数日前
シンジ「ミサトさん、ちょっといいですか?」
ミサト「どうしたの?シンちゃん」
シンジ「昨日の夜のことなんですけど……」
シンジ「トイレに行こうと思って夜中に起きたんです」
シンジ「そしたら、アスカの部屋から独り言?みたいなのが聞こえてきたんです」
ミサト「アスカったら♪寝言でも言ってたんじゃないの?」
シンジ「僕も寝言だと思ったんですけど」
シンジ「なんだか、そうじゃないみたいで……」
シンジ「ちょっと、覗いて見たんです」
ミサト「アスカの部屋を?ダメよ、シンちゃん。年頃の乙女の部屋を覗くだなんて~♪」フフッ
シンジ「そしたら、アスカが……」
ミサト「?」
シンジ「人形と会話してたんです……」
ミサト「」
ミサト「ま、まぁ!アスカも女の子だから?たまにはお人形と遊びたかったんでしょ」
シンジ「でも、人形に向かってママって言ってました……」ゾクゾク
ミサト「」
ミサト「たぶん、おままごとでもしてたのよ!人形と!」
シンジ「今日の出来事……話してました。僕やミサトさんのことも……」
シンジ「ママぁ、あのねぇって子供みたいに……」ブルブル
ミサト「……」
ミサト「アスカも色々と抱えてるものがあるのよ」
ミサト「そっとしておいてあげましょ?」
シンジ「でも……なんだか、怖いんですよ…」
シンジ「アスカのことが……」
ミサト「……」
アスカ「たっだいま~」ガチャリッ
シンジ ミサト「!?」
アスカ「ふぅ~。疲れた~」
ミサト「お、おかえりなさい。アスカ」ガクガク
シンジ「アスカ!おかえり!!おか、おかえり!!」ブルブル
アスカ「?」
ミサト「今日は、洞木さんと買い物に言ってたのよね?どうだった?」
アスカ「とにかく疲れた!まぁ、ヒカリは良い服と見つけて喜んでたみたいだけど」
アスカ「私の好みの服がなかなかなくって」
シンジ「へ、へぇ……そうだ!アスカ!冷蔵庫にアイスが入ってるよ!!よかったら食べなよ!」
ミサト「うんうん!疲れてる時に甘いもの食べるといつもより、美味しく感じるわよ!」
アスカ「?」
アスカ「なによ?」
シンジ ミサト「ひっ……」ビクッ
アスカ「なんか、二人共……すごく怪しいんだけど」
シンジ「そ、そうかなぁ?」アセアセ
ミサト「いつも通りよねぇ?シンちゃん?」
シンジ「は、はい!」
アスカ「ふ~ん」ジー
シンジ ミサト「……」ブルブル
アスカ「ま、いいわ♪アイス食べよ~っと」スタスタ
その日のよる
ミサト「シンジくん……」
シンジ「静かにですよ?ミサトさん……」
ソー
ママァ アノネ アノネ
ミサト「!?」
ミサト「アスカ……」
シンジ「静かにしてください!バレちゃいますよ!」ヒソヒソ
アスカ「今日ねぇ。お友達と買い物に言ったの」
アスカ「お洋服がたくさんあったわ」
アスカ「でも、アスカの欲しいのはなかった」
アスカ「……ううん。でも楽しかったわ」
アスカ「ちょっと、暑かったけど。久々に買い物できてよかった♪」
アスカ「ねぇ、ママ?今度はママと洋服屋さんに行きたいなぁ」
アスカ「連れってくれる?そう、ありがと!ママ大好き!」
ミサト「ちょっち……ヤバイわね」
シンジ「僕たちはアスカにどう接するればいいんでしょうか?」
ミサト「今はなんとも言えないわね…」
次の日
アスカ「ふぁあ……バカシンジ~、朝ごはん」
アスカ「ってあれ?ミサトぉ。バカシンジは?」
ミサト「シンジくん……風引いてるみたいなのよ」
ミサト「今日は学校休ませるわ。もう学校にも連絡してあるから」
アスカ「なにそれ、バカのくせに風邪ひくなんて」
ミサト「さ、早く支度しないと遅刻しちゃうわよ?」
アスカ「まだ、間に合う~」
シンジ「ミサトさん……アスカは学校行きました?」
ミサト「えぇ、行ったわ」
シンジ「それじゃぁ」
ミサト「作戦開始!」
アスカの部屋
シンジ「これだ!多分!この人形です!」
ミサト「ちょっと、見せてもらえる?」
ミサト「う~ん…結構、ボロボロじゃない」
ミサト「ずっと、昔から大切に持ってたのね」
シンジ「アスカはなんで、この人形に話しかけるんでしょうか」
ミサト「……ちょっち、本部へ行ってくる」
ミサト「彼女の来歴を調べてみるわ」
ミサト「きっと、何か手がかりが見つかるはずだわ」
ミサト「アスカの資料は……」ゴソゴソ
リツコ「何してるの?今日は休みなんじゃなかったの?」
ミサト「あはは……ちょ~っと用事思い出して」
リツコ「あまり、資料を荒らさないでね。重要な機密書類も混じっているんだから」
ミサト「わっかてるって~」
ガサガサ
ミサト「あった!」
ミサト「二番目の適格者に関する報告……」
ミサト「」ペラッ ペラッ
ミサト「……」
ミサト「……」パタンッ
ミサト「惣流…キョウコ・ツェッペリン……」
ミサト「アスカの母親……自殺してる」
アスカの部屋
シンジ「ふぅ…結局、人形以外は手がかりのようなものは見つからなかったなぁ」
シンジ「アスカの人形……」ジー
シンジ「元の場所に戻そう。アスカにバレたら大変だよ」サッ
ビリッ
シンジ「?」
ストンッ
シンジ「え?」
シンジ「うわぁああ!!人形のクビがとれたぁああああ!!!」
シンジ「……」
シンジ「大丈夫……もう一度縫って繋げばいいんだ」
スタスタ
シンジ「えっと、裁縫箱はぁ…あれ?おっかしいな。この辺に」ガサガサ
ガチャッ
ミサト「シンジくん!!!今すぐその人形を」
ミサト「!?」
ピィプ
ツルン
ミサト「きゃっ!」ドテッ
ミサト「もうだれなの?こんなところに変なの置いたのは……」
シンジ「……」ガクガク
ミサト「え?」
シンジ「い、今……ミサトさんが踏んづけたのは……」ブルブル
ミサト「これって……人形の?」ガクガク
シンジ「クビです……」
ミサト「いやぁあああああああ!!!!!!」
ミサト「どうして!!クビが外れてるのよ!!」
シンジ「どこかに解れた糸が引っかかって取れちゃったんですよ!」
シンジ「だから、治そうとしてたのにミサトさんが!!!」
ミサト「もう!!頭がぐちゃぐちゃで修繕の仕様がないじゃない!!」
シンジ「はぁ……アスカに正直に言って謝りますよ。」
シンジ「ミサトさんもちゃんと謝ってくださいよ?」
ミサト「……」
ミサト「そ、そのことなんだけどね?シンジくん……」
数分後
シンジ「……じゃぁ、あの人形は」
ミサト「アスカそのものと言っても過言ではないわ」
ミサト「アスカの母親は自殺する直前まであの人形をアスカだと思い込んでいたの……」
ミサト「当の本人はそっちのけでね…」
ミサト「次第にアスカはその人形に自分を移していった……」
ミサト「少しでも母に近づくために…自分の存在を認めてもらうために……」
シンジ「に、人形が壊れた今…アスカはどうなるんですか?」
ミサト「アスカ自身も壊れてしまうでしょうね」
ミサト「正直のところ……何が起こるのか予想もつかないわ」
シンジ「…とにかく、あの人形をなんとかしましょう!」
ミサト「家のどこかへ隠してしまいしょう。あんな悲惨な姿をアスカに見られるよりはマシだわ」
夕方
アスカ「ただいま」
ミサト「あら、早かったのね」
ミサト「あら?買い物に言ってたの?」
アスカ「バカシンジが風邪引いてるって言うから…」
アスカ「スポーツドリンクとか色々買ってきてあげたのよ//」
ミサト(そ、そういう設定だったわね…)
ミサト「ありがと、アスカ♪」
アスカ「あぁあ、今からバカシンジにおかゆ作ってあげなきゃ……面倒だわ~」スタスタ
シンジの部屋
シンジ(風邪のふり…風邪のふり……)
コンコン
シンジ「!?」
アスカ「シンジ~。入るわよ」
シンジ「え?あ、げほげほ。ど、どうぞ」
ガラッ
アスカ「どう?体の具合は」
シンジ「うん、大分楽になったよ」
アスカ「そ、そう」
アスカ「はいこれ、おかゆよ」
アスカ「これ食べてさっさと元気だしなさい」
シンジ「え?アスカが作ってくれたの?」
アスカ「ミサトは料理できないでしょ?」
シンジ「おかゆくらいならミサトさんでも……」ボソッ
アスカ「熱いから気をつけてね。あとこれ」
アスカ「スポーツドリンク。こまめに水分補給すること」
アスカ「わかった?」
シンジ「うん」
夜
ミサト「あすか~?お風呂沸いてるわよぉ?」
アスカ「すぐ入る~」
シンジの部屋
ガラッ
ミサト「ふぅ……まだ、人形が無いことには気づいてないみたいね」
シンジ「どこに隠したんですか?」
ミサト「ペンペンの部屋にビニール袋に包んで隠しておいたわ。大丈夫!絶対ばれないから!」
シンジ「でも、人形が無いってだけで…アスカは……」
ミサト「そうねぇ……所詮は時間稼ぎ程度にしかならないわね」
ミサト「早く手を打たないと」
アスカ「ふぅ!すっきりしたぁ♪やっぱりシャワーは最高ね~」
アスカ「ってあれ?シンジ?起きてたの?」
シンジ「うん、具合も良くなったし。テレビでも見ようかなって」(ずっとあの部屋にいるのも退屈だし…)
アスカ「ダメよ~。安静にしとかないとぉ。そういうのが風邪をこじらせる原因になるのよ!」
ミサト「まぁまぁ♪テレビくらい見させてあげなさいよ」
ペンペン「クワクワ~♪」
ミサト「」
ミサト(ペンペンが咥えてるのって……)
アスカ「?」
アスカ「どうしたの?ミサト?」
シンジ「ミサトさん?」
シンジ「!?」(ペンペンが人形の胴体咥えてる!!!)
ミサト「シンジくん!!!」
シンジ「あぁあああすかぁあああ!!!」タッタタッタッタ
ガシッ
アスカ「な、何よ!?//なに?なんなの?」
ミサト(今のうちにペンペンを捕まえないと!!)
ミサト「」タッタッタ
ペンペン「くわっくわ~♪」バサバサ
ミサト(待ちなさい!!)
アスカ「ねぇ///何よ!何かいいなさいよ!」
アスカ「私の肩なんか掴んで!」
シンジ「え、えっと…その……」(ミサトさん!早く!)
ミサト「」タッタッタ
ミサト(ペンペン!!アスカにバレたら!!死んじゃうわよ!?殺されちゃうわよ?)
ペンペン「くわくわくわくわっ!!」バサバサ
アスカ「も、もう……はっきり言いなさいよ//」モジモジ
シンジ「だから、その……」(ミサトさぁああああああん!!)
ミサト(捕まえた!!)
ペンペン「くわっ!!!くわっ!」バサバサ
アスカ「ねぇ……シンジ?」
シンジ(よしっ!!)
シンジ「あの、今日はありがとう!アスカのおかゆのおかげで元気になったよ」
アスカ「へ?」
アスカ「それだけ?」
シンジ「うん!ちゃんとお礼を言わなきゃってね」ニコッ
アスカ「」ワナワナ
シンジ「?」
アスカ「ふんっ!!」
ドゴォ
シンジ「ひぐっ!」
アスカ「もうこんな時間かぁ」
アスカ「ふぁあ……もう寝ようかな」
ミサト シンジ「」
アスカ「バカシンジも風邪なら早くねなさい。そんなにすぐ治るものじゃないんだから」スタスタ
シンジ「お、おやすみ……アスカ」ガクガク
ミサト「おやすみ……」ブルブル
シンジの部屋
シンジ(逃げちゃダメだ…逃げちゃダメだ…逃げちゃダメだ…)ブルブル
ミサトの部屋
ミサト(私はどうすればいいの?加持君……)ブルブル
アスカの部屋
アスカ「」スースー
深夜
シンジの部屋
シンジ「にげちゃ…だめにゃぁ…」ムニャムニャ
ミサト「」スースー
アスカの部屋
アスカ「ママ……ママァ…」スースー
アスカ「」パチッ
アスカ「」スタスタ
アスカ「」ガサガサ
アスカ「あれ?」ガサガサ
アスカ「ここにしまって置いたのに……」
アスカ「いない……」
アスカ「そんなはずない!!ここにしまって置いた!!!」
アスカ「確かにここにしまったの!!!!」ガサガサ
アスカ「どうしてないのよ!!!どこなのよ!!」ガサガサ
次の日
シンジ「おはよう」
ミサト「おはようシンちゃん」
シンジ「あ、あの…アスカは」
ミサト「まだ、起きてないみたい」
アスカ「おっはよ~♪」
シンジ ミサト「!?」
アスカ「?」
アスカ「どうしたのよ?二人共」
ミサト「い、いや、なんでもないけど」
シンジ「あ、僕!朝ごはん作るよ!!」(よかった!人形なんか大したことなかったんじゃないか!)
アスカ「はやくしてよね!バカシンジ~」スタスタ
ミサト「シンちゃんもすっかり、風邪が治ってよかったわぁ」(あの人形がアスカ自身だなんて考えすぎだったのかしら)
アスカ「ねぇミサト」
ミサト「なぁに?アスカ」ニコッ
アスカ「――私の部屋、勝手に入ってないわよね?」
アスカ「そう、ならいいんだけど♪」
ミサト「……」ブルブル
シンジ「アスカー!ご飯できたよー!」
アスカ「はいはい、今行く」スタスタ
ミサト「」
ペンペン「くわっ?」
ミサト「も、もう…限界かしらね…私達」ブルブル
その夜
シンジの部屋
シンジ「」スースー
ミサトの部屋
ミサト「……」ガクガク
アスカの部屋
ドン! ドン!
アスカ「ないない!!ない!!ない!!」ガサガサ
アスカ「ここにもない!!!」ガサガサ
アスカ「早く見つけなくちゃ……」ウルウル
アスカ「ママ……ママ…」シクシク
アスカ「アスカ……どこなのよ…」シクシク
次の日
学校 帰り道
シンジ「あれ?アスカ……寝不足?」
アスカ「え?」ウトウト
シンジ「なんだか、すごく眠そうだよ?」
アスカ「大丈夫よ!昨日は少し寝付けなかっただけ」
シンジ「そ、そう……ならいいんだけど」(寝付けなかった??人形を探してたのかな?まさか…)
アスカ「ふぁあ……」ウトウト
シンジ「おぶって帰ろうか?」
アスカ「……」コクリッ
シンジ「よいしょ!」
アスカ「……ちょっと、重そうにしないでよ」
シンジ「大丈夫!平気平気」
アスカ「…そう」ウトウト
シンジ「」
シンジ「ねぇ、アスカ昨日は何してたの?夜更かしはお肌にはよくないらしいよ」
アスカ「」スースー
シンジ「寝ちゃったか」
アスカ「ママ…」スースー
シンジ「アスカ……」
深夜
シンジ「」スースー
ガラッ
シンジ「ん?」ムニャムニャ
アスカ「どこ……どこなの?」ウロウロ
シンジ「!?」(寝たふり!寝たふり!!)
アスカ「そこにいるの?出ておいで?アスカちゃん?」ウロウロ
シンジ「……」ブルブル
シンジ(やっぱり……アスカは人形に憑かれてるんだ…)
シンジ(アスカを救わないと……)
次の日
シンジ「ミサトさん……」
ミサト「シンジくん…やっぱりアスカは……」
シンジ「はい、僕達が寝静まったのを見計らって人形を一晩中探し続けています…」
ミサト「……」
シンジ「どうすれば、アスカを救えるのかな……」グスンッ
ミサト「アスカが人形に頼らなくていい環境を作る…かな」
シンジ「でも、それって……だれも、アスカの母さんの代わりになんてなれやしないよ」
ミサト「いいえ、そうじゃないわ。彼女が求めているのは自分を真に認めてくれる人」
ミサト「そして、必要としてくれる人なのよ」
シンジ「僕はアスカを認めてるよ!必要…っていうか、いてほしいって思う!!」
ミサト「自分の気持ちっていうのはそう簡単には伝わらないものなのよ…」
シンジ(どうすれば、僕の気持ちをアスカに伝えることができるんだろ?)
アスカ「ただいま!」ガチャリッ
ミサト「あら、おかえり」
アスカ「相変わらず暑いわねぇ」スタスタ
アスカ「シンジ~、ジュースとってぇ」
シンジ「」ササッ
スタスタ
シンジ「はい!アスカ!!」
アスカ「あ、ありがと」
アスカ「」ゴクゴク
アスカ「ふぅう!生きかえるぅ!」
シンジ「!!」ササッ
スタスタ
シンジ「アスカ!!お菓子たべる?」
アスカ「うん、もらうわ」
アスカ「今日は妙に気が利くじゃない」
シンジ「えへへ、そうかな?」
アスカ「へ~んなの」
次の日
シンジ「アスカ!おはよう!」
アスカ「何!人の部屋に上がり込んでんのよ!!」
シンジ「だって、寝坊したら大変だろ?」
アスカ「自分で起きれるわよ!!」
学校
シンジ「ねぇ、アスカ。一緒に御飯たべようよ」
ケンスケ「なっ!」
トウジ「センセ!!お前!!」
ヒカリ「ついに恋が実ったの!!!?」
アスカ「え?え?はぁ!!?」
シンジ「駄目かな…」モジモジ
アスカ「べ、別に構わないけど///」カーッ
アスカ「もう!いきなり何なのよ!」
トウジ「これで、いよいよほんまもんの夫婦っちゅうわけか!」
ヒカリ「こらっ!!鈴原!」
ケンスケ「羨ましいな!!碇!」
アハハハハハ
アスカ「うぐぐ///////」カーッ
シンジ「」グイッ
アスカ「え?」
シンジ「屋上行こ!」スタスタ
アスカ「え?ちょっと!こら!バカシンジぃ!」スタスタ
ガラガラ ガチャンッ
ヒカリ「…いいなぁ」
ケンスケ「まさに!青春!!くぅう!悔しいね!」
屋上
アスカ「もう!何なのよ!!最近のシンジおかしい!!」
シンジ「そうかな?」(でも、これくらいしないとアスカには……)
シンジ「それより、食べよ?」
アスカ「はぁ……そうね。食べましょ」
アスカ「」パクパク
シンジ「」モグモグ
アスカ「話戻るけど、最近のシンジなんか変よ」
シンジ「別に変ではないと思うけど」
アスカ「もしかして、無理に機嫌取ろうとしてない?そういうの一番むかつくんだけど!」
シンジ「まさか!僕が//その、二人で食べたかったから…」モジモジ
シンジ「アスカが嫌って言うんならもう誘わないけど…」
アスカ「え?いや、別に嫌っていうわけじゃないけど」
シンジ「じゃぁ!これからも二人で食べようよ!」
アスカ「シンジ……」
アスカ「えぇ、いいわよ」
アスカ「はぁ…ちょっと、さっきから何してんのよ!アンタらは!!」
ヒカリ トウジ ケンスケ「えへへへ……」
帰り道
シンジ「」
アスカ「」
アスカ「そういえば、おぶってくれてありがとう」
シンジ「いや、いいんだよ。アスカだって僕が風邪引いてる時、おかゆ作ってくれたし」
シンジ「お互いさまだよ」
アスカ「そ、そう」
シンジ「ミサトさん、今日は早く帰ってくるかな」
アスカ「さぁね~」
ミサト宅
シンジ「」トントン
ミサト「ねぇ、シンジくん。うまく言ってる?」
シンジ「どうだろう……わからないけど」
シンジ「最近、アスカといるのが心地いいなって思うんです」トントントン
ミサト「アスカもそう感じてくれてるといいわね」
アスカ「おなかすいたぁ!バカシンジ~まだなのぉ?」
シンジ「もうちょっとだから~」
アスカ「あぁあ、早くご飯がたべたいな~♪と」
ペンペン「クァ♪クワクワ♪」ペタペタ
アスカ「ん?アンタ、楽しそうに何咥えてんの?」
ペンペン「くわっ?」ピタッ
アスカ「ん~?ちょっと、見せて」ジー
ペンペン「クワクワ♪」バサバサ
ドサッ
アスカ「――これ」
『あの、今日はありがとう!アスカのおかゆのおかげで元気になったよ』
『もしかして、無理に機嫌取ろうとしてない?』
『どうしたのよ?二人共』 『これで、いよいよほんまもんの夫婦っちゅうわけか!』
『い、いや、なんでもないけど』 『今日は妙に気が利くじゃない』
『おぶって帰ろうか?』 『そこにいるの?出ておいで?アスカちゃん?』
『ついに恋が実ったの!!!?』 『アスカが嫌って言うんならもう誘わないけど…』
『じゃぁ!これからも二人で食べようよ!』
『そう、ありがと!ママ大好き!』
アスカ「いやぁああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
~♪
I know, I know I've let you down
I've been a fool to myself
I thought that I could
live for no one else~
>>213
やめろ
やめろ
シンジ「アスカ!?どうしたの!?」
ミサト「アスカ!?」スタスタ
アスカ「」スタスタ
シンジ「あ、アスカ?大丈夫?」
アスカ「」グイッ
ググググググググググ
シンジ「あ゛、アスカ?ぐっ…」
グググググ
ミサト「やめなさい!!アスカ!」
アスカ「」ドンッ
ミサト「きゃっ!!」ドテッ ガシャーン
シンジ「あ゛ぁあ゛…あ゛なじでよ…アスカ…」ゲホッ
ググググググ
アスカ「――アスカちゃんが死んじゃった」
グググググググ
ミサト「アスカ!!!!離しなさい!!!!アスカぁぁああ!!!」
ミサト「アスカ!!」ドンッ
アスカ「」ドテッ
ミサト「アスカ!!何をしてるのかわかってるの!?」
シンジ「げほっ!げほげほ!」
アスカ「」ウルウル
アスカ「あぁああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
アスカ「死んだ!!!!!死んだのよ!!!!!!!!!!!」
アスカ「みんな!!私を見捨てた!!!!!!!!!誰も見てくれない!!!!!」
アスカ「いやぁあああああああああああああああああああぁぁああああああぁぁぁぁ!!!」
シンジ「アスカ……」
シンジ「アスカは生きてるじゃないか!!!!」
シンジ「僕はずっとアスカを見てる!!!見捨ててなんかない!!!!」
ミサト「シンジくん……」
シンジ「アスカ!!!」ギュッ
シンジ「もう……いいじゃないか…」
シンジ「人形にならなくても……見ていてくれる人がいるんだよ…アスカには…」
アスカ「」
シンジ「アスカ?」
アスカ「」
シンジ「ねぇ、どうしちゃったんだよ?ねぇ?アスカ?」
アスカ「」
シンジ「何か言ってよ……ねぇ…アスカぁ」ウルウル ギュッ
アスカ「」
シンジ「アスカぁぁ…」シクシク
アスカ「?」
アスカ「お兄ちゃん……誰?」
シンジ「……え?」
アスカ「」キョロキョロ
アスカ「ここはどこなの?ママは?パパは?」
ミサト「アスカ!!しっかりしなさい!!」
アスカ「なんで、お兄ちゃん泣いてるの?」
シンジ「……」ウルウル
アスカ「寂しいの?悲しいの?」
シンジ「寂しいんだよ……悲しいんだよ…」
アスカ「どうして?」
シンジ「たった今、大切な人を……失ってしまったから」ギュッ
アスカ「大切な人?」
シンジ「うん……掛け替えの無い……大切な人」
アスカ「寂しいなら、アスカがお友達になってあげてもいいよ」
シンジ「……ありがとう、アスカ」ギュッ
おわり
終わっては駄目だ!
だったら俺が書く!
アスカの時間はずっと昔で止まっていたんだと思うの(´・ω・`)
アスカ「く...くくっ」
シンジ「?」
アスカ「あーはっはっは!もうダメ、耐え切れない!」
シンジ「」
ミサト「」
アスカ「もう、お腹が、痛い、ブーッ」
シンジ「」
ミサト「えーっと、アスカ、どういうことなの?」
アスカ「ゼエゼエ…」
アスカ「あたしがお人形好きだと思ったぁ!?こんなボロ人形ぐらいどうでもいいのよ」
ミサト「じゃ、じゃぁ、部屋で喋ってたのは何だったの?」
アスカ「ああ、あれね?あれは普通に国際電話よ。ほら、私、最近長電話しちゃうじゃない?だから夜中に電話してるのよ」
シンジ「ぬいぐるみ林に落としちゃった...こうなったら最後の手段だ!」
ジジ「最後の手段ってまさか...?」
アスカ「で、前に買ったこの人形のケースに入れておいたわけ。そしたら、ある日から無くなって、夜な夜な探してたということ。ていうか、私がにお風呂場いるのにどうしてそんな大きな声で話し合ってるわけ?」
ミサト「あ…なるほど…」
シンジ「…………いよ………」
アスカ・ミサト「?」
バッドエンドでもいいじゃない(´・ω・`)
それに、バッドっていうほどのものでもないでしょ
需要なさげなので寝るふ
いるじゃないか
再開
シンジ「ひどいよ!ずっと心配してたのに!ひどいよ!」
アスカ「はぁ!?あんたバカぁ!?元はあんたの勘違いじゃないのよ!」
ミサト「そうよ、しんちゃん、私たちの勘違いだったのよ」
シンジ「ミサトさんは黙っててください!ひどいよ…こんなの…」バタッ
ミサト「しんちゃん!?大丈夫!?しんちゃん!」
アスカ「バカシンジ!?」
数日後
リツコ「あら、二人共。朝、早いのね」
ミサト「アスカは?」
リツコ「元気にしてるわよ。あなた達に会いたがってるわ」
シンジ「どこにいるんです?」
リツコ「案内するわ」
ミサト「まだ、私達とは暮らせないの?」
リツコ「彼女の記憶は幼少期に逆戻りしたのよ?」
リツコ「貴方達には仕事も学校もある。彼女に付きっきりでいてやることはできないじゃない」
ミサト「どうして、アスカの記憶は逆戻りしたのかしら」
リツコ「彼女の時間は母親が入院したその時から止まってしまっていたのよ」
リツコ「人は辛いことや悲しいこと、そんな記憶を知らぬ間に記憶の奥底へしまいこんでしまう」
リツコ「惣流キョウコが入院して以降、アスカはずっと悲しみの中を生きてきたの」
シンジ「……」
…………………
ミサト(あれがきっかけでサードインパクトが発生、私たちのせいだったのよ…宇宙に放り投げられたしんちゃんの魂を取り戻したけど…)
アスカ(私が悪かったのよ…)
サクラ「艦長、アスカ大佐、碇シンジさんの意識が回復しました!」
ミサト・アスカ「!」
END
あれ、>>1復活しとるやん
死のう
リツコ「さぁ、ついたわ」
アスカ「おはようございます!」
リツコ「あら、早起きなのねアスカ」
アスカ「はい!」
リツコ「今日はアスカにお客さんが来てるのよ」
アスカ「え!?アスカにお客さん!?」
ミサト「おはよう。アスカちゃん」
シンジ「お、おはよう」
アスカ「おはようございます!!!」
――
―
ミサト「アスカちゃんは絵が上手ね♪」
アスカ「えへへ」
シンジ「もう、以前のアスカには……」
リツコ「心の拠り所を失った今、再び記憶を呼び覚ますのは難しいかもしれないわね」
リツコ「一度、くしゃくしゃに丸めてしまった紙を再び綺麗にするなんて不可能に近いでしょ?」
シンジ「……」
リツコ「あなた達と暮らして彼女が少しでも幸せだと感じていたのなら」
リツコ「また、会えるかもしれないわ」
アスカ「お兄ちゃんも絵、描こうよ!アスカが教えてあげる!」
シンジ「うん」
数日後
ミサト「シンジくん。また、アスカに会いに行くの?」
シンジ「はい、毎日会っていれば少しでも思いだしてくれるかなって」
ミサト「うん、私もそう思うわ。いってっらしゃい、シンジくん」
ネルフ本部
アスカ「ねぇ、お兄ちゃん」
シンジ「なに?」
アスカ「アスカのパパとママは今遠くにいるの」
シンジ「そうなんだ」
アスカ「リツコが言ってたの」
シンジ「うん」
アスカ「本当は凄く寂しい」
シンジ「……」
アスカ「でも、毎日お兄ちゃんが来て遊んでくれるからちょっとマシなんだ!」エヘヘ
シンジ「そういってもらえると嬉しいよ」
アスカ「?」ジー
シンジ「どうしたの?」
アスカ「また、悲しそうな顔してるよ」
シンジ「そう?どうしてかな」ウルッ
アスカ「また、大切な人こと思い出したの?」
シンジ「そうかもしれないね」
シンジ「あ、もうこんな時間じゃないか……そろそろ、帰らないと」
アスカ「うん!また、明日!」
シンジ「それじゃぁね!」スタスタ
アスカ「……」
アスカ「ねぇ!!!」
シンジ「?」クルッ
アスカ「また、明日も来てよね!!!」
シンジ「え?」
アスカ「――待ってるから!!――バカシンジ!」
シンジ「アスカ……」
アスカ「?」キョトン
シンジ「必ず……必ずまた会いに行くよ。アスカ」ニコッ
おわり
好きな方のおわりで補完してね!
最後まで長々とありがと!
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