恵美「私はあなたが今までしてきたことを、一日だって忘れたことはないわ」
恵美「そして私は勇者、あなた魔王・・・私にはあなたの魔手からこの世界を守る義務がある」
恵美「だからそのためにも、私はあなたを常に監視できる状態を維持しなければいけないのよ!」
真奥「分かったから頭洗ってやってる時くらい黙れよ。泡が口に入るぞ?」ワシャワシャ
恵美「ちょ、もう少し優しくやりなさいよ! 髪が傷むでしょ!?」プンスカ
恵美「お風呂入ったらなんだか冷たいものが食べたくなったわね」
真奥「バイトの帰りにアイス買ってきたぞ。お前が前に食べたいって言ってたやつ」
恵美「なっ、それは駅前の限定アイス!」
真奥「一個しか買えなかったからお前にやるよ」
恵美「ふっ、騙されないわよ。そうやって油断させてアイスの中に入れた毒で私を殺す気ね。姑息よ、魔王」
真奥「別に何も入ってねーよ」
恵美「なら何も入ってないと証明して貰うわよ」
恵美「本当に何も入っていないなら・・・そのアイス私と一緒に食べなさい!」ビシィ
真奥「分かった。じゃあスプーン持ってくる」
恵美「ちょっと、何スプーンを二本用意してるのよ!」
真奥「いや、二人で食べるんだろ?」
恵美「洗う手間が増えるじゃない! さては洗い物を増やして私を疲労させるつもりね・・・汚いわよ、魔王!」
真奥「いや、スプーンの一本も二本も洗う手間はそんなに変わらんと思うが・・・てか俺が洗うし」
恵美「いいから一本で十分よ!」
真奥「じゃあどうやって二人で食べるんだ?」
恵美「お互いにあ、あーんすればいいじゃない」///
真奥「お前、なんか顔赤いぞ?」
真奥「アイスも食べたし、歯もみがいたし・・・明日はお互い仕事早いからもう寝るか」
恵美「本当は不本意だけど今はその提案に乗ってあげるわ。あなたとはベストの状態で決着をつけたいからね」
恵美「じゃあすぐに寝室に・・・うっ!」ウズクマリー
真奥「どうした、邪気眼か?」
恵美「わ、忘れていた・・・」
真奥「?」
恵美「今日は月に一度、私の力が極端に落ちる日・・・今の私は何の力もない、か弱いただの乙女と変わらないわ」ブルブル
真奥「さいですか」
恵美「もし今、魔王に襲われたらきっと何も抵抗できないでしょうね・・・魔王がどんな嫌らしいことをして来ても、私にはそれに抗う術はないわ」
恵美「まさかこんな今からベッドに向かう時に気づくなんて・・・不覚!」ユカドン
真奥「・・・」
恵美「・・・」チラッ
真奥「・・・」
恵美「あー魔王は外道だからきっと襲ってくるわーどうしよー私、勇者なのに悔しいー」チラチラッ
真奥「・・・はぁ」
真奥「下らないことやってないで寝るぞ」
恵美「なっ、私に情けをかけるつもり!」
真奥「さっきも言ったが明日お互いに早いだろ。夜更かしはダメだ」
恵美「ふっ、私を見くびらないで欲しいわね。例え力がなくても私は勇者よ! 何時でも戦う覚悟はできてるわ!」
真奥「はいはい」シンシツノドアオープン
恵美「え、ちょ、ほ、本当に襲わないの? この千載一遇のチャンスを?(汗」
真奥「悪いが俺はもう眠いんだ。今日も早かったしな・・・」
恵美「・・・」
真奥「・・・」
恵美「・・・」ソデクイクイ
真奥「・・・」
真奥「・・・たくっ、先にベッド行って待ってろ」
恵美「!」パァァ
恵美「やはり来たわね、魔王! 弱った私に牙を向けるなんてやはりあなたは姑息よ、外道よ、卑怯者よ!」
恵美「だけど私は勇者! 簡単には屈しないわ!」
恵美「くっ、もう魔力を使ってきたわね・・・ああ、魔王の魔力で身体が勝手にベッドに向かう~あ~れ~」
真奥(スキップして寝室に入ってた)
恵美(その後、ベッドという名の戦場で私と魔王のバトルが開始された)
恵美(魔王の力は強く逞しく激しかった。しかし私は諦めなかった)
恵美(なぜなら私は勇者だからだ。例えどんなに不利な状況でも勇者が魔王にやられるなんてこっはあってはならないのである)
恵美(何度も何度も挑み・・・そして朝を向かえた)
チュンチュン
恵美(・・・激しい戦いだったわ。壊れなかった私を褒めてあげたい)
真奥「ZZZ・・・」
恵美(気楽に寝てるわね。勇者の隣でこんな無防備な姿を晒すなんて魔王としての自覚に欠けているんじゃない?)
恵美(もう力は戻っている・・・やるなら今がチャンス!)
やべぇ、何これニヤニヤが止まらない
真奥(・・・)
チュチュ
真奥(ん・・・なんか息苦しいような)
チュ・・・ンッ・・・チュバ
真奥(しかも口の辺りが・・・まさか!?)
真奥「・・・むっ! んんっ!?」
恵美「んんっ・・・んちゅ・・・はっ、起きたわね!?」
恵美(・・・激しい戦いだったわ。壊れなかった私を褒めてあげたい)
可愛すぎるwwwww
何をやってるwwwwww
真奥「はぁ、はぁ・・・目覚めのキスにしては少し過激じゃないか?」
恵美「勘違いしないで! 勇者はチャンスを逃さないものよ。今のは寝ているあなたをキスで窒息させようとしただけなんだから!」
恵美「それなのに途中で起きるなんて・・・運が良かったわね、魔王!」
真奥「そうか。とりあえずおはよう」
恵美「あ、うん。おはよう」
やべぇやべぇ、可愛い
朝フェラじゃないんかい
>>34
キスじゃないと殺せないし仕方ない
恵美「財布と鍵は持った?」
真奥「ああ」
恵美「ハンカチとちり紙は?」
真奥「ポケットに入ってる」
恵美「ちっ、忘れものはなしか・・・仕事場に行ってから気づいて困ればよかったのに」
真奥「何時も出かけにお前がチェックしてくれてるからな」
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・) バンバンバンバン゙ン
_/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
\/___/ ̄
バン はよ
バン(∩`・д・) バン はよ
/ ミつ/ ̄ ̄ ̄/
 ̄ ̄\/___/
ドゴォォォォン!!
; ' ;
\,,(' ⌒`;;)
!!,' (;; (´・:;⌒)/
∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) '
Σ(* ・ω・)((´:,(' ,; ;'),`
⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
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(ノ゚Д゚)ノ |/
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ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
_/_ミつ/ ̄/_
/_/
恵美「だけど魔王、やはりあなたは愚かよ。一番大事なものを忘れてるわ」
真奥「あれ、まだなんか忘れてたっけ?」
恵美「これよ、これ・・・んっ」
真奥「・・・途中まで一緒なんだから別にここでやらなくてもいいんじゃね?」
恵美「あなた、それでよく魔王を名乗れたわね。こういうのは玄関前でするものなの」
恵美「それに外は・・・ほら、周りに人いるし・・・(ゴニョゴニョ」///
真奥「はいはい。わかったよ」
チュ
真奥「じゃあここで別れるか。帰りは昨日と同じくらいだと思う」
恵美「せいぜい汗水流して働くことね。なにせ生活がかかってるんだから」
真奥「おう、お前も仕事頑張れよ」
恵美「・・・だけど無理はし過ぎないでよ。あなたとは万全の状態で決着をつけたいから。分かったわね?」
真奥「はいはい。じゃーな」ノシ
恵美「本当に私にやられる前に倒れないでよ。あなたを倒すのは私なんだからね」ノシ
梨香「ねえ、恵美。最近どうなのよ?」
恵美「どうって?」
梨香「もちろん真奥さんとのことよ。最近同棲始めたんでしょ?」
恵美「違うわ。一緒に住むことにしたのはあいつを監視するためよ」
梨香「他の女の目から守るために?」
恵美「世界を守るためよ」
真奥が他の女と付き合う→エミリアぶち切れ→聖剣で世界を滅ぼす
ですね。わかります
梨香「別にあの人なら浮気とかの心配はなさそうだけど・・・でもここまでこれてよかったわね。二人とも、お似合いだよ」
恵美「はあ、貞夫と私がお似合い? 馬鹿言っちゃいけないわ。私とあいつは敵、敵同士なのよ。食うか食われるかの仲なのよ。
永遠の宿敵同士なの。そこに甘い関係があるなんて、は、ちゃんちゃらおかしくて茶がヘソを沸かすわ。本当梨香ったら変なこと言うんだから。
それよりお昼はカレーでも食べにいきましょう。私が奢ってあげるわ」
梨香(アホ毛が高速で上下してる・・・どうなってんだろう?)
恵美「勇者エミリア帰還! 魔王、今日が貴方の命日よ!」ドアバーン
恵美「っとまだ帰ってないのね。まあ玄関に靴なかったから分かってたけど」
恵美「確か帰るのは昨日と同じくらいって言ってたわね。すると決戦まで後30分くらいか」
恵美「・・・夕飯の準備でもしましょう。そして今日もなんとなく多めに作りたい。具体的に二人分くらい」
>>1とエミリアに会えてよかった
恵美「・・・」トントン
恵美「・・・」トケイチラッ
恵美(あと20分・・・)
恵美「お気に入りのウサちゃん抱いて~♪」グツグツ
恵美「・・・」トケイチラッ
恵美(後18分・・・)
恵美(後10秒・・・9、8、7・・・)
恵美(3、2、1、0!)
恵美「来たわね、魔王! さあ、今夜こそ決着をつけるわよ!!」ドアビシー
シーン
恵美「・・・」
恵美「・・・わかってるもん。昨日と帰る時間がぴったり同じじゃないことくらい」シュン
恵美(まあ、もう帰ってくるでしょ)
恵美(・・・遅いわね。コンビニにでもよっているのかしら)
恵美(まったくどこで道草食ってるんだか)
恵美(・・・)
恵美(ケータイに連絡は、入ってないわよね?)
恵美(・・・)
恵美(・・・あれ?)
可愛いなこいつ
恵美「いくらなんでもちょっと遅くないかしら?」
恵美「さては私に恐れをなして逃げたのね。はっ、もしそうならとんだ腰抜け魔王だわ」
恵美「魔王、あなたはそうじゃないでしょ? さあ、早く帰って私を抱き、じゃない倒しなさいよ!」
恵美「・・・」
恵美「・・・とりあえずケータイに連絡しましょう」
>>54
の最後の『あれ?』ってなんだったんだ?
恵美(繋がらない・・・)
恵美(そもそも何時もなら遅くなる時は毎回連絡があったのに・・・)
恵美(まかさ本当に何かあったんじゃないでしょうね?)
恵美「・・・ふざけないでよ」
恵美「あんたを、魔王を倒すのは勇者であるこの私なのよ」
>>57
「あれ、いくらなんでも遅すぎないかなー」的な『あれ』
恵美(とにかくマグドまで行ってみるわよ)ドアバーン
真奥「うお!?」ビクッ
恵美「あ」
真奥「びっくりしたな、いきなりドア開けて・・・ん、上着なんて羽織って何処か出かけるのか?」
恵美「・・・」
>>59
なるほど
恵美「こんな時間・・・」
真奥「ああ、悪い。急な残業が入ってちょっと遅くなっちまった」
恵美「連絡・・・」
真奥「ごめん。ケータイの電池が切れてた。まあすぐ帰るからいいかなって」
恵美「・・・」
恵美「(´;ω;`)ブワッ」
真奥「え!?」
真奥「おい、なんで泣くんだよ! ちょっと遅れただけだろ!?」
恵美「やっぱりあんた魔王としての自覚ないわよ! 普通、魔王は勇者が来るのを待つものでしょ! なのになんで勇者が魔王が来るのを待つのよ!(涙」ポカポカ
真奥「おい、叩くなよ! ポカポカとか擬音は可愛らしいけどお前勇者だから結構痛いんだぞ! 悪かった、悪かったよ!」
可愛い以外のレスが書けない
恵美「・・・分かってるわよ、私が我が儘なのは」
恵美「これくらいで怒るなんて大人げないって」
恵美「だけどそれでも気になるのよ・・・だって私は勇者で、あなたは魔王だから・・・それに・・・」
真奥「・・・ごめんな」ギュ
恵美「!」
恵美「・・・」ギュー
恵美「・・・ねえ」
真奥「ん?」
恵美「今ので・・・あなたの邪悪は抱擁で私は力を奪われたわ」
恵美「これも・・・チャンスだと、思うんだけど?」///
真奥「・・・」
真奥「・・・そうだな」
チュ
恵美(私は勇者。あなたは魔王)
恵美(そこには強いつながりがある)
恵美(だからずっと私の側にいて。もし勝手に離れたりしたら)
恵美(許さないんだから。ね、サタン♪)
おわり
乙
素晴らしかった!
ここまで読んでくれた人ありがとうございました。
魔王さまのSSもっと増えて欲しい。そして。次回こそは店長だしたいです。
次回はいつだ!?さっさと書く作業に入るんだ
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