光彦「ボクの正体は工藤新一かもしれません…」
コナン「は?」
光彦「信じられないかもしれませんが、ボクと工藤新一の共通点をいくつか発見しました」
光彦「まず一つ目が、この歳では読めないはずの漢字が読めてしまいます」
歩美「そうだよね!光彦くんって小学一年生なのに『龍』とか色んな漢字が読めるもんねー!」
元太「おー、そういえばそうだな!
元太「それに、消防庁の緊急信号とかメモって覚えてる小学一年生って、普通いねえよな!」
コナン「」
光彦「皆さん、結論を出すのはまだまだ早いですよ。共通点はまだまだあります」
光彦「二つの目の共通点は、名前が有名な探偵から取られているところです」
歩美「工藤…新一…の、どこが探偵の名前なの?」
光彦「松田優作が主演を務めた『探偵物語』の主人公、『工藤俊作』から取られています」
歩美「すごーい!それに新一お兄さんのお父さんの名前は、工藤優作だしね!」
元太「じゃあ光彦はどこが探偵の名前なんだよ」
光彦「決まってるじゃないですか。『浅見光彦』から取られているんですよ」
歩美「お母さんがよく見てる推理ドラマの、浅見光彦シリーズの主人公だね!」
光彦「その点、コナン君の名前は作者から取られているのであって、」
光彦「探偵から取られているわけではありませんからね!」
コナン(まさか、コイツ…俺の正体を!?)
元太「でもよー、なんで工藤新一が小学生の姿になってんだよ?」
歩美「顔も違うよねー」
光彦「皆さん、よくぞ聞いてくれました!」
光彦「工藤新一は黒の組織に怪しげな薬を飲まされて、身体が小学一年生になってしまったんです!」
歩美「黒の組織って何?」
光彦「黒の組織というのは…この平和な日本において、裏世界で活動している巨大な犯罪組織です」
光彦「その犯罪の足跡を決して外に漏らさないスタンスでありながら、」
光彦「コナン君一人を攻撃するためだけに、東都タワーをマシンガンで打ちまくってボロボロにし、」
光彦「証拠を残しまくっても尚、足が付かないという謎の組織です」
元太「すげえ、そんな組織があるのか」
歩美「怖いね~」
コナン「」
コナン「じゃあ、顔が違うのはどう説明すんだよ」
光彦「いま流行りの整形ですよ。ボクは身を隠すために、顔も名前も変えてるんですよ」
光彦「もし顔が一緒だったら、蘭お姉さんに眼鏡を外された時に」
光彦「『新一の小さい頃とソックリ!』と思われてしまいますからね」ニヤッ
コナン(コイツ、やっぱり俺の正体を!?)
光彦「三つ目の共通点は、幼なじみに可愛い女の子がいるところです」
歩美「えー、やだぁ。照れちゃう~」
元太「おめー、結構図々しいな!」
コナン「」
光彦「まだありますよ。四つ目の共通点は、ボクと工藤新一はいずれも探偵であるということです」
元太「本当だ!すげー!」
光彦「どうですか?これだけ共通点を挙げれば、」
光彦「ボクと工藤新一が同一人物であるということを、お分かりいただけましたか?」
歩美「わかったー!」
元太「光彦って、実は工藤新一だったんだな!」
コナン「」
コナン「おいおい、待てよ。それだけじゃ、同じ人間だとは証明できないだろ?」
光彦「コナン君はまだ納得がいかないようですね…。では、とっておきの証拠をご覧に見せましょう」
光彦「ボクと工藤新一の最大の共通点…、それは>>20です!!!」
ない
光彦「ボクと工藤新一の最大の共通点…、それはないです!!!」
コナン「は?」
光彦「だから、ないです!」
コナン「ここまで挙げておいて、今更共通点が無いって…意味わかんねーぞ」
元太「これだけ共通点があったらもう確定だろ?」
歩美「そうだよねー。自分自身のことについて、客観的な共通点なんてこれ以上挙げようがないよね~」
コナン「待てよ、今まで客観的な証拠を挙げまくってたじゃねえか」
元太「コナン!さっきから文句ばっかつけて、何が言いてーんだよ」
歩美「あの有名な新一お兄さんが少年探偵団のメンバーだったなんて、嬉しいじゃない」
コナン「だって、俺が本当の…!!!」
元太「本当の、なんだよ?」
コナン(い、言えねえ…。俺が本当の工藤新一だなんて…)
歩美「あ、歩美わかっちゃったかも!」
コナン(バレたか!?)
歩美「コナン君は、本当の>>38なんじゃない?」
ロリコン
歩美「コナン君は、本当のロリコンなんじゃない?」
コナン「そうそう、俺は本当のロリ…って、ちがあああーーーうっっ!!!」ダンッ
元太「おめー…赤ん坊に手を出す趣味があったのかよ」
歩美「やだコナン君、サイテー!」
光彦「まあまあ、ボクが工藤新一だからヤキモチをやいちゃったんですね?」
光彦「コナン君は工藤新一と蜜に連絡をとるくらい、仲がいいですからね」
コナン「じゃあ光彦と連絡とってるってことになるじゃねーか!」
光彦「何でですか?」
コナン「何でって、お前…。おい、みんなならわかるだろ!?」
元太「さっきから何言ってるか全然わかんねーぞ」
歩美「コナン君はロリコンだから仕方ないよ~」
コナン「だから俺はロリコンじゃねーっつーの!」
俺は阿笠博士の家に行って、今日の出来事を博士と灰原に話した
コナン「ということがあったんだ。灰原、なんとかしてくれ」
灰原「別に勘違いさせとけばいいじゃない」
コナン「それじゃあ将来、光彦と蘭がくっつくことになっちまうじゃねーか!」
灰原「何か駄目なの?」
コナン「」
阿笠「まあまあ、ここは>>57すればいいじゃろ」
とりあえずはいばらとこなんがせっくす
阿笠「まあまあ、ここはとりあえず、哀君と新一がとセックスすればいいじゃろ」
コナン「なんで博士はいっつもそうやって下品な方向に話を持って行くんだよ」
コナン「大体、それでどうやって証明するんだよ!」
灰原「私はしてもいいわよ」
コナン「は?」
灰原「セックス」
コナン「いや、だからそれじゃ証拠になんねーだよ!」
灰原「好きな女に初めてを捧げたいという、気持ち悪い童貞の発想ね」
阿笠「ワシもこの歳まで、大切に童貞を守り抜いたんじゃ。新一の気持ちはわかるぞ」
コナン「童貞童貞うるせーよ!」
阿笠「肉体関係から始まる愛もあるぞ」
灰原「それじゃあ、寝室で待ってるわね」
コナン「ちょっ!待てって!」
阿笠「さーて、ワシは買い物にでも行ってくるかの。ものすごく遠い場所に」ニヤッ
コナン「気を利かせてんじゃねーよ!おい、ちょっと博士!!」
俺が呼び止めても聞かない振りをして、博士は家を出て行ってしまった
そういったわけで俺は、せっかくなので灰原とヤッておくことにした
そして、セックスの後
コナン「ふぅ…」
灰原「これであなたはロリコン確定ね」
コナン「なんでだよ!お前の中身は18歳だろ!」
灰原「そうね。ロリコンにとっては18歳はオバサンだったわね」
コナン「そういうことじゃねーよ!」
コナン「チッ、結局何の解決にもなってねーわけだが…」
灰原「だったら、>>75すればいいんじゃない?」
灰原って18歳だったか?
灰原「だったら、灰原って18歳だったか?すればいいんじゃない?」
コナン「どういうことだ?」
灰原「円谷君にそれを確認すればいいのよ」
灰原「本物の工藤新一なら、その答えを知っているはずだ…と言ってね」
コナン「おお、なるほど!やってみるぜ!」
灰原「あと、もしものためにアポトキシン4869の解毒剤も渡しておくわ」
コナン「一日だけ工藤新一の姿に戻れる解毒剤だな。サンキュ!」
次の日、俺は学校へ向かった
灰原は腰痛で学校を休むと言っていた
歩美「おはよー、新一おにいちゃん!」
光彦「おはようございます、歩美ちゃん」ニコッ
元太「工藤新一!おはよう!」
光彦「元太君もおはようございます」ニコッ
コナン(チクショー、みんなから新一認定されていい気になりやがって…。よし、行くぞ!)
コナン「おい、光彦!」
光彦「やだなぁコナン君。ボクのことは工藤新一と呼んで下さいよ」
コナン「」イラッ
コナン「実はよ、おめえに聞きたい事があるんだが…」
光彦「何でしょうか?この高校生探偵に、なんなりとお聞きください」ドヤッ
コナン「」イラッ
コナン「あのさあ…灰原って、18歳だったか?」
光彦「>>88」
光彦をミキサーにかけてミンチにしてハンバーグを作り元太に食わせる
光彦「その前に、ボクをミキサーにかけてミンチにして、ハンバーグを作って元太君に食べさせて下さい」
光彦「そうしてくれたら、コナン君の質問に答えてあげますよ」
コナン「それやったら、お前が答えられなくなるんじゃ…」
光彦「安価は絶対です!」
コナン「じゃ、じゃあ…言われた通りにするぜ」
歩美「調理室からミキサー借りてきたよ~」
元太「俺はナイフとフォークを持って待ってるぜ」
光彦「…なーんちゃって。そんなことできるわけ…あっ!ギャアアアアアアッ!!!!」
ドゥルルルルッ…
こうして俺は、見事なまでの光彦ハンバーグを焼き上げた
元太「あんまりうまくなかったなあ。どうせならうな重にしてくれれば良かったのに」シーハーシーハー
歩美「元太君、わがまま言っちゃ駄目だよ。せっかく光彦君が犠牲になってくれたのに」
コナン(こうしつ光彦の抹殺は完了したわけだが)
コナン(後は元太と歩美の誤解を解かねえとな)
コナン(工藤新一に戻って、光彦とは別人だということを証明して見せねえと!)
俺はトイレに行き、灰原受け取った解毒剤を飲んだ
そしてトイレの鏡で自分の姿を映す
新一「よし、完璧に元に戻ったな。これでやっと、光彦が工藤新一ではないと証明できるぜ」
俺は意気揚々と教室のドアを開けた
新一「おい、お前ら!俺を見ろ!!」
歩美「新一お兄ちゃん!?」
元太「おかしいぞ!光彦はもういないはずなのに!」
歩美「じゃあやっぱり別人だったの?」
新一(みんな驚いてるな…。無理もねえ、本物の工藤新一が現れたんだからな!)
光彦「ふう、大変な目に遭いましたよ~」
歩美「キャッ!光彦君、クサーイ!」
元太「光彦、おめーどこに行ってたんだよ」
光彦「さっき元太君がトイレで大をしたときに、出てきちゃったんですよ」
光彦「一度は流されてしまったので、這い上がってくるのに時間がかかってしまいました…」
新一「おいおい、すげー生命力だな」
歩美「ここに光彦君が居るっていうことは、この新一お兄さんはニセモノなんじゃない?」
元太「なんかコナンの服を着てピチピチになってるしな!」
新一「バーロー。着替えを持ってくんのを忘れたんだよ」
光彦「わかりましたよ。さてはあなた…>>110ですね?」
本物
光彦「わかりましたよ。さてはあなた…本物ですね?」
新一「だからそうだって言ってんだろ!!いいか、光彦。おめーは工藤新一なんかじゃねえ!」
新一「自分を工藤新一だと思い込んでいる、普通の少年だ!!」
光彦「うっ…」
歩美「それはコナン君でしょ?だって青山剛昌先生がそう言ってたもん!」
元太「そうだそうだ!」
新一「ミステリーものに、作品外の作者のコメント持ってくんじゃねーよ!」
歩美「光彦君、頑張って!ニセモノなんかやっつけちゃって!」
光彦「そ、そうですね。高校生探偵として、負けていられませんね!」
元太「こっちのほうが本物だっていうことをわからせてやるために、勝負をしようぜ!」
新一「勝負って…ははは…」
光彦「いいですよ!推理対決です!」
新一「マジかよ、コイツら…」
元太「なにで推理する?」
歩美「じゃあねー、歩美いいこと思いついたの!」
歩美「昨日、蘭お姉さんが>>128と一緒に歩いているのを見たんだけど、どこに行ったか推理してみて!」
ウォッカ
歩美「昨日、蘭お姉さんがウォッカと一緒に歩いているのを見たんだけど、どこに行ったか推理してみて!」
新一「どこに行ったかって、そりゃ…明らかに黒の組織の本部だろ…。それ、誘拐されてねえか?」
光彦「それは違います」
新一・歩美・元太「えっ!?」
光彦「浮気をしていたんです!」
歩美「そんなわけないよ~。蘭お姉さんは、新一お兄さん一筋なんだもん」
新一「そうだそうだ!」
光彦「蘭お姉さん…もとい、蘭のことならボクは何でも知っています」
光彦「最近倦怠期にさしかかっていたボクらは、自然と距離が離れて行きました」
光彦「その心の隙間に入り込んだのが、ウォッカです」
元太「すげー。工藤新一本人にしかわかんねー事実だな!」
歩美「じゃあ、やっぱり光彦君の本物の…」
光彦「ええ、そのようですね。ボクこそが正真正銘の高校生探偵、工藤新一です!」
元太「やったな光彦!光彦が勝ったぞ!」
新一「むちゃくちゃじゃねーか!こんなの認めねーぞ!」
歩美「じゃあ、ここにいるこのニセモノは誰なの?」
怪盗キッド「説明しましょう」
新一「おめーがなんでここに!?」
怪盗キッド「ここにいる工藤新一似の彼は、実は怪盗キッドの変装だったのです」
新一「じゃあオメーは誰なんだよ」
元太「なるほど!怪盗キッドの変装かあ!」
歩美「変装なら仕方ないよね~」
光彦「ボクは探偵として、あなたを捕まえます!」
新一「ちょっと待てよ!俺が怪盗キッドだっていうなら、コイツは誰なんだよ!?」
歩美「怪盗キッドなんじゃない?」
新一「じゃあキッドがふたりいるってことになるじゃねーか!」
元太「なんで?」
怪盗キッド「そうか、そうなると私がふたり居るということになりますね…」
怪盗キッド「だったら、ここに居る私は誰なんですか!?」
新一「俺に聞くなよ!」
光彦「それはあなた、>>150に決まってますよね?」
ルパン
光彦「それはあなた、ルパンに決まってますよね?」
新一「ルパンって、なに言ってんだおま…
怪盗キッド「フフフッ…バレちまったか。やっぱり工藤新一には敵わねえな…」バリッ
怪盗キッドがマスクを引き剥がすと、ルパンが出てきた
新一「なのためにキッドの格好して出てきたんだよ!最初っから普通に出て来いよ!」
歩美「そういう私は銭型警部」バリッ
銭型「ルパァーン!逮捕だあ~~!!」
ルパン「おっと!とっつぁ~ん。捕まえられるもんなら、捕まえてみな~!」
ルパンと銭型警部は教室から走り去ってしまった
新一「」
元太「まさか歩美まで変装だったとなはあ。連載開始から20年一緒に居て、全然気づかなかったぜ~」
光彦「ボクは気づいていましたよ」ドヤ
元太「すげーや。さすが工藤新一だな!」
新一(馬鹿な…。光彦が気づいてたってのに、俺が気づかなかったとは…)
新一(もしかして、俺は本当に工藤新一じゃないのかもしれない…)
この後も光彦は、工藤新一として数々の難事件を解決していった
元に戻るきっかけを失った俺は、今日も江戸川コナンとして暮らしている
ルパンと銭型は、未だに追いかけっこを続けているらしい
阿笠「あともうちょっとだけ続くんじゃ」
蘭「あ、新一から電話だわ!」
新一『おい、蘭。話があるんだ』
蘭「何よ、改まって!これだけ待たせておいて帰ってこないって、どういうことよ!」
新一『いいから聞けよ。俺はもう、お前に会えなくなっちまった…』
蘭「え…どういうことなの?新一?ねえ、新一ってば!」
新一『その呼び方はやめてくれ…。俺はもう、工藤新一じゃないんだ…』
蘭「どういう意味?まさか、新一…死んじゃうの?そんなの駄目よ、新一!!」
新一『安心しろ。工藤新一は死なねえ。これから本物の工藤新一が、お前に会いに行くからよ』
蘭「本物の?ねえ、全然意味がわかんないよ。ちゃんと説明してよ!」
プツッ!ツーッ…ツーッ…
蘭「新一…」
光彦「こんばんは~」
小五郎「探偵小僧、またきやがったのか~!」
光彦「すみませんね。蘭さん…あ、いや。蘭の顔が見たくて!」
蘭「な…なに言ってるの?お父さん、この子新一じゃないわよ!」
光彦「ボクほ工藤新一だと認められないということは、あなたは毛利蘭じゃありませんね!」
蘭「えええええええ!!」
蘭「そう言われてみれば、私は毛利蘭じゃないのかもしれない…」
灰原(無限ループって怖いわね)
阿笠「光彦君が工藤新一になるスイッチの効果は抜群のようじゃな」
阿笠「ふふふっ」
■おわり■
このSSまとめへのコメント
やはり、光彦は死ぬべきだと再確認出来た