それぞれスレ立てるのが憚られた為、一気に纏めて載せます
○ミカサの話
○クリスタとユミルの話
○巨人組が会話しているだけの話
ミカサ(……よし)カタン
ミカサ(我ながらうまく髪を切れた、後ろの方まで完璧)
ミカサ(…………)
ミカサ(エレンとアルミンに誉めて貰いに行こう)イソイソ
ミカサ(!)
ミカサ(エレンとアルミン……見つけ…)タタタ…
「よ、よぉ!ミカサ」
ミカサ「……ジャン」
ジャン「お前髪切ったのか?似合って…」
ミカサ「すまないけれど、ジャン。急いでいるので」
ジャン「そっか」
ミカサ「エレン、アルミン!」タタタ…
ジャン「…………」
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キース「では各自、ペアを組む様に!」
「「「はいっ!!」」」
ミカサ(ペアを組まなくては……)キョロキョロ
ミカサ(エレンは)キョロキョロ
ミカサ(アニと組んでる)シュン
ミカサ(アルミン)キョロキョロ
ミカサ(マルコ、と……)シュン
ミカサ(では、誰と組もう……ライナーはベルトルトと組んでるし、サシャもミーナも…)
ジャン「おい!ミカサ」
ミカサ「……ジャン」
ジャン「余っているなら、俺と組もうぜ!」
ミカサ「結構です、お気遣いなく」スタスタ
ジャン(敬語で断られるって、結構つらいな)シュン
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ミカサ(夕食の時間、エレンとアルミンは……)
ミカサ(!! いた)
ミカサ「エレン、アルミン――夕食を一緒に…」
エレン「あぁ、ミカサすまない。今日は男子で集まろうってさ」
アルミン「ごめんね、ミカサ」
ミカサ「そう」シュン
アルミン「その代り、明日の朝は一緒に食べよう?」
ミカサ「わかった」
ミカサ(では。食器を片付けやすいよう、給仕場の近くのテーブルに…)
クリスタ「ミカサ!」
ミカサ「!」
クリスタ「私たちと一緒に食べない?」
サシャ「一緒に食べましょうよ!」
ミカサ「い、いいの…」ピタッ
ユミル「…………」ジー
ミカサ(不機嫌そう)
ユミル「…………」チョイチョイ
ミカサ(!! おいでおいでしてくれた)タタタ…
ミカサ「で、では。ご一緒してもいいだろうか」
クリスタ「ふふ、誘ったのは私達なんだから。遠慮なくどうぞ」
サシャ「ミカサは小食ですか?もし残すのであれば、私は大歓迎ですからね!」
ユミル「ま、遠慮すんな」
クリスタ「もうユミルったら、また不機嫌そうな顔で言って!」
ユミル「地顔なんだから、仕方ないだろ」
サシャ「気にしないで下さいね、ユミルはこれがデフォなので」
ミカサ「そうだったの――では、気にしない事にする」
ユミル「お前は言葉使いを気に掛けろよ」
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ミカサ「と、言う訳なので。その際にはトリガーを下に向けて撃つと良い」
クリスタ「ふんふん、なるほどね」
ユミル「真面目ちゃんと主席様が揃うとこんな話になるのか、マジで暇」
サシャ「私は真剣にご飯を食べていたので、もう完食してしまいました!」エッヘン
クリスタ「サシャ偉いね。そうだよね、食事の時間なんだし私も食べなきゃ」ウン!
ユミル「んな事に一生懸命になるなよクリスタぁ」
ミカサ「一生懸命になるのはとても良い事、私もクリスタを見習おう」
ユミル「――ん?」
ミカサ「?」
ユミル「一生懸命は、見習う事?」
ミカサ「えぇ、そう」
ユミル「じゃあ、なんでジャンは…」
ミカサ「…………」
ミカサ「私とした事が、墓穴を掘ってしまった」
クリスタ「え、そんなに固まるくらいの出来事だったの!?」
サシャ「でも墓穴を掘ってしまったって事は、ジャンが一生懸命な事には気が付いていたんですよね?」
ユミル「お前にしては珍しく鋭いな、芋」
サシャ「私も結構、ジャンと話しますから。ジャンの健気な気持ちくらいはわかりますよ」
ユミル「だははは!健気って!健気ってそんなキャラじゃねぇだろアイツ!!」
クリスタ「もうユミル!そんな事を言っちゃダメ!」
サシャ「でもミカサ、気が付いているならもう少し優しくしてあげてください」
ミカサ「?」
サシャ「最近ジャンが落ち込んでいるんです」
ミカサ「…………」
ミカサ「駄目、出来ない」
サシャ「なんでなんですか!?あんなに頑張っているのに!」
クリスタ「だ、駄目だよサシャ!そんな他人の事に過干渉になったら!」
ユミル「ま、クリスタの意見もわかるが――サシャの意見もわかるな。なぁミカサ、なんでなんだ?」
ミカサ「…………」
ユミル「言える範囲で良いぜ、ちょっと言ってみろよ」
ミカサ「……こう言った場合」
ミカサ「過度な期待を持たせる言動は、いけないと思った」
ユミル「あ?」
サシャ「えっ」
クリスタ「ミカサ?」
ミカサ「私は――家族愛と女性として持つべき愛情の間で、少し苦しくなる事がある」
ユミル(エレンか)
サシャ(エレンですね)
ミカサ「ので、過剰は期待はさせたくない」
クリスタ「まぁ、それはちょっとわかる部分もあるけど」
ミカサ「それに……ただでさえジャンは、とても優秀は兵士」
ミカサ「彼の気持ちを乱す事は、私の本意でもない」
サシャ「えぇっと、つまりミカサは」
クリスタ「ジャンが嫌いでは、ない……の?」
ミカサ「?」
ミカサ「なんで嫌う必要があるの?いつもエレンと仲良くして貰っているのに」
ユミル(あれってミカサ視点だと仲良しなんだ。にしてもこれは……)
サシャ(ジャンにとっては、少し可哀想な気がしますね)
クリスタ(ミカサの気持ちもわかる、わかるけど……!)
(((嫌われている訳じゃないのに、あんなに露骨に避けられているジャンが――不憫じゃん)))
ミカサの【ジャンに対する、彼女なりの思いやりの行動とその結果】
クリスタ「ねぇユミル」
ユミル「ん、今日も……か」
クリスタ「そう、お願いできる?」
ユミル「まぁ、いいけど――そっちに行くぞ」
クリスタ「うん」
ごそごそ
――もふっ
クリスタ「ふふ、ユミルいらっしゃい」
ユミル「あぁ、ほら……もう寝るぞ」
クリスタ「はーい」
クリスタ(ユミルの腕の中は……本当に温かいなぁ)
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ユミル「…………」
クリスタ「…………」
ユミル「……ぅ……ん」
クリスタ「…………」
クリスタ(――ユミル、寝ちゃった?)ゴソゴソ
クリスタ(ふふ、普段あんなに眠りが浅いのに。私の隣で寝ている時は本当に無防備)ツンツン
クリスタ(私が眠れないからって、お願いして一緒に寝て貰っているけど)
クリスタ(本当はユミルの為なんだからね)
クリスタ「……おやすみなさい、ユミル」チュッ
クリスタ「さて、私も寝ようっと」
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ユミル「……デコチューされた」ボソッ
ユミル「不意打ちすぎるだろ、こいつ」ツンツン
ユミル(にしても私が気付いていないと、本当に思っているんだなぁ)
ユミル(まぁ、狸寝入りをしている時くらいしか――こいつは私に対しては素直にならないからって)
ユミル(いつも寝たふりをしてしまう私も私なんだがな)
ユミル(ま、それはともかく)
ユミル「ちょっと動かすぞ、クリスタ」
ユミル「……っと、これで良し」
ユミル「ま、いい夢見ろよ」ナデナデ
クリスタ「ん……お母さ…」
ユミル「愛しているぞ、クリスタ」
ユミル(やっぱり抱きしめている時は、穏やかに寝てくれるな)
ユミル(色々とあっただろうが――そりゃあそうだよな)
ユミル(開拓地に送られた際のこいつの年齢の事を考えると、親が必要な年だったもんな)
ユミル(お前が寝ている時くらい、いくらでも甘やかしてやる。その代わり、訓練の時間は甘やかしてやらないけど)
ユミル「おやすみ」
ユミルとクリスタの【抱きしめられているのは、どっちだろう】
ユミル「第一回、どきどき☆巨人組での赤裸々対談!はーじまーるよー」
ライナー「無表情かつ死んだ目で言うな!違和感満載だ!」
ユミル「ポロリはないよ。期待した皆さん、残念でしたぁ」
ベルトルト「棒読み無表情、続けるんだ」
エレン「ポロリ、か。そうだな……男女比率的に、ポロリがあったら放送事故の可能性が高いしな」
ユミル「でもアニキックはあるからぁ、真面目にやるようにぃ」
アニ「今の所、あんたが一番真面目っぽくないんだけど」シュッシュッ
ベルトルト「アニもやる気満々で準備しないで!」
ユミル「では始めます、第一回のトークテーマは『ラスボスは誰が似合うか』だそうだ」
ライナー「ま、今の所最有力は獣の巨人だがな」
ユミル「そこは除外で」
ベルトルト「この中だったら一番可能性が高いのは君なんじゃない?」
ユミル「……?」クルッ
エレン「なんで後ろを振り向くんだよ、指さされた先にはお前いないだろ!」
ユミル「私、か」
ライナー「首をかしげても可愛くなぃ……うわっ!」
ユミル「条件反射の行動に、ガタガタ文句を言うんじゃねぇよゴリラ」
エレン「いいパンチだ」
アニ「まぁ……あんたが一番色んな物を背負いそうだからね、妥当」
ライナー「背負う物としては、クリスタの幸せや安全」
ユミル「お前が脅す材料にした物だな」
ベルトルト「結局僕らも見捨てられなかったから、なんだかんだ巨人の事情も背負いそうだよね」
ユミル「それはお前が情けない声を出したからだろ」
エレン「普段は自分本位の癖に、切り替え早く不幸を背負い込んだし」
ユミル「お前はすぐに仲間の事を害虫呼ばわりしてたな、驚くべき切り替えの早さだったぞ」
アニ「ま、総合的にみると――あんたが一番可能性が高いね」
ユミル「うわぁ、それ嫌だなぁ」
ライナー「まぁそう言う運命だ、諦めろ」
ユミル「そう言うお前はどうだ、ライナーさんよ。お前は一応、山奥組のリーダー格なんだろ」
ライナー「自分で言うのもなんだが、俺はラスボスに向いているとは思えない」
ユミル「確かにそうだな。ミカサに投げ飛ばされ、アニに蹴り倒されている所を見るにチョロそうだ」
ライナー「戦士と兵士に分裂してしまうと言う致命傷をも負ってしまった」
ベルトルト「それに関してはフォローしかねるよ」
ライナー「それにクリスタに心奪われていると言う事態もある」
アニ「敵方に心奪われる人が現れる展開って、使いっ走りの印象があるね」
ライナー「せめてロミジュリ展開くらいのイメージを持ってくれ」
ユミル「それに物語の中盤なのに、主人公と思いっきり肉弾戦で戦ってしまったし」
エレン「確かに展開的にはラスボスはあり得なさそうだ」
ライナー「……お前ら、少しはフォローしろよ」
ベルトルト「えぇっと――そうだね、一言付け加えるとすると」
ライナー「ベルトルト」
ベルトルト「ライナーはラスボス関わらず……」
ライナー「うんうん」
ベルトルト「倒される際に『一人の兵士としてお前らと出会いたかった』とか、微妙な泣き言を言いそう」
ライナー「フォローしてくれないのかよ!なんで、倒される前提で話してんの!?そして泣き言って何!?」
アニ「ベルトルトが毒舌になってる」
エレン「溜まっていたんだな」
ユミル「普段、感情を押し殺している奴が怒ると怖い法則って奴か」
エレン「だったら、山奥組の中ではベルトルトが最有力候補じゃないか?」
ベルトルト「僕?」
エレン「無表情で、感情を奥深くにやるのが上手いって言う不気味さもあるし」
ベルトルト「…………」
アニ「そうだね、それにあんたは責任を妙に背負い込んで――一人で闇の奥深くに踏み込んでしまいそうだ」
ベルトルト「…………」
ライナー「コミュニケーション不足で、俺達と連絡が取れず戸惑う事もありそうだな」
ベルトルト「…………」
ユミル「つまり総合すると。無表情で話下手で、責任背負い込んで、勘違いをして闇に消えると」
ベルトルト「そんな風に僕の事を理解してくれているんだったら止めて!そんな展開になる前に!」
ライナー「理解してくれているんだったらって――お前自身もそう思っているのかよ」
ユミル「で、ラストの一言は泣き言だよな。今の所、一番泣き言を言っている印象があるし」
ベルトルト「うわーん!!」ダダダ…
エレン「ベルトルトがログアウトしました」
アニ「支障はないから続けようか」
エレン「で、山奥組の最後の一人はアニだが……」
アニ「…………」
ライナー「無いな」
ユミル「無いだろ」
エレン「アニがラスボスってのは無い無い」
アニ「素っ気なさすぎるコメントだね」
ライナー「小さくて可愛いし」
アニ「…………」
ユミル「女型の巨人との格闘戦が中ボスって感じだったしな」
アニ「…………」
エレン「あるとしたら、最終決戦で駆けつけて来てくれるとかじゃないか?」
アニ「それってつまり」
ライナー「人類側の仲間になるポジションって事だ」
ユミル「案外一番いいポジションだよなぁ――昔の仲間と敵対する可能性はあるけど」
ユミル「で、最後に残ったのが…」
ベルトルト「……ぅぅ、ぐすっ。ただいま」
ライナー「戻ってきたか」
アニ「お帰り、もう私の所までは終わったよ」
ベルトルト「えぇ!!アニの所終わっちゃったの!?」
アニ「あんたが逃げ出したのが悪い」
ベルトルト「――ごめん」
アニ「ま、あんたが居ても居なくても一緒だっただろうけど」
ベルトルト「…………」シュン
ライナー「元気出せ」
ユミル「おーい、話を戻すぞ。そこの幼馴染の奴ら」
エレン「話を戻すって、もう終わりだろ」
ユミル「何を言っているんだ、お前が残っているじゃないか」
アニ「私が人類側になり、ライナーも兵士としての自我を持って人類側に合流」
ベルトルト「意思がない僕が、二人についていって」
ユミル「私も人類側につくと言う、そう言う事があり得るなら」
エレン「確かに、主人公が闇に染まってしまうのもあり……ってそんな!」
ユミル「はーい!駆逐系男子一名闇の奥底にご案内!」
ライナー「精神の分裂を教えるのは俺に任せろ!」
ユミル「頼もしいぜ、経験者!」
ライナー「意外と簡単に出来るからな。なぁエレン、ちょっと闇に染まる展開も考えてみろよ」
ユミル「よいではないか、よいではないか」
エレン「お前ら二人悪ノリしすぎ……ちょ。や、やめろー!!」
アニ「ねぇ、ベルトルト」
ベルトルト「なぁに、アニ」
アニ「この話の落ちは、つけられるのかな」
ベルトルト「無理なんじゃないかな」
アニ「だね」
ベルトルト「じゃ、ここ辺りで終わっておこうか」
アニ「あぁ、じゃあ最後に一言たのむよ」
ベルトルト「えっと、閲覧ありがとうございました」
アニ「次回にご期待……しないでください」
巨人組で【ラスボスをやるとしたら】
これにて終了
三編載せて30レス程と言う、短いお話の詰め合わせでした
それでは皆様、よいお年を!
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