梓「唯先輩のこと、正直どう思ってます?」(564)
澪「唯?友達だぞ」
梓「正直なこと言ってください」
澪「正直…ちょっと苦手かな。全然嫌いとかじゃないんだけど」
梓「律先輩は?」
律「私もだな…。たまにうざいなって思うときもある」
梓「やっぱり…」
澪「ちゃんと練習もしないしな」
紬「やめましょう?唯ちゃんは私たちの大切な仲間よ」
梓「ムギ先輩は唯先輩にイラつくことってないんですか?」
紬「私はそうでもないわね。おかしな言動は唯ちゃんらしさだと思うし」
律「へえ。ムギは大人だな」
梓・澪・律(自分だけカマトトぶってんじゃねーよ…)
唯「遅くなってごめん!ムギちゃん、今日のお菓子何?」
紬「今日はチョコレートケーキ…」
澪「お菓子なんか食べてる暇ないだろ。練習するぞ」
唯「えー、やだー!お菓子食べたい!」
イラッ
律「お菓子なら練習終わってからでも食えるだろ?」
澪「そろそろ終わりにするか」
律「そうだな」
梓「唯先輩、今日は珍しくちゃんと練習しましたね」
唯「えへへー、誉めて誉めて」
梓「仕方ないですね…」
梓(抱きついてくんな。気持ち悪いんだよ)
紬「唯ちゃん、ちょっといい?」
唯「何?」
紬「これからお菓子食べるのは練習後にしない?」
唯「なんで?」
紬「時間もなくなっちゃうし…それに…」
唯「お菓子食べないとやる気出ないよー」
唯「ちゃんと練習するから!」
紬「本当に?」
唯「うん!」
紬「約束よ。破ったらお菓子抜きにするからね。それから…」
唯「何?」
紬「唯ちゃんは澪ちゃんや律ちゃん、梓ちゃんのことは好き?」
唯「もちろん!軽音部のみんなはほとんど好きだよ!」
紬(唯ちゃん…こんないい子なのに…)
数日後
梓「唯先輩って障害者なんじゃないですかね?w」
律「言いすぎだってばww」
澪「逆に障害者じゃなかったらあのうざさはなんなんだよww」
紬(唯ちゃんへの悪口…日に日にひどくなってる)
澪「ムギもさ、もうあいつにお菓子あげなくていいんじゃないか?」
紬「…ちょっとトイレ行ってくるわね」
梓「澪先輩wwわざわざムギ先輩に話振らなくてもww」
澪「だってあいつ自分だけ善人ぶろうとしてるじゃん」
梓「お菓子くれるし多少のことには目を瞑りましょうよ」
澪「いや、正直お菓子とかいらないんだよな。太るし」
梓「確かに。ムギ先輩みたいにはなりたくないですもんねww」
澪「律もそう思うよな?」
律「あ、ああ…」
澪「合宿のとき見た?あの腹と太ももww」
梓「あー、あれww」
澪「眉毛も太いし正直うちらの中で一番ブサイクっていうかww」
律「あのさ…、今はムギより平沢の話だろ?」
梓「そうですね。てか律先輩ちゃっかり平沢ってww」
律(確かにムギは世間知らずなところがたまにイラつくけどデブとかはさすがに…)
紬「お待たせ。唯ちゃんも来てたのね」
唯「お菓子お菓子!」
紬「今日はチーズケーキよ」
唯「ケーキかあ。最近ワンパターンだね」
紬「ごめんなさい。今度はもっと珍しいの持ってくるから」
澪「さて、食べ終わったことだし練習するか」
唯「疲れたからちょっと休憩ー」
律「休憩ならさっきしただろ?」
紬(最近は真面目にやってたのに…)
唯「今日1日くらい練習休みでもよくない?」
梓「唯先輩、いい加減にしてください」
紬(このままじゃ唯ちゃんが…)
紬「この前の約束覚えてる?」
唯「約束?」
紬「練習をサボったらお菓子抜きって」
唯「そんな約束したっけ?」
紬「罰として1週間お菓子は持って来ないわね」
唯「えー!?なにそれ」
紬「約束は約束よ」
澪(デブナイスww)
梓「約束したなら仕方ないですね。じゃ、始めましょうか」
唯「そんな…」
唯(お菓子持ってこない琴吹とかなんの価値があるんだよ…)
帰り道
唯「あずにゃん、一緒に帰ろ」
梓「私急いでるんで。澪先輩ー」
澪「律、帰るぞ」
澪(悪いが梓には犠牲になってもらおう)
梓「そんな…」
唯「あずにゃんさー、ムギちゃん、明日お菓子持ってこないと思う?」
梓「あの人何気に頑固なんで持ってこないんじゃないですか?」
梓(心底どーでもいい)
唯「正直ムギちゃんってズレてるなって思う…」
梓「ズレてるって?」
唯「金銭感覚とかね。金持ちを鼻にかけてるわけじゃないんだけど理解できない部分もあるっていうか…」
梓「確かに。持ち物も全て高級品ですもんね」
唯「それに言っちゃ悪いけど見た目も…」
梓「私たちの中では二番目にブサイクですよね…」
唯「人のこと言えないけど正直ちょっと太ってるしね」
梓「唯先輩もムギ先輩みたいになりたくなかったらお菓子やめなきゃだめですよ」
唯「そうだね。いい機会かも」
梓「じゃあ私こっちなんで。また明日」
唯「またねー」
梓(平沢ww財布先輩のこと嫌いなんだww明日澪先輩に報告しよっと)
澪「デブが平沢にガツンと言ったときスカッとしたww」
律「デブって?」
澪「昨日話聞いてただろ?ムギのことだよ」
律「澪はムギのことが嫌いなのか?」
澪「だって事実じゃん。別に嫌いとかじゃないぞ?」
澪(好きとか嫌いとかそういうレベルに達してないしww)
律「あんまり平沢以外のこと悪く言わないほうがいいんじゃ…」
翌日
梓「澪先輩!聞いてください!」
澪「なんだ?」
梓「昨日平沢が財布先輩の悪口言ってたんですよww」
澪「マジで?面白いことになってきたなww」
梓「どっちも同じレベルなのに底辺同士の争いって面白いですよねww」
澪「でもあのデブは平沢のこと嫌ってないんじゃないか?」
梓「猫被ってるだけかもしれませんよ?あいつぶりっこだし」
澪「おー、律!聞いてくれよ!平沢もデブのこと嫌ってるらしいぞww」
律「そうなのか?」
梓「昨日の帰り道聞いたんですよww」
澪「そんで底辺の争いウケるって話してたところ」
律「底辺って平沢とムギが同じってことか?」
梓「性格ブスと顔ブスって同じ底辺じゃないですかww」
律「性格はともかくさ、顔や体型は生まれつきの部分もあるんだからやめようぜ」
梓「あっ…ごめんなさい」
梓(律先輩の前で顔の話はまずかったな)
澪「私たちには無関係な話だろ?いいじゃないか」
梓「それに財布先輩も一番ブサイクってわけじゃないですし」
律「私も人の顔に関してはとやかく言えないしな…」
澪「律は可愛いよ。な、梓?」
梓「えっ…?あ、はい」
梓(律先輩が可愛い…?)
澪「一番ブサイクって誰だ?平沢?」
梓「えっと…そうです」
澪「性格ブスだと顔までブサイクになってくるんだな」
梓(平沢は性格最悪だけど顔はマシじゃないの?)
澪「平沢のあれって演技なのかな?障害なのかな?」
律「演技ってかぶりっこじゃね?天然な私可愛いみたいな」
梓「天然ぶりっこって言ったら財布…ムギ先輩もですよね」
律「いや、ムギは天然だろ」
律(たまにイラつくけどお嬢様だから仕方ないんだよな。ムギに悪気はない)
唯「お待たせー!」
澪「遅かったな。今日はデブもまだ来てないし」
唯「デブ?ムギちゃんのこと?」
澪「しまった、つい本音が」
唯「やっぱり澪ちゃんもムギちゃんがデブだと思ってたんだww」
梓「それに顔もあれですしねww」
澪「あ、ムギからメールきてた。今日用事があるから来れないって」
律「じゃあ今日は帰るか」
澪「そうだな」
「田井中律さん、至急職員室まで来てください」
律「なんだよー。先帰っててくれ!」
唯「わかった。じゃあね」
帰り道
唯「ムギちゃんってほんと可哀想だよね。金持ちじゃなかったら何の魅力もないよ」
澪「顔も一番ブサイクだしな。梓的に一番は違うんだっけか」
唯「一番?二番目じゃないの?」
澪(自分がブサイクだって自覚あんのかww)
唯「一番ブサイクなのは律ちゃんだよ。ムギちゃんは二番」
梓「唯先輩ww」
澪「何言ってんだ?律は可愛いだろ?」
唯「澪ちゃんってブス専なんだね!」
梓(確かにww)
梓「言われてみれば律先輩も私たちに比べれば劣るかも…」
唯「澪ちゃん、自分と律ちゃんならどっちが可愛いと思う?」
澪「どうだろ…?」
澪(軽音部で一番可愛いのは私に決まってんじゃん)
梓「澪先輩はファンクラブができるくらいだしすごい美人ですよ」
唯「澪ちゃんがすごい美人なのを差し引いても律ちゃんはブサイクだよ!」
澪「そうか…?」
澪(平沢のくせにわかってんじゃん)
唯「澪ちゃんみたいなツリ目って憧れるなあ。KARAとか少女時代みたいで」
澪「いや、そんな可愛くないよ…」
梓(平沢…皮肉なのか天然なのか…。澪先輩喜んでるし)
澪「確かに律は唯や梓に比べれば劣るよな!」
梓「ですよね!ってことは律先輩が一番ブサイクなんですよ」
唯「ただいまー」
憂「お姉ちゃん、おかえり。ご飯できてるよ」
唯「憂は軽音部の中で一番ブサイクなのは誰だと思う?」
憂「律さんかなあ…」
唯「じゃあ一番可愛いのは?」
憂「お姉ちゃんに決まってるじゃん」
唯「憂はいい子だね~。でも澪ちゃんやあずにゃんのほうが可愛いよ」
憂「そうかな?お姉ちゃん以外可愛いと思えないけど」
憂(チョン顔とゴキブリとかwwお姉ちゃんと比べなくてもブサイク確定ww)
純「おはよー」
憂「おはよう」
憂(なんで朝っぱらから醜悪な生き物を見なければならないんだろう…。お姉ちゃんだけを見ていたい)
梓「おはよう。憂、どうしたの?暗い顔して」
憂「別になんでもないよ!」
純「せっかくの可愛い顔が台無しだよ」
憂(そりゃお前に比べればね…。てかどうなってんのそのチリ毛ww)
純「憂みたいに可愛くなりたいなあ」
憂「えー、全然可愛くなんかないよー」
憂(私自身が可愛いっていうよりお姉ちゃんと同じ遺伝子を持ってるから可愛いだけなんだよね。私が可愛いって言ってもお姉ちゃん以上じゃない)
純「肌も綺麗だし」
憂「いや、最近肌荒れがひどくてさ…。どうしたら治るかな?」
梓「そのままでも全然綺麗じゃん」
純「恋すると綺麗になるらしいね」
梓「二人とも彼氏とかいるの?」
純「ちょうどフラれたばっか」
梓「彼氏いたんだ!どんな人?かっこいい?写メとかある?」
梓(チリ毛の彼氏とかよっぽどブサイクなんだろうなww)
純「プリなら。はい」
梓(なんでこんなイケメンが純なんかに…。どうせヤリ捨てられたんだろうなww)
憂「かっこいい!年上だよね?」
純「うん。大学生」
梓「どこの大学?」
純「たしかマーチ大学だったかな」
梓「高学歴!すごい!」
梓(低学歴ww最低でも早慶か旧帝あたりじゃなきゃww)
梓「憂は?」
憂「いないよ。梓ちゃんは?」
憂(こういう女に限って糞ビッチなんだよなww)
梓「私も別れたばっかかな。好きな人はいるんだけどね」
憂(非処女ビッチ確定ww)
純「どんな人?」
梓「他校の高校生。そろそろ告ろうかなと思ってるんだけど」
憂(はあ、この話早く終わんないかな。スイーツ脳の奴ってほんと疲れる)
梓「憂は彼氏いたことある?」
憂「いや、特定の人とは…」
憂(こいつら四六時中恋愛のことばっか考えててよく飽きないな。恋愛と性欲は別)
梓「じゃあ二人も処女?」
憂「そうだよ」
憂(膜はある)
純「私は元カレと…」
梓「1人だけ?」
純「うん。梓は?」
梓(勝った!しかもお前と違って全部こっちから振ったし!)
梓「私は5人くらいかな」
憂「経験豊富なんだね!すごい!」
憂(なにこいつら。非処女自慢とかバカじゃねーの)
風呂
澪(律はみんなから見たらブサイクなのか…。私の友達だから可愛いって思い込んでたけど)
律「でさー、それがすごいウケんの」
澪「ああ」
律「話聞いてた?」
澪(可愛くない子と仲良くする価値ないしなあ)
澪(女は自分をよく見せるために可愛くない子と仲良くしたがるって言うけどあれは嘘。ブサイクと仲良くしてると自分まで同じレベルに見られるじゃん)
澪「律の前髪が最近禿げ上がってきた話だろ?」
律「全然違うし!」
澪(前髪おろせばハゲも隠せるし多少はマシになるのになんでデコ出してるんだろう)
澪「でもほんと最近若ハゲ多いらしいから気を付けたほうがいいよ」
律「まず禿げてないから!」
澪(性格最悪だけど顔はマシな平沢に乗り換えたほうがいいのかな…)
澪(可愛い障害者かブサイクな健常者か…)
梓「こんにちはー」
律「聞いてくれよ、澪が私のことハゲとか言うんだ」
梓「ひどいですよ!律先輩はハゲじゃ…ぶっ…」
梓(私も思ってたww)
梓「すいませんww確かにちょっと生え際が上がってきたかなって感じはしますね」
澪「だろ?」
律「そんなことないから!トイレで確認してくる」
ガラッ
紬「律ちゃんどうしたの?すごい勢いで出ていったけど」
澪「ハゲてないか確認だってさww」
梓(澪先輩、こいつにそういう話はダメですよ…)
紬「あら、そうなの。早いうちに自覚してもらえてよかったわ」
梓「えっ!?」
紬「律ちゃんの髪に関しては私も心配していたの」
澪「ってことはムギも律がハゲだと思うのか?」
紬「言い方は悪いけどそうなるわね。今度育毛剤をプレゼントするつもり」
梓「ムギ先輩優しいwwただでさえブサイクなのにその上ハゲとか人生詰みますもんね」
澪「おい、ナチュラルに律がブサイクなんて言うなよww」
――――――――――
律(入りづらいな…)
紬「やめましょう。そんな事実知ったら本人が傷つくわ」
梓「事実ってww」
紬「律ちゃんだって好きであんな顔に生まれたんじゃないもの。仕方ないわ」
梓(デブがそれ言う?w)
梓(でもブサイクは整形するしかないけどデブは痩せれば直るよな…)
澪「ムギから見ても律はブサイクなんだwwなんで私今まで気づかなかったんだろう」
紬「でも律ちゃんにはそんな見た目をカバーできるだけの性格の良さがあるわ」
――――――――――
律(ムギまでそう思ってたんだ…)
律(きっと平沢も…みんなして私のことをブサイクだって嘲笑ってたんだ…)
律(自分がブサイクだなんて、私だってわかってるよ…!)
ポロポロ
唯「あれ?律ちゃん、どうしたの?」
律「なあ、私ってそんなにブサイクか?」
唯(けいおん部の中でもそうじゃなくてもぶっちぎりでww)
唯「そんなことないよ!なんで?」
律「…」
唯「ここじゃ話しづらいよね。違うところ行って話そうか」
唯「ここなら大丈夫かな」
律「みんなが私のいないところで私のことブサイクだって言うんだ…」
唯(何それ面白そうww私も仲間に入りたかったな)
唯「きっと冗談だよ」
律「冗談に聞こえなかったよ。ムギが下手にフォローしてたのが余計に」
唯(琴吹にまでブサイク認定されてんのかよww)
唯「もし本当ならひどい話だね。今日は帰ろうか」
律「そうする。一人になりたい気分だから一人で帰るよ」
唯「じゃあ私カバン持ってくるから下駄箱で待ってて。部室には入りづらいでしょ?」
律「そうしてくれると助かる」
――――――――――
唯「律ちゃんのカバン貸して」
澪「どうした?」
唯「今日は帰るって」
梓(聞かれてたのかな…)
――――――――――
唯「はい。落ち着くまで無理して来なくていいよ」
律「ありがとう。またな」
唯「律ちゃん、もっと自分に自信持って!ブサイクだと思うとどんどんブサイクになっちゃうよ!」
律(なんだ平沢のくせに…少しはいいとこあるじゃん)
唯「みんなして律ちゃんの悪口言ってたの?」
梓「どうしたんですか?深刻な顔して」
唯「律ちゃん全部聞いてたって」
紬「そんな…!今すぐ謝りに…」
澪「マジかよwwハゲだけじゃなくブサイクも自覚したかww」
唯「そういうのやめようよ!」
梓「唯先輩だって律先輩のことブサイクだって言ってたじゃないですか」
唯「余計なことしないでよww卑屈なブサイク見たってつまんないじゃんww」
澪「なるほどww」
梓「唯先輩性格悪すぎww」
唯「楽しまなきゃもったいないよ?w」
梓「じゃあ私たちも帰りましょうか」
澪「練習は?」
唯「律ちゃんも帰ったことだしいいんじゃないかな?」
澪「最近まともにやってないじゃないか」
梓「今日くらいいいじゃないですか」
紬「私もこの状態じゃやる気が出ないわ」
紬(早く律ちゃんに謝らなきゃ…)
澪(梓やムギまで…)
唯「元はといえば澪ちゃんが律ちゃんのことハゲとか言うからいけないんだよ!」
澪(今までと違って3対1だと分が悪いな…)
澪「仕方ないな、今日だけだぞ」
唯「あずにゃん一緒に帰ろー」
梓「えー嫌ですよ」
梓(今日はいいか。律先輩の話で盛り上がりたいしww)
唯「みんなしてほんとひどいよww」
梓「澪先輩もよく言えますよねww」
唯「でも澪ちゃんも人のこと言えるのかな?」
梓「どういう意味ですか?」
唯「澪ちゃん今は可愛いけどさ、こないだ中学のときの卒アル見たんだよね」
梓「それで?」
唯「顔が全然違うの。二重にしたとかそういうレベルじゃなくて」
梓「それほんとですか?」
唯「ほんとだよ。写メもあるし。ほら」
梓(誰これ…?律先輩といい勝負ww)
梓「澪先輩もよくこれ見せる気になりましたね…」
唯「あー、それは澪ちゃんの家に行ったときにこっそり見たんだ」
梓(平沢怖すぎ…私も気をつけなきゃ)
梓「やっぱり向こうの国って整形が盛んなんですね」
唯「向こうの国って?」
梓「澪先輩のことKARAとか少女時代とかに似てるって言ってたじゃないですか。わざとでしょ?」
唯「?」
梓「韓国ですよ!澪先輩は韓国人です!」
唯「そうなの?」
梓「いや、本当かどうかわかりませんがあのツリ目とかすぐにファビョるところとかどう見ても韓国人じゃないですか」
唯「言われてみれば!韓国人って整形してるからみんな同じ顔に見えるんだね」
唯「すぐに練習練習うるさいしね」
梓(それはお前も悪いだろ…)
梓「でも整形ってほんとにあそこまで可愛くなれるんですね。私もやってもらおうかな」
唯「整形ってどんなブサイクでもやるべきじゃないでしょ。ブサイクはさっさと人生諦めればいいのに」
梓「唯先輩は可愛いからブサイクの気持ちがわからないんですよww」
唯「あずにゃんもねww」
梓「このこと、澪先輩には内緒にしておきましょうか」
唯「そうだね。もっとピンチになったときの切り札としてとっておくよ」
唯「ただいまー」
憂「おかえり。和さん来てるよ」
憂(この地味ブスメガネ早く帰ってくれないかな…)
唯「和ちゃん、どうしたの?」
和「生徒会のほうで部活調査があってね。真面目に活動してない部活は部費を削減されるかもしれないの」
唯「私たちは真面目にやってるよ!」
和「この前ちらっと覗かせてもらったけど悪口大会だったみたいじゃない?」
和「それに関してはとやかく言うつもりはないわ」
和(見た目でしか争えない可哀想な人たちなんてどうでもいい)
唯「聞いてたんだ…」
和「別に誰の悪口を言おうがかまわないんだけど真面目に練習してるとこ見せとかないと部費が削減されちゃうわよ?」
唯「わかった。わざわざありがとう」
唯(和ちゃんってブサイクだけどこういうとき使えるから好き。マジ便利)
和「いいえ、唯は幼なじみだから特別」
和(唯みたいな軽度の障害者の世話をすることで私は周りからの評価を高めてきたから)
唯「和ちゃんほんと好き!可愛い!」
和(思ってないくせに。私のことブサイクだって馬鹿にしてるんでしょ)
和(せいぜい馬鹿にすればいいわ。私はそんなあなたたちの卑しい品性を嘲笑ってあげる)
和(私は同じブサイクでもいつまでも見た目にこだわる律とは違うわ。見た目じゃなく頭脳が重要)
和(私はあなたたちより頭がいいもの)
和「ほんと、唯はバカね」
寝る
律「はあ…」
律「やっぱり私は軽音部にいらない子なのかな…」
律「ムギまで私のこと…てかバンドにドラムとキーボードどっちが必要かって言ったらドラムじゃん」
聡(なんだこいつさっきからうぜえ)
律「いらないのは私じゃなくてムギのほうじゃん…」
聡「ちょっと静かにしてくんね?」
ガシッ
聡「いってーな!何すんだよ!」
律「ねーちゃんが悩んでるってのになんで一声もかけてくれないの!?」
聡(どうせまたブサイクとか言われたんだろ)
聡「どうしたの?」
律「軽音部のみんながね、私のことブサイクだって…」
聡「へーそれはつらかったね」
聡(やっぱり。昔からこういうのいちいちうざいんだよ)
律「聡はどう思う?」
聡「じゃあ俺の顔どう思う?」
律「顔面偏差値40あるかないか…絶対彼氏にしたくないね…。並んで歩きたくない」
聡「姉弟なんだからそれがねーちゃんに対する評価なんじゃねーの?」
聡(つーかその顔でよく人のこと彼氏にしたくないとか言えるよな)
律「私も彼女にしたくないって思われてるのか…。周りで告られたことないの私くらいなんだよなー。あのムギですら金目当ての男が寄ってくるのに」
聡「唯さんとかすごい可愛いもんな」
律「私は澪のほうが可愛いと思うけどな」
聡「でも澪さんって中学生のときあんなに可愛かったっけ?」
律「成長したんじゃね?」
聡「それにしても鼻が高くなったりエラがなくなったりするんだろうか…」
ピロリンッ
律「さっきからラインの通知音うざいんだけど。人と話すときくらいスマホやめたら?」
聡「うるさいなあ。重要な連絡してんだよ」
律「どうせ前会ったクソガキどもだろ」
聡「どうだろうね」
律「へぇ、あいつら以外に友達なんていたんだ」
聡「友達じゃないよ」
律「先輩とか?」
聡「女」
律「女?ああ、クラスの女子か…」
聡「年上だよ」
律「年上…女…もしかして…いや、ありえない」
聡「俺だってもう中学生だぞ?むしろいないほうがありえないって」
律(聡に彼女…ありえない。同じブサイクに先越された…)
律「はは…そいつよっぽどブス専なんだな。でもってそいつもブスなんだろうな…頭も悪いんだろうな。家もきっと貧乏で貧乳のくせに太ってて…」
聡「ねーちゃんよりはずっと可愛いから」
律「街でブサイクなカップルよくいるじゃん?そんな感じか…醜いな」
ガシッ
律「痛っ…」
聡「それ以上言うとねーちゃんでも許さないよ。嫉妬は見苦しいからやめろよ」
律(聡…いつの間にこんな力も強くなって…)
聡「じゃあ俺は彼女に会いに行ってくるから」
聡「あ、紬さん…どうも」
紬「律ちゃんはいるかしら?」
聡「いるけど…機嫌悪いしやめておいたほうがいいと思いますよ」
紬「それならなおさらだわ」
――――――――――
紬「本当にごめんなさい!」
律「謝ったって私がブサイクだと思ってんだろ!?」
紬「確かに他の子に比べたら劣るとは思うけど…私は律ちゃんが大好きよ」
律「なんだよそれ!フォローになってねーんだよ!」
律は近くにあった本を投げつけた
紬「落ち着いて!性格なら軽音部で律ちゃんが一番だと思うわ」
律「性格なんてどうだっていい…女は顔だろ。現に平沢や梓はモテてるわけだし」
紬「顔が可愛いのは確かに有利ではあるわ。でもそれで寄ってきた男って結局は上っ面しか見てないってことでしょ?律ちゃんはそれでいいの?」
律「今は若いからまだいい。でも25も過ぎたら若さ補正もなくなるし…」
紬「年をとって綺麗じゃなくなっても好きって言ってくれる人って本当に好きなんじゃないかしら」
律「私は今幸せになりたいんだよ…興味ないふりしてるだけで私だって普通に彼氏とかほしいんだよ…」
紬「私も彼氏はいないしいたこともないわよ」
律「でもよく告られてんじゃん。お嬢様だし顔は悪くないから痩せれば唯たちにも見劣りしないだろうし…澪ほどじゃないにしろ胸もある」
紬(私、やっぱり太ってるんだ…)
律「傷つくと思って今まで言わなかったけどさ、ムギも私と同じように悪口言われてるんだぜ?」
紬「えっ…」
律「まずは澪がムギのことデブって言ってさ、梓は財布とか。唯も賛同してたな」
紬「そんな…」
紬(仲良しのつもりだった。でも私とみんなの微妙な距離感…気のせいだと思ってたけど本当だったんだ)
紬「教えてくれてありがとう」
律「ありがとうってなんだよ。仲間が自分の悪口言ってたんだぞ?もっと怒れよ」
紬「怒ったって仕方ないじゃない。事実なんだから」
律「そういうところがムカつくんだよ。善人ぶるところとか」
紬「善人ぶってるつもりじゃ…」
律「澪や梓が平沢の悪口言ってたときあっただろ?そのときお前だけ乗ってこなくて私も正直イラついてた」
紬「そうだったの…ごめんなさい」
律「でもきっと悪意はないんだろうなと思って、他のみんながムギの悪口言ってるときはいい気分しなかったよ」
律「でも今ならあいつらの気持ちがわかる。お前自身平気で仲間の悪口を言えるような人間だったなんて」
紬「今日は帰るわ。また今までみたいな軽音部に戻れることを信じてる」
律「無理だな。私はもう顔を出すつもりはない」
スパー
紬「律ちゃん、それ…!だめよ!」
律「タバコなんて高校生にもなれば誰でもやってんだろ?」
紬「いつからなの?」
律「中3のときかな、受験のストレスで。酒もだな」
紬「タバコ吸うと肌も悪くなるしますますブサイクになっちゃうわよ」
律「お前には関係ないだろ!さっさと帰れよ!!」
律(ムギは見た目が普通程度でも成績はいいし…私なんて全部ダメじゃん)
聡(まだかな…待ち合わせの時間から30分は経ってる)
唯「ごめん遅くなって!待った?」
聡「いや、全然!今来たところっすよ」
唯「よかったぁ。駅前に新しくオープンしたカフェあるじゃん。あそこ行こうよ」
――――――――――
聡(どのメニューもほとんど1000円以上…中学生にはキツい)
唯「嫌なら他のところでいいよ?」
聡「全然嫌じゃないです!入りましょうか」
聡(唯さんのためなら1000円くらい…)
店員「ご注文は何になさいますか?」
唯「じゃあチョコパフェとブラマンジェとワッフルと…チーズオムレツ。聡くんは?」
聡「俺は水でいいです」
聡(俺まで頼むと財布が持たないからな…)
唯「お腹すいてないの?」
聡(一番安いのは…)
聡「えっと、じゃあバニラアイスで」
店員「かしこまりました」
唯「お金なんだけどね、今日は私が払うよ!」
聡「いやいや、唯さんに払わせるわけには…」
唯「そんな、いつも悪いって」
聡「俺のほうから誘ったわけだし…」
唯「そう?じゃあ甘えちゃおっかな。ありがとう!聡くん大好き!」
聡(唯さんの笑顔が見れるなら5000円なんて…)
唯(恋愛経験皆無な男ってほんと使える!)
聡「学校から帰ってきたらねーちゃんがうざくてうざくて」
唯「もしかして私が原因かも…ごめん」
聡「いいんですよ。あいつほんとにブサイクだし」
唯「りっちゃん怒ってたよね?謝らなきゃ…」
聡「あんな奴唯さんと仲良くできるってだけでもありがたく思わなきゃダメなんですよ」
唯「私はそんな大した人間じゃないよ~」
聡(唯さんって本当に可愛くて、でもそれを鼻にかけず謙虚で…)
聡「ずっと聞きたかったんですけど…俺と唯さんって付き合ってるんですよね?」
唯「へ?そーなの?」
唯(誰がこんなブサイクなガキと付き合うかよww)
聡「えっ…いや、変なこと聞いてすみません」
唯(貴重な財布逃すのもなー。琴吹は使えないし)
唯は聡の手を握る
唯「私も聡くんと付き合いたいなって思うよ。でも私たちまだ子供じゃん」
聡「唯さん…」
唯「付き合うなら真剣に付き合いたいんだ。せめて聡くんが高校生になってから」
唯(少しくらい餌をちらつかせてやるか)
唯「今日、うち親いないんだけど…」
唯(いつもいないけどなww)
聡「えっ…それは…」
唯「聡くんは会ったことあるっけ?妹しかいないんだよね」
聡「妹さんがいるなら悪いですよ」
唯「憂は私の言うことなら何でも聞くから大丈夫だよ」
聡「親に今日友達の家泊まるって連絡します…」
唯「汚い家だけどどうぞ」
聡(ここが唯さんの家か…唯さんの匂いがする)
憂「あれ?お姉ちゃん、その子は…」
唯「りっちゃんの弟の聡くんだよ。今日うちに泊まることになったんだ」
聡「初めまして。田井中聡です」
聡(唯さんにそっくりで可愛いなあ)
憂「初めまして。ゆっくりしていってね」
憂(何このブッサイクなクソガキ。お姉ちゃんの彼氏?消えろ消えろ消えろ消えろ)
唯「憂は先にお風呂入って寝てて」
憂「わかった。邪魔しないようにするね。近所迷惑になるから音には気をつけてね」
聡「憂さんってば!」
憂「じゃあお風呂入ってくるね」
――――――――――
憂(私は昔から鏡を見るのが大好き。特にお風呂の姿見とか)
憂(私ってほんと可愛いなあ。大好きなお姉ちゃんの妹だもんね。当然かな)
憂(私より可愛い子なんてお姉ちゃんしかいない。それにしても私はお姉ちゃんにそっくりだな)
憂(胸は私のほうが少し大きいかな)
憂(ふぅ…)
憂「今上がったよー」
唯「聡くん入る?」
聡「唯さんからどうぞ!」
唯「じゃあ入ってくるねー」
聡(今夜でついに童貞卒業!!緊張する!)
憂「ねぇ、聡くん」
聡「な、なんですか?」
聡(湯上がりの憂さん…妙に色っぽいっていうか…)
憂「聡くんはお姉ちゃんと付き合ってるんだよね?」
聡「まだ付き合ってないです。もっと大人になってからがいいって唯さんが」
憂「お姉ちゃんのどこが好きなの?」
聡「ちょっと憂さん…!顔が近いです!」
聡「もちろん見た目も可愛くて好きなんですけどそれ以上に謙虚で明るくて中身が大好きです」
憂「ふーん。私もお姉ちゃんにそっくりだってよく言われるんだけど」
聡「確かにすごい似てますよね」
聡(なんだこの人…どんどん近づいてくる)
憂「正直に言って。最終的な目的はセックスなんでしょ?」
憂(男なんてヤることしか考えてない猿なんだからちょろいちょろい)
聡「そういうのもなくはないけど…それだけじゃありません!」
憂「こんなふうになってるのに?」
憂(こんな奴にお姉ちゃんは渡さない)
聡「憂さんが近づきすぎだから…」
憂(なんかこの人変だぞ…)
憂はパジャマのボタンをはずし、聡のファスナーに手をかけた
聡「や、やめてください!好きでもない人とそんなことするつもりはありません!」
憂(ちっ)
憂「そっか、よかった。試してたんだ。本当にお姉ちゃんのこと好きなのかなって」
聡「そういうことだったのか…」
憂「じゃあそろそろ寝るね。おやすみ」
憂(お姉ちゃんはまだ風呂から出ていない…)
憂「お姉ちゃん、ちょっと開けていい」
唯「どうしt…」
シュッ
憂(これでお姉ちゃんはしばらく目を覚まさない…)
憂(お姉ちゃんの下着とパジャマ…ヘアピンはしないほうが自然か)
憂「入っていいよー。あれ?憂は?」
聡「寝るって部屋に行きましたよ」
憂(あのクソガキ、見事に騙されてるww)
憂「部屋で待ってるね。上がったらきて」
聡「はいっ!」
憂(ガキのくせに私の誘いを断るなんて。お前なんかがお姉ちゃんを抱くなんて100年早いよ)
――――――――――
聡「唯さん…」
憂「恥ずかしいから豆電球のままにしてくれると嬉しいな」
聡(ついにこれから…ゴクリ)
憂は聡の一物を口に含む
聡「唯さんっ…俺もう…!」
キュッ
憂「ダメ。こんなところで終わっちゃうなんて」
二人は裸になった
ムニュムニュ
聡(唯さんの胸…柔らかいなあ。こんなに大きかったっけ?着痩せするタイプなんだな)
憂(ちょっとサービス)
憂「あっ…ん…」
聡「すみません!痛かったですか?」
憂「気持ちよくて…」
憂(ちょっとわざとらしすぎたかな)
憂(このガキほんと下手くそだな。さっさと終わらせよう)
憂「仰向けになってくれるかな?」
聡「はい。こうですか?」
憂は聡の上に跨がった
聡(俺…生まれて初めて女の人の中に…)
憂は腰を動かし喘ぐ演技をした
聡「唯さん…っ」
憂「聡くん…っ」
ドピュ
憂(初めてって痛いっていうけど全然痛くないじゃん。一人でしてるから膜が破れちゃったのかな)
憂(いや、このクソガキが短小すぎるだけか)
聡「ほとんどリードしてもらって…ごめんなさい」
憂「全然。私こそ強引にごめんね」
聡「…好きです」
憂「私も。これからもずっと一緒だよ」
憂(お前が抱いたのは平沢唯じゃないよーwwガキのくせに色気づいてんなww)
ガチャ
唯「憂…聡くん…私の部屋で何してるの?」
憂(しまった…!時間をかけすぎたか)
聡「唯さん…?え?じゃあこの人は…」
憂(逆にチャンスか…?)
憂「残念だったね、聡くんww君が今セックスしたのは大好きな唯じゃなくて憂だよww」
聡「えっ…だって憂さんはもう寝たんじゃ…」
唯「私はお風呂で憂に殴られて気を失って…」
憂「そう、その間に入れ替わってたんだ」
聡「そんな…俺は唯さんに童貞を捧げたんじゃなかったのか…」
憂「お姉ちゃんだってさ、聡くんのこと好きでもなかったんでしょ?w」
唯「そんなこと…財布としては…あっ」
聡「財布って…?」
憂「聡くんバカだねwwお姉ちゃんに利用されてただけなんだよww高い授業料だと思って今後は気をつけてねww」
聡は呆然としていた
憂「付き合ってなかったならいいじゃんwwこれに懲りたら二度とお姉ちゃんに近づかないでね」
唯「ひどいよー。最初から言ってくれたら協力したのに。貴重な財布がなくなっちゃうじゃん」
憂「大丈夫、お金なら私がいくらでもあげるよ!私のものはお姉ちゃんのものだよ!」
唯「やったー!憂はほんといい子だね~」
憂「あれ、聡くん、まだいたの?さっさと帰りなよww」
唯「今日は憂がごめんね。また遊ぼうねー」
憂「今後お姉ちゃんに近づいたら律さんが無事じゃないかもね」
――――――――――
律「朝帰りとはいいご身分だなww」
聡「…」
律「彼女とヤりまくりで疲れてんのか?w」
聡「…」
律「おーい、どうした?」
聡「空が綺麗だなあ」
律「おい!どうしたんだよ!」
聡「この大自然に比べたら人間なんてちっぽけな存在だよな」
律「お前の彼女って誰だ?」
聡「彼女?そんなもの俗人の考える概念だよ」
律「マジでヤベェぞこれ!」
律は聡のスマホをいじった
律(まずはライン…昨日連絡を取り合ってたのは…平沢唯!?)
律(唯に話をつけに行くか)
放課後
律「唯、ちょっといいか?」
梓「それって私がいたらできない話ですか?」
律「ああ、悪い」
梓(聞いてくれって言ってるようなもんじゃないですかww)
――――――――――
律「お前は聡と付き合ってるのか?」
唯「付き合ってないよ」
律「でも聡は昨日お前の家に泊まってたんだよな?」
唯「うん」
律「普通付き合ってもない男を泊めたりしないだろ?」
唯「え?普通じゃん?」
律「何かあったらどうするんだよ…」
唯「りっちゃんお堅いね!さすが処女!」
カアアッ
律「わ、私が処女とか彼氏いたことないとかは関係ないだろ!」
唯「この姉にしてこの弟ありって感じだよね。憂曰く下手だったらしいけど私も聡くんと遊べばよかったかなあ」
梓(これは面白いことになってきましたねww憂と律先輩の弟がセックスww)
澪「どうしたんだ?梓、そんなところで…」
梓「しっ!今いいところなんですから!」
――――――――――
律「聡…すごい傷ついてたぞ」
唯「そっか、謝りに行こうかな。でも私が聡くんに会いに行くとりっちゃんに危害が及ぶかも」
律「どういうことだ?」
唯「憂がね、今後聡くんが私に近づいたらりっちゃんが無事じゃないって。憂の考えることはほんとよくわかんないねー」
律「お前は頭がおかしい…」
唯「よく言われるー」
律「お前とは絶交だ!」
唯「えぇっ!?そんなひどいよ…」
――――――――――
澪「なるほど…唯と憂ちゃんと聡くん…そんなことになってたのか」
梓「面白すぎて笑いが止まりませんよww」
澪(聡くんかあ…最近男らしくなってきたよな…)
律「誰だ!?そこにいるのは!」
梓「ひっ!ごめんなさい」
澪「盗み聞きするつもりはなかったんだが…」
律「お前らとも絶交だ!私は軽音部をやめる!」
梓「何でそうなるんですか?」
律「元々お前らは私のことをバカにしてたじゃないか」
澪「それは悪かったけどさ…でも自覚したほうがいいと思うぞ」
梓「そんなんだから彼氏できないんですよ」
澪「おいおい、さすがの律でも彼氏くらいいたことあるだろ。いないふりしてただけで」
律「ほんとにいたことなくて悪かったな!」
バタバタ
梓「行っちゃった…」
唯「生理中かな?」
澪「まあいいじゃないか。ブサイクもいなくなったことだし軽音部は可愛い子だけになったぞ」
梓「これからは3人で新生軽音部として頑張りましょう!」
澪「あと一人いたような…」
唯「どうでもいいじゃん?」
澪(正直平沢もいらないけど顔だけはいいからお飾りにしておくか)
律(ほんとなんなんだよあいつら…)
男「すみません、スカウトの者ですが」
律「スカウト?」
男「夜のお仕事とか興味ありませんか?」
律(なんだ…キャバか。でもスカウトなんて初めてだ!)
律「あ、はい。少し興味あります」
男「ではとりあえず説明だけするので事務所に来てください」
律(スカウトなんてきっと澪や梓でもされたことないぞ!私は可愛いんだ!)
律(キャバっていうより…デリヘル?)
男「今日からでも体験入店できますが」
律「すみません、少し考えさせてください。後日連絡します」
律(例えデリヘルでも可愛くない子はスカウトされないよな…?)
律(ナンパすらされたことないのは可愛すぎて声かけづらかったからだったりしてww)
律(とりあえず軽音部の奴らに自慢しよう)
翌日
律「みんな聞けよ!」
梓「なんですか?やっぱり戻ってきたくなったんですか?」
律「昨日スカウトされたんだよ!」
澪「どうせキャバクラあたりだろ」
律「デリヘルだ。いくら可愛いお前らだってスカウトなんてされたことないだろ!」
梓「律先輩、もしかして喜んでます?」
律「当たり前だ。これで私がブサイクじゃないって証明されたんだから」
唯「ぶっ…ww」
梓「ちょっと唯先輩wwこらえてww」
唯「だってりっちゃんwwデリヘルのスカウトされたくらいで可愛いってww」
澪「あのなあ、律、そういうスカウトは隙があるからされるんだぞ?」
律「隙?」
澪「例えばお金に困ってそうに見えたり服装が安っぽかったり、こいつはいけると思った奴に声をかけるんだ」
唯「ナンパは場合によるけど水商売のスカウトはほとんどそうだね」
梓「私だってスカウトされたなんて恥ずかしくて誰にもバレたくないですもん。それだけ安い女に見えるってことでしょ?」
律「な、何言ってんだ?お前ら、自分がスカウトされたことないからって僻んでんだろ?」
唯「あー、はいはい、そうだよ。りっちゃんすごいねー」
澪「唯ww」
律(ただの僻みじゃないか!絶対成功してあいつらを見返してやる!)
律「もしもし、田井中です。入店したいんですが。あ、いや、体験じゃなくて入店するって決めたんで」
――――――――――
律(車が指定されたホテルに近づいてきた…緊張する)
律(一通り指導はされたけどほんとに男のアレを…大丈夫、私ならできる)
律「○○のりっちゃんです」
おっさん(チェンジしようか微妙なところだな…まあいいか)
おっさん「とりあえず入って」
律(イケメンがよかったけど…ジジイかよ)
律(まずはシャワー…うがい…)
律「あのっ…シャワー…」
おっさん「君は入ったばかりかな?」
律「はい、これが初めてです」
おっさん「じゃあおじさんがリードするから緊張しなくていいよ」
律(ジジイだけどいい人そうでよかった)
おっさん(ブサイクだけど初めてか、当たりだな)
おっさん「こっちおいで」
おっさんは律の服を脱がした
律「あんまり見ないでください…」
おっさん「貧乳だからって恥ずかしがることはないよ」
おっさんは律の体を愛撫する
律(なんか変な感じ…でも悪くないかも)
おっさん「ここがもうこんなになっちゃった。舐めてくれるかな」
律(気持ち悪いよぉ…でもやらなきゃ)
おっさん「いいよ…」
ドピュ
律(おぇぇ…気持ち悪い…)
おっさん「入れてもいいかな?ちゃんと別にお金は出すから」
律(こいつ出したばっかなのにまた立ってる…。本番は店からダメって言われてるけど…)
おっさん「りっちゃんが可愛いからまた元気になってきちゃった」
律「可愛い!?私、可愛いですか!?」
おっさん「ああ、可愛いよ」
律「いいですよ。やりましょう、本番」
おっさん「入れるよ」
律(怖い…こんなものが私の中に入るなんて…しかも初めてがこんなおっさんと…)
おっさん「大丈夫かな?」
律「大丈夫です」
律(負けてなんかいられない。梓も澪も唯もみんな経験してるんだから)
ズブッ
律「痛っ…」
おっさん「処女かい?」
律「はい…」
おっさん(顔はあれだがこれは大当たりだな)
律(痛い…ただ痛いだけ。漫画とかで見たのと全然違うじゃん)
おっさん「動かすけど痛かったらごめんね」
律(こんなおっさんに初めてを捧げてよかったのかな…。いいか、私のこと可愛いって言ってくれたし)
ドピュ
おっさん「はあ…大丈夫かい?」
律「ちょっと痛かったけど大丈夫です」
おっさん「りっちゃんは初々しくて可愛いね」
律「そうですか?ありがとうございます」
おっさん(おだてれば喜ぶ扱いやすい女だな)
おっさん「また指名するね」
律「待ってます」
――――――――――
律(お金も稼げたし処女も捨てられたし、澪たちに負けないためにこれからも続けよう)
律「ただいまー。今日は聡しかいないんだっけ」
聡「…」
律「ご飯食べてないの?お粥作ってあげようか?」
聡「いらない」
律「食べなきゃダメだろ。はい、自分で食べれる?」
聡「…」
律「しょうがないなあ…。ほら口開けて。こぼさないの!飲み込め!」
律(私、今すごく幸せ)
1ヶ月後
梓「律先輩、ほんとに軽音部来なくなっちゃいましたね」
澪「学校自体最近来てないよ」
唯「どうしたんだろうね。聡くんに会って聞くのが一番なんだけど」
梓「今度は律先輩の弟ターゲットにしようかなあ」
澪「スカウトされたとか言ってたじゃん、デリヘルの。あっちに夢中らしいよ」
梓「そういえば財布先輩も最近見ませんね」
澪「唯さ、聡くんを財布にできなくなったって言ってたじゃん。またあのデブを財布にすれば?」
澪「学校には来てるんだけどな」
唯「帰り琴吹の家寄ってみようよ」
梓「でもさすがにわざとらしすぎるんじゃ?」
澪「確かにな。まずは学校で声かけてみるか」
梓(財布先輩の話題出すべきじゃなかったな…私だけの財布にするつもりだったのに)
唯「琴吹の財力はほしいけどぶっちゃけ軽音部には戻ってほしくないよね」
澪「同感。軽音部にブサイクはいらない」
梓(自分だって整形したくせにww)
澪「じゃあ帰るか」
梓(あれほど練習練習うるさかったチョン先輩が今じゃ全く練習しない)
唯「そうだね」
梓「私買い物するんで今日はこっちから帰りますね。さようなら」
唯「ばいばい」
――――――――――
唯「あずにゃんってさ、最初は可愛かったけど段々生意気になってきたよね」
澪「わかるー。絶対自分一番可愛いとか思ってそう」
唯「琴吹とりっちゃんいなくなったあたりから特にね」
澪「後輩のくせに生意気だよな」
唯「まあ顔可愛いから多少は目を瞑ってるんだけどね」
澪「可愛いけど貧乳どころか無乳じゃんあいつ」
唯(お前だって豊胸手術したんだろどうせ)
唯「ね、しかも高校生にもなってあの髪型ww」
澪「それずっと思ってたwwあの年でツインテールは痛いわwwゴキブリかよ」
ピンポーン
梓「紬さんの後輩の中野梓といいます。紬さんはいらっしゃいますか?」
紬「梓ちゃん、久しぶり。上がって」
梓「ムギ先輩、最近全然来てくれなくてすごい寂しいですよー」
紬「律ちゃんも最近学校自体に来てないみたいだし、元の軽音部には戻れないのかもね…」
梓「やっぱり軽音部の雰囲気がよかったのってムギ先輩のおかげだと思います。最近ギスギスしてて怖いんですよ」
紬(梓ちゃん…私を頼ってくれてる…)
紬「ギスギスってどんな感じ?」
梓「元々唯先輩の悪口言ってたりしたじゃないですか。今は逆に唯先輩がトップみたいになって律先輩の悪口を…」
紬「それで律ちゃんは学校に来なくなったの?」
梓「わからないですが原因の一つだとは思います。それに部費を削減されてしまって」
紬「生徒会の部活調査?」
梓「はい。部員も足りないし練習もしてないってことで削減されてしまいました」
梓(ほんとは生徒会のメガネブスのおかげで削減なんてされてないんだけどなww)
紬「さわ子先生は?」
梓「先生は愛想を尽かして滅多に部室に来なくなりました。名前だけ顧問として借りてる感じです」
梓「とにかく部費がなくて大変なんです…!トンちゃんも売りに出すつもりです」
紬「まあ…!それはよくないわ!ちょっと待ってて」
紬は梓に封筒を手渡した
梓「え…これって…」
紬「少ないけど足しにして」
梓「そんな、悪いです!」
梓(さすが財布先輩!)
紬「私も近いうちに顔を出すわ。そのときはもっと持ってくるから」
紬(梓ちゃんたちが私の財力目当てだってことは知ってる。でもそれで元の軽音部に戻れるなら…私は財布でもいい!)
梓「唯先輩も澪先輩もきっと喜びますよ!」
紬(世の中金ね。私はこの家に生まれたことに感謝しなきゃ)
飯
澪「おはよう、ムギ」
紬「おはよう」
澪「最近全然部活来てないよな。どうしたんだ?」
紬「みんな昔と変わってしまったから…。律ちゃんが学校に来なくなったのってどうして?」
唯「りっちゃんはバイトに夢中らしいよ」
紬「バイト…それなら元気そうでよかったわ」
澪「ムギも部活来いよ。寂しいじゃん」
紬「お金は持ってきたから安心して」
唯「お金?」
紬「昨日梓ちゃんがうちに来て部費が足りないとか言ってたから…」
澪(デブが金持ってきたのはナイスだけどなんで梓が抜け駆けしてんだよ)
唯(あずにゃん…まさか自分だけおいしい思いするつもりじゃ…)
澪「ありがとう。助かるよ」
唯「でも最近みんな堕落しきっててとてもムギちゃんには見せられないかも…」
紬「とりあえず今日は顔出すだけにするわ」
澪(物分かりのいいデブww)
唯(よかった~。金はほしいけどこいつには軽音部にいてほしくないし)
放課後
梓「ムギ先輩!来てくれたんですね!」
梓(金は持ってきただろうな?)
紬「これだけあれば足りるかしら?」
澪「10万…いくら部費とはいえこんなに受け取れないよ」
紬「いいえ、好きに使ってちょうだい」
唯「ムギちゃんありがとう!大好き!」
紬「じゃあ今日は帰るわね」
紬(今は疎まれてるけどお金を渡し続ければいつかきっと私もみんなの輪の中に入れるはず…!)
唯「やったね!」
梓「まさかほんとに持ってくるとはww今日はこの金で酒パでもしましょうよ!」
澪「3万でいいから私にくれないか?」
唯「いいけど何に使うの?」
澪「手術代が足りないんだ…」
梓「病気なんですか?」
梓(整形だろどうせww)
唯「手術ね…わかった」
唯(整形だろどうせww)
紬(律ちゃんにはもう1ヶ月以上会ってないな…)
紬(せっかく軽音部が復活しかけたところだし行ってみようかしら)
ピンポーン
紬(いないのかしら…)
紬「すいませーん」
律「うるせぇんだよクソババア!」
ゴンッ
律母「私はあなたのためを思って言ってるの」
律「クソジジイみたいにお前も出てけよ!」
律母「誰の家だと思ってるの?」
紬(穏やかじゃないわね…無理やり入るしか…)
紬(すごい荒れてる…)
紬「聡くん…どうしたの?」
聡「…」
紬「律ちゃんに何があったの?」
聡「…」
紬(埒が空かないわ)
紬「律ちゃん!やめて!」
律「ムギ…」
律母「お友達?」
紬「最近学校に来ないから心配して来てみれば…」
律「お前には関係ないだろ」
紬「関係あるわよ!仲間だもの」
律「私は軽音部をやめたんだ。学校もやめるつもり」
紬「お金が足りないの?なら私がいくらでも払うわ」
律「金なんてどうでもいいんだよ!バイトでそこそこ貯まったし」
紬「律ちゃん…それってどんなバイト?」
律「デリヘルだよ。最近じゃソープもやるようになった」
紬「それはよくないわ!どうしてそんなバイトやってるの?」
律「みんな私のこと可愛いって言ってくれるんだ!学校じゃブサイクだとしか言われないけど」
律「ギリギリ可愛いって言ってもらえるムギにはわかんないだろうな。お世辞も言ってもらえない者の気持ちなんて」
紬「そんな男たちはあなたの体しか見てないわよ」
律「体を差し出す代わりに可愛いって言ってもらえるならそれでいいじゃねーか…」
紬「私にはわからないわ…どうしてみんなが美にこだわるのか」
律「わかんねーのはお前だよ。仲間仲間って。前も言ったろ?ムギは財布として利用されてるだけなんだよ」
紬「知ってるわ。でも私は昔みたいに戻れるなら喜んで財布になる。あなたも例外じゃないわよ」
律「私は金なんていらねーよ。可愛いって言われることはムギにとっての仲間と同じなんだ」
紬「今日は帰るわ。絶対に学校をやめさせたりなんかしない」
紬(うちの部下で一番のイケメンを宛がえばいいのかしら…)
数週間後
紬「はい、約束のお金」
唯「ありがとー」
澪「ちょっと少ないんじゃないか?」
梓「そうですか?15万もあれば十分ですよ」
紬「今度はもっと持ってくるわね」
澪「頼むよ。ムギしか頼れる奴いないんだから」
紬「そろそろ私も練習に参加していいかしら?」
唯「んー、そうだね。でも最近練習してないから雑談だけだけど」
梓「やっぱりダメですよ!きちんと練習するようになってからじゃないと」
紬「…」
唯(あずにゃんひどいなー。これだけ搾り取ったんだから少しくらいご褒美あげてもいいのに)
紬「律ちゃん…!」
律「やっぱり学校来ることにした。バイトもやめたし。彼氏にやめろって言われちゃったんだよね」
澪「お前彼氏できたのかよ…」
澪(デリヘルで出会ったしょーもない客のことだろうな)
律「ほら、見ろよ」
唯「すごーい。イケメンだね」
唯(私は男は顔より金派だしな)
澪「まあまあだな…」
澪(律なんてブサイクのくせに…私の彼氏よりずっとイケメンだなんて)
紬(あの召使いはきちんと働いてくれてるようね)
澪(もっと整形してもっと可愛くなってかっこいい彼氏を作らなきゃ…)
澪(顔はもういいよな?いや、目をもう少し大きくするか)
澪(それとも体か?胸を大きくしてそれ以外は脂肪吸引して…)
律「おー、澪、深刻な顔してどうした?」
澪「別に…」
律「私みたいにブサイクでも彼氏くらい作れるんだぞwwいくら可愛くたってお目当てのイケメンが引っ掛からなかったらしょうがないよな?w」
澪「別に私は男のために可愛くなろうとしてるわけじゃないし…!」
律「ほーん?じゃあこれ以上整形する必要なくね?」
唯(元気になったりっちゃん強すぎww)
梓「澪先輩が整形なんてしてるわけないじゃないですかwwね?」
澪「…目を二重にしただけだよ」
唯「それだけ?」
澪「それだけだよ…他はいじってない」
律「でもさ、中学生のころと顔違いすぎじゃね?」
澪「それは…日々努力したから…」
梓「私前澪先輩の卒アル見たけど今と全然顔違いましたよねww」
律「お前の両親の国は整形が盛んだからなあ」
紬(空気が悪くなってきたわね…)
紬「じゃあみんなで整形して可愛くなりましょう?そうすればみんな幸せよね?」
澪「それは名案だな!さっそく美容整形外科に行こう!」
律「いや、私はいいや。ブサイクでもイケメン捕まえられるってわかったから」
唯「私もいいや。だってそんなことしなくても私可愛いし」
梓「私も唯先輩と同意見ですね」
梓(整形前のチョン先輩って律先輩に負けず劣らずのブサイクだったよなww)
紬「じゃあやめておきましょうか。正直私も気が進まなかったの」
澪(もっとデブから金をむしり取って誰よりも可愛くならなきゃ…)
1週間後
紬「みんな、お金持ってきたわよ」
律(ムギ…もうやめようぜ。こっちまで胸が痛くなってくる)
唯「えっ、50万!?」
唯(さすがに多すぎる)
梓「高校生が自由に持ち出していい金額じゃありませんよ…」
梓(さすがに引くわ)
紬「私はみんなと仲良くなれるならいくらだって出すわ」
澪「お前らいらないのか?なら私がもらうぞ」
澪(全身脂肪吸引ってあんなにかかるんだな)
翌日
律「ムギ、もう金持ってこなくていいよ…」
紬「どうして?足りない?ならもっと…」
律「金出したってあいつらはムギのこと好きにはならねーよ」
紬「好きにならなくても友達としてそばに置いてくれる」
律「金で寄ってくる友達なんて友達って言わないだろ!」
紬「演技だっていいわ!私の前だけでも友達のふりをしてくれたら!」
律(ムギの場合は友達に置き換えただけで、可愛さや男にこだわってた私と同じか…)
数ヶ月後
紬「はい、今日のお金」
澪「やった!100万!」
唯「もういいよ…」
唯(この額じゃ財布ってレベルじゃない)
紬「どうして…?みんな私を財布として利用する代わりに媚び売ってたんじゃなかったの?」
梓「最初はそうでした。でも正直そこまでされると重いっていうか…」
唯「調子に乗りすぎた。ごめん」
唯(ここまでくると怖いよ)
律(ようやくこのクズどもの良心が咎め始めたのか…)
唯「あんなに純粋だった琴吹をこんなふうにしちゃったのは私たちのせいだよね…」
澪「おいおいマジかよ…金が足りないんだよ。デブだって納得してるんだし友達ごっこ続けてやろうぜ」
律「お前は黙ってろ!」
梓「今まで財布先輩とか呼んですみませんでした」
唯「もう私たちみたいなクズと関わらないほうがいいよ」
紬「唯ちゃんたちがどんなクズだって私はあなたたちのことを友達だと思ってる!」
律「お互い疲れただろ?もう終わりにしようぜ」
カチカチ
律「おい、そんな物騒なものしまえよ!」
紬「いくら払ったと思ってるのよ!お金ならこれからも払うからちゃんと私の友達を演じなさいよ!」
シャッ
唯「カーテンが…物に当たるのはよくないよ」
梓は泣き出した
梓「財布先輩…いや、琴吹さん…ごめんなさい。うっ…」
澪「お前ら無責任だなあ。私はデブが金をくれる限りずっと友達のふりしてやるよ。それが望みなんだろ?」
紬「ええ、澪ちゃんは優しいのね」
澪「ところでキャッシュカードの暗証番号教えてくれないか?」
紬「えっとね…」
律「いい加減にしろよ!澪!」
唯「お金なら返すよ。何年かかるかわからないけど」
梓「ごめんなさい…ごめんなさい」
紬「お金は返さなくて結構!もっとあげるから友達になって?友達を演じて?」
紬は唯や梓のギターを破壊した
紬「これで私はあなたにお金を払わなければならない。あなたは私と接しなければならない…」
唯「ギターなんていいよ…」
さわ子「何やってるの!?」
紬「先生、友達がほしいんです。どうしたらいいですか?お金が足りないんですか?」
さわ子「ムギちゃん…」
唯「さわちゃん、琴吹がこうなったのは私たちのせいです…」
澪「ムギ、いいこと思い付いたぞ!先生にも金を払って友達になってもらえばいいんだ!」
紬「名案ね!先生、いくら必要ですか?」
さわ子(澪ちゃんもある意味精神崩壊しかけてるわね…)
さわ子(あんなに仲が良かったみんながこうなってしまったのは放置していた私の責任でもある…)
さわ子「軽音部は今日をもって廃部とします」
唯「ほっ…」
律「よかった…」
さわ子「ムギちゃんの親御さんに連絡してくるわ」
澪「ふざけるな!私はまだまだ整形しなきゃならないんだよ!」
さわ子「澪ちゃんの家にも連絡が必要ね…」
さわ子「ところで唯ちゃんと梓ちゃんと澪ちゃんはムギちゃんからお金を巻き上げていたのよね?」
唯「はい…」
さわ子「あなたたちの処分に関しては後日連絡します」
ムギ先輩はしばらく入院することになった
澪先輩の両親は学校に乗り込んできたらしい
律先輩は彼氏とは別れたらしいが憑き物が取れたように晴れ晴れとしている
さわ子先輩は責任をとって辞職した
私と唯先輩は3ヶ月の停学を食らった
ムギ先輩の両親には断られたが、いつか満額返せるようにコツコツと貯めている
学年が違うこともあって、私は軽音部のメンバーとはほとんど関わることがなかった
クラス替えをしてからは憂ともあまり話していない
ムギ先輩のことはもちろん、澪先輩が整形依存性になってしまったのも律先輩が一時期風俗で働いていたのも唯先輩がムギ先輩を財布にし始めたのも元はといえば私の責任だ
唯先輩のことをどう思うかなんて聞いたから
もうみんなには二度と会うことはないだろうけど、もし会ったらあのことを笑い話にできるくらいみんな幸せになってたらいいなあ
end
>>260
> 唯「今日、うち親いないんだけど…」
> 唯(いつもいないけどなww)
ワロタ
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