花陽「歌います!」 (43)
凛「これなんかどうかな?」
花陽「うん! とっても似合ってると思うよ!」
凛「ほんと!?」
花陽「うん!明るい色のブレスレットで凛ちゃんにぴったり!」
海未「………」
花陽「こっちのストラップも凛ちゃんに似合うと思うよ!」
凛「かわいい猫ちゃんストラップだー!さっすがかよちん、凛の好みならなんでもお見通しだね!」
花陽「えへへ……でも凛ちゃんは本当にかわいいもの似合うね」
凛「えっ……そう……かな?」
花陽「うん……だって凛ちゃんもかわいいもん!」
凛「かよちん………」
海未「………」スッ
海未「………」ピッピッピッ
凛「かよちんにそう言ってもらえるとすっごく嬉しいにゃ! ありがとかよちん!」
花陽「ううん……だって本当のことだから……」
海未「……」トゥルルルルルル
凛(はぁ~、やっぱかよちんとの買い物は楽しいな~……ん?)ブルルルルルルル
凛「あ、電話だ! ちょっと待っててね」ブルルルルルルル
凛「はいもしもし!」
海未「……凛」
凛「なぁに海未ちゃん、どうしたの?」
海未「どうしたの? ではありません!!!」キッ
凛「ええ!?……何でそんなに怒ってるの?」
海未「……凛、あなた何か大事なことを忘れてませんか?」
凛「……大事な事?」
海未「そうです! あなたは今何のためにそこで買い物をしてるんですか!」
凛「あ……えーとっ……それは……」
海未「……それは?」
凛「……かよちんの誕生日プレゼントのためです……」
かよちんの誕生日 二週間前
――― 穂乃果宅 ―――
穂乃果「あ、絵里ちゃんからメールだ!」
From:絵里ちゃん
本文:おはよう。まさかもう起きてるわよね?お正月だからって朝寝坊はダメよ?
穂乃果「む。絵里ちゃんってばお正月早々ひどい! さすがに午後になったら穂乃果だって起きてるよ!」
それで花陽の誕生日会の件なんだけど、本当に穂乃果達にまかせっきりで大丈夫なの?
少しぐらいなら私も手伝えるわよ?
穂乃果「花陽ちゃんのお誕生会?」
穂乃果「………」
穂乃果(忘れてた……)
穂乃果「うわあ!!!どぉーしよーーーー!?」
穂乃果「絵里ちゃん達は受験勉強があるからってことで全部穂乃果達がやるって話だったっけ……思いっきり忘れてたよ……」
穂乃果「とりあえず海未ちゃんに相談しなきゃ!」
プルルルルルルルル
ピッ
穂乃果「もしもし海未ちゃん?」
―――かくかくしかじか
海未「花陽の誕生日会……ですか?」
穂乃果「うん……どうしよう」
海未「どうしようと言われましても……私はこういう事を企画するのはあまり得意では……」
穂乃果「えぇ!? 海未ちゃんが出来ないんじゃどうしようもないじゃん!」
海未「どうしようもないって……あなたが自分たちでやるって言い出したのですから当然なにか計画があるものかと」
穂乃果「ないよ、そんなの!」
海未「何で偉そうなんですか…………まぁ、穂乃果に計画性を求めるのはそもそも無理がありましたね……」
穂乃果「どうしよう海未ちゃん」
海未「……とりあえず明日の新年初練習の後に集まって相談しましょう……みんなには何か案がないか考えてきてもらうようにメールをしておきます」
かよちんの誕生日 一週間と六日前
――― 部室 ―――
海未「ということで集まってもらった訳ですが……」
穂乃果「あれ、真姫ちゃんは?」
ことり「かよちゃんだけいない状態で集まってたら不自然だから、なんか適当な用事で引きつけておいてって頼んでおいたの」
海未「つまり、この場にいる4人で考えるという事です。早速ですが、意見のある方は挙手を」
凛「はいはいはーい!凛考えてきたよ!」
穂乃果「聞かせたまへ!凛二等兵!」
凛「了解だにゃ!隊長!」
ことり「……前から思ってたけど、なんで凛ちゃんは二等兵なの?」
海未「いちいち気にしていては負けですよ、ことり」
凛「かよちんへのプレゼントはずばり!ごはんだにゃ!しかもピッカピカの新米で土鍋で炊き立ての!」
穂乃果「ほう……ごはんとな」
海未「花陽といったらごはんという感じですからね」
ことり「かよちゃん絶対喜ぶよ!」
凛「しかも!この日の為に凛、前から理想のごはんの炊き方についてかよちんに色々きいてたんだー」
穂乃果「おお!!やるではないか凛二等兵!衛生兵に昇格だ!」
凛「ありがたき名誉だにゃ!」
ことり「衛生兵って階級じゃないような……」
海未「……それではプレゼントはごはんで行きましょう……凛、花陽が言っていた理想のごはんの詳細を教えてもらえますか?」
凛「えーっとね……このノートによると……」ペラペラ
ことり「結構いろいろ書いてあるね……」
凛「まずお米は精米から一日以内」
穂乃果「精米って?」
海未「そのぐらい知っててください……玄米を白米にする作業のことですよ」
凛「そして、お米は収穫から一週間以内のコシヒカリ」
海未「えっ」
ことり「一週間以内?」
穂乃果「え、何か問題があるの?」
海未「大ありです!お米の収穫なんてとっくに終わっています……しかもコシヒカリなんてまず無理でしょう……」
凛「さらにお米の炊き方は……うわぁ……なんかびっしり書いてあって訳わかんないよぉ~」
海未「見せて下さい……何々……水は日本アルプス産の軟水……土鍋は製造する職人の指定まで……」
ことり「炊き方もすごく細かい……お米のとぎ方に1ページ使ってるよ」
凛「土鍋の火加減とかもすっごく熱く語ってたにゃ。火加減を変えるタイミングが大事だーって」
穂乃果「う~ん……なんか指示が多くて穂乃果目が回りそう」
凛「でも……でも何とかしてこれを実現させたいの!……この事話してた時のかよちんすっごく活き活きしてて幸せそうだったし……」
海未「しかしお米の手配もお米を炊くのも、難しすぎてとても私たちに出来そうにはありませんね……」
穂乃果「海未ちゃんならこの指示の通り炊けるんじゃないの?」
海未「無理言わないでください……私……あまり料理は得意ではないので」
ことり「私もあんまり……」
凛「料理上手いのはにこちゃんと絵里ちゃんだし……やっぱり凛たちだけじゃ無理なのかな……」
穂乃果「理想のごはん……かぁ」
ことり「これ全部やるのは大変そうだね……」
海未「完璧に出来なくても仕方ありませんね……花陽は凛のその気持ちだけでも嬉しいはずです。理想を100パーセント叶えなくても凛が作ったごはんなら笑顔でおいしく食べてくれるはずですよ」
凛「うん……でもこれ実現させたら絶対かよちん喜ぶのになぁ……」
海未「……とりあえずごはんの件は後でゆっくり検討しましょう……それ以外に案はありますか」
ことり「はい!」
海未「では、ことりお願いします」
ことり「やっぱり、ことりはかわいいものがプレゼントしたいから、かよちゃんが大好きな動物とか絵柄の入った便箋でお手紙とかー、おそろいのアクセサリーとかプレゼントしたいな♪」
海未「なるほど、王道でいいですね」
穂乃果「さすがことりちゃん!」
ことり「二人ともそんなに褒めなくてもー、大げさだよ~」エヘヘ
海未「……それで花陽のそういった好みというと……なんなのでしょうか?」
ことり「……アルパカとかかな?」
穂乃果「凛衛生兵!」
凛「え……ごめん……そういう調査はし忘れてたにゃ……」
穂乃果「えー、それもしてくれてると思ったのにー! 凛ちゃんはやっぱり二等兵に降格!」
凛「えー、そんなー……」
海未「一緒に雑貨とか小物を買いに行ったりはしないんですか?」
凛「行ったことはあるんだけど……凛が買うばっかりでかよちんはあんまり買わないんだよねー……凛がこれどう?とかっておすすめしてみた事はあるけど」
海未「そうですか……プレゼントするからには好みに合ったものをあげたいものですが……」
穂乃果「じゃあ、一緒に買い物に行って好みを聞いてみようよ!」
ことり「時期が時期だからバレちゃわない?」
穂乃果「大丈夫!自然に買い物に誘って自然に好みを聞けばバレないって!」
海未「ちょうど三年生への受験の応援の差し入れも考えなくてはいけませんでしたし、それを口実に誘ってみてはどうですか?」
凛「それいい!」
穂乃果「海未ちゃんも二等兵に昇格だね!」
海未「いえいえ、そんな……ん?二等兵?」
ことり「じゃあ、これで決まりだね!」
かよちんの誕生日 1週間と3日前
――― 某雑貨屋 ―――
海未「思い出しましたか?凛、あなたの使命を」
凛「……はい」
海未「あなたが普通に買い物を楽しんでどうするんですか!ちゃんと花陽の好みをリサーチしてください」
凛「……ごめんなさい……つい楽しくなっちゃって……」
海未「気持ちは分かりますが、花陽の為です。よろしくお願いしますよ、凛」
凛「……はい」
海未「……分かったなら大丈夫です。そんな元気のない様子で買い物したら花陽に余計な心配かけますよ」
凛「……うん、そうだね」
海未「久しぶりの二人きりの買い物なんですから、それはそれで楽しんできてください」
凛「うん!ありがと海未ちゃん!凛頑張る!」
海未「それでは、お願いしますね」
凛「はーい!おまかせだにゃ!」
海未「ではまた後ほど」ピッ
海未「……これで大丈夫そうですね」
海未(念のため花陽に見つからないように同行しておいて正解でした)
海未(凛の事ですから、どうせこうなるのではないかと思っていたんです)
海未(そして……)
穂乃果「ことりちゃん!オッスクマの新しいストラップ発売してるよ!」
ことり「え、本当!」
穂乃果「ほら、色違いもこんなにいっぱい」
ことり「かわいい~♪どれもかわいくて迷っちゃうぅ~」チュンチュン
海未(この二人も案の定でしたね)
海未「二人とも、真面目やって下さい!三年生への差し入れは私たちの担当なんですから!」
穂乃果「ご、ごめん海未ちゃん……」
ことり「かわいくてつい……」
海未「練習の合間を縫ってやってきている訳ですから、きちんとやってもらわなければ困ります……ただでさえ誕生日会の準備もあるというのに」
ほのこと「はーい……」
海未「はぁ……」
海未(無事に成功するでしょうか……誕生日会)
海未(そもそもにこや絵里や希がハードルをあげなければここまで苦心することには……)
海未(あの3人が毎回メンバーの誕生日ごとに凝ったサプライズを仕掛けたりするものだから……)
にこの誕生日 7月22日
8人「にこちゃん!お誕生日おめでとー!」パチパチパチパチパチ
にこ「……うっ……」ウルッ
希「あれー、にこっちもしかして感激のあまり言葉につまっちゃったー?」
にこ「そ、そんな訳ないじゃない!あ、あまりにありきたりな演出だったからその幼稚さに絶句したのよ!なによ1日中にこを部室から遠ざけて準備って!あからさますぎるのよ!バレバレだわ!」
穂乃果「えー、せっかくにこちゃん喜ぶと思ったのになー」
にこ「え、いや別に……喜んでないって訳じゃ……」
真姫「煮え切らない言い方ね……素直に嬉しいって言いなさいよ」
にこ「嬉しい……ちゃあ嬉しいわ」
凛「やっぱにこちゃんは素直じゃないにゃー」
にこ「うるさいわねー……まぁでも……ありがとう」
ことり「うん!どういたしまして♪」
花陽「喜んでくれたみたいでよかったぁ……」
絵里「にこが素直に感謝の言葉を述べるだなんて……明日は槍でも降るんじゃないのかしら?」
にこ「失礼ね!にこだってお礼ぐらい言うわよ!」
にこ「でも言っとくけど、演出が幼稚なのは事実よ!」
にこ「これからは私がアイドルの真の誕生日の祝い方を教えてあげるから、覚悟しなさい!」
海未(これがすべての元凶でした)
穂乃果の誕生日 8月3日
穂乃果「すごーい!パンで出来たおうちだぁ!」
ことり「ミニチュアだけどね」
穂乃果「これ食べられるの!?」
凛「ランチパックを積み重ねて出来てるからね」
穂乃果「ナイフとフォークもパンだ!」
海未「パンの耳を加工したものですが」
穂乃果「ふぃふぁも、にゃふゃみふぉひひほふりーむだ!」(しかも中身もイチゴクリームだ!)
真姫「まぁ誕生日ケーキも兼ねてるから」
穂乃果「メインディッシュもパン!?」
花陽「焼きたてだよぉ!」チン!
穂乃果「すごい!すごい!すごい!すごすぎるよぉ!!!」ウデブンブンブン
絵里「やるわね……にこ」
希「穂乃果ちゃんめっちゃ喜んでるやん!」
にこ「まだまだ全然だわ……時間なくて全然普通だったし……これからが本番よ」
ことりの誕生日 9月12日
花陽「ダレカタスケテー」
ことり「どうしたの?」
花陽「た、たいへんなのぉ!とにかく部室に来てぇ!」
ことり「大変って……何が?」
花陽「それが……」ガチャ
凛「にゃんにゃんにゃーん❤」
ことり「!!!」
花陽「凛ちゃんが猫になっちゃたみたい……」
ことり「か、かわいい!!!」ズギューーーン!!!
花陽「他にも……」
海未「お、おかえりなさいませ……ご主人様……」
ことり「う……うさ耳メイドォ……」ウットリ
真姫「じょ……女王様とお呼び!」
ことり「お姫様真姫ちゃん……」ウットリ
穂乃果「ガオーーーッ!たべちゃうぞー!」
ことり「恐竜の着ぐるみぃ……」ウットリ
絵里「は……はぁーい?……」
ことり「バニーガールの絵里ちゃん!……」ウットリ
希「ケーキをどうぞ、ことり姫」
にこ「にっこにっこにー!」
ことり「希メイド長と妖精にこちゃん……ありがとう!ってあれ……このケーキ、イチゴがないよ?」
花陽「それは……」カポッ
ことり「!!!」
花陽「花陽がイチゴ……だからです」
ことり「いちごの……着ぐるみ!!!」
花陽「で、でも……食べないでくださいね……花陽、食べられたら……」ウルッ
ことり「かよちゃーーーーーん!!!!」ズズズギューン
絵里「ハラショー……」
希「すごいやんにこっち……」
にこ「まだよ……まだいけるはずよ」
絵里の誕生日 10月21日
絵里「あら、生徒会室が真っ暗ね……」カチッ
絵里「……電気がつかない……カーテンも締まりきってるし……どうなって」カチッカチッ
海平「勝手ニセイトカイシツニ入ルブレイモノハダレダーーーーー!!!」
絵里「ひっぃいいい!!!」
海平「サッサト出テユカヌト祟リガオコルゾォ……」
絵里「ごめんなさいごめんなさいさっさと出てゆきますから許してくださいお願いしますお願いしますお願いします……」ガチャガチャ
絵里(……扉があかない!)
海平「ソウカ……デテユカヌナラ仕方アルマイ……」
怨霊ことり「ノロッテヤルゥ……」
化け猫穂乃果「ノロッテヤルーーー!!!」
化け猫凛「ノロッテヤルゥウーーーー!!!」
化け猫花陽「ノ……ノロッテヤルゥ……」
絵里「きゃあああああああああ!!!!!いやですいやです神様おねがいします助けて下さい誰か助けて下さいなんでもしますからぁ……」
海平「ナンデモスルダト?ソンナテニノルカ!……殿!例ノアレヲ」
真姫殿「ヤッテオシマイ!!!」
九尾希「必殺!」
九尾にこ「鬼火の術!」
絵里「いやああああああああ!!!!!!ごめんなさいごめんなさいいいいいい!!!!」
にこのぞ「」シュッ
絵里「……………え……マッチ?」グスッ
絵里「……しかもそれって……」
8人「ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデーディア絵里ちゃーん♪」
絵里「……誕生日ケーキ……」
8人「ハッピバースデートューユー♪フゥーーーーーー!!!」
絵里「あなたたち……」
にこ「どーお?びっくりしたでしょ?」
絵里「おうちにかえる」
8人「え?」
絵里「おうちにかえるぅ!!!」
凛の誕生日 11月1日
凛「あれーなんだか部室からいい香りが……」ガチャ
花陽「あ、えーっと……ガ、ガラガラガラー……1名様ご入店でーす……」
凛「こ、これは!」
穂乃果「……お客さん今日はなんにいたしやしょう……」キリッ
ことり「みそにしょうゆ……トンコツに塩……なんでも揃ってますぜ」ニヤリッチュン
希「煮卵、メンマ、ネギ、チャーシューその他……トッピング何でも取り揃えとるで」シャキーン
絵里「麺の……硬さも……太さも……選び放題よ」ハラショー
真姫「ぎょ……餃子も、あるわよ」ドヤガオノマキチャーン
花陽「チャーハンには自信があります……!!!」カッ
にこ「今日は……にこが……凛ちゃんの為だけにラーメン作ってあ・げ・る……にこっ❤」ラブニコッ
凛「凛……天国に来ちゃったみたいだにゃー……」
海未「ご注文を……」
凛「じゃ、じゃあ餃子とチャーハンと豚骨醤油ラーメンの細麺バリカタ、チャーシュー大盛り煮卵つき下さい!」
海未「かしこまりました……」
海未「ギョウチャートンショウ細バリカタ大チャー煮卵一丁!!!」
7人「あいあいさー!」
凛「うっっわー……なんかすごくそれっぽいにゃー……」
穂乃果「出来ました」キリッ
真姫「餃子と」
花陽「チャーハンと」
絵里「豚骨醤油ラーメンの細麺バリカタ……チャーシュー大盛り煮卵つき」
希「トッピング……多めにしといたで」
ことり「ご注文の品は以上で宜しいでしょうか?」
凛「あ、はいこれで全部……」
海未「いや……一つ足りません」
凛「え?これで全部そろってるよ?」
海未「あちらのお客様からです」スッ
にこ「にこ!」
凛「凛の誕生日ケーキ!」
海未「星空凛さん」
花陽「誕生日」
8人「おめでとう!」キリッ
海未(……途中からどんどん暴走して意味が解らないことになっていますね……)
海未(しかし一連の誕生会のサプライズ……にこがプランを思い付き、希が演出を担当し、絵里が中心となって進行する)
海未(まさしく完璧な布陣でした……しかし)
海未(絵里達も受験前ですからこういう事に労力を使わせるわけにはいきません)
海未(絵里も希もにこもセンター試験の為に部活を休んでいます)
海未(余計な心配をさせないためにも……私たちだけできちんと花陽の誕生日パーティーを成功させなければ……)
海未(それに……凛の張り切っている様子を見たら……)
凛「かよちん!これは?」
花陽「っっわあああああ……すごくいいよ凛ちゃん!」
海未(頑張らない訳にはいきませんね……)
申し訳ない さるではないです 書き溜めが尽きたので遅くなってます
穂乃果「海未ちゃーん!」
海未「差し入れの品、決まりましたか?」
ことり「穂乃果ちゃんがいつもつけてるストラップも新しいの出たんだって!」
穂乃果「しかもさわり心地が前のより気持ちいいんだよ!海未ちゃんも触ってみなよ!」
海未「……あなた方は余程私に怒られたいらしいですね……」
穂乃果「じょ……冗談だよ海未ちゃん……」
ことり「差し入れも良さそうなの見つけたよ!」
海未「どれですか?」
ことり「この9個で1セットのブレスレットなんかどうかなって」
海未「ブレスレットですか……」
ことり「うん!これなら試験中でも着けていられるかなって……みんなが応援してるって感じやすいと思うし……」
海未「色も私たちのカラーがそろっていますし……いいと思います!」
ことり「便箋も3つ選んでおいたし、あとは縁起がいいお菓子を買えばOKだと思う!」
海未「ありがとうございます、ことり……助かりました……私はこういうものを選ぶのはどうも苦手で……」
ことり「ううん、気にしないで!私こういうの見てるだけですごく楽しいから!」
海未「おかげで差し入れはなんとかなりそうです……あとは」
ことり「かよちゃんの誕生日プレゼントだね……」
海未「ここでリサーチして何か小物を買うだけではやっぱり味気ないかと……」
ことり「まぁ今までのが凄すぎたってのもあるけど……」
海未「しかし凛の言っていたごはんはやはり無理があります……何か新しい策を考えないと……」
穂乃果「私は花陽ちゃんの理想のごはん作ってあげたいんだけどなー」
海未「ですが……あのノートに書いてあることはかなりシビアですよ? 料理が上手い人でないとあの指示通りに作れませんし、第一米も土鍋も理想に叶うものを用意するのは困難です」
ことり「私も……本当は叶えてあげたいなぁ……」
海未「……それは……私も同じ気持ちですが」
このSSまとめへのコメント
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