ハルヒ「大好きな彼氏ができたわ!!!!!!!」(133)

キョン「そうか。やっと俺の言っていたことを理解してくれたか!」

ハルヒ「そうね。宇宙人やら異世界人なんて存在しないのよ」

キョン「いい心がけだ」

ハルヒ「それより聞いてよキョン。相手はね古泉君なの!! もう顔も見れないわ!!」

キョン「古泉!?」

ハルヒ「だって顔は美形だし、背も高いし、レディファーストをいつも心がけてるし。もう完璧なの!」

キョン「この前まで恋愛は精神病の1種だ、なんてほざいていたのはどの口だよ」

ハルヒ「うるさいわねー私が間違ってたわよ。訂正するわ。これで満足?」

キョン「というわけで長門、これからよろしくな」

長門「」コクリ

キョン「しかし、信じられない出来事もあるもんだよな」

長門「彼女は望んでいた」

キョン「? なにがだ?」

長門「何度もいっている通り、彼女には願望を実現する能力をもっていた」

長門「しかし、今は違う」

キョン「どういう事だ? 長門」

みくる「? どういう事ですかぁ?」

長門「涼宮ハルヒは疲れていた。いつまで経っても観測できない対象に」

長門「そして、SOS団の活動の中でごくありきたりな学生生活に意義を見出していた」

長門「いつしか、悩まずに大衆の一部として過ごす生活を望むようになった」

キョン「望まないという事を望んだわけか? そしてそれを現実化したと……」

長門「そう。普通を望んだ。世界と自分が普通であればいいと、常識を望んだ」

長門「そして涼宮ハルヒがそう完全に望むように、古泉くんが動いた」

みくる「じゃあ、今の涼宮さんは……?」

長門「そう。ただの人間。もう世界に対して、干渉する力は持っていない」

キョン「しかし、それならハルヒの願望によって作られたとも考えられる長門や朝比奈さんの存在は……?」

長門「ただの人間になったのは涼宮ハルヒだけではない」

みくる「ぇえええ!!」

キョン「どうしました! 朝比奈さん?」

みくる「それが……禁則事項なんですけど、禁則事項で禁則事項していたんですがそれがなくって……」

キョン「結論を教えてください」

みくる「未来と連絡がとれなくなりましたぁ……」

長門「……そう。なぜならあなたはもう一般人。未来人ではない」

みくる「ふぇぇええ……」

キョン「じゃあまさか長門……お前も?」

長門「そう。情報思念統合体ではない。ただの人間。もうなんの能力も持たない」

キョン「そうか……じゃあ当然古泉も」

長門「そう」

みくる「でもなんでですか? 涼宮さんは私達の正体を知らなかったはずじゃ……」

長門「正体を知らなかったから、だから人間として構築された」

長門「普通の世界を望んだからこそ、宇宙人である私から人間である私を構築した」

みくる「そうだったんですか……」

キョン「しかし、もうハルヒに肝心の力がないとすると、もうこれ以上、世界の再構成はできないっていうわけか?」

長門「そう。この世界軸が最後の世界改変の結果」

キョン「ようやく、ハルヒから解放されたってわけだ……意外とあっけないものだな」

長門「…」

みくる「……この時代で生きていくしかないんですね」

キョン(朝比奈さんにとっては過去に閉じ込められたようなものか……)

みくる「でも、よかったです! キョン君、これからは同じ時代の人間としてよろしくお願いしますね」

キョン「! いえ! こちらこそ!! ほら、長門もな!」

長門「よろしく」

古泉「皆さんこんにちわ」

キョン「よう、古泉」

古泉「どうしました? 皆さんいつも以上に和やかな雰囲気ですけれど」

キョン「いや、まぁな」

古泉「……まぁ皆さんご存知かもしれませんが、涼宮さんは普通の人間になりました」

キョン「しかし、お前一人でよくも達成できたな」

古泉「そうでしょうか?」

キョン「?」

古泉「んっふwあなたならばもっと労力をかけずに時間線の固定を達成できたはずですからw」

キョン「そういうことか……しかし、アイツと恋仲になんてなったら、ストレスで円形脱毛症が固定されてしまいかねん」

古泉「んっふw」

長門「ぶっw」

キョン(なんだ長門の奴、噴出すなんて少しずつ人間っぽくなってきてるんだな…いや、そもそも人間だったな)

みくる「そういえばもう涼宮さんがただの人間になったってことは今後はSOS団の活動はどうなるんですか?」

古泉「それは必要ないとも言えるでしょう。そもそもSOS団の活動それ自体が涼宮さんの願望だったわけですから」

キョン「やっと、有意義な高校生活が送れるってもんだなオイ」

古泉「ええ、私ももう閉鎖空間が発生しないわけですから秘密のアルバイトをしなくていいわけです」

キョン「嬉しそうな顔しやがって」

長門「そう。つまり涼宮ハルヒに何をしてもいい」

みくる「そうですよね……報復されないわけですから」

キョン「なにやら物騒な空気が漂ってるんだが……」

古泉「んっふwなぁに、なにもしませんよ」

prrrrrrrrrrrr

古泉「おっと失礼。涼宮さんからです」

古泉「はい。はい。SOS団は解散? そうですか」

みくる「……」

古泉「はい。デートですね。分かりました」

長門「……」

古泉「はい。すぐに向かいます」

キョン「……」

古泉「というわけでSOS団は解散という運びになりました」

キョン「どこまで勝手な奴なんだ。どうせなら自分の性格も改変するべきだったんじゃないか?」

古泉「んっふ。ご心配なく。それはこれから勝手に直りますよ」

キョン「どうだか」

古泉「いいですか? 涼宮さんの願望には自分が有能な人間でありたいということも含まれていました」

キョン「それで?」

古泉「そして、今回普通であるということを望みました。なので今後は努力しないと報われないのです」

古泉「もちろん、人間関係もね」

みくる「もしかして?」

古泉「普通ならば、真っ先にイジメに遭うであろう言動、行動をしていた涼宮さんがそうならなかったわけはやはりあの力です」

キョン「そういえばそうだな……。あれだけ傍若無人ぶりを発揮していたらイジメに遭ってもおかしくなかったな」

キョン「クラスメイトの心もコントロールしていたってわけか……」

古泉「んっふ。そういうわけです。しかしもう我々の前には案じ事はないのです。学生生活を謳歌しましょう」

長門「……」

古泉「では私はこれで。デートがありますので」

キョン「おいおい!さっき自分で言ったこと忘れたのか?もうハルヒを構う必要はないんだぞ?」

古泉「んっふ。 ですから」ニタァ

キョン「おいおい。本格的なエロ笑いはよしてくれ」

古泉「涼宮さんってば処女ですかねー?はー!!セックス!!セックス!!セックス!!」

キョン「そういうことか。しかしお前キャラクター変わってないか?」

古泉「んっふ。今まで先の見えない戦いをしていたもので。では涼宮さんと一発やってきます!!」ガラっ

長門「……」

みくる「キョン君、どうしますか?」

キョン「SOS団が解散ですからね。退部して普通の高校生に戻りますよ」

みくる「そうですか……では私も書道部に専念しますね」

キョン「そうですか。朝比奈さんとつながりがなくなるのは残念です」

みくる「なに言ってるんですか? 私達はいつまで経っても親友ですよ!!」ガラっ

キョン「朝比奈さん……長門はどうする? 帰宅部になるのか?」

長門「文藝部……」

キョン「文藝部? ああ、それがいい」

長門「あなたもと2人で」

キョン「……それもいい」

次の日、予定されていた席替えが行われた。
そして、ハルヒの力が無くなったことを証明するかのように俺とハルヒの席はバラバラになった。
それからハルヒは日に増して古泉に入れあげ、SOS団としてもつながりも無くなった俺との接点はないと言ってもいいくらいだった。
かくいう俺は、長門に誘われた通りに文藝部員としての活動を始めた。
といっても、活動内容は図書館から本を借り、旧SOS団の部室で自分の淹れたお茶を啜りながら
読書をするだけだった。
いや、訂正。お茶を啜りながら、ページをめくるたびに、長門をなんとなく見つめていた。
時折、長門と目が合うこともあったが何故だかすぐに逸らしてしまっていた。
そんな活動が続く内、俺は次第に長門に対して強い関心を抱く自分がいる事に気付いた。

キョン「長門、今日は何の本を読んでいるんだ?」

長門「ビッチの悲劇」

キョン「……なんて本を読んでるんだ…官能小説じゃないか」

長門「でも、ユニーク」

キョン「人間になってからお前明らかに本の趣向が変わったよな」

長門「……ユニーク」

キョン「……どういうところが?」

長門「こういう本を読むと、パンツが濡れる」

キョン「ぶっふぉっ!!」

長門「どうかした?」

キョン(そうか……こいつ無機物から有機生命体になったから感覚そのものがわからないのか……)

長門「そしてそれとは限らず、あなたが近くにいると貴方にとても触りたくなる」

キョン「長門…?」

長門「貴方に触ってほしい、抱きしめて欲しい、キスしてほしい、一つになりたい」

長門「情報統合思念体だった時にはそんなことを感じることができなかった」

キョン(……長門それは)

長門「人間って素晴らしい。こんなに心地よい感覚になれる」

長門「私は過去、人間ではなかった。だからこんなことをいうのはとても負い目があって後ろめたい」

長門「でもいう。私は貴方が好き。貴方を独占したい」

キョン「……俺も長門が好きだ。過去に人間じゃなかったことなんて関係ない」

キョン「俺と付き合ってほしい」

長門「私はうれしい」

古泉「聞きましたよ。長門さんとお付き合い始めたらしいじゃないですか」

キョン「まぁな。少しずつ感情の幅が大きくなっていって嬉しいよ。そうだ、今度ダブルデートとかしないか?」

古泉「んっふ。それは涼宮さんを誘って、ですか?」

キョン「ああ、久しぶりにSOS団で集まりたいと思ってな。いいだろ?」

古泉「んっふ。それは無理です。涼宮さんとは別れましたから」

キョン「!? まじか?」

古泉「そんな驚くことですか? いくら顔が可愛いからって何でも我慢できるわけではありませんよ」

古泉「とにかく、横暴傲慢なんです。デート代だってこちらで全部持たなくてはいけませんしね」

キョン「あいつ、まったく変わってないんだな」

古泉「ええ、しかし元々マンコ目当てでしたから。まぁ元は取れましたけど」

キョン「お前は変わったな」

古泉「ンッふ。なにせ、私も男ですから」

モブ女「古泉くーん!!」

キョン「なんだ? あの女は?」

古泉「んっふ。 私のセフレ4号です。 では」

キョン「んっふw」

忘れていたが古泉は男で、なおかつイケメンなのだ。
今までそういう描写がなかったほうがおかしい。
そんなんだから、ホモ疑惑なんて噂が立つのだ。
しかし、4号って……少し羽を伸ばしすぎじゃないか古泉!

ハルヒ「ねぇ!!キョン!!」

キョン「…なんだ?」

しばらくぶりの平野声に、一瞬東西南北、前後左右、一切合財、訳が分からなくなってしまった。

ハルヒ「あんた私と付き合いなさい!」

教室を静寂がこだました。いや日本語おかしい?でも、でもそれは真空間にいる様な感覚だった。
それもそうだ、俺には学年公認の彼女がいるのだからな。ハルヒよそんな男にいきなり何をいうのだ。
しかしハルヒ、お前は古泉の言っていた通り本当に変わってないんだな。

地の文気持ち悪いからやめろ

キョン「断る。俺には長門がいるからな」

ハルヒ「うるさい!! あんたはあたしの言うことを聞けばいいのよ」

長門「涼宮ハルヒ。私のキョン君になんの用?」

ハルヒ「あら!! あんたキョンと別れなさい!!」

長門「お断りします」

ハルヒ「!!有希の癖して舐めるな!!!」バシ

長門「キャッ」血タラーん

キョン「長門!!!!!畜生!!!」バシッ



>>67
ごめん。がまんしてw
アニメでもキョンのナレーションあるしさw

しかし、ハルヒには困ったものだ。
奴にはやっぱり個人の意思と所有権という概念が存在しないらしい。
それにしても、前より悪化していないか?古泉、お前一体ハルヒに何をした?
そしてこの事件が引き金となって、ハルヒイジメが始まった。

ハルヒ「……」

女1「ブス!!!!」

女2「うっわくっせwww」

女3「早く死になよwwwww」

さて、女1の発言は明らかに妬みだが、こんな風にイジメは進行していった。
しかし、俺だって昔の友人がこんな目に合うのは気分のいいものではない。
もちろん止めようとはしたさ。
しかしな、俺は一般人なんだ。力を持ってないんだよ。万能超人の長門はもういないんだ。言い訳くさいが尽力はしたさ
でも結果としてイジメは止まらなかった。
俺と長門が学年公認のおしとやかカップルと認知されるように
ハルヒもまた、学校公認のイジメられっ子になってしまった。
しかしどれだけ周りに恨まれていたんだハルヒ。コンピ研以外にもあくどいことしていたんじゃないのか?ハルヒ。

ハルヒ「きゃ!!」

女1「おらおらおらおらおら!!!」ドスドス!!

女2「きゃきゃきゃwww」

ハルヒ「許してください。許して。許してください」

それからすぐに、ハルヒは不登校になってしまった。
そりゃそうだ。今まで搾取する側だったんだ。あれだけ一方的なイジメに耐えうる心臓なんてあるわけない。
しかし、仮にも元・神様が人間にイジメにあって不登校だなんてこの世はなんて奇奇怪怪なものか。
俺は何度も自宅まで足を運んでみたが、どうも引きこもっていたようで一度も会えなかった。
そしていじめたやつらが加害者特有の記憶の紛失をした頃、ハルヒの自主退学を聞かされた。

ハルヒ「もういいわ!! 一生引きこもるわ!!」

父「ハルヒ…いい加減にしなさい」

母「そうよ…私たちだっていつまでも生きられないのよ」

ハルヒ「……」

父「大検をとって大学に行きなさい」

母「そうね。今の時代に高校中退では…」

ハルヒ「……」

ハルヒ「わかったわ!! 大学に行けばいいんでしょう?」

俺が次にハルヒに会えたのは、大学受験の合格発表の時だった。

ハルヒ「うぇっひー!! 春から1人暮らしだわー! キャンパスライフの始まりよ!!」

キョン「そうだな。よく頑張ったな」

長門「おめでとう」

ハルヒ「さーて!!男でも作って遊ぶカー!!!」

サークル勧誘「ねーねーテニスとか興味ないー?」

ハルヒ「OKOK!!」

キョン「お、おい! お前もっと考えて決めろよ」

ハルヒ「ヒャッヒャッヒャッwww」

ハルヒは大学デビューに加えて、ヤリマンデビューした。
恐らく、イジメられた過去からくる、自己承認欲求を満たすためだったのだろう。
頼られるのが心地いいのだ。肯定されるのが心地いいのだ。
俺は何度も、付き合う相手を選べと注意したが、ハルヒは聞く耳を持たなかった。

ハルヒ「飲み会行き過ぎて金ねーよ!!」

ハルヒ「バイトでもすっか…えーと…時給880円?」

ハルヒ「ふざけんじゃねぇ!!もっと稼げる仕事……」

ハルヒ「ん? なになに…デリバリーヘルス? 日当3万円以上可?」

ハルヒ「これだ!!」



ハルヒ「ねぇ有希。一緒にバイトしない?」

長門「すでに書店で働いている」

ハルヒ「そんな貧乏そうなバイトより風俗よ! 日当3万円以上よ!! 」

ハルヒ「風俗で働けば、本を沢山買えるわ!」

長門「……遠慮する」

ハルヒ「なんで? お金欲しくないの?」

長門「私にはキョン君がいる。 彼を悲しませるようなことはしたくない」

ハルヒ「そんなのバレなければOKだって! ね! お金欲しいでしょ?」

長門「そういう問題ではない。そんな事をすれば私は彼のそばにいるのが辛くなる」

長門「彼を騙して、罪悪感に苛まれるのは嫌」

長門「自分の居場所を自分で破壊することは愚か」

ハルヒ「もう!!キョンキョンキョンキョン!!って五月蝿いな!!」

ハルヒ「もう分かった!! 私は1人ででもやるからね!!」

長門「そう……貴女は違う人間、止めたりはしない」

ハルヒ「どーも!! ナツヒでーす!! お願いしマース!!」

おっさん「おお、かわいいねー!! 女子大生?」

ハルヒ(うぇ……キモい顔……)

ハルヒ「はーい!! では舐めますねー!!」ぺチュぺチュ
ハルヒ(きったねぇ……でも金のため、金のため。このペニスは札束札束……!!)

おっさん「きもちいいいいいいいいいいいいいいい!!!」ビュッ

ハルヒ「ん…!! 一杯でましたねー」
ハルヒ(きたねえええええええええええええええええ)

おっさん「ナツヒちゃん!! 本番したいなー!!」

ハルヒ「いいですよ」
ハルヒ(まぁゴム付ければいっか、指名数増やしたいし…素股より楽だし)

おっさん「うああああああああああああああああああああああああ」ビュ

ハルヒ「あん……あん……あんあああああん」

おっさん「気持ち良かった…」

ハルヒ「ありがとうございます!!」

おっさん「でもね、話変わるけど、君ねー風俗なんてやってたら親悲しむよー」

ハルヒ(やってから説教かよ……うぜぇ)

ハルヒ「あーあーしんどいなー」

店長「まぁそういわないで、これ給料ね!」

ハルヒ「やったー!! んーと…70万!? すごい!!」

店長「じゃあ今月も頑張ってねー」

ハルヒ「なによ……こんだけ稼げれば大学なんていく必要ないじゃない!!」

キョン「そういえば長門。最近ハルヒを見ないんだが……知らないか?」

長門「しらない」

キョン「そっか……ま、元気でやってるだろ。長門、今日泊まって行けよ飯作ってやるよ」

長門「うん//  あの、私も手伝う」

迂闊なことだが、それからも俺がハルヒを見かけることは無かった。
再三の言い訳で申し訳ないが
長門とは相変わらず順調だったし、大学も学部が上がるにつれて
忙しくなっていったからだ。

ハルヒ「最近、指名数がガタ落ちなのよねー……」

ハルヒ「いい加減、腰も痛くなっちゃったわ……」

??「涼宮さん!! 涼宮さんですよね!?」

ハルヒ「ん? 誰かしら?」

みくる「私です!! みくるです!!」

ハルヒ「みくるちゃん!? どうしたの背も伸びて……」

みくる「成長期が来ちゃって……それより、なにしてたんですか?」

ハルヒ「え、えあ、うんその仕事帰りかな……」

みくる「そっかーお仕事は何してるんですか?」

ハルヒ「……まぁサービス業ね」

みくる「もう、皆社会人ですもんね……早いものですね」

ハルヒ「それより、みくるちゃんは何してたの?」

みくる「ああ、旦那さんが忘れていった書類を届けに来たんですよ」

ハルヒ「え…? みくるちゃんってばいつの間に結婚したの?」

みくる「えへへw 実はもう子供もいるんですよー」

ハルヒ「……」

みくる「それに、春にはキョン君と長門さんも結婚みたいですよ」

ハルヒ「な……」

みくる「キョン君は県庁で働いてて、長門さんは司書なんですよ」

ハルヒ「くっ……古泉君は?」

みくる「え!? 知らないんですか? スーパーモデルですよ?」

ハルヒ「帰るわ」

みくる「え? 涼宮さん?」

ハルヒ「今月はフルで入って60万……」

ハルヒ「年収換算720万……」

ハルヒ「ダメだわ。もう働きたくない……結婚。そうよ結婚よ!!」

客「ねーねーナツニャン!! 俺と付き合ってよ」

ハルヒ「年収は??」

客「300万」

ハルヒ「死に晒せいいいいいいいいいいいいいいいい!!」

ハルヒ「ダメね……仕方ない……お見合いパーティでもいくか……」

受付「職業を教えてください」

ハルヒ「ふ、サービス業よ」

受付「はい。分かりました。では来週、この地図の場所までご足労ください」

ハルヒ「さーて……ATM探すかーwww」

ハルヒ「さすがに人が多いわね…」

ハルヒ「見た所、売れ残りしかいないこともあって……男女共に容姿が酷いわ……」

ハルヒ「でもね……そんなの散々風俗で鍛えてきたわ!! 私の審美眼はもう意味を成さないわw」

ハルヒ「男は顔じゃないわ!! 心じゃないわ!! 金よ!!」

医者「どうも…」

ハルヒ「こんにちわ……」
ハルヒ(なんなのこいつ世界1キモ……って医者!?)

医者「……」モジモジ

ハルヒ(こいつ……童貞か!? しめたわ!!)

ハルヒから、長門に連絡があったらしい。
どうやら近々結婚するかもしれないということだ。
アイツが家庭に収まるなんて想像もできなかったが、なんだかんだで歳をとったっていう事なのだろう。
そして、相手は大病院の御曹司みたいだ。
幸せになれるといい。
ハルヒを救えなかった俺がそんなことを願うのはおこがましい気もするが。願う権利くらいあってもいいだろ。

医者父「どういう事だ……」

医者「うっうっ……」

医者父「興信所を使って身辺調査をしてみたら風俗暦4年のデリヘル嬢だなんて……」

医者「知らないよ……僕にはサービス業っていってて……」

医者父「あの女、隠し通すつもりだったみたいだな……事前に分かって良かった」

医者「騙してたんだ!! 僕には処女って嘘をついて!!」

医者父「お前は純粋だからな。もう連絡を取るんじゃないぞ?」

医者「クソーーーーーーーーーー!!」

ハルヒ「医者さん……会いたかったわ」

医者「なんで、僕を騙したの……」

ハルヒ「え? なんのこと?」

医者「とぼけるなぁーーーーーーービッチがぁーーーーー!!!」グサッ!!

その日、仕事から帰った俺に衝撃的なニュースが飛び込んできた。
そして世界にはもう神がいないのだと、改めて思い知った。

                               

ハルヒ「キョン!! キョン!! 起きなさい!!」

キョン「うわあああああああああああああああああああああああああ」

ハルヒ「!! どうしたの?キョン!! なんかあったの?」

キョン「はぁ…はぁ…」

キョン(夢か…良かった…)

ハルヒ「あんた何泣いてるの!?」

キョン「泣いて……怖い夢を見たんだよ。とんでもなく怖い夢をな!!」

ハルヒ「どんな夢かしら!? SOS団団長として、とても気になるわ!!」

キョン「……SOS団が解散する夢だよ」

ハルヒ「なに言ってるの? そんなの未来永劫何が起こっても有り得ないわ!! 社会人になっても何が起こっても」

ハルヒ「ずーっとよ!! みんなで一緒に不思議を探すのよ!! 」

どうやらこっちの世界に神はいたようだ。                    完

伸びなかった。
長門イチャイチャに持っていけばよかった…

つかみは良かった気がするぜ。読み返すと。

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