿があるんです」

菜々「そこをいろいろ調べて、その間警察やポケモンリーグの介入を防ぐために、街を1つ丸ごと人質としたんです」

菜々「人質ですから、建物は壊されたりしましたが、人やポケモンへの被害は最小限にとどまりました」

菜々「数日間街を占拠し続けた奴らは、これ以上の調査は無駄だと判断したのか、あっという間に消えてしまいました」

菜々「ナナは……その間、何もできなかったんです」

凛「……」

菜々「ナナはその時、街の外にいたんじゃなく、街の中に居たんです……!」

菜々「街が占拠される様子を、何もできず、ただただ立ち尽くすことしか出来なかった……!」

菜々「それだけじゃありません……ナナは、大事な人を守ることができませんでした!」

菜々「この街には、昔から広い土地を所有する地主さんがいるんです」

菜々「菜々も随分とお世話になっていました」

菜々「地主さんには娘さんがいました」

菜々「本が好きで、おとなしい人でしたが、とても聡明で、美しい人でした」

菜々「その娘が、事件の際にシンデレラ団に連れ去られたんです」

菜々「おそらく、伝説のポケモン絡みの事です。その娘は、神話に精通した考古学者でもありましたから……」

菜々「その娘が小さい頃から、ナナは知っていました。屋敷に招かれて、ポケモンについて教えたこともあります」

菜々「そんな大事な人を、ナナは……!」

凛「待って……今、地主の娘で、考古学者って言った?」

菜々「……? はい……」

凛「一応聞くけど、まさかその娘って文香って名前……じゃないよね?」

菜々「! ど、どうして知ってるんですか!?」

凛「やっぱり……! 前に一度、ガナハで会ったんだ。シンデレラ団の下っ端と、こずえって女の子と一緒にいた」

菜々「こ、こずえちゃんもですか!?」

凛「……そっちについても、知ってるんだ」

卯月「?? ……??」

菜々「こずえちゃんについては、菜々もよく知らないんです……どうやらその地主さんが知人から預かっている子だそうですが……」

菜々「ナナもあまり会ったことはありませんから、詳しくは……」

菜々「とにかく、菜々はジムリーダーとしての役目を何一つとして果たせませんでした……」

菜々「それなのに」

菜々「街の人は、ナナを責めませんでした」

菜々「街を守るべきジムリーダーのナナが、何もできなかった、いえ、しなかった!」

菜々「それなのに、何も……! 逆に、こういうんです」

菜々「『菜々さんのせいじゃない』『菜々さんは悪くない』」

菜々「大事な娘を攫われた地主さんでさえ、菜々を責めなかったんです!」

菜々「菜々にとって、それは苦痛でした……直接罵倒される方が、よっぽどマシです」

菜々「力があれば、悪を倒す強さがあれば、こんなことにはならなかったんでしょうか」

菜々「それからです、ナナが強さに取り憑かれるようになったのは」

凛「……事情は大体分かったよ」

卯月「うう……酷いよ、そんな話……」

菜々「卯月ちゃん……」

凛「……」

凛(文香って人は、故郷を襲ったわけじゃなかった……)

凛(じゃあ、どうしてシンデレラ団に居るの?)

凛(文香って人も何か止むを得ない事情がある……?)

凛(あの下っ端たちの様子から、それなりに手厚く扱われてるはず……奴らにとって、よっぽど大切な存在なんだ)

凛(シンデレラ団の目的は伝説のポケモンを使って世界征服をすること……あくまで表面上は)

凛(こずえって子のことも気になる……)

凛(駄目だ、話を整理するつもりが余計にこんがらがってきた)

凛(シンデレラ団……本当の目的は、何……?)

今回はここまで
シリアスパートはまだ続きます
そろそろ話にボロが出てきそうで怖いです
シリアスを書くのは苦痛ではないんですが、そろそろほのぼのSSが書きたくなってきてしまいました

次回投下は明日の予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

投下します

ナナサンハジュウナナサイデスヨ。

8番道路

卯月「未央ちゃんは、シジョウシティで修業してるんだっけ?」

凛「確かそう言ってたね。強いトレーナーが沢山いるからって」

卯月「凄いなあ、2人とも。私なんかまだバッジも5個しか集まってないよ」

卯月「2人に追いつけるのか、不安になっちゃうよ」

凛「……だから、卯月はもう少し自信を持つべきだって」

卯月「うーん……」

凛(あの後、2人でシジョウシティを目指すこととになった)

凛(久しぶりに3人で会おうという、卯月の提案だ)

凛(ちなみに卯月は、菜々へのリベンジは7個のバッジを集めてからにすると決めたらしい)

凛(きっと卯月なら今度こそ勝てる……私はそう信じてる)

卯月「シジョウまではあとどれくらいだろう?」

凛「うーん……地図を見る限りだと、徒歩じゃ結構かかりそうだね……」

凛「空からなら早いんだろうけど、さすがにムクホーク1匹じゃ2人乗りは無理だろうし……」

凛「自転車でもあれば便利なんだろうけどね」

「それなら、車なんてどうだい?」

卯月「!」

凛「!」

ブロロン ブロロン

凛「真奈美さん」

真奈美「やあ。久しぶりだね」

菜々「ナナはさっきぶりですね……」

卯月「菜々ちゃんも!」

真奈美「これからシジョウへ向かうところだ。良かったら乗りたまえよ」

車内

卯月「菜々さんはどうしてシジョウに?」

真奈美「これからシジョウで警察とジムリーダー達による会議が開かれる」

真奈美「今は私とユッコ君の2人でジムリーダー達を集めて回っているところさ」

凛「……となると、やっぱりシンデレラ団の件で?」

真奈美「まあ、そうだな」

真奈美「……」

真奈美「菜々さんの件については、礼を言うよ。以前の会議の時から、様子がおかしかったからな」

真奈美「今回の会議で様子を見て、駄目だと判断したら私が直接手を施そうかと考えていたところだったんだよ」

菜々「真奈美さん、どうしてナナのことを『さん』付けするんです!?」

真奈美「ハッハッハ」

菜々「真奈美さん!!」

真奈美「ともかく、ありがとう」

凛「私は、別に……」

真奈美「だが、礼とは別に説教もさせてもらうぞ?」

凛「!?」ビク

真奈美「何やら日菜子君に情報を流させたり、菜々さんにもいろいろ聞いたそうじゃないか」

凛「そ、それは……」

真奈美「私と交わした約束、忘れたわけではないだろう?」

真奈美「直接関わらなければいいというわけじゃないんだぞ、まったく」

凛「すいません……」

真奈美「何度も言うが、君たちは何も心配することなく、旅を続ければいい」

真奈美「わかったか?」

凛「はい……」

真奈美「よろしい」

…………

真奈美「さて……着いたぞ」

真奈美「ここが私の街……シジョウシティだ」

シジョウシティ
ポケモンリーグを目指す強者が集まる街
バトルフィールドが多く存在し、あちこちでバトルが発生するが治安は良い
バトルの観戦目当てで街を訪れる観光客も多いとか

真奈美「会議はすぐに始まる。2,3時間程で終わるだろうが、そのころにはもう夜だ」

真奈美「ジム戦がしたいというのなら明日、受けよう」

凛「わかりました……ありがとうございます」

卯月「ありがとうございます」

真奈美「構わんよ。さて……菜々さん、行こうか」

菜々「ですから! 『さん』付け!!」

凛「じゃあ、まずはポケモンセンターに行って部屋を取ろうか」

卯月「そうだね、その後、未央ちゃんを探そう!」

凛「とはいっても……」

卯月「そう簡単には見つからないよね……」

凛「広い街だし、当然だけどね」

卯月「どうしよう……」

凛「未央が居そうな場所を当たるのが一番だとは思うけど」

卯月「未央ちゃんの良そうな場所かぁ……」

卯月「ショッピングが趣味だし、デパートとかかな?」

凛「それか、バトル施設とかかな……」

凛「バトル施設はいっぱいあるから、まずはデパートに行ってみよう」

デパートSENKAWA

ちひろ「いらっしゃいませー!」

凛(本当に何であの人はどこにでも現れるんだろうか)

卯月「凛ちゃん! まずはあっち行ってみよう!?」

凛「卯月……目的を忘れないでよ?」

凛「……で」

凛「未央は見つからなかったけど、荷物は増えました……と」

卯月「あはは……ごめん」

凛「良いよ別に、私もいろいろ買っちゃったし」

卯月「デパートとかに来ると、ついつい買っちゃうよね」

凛「まあ……わかるよ」

卯月「そういえば、売り場に放置されてた段ボールの中にいろいろ電化製品があったけど、なんだったんだろう」

凛「あったね、そんなの……」

卯月「もう暗くなっちゃったね」

凛「そうだね……今日はもう戻ろう」

卯月「未央ちゃん、もしかしてもう街を出ちゃったのかな?」

凛「……どうだろう……」

翌日

ザー……

凛「雨、か……」

卯月「おはよう、凛ちゃん」

凛「おはよ、卯月」

卯月「いよいよ凛ちゃんは8個目のジムへの挑戦、だね!」

凛「そうだね……真奈美さん……きっと、強力な相手だけど……勝つよ」

卯月「私も、気合入れて応援しちゃうね!」

凛「うん、ありがと」

卯月「早速ジムに向かう?」

凛「そうだね……昨日の晩で調整は済ませたから、いつでも戦えるよ」

凛「ご飯を食べたら、行こう」

…………

真奈美「やあ」

菜々「おはようございます、凛ちゃん、卯月ちゃん」

凛「真奈美さん、菜々も」

真奈美「ジム戦、だろう?」

凛「わざわざ待っていてくれたんですか?」

真奈美「ああ。実を言うと、君との戦い、とても楽しみにしていたんだよ」

凛「え?」

真奈美「ジムリーダーの皆から、君の話を聞いたよ」

真奈美「皆、君のことを高く評価していた」

真奈美「そこで、君との戦いの為に特別なステージを用意したのさ」

凛「特別な……ステージ?」

真奈美「この街では偶に非公式のバトル大会が開催されるんだ」

真奈美「そこで使用されるスタジアムを借りられるよう手配した」

真奈美「少し変わったギミックのステージでね……一味変わったバトルが楽しめるのさ」

真奈美「ああ、ジムリーダーの皆も君と私の戦いを見たいとのことだよ」

真奈美「観客はジムリーダー、フィールドは特殊なスタジアム……なんとも燃えるじゃないか」

真奈美「そういうわけで、ジムとは別の場所を使用するから、迎えに来たのさ」

卯月「凄いね、凛ちゃん……!」

凛「う、うん……」

凛(ジムリーダーの皆に見られながら、戦うのか……何か、緊張してきたかも……)

真奈美「このポケモンセンターからはそう遠くない、歩いて向かおうか」

ザーーーーーー……

卯月「……?」

凛「卯月、どうしたの?」

卯月「んん……」

卯月「!」

卯月「凛ちゃん、あそこ!」

凛「?」

ザーーーーー……

「……」

凛「あれ……未央!?」

真奈美「? どうした?」

凛「未央!」

卯月「未央ちゃん!?」

未央「……しまむー……しぶりん」

卯月「どうしたの、未央ちゃん! 傘も差さないで、こんなところに……」

未央「……」

凛「未央、風邪ひくよ……ほら」

凛「何かあったの?」

未央「二人とも……」

未央「――――――――――――ちゃった」

凛「……」

卯月「……え?」



未央「私のポケモン……盗られちゃった……!!」ポロッ……


今回はここまで

次回の投下後、つまり次の次の投下から次スレに突入予定です
今のタイトルに2を付けるだけなのもなんだか味気ないかなと、現在次スレのタイトル考え中です
なかなか案が浮かびませんが……
何かいい案があれば、是非提案してください

次回投下は明後日予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

菜々さん、木場さんと、たぶん肇か中盤から留守がちのユッコ以外は勝ってるんだから卯月も戦績十分やん

投下します
タイトル案はまだ考え中ですが、色々と参考にさせてもらいます

>>914
強さの差が上手く表現できなくてすいません……
卯月の自身の無さは2人に比べバッジゲットが遅れていることや、菜々さん戦による影響……ということで
ポテンシャル自体は凛が一番高いですが、3人の間で大きな差はないと考えています
凛を主人公、未央をチェレンとするなら、卯月はベルといったところでしょうか

ザーーーーーー

凛「どういう……事……!?」

卯月「盗られた……って」

未央「……そのまんまの意味だよ」

未央「前に……テレビをジャックした人に負けたって言ったでしょ?」

凛「それって……シンデレラ団の?」

未央「そいつをたまたまこの街で見かけたから、悪いヤツだって分かってたし、懲らしめるついでにリベンジするつもりでバトルを挑んだんだ」

未央「……バトル自体は別に普通だったよ。相変わらずめちゃくちゃ強かったけど、それでも前よりかは差は詰められたと思った」

未央「……結局、私は負けた」

凛「……」

未央「私がポケモンをボールに戻した次の瞬間だった」

未央「アイツは私の方に歩み寄ると、堂々と、自然に、一瞬で私のボールを全部を盗って行った」

未央「その間、私は何もできなかった……足がすくんで、一歩も動けなかったんだ」

ヘレン『ヘイ、パッションガール。見事な成長ぶりね……でもまだまだだわ』

ヘレン『もっと先を目指したいというのなら……追いかけてきなさい』

未央「そう言って、去って行った……」

卯月「未央ちゃん……」

未央「しまむー、しぶりん」

未央「私、悔しいよ……」

未央「バトルにも負けて、大事なポケモンを奪われて……」

未央「体が震えて、ただただ呆然としてた自分が情けないよ……!」

未央「どうしたらいいのかな……私……!」

卯月「……」

凛「…………」

凛「未央」

未央「!」

凛「そいつ……どっちの方向へ行った?」

未央「え……あ、あっち……の方だと思う……」スッ

凛「追いかけてこいってことは、何か分かりやすい目印みたいな物があるはずだよね」

凛「未央……ちょっと待ってて」ダッ

卯月「凛ちゃん!」

未央「し、しまむー!?」

ザッ

真奈美「待て」

凛「!」

真奈美「話は聞かせてもらった。そいつはおそらくシンデレラ団の幹部、ヘレンだ」

凛「……それがどうかしたんですか」

真奈美「……何をするつもりだ?」

凛「……決まってるでしょ。追いかけて、ぶちのめして、未央のポケモン達を奪い返す」

真奈美「君というやつは……!」

真奈美「何度も言ったはずだ! 約束を忘れたわけではないだろう!

凛「そうだよ! 何回も聞いた! 聞き飽きた!」

凛「私達に任せて旅に集中しろ!? 任せた結果がこれでしょ!?」

凛「何度も邪魔をされた! 色々な人を傷つけて、卯月だって間接的に被害を受けた!」

菜々「……」

凛「その上ポケモンまで奪われて、それでも任せろって言うの!?」

凛「そんなの、信じられるわけないでしょ……!!」

真奈美「……!」

凛「親友のポケモンを盗まれて黙ったままでいるくらいなら、私はバッジなんていらない……!」

ダッ

真奈美「! ま、待て!」

真奈美「くっ……菜々さん、会場に行って他のジムリーダーに事情を説明してきてくれ!」

真奈美「それから警察へと連絡を!」

菜々「わ、わかりました!」

真奈美「君たちも一緒に行くんだ」

卯月「り、凛ちゃんは……」

未央「……」

真奈美「彼女は私が追いかける……私が責任を持って無事に連れ帰る……!」

ダッ




真奈美「クソ……なにが『責任を持って連れ帰る』だ……!」

真奈美「我ながら情けない……!!」

真奈美「だが、彼女一人ではどうしようもないのも事実……」

バチャッ

凛「……」ダダダ

凛「!」

凛「あの無駄に目立つダサい服……間違いない、シンデレラ団!」

凛「っていうことはあの後ろの扉の奥に、きっとヘレンって幹部がいる!」

団員1「ム! 何だ貴様は!」

団員2「我々は幹部様より、この写真の女以外は通すなと命ぜられている!」ピラ

凛「……ビンゴ」

凛「雑魚に構ってる暇は無いの……無理やりにでも通させてもらうよ」

団員1「シンデレラ団を舐めるなー!」

団員2「こらしめてやるぜ!」

凛「ゲッコウガ!」

団員1「ま、負けた……!」

団員2「申し訳ありません、ヘレン様ー!」

凛「……この先に……!」

ウィィィィン

凛「……!」

凛「これは……地下への、階段」

凛「まさか、ここがシンデレラ団アジト……!?」

凛「……っ」

凛「関係ない……どこだろうと、未央のポケモンを取り戻す!」

真奈美「……!」

真奈美「何て事だ……まさか、このシジョウにアジトの入り口があったとは……!」

真奈美「……他のジムリーダー達を待つか……!?」

真奈美「いや、彼女が心配だ……速く追いつかなければ」

真奈美「おい、貴様ら」

団員1「なっ、何だよう……!」

真奈美「後からここへ警察が来る……そうしたら私は先に突入したと伝えろ」

団員2「クッ、誰が言ってやるもんか! シジョウシティのジムリーダーが我々のアジトに先に突入したなんて、絶対に言ってやらねーよ!」

真奈美「……問題はなさそうだな」

凛「……」カッ カッ カッ

ヴー ヴー ヴー

凛「! 警報?」

シンニュウシャアリ タダチニハイジョセヨ クリカエス ……

凛「……早く見つけないと」

凛「けど……かなり入り組んでるみたい」

凛「ヘレンってのは未央をこんな所に誘い込んで、何をするつもりだったの……?」

凛「……雨降ってたし、モノズに匂いで辿ってもらうのも無理かな……」

凛「仕方ない、しらみつぶしで行くしかない……!」



団員3「シー」

団員4「ンー」

団員5「デー」

団員6「レー」

団員7「ラー」

凛「こいつら……実力は大したことないけど、数が多い……!」

凛「一旦隠れて回復を……」ダダ

凛「……あの部屋に……!」

バタン

凛「……とりあえず、撒けたかな」

凛「……!」

奈緒「……」スー スー

加蓮「……」スー スー



凛「……あの時の……」

凛(寝てる……って、そりゃそうか。人間なんだし、寝る時は寝るよね)

凛「……ん?」

凛「これ、カードキー?」

凛「そういえば、下っ端の誰かがアジトの更に地下へ潜る為のエレベーターがあるって言ってたような」

凛「もしかして、そのための……?」

凛「好都合……悪いけど、貰ってくよ」

凛はカードキーを手に入れた!

凛「良し……早速エレベーターを探そう」

バタン

奈緒「ん……」

奈緒「ふわぁ……今何時だ……?」

奈緒「っと、そろそろ見回りの時間だ……」

奈緒「ったく、あの人の部下になっても、大して待遇は変わらねーんだもんなー。おい加蓮、起きろよ」

加蓮「んん……もう時間……?」

奈緒「そうだよ……早く見回りに戻らねーと……ってあ……れ……」

加蓮「……? どしたの」

奈緒「カードキーが無い……」

加蓮「は?」

奈緒「だから! カードキー無いんだよ!」

加蓮「ウソでしょ!? ちょっと、探して!」

奈緒「わかってるよ……ベッドの下は……くそ、無い……!」ガサゴソ

奈緒「わかってるって! せっかく苦労して盗んだってのに……!」

加蓮「あれが無いと計画が台無しなんだから……!!」

奈緒「まさか、盗んだのがバレた……!?」

加蓮「それならこっそり盗み返す理由がないじゃん!」

奈緒「……そういえば、警報が鳴ってないか?」

シンニュウシャアリ タダチニハイジョセヨ クリカエス ……

加蓮「……侵入者?」

奈緒・加蓮「……まさか」

奈緒「うわあああああああマジかよおおおおおお」

加蓮「お、お、追わないと! 追って取り返さなきゃ!!」ワタワタ

凛「エレベーター! これだね!」ザッ

凛「この先にいるかは分からないけど……行ってみるしかない!」

ゴゴゴゴゴゴ……



真奈美「くっ、広いな……」

真奈美「一体、どれほどの……む?」

真奈美「あれは……地上への階段?」

真奈美「我々が入ってきた所とは別の場所に繋がっているようだが」

真奈美「……一度、確認しておこう」

チン

凛「とりあえず、いちばん下の階に来てみたけど……」

凛「……異様な雰囲気……」

凛「この階は、一本道になってるの……?」

凛「……大きな、扉……いかにもって感じだね」

凛「……この先、幹部との戦いがあるかもしれない」

凛(あの時の時子って奴や、未央を倒したヘレンって奴……)

凛「……誰が来ても、倒してみせる……」

凛「シンデレラ団、もう絶対に許さない……!!」

凛「……行くよ!!」

真奈美「ここは……何やら倉庫のようだが……」

真奈美「このダンボールは……」

真奈美「!?」

真奈美「ま、まさか……!」

バッ

真奈美「何……てことだ……」

真奈美「何故ここと奴らのアジトが繋がっている!?」

真奈美「ここは……この場所は!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

凛「!」

ヘレン「……あら」

??「あれがあなたの誘い込んだ娘ですかぁ……ヘレンさん?」

ヘレン「いいえ、違うわ……どういうことかしら」

??「しかし……おやおやぁ……見た顔ですねぇ……」

ヘレン「貴女の知り合いなのかしら、まゆ」

まゆ「ええ……少し……ね」

凛「!?」

凛(あいつは……あの時パーティーにいた!?)


晶葉『知り合いではないがな。まゆといったかな。資産家の娘だそうだ』

P『色々良くない噂を聞く奴も来るんだよ。シンデレラ団に出資してるなんて噂のある奴もいるくらいだ』


凛「……そういう事」

時子「あら……誰かと思えば……あの時の雑魚じゃない」ザッ

凛(……! 幹部・時子……!)

凛(時子とヘレン、2人の幹部……!)

凛(ってことは、あのまゆってのも、幹部……?)

まゆ「久しぶり、ですねぇ……凛ちゃん」

まゆ「ご想像通り……まゆはこのシンデレラ団の幹部の1人なんですよ♪」

凛「……っ」

まゆ「そんな眼で睨まないでくださいよ……うふふ」

???「招かれざる客……というわけですか」カッ

ヘレン「あら、ボス……」

凛「!!」

凛(ボス!? シンデレラ団のボスも……ここに!?)

凛(一体……)

ザッ

???「……おや?」

凛「……な」

真奈美「ありえない……!」

真奈美「ここは……フレンドリィショップだぞ!」

真奈美「フレンドリィショップの倉庫が、シンデレラ団のアジトと繋がっているなど……!」



凛「……何で」

???「あなたは……ふふ。名乗る必要はないかもですが……一応名乗っておきましょう」

凛「何でアンタがっっ!!」

???「いつもフレンドリィショップをご利用いただき、ありがとうございます♪」






ちひろ「私がシンデレラ団を束ねるボス…………ちひろです」




今回の投下はここまで。次回投下からは次スレを使います

どうでもいいですがショップ店員が黒幕というのはどっかの田舎町のガソスタ店員を見て考え付きました

次回投下は明後日予定です。スレ建てと同時にHTML化依頼を出します
スレ名はまだ考え中ですが……
建てたらこのスレにもURLを張るつもりです

それではここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました

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