応客間
律子「春香、紹介するわね。今日から春香のプロデューサーを担当するPよ」
春香「えっ?私だけのですか?」
律子「ええ、良かったわね春香」
春香「えへへよろしくお願いしますねプロデューサー!」
P「あぁよろしくな底辺アイドル天海春香」
春香「へぁっ!?」
P「明日からお前の専属プロデューサーになる訳だが」
P「天海が現段階でどれほとなのかを見ておきたい、ここで唄って踊ってみろ」
春香「....は、はい」
~♪孤独な~シールエット動きだーせーばー
それはー紛れもなく~やーつさー♪
P「.....歌もダンスも微妙だな。まぁそんなもんだろう律子の言うこともさほどアテにならんな」
春香「......」
P「まぁいいさ、最初はこんなものだろうと思っていたから」
春香「...あ、あのプロデューサー?」
P「なんだ」
春香「私!アイドルとして頑張りますので、よろしくお願いします!」
P「あぁ、もう今日は帰っていいぞ」
帰り道
春香「はぁ...なんか怖そうなひとだったなぁ」
春香「でもでも専属ってことは皆より一歩リードってことだよね、えへへっやりーぃ」
春香「よし、明日、頑張ろう」グッ
次の日
春香「おはようございまーす」
響「はいさーい。あ、そうだ春香!昨日きたプロデューサーが応客間に呼ぶようにって言われたさー」
春香「うぐっ、はぁ....憂鬱だなぁ」
響「なんくるないさー!春香専属なんてスゴいと思うぞ!」
春香「そうなんだけどぉそうなんだけどぉ...」
ガチャッ
春香「おはようございます」
P「あぁ、早速だがオーディション候補だ」ドサッ
春香「へ?このファイルみんなオーディションですか?」
P「これを片っ端から受けてもらう。数打てば当たる、俺はお前を買っているからな」
春香「....はい!」
P「一緒に頑張ろうな」ニッコリ
春香「えへへっ今日のプロデューサーはなんだか優しい感じだったな.. 」
春香「私を買っているかぁ、アイドルとして嬉しいかも」
春香「あ、ここがまず1つ目のオーディション会場か...頑張らなくっちゃ!」
一週間後
春香「..........」グッタリ
美希「春香、どうしたの?」
真「春香最近すっごく沢山のオーディション受けて回ってたって聞いたんだけど....」
美希「あ、御愁傷様なの」
春香「私....才能ないのかなぁ...」グスッ
真「春香.....」
P「おい、.....おい!」
春香「ひゃい!?」ガバッ
P「全滅したか」
春香「.....は...はい」
春香(やばい....怒られるかな)
P「まぁ同然だろうな、天海の実力程度でオーディションなんか通るはずなかったんだからな」
春香「.....へ?」
P「取り合えず今のお前の実力を体で覚えてもらった訳だが」
P「何が足りないのか分かったか?」
春香「ちょっと!ちょっと待ってくださいプロデューサー」
春香「落ちるの分かっててオーディションにいかしたんですか!?」
P「当たり前だ」
春香「そんな...」
P「それに行くのを決めたのは天海春香。お前自身だ違うか?」
P「歌もダンスも上手くなく、演技もやや大根」
P「本当に元気だけが取り柄なアイドルだな」フッ
春香「そっそんなこと!」
P「あるんだよ」
春香「ぐぬぬ...」
P「今週はひたすらダンスと歌唱練習、周りを見て分かっただろ天海はまだ実力不足だ」
春香「....」
P「今から練習場まで送る、乗れ」
春香「はい」
美希「す、すぱるたなの...」
春香(それから一ヶ月の間学校と練習場と自宅をサイクルする日々でした)
春香(ときより思い出すオーディション地獄が懐かしく思えてきました)
春香(けど自分なりに歌もダンスも詰め込み教育のたわものなのか、随分と上手くなったとおもいます)
ガチャ
春香「おはようございます」
律子「あぁ春香。久しぶり」
春香「事務所も久しぶりに来ちゃいましたえへへ」
律子「今は私しかいないけどもうすぐしたら小鳥さんやみんな帰って来ると思うわ」
春香「そうなんですか、じゃあお茶でもいれときますね!」
律子「プロデューサーはどう?」
春香「あんまりあの人がいない所であの人のこと考えたくないですね」
律子「随分と嫌っているのね」
春香「そりゃぁ、ダンスの時も無言でじっと見てるし...歌の時はねちねち注意してくるし...」
律子「へぇ大変なのね、そんな大変な春香にお願いしたいんだけど近くのLAWSONでもなんでもいいから少し御菓子買ってきてくれないかしら、お金渡すから」
春香「あ、はーい分かりました」
春香「じゃあいってきますね」バタン
律子「この嫌われようですよ」
P「まぁ予想してたさ」
P「もっと俺のこと嫌っていてもいいんだがな」
律子「まぁまぁ、プロデューサーはしっかり仕事してると思いますよ」
律子「歌の先生もプロデューサー好評ですよ。教える点が的を得てて素晴らしーって」
P「...天海には一番の敵でいなくちゃいけないと思う訳だ」
律子「?」
P「なんでもない、そろそろ天海が帰ってくるだろう。俺はあいつのオーディションを取ってくる」
律子「はい」
春香「ただいまー」
律子「おかえりなさい」
春香「ん?くんかくんか」
春香「プロデューサーの匂いがします」クンカクンカ
律子「え"っ」
春香「あはは私何いってるんですかね、はいこれお菓子です」
律子「あっ、ありがとう春香」
春香 (今日は久しぶりのお休みなので事務所のみんなと沢山お話しました)
春香 (中々来る時間が取れなかったのでみんなと会ってすっごく楽しい時間が過ごせました)
春香 (それに今日はあのプロデューサーに会わなくていいって感じたら気持ちがかなり軽くなった気がしました)
次の日
移動中車内
P「天海、オーディションだ。」
春香「えっ?」
P「今回はこの前落とされた所の1つだけだ」
P「まぁ精々頑張るんだな。ほら着いたぞ」
春香「......はい!」グッ
オーディション会場
偉い人「今回のオーディションは
映画の途中に登場する少女の役です」
偉い人「では始めます」
春香「.....大丈夫、大丈夫」
春香「えへへ、受かっちゃった受かっちゃった~♪」
春香「んー、もう暗いけど事務所寄ってこうかな...誰もいないかもだけど」
_____
春香「あれ?明りついてる...律子さんかな」
春香「.....」ガチャ
春香「そーっとそーっとっと」
P「.....」カタカタカタカタ
春香「うげっプロデューサー!」
P「あ? なんだ天海かどうした」カタカタカタカタ
春香「いえ、なんでもありませんけど」
春香「事務所プロデューサーだけですか?」
P「あぁ、もう10時回ってるぞ帰らなくて大丈夫なのか」
春香「あ、はい一応...」
P「受かったんだってな、おめでとう」
春香「....はい、なんとか歌もダンスも微妙ですけど」
P「....」
P「俺はお前をトップアイドルにするつもりだぞ」
春香「へ?」
P「二人三脚とはいかないが俺なりのやり方でお前をトップアイドルにする。必ずだ」
春香「プロデューサー...」
P「いくら俺がお前に嫌われても実力がつけばそれでいいと俺は思っているからな」
春香「プロデューサーは毎日何時まで仕事してるんですか?」
P「?...11時くらいは毎日いるが..」
春香「じゃあ終わるまで待ってます」
P「帰れなくなるぞ」
春香「それでもいいです」
春香「私は、プロデューサーと二人三脚でトップアイドルになります。絶対」
春香「プロデューサーのことをなにも知りませんでした。ただイヤミな人だと思ってましたけど、けど、そうやって誠意を見せていただけたなら私なりの誠意で返そうと思います」
P「私なりの誠意ね....」
P「それには答えて貰わなくて結構。今から家まで送ろう」
春香「邪魔しませんよ」
P「なら珈琲作ってくれ」
春香「....はいっ」
P「...」ズズ..
春香「......」
P「...」カタカタ
春香「...」
P「...そういやライブ決まったぞ」カタカタ
春香「え....?」
P「まぁまだ詳しい事は皆にも言ってないが小さなライブだ。上手くいけばそれなりにリターンはある」
春香「ライブ...かぁ」
P「不満か?」
春香「そうじゃないんです。私上手くやれるのかなって」
P「大丈夫だ、俺が専属で育てた自慢のアイドルだからな」
春香「へっ? ...あっその」モジモジ
_________
P「...よし、こんなもんか」
P「天海、帰るぞ。家まで送....ろう」
春香「......zzz」
P「ほっとくか」
チュンチュン
春香「あ、私事務所で寝ちゃってたんだ...」モゾモゾ
P「....zzz」
春香「私のために...あ、いやそれは専属だから当たり前か....けど私もレッスンで忙しくってプロデューサーがどれだけ影で支えてくれてたのか知らなかったな...」
春香「はぁ...辛口な所がなおったらいいのにな」
_____
P「事務所のソファ硬てぇ...」
P「所で天海がいない」
春香「あ、プロデューサーおはようございます。これホットケーキ焼いたんですけど朝御飯でどうぞ。私が寝ちゃったせいで..すみません」
春香「あ、あと、天海じゃなくて春香って呼んで下さいね!」
春香「トップアイドル。一緒に目指しましょう」
おわり
眠い
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません