エレン「休日に、ハメを外して…こうなった」(513)

というわけで…
明けましておめでとうございます。

1です。

こんな時間でも見てくれる人はいるのか…?
再開致します。

前回までのあらすじ

…前スレ>>889まで

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

エレン「…………………」Zz…

アルミン「………エレン?」

エレン「……ハッ!?」パチッ

(こっ、ここは何処!?
私は………エレン・イェーガー…だな…)

ミカサ「寝てた?」

エレン「ん、んなわけねぇだろ!」

クリスタ「寝息たてて…」

エレン「たててないから!」

(状況を整理しろ!今は…そう、バレたんだよな…
で、そこからの弁明を求められているわけで…
……そしてまぁ何も浮かばないわけで…)


(……ど~しよっかなコレ)



(普通は三十六計逃げるが勝ちとか…
そんな手が浮かぶもんなんだが…この状況だし…)

(…謝るのが一番無難ではあるよな…
…もちろん全面的に俺が悪いわけだし…)

(と言うか…必死に精一杯謝れば
なんやかんやで上手くいくんとちゃう?)

(どっかでそんな話があったような…
…無かったような……まぁいっかな …)

(とにかく……誠心誠意謝るか…)


エレン「……す、すま…」スッ…

アルミン「……」フム…


………ゾクゾクッ!!!


エレン「ッ…ヒッ!!!?」ガバッ!



ユミル「どっ、どうかしたか?」

ドクッ…ドクッ…ドクッ……

エレン「な、何でもない………?」ドキドキ…

(な、なんだったんだ…今の………)

(ヤバかった…今の行動はヤバかったんだ…

考える前に身体が…いや、細胞が反応した…

もし今俺が謝っていたら、
何か恐ろしい事が起こっていたに違いない…)

アルミン「ん?何か言おうとしたんじゃないの?」

エレン「ちょ、ちょっと待ってな?」


(くそっ!何がダメだったんだ?)

(謝っちゃいけないってことか?
…いや…それはダメじゃないのか?
だって俺が悪いわけで…俺に原因が………)

ミカサ「エレン…大丈夫?」ジッ…

エレン「…ん?……あぁ、大丈夫…だ……っ!」

(…そっ、そうか!!)

ギュッ…


ミカサ「…はひっ?//」


エレン「…ありがとな」(お陰で思い出せたよ)


ミカサ「???//」



エレン(そうか……そうだよ!!)

(俺は何を諦めているんだ!)

(この状況が最悪なら…この
それを打破するには諦めちゃいけないんだ!!)

(あの日……ミカサに戦えと言った俺が、
こんな事で戦いを放棄していいってのか!?)

(戦うことの意味を…俺は忘れたっていうのか!)

(戦わなければ…生き残れない…)

(勝つためには…戦うしかないんだ!!)


エレン「…決めた」

アルミン「え?」

エレン(この場で力を使うわけにはいかない)

(武力を使ったところで何も変わらないから…)


(ならば…残る手は……
…残る信頼できる手はたった一つ!!)


(俺は…この最悪の状況を…
…この口先だけで乗り切ってみせる!!)



(まずは…どう切り出すか……だな)

(考えたくはないが、勝つ確率は極めて低い)

(ただでさえ1対7…
大砲に置き換えて考えれば絶望的だとよくわかる)

(ならば一番強い大砲を真っ先に潰す事が大切だ)

(この七人で一番弁が立つのは………)チラッ


アルミン「…!…なに?」


エレン「いや、なんにも?」

(…まず、間違いなくアルミンだ)

(弁が立つだけでなく、頭の回転も俺の数段早い)

(恐らく既に俺の行動いかんによっては
態度を180°変える程の策を練っているはず…)

(つまり彼をオトせば、かなり勝率は上がる)


(ならば何をすべきか?……対策だ)

(来るであろう質問、もしくは口撃に、
素早く…かつ的確に対処する事こそ勝利への道だ)

(必要なのは…

今まで俺が漏らした情報…

今日の内に行われた会話…

そしてアルミンの性格…

それら全てを考慮し、最適な答えを導き出す事…)

エレン「……ごめん、30秒待ってくれ」

アルミン「…ハァ……いいよ?」


ミカサ「納得できる答えなら…」

アニ「待ってやらないこともない…かな」

クリスタ「…待ってる」

サシャ「無駄に重いですけど30秒くらいなら」

ミーナ「待つよ?」

ユミル「…ま、頑張れ」


エレン「サンキュ…では」

(二手三手先まで読み尽くしてやる…)

『バースト・リンク』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

…30秒後


エレン『………ぶはっ!!」ゼェ…ゼェ…

アルミン「たった30秒に疲れすぎじゃない?」

エレン「い、いや?大切なんだぜ?30秒」

アルミン「…そりゃ……まぁね」

エレン「ハァーーフゥーーー……うん、決まった」

(さて…と)

エレン「俺の答えというか…気持ちを言うよ」

(シミュレーションは完璧だ…後は…)

アルミン「じゃあ…お願い」

エレン「俺は……俺の責任の取り方は…」


「俺が手を出してしまった人、全員嫁にする」


(これを…極限まで美化し正当化するのみ!!)

今日はここまでです。

みなさんレスをありがとう
それではまたあした~

遅くなりまして…

1です

短めながら…再開します。

昨日までのあらすじ

…30分の猶予



ミカサ「…は?」

アニ「…ひ?」

クリスタ「…ふ、ふぇ?」

サシャ「…?」

ミーナ「ほほ~?」

ユミル「」

アルミン「……………………へぇ…」


エレン「どうだろう…?これが答えなんだが…」

(ここで十中八九抵抗が……)



ミカサ「…流石にそれは……」

アニ「…………ちょっと…」

エレン(ほらきた!)

ミカサ「責任の取り方としても…納得は…」

アニ「と言うか…それでいいわけでも…」

クリスタ「私だってまだ……嫌…かも…」

エレン(よしこい…言い返して見せるから…さぁ)


ミーナ「……私は…別にいいよ?」


エレン(………は?)



サシャ「まぁ…私も別に……エレンと一緒なら…」

ミーナ「勿論、私も十分に愛してくれれば…ね?」

エレン(…嘘…だろ?……これは予想外だぞ…)

ユミル「え?……いや、え?」キョロキョロ

エレン(お前がキョドってどうすんだ?)

(と言うか…お前さっきまでは
あの時に答えた通りとか言ってなかった?)

アルミン「…別に…僕は構わないんだよ?」

「君の周りに僕達が居るのはいいんだけどね?」

「でもさ……僕には質問が残ってるんだけど……」

「記憶を無くした事についてとか…さ?」

クリスタ「!」ピクッ



エレン(…よし、来たな)

(なんか想像とは若干ズレてるが…)

(これに答えがてら…クリスタを陥落する!!)

アルミン「まずは一つ…答えてほしい」

「あの全員に手を出した次の日から…
幾日か、君は記憶をなくしてたんだよね?」

エレン「…あぁ、そうだ」

アルミン「じゃあ…僕達にその日言った事は何?」

「ただ口から出たデタラメだったの?その場凌ぎに見繕った単語を並べただけかい?」

クリスタ「………」グスッ…


エレン「………それは違う」

(悪いけどその質問…もう30回は練習したぜ?)



エレン「確かにあの日から…俺は記憶が無かった」

「いきなり詰め寄られ、責任を取れなんて言われ、
俺の頭の中は大混乱だったよ…必死だったからな」


アニ「…あんた…何したんだい?」

ミカサ「…………ひ、秘密…」ポリポリ…


アルミン「…必死って…どんな意味で?」

エレン「この娘を悲しませちゃいけないって…な」

クリスタ「……っ…」


エレン「そこからは考えに考えたさ」

「ミカサなら…俺の責任と言っていたからな…
それを考えて、嫁に迎えると真剣に約束して…」

「アニは…俺の責任だと感じたから、
そこでも嫁に来てくれとアニに伝えた」

「無責任かも知れないけど…
…俺は本気で自分の責任を取ろうと思ったんだ」

「正直、サシャの時は若干引いた」

サシャ「ッ!」ガーン…

エレン「まぁ、でも責任は感じたよ」

「ミーナの時も、アルミンの時だって…」

「俺は目の前の人が一番…いや、とにかく…
喜んでくれる選択肢を必死に選ぼうとした」

「クリスタの時は………少し違ったな」



クリスタ「!」

アルミン「…どう違ったの?」


エレン「簡単に言えば…その時の俺には無理な話」

「少なくとも、その時の俺が知らなかった事を
まるで当たり前のように言われちまったからな」

「それはもう、真剣に悩んださ」

クリスタ「…じゃ、じゃあ……」ウルウル…

エレン「!」

クリスタ「あの時のは…嘘なの?」グスン

エレン(…腕の見せ所…ってやつか)


エレン「…嘘なんかじゃない」

「あの時…俺は自分の知らない事を、
さも当然のように使いたくなかったんだ」

「それについて何も知らない俺が、
それを口にする資格なんて無いと思った」

「そんなに薄っぺらい言葉じゃあ、
お前を悲しませるかも知れないと思ったんだ」

「それに、違和感を覚えたのは本当の事だ」

「俺だけが特別、俺だけが知っている」

「勿論、俺はその時凄く嬉しかったよ」


「余り親しくなれていないと思ってたクリスタが、
俺を信頼して…それを教えてくれていたって事は」

「でも、やっぱり思ったんだ
そんな隠し事…クリスタには似合わないって」


「あの時言ったとおり、俺は今でも…

俺を含めて皆が周りにいて、
その真ん中で笑ってるクリスタがいる。

それが…一番大切だと思ってる」


「その一点…ただその一点においては、
俺に嘘はないし…心から思って言った事なんだ…」

「頭ごなしに信じてくれとは言わない…
でも、少しだけでいいから…分かってくれ」


(…さぁ…どう転ぶ?…全て出し切った言葉だ…
この結果いかんで俺の弁論の形が変わってくる…)

(成功なら…これからもこのスタイルでいける)

(失敗なら………また別の策だ)


クリスタ「……………」ぽろっ…


ザワッ……ザワザワ……


ユミル「くっ、クリスタ!?」オロオロ

サシャ「泣いちゃってますよ!?」

エレン「……おすわり」ボソッ

サシャ「ワゥゥ……」ストン

ミカサ「…大丈夫?」

エレン(…どうだ!?)



クリスタ「あぅぅ…ひうっ、うぐっ…」ぽろぽろ

「えっ、え"れぇぇぇぇぇんっ!!」ムギュッ

エレン「!」(勝った!!)

アルミン「……ふぅ…」


エレン「…今までごめんな?」ナデナデ

クリスタ「ちっ、ちがうのぉ!」グスッ

「ヒグッ、わ、私、さっきからずっと…
グスッ、う、嘘らったと、思ってたからっ!」

エレン(…あぁ…なるほどな)

(本心だと知って、身体の力が抜けた感じが…)


エレン(いや~…ダメだったらどうしようかと…)

(べ、別に策がなかったわけじゃないし…
この策かなり自信があったから
少しだけしか考えなかっただけだし…)

(…誰に呟いてんだコレ)

アルミン「………っ…」プイッ

エレン「……」

エレン(…アルミン的には失敗ってわけか…)

(まぁいいや……クリスタ…攻略……完了!)

(残る反対派はあの二人だけだぜあのやろう!!)

(…いや、あの野郎じゃなくてあのアマ!!)

今日はここまでです。

すいません、少し都合で間が空きました。
次からは無くします…それではまた明日です。

すいません…1です

こんなに遅くなってしまいました……
申し訳ないですが、明日にさせて下さい…
次は22時ごろ再開します。では、お休みなさい…

帰ってまいりました。

1です

それでは再開致します。

前回までのあらすじ

…チョロイン

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ドゴッ!バキッ!ボガッ!

エレン「…ぐふ………」ガフッ…


アニ「何か失礼な事考えたよね?」ムス…

ミカサ「今回ばかりは仕方ない」フン…


エレン(あ、アマとか言って…すいませんでした)

(浮かれてただけなんスよ…
上手くいってテンション上がってたんスよ…)

(ねぇなんでわかんの?なんで頭の中読めんの?
なんで俺が失礼な事考えたってすぐ見当つくの?)

アルミン「さ、さて…話を戻そうか?」



エレン「あ、あぁ…頼む」ゲホッ…

クリスタ「だ、大丈夫?」オロオロ

エレン「大丈夫、大丈夫だから…」ハハ…

(アバラ何本か持ってかれそうだったけど……)

クリスタ「…本当に?」むぎゅ~…

エレン「クリスタ…もう離していいからな?」

クリスタ「嫌」

エレン「…………そう」



アニ「…」ジトーッ

ミカサ「…」ムスッ

サシャ「…」

ミーナ「ハァ…」

ユミル「ムググ…」ギリギリ…

エレン(…どうしよう…すっごく周りの目が痛い)

(この解決方法だとこれが問題だよな…
一人は確実に好感度が上がるんだが、他が下がる)

(平均すれば上がってるんだが…
反対派を増やす可能性が問題なんだよな…)



アルミン「じゃあ…そうだなぁ…順番は?」

ミカサ「!」ピクッ

アニ「!」ピキッ

エレン(おっと…コレに食いつくのか…)

(…いや、ピキッ…って、それもうキレてない?)

エレン「順番……と言うと?」

アルミン「とぼけないでよ…抱いた順番の事さ」

エレン「…だよな……」

エレン(コレは難しいよな……正直ダメだと…)

(これのフォローは正直無理だから、
ある程度は他で誤魔化すしかないんだよな…)


エレン「…簡単に言うと、最初はミカサだ」

ミカサ「!」

エレン「次がアニ」

アニ「っ!」

エレン「そしてクリスタ」

クリスタ「…むぅ」

エレン「あとはミーナ」

ミーナ「ふーん」

エレン「サシャ」

サシャ「はぁ…」

エレン「んでアルミン」

アルミン「…」

エレン「最後に、ユミル」

ユミル「……だよな」ハァ…

エレン「って…感じなんですが……」



ミカサ「…~♪……ハァ…~♪……ハァ…」

エレン(嬉しそうだ…でも時々落ち込んでんなぁ)

アニ「…………」orz

エレン(分かりやすく落ち込んでんな~…)

クリスタ「……ムムム…」ジーッ

エレン「あ~…そんなに睨まないで……」

サシャ「…………………」フゥ…

エレン(なんか…疲れてない?)

ミーナ「……」

エレン(いつも通りだな)


アルミン「よくもまぁそんなに手を出したね」

エレン「それは…本当に悪かった」

ミカサ「……ふっ」ボソッ

アニ「…聞こえてるんだけど」キッ

ミカサ「どうしたの…二番」フフン

アニ「!!」ビュッ!

ガシッ!

ミカサ「悪いが…貴方の蹴りは当たらない」ググ…

アニ「~~~っ!」ギリッ

ミーナ「ほら、やめなよ二人とも!」

ミカサ・アニ「「何?四番」」フッ

ミーナ「なぁ~っ!?」ムカッ

エレン「やめろっての!」

ミ・ミ・ア「「「……はい」」」

エレン(…やっぱりこうなるんだよな……)



アルミン「…なんでそんなに手を出したの?」

エレン「…皆、魅力的に見えたんだよ」

アルミン「僕達のせいって事かな?」

エレン「いや…そうじゃない」

「あの酒の効果を知らなかった俺の責任だ」

アルミン「変だと思わなかったの?」

エレン「…変だと思ったさ」

アルミン「じゃあなんで…「俺は」!」

エレン「先に言っておくと…俺は…」

「俺は宿舎に帰らなかった事を
…反省はすれど、後悔はこれっぽっちもしてない」

アルミン「なっ…!」

ミカサ「それはどういう意味!?」グイッ


エレン「のわっ!」

ミカサ「私はこんなに後悔しているというのに!」

エレン「そ、そうなのか…?」(…どのへん?)

ミカサ「あそこで私は一緒に帰っていれば……」

「こんなに…その他大勢ができる事もなかった…」

クリスタ「!!」

エレン「おい、ミカサ」

ミカサ「ちょっとだけ言わせて」

ユミル「…どういう意味だ?」

中断します

遅くなりました。再開です。


ミカサ「勿論…そのままの意味」

「あの時私がエレンと一緒に居たなら、
貴女はおろか他との出会いも起こらなかった」

「こんなに縺れる事もなかった」

「私は、それを今とても後悔していると言った」

サシャ「そ、それを言ったら私だって!」

ミカサ「貴女が止めたところで無駄」

「既に貴女の前に四人いたというのに…
それで止めたとしても現状はほぼ変わらない」

「ただ、争う人数が減るだけ」


「そう…一番の私からしたら貴女達は……」


エレン「ミカサ!!」


ミカサ「!」

エレン「……俺の話を聞け」

ミカサ「だ、だって…」

エレン「聞いてからにしろ」

ミカサ「…っ……」シュン…


エレン「………ハァ…」

「いいか?コレは俺のせいでこうなった」

「それをお前が後悔するのは間違ってるし、
他の奴を悪く言う事だって間違ってるんだ」

「責めるなら俺にしてくれ」

ミカサ「……はい」コクッ

エレン「…………」

(なんてこった…このままだと完全に失敗する…)

(考えてた手順だとマズイか……)



アルミン「…で?」

エレン「!」

アルミン「その、後悔してないってどんな意味?」

エレン「…あ、あぁ…それか」(……?)

「まぁ、なんというか…あの日、たった一日でさ」

「俺は七人と関係を持ったワケだけど…」

「…こうも考えたんだよ」

「関係を持てる位の距離に、俺は立てたんだって」

ミカサ「…」

エレン(若干…性急な気もするが……)


(……ここで、一気にまとめ上げて見せる!!)



エレン「………凄いことだと思わないか?」

「殆ど関わりの無かった人とも、
強い信頼関係を築くことができたんだ」

「まぁ、なんでそうなったのか…
今でもよく分からないこともあるけど」

「その過程で…それぞれの悩んでることも聞けた」

「俺が強引に引っ張った人もいるけど……さ」

アニ「………」ムゥ…


エレン「例えば、自分の夢だったり」

アルミン「………」

エレン「見据えてみた将来だったり」

ミーナ「………」

エレン「自分の…隠していた個性だったり」

サシャ「………っ」

エレン「……生まれた事への疑問だったり」

クリスタ「……」ギュッ

エレン「それを、俺に話してくれた事が嬉しい」

「こんな俺に、自分の胸中を晒してくれた事が」


「すごく、嬉しかったんだ」



「正直、俺が出来たことなんてたかが知れてる」

「それでも…多少なりとも力になれたと思いたい」

「まぁ、結果はこんな事になっちまったし…
完全に俺の責任だし、俺の罪なんだけどさ」


「それでも、俺の中で後悔はしてないよ」


「あ~…分かってくれるか?ミカサ」

ミカサ「…………とりあえず…少しだけ…」

エレン「…そうか」ニコッ



「………皆、本当に悪かった」

「正直…皆の責任を取る方法が
…どうしてもこれしか考えつかなかったんだ」

「誰か一人を選んだり、全員と縁を切ったり…
そんな事ができない情けない男で悪いと思ってる」

「それでも…許せないなら仕方ない」

「また他の方法を考えてみせるよ」


「……………どう……かな?」




ミカサ「……………」

アニ「………………」

クリスタ「…………」ぎゅっ…

サシャ「……………」

ミーナ「……………」

ユミル「……………」


エレン(あ~~………もう一息…か?)


アルミン「じゃあ、最後に幾つか連続で」

エレン「!」(アルミン?)

アルミン「これから、どうするの?」

エレン「まずは卒団して、それから調査兵団に」

アルミン「将来設計は?」

エレン「出来れば、皆は調査兵団に来て欲しい」

アルミン「死んじゃうかもよ?」

エレン「絶対に死なせない、命を賭けてでも」

アルミン「と言うか金銭面は?養えるの?」

エレン「……え、英雄になればきっと…」


アルミン「七人も居るのに大丈夫なの?」

エレン「全員、平等に愛してみせる」

アルミン「子供は?」

エレン「一人二人づつは欲しい…かな」

アルミン「じゃあ夜とかは?」

エレン「……分割払いでお願いします」

アルミン「最後に…僕、女の方がいい?」

エレン「なれるか知らないけど好きな方で」

アルミン「ふむ……」

エレン(なんで最後だけそんなに真剣なんだよ)



アルミン「……………ふぅ…」ニッ

「…みんな、どうかな?」

「ここまで考えてるなら…
信じてみてもいいんじゃないかな?」


ミカサ「………そうね」ニコ…

アニ「なんだかんだ言っても…」フフッ…

クリスタ「お人好しのエレンだからね」ニコッ

サシャ「許してあげてもいいですよ?」フーッ

エレン「もう飼ってやんない」フン…

サシャ「意地悪やぁ!」プクッ


ミーナ「だから私は最初から賛成だって」フヒッ

エレン「笑い方おかしいだろ」

ユミル「…あと少し時間が欲しかったな」ポソッ

ミーナ「どうして?」

ユミル「………落としたかったんだよぉ…//」

ミーナ(うっわ、何この子カワイイ…)



アルミン「…じゃあ、満場一致だね」

ミカサ「えぇ」

アニ「そうだね」

クリスタ「うん」

サシャ「ですね」

ミーナ「は~い」

ユミル「…おう」

全「「「「「「「よろしく…エレン」」」」」」」

エレン「…あぁ!よろしく!!」



(よっしゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!)


(やったよ父さん母さん!
俺、こんなに可愛いお嫁さん貰ったよ!!)

(しかも同時に七人だぜ!?
あの世で高らかに自慢してくれよ!!)

(恐らく白い目で見られるだろうけどね!)


(………にしても……)チラッ

アルミン「…!………ん」ニコッ

エレン(全部アルミンの掌の上だったわけか…)


(困った時に質問で助け舟を出し、
最後の一押しでも俺に協力してくれた…)

(俺が詰まることも、答える質問も、
この答えになることも既に予想済みだった…と)

(……やっぱ敵わねぇや、アルミンには)


???「よく言ったエレン!!」


ガタンッ!!


エレン「!!!??」バッ!

(だっ、誰だ!!?)

(扉の方から、高い声が確かに!!)



ガタッ!………ガタ……ガタガタッ………

???「…あり?開かないや……」


アルミン「あ、あの…施錠しておいたので…」


???「あぁもう!!」

『無駄ァっ!!!』バゴォン!!


バッコーーーン!!


エレン(扉ふっ飛ばしよった!!?)



???『いやぁ~…話が長くて困ったよ全く…」

「もう少しコンパクトに無駄なく話せないかな?」

「無駄は嫌いなんだよ、無駄無駄……」


エレン「」


???「ん?私の顔に何かついてるのかな?」


エレン「……いや、あの…なんでいるんです?」


???「決まってるだろ?君に会いに来たのさ」

「このハンジ・ゾエが…友を引き連れ直々ね」ニッ

何故か最後だけ下げちゃいましたが、
今日はここまでになります。

結構書けましたかね…?
さぁ、完結に向けて走っていきたいと思います。
みなさんレスをありがとうございます。
それでは、また明日でーす

遅くなりました。

1です

少しですが投下します。

昨日までのあらすじ

…生まれろ、生命よ!



エレン「………………………いや…いやいやいや」

「ハンジさん?…俺に何の用があるんです?」

「見れば分かりますよね?結構色んな意味で
今から大団円に向かおうとしてたんですが……」

(正直、出てくる意味がわかんないんですが…)

ハンジ「おいおい、冗談はやめてくれよ」

「私達を差し置いて大団円はなしじゃないかな?」

エレン「…?」


ミカサ「……え、エレン…こいつは?」

エレン「ん…いや、その……」

ハンジ「こいつ…とはご挨拶だね」

「ミカサ・アッカーマン…
いや、これからはミカサ・イェーガーかな?」

ミカサ「エレン、このお方は善人だ」キリッ

エレン「それだけで判断するってどうなの?」

アニ「………」ジ~ッ

ハンジ「はいはい、アニ・イェーガーでしょ?」

アニ「………確かに善人で間違いないね」ウン

エレン「お前もそれでいいのか?」


ハンジ「ま、そんなこんなは後にして!」

「エレン、君に話があって来たわけだけども…」

エレン「…なんですか?」

ハンジ「では…………オホン」

「手を出した責任を取るって言ってたよね?」

エレン「…ん?………あ、あぁ…はい」

ハンジ「その決意に嘘偽りはないんだよね?」

エレン「ん…はい」


ハンジ「…全員の責任を取るんだよね?」

エレン「はい」

ハンジ「全員だよね?」

エレン「はい」

ハンジ「じゃあ私達のも取ってくれるんだよね?」

エレン「はい………………………………ん?」




「はい?」



ハンジ「よし、言質はとったよ~」

「今、確実に【はい】って言ったよね~」

エレン「え、ちょっ!?」


サシャ「…ちょい待ちぃ」ザッ…

ユミル「あんた…どういうつもりだ?』

ハンジ「んー?だから責任を持って嫁に」

サシャ「グルルル…」

ユミル『ちょっとよく分からないよなぁ……』

ハンジ『…やめた方がいいよ?敵わないから』

『思わず「魔王」とか撃っちゃうよ?
ま、百歩譲っても「百鬼夜行」だけどね』

『それとも此処らを丸ごと作り変えるかい?』


『なんなら森林にも動物園にもできるよ~?』

エレン「…やめとけ、多分無理だぞ?」

ユミル『…………チッ…」

サシャ「むぅ……」

エレン「あの、ハンジさん…さっき私達、と……」


ハンジ「…ん?…………やっば…忘れてた」

「ほら~おいで~……睨まないでくれよ…
ほら、大丈夫だって…エレンも笑顔だってば」

???「いや…あのだって……」グググ…

ハンジ「いいからほらっ!」グイッ

???「ひゃっ!………こ…こんにちは?」

エレン「………こんにちは」

(…歳上の人か?…明るい感じかな?
…髪は…短髪で………おぉ、結構美人だ)

(……でも…誰だ?)ハテ…


???「ほら~覚えてないじゃないですかぁ!」

ハンジ「うん……まぁ、しょうがないよね」

???「しょうがないじゃないですよ!」

エレン「えっ……俺を知ってるんですか?」

???「知ってるも何も!……ね//」

ハンジ「…言わなくてもわかったでしょう?」

エレン「いや、そんなバカな…ありえないでしょ」

ハンジ「ありえないなんて、ありえないのさ」

「私達は間違いなく、君と関係してるんだよ?」

「ねぇ……ペトラ君?」

ペトラ「そ、そうですね!!//」

エレン「」

(えぇ~~~~~~~~!!!??)

今日はここまでです。
短くてすいません…
みなさんレスをありがとうございます。
では、また次回です。

帰って参りました。

1です

再開します。

前回までのあらすじ

…第二の刺客現る。



エレン「ペトラ…さん?」

(嘘…………だろ?いや嘘だと言ってくれいや言ってください頼む頼みますお願いしますこの通りですどの通りです?)

ペトラ「そ、そうだよ?ペトラ・ラル…//」

エレン「………しょ、初対面じゃないんですか?」

ハンジ「違うって言ってるだろう?」

「その反応からすると名前も分かってないね…」

「ハンネスさんから名前聞いてないの?」

「おっかしいなぁ…噂まで作っといたのに…」

エレン「…ハンネスさん…………うわさ?」


ハンジ「そうそう【ペトラ・ラルに男ができた】」

「そういう噂を作って広めたんだけどなぁ~?」

エレン「………………あった…かも?」

(…そういえば……
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

エレン「事件?」

ハンネス「そう、事件だ」

エレン「嘘だろ」

ハンネス「い、いや…本当さ?」プイッ

エレン「あっち向いた!嘘ついてんだ!」

ハンネス「だから、嘘じゃねぇって」

エレン「じゃあ言ってみてくれよ」

ハンネス「あぁ、実はペt「別にどうでもいいが」

ハンネス「あのなぁ…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ハンネス「さ~て、業務に戻りますかね~」

エレン「なんだよ、まだ解決してないのか?」

ハンネス「ああ、全く」

エレン「本当に何の事件だよ?」

ハンネス「だから、ぺt「やっぱどうでもいい」…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
……………あったわコレ…)

(ただ…俺が、聞いてなかっただけ!?)



ハンジ「ほら…だろう?」

ミカサ「エレン、これはどういうこと?」ズイッ

アルミン「僕達だけじゃないのかい?」ズイィッ

エレン「い、いや!全員のはず……だ…よ!!」

ユミル「曖昧すぎるだろ」

エレン「…はい…すいません……」シュン…

クリスタ「それで…ハンジ…さんでしたか?」

ハンジ「ん~?あぁ、そうだよ?」

クリスタ「私のエレンと寝た証拠とかあります?」


ハンジ「おぉ…クリスタ・レンズさんか…」

「聞いてたよりずっと逞しい精神をしてるね…」

エレン「クリスタ?寝たって…直接的な表現は…」

クリスタ「これは重要な質問なの!」

エレン「…そっすね」


ハンジ「証拠かい?ん~……あるよ?」

エレン「あるんですか!?」

ミーナ「その日にエレンが出した○○とか!?」

エレン「伏せ字でよかった!!」

ハンジ「いや…流石にそれは無いけど…」

エレン「ですよね…」


ミーナ「なぁ~んだ……」ヘッ…

エレン「なぁ~んだじゃねぇよ!!」ペシッ

ミーナ「あてっ……はたかなくても…」

エレン「今後そういう言葉は厳禁な」

ハンジ「ま…まぁ、でも…証拠はあるんだよ」

エレン「…マジっすか?」

ハンジ「あるあるあるよありまくりだよ」

「そうだねぇ……えっと……あっ」

「例えば……この子のお腹の中には?」ピッ

ペトラ「…ん…私?私がどうかしましたか?」

エレン「……………………んなバカな」



ハンジ「まぁ居ないんだけどさ」ハハッ

エレン「いないのかよ!!」ダンッ!

ハンジ「いるわけないじゃないか」


「だって」


「その日…抱かれた娘が君の子を孕むなんて、
まず間違いなく不可能な事だったんだからね」


エレン「……は?」

ハンジ「これな~んだ?」カラ~ン

エレン「それは…あの酒?」

ハンジ「そう!君があの日飲んだ奴さ」

エレン「えっ」


ハンジ「嗅覚が鋭い子ならエレンが分かるかもね」

パシッ!

サシャ「では早速……」クンクン

ハンジ「…早くない?」

サシャ「確かに…エレンの匂いがしますね」

ミカサ「じゃあ……本物だと?」

サシャ「おそらく…は?」

ハンジ「思い出して不思議に思わなかったかい?」

「確かに飲んだはずだった酒の空き瓶が無い事に」



エレン「………つまり…」

「あの日、俺はあなた方に会ってる…」

「そして…空き瓶は、ハンジさんが回収したと?」

ペトラ「うん」

ハンジ「そういうこと」


ユミル「そっ、そんな事より!!」

ハンジ「ん?」

ユミル「孕まないってどういうことなんだ!?」

「いや、どういうことなんですか!?」

ハンジ「あぁ、それね…」

「不思議だとは思わなかった?」

ユミル「え?」


ハンジ「私達を抜いても、六人だよ?」

「六人と身体を重ねているのに、一人も孕まない」

「それどころか身体に異変もない」

「おかしい…とか、不思議だ…と思わなかった?」

ユミル「………………ぅ…」タジ…

ハンジ「思わなかったみたいだねぇ…?」

「ま、仕方ないか…恋する乙女のようだし」ニヤリ

ユミル「ちょっ!!///」ボンッ

アニ「…乙女…?」

サシャ「アニ…流石にそれは失礼かと」


ハンジ「はいはい、話を戻すよ?」

「…さて、この注意書き……これを見たかい?」

「コレの特性を考えてみれば分かるけど…」


「実際、孕ませるのは不都合だと思わないかな?」


ユミル「………は?」

エレン「……そうか…」



ハンジ「不都合だよね」

「記憶をなくして、後腐れもなしだよ?」

「もし当てはまりでもして、
自身に記憶がないのに子供なんて出来てたら?」

エレン「……後腐れどころじゃない」

ハンジ「そう!その通りさ!」

「ちょっと気になったから、
あのお店でこのお酒を買ってみたんだよ」

エレン「えっ!?あそこ行ったんですか!?」


ハンジ「行ったよ~?変わった人だねぇあの人」

ペトラ「確かに変わってましたけど…」

「ハンジさんには敵わないんじゃないですか?」

ハンジ「……君もキツイ事言うんだね…」

ミーナ「つ、続きを聞かせてください!」

ハンジ「うん、疑問に思ってよくよく調べたよ…」

「そしたら意外と早くわかったけど…」

「どうやら、そういうのの活動を
かなり強く抑える効果もあったんだコレが」


ミカサ「では…ソレを使っての行為では…」

ハンジ「ま、子供は作れないんじゃない?」

ミカサ「!!」

ミーナ「ガーン…」ガーン…

アルミン「これは……予想外だよ」

ハンジ「そうそう、該当者の話だけどね…」

「実は私達も試してみたんだよね~」

ユミル「!」

エレン「の、飲んだんですかアレ!?」

ハンジ「残念ながら効果は無しだったよ…」ウム…

ペトラ「私も当てはまらなかったよ?」

ユミル「………っし!」グッ

クリスタ「ユミルそこで喜ばない」

ユミル「え?い、いやぁアハハ…//」


ハンジ「いやぁ残念」

ペトラ「お揃いがよかったな~」

エレン「の割には残念そうに見えませんね」

ハンジ「そりゃ君以外はゴメンだしねぇ」

ペトラ「だよ?」ウンウン…

エレン「……………っ//」

サシャ「…照れてますね?」

エレン「んなっ、バッ、そんなんじゃねぇよ!//」

サシャ「照れてるじゃないですか~!!」ウガ~!

エレン「あぁもう引っ付くな!」


クリスタ「や!」ぎゅ~っ

サシャ「ズルイですよ!左サイドは私に下さい!」

クリスタ「エレンの横は渡さないから!」

エレン「大人しくしなさい!」

クリスタ「…むぅ」

サシャ「それでは……えへへ~//」むぎゅ~

エレン「さ、ハンジさん…話の続きを」

ハンジ「……っ?…あ、あぁ!そうだね!」

「じゃあもうちょっと証拠を揃えてあげようかな」

「………時間とかはどうかな?」



エレン「……時間?」

ペトラ「あなた達がエレン君と一緒になった時間」

「二時間ごとのはずだけど……どうかな?」

ミカサ「私は…10時」

アニ「…12時」

クリスタ「午後の2時だよ?」

ミーナ「4時~」

サシャ「6時です!」

アルミン「……は、8時だけど」


ユミル「………………………12時」

「「「「「「…………え?」」」」」」

ハンジ「さぁ…この空白はどうかな?」ニコッ

今日はここまでです。

みなさんレスをありがとうございます。

あと一、二回程で終わるとは思います。
それまでどうかお付き合い下さい…それでは。

遅くなりました。

1です

今日は短めになると思います。

昨日までのあらすじ

…空白の100いや違う、二時間。


ユミル「私が会ったのは…11時くらいか?」

ペトラ「……二時間ごとの発情サイクルで…」

「私達がエレン君と会ったのは、午後9時頃」

「つまり午後10時のエレン君は………」

エレン「………あ、貴女方と?」オドオド…

ハンジ「ヤっちゃったね」ウン…

ペトラ「ヤられちゃったね//」フフ…

エレン「」



ユミル「でっ、でも変じゃないか!?」

ハンジ「ん~何がおかしいのかな?」

ユミル「エレンは何も覚えてないんだろ!?」

「全部を思い出したのにおかしいだろうが!」

ペトラ「それは…あの……ハンジさん?」

ハンジ「フゥ…説明しよう!」

「私の発明した錠剤『マーレ』は
適合者を半強制的に並行世界へ接続し、
失った記憶を取り戻す力を持っている!」

「しかし、この薬は都合よく作られていてね」

「無駄な記憶を取り戻す事は無いようにしている」

「今のエレンはその作用で…
私達との絡みなどスッカラカンなのさ」ドヤァ…


エレン「いや…アレは確かに凄いですけど…」

「でも俺、女性関係の記憶を望んで……」

ハンジ「私との可能性を考えていたかい?」

エレン「え…?」

ハンジ「私は伝えてもらった筈だよ?」

「【関係を持った人は把握しておいて】ってね」

エレン「!!」

ハンジ「何を今更…とか思ったんじゃない?」

「ちょっとしたヒントだったんだけどなぁ~」

「まぁ手一杯だったろうから分かるわけないよね」

「実際、私もペトラちゃんさえ
君に関われる暇を作れなかったしさ」

ペトラ「ちゃん付けはよしてくださいよ…」


エレン「つ、つまり…」

ハンジ「そう!」

「君が望んで得た記憶は、確かに女性関係だろう」

「でもねぇ…それはあくまで其処にいる七人と
絡んだ事を証明するために望んだ記憶でしかない」

「あと二人いるなんて思ってなかったでしょ?」

「私達なんて、頭の片隅にすら無かったろう?」

「だから君は思い出さなかったのさ」

「必要ないと思っていたからね」


エレン「…………………っ」


(どうしよう…なんか、こう…
…すごく申し訳ないんですけど……)

ペトラ「あっ、別に気にしなくていいよ?」

ハンジ「そうそう、落ち込まないの」

「覚えてようがなかろうが、
最終的に責任は必ず取らせるつもりだったからね」

エレン「…でも…その……」

…ぽんっ

ペトラ「…難しく考えることないんだよ?」ニコッ

「エレン君はエレン君なりに頑張ったんだから…」

「…ほら…元気だして、ね?」ナデナデ

エレン「うぐ…//」


クリスタ「むっ…」プク~ッ

サシャ「うぅ~…」ジトーッ

ペトラ「…負けないからね」ボソボソ

ハンジ「…美味しいところ持ってかれた…」ガクッ

ミカサ「私も良くある…」ウンウン

アニ「自業自得じゃないの?」フッ…

ミカサ「あ?」

アルミン「ミカサ…残念ながら言い返せないよ」

ミカサ「……アルミンまで…」ウゥ…



ハンジ「チッ…流石エレンの好みに最も近い娘…」

ミカサ「!?」

アニ「なっ…」

クリスタ「!」

サシャ「えっ?」

ミーナ「なんと!?」

ユミル「!!?」

エレン「……ファッ!?」

ペトラ「いやぁ~//」アハハ…



エレン「お、俺は好みの話までしたんですか!?」

ハンジ「あれ?言わなかったっけ?」

エレン「聞いてませんよ!」

(と言うかなんでそこまで心開いたんだ俺は!?)

ミカサ「教えて下さい!!」ズズイッ!

ユミル「是非!!」グイィッ!

ハンジ「ちょっ、顔近いよ!?」

アニ「…聞きたい、聞きたい!」

アルミン「実は男好きとか?」

エレン「この状況でそれは無いだろ!」


サシャ「私じゃないんですか!?」

エレン「いや、流石にそれは…」

クリスタ「私だよね?」

エレン「そういうわけでも…」

ミーナ「私は!?」

エレン「……若干」

ミーナ「」あんぐり

エレン「………あれ?」

ミーナ「や、やったぁぁぁぁ!!!」ギュッ!

エレン「おゴッ!?」(こ、今度は正面ですか…)

ミーナ「やった、やった、やった//」エヘ~

エレン「………」(ま、いいか)



ハンジ「これも証拠だったんだけどね…」

「ああ~…言っちゃっていいの?」

エレン「…あまり」

ハンジ「彼の好みは…」

エレン「お構い無しかよ!!」


ハンジ「とりあえず年上の方がよくて」

「癒し系の、家庭的で暖かい雰囲気を持つ
黒髪の女の子」

「とりあえず、こんな感じかな?」


エレン「いや、あの……そうっすね」

(他の人の口から聞きたくなかった…)


ミカサ「」ガーン…{黒髪}

アニ「」ゴーン…

サシャ「ムムム…」

クリスタ「…髪染めるべき?」{癒し系、家庭的?}

ミーナ「エヘヘ…えへへへへ…//」※聞いてない
{癒し系、暖かい、黒髪}{だが変態}

ユミル「…近い」{年上、黒髪、家庭的?}

アルミン「……男好きじゃなかった」ズーン…

エレン「あのねぇ…」

ペトラ「ふふふ…//」
{年上、癒し系、家庭的で暖かいオーラ}

ミカサ「…何故?何故なの?」

エレン「えっ?」



ミカサ「…なぜ私じゃないの……?」

エレン「いやそれは…」

ミカサ「ひどい」

エレン「なっ…」

ミカサ「あらゆる属性になれるのに…」

エレン「は?」

ミカサ「私は妹系、姉系、果ては嫁系まで出来る」

「幼馴染という貴重な特性まであるというのに…」

エレン「ごめんなさい」(嫁系ってなんだよ…?)

アニ「なんて…こった……」ガクッ…

ハンジ「まぁまぁ落ち込まないでよ」

「別に好みが彼の全てじゃないんだから」

エレン「原因を作った人がそれを言いますか…」


ハンジ「じゃあ、そう…最後に真面目な話を…」

エレン「へ?」

ハンジ「私達がそういう関係なのかは分かった?」

エレン「とりあえずは……」

ハンジ「ならなんで思い出せなかったんだっけ?」

エレン「俺が把握してなかったから…」

ハンジ「なんで把握しなかったのかな?」

エレン「そりゃ…記憶がなくなってから…」

ペトラ「私達が関わらなかったからだよね」

エレン「……はい」

ペトラ「…どうしてだろう?」

エレン「はい?」


ペトラ「どうして、私達は関わらなかったんだろ」

エレン「それは…忙しかったからでは…?」

ハンジ「何に忙しかったのかな?」

エレン「……いや、仕事とかじゃ…」

ペトラ「種明かしになっちゃうけどね?」

「さっきの酒瓶の話のように、
エレン…君は色んな意味で守られてきたんだよ」

エレン「………え?」



ハンジ「……都合がいいとは思わなかった?」


「いざという時に使った、
覚えのない弁舌のテクニックと心のありよう」


「記憶を無くして困ったにも関わらず、
たった一人を介して得たそれを取り戻す薬の情報」


「そして…突拍子もない話な筈なのに…
初対面であるはずなのに、君を全面的に信じる女」

「まさかのアフターケアまで万全ときたもんだ」

エレン「……………そんな…」


ペトラ「私達が…あの酒瓶を持っていたって事は」

エレン「……酒の作用を知っていた?」

ハンジ「そこから考えるに…?」

エレン「俺の記憶が無くなることも……」

ハンジ「もちろん、知っていたよ」

エレン(…………………マジかよ)

ペトラ「ここまできて、やっと…」

「私達の努力は報われたってことかな」

ハンジ「じゃあ……改めて」


ペトラ・ハンジ「「これからよろしく!」」

エレン「……あ、アハハ…」

はいここまでです。
すいませんでした……寝落ちです…

さて、残ること一回くらいですかね?

あ、もちろん後日談とかは書く予定ですので…
今日の夜はお休みです。それでは~

こんばんは遅いですね。

1です

それでは、最後になると思いますが再開です。

前回までのあらすじ

…男は一度、マザコンを通る



ハンジ「いやぁ~終わった終わった!」

ペトラ「お疲れさまでした」

ハンジ「いいんだよ、お互い様だしさ!」ハハハ

ペトラ「そうですか?」フフッ

ユミル「ちょ、ちょ~っと待って下さい!」

ハンジ「なんだ…まだ聞きたい事があるのかい?」

ユミル「いや、あの、えっ?じゃああの薬は…」

ハンジ「あの日から即刻創ったに決まってるだろ?」


ユミル「な、ならコイツの動きは…」ジッ…

エレン「あ、俺?」

ハンジ「逐一チェックしてたよ?」

ユミル「じゃあ口先の技術は…」

ハンジ「あの日教えたに決まってるじゃないか」

エレン「なら、いつ酒の事を?」

ペトラ「しちゃった後だったんだよね…」ハァ…

ハンジ「もう少し注意すべきだったよね…」フゥ…

エレン「なんか…すいません」

ユミル「やっぱおかしいって!」

「アレ創るのはそんな短期間じゃ無理だろ!?」



ハンジ「愛に不可能はない!!」

ペトラ「」ウンウン!

エレン「それでいいの!?」


ユミル「…そうか……愛なら仕方ないな」

エレン「は?」

ミカサ「愛なら仕方ない」ウム…

エレン「えっ?」

アニ「よりによって愛じゃね…」ウンウン…

クリスタ「まぁ…愛ならできるよね…」

サシャ「そりゃ…愛ですからね…」

ミーナ「愛じゃあ仕方ないよね…」

アルミン「なんてったって愛だから…」

エレン(…コイツらの脳内はお花畑なのか?)



ハンジ「名付けるなら私とエレンの愛の結晶…」

「そう、ラブ・メディスン!」

ミカサ「私は…ラブ・マフラー…//」フフ…

アニ「……ラブ・ブローチ…とか…//」ボソッ

サシャ「う、うちは…ラブ・チェーンとか…//」

エレン「いくら犬でもそれはちょっと…」

クリスタ「…ラブ・ブレスレットとかがいいなぁ」

エレン「今度買います」

ユミル「………ラブ・リングかな//」

エレン「えっと……27ヶ月待ってくれ」

ミーナ「…………ラブ・ジュ「言わせねぇぞ」」

アルミン「…僕は…愛…単体がいいな//」

エレン「お前って奴は…」ウルウル…



ペトラ「と~に~か~く!!」

エレン「!」

ペトラ「これ飲んで」ヒョイ

エレン「…またコレですか……」

ペトラ「今度は思い出せるでしょ?」

エレン「……はい、思い出してみせます」

ハンジ「じゃあ、早く飲んでくれないかな?」

エレン「あ……はい」

ペトラ「ごめんね、早く思い出して欲しいんだよ」

エレン「やっぱり、そうなんですか?」

ハンジ「あー、ペトラちゃん?」


ペトラ「今はあんなに落ち着いてるけどね?」

「実は扉を開いて突入する直前まで…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ハンジ「だ、大丈夫…大丈夫だ私…」ふるふる…

「そうだ自然体だ…ここで颯爽と登場する事で主導権を握るんだ失敗したらどうしようなんて考えないんだ私、私はハンジ・ゾエだぞこんな事で緊張するわけないんだから大丈夫……嫌われたらどうしよう…いやいや、エレンはそんな男じゃないよあぁもう怖くなってきちゃったじゃないかでももうエレンの話も終わるし突撃するなら今しかないよねでもいきなりだと嫌がられるかな…それでも行くしかないしあぁ~帰っちゃおうかなぁどうせエレン私の事覚えてないしそれでも思い出してくれるチャンスには変わりないんだよねそうだそうしようあぁもう話終わっちゃったのかあぁもう!!えぇい!!」


「よく言ったエレン!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「こんな感じだったから」クスクス…

エレン「……本当ですか?」

ペトラ「そう、もう本当にテンパっちゃって…」

「………………………あれ?」



ハンジ「」パクパク…


ペトラ「……言っちゃ…マズかったんですか?」

エレン「……ハンジさん?」


ハンジ「あっ………?…はへっ?」


エレン「あの…可愛いところがあるんですね」

「見えないところで緊張してたり、
更には怖がってたのなんて知りませんでした」

「……今の状況はハンジさんのおかげです」

「こうしてくださった…
ペトラさん、ハンジさんには感謝でいっぱいです」

ハンジ「~~っ///」アワアワアワ…

エレン「本当に、ありがとうございました」ニコッ


ハンジ「~~~っ!!///」カァァ~ッ!!



…ガッ!

エレン「……………は?」(口掴まれた?)


ハンジ「ハヤク…ノメ///」


「ノメェェェェェェェ!!!///」


エレン「エエェェェェェェェ!!?ガボッ!!」


ゴクンッ………


あ……………やべ…………………



エレン「」カクッ…



ミカサ「えっ、エレン!?」

アニ「なにやってんだい!?」

ユミル「い、いやそれは正常な反応で…」

クリスタ「白目むいて倒れたんだよ!?」

サシャ「死んじゃ嫌ですエレン!!」

ミーナ「まだ私後ろも経験してない!!」

ユミル「最後までそれか!?」


ペトラ「なんで最後で暴走しちゃうんですか!?」

ハンジ「フーッ、フーッ、フーッ…////」

アルミン「ダメだもう錯乱してる!」


ワーワー!!ギャーギャー!!



ユミル「とっ、とにかくエレン!!」

ミカサ「私たち…えっと、九人!」

アニ「嫁にするって言ったからには」

クリスタ「責任は最後まで果たしてもらうから!」

サシャ「そして愛してます!!」

ミーナ「こっ、これから色々あるけど!」

アルミン「楽しくいければ……いいかな?」

ペトラ「…私……待ってるから」

ハンジ「ハァ…ハァ……だから早く、起きてね?」


…………大好きエレン!!


エレン「」シーン…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~

~~~~



…2年後


\調査兵団が帰ってきたぞ~!!/



パカラッ……パカラッ………パカラッ………


\ワーー!!/ \ワーー!!/


エレン「いつの間にか…人気でたな、調査兵団」

アルミン「今や兵団としては花形だからね…」

サシャ「まぁ…前の壁外調査の死亡率……」

アニ「まさかの……ゼロだからね…」

エレン「頑張った結果なんだが……」

アルミン「いいことなんだけどね」


\ザワァッ!!ザワザワァッ!!/


エレン「っ!?」ビクッ!


アルミン「や、やっぱり花形の親玉がは…」

アニ「人気も凄いって事だね……」


\来たぞ…『性王』だ…/\我らが『性王』!!/


\うわぁ~、せいお~!!/\カッコイイ性王~/


エレン「……なんて不名誉な愛称…」シクシク…

アニ「…ぴったりじゃないかい?」

アルミン「仕方ないよね」

サシャ「せやね」

エレン「ひでぇ…」


????「エレ~~~~ン!!」


エレン「お?」

>>157訂正


アルミン「や、やっぱり花形の親玉は…」

アニ「人気も凄いって事だね……」


\来たぞ…『性王』だ…/\我らが『性王』!!/


\うわぁ~、せいお~!!/\カッコイイ性王~/


エレン「……なんて不名誉な愛称…」シクシク…

アニ「…ぴったりじゃないかい?」

アルミン「仕方ないよね」

サシャ「せやね」

エレン「ひでぇ」


????「エレ~~~~ン!!」


エレン「お?」



クリスタ「お帰り~っ!」ギュッ

エレン「ただいま、クリスタ」ニコッ

「えっと……ミカサは?」

ハンジ「ただいま産休だからね~」

ペトラ「まさか第二号とは…」ハァ…

エレン「………そ、そうでしたね」

ミーナ「お、お帰りなさい、貴方…」

エレン「お~…ミーナ…?」

ミーナ「フッ……お腹が重いよ?」ドヤァ…

アニ「」グヌヌ…


エレン「えっと……食べ過ぎ?ご懐妊?」

ハンジ「ご懐妊」

アルミン「所構わず孕ませてるね」

サシャ「だから『性王』なんよ?」

エレン「自分が憎い…」うう…

ユミル「これで、私…ミカサに引き続き三号だな」

クリスタ「…………」ジトーッ

ユミル「天使がしちゃいけない眼になってる!?」

エレン「子供は?」

ユミル「ん?あぁ、寝てる」

ミーナ「こんな年で孕ませるなんて…//」

ユミル「鬼畜」

ミーナ「極悪非道?」

エレン「返す言葉もございません……」


ハンジ「そういう対策にあの酒は用意したのにね」

ペトラ「そうですね」クスクス

ユミル「…//」プイッ

ミーナ「アハハ…//」

アニ「私だってすぐにでも…」グウゥ…

クリスタ「私も!」

サシャ「うちも!!」

アルミン「じゃあ、今日は久々だし?」

エレン「あの……マジか?」

ハンジ「部屋は用意したよ」

ペトラ「近くに人を寄せない手配もしたよ?」

アルミン「こんな所に精力剤が!」ワオ…

エレン「ワオじゃねえよ?」


ユミル「さあ!早速行こうか!」

クリスタ「ユミルはもういいでしょ!!」

ユミル「よくない!」

サシャ「さっさと行きましょう!」

アニ「同感だね」

ミーナ「私も…大丈夫かな?」

エレン「無理はしない方が…」

ハンジ「子供はバンバン作ろう!」

エレン「ノリノリすぎるだろ!」


ハンジ「この『ボンゴレ』で子供達も…」ウヘヘ

エレン「子供達にそんな重荷は負わせねぇ!!」

ペトラ「では!」

アルミン「レッツゴー!!」


ズルズルズルズル……


エレン「あの、引きずらなくていいから!!」

「自分で行きますからァァァ!!!」



…………こんな感じで、俺の道は決まった。

まぁ、正直行き当たりばったりは否めないけど…

結構この道を選んでよかった…
気もしなくもないと言うかなんというか…

とりあえず俺は今とても幸せだ。


…もう少し、まともが良かった気がするが……



とにかく…


俺は…休日に、ハメを外して…こうなった。

これで終わりです。
はい、終わりです終わりなんです。

昨日は寝落ちじゃないんです…サーバなんです…

…長くてすいませんでした。
初めてでこんなに長くなるとは…

矛盾点、その他崩壊は目をつむって下さい。

それでは、ありがとうございました。

ここから、リクエスト等を反映したいと思います。

皆さんの意見を参考に書きたいと思いますので
どしどし…?どんどんご応募下さい。

多分、私も勝手に書きますが…ではでは。

皆様お久しぶりです。

1です

書いていきたいと思います。

+α

空白だった二時間



………終わったな…俺…


女の子五人に手を出して?

それだけでは飽き足らず親友に…
あろうことか男に手を出しただって?


冗談じゃない……冗談じゃないよ!?


もう、救いようがねぇよ……本当に…


アルミンもテンプレのように帰っちまうし……


もう俺…本当にダメかも知れない…いや、ダメだ…


…ドサッ……


俺は、完全に絶望し……地面に崩れ落ちた。


崩れ落ちたっていいんだ…もう終わりなんだ…俺。

俺は生きてちゃいけない人間なんだ……

ザワザワ…ザワザワ…

俺の周りが賑わってきた…そうだよな…
こんな道のど真ん中で寝そべってりゃな…

???「ね、ねぇ……君?」

○○○「関わらなくてもいいと思うけどねぇ…」

…あん?


???「こういう優しさが人を成長させるんです」

○○○「そんなものかねー」フ~ン…

???「もう……ほら、起きてくれない?」

○○○「ハァ……お姉さんが慰めてあげるよ?」


エレン「…はい」

何故か…俺は人に救われる特性もあるらしい。

………主に女性に…

○○○「色々と慰めてあげようか~?」ニヤリ

???「どんな意味で言ってるんですか!?」

………特に個性に富んだ方々に。


…21時06分

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

……流石に帰ろうかな?

今日は久々の休暇ということもあり、
街へと買い物やら何やらをしにやってきた。

買い物と言っても、生活必需品や生理用品だけど…

あまり可愛い装飾品とかを買っても、
つけられないし意味がないからこの職は嫌い。

そりゃあ…頑張ってはいるんだけどね?

そうそう…この時間になると…

治安がまだ多少悪いからか
あまり良くない人達が湧いてくる。

それが帰ろうとしてる理由なんだけど…

どうせなら誰かと一緒なら良かったかなぁ…?



あ…そういえば…オルオの奴が、

「一緒に行くだろ?」

とか言ってたけど…
それだけは嫌だったから無視して来たんだっけ…

う~ん…身代わりとかに必要だったかな…


○○○「おっ?ペトラちゃんじゃないか~」

ペトラ「はい?」

突然声をかけられて、振り返ったその先には…!

ハンジ「男漁りでもしてるのかな?」

…なんとも下世話な先輩がいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ペトラ「そんな事するわけないじゃないですか…」

ハンジ「そうかい?…まさか好きな男がもう?」

ペトラ「いませんよ!」

…ふむ…なんとも面白くない答えだ……

女の子と知り合う機会の少ない調査兵団で
面識のある数少ない娘だっていうのになぁ…

私はちょっと落胆してしまった。

ハンジ「君ねぇ…こういう時は嘘でも…

ち、違いますよ…とか、

べ、別に好きな人なんて…とか、

そんな反応を返してくれるもんじゃないのかな?」

ペトラ「なんでですか!?」


ハンジ「そりゃあ決まってるだろ?」

「その方が話題で盛り上がるし、
会話も弾むってもんじゃないのかね?」

ペトラ「……いや…だからってそんな……」

「じ、じゃあ…そんな事聞いてどうするんです?」

ハンジ「ガールズトークって奴がしてみたいのさ」

ペトラ「すごくどうでもいいです!」

なんだいなんだい…怒っちゃってもう…

実験用の資材も手に入れて…
さてと、あとは帰るだけって時に見つけたんだ…

少しくらいは女性同士の会話を
楽しませてくれたっていいんじゃないの?

まぁ、かと言って私もいないんだけどね~……


……ハァ……

……こんなんじゃ女として干からびちゃうよ…

そんなに私って魅力ないかな~?

誰も言い寄って来ないもんなぁ~…


ペトラ「…あれ?ハンジさん、あそこ…」


この娘だってオルオに口説かれてるしさ~?

あーあ…どっかにいい男でも落ちてないかな~…

「あの、ハンジさん?」

リヴァイはときめかないし、
エルヴィンは論外、ソニーもビーンも巨人だしな~

もうやんなっちゃうよ…ハァァ……


「ハンジさんってば!」


あぁもうなんだってんだい?


ハンジ「ん…どうしたのモテ子ちゃん?」

ペトラ「そんなアダ名言われたことないですよ!」

「ほら、あれ見てくださいよ…彼処…」

ハンジ「はぁ?」チラッ

……なるほど…なんだか騒がしいね。

…でも……

「だから…何?」

ペトラ「見に行きましょう」

ハンジ「は?」

ペトラ「もしかしたら困ってる人がいるかも…」

ハンジ「別に良くないかい?憲兵も来るさ」

なんか落ち込んでるからほっとこうよ…

なんだか疲れちゃったしさ。

ペトラ「この機会に兵団の好感度を上げましょう」

……おっと?


ハンジ「……それが狙いかな?」

なるほど…強かだね……

確かに好感度を上げれば、
私に言い寄ってくる男も現れるかも知れない…

ペトラ「いえ、コレは第二の目的です」

ハンジ「は?」

なんだよ…違うの?

ペトラ「一番は、目の前の事件を放っておけない」

「コレが一番大切な事です」

ハンジ「……」

…あっついな~……すごく暑いよ、暑苦しいよ。

君そんなに正義感あったっけ?

ペトラ「さぁ!行きましょう!」

勘弁してくれよ…本当に…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

騒ぎに近づこうと思ったのは、
別に正義感が強いからじゃない。

じゃあ何か…というと、ちょっとした好奇心だ。

こんな街の往来、道のど真ん中で何か起きている。

それが一体なんなのか知りたかった、それだけ。

後は、好きな人とか気になる男とか…
そういう話題から逃げたかったのもある。

だっていないんだもん…本当に。

そんな話をされたら苦しくなるだけだし…

リヴァイ兵長は尊敬している…
けど恋愛対象には恐らく、確実にならない。

私……もう少し若い人がいいです。



そんなこんなで近づいて、騒ぎの中心を覗き込む。


………なんか、倒れてる男の子がいる。


別に怪我は無さそう…具合が悪いわけでも…

…興味が湧いてきた。

何故こんなところで無駄に倒れているのか?

余すところなく聞きたくなってきた。


ペトラ「ね、ねぇ…君?」

ここまでする必要は無いのに…

なんでそこまで興味が湧いたのか…

私は今になってもわからない。

皆様、いかがお過ごしでしょうか…

床ずれと熱で死にかけた1です

長い間開けてしまってすいません…
今日の22時頃から再開します。

遅れてしまいました。

1です

再開します。

前回までのあらすじ

…関わってみよう

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…喫茶店的な所


エレン「えっと……それで……何の用ですか?」

ペトラ「君に興味があったって感じ…かな…?」

……いや、首を傾げられても…

あぁ…これから質問責めが始まるんだよな……

やっぱ帰ればよかったんだよな…俺……


……何故此処にいるかって?

それは…あの後…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

???「じゃあ、自己紹介しておこうかな…」

ペトラ「私はペトラ・ラル…で、この人が」

ハンジ「ハンジ・ゾエ…ハンジさんでよろしく」

「ついでにこの子はペトラちゃん
もしくはペトラたんって呼んでくれたまえ」

ペトラ「それはやめてね!」

エレン「あ…はぁ……エレン・イェーガーです」

ペトラ「エレン君ね……うん」


………グイッ!

「とりあえず、場所を変えようか人目も多いもの」

エレン「は?」

ハンジ「…確かその辺にお茶できる処があったよ」

ペトラ「この時間にお茶もなんですけど…」

「そこが良さそうだからそこにしましょう」

エレン「…へ?」


ペトラ「じゃあ、行こう?」グイグイ…

ハンジ「ほっとけばいいと思うけどねぇ…」

エレン「え?え?」

ペトラ「レッツゴー!」

エレン「えっ…ええぇぇ~っ?」ズルズル…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

…こんな感じの事があったからだ。


つまり…

俺は連れられるままに、
此処まで来てしまったということになる。

……自分で言ってて情けない…

しかも来てみれば…

店員からは冷たい視線、
店長らしき人からは歯軋りが聞こえてくる。

何故かと思っていたら、
此処にクリスタとも来てましたときたもんだ。

また女連れ、更に二人連れ、しかも美人ときたら…

そりゃもうね、
視線はまるでレーザービームにもなりますよ。

俺でもなりますもん、それ見たら。


…なら何故振り解かなかったか…か……

そりゃあ…その……

ペトラ「~♪」ニコニコ

この笑顔のせいなんだよなぁ…!!

なんか、こう…強引に逃げて
悲しませてはいけない気がしたんだよ!!

あぁもう………くそっ…

笑顔で手を引っ張られるのに、
若干照れてしまった俺が恥ずかしい……


それに引き換え…

ハンジ「………ふあぁ…」ボーッ…

この人は…何故ついてきたんだ?

完全に俺に興味ないじゃんか…帰れよもう……



ペトラ「ねぇ?」

エレン「!…はい」

ペトラ「なんで寝っ転がってたの?」

エレン「………言いたくないです」

流石に六人と関係を持ったとは言えないですよ。

ペトラ「そんなに深刻な悩み?」

エレン「……はい」

そりゃもう、下手したら…
いや下手しなくても死んじゃいますね。

ペトラ「私達には言えない感じなの?」

エレン「…まぁ」

言ったところで誰も解決できませんし…


ペトラ「ん~……どうしても…?」ジッ…

エレン「うっ……ど、どうしてもです…」

なんでそんな仔犬みたいな目で見るんですかっ…!

ペトラ「言った方がきっと楽になるよ?」

エレン「…言いません」

ペトラ「もうちょっと私達仲良くなりたいし…」

エレン「…い、言いませんよ?」

ペトラ「…えっと……お「言いませんって!」…」

「……………む~…」プクーッ

………これは…

色んな意味で厄介な人に捕まったなぁ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

……手強い…なんて手強い子だろうか。

笑顔で頼めば教えてくれると思ったのに…

…ん?それは手強いって言えるのかな?

チッ…オルオには通じるのに………はっ!

最近の男性とのまともな会話オルオだけ?

い、いやいやいやいや…それは気のせいでしょ!

うん、気のせい!リヴァイ兵長とだって話してる。

ナイルやらなんやらとも話してるから大丈夫!!


気を取り直すんだ私!落ち着くんだ私!!

……こ、こうなったら最終兵器を…!

ペトラ「……あ…あの、ハンジさん」ゴニョゴニョ

ハンジ「……………………Zzz」

ペトラ「…え?…は、ハンジさん!?」

ハンジ「Zzんっ?…あ、あ~ごめん…」フアァ…

「…コホン、一体なんだね?……ペトラたん」

ペトラ「ペトラちゃんでお願いします!」

「…何か彼を吐かせる方法ないですか?」ヒソヒソ



エレン「??」


ハンジ「…えっと…指を口の奥まで突っ込めば…」

ペトラ「本当に吐かせる訳じゃないですよ!」

ハンジ「はいはい……まぁ、説得するしかないよ」

…それが無理なんですよ…私じゃあ……

…………だから…!!

ペトラ「……お願いします」

ハンジ「…は?」

ペトラ「私の代わりに、説得してください…」

ハンジ「やだよ」


………ですよね~。



ペトラ「そ、それでも、お願いします…」

ハンジ「いや、首を突っ込んだのは君だろう?」

「そんなに私だって甘くないよ?」

ペトラ「そこをなんとか……」

ハンジ「いやだよ~」

ペトラ「くぅぅ……!」

……なっ、ならば…!

ハンジ「全く…このハンジ・ゾエも舐められ…」

ペトラ「実験でも何でも一ヶ月助手します」

ハンジ「任せたまえペトラ君」グッ!


………え?それでいいの?やった!

「エルヴィンに対して毎回の如く
口八丁で実験費をせしめているこの私にね」ニッ

「ちょーど最近は一人で調べてたからな~
優秀な人に側で補佐して欲しかったんだ~」グフフ

…………あ、やっぱり絶対嫌だ…

でも、このわけ分からないほどに
溢れる好奇心を無視することもなかなか……

……仕方ない、か…

ペトラ「お願いします」

ハンジ「任せてくれよ、ペトラたん」

はぁ…一ヶ月なんて言わなければよかった……

今日はここまでです。

キャラ崩壊……ごめんなさい今更です…

また明日になります、ではでは。

遅くなりました。

1です

再開しまーす

昨日までのあらすじ

…最終兵器・ハンジ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ふむ、簡単に口を割らないとな……

フッ……いいだろう…

障害というものは、
困難なら困難な程…乗り越えた時の爽快感は増す。

よし、見事に吐かせて見せようではないか!


ハンジ「あ~~…エレン君、だったよね?」

エレン「はい」

ハンジ「ここからはペトラたんに代わって…」

「この私と話をしようか…君の事情について」

エレン「!…わかりました」


ハンジ「それじゃ…そんなに話したくないかい?」

エレン「…はい」

ハンジ「私達に話しても無駄な事って意味?」

エレン「…それもありますよ」

ハンジ「頼み込んでも駄目…だよね?」

エレン「はい」

ハンジ「じゃあ……こうしようか」


「君への行動に対する
私たちへの【報酬】って事でどう?」


エレン「……?」


ハンジ「簡単に言えば、君は路上に寝ていた」

「私達はそれを見て、
君に声をかけ此処まで連れてきた…」

「それに対しての【報酬】って意味さ」

エレン「……いや、それは「ただのお節介?」…」

「………じゃ…ないんですか?」


ハンジ「ハァ…さぁ、考えてごらん?」

「もし君があのまま路上に寝ていて…
街の人に呼ばれて憲兵が来たらどうしたんだい?」

「見たところ君は未成年だ…
しかも、恐らく訓練兵なんだろう?」

エレン「!!」ギョッ


ハンジ「確か今日は訓練兵団の方も休みだったね」

「それから考えれば、簡単に分かる事…だろう?」

エレン「…………」タラッ…

ハンジ「……話を戻そう」

「憲兵が来て、君はなんて言うんだい?」

「ただ寝ていただけだ、とか…
公共の場の路上で寝ていて悪いのか、とか?」


「どちらにせよ確実に大目玉だよね」

「下手したら……開拓地に近づくかも知れない」

エレン「…………っ」タラ~…

ハンジ「そんな事から私達は君を救ったのさ」

「そうは考えられないかい?」

エレン「………………くっ…」チッ…


ハンジ「…反論があれば、していいよ?」

恐らく…ないだろうけどね~…

エレン「………」シーン…


…………フッ…私にかかればこんなもんだよ。

見たまえペトラたん!

ペトラ「」ポカーン

まさにお手上げ状態だろう?完全勝利だよ!!


あの表情を見たまえよ!

顔には汗が垂れ、眉間には皺ができて、

目は一点を……私を見つめ…?


……口は…………え?……にやけてる?


ハンジ「………………マジ?」タラ…


エレン「…考えられませんよ」

ハンジ「なっ…!」


私の一度の説得で、
仕留めきれなかっただって……!?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こ、この人…口が巧すぎだろ…!

もう少しで本当に吐かされるところだったぞ…!!

でも…俺は言うわけにいかないんです……!

言ったら言ったで
面倒臭い事になること請け合いなんでね!

貴女の弁論の仕方…真似させてもらいます…

というわけで、悪いけど…勝たせてもらいます!!



エレン「そう、考えれられないですよ」

「なぜなら…俺は寝ていただけだからです」

ハンジ「…いや、だから……」

エレン「寝ている以外は何もしていなかった」

「もちろん…声を上げることも、動くこともせず」

「ただ、じっ…としていただけなんです」

「なら、憲兵が呼ばれて…俺が起こされても…」

「人の迷惑にはなっていない、
なっていないなら…罪にはならないんですよ」

ハンジ「…なるほどね」チッ


エレン「…つまり、俺が開拓地に近づく事は無い」

「大目玉を食らうこともないって事で…ゆ」

「あなた方の助けがなくても、俺は困らなかった」

「ということは、貴女方に感謝こそすれ、
その行動に対しての【報酬】は生まれません」

「俺が話す必要は無い…というわけです」

ハンジ「……………………ふむ…」

エレン「どうですか?……反論しましたが…」

ペトラ「」オロオロ

これは勝ったろ…もう勝ちだよコレは。



ハンジ「……君、エレン……エレン…えっと?」

エレン「エレン・イェーガーです」

ハンジ「エレン・イェーガー…ね……」

エレン「…それが、なんですか?」


ハンジ「フッ、フフッ、アッハッハッハッハ!」

「面白い!君は面白いね!エレン君!!」


エレン「……へ?」

い、いきなり満面の笑みを見せられても…?


ハンジ「いや~、予想以上に弁が立つね」

「反論してくるとは思わなかったよ~」アハハ

な、なんだ?なんかヤバい感じがする…

こう、触れてはいけない何かみたいな…

エレン「い、言い返しましたから言いませんよ?」

く、釘を刺しておかないと…!

ハンジ「……ゴメンね、今の反論は30点だ」

「是が非でも君に事情を聴きたくなっちゃった」

エレン「………………えっ…?」

な、何を言ってるんだ?この人は…!

ペトラ「」グッ!

………いや、嘘でしょ…ハッタリだよね?


ハンジ「いつもなら今ので諦めたんだけどね…」

「悪いけど、勝たせてもらうことにするよ」ニッ

エレン「………ま、マジか?」

もしかして…とんでもない人と勝負しちまった…?


…21時25分

ちょっと短いですが、今日はここまでです。

また明日になると思いますので、それでは。

遅くなってしまいました…

1です

少しだけ更新です。

昨日までのあらすじ

…舌戦

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

驚いた…いや、驚かされたと言った方が正しいね。

逆ギレとかするかと思いきや、
私のを真似て反論してくるとはねぇ…!

口の上手い、達者な人って…
大抵は世渡りが上手いものなんだよ。


中々に口達者なのに、
彼は路上に寝転んでしまう程に追い詰められた。

………そこまで切羽詰まった状況か…

自暴自棄になるしかない程に辛く、
どうしたって口では乗り切れない事情って事だ。



………興味深い…

なんて面白そうな話なんだ!

好きな男とかより何倍も面白そうじゃないか!

もう何が何でも聴き出さずにはいられないよ!!

ハンジ「では、言わせてもらうよ」

エレン「!」

…こうなった私はしつこいよ?

まるで…血のシミ…いや、納豆の臭い…
いや、服についた蜘蛛の糸かな?…違う…そうだ!


まるで、噂好きのオバちゃん並にしつこいよ!!?

…コレもカッコ悪いな………



ハンジ「あぁもうとにかく!!」

エレン「!?」ビクッ

ペトラ「!!?」ビクゥッ!


ハンジ「エレン、君の反論は致命的なミスがある」

エレン「なっ…!」

ハンジ「大前提である、寝ていただけってところ」

「あれ、ただ寝ていただけでもダメなんだよ」

エレン「…はい?」


ハンジ「寝ているだけなら問題ない…」

「もし本当にそうなら、
絶対に君の周りはざわつかないよね?」

「皆に迷惑をかけていない?」

「それは違う…
皆は迷惑してない訳じゃない、
ただ皆が気にしないようにしているだけだ」

「路上の真ん中で寝ていて、
全く気にならない人がいるだろうか?」

エレン「うっ……」


ハンジ「いないよね?」

「つまり、君は多少なりとも
街の人にストレスを与えていたんだよ」

「一体この人は、何をしているんだろうか…って」

「こんな所で寝ているなんて邪魔だ…とかね」

「君は道中、若くてたちの悪い酔っ払いが
大勢でたむろしているの見て、不快にならない?」

「その人達はもちろん罪にはならないよ?」

「でも、社会ではそれが罪に匹敵する程の
とても悪質な行為と見られる可能性もある」

「…ちがうかい?」

エレン「あ、いや、それは…」


ハンジ「続けるよ」

「つまり公共の場には…
ルールじゃないが、モラルってものがあるんだ」

「道徳、常識と言われる類のものだけどね」

「君はそれを破ってしまっていたんだよ…
モラルが無い、常識知らずの人だと思われる訳だ」

「罪には問われない…確かにそうかもね?」

「でも…常識知らずは訓練兵団に必要無い…かも」


「……さて…私達の行動は、必要なかったかな?」


エレン「…………くっ!!」


ハンジ「さて、反論を戴きたいんだけどな?」ニッ

エレン「…………………」

ハンジ「ほら、言ってみなさい?」ニコッ

エレン「~~っ」プルプル…

ハンジ「言いなってば~」ニヤ~ッ…

エレン「…………ま……した」ブルブル…

ハンジ「……聞こえないよ?」


来い…来いっ!さぁこいっ!!


エレン「参り……ま………した……」ガクッ…


…………!!!


ハンジ「…フッ!!」グッ!

ペトラ「やった!」パァァ…!

舞台は整った…条件もクリアした…

私の好奇心を遮る物はもう何もない!


さぁ、エレン・イェーガー!


聞かせてもらおう!君の悩みのタネをね!!

今日はここまでで…

短くてすいません、明日早いので…
また明日になります…それでは。

うん…遅いですね、すいません…

1です

再開しまーす

前回までのあらすじ

…完勝

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

クソッ……クッソ~………

クッソォォォォォォォォォ!!!


チクショウ!なんで言わなくちゃなんねぇんだ!?

俺のもう既に数少ない
微かなプライドを捨てさせるつもりなのか?

本当の事言ったら…女の敵だと思うよなぁ…絶対…

確かに、確かにその通りだけれども!

それでも…譲れないものがあるでしょうがぁ…!!



エレン「」プルプル…


ペトラ「なんだか震えてますよ…?ヒソヒソ」

ハンジ「多分…相当面白い話なんだよ…ヒソヒソ」


んなわけねぇだろ!

ヒソヒソを口で言うだけで
ヒソヒソ話になるとでも思ってんのか!?

全部丸聞こえだよ!!

はにかみながらこっち見んな!!


…クッ……八方塞がりってやつか……

はぁ………話題ズラしたりできねぇかな…

……案外いいかも…た、試してみよ…



エレン「あの…ハンジさん」

ハンジ「ん?」

エレン「俺の反論…何処がダメだったんですか?」

なんか、弁論好きそうだし…食いつかないか?

ハンジ「お、いい質問だけど…誤魔化せないよ?」

エレン「………はい」ガクッ…

やっぱダメか…

ハンジ「でも、答えはあげようか…」

「まずね…畳みかけてないんだ」

エレン「?」


ハンジ「いちいち相手の反応を見る必要はない」

「それを見るなら…自分の言いたい事を言い切り、
屁理屈も理屈もない交ぜにしてしまってからだよ」

「相手に考える時間を与えないのがベストだ」

エレン「は、はぁ…」

一応…覚えといた方がいいか……?

ハンジ「まぁ…そうだね」

「言い聞かせるなら2~3秒程度なら
言葉の区切りに反応を見てもいいんだよ?」

「あくまで短い返事をさせなきゃいけないけどね」

エレン「へぇ~……」

やっぱ参考にはなるな…この人の話は……


ハンジ「後は…そう、屁理屈が下手」

エレン「」カクッ

ハンジ「反論の初っ端から屁理屈はダメだよ」

「理想は理屈が7、屁理屈が3くらいだね」

「嘘を真実の中に混ぜると見破りづらいのと同じさ」

「間違ってる事は間違ってるんだから、
巧く混ぜなきゃ簡単に見破られちゃうんだよ?」

エレン「な、なるほど……」

コレもとりあえず覚えておこう……

ハンジ「さて、これで以上だ…じゃあ教えて?」

エレン「うっ」

ハンジ「ズラさないっていっただろう?」

エレン「そ、そうですね…」

うん、やっぱりダメだったよ……


ハンジ「さぁ早く教えてくれないと…」グフフ…

エレン「……俺は何かされちゃうわけですか?」

来たよ…こういうパターン……

ハンジ「そうだねぇ……どうしようか?」

エレン「…………あまり辛くないのがいいです」

それで言わずに済むなら……なんだって耐える!!

ハンジ「う~~~……………ん………」ジ~ッ…

エレン「……………………」グッ…

頼む…出来るだけ軽いの来い!擽るとかそんなの!

ハンジ「…よし、決まった」



さぁ、なんだ!?

「五分言わないごとに……」

…うん。

「この、ペトラちゃんが…」

…うん……

「服を」

…うん?

「内側から一枚ずつ脱ぐ」


エレン「」


ペトラ「…………………?…へ?……はぁぁ!?」


え?……ちょっと……今なんて言った?



エレン「いやいや……え?なんですって?」

ハンジ「服を脱ぐんだよ、ペトラちゃんが」

エレン「服を脱ぐ…俺じゃなくて?」

ハンジ「ペトラちゃんが」ウム…

エレン「はぁぁぁぁ!?」

何言ってんだこの人!?
ちょっとイカれてるんじゃないか!?

ハンジ「君は恐らく利他主義に近い人間とみた」

「なら、君はどちらかと言えば…
自分は何処をどうされてもいいけど、
自分じゃなく他人が傷つくのを見たくないよね?」

「だから…生贄に君と私じゃなくこの娘を使う」


ペトラ「ちょ、ちょっと…え?ハンジさん?」

「罰ゲームですか?なんで私?なんで脱衣!?
脱ぎませんよ!?絶対に脱ぎませんからね!!?」

ハンジ「五分ごとに強制的に剥ぐから…ね?」

ペトラ「ね?じゃないですよ!!」

エレン「くっ……うぅ…」ギリッ

ペトラ「そこで歯を食いしばらないで!?」

なんて恐ろしい人なんだ…店内で脱げ…!?

正気の沙汰とは思えない…
どんなに恥ずかしい事か分かってないのか!?


ハンジ「フフフフフ…」ニヤニヤ

…違う…これは分かってやってるんだ……

俺が良心を捨てられずに言ってしまう事を…
俺の人柄やら何やらを見越して言っている…!

とは言っても……見てみたい気もする!!

エレン「………ちょっと試しても「ダメ!!」」

「……そりゃそうですよね」フッ…

NGでしたか…そうですか……

ペトラ「そんな事になったら泣いてやる…」ウゥ…

……あ"あぁもう!


参りました!参りましたよ……!

こりゃあの人の思惑に乗らされてるよもう!!

エレン「あぁ…もう…言います、言いますよ!」

ペトラ「!」パァッ

なんかその笑顔を見ると…いい事した気分になる。


ハンジ「……ひひっ…いっひっひ」ケラケラ

ペトラ「そんな笑い方初めて見ましたよ」ハァ…

ハンジ「もう、君だって嬉しいくせに~」

ペトラ「そっ、それはそうですけど…!」

もう、お手上げだ……言うしかない。

でも少しだけ…少しだけオブラートに包もう……

俺の…最後の抵抗ってことで……


これだけは……どうか見破らないでくれよ!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼は…まるで悪戯を謝る子供のように語り始めた。

私達の顔色を伺いながら、
こっぴどく怒られるのを恐れるように…

エレン「えっと……なんと言いますか…その…」

「今日、一日の事なんですよ……悩みって」

今日だけ……?

なら、そんなに大した事もないかも……


ハンジ「ほう?今日だけで悩みを作ったのかい?」

エレン「まぁ……はい……」

ペトラ「えっと…どういう系統の悩みなの?」

エレン「主に…人間関係的な」

人間関係……上司…教官…同級生…近所の人?

ハンジ「………………女?」

あ、それはなかったです。

エレン「…」ピクッ

ハンジ「当たりか…」ハァ…

エレン「い、いや……あ…はぁ……」

なんだろ…しどろもどろになってる?

一般の、普通の悩みじゃないって事なのかな?


ハンジ「何?モテな過ぎて困るって?」

「そういう男は良くいるんだよね~~」

「平々凡々な悩みですか~…あ~つまんない」

一瞬で興味失くしたよこの人…

…あれ?

エレン「………」ダラダラ…

目が泳いだまま………?

…って事は……当たってない?

つまり………

ペトラ「…………!………まさか、逆なの?」

ハンジ「……は?」

エレン「…………っ」コクッ



!!……つ、つまり………彼は…

ハンジ「モテ過ぎて………困ってる?」ゴクッ

エレン「…それとは……その、ちょっと違います」

「こう…仲良くなり過ぎてると言いますか……
距離が近い人が何人もと言うか…そんな感じが…」

ハンジ「………おぉ…」

ペトラ「ほ、ほわ~……」

ハンジ「変な声を上げるんじゃない」ハァ…

ペトラ「!、は、はい…」カァァ…


私は急いでポカンと開いた口を閉じた。

口が開いたのは、
余りにも…信じられなかったから。

エレン「それで…突っぱねる訳にもいかず……」

「最終的に増える一方だったので…自暴自棄に…」

ペトラ「うわぁ……すごい…」

本では…まぁ、多少は読んだことあるんだけど…

まさか現実に居るなんて……

私は、人生で初めて見た…


…これが……女たらし………

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こいつは驚いた……モテ過ぎるだって?

複数人を誑かす、魔性の男…ねぇ……

………魔性の男って嫌な響きだなぁ。

この子が………女たらし?女の敵?スケコマシ?

いや…話通りに解釈するなら、
彼は天然のタラシだ…養殖じゃない。

多分、これは失礼なんだろうが…
何処からどう見たってそうは見えないよ。

別に顔が悪いわけではないし、
もちろん性格も悪いようにも思えないんだ。

だが…これだけ顔を合わせても全く惹かれない。


そういう纏っている雰囲気に関して、
どちらかと言えば詳しい方だとは思うんだけど…

カリスマと言うかリーダーシップと言うか、
とにかく人を惹きつける魅力を全く感じない。


…………嘘吐いてんじゃないの?


いや、それはないか…

あれだけ言うのを嫌がってたのを、
力ずくでねじ伏せたんだんだ…観念してるだろう。

つまり、この発言は本当ってことになる。

というか嘘でこんな事を言ってるなら痛すぎるし…



………そうなるとますます不可解だ。

何故そんなに多くの人が惹かれる?

彼に一体どんな魅力があるって言うんだ?

なんなんだ?

顔じゃない、雰囲気じゃない、性格…分かんない…

つまり人格とか?器みたいなもの?

…………………試してみるかな…



ハンジ「エレン君」

エレン「はい?」

ハンジ「ちょっと彼女を口説いてみて」ポン

ペトラ「は?」

エレン「…………はい?」

これが一番、手っ取り早いな。

「ち、因みに……あの、口説くとは…?」

ハンジ「言葉でこの娘を落としてくれない?」

エレン「」



ペトラ「ハンジさん!?」ガッ!

ハンジ「うわっ!」グイッ

ペトラ「何考えてるんですか!?」ヒソヒソ

ハンジ「仕方ないだろう?嘘かもしれないんだし」

こういうのの真偽を見極めるなら、
手っ取り早いのは女を落とさせてみる事なんだよ。

ペトラ「嘘だったらなんなんですか!?」

ハンジ「私が面白くない」

ついでに私の苦労が報われない。

ペトラ「面白さの為に私を使わないでください!」

「というより…私を使っても、
事情が分かってるんだから落とされませんよ!?」

「私そんなに軽くないんですから!」


チッ…痛いところを突くね……

でも、手口が分かればいいんだし…

落とされたら落とされたで面白いし…

………うん!やっぱやってもらおうかな!!

ハンジ「じゃあ、さっき交わした契約は?」

ペトラ「………ぐっ」グサッ

ハンジ「私の言う事は聞くんだったよね?」

ペトラ「そ、それとこれとは…」

ハンジ「ねぇ…これも実験の一環だよ?」

「実験には、手を貸すんだよね?ペトラちゃん?」

ペトラ「あぅ…」へなっ…


ハンジ「ほらほら、素敵な男がいたじゃないか…」

「競争率が高いってことは
それだけいい男ってことなんだよ?」

「この際その競争に参加してみようよ!」

ペトラ「しませんよ!」

ハンジ「もう、笑顔を大切にしなきゃ」

ペトラ「誰のせいでっ…!……ハァ…」

「………あ」

ハンジ「?」

ペトラ「そ、そそそういえば私、は、初めてです」

ハンジ「……なにが?」

ペトラ「く、口説かれるの…初めてですよ…」

………はぁぁ?


ハンジ「え?オルオ君は?」

ペトラ「…え?あぁ、アレはちょっかいですよ~」

「そんな口説くなんて
高尚なものなわけないじゃないですか~」アハハハ

ハンジ「あ、あぁ…そうなのかぁ……」

…………あ、あれ~?

ペトラ「えっと…じゃあ、何をすれば……」

ハンジ「うむ…話を聞くだけでいいんじゃない?」

ペトラ「…そんな事でいいんですか?」

ハンジ「まぁ、君は口説かれる側だし…」


ペトラ「…はぁ」コクッ

ハンジ「ま、気を抜いていきなよ」ニッ

ペトラ「人ごとですね…」ハァ…


エレン「……あの…マジでやるんですか?」

ハンジ「マジです」

ペトラ「…じゃあ……始めましょう」

「……えっと………なんて言えば?」


ハンジ「かかってきなさい…とか?」ププッ

ペトラ「さぁ、かかってきなさい!」

えっ……今言ったの信じちゃった!?

エレン「はいっ!」

えっ!?それにのる!?この空気で口説けるの!?



ペトラ「………」ムムム…

エレン「………」ウム…

…………………

やっぱり何も出来ないじゃないか…


「……あ…あの」

ペトラ「え?」

エレン「い、いえ…なんでもないです」

ペトラ「?」

エレン「ハァ……」


………………え?何これ?お見合い?



ハンジ「エレンく~ん」ヒソヒソ

エレン「な、なんですか?」

ハンジ「とにかく口説いてみてよ」ヒソヒソ

エレン「口説くってどうするんですか…!?」

ハンジ「とりあえず褒めるんだよ!」ヒソヒソ

エレン「な、なるほど!」

というかそんな事も分かってなかったの!?

ま、ますます信憑性が無くなってきたんだけど……


「……あ~……あの、ぺ、ペトラさん?」

ペトラ「ん?」

おっ?ついにその気に?

なら…さぁ、君の魅力を見せてくれ!

エレン「ペトラさんって……」

「あぁ~…その…や、優しそうですよね」

ペトラ「あ………ありがとう…?」



………………下手くそかよ…

今日はここまでです。

昨日はすいませんでした…事情があったんです…

皆さんレスをありがとうございます。

それではまた明日です。

今晩は…

1です

大量では無いですが、書き溜めを投下します。

昨日までのあらすじ

…何事も、過不足は敵

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

や、やっぱり優しそうとかじゃダメか?

やはり微妙な反応って事は失敗ってことだ!

くそっ…ならどう褒めれば……

…そっ、そうか、スタイルか!あとは顔とか…


………あれ?おかしいぞ?

なんで今、俺は口説こうとしてるんだ?


話の流れに乗ってしまったけど
この行動の意味が全く分からないぞ?

この二人って話してる上では
俺の事情を聞きたかっただけだったよな?

それを聞いたら十分じゃないのか?



……というか、俺の話を聞いてたのか?


俺は女性(+1名男性)問題に困ってる、
確かに俺はそう言ったはずだ…間違いない。

なのに…なぜ口説かせる?

これがもし成功でもしたら
また面倒臭いことになるの請け合いだよ?

何故そんな暴挙を…まだ俺を悩ませたいのか…?

しかも口説くつっても、話題の材料も無いし…


………あれ?



エレン「……あの、そういえば」

ペトラ「うん?」


エレン「俺、お二人のこと何も知らないんですが」

………今更だよな~…この人達のこと聞いても……

と言うか今更って事はさ、
実を言うと俺はこの人達に興味なかったって事?

それなら口説くなんて苦戦が当たり前だろ…

…だって興味ねぇんだもん……

そんな人達を口説いたところで
…ん~なんだかなぁ…って感じだし……


そういえば何してる人達なんだ?

…どうせそこら辺に在住のお姉さんとかそんな……

ペトラ「あ…確かに」

ハンジ「言ってなかったっけ?」


「私達、調査兵団に勤めてるんだよね」


あぁ…あっそう……調査兵団ね…

……………………………………え?


「歳の差は………いくつ?」

ペトラ「…言っちゃっていいんですか?」

………ちょうさ…へいだん?

ハンジ「やめとこうか!」


調査…………兵団…?


エレン「……ち、調査兵団…?」

ハンジ「そうそう、調査兵団」

ペトラ「…やっぱり人気無いのかぁ……」

……マジか?


エレン「調査兵団!!??」ガシッ!

ペトラ「ふぁぁっ!?」ビクッ!

ハンジ「えぇっ!?」



エレン「本当ですか!?マジですか!?」

「うわっ、すげぇ!調査兵団なのか!?」

「じゃ、じゃああんた達、
壁の外の世界とか見た事あるんだよな!?」

「一体どんな、何が広がってたんだ!?」

「こんな場所なんか比べ物にならないような
綺麗な景色…初めて見る動植物…不思議な場所は!」

「他にも間近で見た巨人の生態…
いや、巨人を殺す技術や知識も欲しいんだ!」


「巨人の事について新たな発見だとか
新たな弱点とか効率良くぶっ殺せる方法とか!」

「なんでもいいんだ!
今分かってること、知ってる事を教えてくれ!!」


「俺はいつか、外の世界に行けるのか!!?」



ペトラ「」ぽけ~…

ハンジ「おぉ……」ポカーン…



エレン「・・・・!」ハッ!

し、しまった!ドン引かれてる!
テンションが上がり過ぎてしまったか!?

「す、すいません!興奮してしまって……」

ペトラ「・・・・」ポ~ッ…

…あれ?ペトラさん…顔赤くないか?

エレン「………ん?……あ、やべ」

「すいません、手握りっぱなしでした」パッ

しまった…興奮し過ぎたな。

ペトラさんの手を思いきり
しかも両手で握って…いや、掴んでしまった…

そんなに痛かったのか…無理させちまったな……


ペトラ「あ………ぁ…………っ!?」

「~~~~~ッッ!!」ボンッ!

……あれ?……さらに紅くなってね?

エレン「?」

……また俺なんかしたか?

ハンジ「……なるほど、これか」フゥ…

エレン「は?」

こっちはなんでそんなに満足そうなんだ?

ハンジ「ん?あ、いや、謎が解けた気がしたんだ」

エレン「は、はぁ…」

……………なんか腑に落ちない…


ハンジ「じゃ、君の質問に答えてあげようか?」

エレン「本当か!?」ズイッ!

ハンジ「ひゃっ!」

エレン「…ん?」

今…変な声しなかったか?

ハンジ「ン"ンッ!な、なんでもない!」カァッ…

エレン「あ、はぁ…」

ハンジ「スーーーーッ……ハ~~~~……」

……なんで深呼吸?


「め、目上の人には敬語を使ってくれないかな?」

エレン「…あ、すいません…本当ですか?」

ハンジ「………う、うむ」コクッ

…なんで口調変わってるんだ……?


ペトラ「う………うぅ~~……」オロオロ

ハンジ「あ、アハハ…」ポリポリ…


………これは…………なんかしたのか…俺は。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


エレン「つ…り……、………なんで……?」

ハンジ「は………が……んだ………よ」

エレン「………んて……だから………って……?」

ハンジ「そう…………に……して…、……なんだ」

エレン「へぇ~~!」


あれ……?…会話が、入ってこない……

耳がいきなり遠くなったとか…?

…そんなわけないか。


私が…さっきの表情に魅せられてるからだ。



…彼の顔、凄かったなぁ…

なんというか……不思議な表情だった。

嫌悪や憎しみと、希望や夢…歓喜、
そんな相反する感情が入り混じった複雑な表情。


そう、外の世界…だっけ……

その話を聞こうとする時は、
とても楽しそうに聞いてきてたよね…

眼なんかキラキラしちゃって、
文字通り自然に笑顔が溢れるって感じ。

でも、それだけだったら…
ただ夢を見てるんだと思うだけだったかもね。



………彼は、巨人の話をする時…表情が一変した。

真剣な表情はどちらも同じだったけど、
その話を始めた途端…間違いなくそれは歪んだ。

計り知れない憎悪や嫌悪感が、
その表情に…じわじわと滲み出ていた。

その存在に、明確な敵意を持った顔。

その存在が有る事を、絶対に許さない顔だった。


そして、最後の問いかけてきた時の貌。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「俺はいつか、外の世界に行けるのか!!?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

…希望の問いというより、悲痛な叫びに聞こえた。

彼自身が不安なのかもね…
自分が夢を叶えられるか否かという事に。

彼が話していたのは30秒に満たないかも知れない。

それなのに…彼についてこんなに沢山の事を、
さっきの問いかけは教えて…考えさせてくれた。

まぁ、ほとんど興奮で掻き消されてたけどね。



クスッ……

さっきの無理のある賛辞は響かなかったけど、
こんな短い時間でこ~んなに響かされちゃった。

面白いっていうのは…本当ですね、ハンジさん。

あ~あ…カッコよかったなぁ~~……

カッコよかった…?………カッコよかった!?

え、嘘!そんなことあるわけないよ!!

わっ、私はそんな簡単じゃないから!こう見えてけっこうお堅いんだからね!!?

ってもう何を考えてるの!?あぁっもう!!


「……さん」

「……ラさん?」

………ん?

「ペトラさん?」ズイッ

ペトラ「わわっ!」ビクッ

顔近い!!

エレン「よかった、やっと返事してもらえて…」

「さっきはすいませんでした…
あの…手…掴んじゃって、痛かったですよね」

ペトラ「う、うん、別に…だだっ、大丈夫…」

あ、あれ?上手く口が回らないんだけど……

気のせいか顔も熱いような…


エレン「そ、そうですか…よかった…」

「……あ、そうだ…ハンジさんから聞きました」

ハンジさんから?

………どうせ悪口とか、からかう一言みたいな…

「ペトラさんって…
料理や掃除洗濯とか、家事全般に万能なんですね」

ペトラ「……あれ?悪口じゃないの?」

エレン「?…むしろベタ褒めでしたよ?」

ペトラ「…………………?」

………これは一体…?



エレン「ペトラさんって凄いですね」

ペトラ「えっ、えぇ?」

い、いきなり何?

あ…あれ?ちょっと息苦しいかも…?

エレン「死亡率の高い調査兵団の実力者で…」

……私も過酷な環境にいるんだなぁ…

「家庭的な技能だって申し分ないし…」

………それは兵長のお力も借りたんだけどね…

「…こんなに綺麗で、可愛いし…」

………ん?

「ペトラさんが居ると、
なんだか心が癒される感じがします」

え?…えっ、え、ええっ!?


「家庭的で暖かくて、癒し系の女性…」


「正直、ペトラさんって…俺のタイプです」


えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!??


ペトラ「」シュ~~…

エレン「あ、あれ?ペトラさん?」

ペトラ「……あ、え?、な、なな、なに?」シュ~

エレン「顔……赤くないですか?」ピトッ

ペトラ「!!」

なっ、なに!?手!?
て、手がわたっ、私の額に!?

~~~~~~~~~~~~~~~~ッッ!!!


エレン「あれ…別に熱もなさそうですね……」


……………ボンッ!!


「えっ!何の音だ!?……ペトラさん!?」

ペトラ「」プスン…プスン…


私……もう、危ないかも………

……カクッ…

エレン「ちょっ、ペトラさぁぁぁん!!?」

すいません!最後だけ全く送れてませんでした。

今日はここまでになります。
ちょっと溜めるので明日か明後日微妙にですが、
お待ち頂けると幸いです。

皆さんレスをありがとうございます。それでは。

昨日は更新できずすいませんでした…

1です

再開致します。

前回までのあらすじ

…好みは人それぞれ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ペトラ「」シュ~…

あちゃ~………これは………

エレン「ちょ、あの、ハンジさん!?」

ハンジ「…なんだい?」

凄いね君、鮮やかなお手前だったよ。

堅物ではないけど、あのペトラちゃんを
こんなに短時間でここまでしちゃうとはねぇ…

エレン「どうなってるんですか!?」

「ハンジさんの言う通りに褒めたら
ペトラさん真っ赤になっちゃいましたよ!?」


…まぁ仕向けたのは私だけど。



ハンジ「…私はあんなに褒めろとは言ってないよ」

うわの空だった間に
ちょっと口添えしただけなんだけどなぁ。

と言うか…

さっきので彼女少し機嫌を損ねてるから、
出来る限り聞こえのいい言葉でご機嫌とりして?

……そんな程度の事を言ったはずなんだけど…?

エレン「何を言ってるんですか!!」

「思う存分骨の髄まで納得の行くように、
ペトラさんを褒めろと言ったの貴方ですが!?」

………前言撤回、嘘つきました。


「……まぁ、とは言っても途中でしたからね…」

「照れた顔に見えても、
顔が赤いだけで実は違うのかも…」

ハンジ「…え?…あれで終わりじゃなかったの?」

あの歯の浮くような賛辞がまだ続いたのかい?

自分で言ってて恥ずかしくなかったの?

というより…

つまり君は、あの状態の彼女へ
更に追い打ちをかけるつもりだったって事だよね?

それは、もう女を落とす言葉じゃなくなるよ…

恋する乙女への言葉の暴力だよ……



エレン「…え?あぁ、褒め言葉ですか?」

「そりゃまぁ……あと少しありましたよ?」

ハンジ「…どんな?」

エレン「えと…俺のタイプは母さんが基本とか…」

「そしてペトラさんからは
母さんと似た暖かさを感じる…みたいな」

…あ、これは聞かなくてよかったかも。

好みのタイプがお母さん、は聞かなくても…ねぇ。

…つまり…マザコン?…いや、男の子ならあるか。



でも…なるほど、暖かい雰囲気ねぇ…
このペトラちゃんには、それがあると…

ハンジ「……この子にねぇ…」チラッ

ペトラ「あぅ~~………」ピヨピヨ…


・・・・・・・・・・・・・・・。


ハンジ「…あの、エレン君?」

エレン「…はい?」

ハンジ「因みに…そのお母さんの外見は?」

…ごめんねペトラちゃん、先に聞かせてもらうよ。


エレン「外見…ですか……そうですね……」

「……髪は黒くて、目が俺に似てますかね…
笑顏は優しいんですが怒ると……身長はそこまで…
体型は…なんだろ、こう…柔らかい感じですかね」

ハンジ「髪は、長いの?」ジッ

エレン「え?……あぁ、長かったですね」

「お二人でなら…ハンジさんに近いですね」

ハンジ「…そっか……そうかぁ……」



髪は黒くて長い、身長は平均値?
体型…体型で柔らかい感じ、って……なんだ?

…まさか胸?……それは無理だなぁ………

でも、外見は私の方が近いのか…
……まぁ…どちらかと言えばだけどさ。


・・・・・・・・・・・・・・・やった。


エレン「?……ハンジさん?」

ハンジ「ん~?」

髪…もう少し手入れしておこうかな……うん。


……表情、変えないようにしよっ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


何かおかしい…


ペトラ「あぅぅ……」ぽ~っ…

ハンジ「………」ニマニマ


この二人…こんなに表情豊かだったっけ?

ペトラさんなんてまだ顔が紅いし…

ハンジさんは……変わってない……のか?


………そろそろ帰るか。

正直、俺のするべき事はとっくに終わってたし。

酒を飲むのが今日の目的だったのに、
いつの間か食べ放題ツアーになってたしな。

……まさか…母さんを思い出す、
そんな機会になるとも思ってなかった。



……さて…帰るか~………


…と、言いたいんだが……

ペトラ「うぅ……」

いつまで紅いままなんだ?この人。

俺が叫んだとこからずっとだぞ?

いくらなんでも熱が出過ぎじゃ…

……あっ、もしかして…

エレン「風邪でも引いて…?」スッ…

俺は身を乗り出し、
彼女の顎の付け根?の辺りにそっと手を当て…

もう一度、熱が無いかどうか測ってみる事にした。


ペトラ「うぅ…………?……うぇぇ!?」

…やっと意識が戻ってきたらしい。

「な、なに!?いきなりどうしたの!?」

そこに触れた瞬間…彼女は驚いたらしく、
その綺麗な眼を、困惑した顔を此方に向けてきた。

エレン「少し、ジッ…と我慢して下さい」

「できれば動かないでくれた方が嬉しいです」

ペトラさんが如何に困惑しようが、
こちらとしても心配なものは心配だ。

できれば速く正確に熱を測りたい。


ペトラ「え…っ?………え!?そ、それって…!」

エレン「…あ、やっぱり嫌ですか?」

男に触られたくないとかはあるもんだよな。

ユミルみたいな男嫌いの人だって居るもんだし…

いや、ユミルが男嫌いかは知らんけど。

ペトラ「そ、そうじゃない…けど……」

「そう…べつに、いやじゃ…ない…よ?」

……ならいいんじゃないか?

「で、でも…まだ…はやく…ない、かなっ…?」

………………………………………??


エレン「今すぐするのが妥当だと思いますけど…」

ペトラ「えぇっ!そ、そうなの!?」

そりゃ、本当に熱出てたらマズイですし…

先送りにする理由なんて無いと思いますが…?

「そ、それでも私…心の準備と言うか…ね?
…その…あの…覚悟が足りないみたいな…その…」

………熱を測るのに…覚悟?

…何を言いたいのか全く伝わってこない。

……………これ以上聞いてたら長引きそうだ。

エレン「はい、動かないでくださいね…」ピトッ

ペトラ「ひゃっ」ピクッ


エレン「………………」ジーッ…

ペトラ「あ、あぅ…………っ」キュッ…

「………………んっ…」プルプル

エレン「………?」

何故更に顔が紅くなる?

何故…目をつぶる?何故……顎が上がるんだ?

………どうなってるんだ?この人の頭は…

にしても測ってみてなんだが…
………なんか、結構熱くなってるかも…

どんどん体温が上がってる気がするぞ…ハッ!

まさかっ、震えてるのもそれか!?


「あの、ハンジさん?」


ハンジ「…………~~♪」ニマニマ

そんなに楽しそうに歌ってないで!?

エレン「は、ハンジさん!?」


ハンジ「~♪…ん?…!?な、何をして…!?」


エレン「…いや、何をそんなに……?」

ハンジ「だ、だって君それは!?」

…この人も何を慌ててるんだ?

ただ首らへんに手を当てて熱を測ってるだけだろ。

………ま、それはどうでもいい!

エレン「ペトラさん、風邪引いてるのかも!」

熱があるのはマズイ!!



ハンジ「………は?」ポカーン

ペトラ「…ふぇ?」パチクリ

エレン「熱があって震えてるんですよ!?」

「何処かで寝かせた方が……」

出来れば急ぎの方がいいな…

風邪は拗れると面倒な事になりかねないし。

ハンジ「…えっと……じゃあその体勢は…?」

エレン「……熱を測っちゃいけませんか?」

健康を気遣って何が悪い?


ハンジ「あ……そう……」チラッ

ペトラ「」


エレン「とにかく早く何処かに…!」

一刻も早い方がペトラさんの為になる!

ハンジ「………うん、じゃあそうしようか」

ペトラ「ふぇ…」グスッ

おぉ!よし、分かってくれたのか!!

エレン「じゃあ何処へ!?」

ならペトラさんを早速運ぼう!!

ハンジ「………………そうだねぇ…」ハァ…

ペトラ「うぅ…」ぐしぐし


エレン「あっ、そうだ!この近くに病院が…」

ハンジ「うむ………じゃあ、宿にでも向かおうか」

エレン「………え?……今…なんと?」

ハンジ・ペトラ「「宿屋(っ)」」

…………………………は?


……ドクン…ドクンッ!!


………ザワワッ…!


…………え?


……22時00分

はいここまでです。

また次回になりますので、
それまで待っていてください。

それでは。

はい、遅くなりました。

1です

とても久しぶりに、再開致します。

前回までのあらすじ

…戦場へのお誘い

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

………おかしい。


エレン「あの…本当に大丈夫ですか?」

ペトラ「大丈夫!大丈夫だから!!」

「だから、もう…おんぶはやめて…!」プルプル

エレン「……はぁ…わかりました………よっ」

ストッ

ペトラ「あっ………」

エレン「え?」

ペトラ「……え?う、ううん!なんでもない!!」

「え、えっと……うん、
降ろしてくれてありがとう…」ハァ…

エレン「?」


ハンジ「…………」

………なんで嫌がらないんだ?


現在、私達は先程のやり取りで
多数決の末に宿屋へと向かっている。

宿屋へ、と言った時
彼は確かに抵抗の意思を見せたはずだが…


エレン「ここから近い宿屋って何処ですか?」

ペトラ「た、たぶん…あっちかな?」

エレン「急ぎましょう」キリッ

ペトラ「うん!」

……なんでノリノリなの?何その落ち着き?

女性が自ら宿屋へ誘うという
男としては緊張せざるを得ない状況じゃないの?

あとペトラちゃん…
君が風邪かもっていう前提の宿屋なんだけど?

そんなに元気なら帰った方がいいじゃん。
演技しなさいよ。


ハァ……そうだ、もう一つおかしな点がある。



ペトラ「ひゃっ」コケッ

エレン「ほっ」ガシッ

………コレだ。

ペトラ「っ!…あ、あり…あり…」アワアワ

エレン「ふぅ…怪我がなくてよかったです」ニコッ

ペトラ「ぁ、ぁ…ぁりがとぅ…」プシュ~…

エレン「はい」ニコニコ


ハンジ「……」イラっ

………なんなんだコレ…


さっきから数えて
ペトラちゃん、このイベント三回目だぞ…

何その流れるような動作…

まるで先にわかってたみたいな動きだったよ?

ましてやペトラちゃんだけじゃないからねぇ…

他にはご婦人、お嬢さん、
さらにはお婆さんにも来たんだよなぁ…


………………なんで女性だけなんだ…?

…ん~?な~んか引っかかるような……?


…………あれ、私も一応女性なんですけど…


<ちょ、ちょっと前に行ってて?

……なんで私には何もないんだろ…

<え?あ、はい…

私以外にはあるのにさぁ~?

…あぁもう…なんかムカムカする…

どうせ脈なしってことなのかなぁ~!?


……あ、いや、今のは無しで。


ペトラ「あ、あの…ハンジさん?」コソコソ


ハンジ「!…ん?エレンは?」

ほっといていいのかい?愛しの王子様だろう?

ペトラ「少し先を歩いてもらってます」

ハンジ「ふーん…で、なにかごようかな?」

ペトラ「あの、つい乗っちゃいましたけど……」

「なんで宿屋なんです?」

………気づいてなかったのか…

こんな状況なら分かるもんじゃないのかねぇ?

……もう、仕方ないなぁ。


真実を伝えるため、
私は重い口を開き……こう告げた。


ハンジ「そりゃ……まぁ…ファイト、一発?」


パカッ!

言った直後、私は頭を叩かれた。

「あたっ!…もう、痛いじゃないか」

「上官にそれはマズくない?」

ペトラ「い、いい、い、一発…って?」プルプル…

彼女はまるで巨人に睨まれた人の様に震えている。

……漏らしちゃったあの時に近いかも?

「今…失礼な事考えませんでした?」

ハンジ「いや、なんにも?」

ペトラ「で…あの、ど、どういう意味ですか?」

またまたー、分かってるくせにー。

もしかしてカマトトぶってるのかい?

ハンジ「…俗に言う、既成事実かな」



・・・・・・・・・

ペトラ「…………」

ハンジ「…………」

…なに?この間。


ペトラ「」ボンッ!

おぉう。

「な、何考えてるんですかぁ!!?」

うっわ~、見事に顔真っ赤。

ハンジ「めくるめく肉欲の宴の事を考えてるよ?」

ペトラ「だ、ダメに決まってるじゃないですか!」

「そんな…初めて会ってそんな、
一時間程度しか経ってないじゃないですか!!」

「それでに、にくっ、たい関係は…ダメですよ…」


…何を今更……

ハンジ「愛に時間は関係ないよ?」

ペトラ「私には関係ありますっ!!」

ハンジ「全く…なら関係ある筈の時間で言えば…」

「たった一時間程度で落とされちゃったのにね?」

ペトラ「っ!?~~~~~~~っ!!」カァァ

いやぁ~初心な反応ですねぇコレは…

まぁ…確かに、コレは可愛い……か。

ハンジ「流石に確信は無かったんだけどなぁ…」

……これで、ハッキリしちゃったね。


ペトラ「だ、だって…だって…あの…」モジモジ

ハンジ「はいはい、理由は後で聞くからねー」

「まぁとりあえず、既成事実を作るためだよ」

ペトラ「で、でも…なんでそんな事を…?」

ハンジ「そりゃあ君ぃ、彼の話聞いてなかった?」

ペトラ「……聞いてましたよ…」

ハンジ「親しい女の子多いんだってよ?ん?」

ペトラ「…そうですね」ムゥ…

…なんで自然に頬が膨らむの?本当に無意識?

ハンジ「彼が、その子達に取られてもいいの?」

ペトラ「それは…エレン君の自由と言いますか…」


ハンジ「甘いね」フッ…

ペトラ「うっ…」タジッ…

ここまで少女とは……

純真さは時に損をするって事を覚えて欲しいねぇ…

ハンジ「全く…甘いよ、甘すぎるよ」

「砂糖を鷲掴みして口に放り込むより甘いね」

ペトラ「…この時代…そんな贅沢できないんじゃ」

ハンジ「お黙りなさい」

ペトラ「はい」

ハンジ「…もうわかっただろう?」

「そんな状況にある彼を手中に収めておくには?」

ペトラ「…………縛るとか?」

………………おっとぉ…


ハンジ「………そこでそんなプレイが出るとは…」

ペトラ「プレ?……!?ちっ、違いますよ!?」

ハンジ「いやはや恐れ入りましたよ~」アチャ~

ペトラ「違いますってば!!」

ハンジ「まぁ、縛るも間違ってはないかな」

ペトラ「へ?」

ハンジ「精神的に縛るって意味さ」

「言い方は悪いけど、
既成事実から始まる恋愛もあるよって事で!」

私は正直嫌だけどね!!


ペトラ「そんな爛れた関係嫌ですよ!」

ハンジ「仕方ないよ~彼と関われるの今だけだし」

「現時点で一緒にいるのだって奇跡なんだよ?」

この先会える可能性はかなり低いしね~。

ペトラ「むぐぐ…」

ハンジ「覚悟決めなよ」

ペトラ「うぅ…」

…決めてよ。

ハンジ「さぁ…早く決めなさい」

…早くしてくれない?

…お願いだから早く…私が困っちゃうから。


…なんか、胸が、痛いんだよね。


ペトラ「…………………………わかりました」


ハンジ「よし、よく言った!」

答えるのに時間をかけ過ぎな気もするがね!

ペトラ「……ちなみに」

ハンジ「うん?」

ペトラ「ハンジさんは、どうするんですか?」



ハンジ「……………………あん?」


ペトラ「いや、あの、だから…」

ハンジ「あ、あぁ私かい?ないよ、ないない」

「私は後輩の恋愛を応援して、
痴態を目撃し研究する健気な先輩役だから」

ペトラ「何処が健気なんですか!?」

ハンジ「健気だろ~?」

ペトラ「もう!」プンッ

ハンジ「ハハハハ」ケラケラ

…ま、私はこのポジションが一番合ってるよね。


エレン「あの、ペトラさん、ハンジさん?」

ペトラ「ひゃあっ!」


エレン「えっ?俺が何かしましたか?」

ペトラ「あ、いや、なんでもない…の…」カァ…

今から恥ずかしがってどうする。

ハンジ「で、何だい?」

エレン「着きましたけど…」

おおぅ!ナイスタイミング!!

ハンジ「じゃあ早速中に入ろう!」ダッ!

エレン「あっ!走らないでくださいよ!」

ペトラ「ま、待ってくださいよ!」


ハンジ「こっこまーでおーいでー」ダダーッ

…………これで、まぁ、いいんだよね!

ペトラちゃん、頑張ってくれたまえ!!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

…宿屋


ハンジ「あの、ちょ、エレ、んむっ…」

エレン「……んっ、ふっ…なんですか?」

………あれ?……なんで?

ハンジ「いや、あの、なん、んんっ!?」

エレン「…なんでって…そりゃ……」

「誘ったのは…ハンジさんですよ?」

ハンジ「えっ…?…あ、そこはっ!」

エレン「ハンジさん、以外と可愛いんですね」

ハンジ「ひぁっ…!」


………なんで、私じゃなくて…


……ハンジさんなの?

今日はここまで。
次はまた明日、若しくは明後日です。
皆さんレスをありがとうございます!それでは!



信じられなかった。

信じたくなかった。


裏切られたと思った。

だって…彼女は好意を示さなかったんだから……


……………嘘?

私は、彼女に、嘘をつかれていた…?



…事実…今…彼女は、悦んでいる。


顔を紅潮させ、息を荒くし、眼を潤ませている。

彼の腕に、脚に、吐息に、
彼女の身体は嬉しそうに反応していた。

………彼女は、それを嫌がってない。

彼が何をしようと、彼女は離れようとしない。

本能に従う二人は、
お互いを引き寄せあい、間は狭まっていった。


彼女の声が微かに聴こえる…

「だ、ダメだって、ばっ………んぅっ…!」

言葉では制止を試みて、
身体では継続を望んでいる。

彼女に彼への好意がある事は、明白だった。

私は、嘘をつかれていた。
私は、彼女に…騙された…?


……でも、彼女を憎んだりはできない。



彼が、彼女を欲しているのだから。

彼がそれを望んでいるのだから。


エレン君が、彼女を選んでいるんだから。


……………恨むなんて、もってのほか。


でも、それでも、納得はできない。

私より、彼女の方が女らしいなんて思えない。

私より、彼女の方が彼に相応しいなんて信じない。

私にだって、譲りたくないものがある。

私にだって、負けたくないものがある。



ペトラ「…ちょっと待って」グッ…

私は強引に、二人の間に割って入った。


エレン「っ?………ペトラさん?」

ハンジ「ペ…ペトラ、ちゃん…!?」


こんな事をしたら、
エレン君に嫌われるかも知れない。

それでも、私は止まれなかった。


だって……好きだから。


彼女が…ハンジさんが…

どれだけ彼を好きだろうと…


ペトラ「エレン君は、私のものです!」


私の方が、絶対好きだから!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


…正直、限界だった。


また例の発作があってから…

俺の身体は尋常ならざる熱を帯び、
頭は思いつく限りの多様な劣情を加速させた。

何度も経験して多少耐性がついたらしい。

俺の理性は…街にいる間だけ、
この獣のような欲望を抑えつけてくれた。

自分で言うのは間違っているだろうが、
よくここに来るまで我慢できたものだ。


ここに来るまでに、
俺には様々な障害が襲いかかってきた。

女が、自分から俺の側に近寄ってくる…
俺に寄りかかり、警戒度ゼロの笑顔を見せる。

人目なんて関係無しに、
俺は強引に襲ってしまいたかった。

煮えたぎる欲情を、迸る熱を、
必死に…強引に内側へと押し込んだ。


だが…やっとの思いで宿に着き、

衆目の及ばぬ室内に、雌と隔離された瞬間…


……鎖は弾けてしまった。



一番近くにいたのは、ペトラさんだった。

しかし、俺はハンジさんに飛びついた。

…彼女は風邪の恐れがある。

男にでも襲いかかる流石の俺でも、
病人に襲いかかるほど見境がない男ではない。

彼女の事を考えれば、
健康を害する恐れのあることはしたくなかった。

そう言えば…思い返すと、
宿屋と言ったのはハンジさんからだ。

ペトラさんの看病の筈なのに、
彼女は病院ではなく宿屋を指定した。

それも、男である俺を連れてだ。


つまり、ハンジさんは俺を誘ったワケだ。

…うん。つまり、そういうことになるんだ。



…俺は、素早く唇を奪い、引き寄せた。

彼女の体温が、柔らかさが伝わってくる。

見かけよりも細い腰に片腕を回す。
外で冷えたのか、身体は少し震えていた。

一方の手を後頭部に添え、逃げ道を無くす。

彼女の唇は柔らかく、
しっとりとして、吸い付くようだった。

彼女は最初、目を見開き、拒絶の言葉を述べたが…

無視して二度、三度と繰り返すと、
次第に硬かった表情は柔らかくなり、最後には自ら唇を迎合するようになった。

………気づかなかったが…身長同じなのか…


彼女の瞳には、俺しか映っていない。

俺だけを見つめ、
俺だけを感じようとしてくれている。

男として、こんなに嬉しいことはない。

口ではグダグダ何かを言っているようだが…

目は口ほどに物を言うとはよく言ったものだ。

その眼から…今言っていることが、
全て心からの発言でないことも良く分かる。


自らの欲望に従い、
押し倒す為に体重をかけようとする直前…

「ちょっと待って」

思いもよらない第三者からの横槍が入った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


私は、何をしているんだ?


いや、今の状況は分かってる。

私はエレンとキスをして、絡み、抱き合っている。


…それでも理解できない。


なんで私とキスをしているんだ?

なんで私がキスをしているんだ?


なんで…私はそれを喜び、受け入れているんだ…?


エレンと唇を触れ合わせる度…
身体が痺れ、正常な思考が麻痺し、感覚が溶ける。


今まで得たことの無い充足感が、
力強く包むように私の心を満たし始める。

彼の腕に、私は容易く引き寄せられ…

彼の手に、私は言いようのない温もりを感じ…

彼の唇に、私はこの心ごと吸い寄せられていく。

ペトラに申し訳無い事をしているのは分かってる。

彼女を後押ししたのは紛れもなく私だ。

それにも拘らず、
私はエレンと抱き合い、口づけをしている。


でも、私は彼から離れることができない…
拒むという選択肢が、私の中から出てこない。

それどころか、
私の身体は更に密着しようと試みる。

「私」が、彼から離れることを許さない。


………それを、私は受け入れている。

………私は、エレンから離れたくない。


…なんてことだ。

あんなに…あれだけ…
気づかないよう、そう思わないよう努めたのに…

たった数回の口づけで…

ついに私は、私の気持ちを理解してしまった。


…私は……エレンが……好き…なのか……


出来れば気づきたくなかった。

ペトラちゃんを傷つけたくない。

結果的に、私は彼女に嘘をついたことになる。

私の大切な後輩を、裏切ったことになってしまう。

自分でも分かっていなかった。
などという巫山戯た言い訳は通じないだろう。

謝っても、意味がないだろう…
好きな気持ちを、消しようがないんだから。



なら……もう、いいかな。



自分の気持ちに素直になることが、
彼女にとっても、私にとっても正しいだろう。

彼女は芯が強い。
きっとこのままでは許さないはずだ。

………それまで…それまでだけでいい。

その短い時間だけ、浸らせて欲しい。

そしたらきっと……
ペトラちゃんを応援してあげるから。

だから……今だけ、今だけは。

このまま、この気持ちに溺れてしまおう。

全てを忘れて、この幸せに耽ろうとした時…


空気の読めない彼女は、行動を起こした。

話の進みは遅いですが、今日はここまでです。

前スレ共々を読み返して頂いた方、
駄文ですいません、ありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いします。
レスもありがとうございます。
それではまた明日でーす。

最近更新が遅い気がする…

1です

今日は時間が無いので、
濡れ場の手前まで更新します。

前回までのあらすじ

…欲望

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

……………なんでこんなタイミングで…

空気を読めないにも程があるでしょ…?

なんで諦めようとした時に
都合良く割り込んできちゃったんだい…

こんなんじゃ…諦められないじゃないか…

ハンジ「………………」ムゥ…

ペトラ「………………」ムムム…

……いい眼をしてる。

覚悟を決めた、君らしい眼だ。

ペトラ「エレン君を渡してください」

ハンジ「…なんで?」

ま、だからなんだって感じだけどさ。


ペトラ「なん…っ!なんでじゃないです!」

「応援してくれるんじゃなかったんですか!?」

ハンジ「それとこれは別でしょ?」

ペトラ「何が別なんですか!」

「私は違うって言ったじゃないですか!!」

ハンジ「さっき気がついたんだよ、好きだって」

ペトラ「そんな勝手な…!」

ハンジ「愛に時間は関係ないんだよ?」

ペトラ「っ!」「…ズルイですよ…そんなの…」


ハンジ「…ズルイで済ませても意味ないよ?」

「そんな言葉で私を非難したって、
現実は何一つ変わってくれないんだから」

「そんなことしか出来ない君は、
黙って指を咥えて見ているのがいいと思うよ?」

ペトラ「うぅっ…!!」キッ!

…………勝ったな、うん。

口喧嘩で私に勝とうなんて…五年は早いね。

…さて。

ハンジ「…さぁ、続きをしよう?エレン」ニコッ


エレン「・・・・・・・・」

ハンジ「…エレン?」

…………あれ?何か私…ミスした…?


エレン「…?…え?ペトラさん風邪じゃ…?」


ハンジ「は?」

その時のほんの一瞬だけ、
私は彼の発言に呆気にとられてしまった。

ペトラ「!!」ダッ

しまっ…!!


グイッ!


エレン「えっ…」


ぷにゅっ!

「ん、んむっ!?」ムグッ!

ペトラ「んん~~~~~~っ!!」ちゅうぅ~

ハンジ「なぁっ…!」

彼女は、私の目の前で、彼との口づけを強行した。

まぁ…強引にしたおかげで
唇どうしが密着し過ぎてかなり潰れているが。

……彼女は一瞬私に目配せしてからキスをした。

それはまるで、
さっきまでのお返しと言われているようだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

エレン「ぷふっ…」

ペトラ「ぷはっ………ふぁ…」

理解が追いつかない。

彼女は体調を崩していたんじゃないのか?

だからこそ何故か宿屋へ
俺たちはわざわざ向かったんじゃ…

それに、さっきの二人のやりとりは…

初めての経験に頭をこんがらがらせながら、
最低限の誠意として彼女を真剣に見つめた。


エレン「あ、あの…ペトラさ「好き」…えっ」



ペトラ「好き、好きっ、好きぃっ!大好きっ!!」

「誰が君を好きだろうが関係ない!」

「私は君のことが好きなの!」

「君が好きで好きで好きすぎて苦しいくらい!」

「大好きな君がいなくちゃ…
話せなくなると寂しくなる私がいるの、
自然に笑えなくなっちゃってる自分がいるの!」

「だから!!」

「私の気持ちを受け止めてくれない!!?」


エレン「……………あの……えと……え?」


ペトラさんが、俺を好き?

俺を?なんで?俺の何処に良いところが?

その時、俺は彼女の告白の衝撃により
あくまで一時的だが自らの欲望を忘れていた。

「いや、だって、え?
…ペトラさんが…俺が好き?……え?」

自分でも恥ずかしい位に狼狽していると…

ペトラ「~~っ、もう!だから、こういう意味!」

またも彼女の主導で、俺は唇を奪われた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

エレン「んんっ、んっ、んんん!」

ペトラ「んん…んっ、ちゅっ、んん~っ♪」

…ふむ、なるほど…合点がいった。

何故、あの時の彼女が
なりふり構わず突っ込んできたのかが…だ。

彼女はこんなにも
悔しい気分を味わっていたんだね。

自分の最も好きな、
何物にも代え難い人が目の前で穢されている。

…いや、穢されているは言い過ぎか。

とにかく、この屈辱感は拭えない……か。



………違う…屈辱感じゃない。

プライドの問題で生じるような屈辱なんかより…

もっとたちの悪くて、原始的なやつ。

これは………嫉妬だ。


エレン「んっ、ぷっ…ペ、ペトラさ、んむっ!?」

…嫌だ。

ペトラ「ん、くちゅ…ちゅうぅ…んっ」

………嫌だよ。

…私の…私のエレンを、とっちゃ嫌だ!

ハンジ「いやだよっ!」ギュッ



エレン「えっ…むぐっ?!」

ハンジ「ん~~っ…!」グイィっ…

ペトラ「くっ…!」

エレン「ふぅっ…!…ど、どうしたんですか!?」

ハンジ「エレン」クルッ

エレン「はい?」

ハンジ「大好き、愛してる」ニコッ

エレン「はい!?」

もう、私も覚悟は決めたよ。

元から遠慮はしてなかったけど。

体裁なんてどうだっていい、
何をさらけ出したって構わない。

ハンジ「私の…」

「私の、好きな人は……エレンは渡さない!」

はい、ここまでです。
次回からそういう場面へ行きますよ~

皆さんレスをありがとうございます。
それではまたー

次作についてですが、
今のところ思いついてはいないので…
何かリクエストでも下されば、
それを基に話を膨らませたりしたいです。
…あ、でも斉木のSSとか面白そうかも……?

こんな時間にこんにちは

1です

また長いこと空けてしまってすいません…
22時に再開します、よろしければお待ち下さい。

こんばんは

1です

急遽入った都合上短めですが、再開です。

前回までのあらすじ

…渡さないから!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

くうぅ…!

ペトラ「…」キッ!

ハンジ「フン……ふへへ」グリグリ

ハンジさんも…覚悟を決めたらしい。

エレン君へ飛び込んだ時の表情が、
見たことないほど晴れやかなものになっていた。

……幸せそうだった。


私が…私が先に好きって言ったのに……!

精一杯睨んでも、
ハンジさんは彼へのアピールを止めようとしない。


それはそうだ…

目の前にライバルと好きな人がいるならば、
誰でも少しでも自分に視線を向けようと努力する。

ハンジさんの場合は、
甘える事がそれに値する事なんだろう。

まぁ…いざ甘えようとしてるにしても、
胸に顔を埋めるしか出来ないのもどうかと思うが。

………私もその程度しか思いつかないのが悔しい。

…それでも私は、彼女に教えられた。

好きな異性を惹きつける、一番良い方法を。



ペトラ「……え、エレンくん…」

こう…にじり寄る感じで…

エレン「……あ~…な、なんですか?」

ハンジ「むふ~」グリグリ

前に…そう、前に読んだ本に書いてあった。

そういう事の為の、上手な誘い方。

ペトラ「え、えっと……ね」ススッ

確か…こう、少しづつ見せる感じで…

「ぁ…だから……そのぅ…」

あと、そうだ…上目遣い……だっけ?

エレン「…ペトラさん?」

ペトラ「いや…あの……あぁぅ…」


……か、顔から火が出そう。

私が口に出そうとしている事は…
今までの私を、全て否定する位に恥ずかしい台詞。

「い、今から……」

普通だったら、いや、
普通じゃなくても出せない言葉。

「…わ、わたし…を…その…」

でも、彼に私だけを見てもらう為なら…


そんな無駄なプライドは、いらない。


「私の事…好きにしていいよ?」


直後、私の目の前は真っ暗になった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

欲望は満たされないことが自然であり、
多くの者はそれを満たすためのみで生きる。

…どっかの偉い学者かなんかが言った言葉だ。

つまり人間とは、
かくも欲望に忠実な生き物ということらしい。

なるほど、確かに私も
後輩を裏切ってまで異性に好意を伝えた。

欲求というものは
残酷なものだと思い知らされたのだが…


ペトラ「んっ、ちょっ……んぶ……っ!」

「きゅっ、急にベッド…は…んむっ!…ん~っ!」

エレン「………」


まさか彼がそんなに欲求不満だとは思わなかった。


…先程の一言で、彼は即座に彼女を押し倒した。

まるで私の抱擁など無かったかのように。


…うん、精神的にかなりキツイ。

この例えようのない虚無感は凄まじいものがある…


ペトラ「ちょっ、エレンく、っんむぅ!」

エレン「ペトラさん、悪いけど止まれないです」

ペトラ「そ、そんなこと言ったって…」

エレン「…ダメですか?」

ペトラ「あ……う………うん…」

エレン「脱がしますね」イソイソ

ペトラ「なんで!?」

そんなことを考えている間に、
彼の欲望は彼女を手中に収めようとしている。



…圧倒的に出遅れた。

とにかく彼の懐にいようとしすぎてしまった。

…まさか彼女が、そこまでするとは……


……仕方がない。

現時点での勝負は、私の敗けだと受け止めよう。

ペトラの事を甘く見た自分の責任だ。


………でも。


ハンジ「…ねぇ、エレン?」


エレン「……………はい?」


ハンジ「……んっ」

エレン「ん………?…ん!?」

ペトラ「えっ!?」

ハンジ「ん~っ!…ぷはっ!」

「…わたしも、仲間に入れてくれないかな?」

二人きりの空間には、してあげないから。

すいません!時間の都合で今日はここまでです。
また明日更新しますので、それでは!

遅すぎますが再開します。

1です

今回で完結まで行きたいです…

前回までのあらすじ

…プライド

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


…気がついたら二人を相手にすることになった。

そう言われた時、
普通に考えれば頭がおかしいと思うだろう。

ハンジ「もっと、顔をよく見せてくれないかな…」

エレン「いや、え?んむっ!」

ペトラ「ハンジさん!」カチャッ

「私の勝ちなんですからどいてください!」

ハンジ「ぷはっ…フゥ、かたい事言わないんだよ」

「ほら、私がエレンを止めている間に…」

ペトラ「そ、そんなっ…!」カチャカチャ…

…残念ながらそれは、紛れもない現実らしい。


ペトラさんを押し倒したはずの俺は、
いつの間にか逆に二人に跨られていた。

更には抵抗しようにも一方に巧みに口を塞がれ、
もう一方には手際良く着々と服を脱がされている。

俺の上で火花を散らす程に争いながら、
争っているにも関わらず見事な連携を繰り広げる。

二人は意識していないのだろうが…
普段の仲の良さが垣間見れ、少し微笑ましかった。

ペトラ「……」ゴクリ

ハンジ「ふ、フッフッフ…怖いのかい?」

ペトラ「こ、怖くなんかにゃいです!」

ハンジ「…噛んでるじゃないか」

…なんて思っていれば、後残り布一枚である。


エレン「……あの、何故こんな事に…?」

鮮やかすぎる手口に少し引きながら、
今の自分が置かれた状況に確認をとる。

ペトラ「え…?……えっと…ごめんね」

いや、謝って欲しいわけじゃないです。

ハンジ「………エレンの所為だからね」

…なにが?

「一度に二人の女を虜にしちゃったんだし
だから…その責任を取ってくれると嬉しいな」

責任を…とる?

……二人を相手にするってことか?同時に?


俺の脳内は、軽いパニック状態に陥っていた。

一対一は言い方は悪いが何度も経験したが、
一対二は経験も…当然のことだが知識もない。

…どうしろって言うんだ?

エレン「…………」


ペトラ「エレン君?」

ハンジ「……エレン?」

………そうか。

エレン「ふっ!」ガバッ!

力ずくで起き上がり、ペトラさんを抱きしめる。

ペトラ「ひゃっ!」

ハンジ「へっ?」

……一人づつ、相手にすればいいか。


俺は腕の中へ強引に引き寄せたペトラへ…

彼女にだけ聞こえるよう、こう囁いた。

「ペトラさん……俺、優しく出来ませんよ?」

ペトラ「ぅえぇっ!……はい…ど、どうぞっ…!」

ペトラは俺を抱きしめ返して、
心なしか顔を綻ばせ…嬉しそうに答えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おもむろに胸に彼の手が伸びてくる。

「───んぅっ」

彼の思ったより大きな手で、
私の胸は彼の好きなように形を変えていく。

彼の手は少ししっとりとしてて、熱かった。

そのままこねるように、
また、ふにふにと感触を楽しむように弄られる。

「ん、ぁ、ひゃ、やん、あ、あ……っ」

意識しなくても、私の口が勝手に声を漏らす…

痛みはなく、ただビリビリする感覚が、
彼の手からジワジワと全身へ伝わって行った。


エレン「…かたくなってきましたね、ココ」

突然…彼の指がそこに触れ、
もちろん突然、キュッ…と摘ままれた。

ペトラ「ふあぁッ!?あ、いぁっ……!?」

先程までとは比べものにならない
痛いくらいの刺激が、全身を駆け巡った。

反射的に私の腰はビクン、と大きく跳ねる。

エレン「…………へぇ…」

彼は不敵な笑みを浮かべて、
摘まんだ指の力加減を巧みに変えてきた。


ペトラ「んん………ん、ぁぅ……」

少し弱めながら捏ねくりまわされると、
もどかしいような柔らかい感覚が全体を覆う。

漏れ出る声を必死に抑えながら、
彼の思い通りに悶え、分かりやすく感じている私。

彼に少し虐められているような気がする…

私はそれを頭で理解して、
あろうことか更に興奮を高めていた。


それどころか……もっと虐めて欲しいとも思った。


「ひぁ………あぅっ………んん、んっ…」

刺激され続けること十分くらい…

さっきから下腹部が熱を持って、
湿って、なんだか疼いて仕方が無い。

さっきから彼に気づかれないように、
少しづつ太ももをすり合わせ誤魔化している…

エレン「……あぁ、ごめん…こっち…だよな?」

彼はあからさまにニヤッとして、
私の…一番恥ずかしい処へ手を添えた。

ペトラ「ぁ……えっ……ひゃ!?」

彼は掴んでいた胸を一度解放し、
強引に私の閉じた脚を開かせ、秘部を覗き込んだ。


私からあふれたもので…
ベッドのカバーにシミができている。

私は死んでしまいたい程恥ずかしかった。

なのに、彼は微笑みつつ、私に軽く口づけをして…

エレン「恥ずかしがるペトラも、かわいい」

…そう言われた瞬間に、
私の疼きは最高潮へと加速させられてしまった。

「…そろそろ、いくよ?」

ペトラ「…うんっ」

私は、何の抵抗も示さなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

エレン「それじゃあ…いい?」

ペトラ「よ、よろしくお願い…します」

エレン「…あぁ」

彼はペトラの細い腰を掴み、
少しづつ下から押し上げ挿入した。

少し鈍い音がして、
彼女の下腹部の辺りが少し膨らむ。

ペトラ「あ……ぅ……かはっ…」

だ、大丈夫なのだろうか。

彼女の白い背が思い切り反り返る。

豊満とは言えないが私より立派な乳房を
大きく突き出したまま、彼女は身を震わせた。


「はぁ…は…はぁ……こ、コレで…いいの?」

エレン「…あぁ、…すごく、気持ちいいよ」

「…………痛くないか?」

すっかり口調の変わってしまった彼が、
なんとも優しげな表情で彼女に囁きかける。

「だ、大丈夫…だから…好きにして、いいよ…?」

大きく息を吐き身体の強張りを抜きつつ、
俺の胸板に頬を擦りつけペトラは甘い声で言った。

二人の身体が互いを強く引き寄せ合う。


「ひんっ、やぁ…!…ひゃんっ!」

彼女の普段からは絶対に見られない、
雌という事を全面に押し出した女の貌。

また置いてかれてる…

さっきまで二人の世界なんて無かったのに…

勝手に私をのけ者にして、
二人だけで…二人の世界を楽しんでる。

それなのに、私の身体は動けない。

二人が行っている事に、
割って入れる自信が全くない。

完全に未知のものに対して、
完全に立ちすくんでしまっている。


「エレン君……エレン君っ…!……ひゃぁっ!」

……それでも、どうしても悔しいから。


だから…私の精一杯の抵抗だ。

私は彼の顔に手を伸ばし…頬に触れ…

ハンジ「エレン……大好き」

エレン「んむっ!?」

ペトラ「ひゃぅ…え、ええっ!?」

彼の最後の瞬間の唇を奪った。

エレン「むっ…!…ぐっ、~~~~~ッ!!!」

ペトラ「あ、熱…っ!~~~~~~ッッ!!!」

……どうだ……キス一つでも、邪魔出来たぞ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

頭が焼き切れるかのような強烈な膣内射精の後、
俺は彼女の胸元に顔を埋め、強く強く抱きしめる。

同時にものを引き抜いていくと、
結合部からはトロトロと精液が溢れ出してきた。

ペトラ「す、すごかった…よ………エレン君…」

エレン「俺も、凄く気持ち良かったです……」

唇を離し、彼女と向き合いながら、言葉を交わし…

ハンジ「あ……えっと…」

右手で、ハンジさんを捕まえた。

エレン「あの…ペトラさん、手伝って貰えますか」

俺はもちろん満足…いや多少物足りないが…

ペトラ「もちろん、嫌だけど…いいよ?」

ハンジさんは満足していないだろう。

エレン「さて、次は…貴女ですよ?ハンジさん」

だから、俺は止まるわけにはいかない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

俺は即座に彼女を押し倒し、
自らが有利な体勢を作り出した。

そして…


……ピトッ…

ハンジ「…ひゃっ!」

エレン「…分かります?当ててるんですが」

さっきまでの行動から…

強引に来られると弱いタイプだと判断した為、
早い気もするがすぐ挿入出来るように体を組んだ。

ペトラ「ハンジさんのココ…びちゃびちゃですね」

「さっきのキスだけで、
こんなになっちゃったんですか?」クスッ

…横からペトラさんが
ハンジさんへ質問を投げかける。

まるでさっきのお返しと言わんばかりに…


ハンジ「も、もう許して…っ」カァァ

ペトラ「さっきと随分態度が違いますね…」

「自分が弱い立場になったら、
そんなにちっちゃくなっちゃうんですか?」

ハンジ「あ、あぅぅ…」しゅ~ん

エレン「ペトラさん…そこまで虐めなくても…」

ペトラ「あ、ご、ごめんなさい!つい調子に…」

人は見かけによらないとはよく言ったものだ。

大人しそうな顔をしていても、
この人には…かなりSの気があるらしい。



エレン「……それじゃあ、入れますよ?」

ハンジ「ちょ、ちょっと待ってったらぁ!」

エレン「もちろん」ニッ

ペトラ「駄~目♪」ニコッ

正直、強引だろうがなんだろうが、
ハンジさんの裸を見て我慢はできなかった。

ハンジ「は、はいっ…て……あっ、はぁっ…!」

「フーッ…フーッ…はあっ…いぁ…」

エレン「…ふぅ…先は入りましたから…」

「後は、一気に行きますよ?」ググッ…

ハンジ「はっ、ああぁっ…ひぅ、~~~っ!」

グプッ…と、一際大きく鈍い音が響く。


「カ、はっ……んんっ…!」

エレン「うあっ、キッツ……」

これは…無茶苦茶キツい…!

正直、今までの誰よりもキツいかも。

……比べるのはやめよう…失礼な気がする。

ペトラ「う、うわぁ…こ、こんな、ギチギチ…」

「それに…すごくいやらしい匂いがしますよ…?」

ハンジ「や、やめっ……みない…でっ…!」

うっすらと目尻に涙を浮かべながら、


普段の彼女とは程遠い。

彼女の本質は恥ずかしがり屋なんだろうか…?


「え、エレ…エレン君?
私の…は、どう?ペトラちゃんより…いいの?」

全体的に淡い膨らみ加減ではあるが、
真っ白な肌に包まれた彼女の肢体は美しい。


お尻だって控えめながら整った形をしているし、
ハンジさんの包まれる優しい香りも素晴らしい。

正直その匂いを嗅ぎながら
いつまでも頬ずりしていたい位だが押しとどまる。

そしてその言葉を飲み込み、こう昇華させた。

「……ハンジさんは、とっても綺麗ですよ?」

ハンジ「…ありがとうエレン」

「今の言葉、絶対忘れないからね」

「私の事はいいから…さ…好きに、して?」

…それがハンジさんの最後のマトモな台詞だった。



エレン「……どうしました?」

「さっきまでと随分お顔が違いますね」

ハンジ「ひぁ…はひッ…だ、め…うごいちゃ…」

さっきまでは、少しづつ馴らした甲斐もあって
俺の下で甘くて可愛い嬌声を上げてくれていたが…

本気を出してくらいから徐々にその声は弱くなり…

「や、めっ…ま、また…きちゃうからっ…!」

「だめっ、て、言ってるのにぃ!ひゃう!
んあぁっ!!~~~~~~~~~~~っっ!!!」


これを既に六回繰り返し、
彼女の中はかなり柔らかくなっていた。

エレン「大丈夫ですか?限界?」

体感で言えば六回絶頂を迎えたであろう、
ハンジさんを俺は容赦無く思い切り掻き回した。

ハンジ「また…イ…げ、限界…だから…ぁ…」

ハンジさんの痙攣する膣を堪能し、
自身を更に激しく動かし快感を高めていく。

エレン「好きにしろって言われたんですけど…」

「やっぱり大丈夫じゃないんじゃないですか?」

ペトラ「私より、随分弱い気もしますしねぇ…」

実際のところ、ペトラさんが居る影響も大きい。

彼女がハンジさんへ言葉責め、急所責めなど、
俺の思いつかなかった責めを巧みに操っている。


ハンジ「ううっ…ペトラのバ、カ……んんっ!」

動くたびに結合部から
愛液が飛沫になる程に溢れ出る。

そろそろ限界に来ていた俺は、
七回目の絶頂を迎える彼女にタイミングを合わせ…

エレン「…ハンジさん…そろそろ…出ますよ…!」

ハンジ「…きちゃ…からっ!はや、くぅ…!」

「ひゃっ、はぁ…っ!んんぁっ!」

エレン「いき、ますよっ!」

もう言葉も途切れ途切れになってしまった
彼女の、一番奥深くへ、思い切り腰を打ち付けた。

ハンジ「ふぁぁ!んっ~~~~~~~ッッ!!!」

エレン「っ…くっあぁぁっ!!!」

そして俺は彼女の中に、
自分のありったけをブチ撒いた。


ペトラ「わぁ…な、生々しいんだね…やっぱり…」

視界がホワイトアウトしそうだ…

そんな強烈な快感を余韻に感じながら…
俺はゆっくりと彼女から自らを引き抜いた。

初体験がを終えた彼女は立つことはおろか
ずるずると床に倒れ、起きあがることもできない。

ハンジ「ち、力…入らないや…」

悔しそうな彼女は、頬を膨らませながら呟いた。

「エレンのバカ…エロ猿…
こんなの…本当に、もう、絶対許さないから…」

…一対二の戦いは最終的に恨み言で終了した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ひぃ、ふぅ、みぃ…よつ……あちゃ~……


…ハンジさん、何数えてるんですか?

というか、よくそんな余裕ありますね…?

私、腰動かないんですけど…


…え?いや、私も動けないけど…ちょっとね。

…大丈夫?これから帰るんだよ?私達。


大丈夫なわけ無いじゃないですか…

後で肩をお互いに貸し合うって事でお願いします…

……教えてくださいよ、気になるじゃないですか。



……いや、その、ね?ヤバいんだよ。


……??


……ちょっと計算して見たら…分かっちゃった。


……ちなみに…何がです?


……私…今日、危ない日だったんだね。


……………………

……………………


は、ハァァァァァァァ!!!??

うわ、うるさっ…!



ちょ、え!?できちゃったらどうするんですか!?

うーん………辞めよっかな、兵団。

流石にそれは無理ですよね!?

いや、本当本当。エレンに養ってもらうよ。

……それが狙いですか?

もちろん。

……ズルイですよぉっ!そんなのっ!!

仕方ないじゃん?私も今気づいたし…さ?

勝てっこないじゃないですか…実の子誕生なんて…


大丈夫だって…愛人くらいなら
許してあげてもいい事も無きにしも非ず
かも知れない可能性が3%位はあるからさ。

それ可能性ゼロって言ってますよね?

言ってないよ?


………あぁぁぁぁもうっ!!!


バコンッ!!

うわァッ!机を壊さないでくれない!?



…そっか、ハンジさんがいなくなればいいのかな?

…えっ…ええええっ!?そうなるの!?

…あははは…アハハハ…そうだ居なくなれば…

ちょ、ちょっとペトラちゃん?
じょ、冗談は良くないと思うなぁ!うん!!

ケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ

ひゃあぁぁぁぁあぁ!!!!


カラーンッ!





………ハッ…わ…私は何を?

ペトラちゃん!気がついたんだね!?

そ、そんな事より…今の音…なんでしょうか?

あ、あぁ、うん…何か落ちたみたいだね……

何だろうコレ…………瓶?

うわっ!くさっ!お酒くさっ!?中身は酒だ…!

なんでこんなものが…?ハンジさん?

いや、知らないよ?…ってことはエレンのじゃ?

あ、ラベル読んでなかっ……です……ね。

…ペトラちゃん?

…あの、コレ…

………………………ヤバイかも。


……ヤバイですよ。

ヤバイね。本当にヤバイ。ガチでヤバイ。

もしエレン君が適合者なら…

私達以外にも嫁候補がいるし…記憶も無くす?

…………………ハンジさん。
…………………ペトラちゃん。

やるしかないみたいです。
やるしかないらしいね。

エレン君の記憶と、
他に手を出した嫁候補を探す…と。

気づいたの私達だけですもんね…エレン君は?

気づいてないでしょ~…
あの鈍感さはね…筋金入りだったし。


ということは…
全部私達がお膳立てするって事ですか?

当たり前だろ?それしかないんだから。

ハァ…なんでそこまで
力になろうと思っちゃうんですかね?

…そんな事…分かってるだろ?

…フフッ…そうですね。

「「惚れた弱みには逆らえないって事…か」」

さぁ、ペトラちゃん!

はい、ハンジさん!


私たちの戦いはこれからだ!!

~完~

見た事あるような流れですがここまでです。
最後の方は寝落ちしました…すいません…
次回からは後日談みたいなものに移ります。
待っていただけるととても嬉しいです。それでは!

はい、今晩は

1です

後日談みたいなもの、始めていきます。

後日談

ハメは外すもの、外されるべきではない

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「だ~か~ら~!」


ハンジ「何回言えばわかるんだい!?」

「平日は君達に譲るから、簡単に来れない私達へ
土日でコッチに回してくれって言ってるんだよ!」

ペトラ「なんで賛成してくれないの!?」

「流石に私達は仕事もあるから
訓練所へ気軽に顔は出せないんだよ?」

ミカサ「…断固反対」キリッ

アニ「あぁ、私も賛成できないね」キリッ

サシャ「二日間もたった二人占めはダメです!」

クリスタ「それは非道いと思います!」


ハンジ「…君達は五日で七人占めだろう?」

サシャ「割合が違うんですよ!!」

アニ「…あんたが割合なんて言葉を使うなんてね」

サシャ「どっちの味方なん!?」

ミカサ「断固反対」キリッ

ユミル「ミカサの言葉通り…その条件は飲めねぇ」


アルミン「そうだよ!」

「エレンの○○○を××××して、
△△△△△△なんて狼藉を許す訳には!」

ミーナ「そう、彼を肉欲の宴に捧げるわけには!」

「その蜜を帯びた花弁の中へ
濡れそぼった肉の棒を挿れさせるわけには!!」

「「いかないんだよ!!」」

ユミル「お前らなんでそんなに表現がエグいの?」

ミカサ「断固反対!」キリッ

クリスタ「ミカサはなんで何回も言うの?」

ミカサ「……久々の台詞」グスッ

クリスタ「?」



ハンジ「あのねぇぇ…!!」グギギ

ペトラ「む~~!」ムムム


ミカサ「…フッ……多勢に無勢とはこの事」

アニ「敗けを認めな…」

クリスタ「私達が日程を決めますから」

サシャ「貴女方はおとなしく」

ユミル「自分の任務に戻ってろ」

アルミン「僕が真剣に考えますから…さ」クスッ


や、やっぱり信用できない!!

何を~!?僕が五日、皆が二日で何が悪い!!

悪いよ!!!!

ワーワー!!ギャーギャー!!

エレン「…………」


…………こんにちは…いや、こんばんは?

ハーレム街道爆進どころか、
遂には建設完了した…エレン・イェーガーです。

……全員に発覚してから、一週間程が経ちました。

これと言った問題も無く、
訓練兵生活もそろそろ終盤に入ります。

今日は緊急集会と言う事で、
なんとか全員を招集したんです…が……


「………あ~~…みなさん?」


ペトラ「ん?何かな?」


エレン「いや、だからさ」

ハンジ「エレンは黙ってて」

エレン「ぐ」

ミカサ「そう、これは私達の誇りをかけた闘い」

エレン「う」

アニ「元はと言えば、アンタが悪い」

サシャ「大体なんで九人なんですか?」

「七人なら一週間でちょうど分け合えたのに…」

エレン「……はい…」

(…あれ?俺を分け合うって何?俺って物?)

クリスタ「まぁどうせ七人でもこうなっtムグ?」

ユミル「それは言わんでいい」


「ま、お前が優柔不断なのも原因で
私達が話し合いをしてるんだからさ…な?」

ミーナ「エレン…分かってくれる?」

エレン「あ…はぁ……」

アルミン「だから少しだけ静聴しててよ、ね?」

ペトラ「そしたら話も聞くから…お願い」

エレン「…はぁ」

ハンジ「…というわけで本題に「待ったぁ!」」

「…ハァ…なんだい?まだ何か「あるよ!」」


エレン「第一そんな話じゃなかったんだよ!!」

ハンジ「…何を言って…」


エレン「あのなぁ!?」

「俺の記憶が一週間ほど無いのは
一体全体どういうことかって話だったんだよ!!」


「気づいたら手の甲に謎の紅い染料で
【奴らに気をつけろ】って書いてあったぞ!?」

「俺の字で書かれたあの悲痛な叫びはなんだ!?」

「あとなんか周りの視線も…
なんとなく、何処となく冷たいんだけど!!」

「コニーがイモリを届けに来たぞ!?
マルコが意味深な笑顔でドンマイだぞ!?
ハンナとフランツが俺と距離を取り始めたぞ!?」

「お前達は俺と俺の周りに
何をしてくれちゃったんだァァァァァァ!!??」



ミカサ「…………」フイ~ッ

アニ「…………//」カァァ

クリスタ「…………」プイッ

サシャ「…………//」モジモジ

ミーナ「…………」ポリポリ

アルミン「…………」スーッ…

ユミル「…………//」シーン

ハンジ「…………」ニヤニヤ

ペトラ「…………」ササッ…


九名「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

エレン「…なんとか、言ったらどうなんだい?」

八名「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

エレン「ペトラ逃げんなコラ」

ペトラ「はひっ!」ビクッ



エレン「…なぁ?黙り通すのか?」


九名「……………」


エレン「…………へぇ…分かった」ニコッ

九名「…?」


エレン「……………サシャ?」


サシャ「はひぃっ!!?」ビクッ!

「な、ななな、なんですか?
何も知らんよ!?うちは何も知らん!!」

エレン「…話さないなら、一週間撫でてやらない」

サシャ「うちらが全てやりました!!」ビシッ

ハンジ「!」

ユミル「ちょっ…!」


アニ「流石に折れるのが早過ぎないかい!?」

サシャ「どうか、どうか分かってください……」

「愛する飼い主を持つ犬には
〈撫でられない=死〉なんですよ…」ウウッ…

アルミン「クッ…そうきたか…!」

ミカサ「こ、コレはマズい…!」


エレン「……ユミル?」

ユミル「ひゃい!?」ビクッ

エレン「話さないなら、一週間…」

ユミル「わ、私には効かないぜ!?」フーン

クリスタ「流石ユミル!」

エレン「女の子扱い無しな?」

ユミル「ほんとに…ごめんなさいぃ」グスッ

クリスタ「えぇっ!?それで!?」


ミカサ「くっ……!」

エレン「クリスタは抱っこ、ミーナは四十八手な」

クリスタ「そ、それは…やだ…」シュン

ミーナ「私もそれだけは………」


「って、えぇっ!?四十八手!?」

「ちょ、ちょっと待って!
いくら変態でも覚えがないんだけど!!」

「と言うか四十八手無しってどんな意味!?」


エレン「そりゃお前…ア「すいませんでした!」」

「…………言わなくていいのか?」

ミーナ「もう伝わったから…勘弁して……///」

ミカサ「…一体なんの事だろうか……?」

ペトラ「…聞いちゃダメだよ?//」

アニ「もしかして、分かってるのかい?」

ペトラ「な、なんにもわかってないよ?//」

アニ「ヘェ…」ニヤリ

ペトラ「話さないからね!//」



エレン「さて…後は…?」

アルミン「僕たちだよ」

ミカサ「わ、私達には勝てない」

アニ「私に弱点はないからね」

ペトラ「私は…あり過ぎて分からないかも…」

ハンジ「…私も無いね」

エレン「ふぅん…」


アルミン「…」ゾクゾク

ミカサ「…」ワクワク

アニ「あんた達…なんで楽しそうなんだい?」


アルミン「え?…あぁ、そりゃね楽しみだよ」

ミカサ「エレンに言葉で敗北する…」

「まさかそんな日が訪れようとは……!」

「エレンの成長は、
遂に私を武力無しで屈服させる程に到達した」

「私は、その瞬間に立ち会いたいだけ…」エヘへ

ペトラ「それを恍惚の表情で言われても……」

ハンジ「…なんか、悔しいね」

「彼と長く関わってきた者、
その人達だけが味わえる感覚ってさ」

アニ「………」フン…

アルミン「さぁ!僕達は何を制限するんだい!?」



エレン「………別にいいや」

アルミン「へっ?」

エレン「既に話そうとしてるのが四人も居るし」

「別に、お前らに聞かなくても十分だろ?」

アルミン「う……嘘だ………」ガクッ

ミカサ「そんな、そんなバカな…」ガクッ

ペトラ「ま、まぁよかったんじゃないかな?」

「無駄に弱点を披露されずに済んだしさ…ね?」


ハンジ「そ、そうさ!なぁ、レオンハート君!?」

アニ「………………」orz

ハンジ「……なにやってんの?」

アニ「………………?…!」ハッ!

「ん、ン"ンッ!
……うん、いや、コレは別になんでも…」

ペトラ「残念だったみたいね…」

アニ「ち、ちがうっ!//」


エレン「…なにやってんだ…?…ま、いいか」

「さぁ、話してもらうおうか……俺の一週間を」

「その期間、一体何があったのかを…な」

今日はここまで

また明日です。それでは

遅くなりました。

1です

今日は短めになります。

昨日までのあらすじ

…また消えた記憶


サシャ「…その…なんで記憶が無いかと言うと…」

クリスタ「単純に、例のお酒を仕込んだからなの」

エレン「……例のアレを…なんで?」

ハンジ「そりゃあ…ねぇ…?」チラッ

ミカサ「…//」ポリポリ

ユミル「まぁ…その…アレだ…欲の暴走だよ」

エレン「?」

ユミル「簡単に言えば、欲求不満だったんだよ」

「私を始め、この内のほぼ全員がさ」

エレン「…………だから?」


ユミル「あの酒はアレだ…」

「お前に無駄な葛藤をさせずに、
自由気ままに女を渇望させられるだろ?」

「万が一に対策する必要がないし…
…何より全員に問題なく回せるしな」

「相当に便利なアイテムって言うか、
楽に私達を襲ってもらえるもんだから…つい//」

エレン「」

(…え?…つまり、あれか?
そういう事の為に俺の記憶は消されたって事か?)

(いや、下らないとは言わないけどさ?
流石にもう少し俺の意志とかそういうアレを…)

クリスタ「で、でもね?皆には隠したんだよ!?」


ミーナ「そ、そうそう!訓練中にこっそり…//」

サシャ「」ウンウン

クリスタ「だから、バレてるとは思わないけど…」

エレン「いや…そういう問題?」

ユミル「私達も分からないんだよ…」

「なんでお前の周りがそうなったかは…な」

エレン「……」

(…いや、いやいやいや、おかしいでしょ)

(いくら欲求不満でもさ?
恋人の記憶を奪ってまでそんな行為に及ぶか?)

(ん?まさかコレ…次回もあったりすんの?
ヤバいよコイツら…ある意味巨人より怖いじゃん)


エレン「俺…お前ら信用出来なくなりそう…」ハァ

ミカサ「ごめんなさい……」

ハンジ「さ、流石にもう二度としないよ!」

ペトラ「嫌いになっちゃ嫌だよ…」

エレン「ハァ…分かりました…許しますよ」

「でも次あったら、本当に縁切るからな…」

(いや、でもやっぱりおかしいぞ…?)

(それだけで俺の周りが
あんなに露骨に態度を変えるか…?)

エレン「やっぱり何か…何か心当たりはないか?」

「どんな些細な事でもいいから
…頼む!何か心当たりを教えてくれっ!」



サシャ「……あっ」



エレン「!、な、なんかあったのか!?」

サシャ「いやあの…取るに足らない事ですけど…」

「二日目くらいに…こんな事が…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

…廊下

サシャ「ふっふ~ん♪次は私の番です~♪」

「ほらエレンっ!行きますよ!?」グイグイ

エレン「さ、サシャ!あんま引っ張んなよ!」

「ユミルのが長過ぎて、
身体に力が入んねぇんだよ…っ!」

サシャ「もう…仕方ないですねぇ…なら…」

「えいっ!」ぎゅっ!

「こ、これでどうや…?
元気…出たりとかしない…?//」ムギュ~

エレン「あ、ありがとな…サシャ…//」ナデナデ

サシャ「えへ…えへへへへ…//」ぎゅー


エレン「うん、元気も出たな…お返しだ」ぎゅっ…

サシャ「むぅっ………ふふっ…」

「やっぱり…エレンの腕の中は落ち着くなぁ…//」

エレン「…//」ドキッ

「…サシャ………」スッ…

サシャ「…………え、エレン…?あっ…//」


・・・・・・・・・・


コニー「なぁ、なにやってんだ?」



エレン「なあおうっ!!?」バッ!

サシャ「ひゃうっ!?」ビクゥッ!


コニー「こんなとこで抱きあって…どうした?」

エレン「あ、あぁ、コニーこれはな?」

サシャ「あ、ああ、アレですよ!//」アセアセ

「エレンが、体力不足で、その、
立つのもままならなかったって言うか…
いや!その立つじゃないと言いますかね!?」

「あ、あうあう……」ワタワタ

エレン「つ、つまりその…え~と…」

コニー「あ~……良くわかんねぇけど…」

「エレンのスタミナが、もうねえって事だな!?」


エレン「そっ、そうなんだよ!もうヘトヘトで…」

コニー「アハハ!エレンもそんな事あんだな!」

「仕方ねぇな!俺に任せときな!
今度精のつくもん採って来てやるよ!!」

エレン「ほっ、ほんとか!?」

コニー「あぁ!但しかなり特殊なもんだからな」

「好き嫌いもあるし、
最初は嫌かもしんねぇけど…」

「食わず嫌いなんてしたら許さねぇぞ!」


エレン「当たり前だろ!!」

「いや~、いい友達を持ってよかったよ!」

コニー「さぁ、俺に感謝しろよな~!!」


「「アッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

サシャ「…なんて事が」

エレン「それじゃねぇかァァァァァァァァ!!!」

短いですが今日はここまでです。
皆さんレスをありがとうございます…
また明日になりますね。それでは…

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年08月28日 (日) 16:34:51   ID: geYhzbv8

終わりか?

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