咲「前から疑問に思ってたけどおかしい」 (10)

咲の超短編、速攻で終わります。短いのが書きたくなったので





咲「ねえ、和ちゃん」

和「なんですか、咲さん」

咲「……和ちゃんの髪の毛ってなんでピンクなの?おかしくない?」

和「えっ」

咲「髪の色がピンクって……漫画じゃないんだよ?」

和「と言われても…小さい頃からずっとこの色ですから」

咲「…お母さんの髪の色もピンクなの?」

和「いえ、違います」

咲「えっ」

和「え?」

咲「じゃあ、自分で染めたの?」

和「はい、小学生の時に」

咲「どういうことなの…」


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咲「ねえ、京ちゃん…」

京太郎「なんだ?」

咲「前からずっと気になってたことがあるの」

京太郎「おう、言ってみろよ?」

咲「なんで金髪なの?」

京太郎「え?」

咲「京ちゃん、なんで金髪なの?」

京太郎「なんでって言われても…」

咲「高校生って、�髪が普通でしょ?先生に何も言われなかったの?」

京太郎「…言われなかったぞ。金髪でなんか問題あるのか?」

咲「あるよ!高校生が髪染めたりしたら、風紀が乱れるじゃん!」

京太郎「って、言われても…特に問題起きてないしなあ」

咲「そういう問題じゃないよ!ダメなものはダメなの!」

京太郎「んーよく分からないけど、ちょっと頭固いんじゃないか、咲。別に個人の自由だと思うぜ」

咲「………もういい」スタスタ

京太郎「えっ、おい待てよ、咲」

京太郎「行っちまった…」

咲「優希ちゃん、今日もタコス?」

優希「そうだ、咲ちゃんも食べるか?」

咲「私は遠慮しとくよ」

優希「そうか、美味しいのに〜」モグモグ

咲「……」

咲「ねえ、優希ちゃん」

優希「なんだ?」

咲「私の髪の色、どう思う?」

優希「咲ちゃんの?うーん…正直に言っていいのか?」

咲「うん。思った通りに答えていいよ」

優希「えーと…ちょっと地味、かもしれないじぇ…」

優希「咲ちゃんは漫画の主人公だろ?周りのみんなはいろんな色の髪なのに、物語の中心人物がありきたりの�って

いうのはどうかと思うじぇ」

咲「優希ちゃんが何を言ってるのか分からないけど…」

咲「普通に考えたらおかしいよね?私たち高校生なんだよ?髪の毛って普通は�で、悪くても茶髪じゃないの?」

優希「うむ、一理あるかもしれない」

優希「でもそれじゃあ部長は?染谷先輩はどうなるんだじぇ?」

咲「あっ」

咲(そうだ、同級生の和ちゃんや優希ちゃん、京ちゃんに言っても仕方ない…根本から、正さないと!)

久「どうしたの、咲…すごい剣幕ね」

咲「部長、今すぐ髪を�く染め直してください!!」

久「何よ、藪から棒に」

咲「生徒の代表で、模範であるべき学生議会長が髪を染めてるなんて、ありえないです!今すぐ染め直してください!」

久「なんだ、そんなことかー」

咲「そんなこと、ってなんですか!部長がそんなだから、みんなやりたい放題髪の色変えるんですよ!」

久「そうね、咲の気持ちも分かるわ」

咲「分かるなら、早く直して欲しいんですけど…」

久「…ごめんね、これ自毛なの。遺伝なのよ」

咲「えっ」

久「…家を出て行ったお母さんも同じ、朱色だったわ」

咲「あ、あの(なんか、急に重い話に…)」

久「元気かな、お母さん…」ウル

咲「な、泣かないでください」アワアワ

久「咲は、私とお母さんの、最後のつながりを、真っ黒に染めろって、でも、仕方ないわよね…」

久「みんなの、模範となる人間、だものね…」ウルウル

咲「じょ、冗談ですよ!!自毛なら仕方ないですよね!自毛なら!」

久「そう、分かってくれて嬉しいわ」ニコ

久「じゃあ仕事の残りがあるから、またね咲」


咲「…あ、あれ?」

咲「なんか騙された気分だよ…よく考えたら、自毛っておかしいよ。自毛で朱色って、この世にありえなくないかな?」ウーン

まこ「何を唸っとるんじゃ、咲」

咲「…染谷先輩。染谷先輩の髪は、自毛ですか?」

まこ「これか?聞いて驚くなかれ、実はこれはわかめなんじゃ」

咲「……………」

まこ「って、もちろん冗談にきまって…」

咲「う、うわああああああああああああああああああああんんんんんんんん!!!!」

咲「わかめ、ってもう人間ですらないじゃん!信じて一緒に戦ってきたみんなが、こんな人たちだったなんてー!!!」ダッ

まこ「さ、咲!?冗談じゃって!あ…」

まこ「行ってしもうた…」


咲「うう…もう誰も信じられないよ…」

照「咲…元気出して」

咲「おねえちゃんには言われたくない!」

衣「咲、元気を出してくれ」

咲「衣ちゃんにも!」

ゆみ「そうだ、宮永。髪の色なんて関係な…」

咲「ゆみさんにも!意味不明な髪の色筆頭じゃないですか!」

池田「宮永、しょぼくれるのはお前らしくないし!」

咲「あなたは黙ってて!」

やえ「…宮永咲、外見にこだわっていては、成長は望めないぞ?人間で大切なのは中身…」

咲「パシリ謎ロール先輩は黙っててください!」

やえ「」

池田「」




おわり 読んでくれた人がいたらありがとう

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