池田「華菜-Kana-…?」(138)
わーい
・前回
池田「華菜-Kana-…?」 - SSまとめ速報
(http://logsoku.com/thread/hayabusa.2ch.net/news4vip/1346603673/)
・ここまでの華菜ちゃんの軌跡
タイムスリップした上、千曲東に飛ばされる
→麻雀部にて一年の上柿に出会う
→三年の田中を勧誘。順調にモブ軍団を結成
→クラスメイトの二年、妹尾佳織を勧誘
→謎の転校生、元全中チャンプ三年宮永照を説得・勧誘に成功
→謎の声「お前全国に出ないと帰れないから」 池田「」
→右往左往の末、死の淵を彷徨って新たな能力に目覚める
→かおりんとごにょごにょ
→てるてるとごにょごにょ
→大会組み合わせ決定、準決勝で風越のブロック
→図々しくも照を差し置いて大将に名乗り出る
→今ここ
・諸注意
※大会編は試合が中心なんでたぶん安価あんまりない
※一部校のオーダーが原作と(かなり)違う
~~組み合わせ決定後、夜~~
携帯「とぉるるるるるる、とぉるるるるるる」ガシャッ
照「…なんだ、菫か」
菫『なんだとはご挨拶じゃないか、照』
照「名門風越のレギュラーが何の用だ?」
菫『…知らないわけじゃないだろう。私たちは準決勝で戦うことになる。つまり、決勝に出れるのはどちらか一人というわけだ』
菫『私たちはお前らを倒して決勝に行く。優勝するのは風越だ』
照「わざわざ宣戦布告をしに電話したのか?」
菫『たまには、そういうのもいいと思ってな』
菫『なあ、照』
照「…なんだ」
菫『遠慮はいらないからな。全力で掛かってこい』
照「フッ、私が、そんな甘い奴に見えるか?」
菫『見えないが、お前も随分変わったようだから一応言ったほうが後腐れがないと思ってな』
照「おせっかい焼きめ…」
菫『まあ、白糸台から移っても元気そうで良かったよ』
照「うん、菫も白糸台から長野に越すって言った時はびっくりしたけど」
菫『良いキャプテンに恵まれたからな。白糸台に居た頃より元気なくらいさ』
菫『じゃあ大会でな』
照「うん」
照(弘世菫…元白糸台一年生レギュラーにして、現在は風越の副キャプテン)
照(私を打ち負かした数少ない打ち手の一人で、私のライバル。そして、私の大切な恩人…)
照(菫がなんだかんだ理由をつけて私に麻雀を打たせなかったら、私は本当に麻雀をやめていたと思う)
照(二年で風越に転校したときは驚いたけど、その後私も長野に行くことになるとは思わなかった)
照(これだけ引き合っていたのに、同じチームで打つことにならなかったのは、皮肉かもしれない)
~~そして大会当日~~
池田「千曲東麻雀部、出発だし!」
佳織「私、一番最初だから緊張するよ~…」カチンコチン
田中「とうとう、この日が来たか」
上垣「これで終わり…いや、そうしないためにも」
照「私たちなら、問題ないさ」
~~一回戦~~
佳織「ロ、ロン! 九蓮宝燈です!」
モブA「」
照「ツモ、8000オールの9本場は8900オール」
他校「「「」」」
アナ「千曲東、宮永照。怒涛の10連続和了で準決勝進出を決めました!」
佳織「照先輩、やっぱり凄いです!」
池田「華菜ちゃんまで回ってこないし…」
照「すまん。だが手加減はナシと決めたんでな」
上柿「妹尾先輩は三試合連続役満ですか…」
田中「運営との癒着を疑われるレベルだな」
池田「ここまでは肩慣らしだし! 風越を倒さないと決勝にはいけないし!」
佳織「龍門渕に負けるまで連続出場していたところですよね…」
田中「ここが第一の山場だな」
上柿「少し牌譜を見直しておきます」
照「…私は、少し風に当たってくる」
池田「照先輩…私も行くし」
照「…そうか」
~~~~
池田「少し聞いていたけど風越の副将、先輩の知り合いなんだし」
照「ああ。あいつは友達で…恩人でもある」
照「覚悟していたが、そう簡単に割り切れんものだな」
池田「先輩…私は以前、風越のキャプテンに世話になったことがあるし」
照「キャプテン…先鋒の福路美穂子か」
池田「私がここまで頑張れたのもあの人のおかげと言っても過言ではないし」
池田「でも、華菜ちゃんは勝負のために鬼になるし…。真剣勝負に情けは不要だし!」
照「ふふっ…華菜とはこんなところまで縁があるんだな」
照「心配するな。私は大丈夫さ」
池田「…最初からしてないし。先輩、いいライバルを持って幸せものだし!」
照「ふん、菫は私だけのライバルだからな。他の奴にやらせはせん」
池田「その意気だし!」ニャー
照「フフッ」ニコッ
~~試合前、控え室~~
佳織「それでは、行ってきます!」
池田「佳織、先鋒の福路キャプテンは強敵だし! 当たって砕けてくるし!」
佳織「砕けちゃだめだよぉ~」アセアセ
田中「しかし本当に大丈夫なのか…相手は百戦練磨の福路美穂子だぞ」
照「佳織なら心配あるまい」
上柿「随分余裕がありますね」
照「信じてるからな…お前たちのことを」
上柿「くさっ」
照「」
池田「まあ見ておくし…これも華菜ちゃんの作戦のうちなんだし!」
アナ「まもなく試合が始まります」
福路「みなさん、今日はよろしくお願いします!」ペコリ
佳織「こ、こちらこそよろしくお願いします!」ペコペコ
佳織(礼儀正しい人だなあ)
~~前半戦~~
東一局
モブA「ロン、2600です」
佳織「あ、はい」
佳織(さ、さすがに準決勝までくると厳しくなってきたよ…)
福路「…」
東二局
福路「」トン
佳織「あ、ポンです」トン
モブB「ロン、2000点です」
佳織「あ、あふぅ…」シュン
佳織(なんだか手の内を見透かされてる気がする…やな感じだよぉ)
~~~
田中「妹尾…さすがに厳しくなってきたか」
上柿「あ、また振り込んだ」
照「大丈夫。妹尾は我慢強い。耐えてくれるはず」
池田(佳織…)
~~~~
アナ「前半戦、終了~!」
アナ「ここまで破竹の勢いで勝ち続けてきた千曲東、妹尾佳織がまさのかの4連続放銃で最下位からのスタートとなりました」
アナ「風越は二位に2万点差をつけての一位、順調な発進となりました!」
~~~~
佳織(…手も足も出なかった。これが全国レベル)
佳織(私、やっぱり足手まといなのかな…)ジワッ
池田「…佳織」
佳織「わっ、華菜ちゃん?!」
池田「みんなを代表して私が来たし!」
池田「佳織にひとつだけ言うことがあるし」
佳織「う、うん」
池田「…いきなり練習以上のことをやろうとしても、そう上手くはいかないものだし!」
池田「だから、次の半荘はいつもの練習だと思って打つし!」
佳織「いつもの…練習、わ、わかったよ、華菜ちゃん」
池田「私からは以上だし! 後半戦頑張ってくるし!」サラバッ
佳織「いつもの練習…」
~~数ヶ月前、部室~~
池田「これから麻雀を打つ佳織に、まず教えることがあるし!」
佳織「何? 華菜ちゃん」
池田「麻雀の世界は厳しいし! 佳織が強運の持ち主でも、初心者が普通に打ったところで全国は夢のまた夢だし!」
佳織「そんな冷めること言わないでよぉ華菜ちゃん…」
池田「でも大丈夫、初心者でも達人を相手にやりあう方法があるし!」ニヤリ
池田「まずこれを見て欲しいし」
佳織「何これ…役満一覧表?」
池田「役満…それは麻雀の中でも最強の役、選ばれた者だけが和了ることを許される役だし!」
池田「これさえ出てしまえば、どんな上級者が相手だろうと勝ちは貰ったも同然だし!」
佳織「でも、こういうのって総じて和了れる可能性が低いんじゃ…」
池田「確かにそうなんだけど、まあ騙されたと思って、最初はこれを狙って打ってみるし!」
池田「和了った役から印をつけていって、全部和了る頃には華菜ちゃん道場は卒業だし!」
佳織「うーん、よくわからないけど、華菜ちゃんがそう言うならやってみるよ」
~~~~
佳織(それから私は、華菜ちゃんが言うように役満を和了っていった)
佳織(最初は大三元、次が地和、天和に四槓子、みんなが驚くぐらいのペースで、私は役満を和了っていった)
佳織(役満…悔しいけど今の私は、これに頼るしかないんだ…)ゴッ
~~~~
アナ「後半戦、開始です。千曲東の巻き返しなるか!」
佳織「…」コトッ
モブA(なんか急に初心者みたいな打ち方になったな…)コトッ
モブB(場がめちゃくちゃ…さっきよりやりづらい)コト
福路「…?」コト
~~~~
上柿「あ、なんかいつもの妹尾先輩が戻ってきた気がしますね」
田中「さっきはセオリー通りの打ち筋だったけど、自然体で行くみたいだな」
福路(さっきまで牌の動きが見えていたのに、急によくわからなくなった…どうなっているの?)
~~~~
照「風越のキャプテン、難しい顔をしているな」
池田「きっと佳織の覇気に押されてるんだし!」
池田(…キャプテンの才能、牌の動きから相手の思考、場の流れを読む能力)
池田(シンプルだけど、それ故に万能で強い! だけど、キャプテンに佳織の思考は読めないし!)
池田(だって佳織の頭は”役満”ひとつ…”何も考えてない”んだから!)
~~~~
佳織(…華菜ちゃん、私はこの部に入って、本当に幸せなんだよ)
佳織(こんな私を必要としてくれて、私が膝をつきそうになったときは支えてくれた)
佳織(辛いこともあったけど、私は…いまこの幸せな瞬間を、みんなが教えてくれた麻雀で表現したい!)
田中「あ、あの手は!」
上柿「なんと…」
照「……」
佳織「っ…」ターンッ
佳織「ツモ、四喜和。16000オールです!」
福路(…この子…なんて打ち筋)
福路(私は凄い瞬間に立ち会ってしまったのかも…)ウルウル
~~~~
田中「大四喜、字一色、四暗刻単騎…」サー・・・
上柿「重複ありなら三倍役満、48000オールですか…」ドンビキ
照「妹尾のやつ、一歩前進したな」
池田「華菜ちゃんは信じてたし! 佳織はやってくれるって!」
照「それじゃあ、ヒーローを迎えに行くか」ニコッ
池田(キャプテン…私は、あなたたちを倒して全国へ行くし!)
佳織「うわーん! 華菜ちゃーん!」ダキッ
池田「佳織、すごいものを見せてもらったし! さすが華菜ちゃんの一番弟子だし!」ダキカエシッ
佳織「うん、わかったよ…今の私には、これしかないんだって」
池田「後はみんなに任せるし! その調子で、決勝も頑張るし!」
佳織(…これで、役満表もあとひとつ…)
佳織(これが埋まったら、そのときは私・・・)ギュッ
~~~~
千曲東:123200(+23200) 風越:131000(+31000) A高校:81300(-18700) B高校:64500(-35500)
※ちょっと休憩します
※続き
~~次鋒戦~~
文堂(田中舞…宮永照、妹尾佳織に比べると地味だけど、油断はしない!)
田中(文堂星夏…地味ながら短期間で実力を付けた素質は本物。油断ならん相手だ)
次鋒戦は文堂と田中が地味な好戦を繰り広げ、大きな点棒の動きはなかった。
千曲東:127600(+4400) 風越:133100(+2100) A高校:77900(-3400) B高校:61400(-3100)
~~中堅戦~~
上柿(なにこの威圧感…こんなのって聞いてないよ…)
深堀「…」ドドドドドドドド
中堅戦は上柿が深堀の圧倒的な威圧感を前に焼き鳥に終わるが、深堀も焼き鳥だったので大きな問題はなかった
千曲東:126100(-1500) 風越:130100(-3000) A高校:76400(-1500) B高校:67400(+6000)
菫「お前と打つのも久しぶりだな、照」
照「ああ。お互い忙しかったからな」
菫「…この数ヶ月で、いい顔になったな」
照「千曲東のみんなのおかげだ」
菫「積もる話はあるが、まあ終わってからゆっくりしても遅くないだろう」
照「そうしてくれると嬉しい」
菫「団体戦で会うのは、泣いても笑ってもこれが最後だな」
菫「お前と同じチームで全国を目指したかったよ、照。ここで終わるなんて惜しい奴だ」ニッ
照「減らず口を。勝つのは私達」ニヤッ
~~~~
アナ「間もなく副将戦、開始です!」
菫(東京、全国、長野と様々な強敵と戦ったが、私を揺るがすほどの相手は照、お前だけだった)
菫(照が長野に来ると知ったときは、本当に嬉しかった。今、ここで戦えることを誇りに思うぞ)
菫(そして私も…勝負のために非情になるぞ、照)
~~~~
照「ツモ、300、500」
菫(始まったか…)
照「ロン、2600」
菫「ああ」ジャラッ
照「ツモ、1300オール」
菫(照の十八番、連続和了。一度始まると止めるのは難しいが…)
菫「ロン、2000は2300!」
照(! ここで止められるか…)
モブB「うう…はい」
菫(打点が高くなれば手が遅くなって隙ができる。そこを狙う他の奴には無理でも、私にはできる!)
菫「ロン、7700!」
菫(私は…シャープシューター菫だからな!)ドンッ
照(心の中で凄いドヤ顔してるんだろうなあ)
~~~~
田中「照の連続和了がいとも簡単に止められた?」
上柿「あの弘世菫っていう人、白糸台で宮永先輩と同級生だったらしいですよ」
田中「白糸台…またえらいところから来てるんだな。今年の長野はどうなってるんだ…」
佳織「私なんかが居ていいのか…やっぱり不安になってきました」
田中(いや、お前は居ていいだろう…)
池田(照先輩…手の内を知られてるからかやりにくそうだし…頑張ってくれだし)
~~~~
アナ「前半戦、終了です!」
アナ「東2局、宮永照の連続和了から始まった前半戦でしたが、弘世菫が上手く止め、風越の優位を守りました!」
藤田「他の2校の点棒が大きく減っているのが気になるな。飛び終了もあるぞ」
アナ「A高校、B高校はなんとか大将戦に望みを繋げたいところです」
~~~~
照(菫は相変わらずだな…私との勝負は避けて、他家を積極的に攻撃してくる)
照(逆転する前に飛ばされてはまずいが…)
照「私も、成長したところを見せてやるか…!」
~~~~
アナ「後半戦開始です!」
菫「照、この勝負、私が貰うぞ」
照「…ああ、このままだと負けてしまうだろうな。以前までの私なら」
菫「何?」
照「風は私に吹いている…ここからは好きにはさせない」
モブA・B((私達にもちょっとは好きにさせてほしい…))
~~~
菫(張った! 安手だが、突っ張っているA高校から出る。まずはこれで精神的ダメージを与える!)
照「…」コトッ
菫(!? 私の待ち牌…見破ってきただと)
照(私の上家に立ったのが失敗だ、菫…ここからは、私が引き受ける)
菫(私を相手に、自ら丸裸で矢面に出てくるとは…照、やっぱりお前は面白いやつだ!)
菫「ロン! 1300だ!」
照(昔の…周囲を省みない私だったら、菫、お前の癖には気づけなかっただろう)
照(でも、今こうして気づいた…狙い撃ちの予備動作、わかれば当たるのも難しくない!)
照「」トンッ
菫「ロン、2000だ」
菫(くっ…私の呼吸が分かっているのか、照!)
~~~~
田中「照のやつ、得意げな顔してよくわからん切り方で振り込んだな」
上柿「他家が飛ぶ前に自分で振り込んじゃう作戦…とか」
田中「…あいつならやりかねないな」
池田(先輩…プライドを捨ててまであんな打ち方を…)
佳織「先輩があんなに振り込むなんて珍しいですねえ」ポケー
照(菫、私はただ棒立ちしているだけでは終わらないぞ)
照「」コトッ
モブA「ポンッ!」スチャッ
菫(! 手が変わった…これでは直撃は間に合わない…)
菫(安牌もない…くそ、和了りもなしにここまで追い詰められるとは…)
照(獲物を追うことにとらわれて、自分の守りを怠ったようだな…)
菫(わからん…ええい、これかっ!)トンッ
照(…菫、手ごわい相手だった)
照(また、個人戦で会おう)
照「ロン、12600」
~~試合後~~
菫「…試合に勝って、勝負に負けたというところか。今回は完敗だ、照」
照「ふん、当然の結果」
菫「まさかお前があんな打ち方をするとはな…」
照「…私は…後ろの奴を信じていた。菫は、後ろを任せる人に、全てを預けきれなかった」
照「だから、私が勝った。それだけのこと」
菫「シューターなのに後ろを預けられなかった、そこで私は負けていたんだな」
菫「…しかしお前がそこまで言うなんて…あの池田って奴は相当だな」クスッ
照「うん、華菜は自慢の後輩…必ず、勝ってきてくれる」
菫「だったら…私もかわいい後輩のことを信じてやるか」
菫(頼んだぞ…未春)
~~副将戦結果~~
千曲東:162100(+36000) 風越:167200(+37200) A高校:12700(-63700) B高校:58100(-9300)
~~~~
池田「照先輩、お疲れ様だし!」
照「ありがとう。だが菫にはやられたよ…一位で華菜に回せなかった」シュン
池田「これぐらい、ちょうどいいお膳立てだし! 後は私が華麗に逆転勝利を決めてくるし」
照「ああ。頼んだぞ!」
佳織「華菜ちゃん、頑張ってね」
田中「まあ池田なら心配ないだろうが、油断はするなよ」
上柿「先輩がかっこよく決めてくれれば、私も焼き鳥を耐えた甲斐があるってもんです」
池田「みんな…ありがとうだし! 言ってくるし!」
アナ「いよいよ大将戦、始まります」
藤田「風越が若干優位だが、まだベールを脱いでいない千曲東の大将がどう出るか」
藤田「あとの二校は…まあ頑張れとしか言えないな」
アナ(もっと丁寧にフォローしてくれないかな…)
~~~~
池田「よろしくお願いします、だし!」
吉留「よろしくお願いします!」
池田(…みはるん、みはるんは、華菜ちゃんの一番の親友だったし)コトッ
吉留「」コトッ
池田(この世界のみはるんは知らないだろうけど、華菜ちゃんはひと時もみはるんのことを忘れたことはないし!)コトッ
吉留「」コトッ
池田(今宮の田中先輩や、敦賀の佳織が千曲東に居るのを知ったとき、私はみはるんがいてくれることを期待したし)コトッ
吉留「」コトッ
池田(だけど、みはるんはいなくて…私は、みはるんと全国へいけなくなったし)コトッ
吉留「」コトッ
池田(だから…これからは…)
池田「リーチ!」
~~~~
アナ「千曲東、池田、先制リーチです!」
藤田(池田華菜、宮永照が信頼する選手、どれほどの打ち手か…)
~~~~
池田(これからはライバルになって、華菜ちゃんと戦ってくれだし!)
吉留「」コトッ
池田「」スッ
ターン!
池田「ツモ、リーチ一発、メンチンドラ3!」
池田「裏が乗って…8000、16000!」
~~~~
アナ「な、なんと東一局、千曲東の池田華菜、いきなりの数え役満!」
アナ「親っ被りでA高校が飛び、千曲東の決勝進出が決まりましたー!」
~~~~
吉留「そんな…何もできなかった…」
池田(…みはるん、ごめんだし)
池田(覚悟はしていたけど、終わってから震えが止まらないし…)
福路「…あ、あのっ!」
池田「! キャプ…福路さん?!」
福路「素晴らしい試合…ありがとうございました!」
福路「私達の分まで…頑張ってください!」ウルウル
池田(キャプテン…)
池田「ありがとうございました! だし!」ギュッ
福路「お願いします…それでは」
池田(キャプテン…思いは確かに受け取ったし!)
~~~~
※しばらく休憩します。落ちたらそのときで
~~控え室~~
池田(風越のときも準決勝を勝ち抜いたけど…あのときより、吹っ切れた気持ちだし)
池田「みんな、帰ってきたし!」バタンッ
佳織「華菜ちゃん!」
照「華菜!」
田中「池田!」
上柿「先輩!」
※誰の胸に飛び込む? >>80 無効なら下
1.かおりん 2.てるてる 3.田中 4.上柿
2
池田「照先輩!」ギュッ
照「華菜!」ダキッ
池田「ありがとうだし…先輩がバトンを回してくれたおかげで、走りきれたし」
照「…華菜ならやってくれるって、信じてたから…だから私も走ってこれた。礼を言うのは私のほう」ナデナデ
池田「うにゃ…嬉しいし//」ナゴナゴ
佳織(華菜ちゃん、幸せそうだなあ…)ズキン
佳織(あれ、なんだろう…嬉しいのに、胸が痛いや)
田中(私も池田の先輩なんだがな…)
上柿(池田先輩はもっと後輩を可愛がってくれてもいいと思うんです…)
田中(ここはちょっと空気を読んでやるか)チラッ
上柿「」コクリ
田中「風越には勝ったけど、今日の試合、自分の力不足を痛感したよ」
上柿「そうですね…私も何もさせてもらえなかったし、反省するところが多いです」
照「? そんなことない、みんな今日は頑張った」
田中「明日に向けて少しでも成長するために、他校の牌譜を整理しようと思うよ」
上柿「そうですね。私たちも付き合いますよ、ね、妹尾先輩」
佳織「え、でも…」
池田「華菜ちゃんも付き合ってやるし!」
田中「いや、三人いれば十分だろう。二人はゆっくり休んでくれればいい」チラッ
上柿「そうですって、ね!」
照「まあ、そこまで言うなら…」チラッ
池田「ありがとうだし、それなら任せるし!」
~~~~
池田(それで、照先輩とふたりになったわけだけど…)
照「華菜とふたりきりも、久しぶり」ギュッ
池田「// せ、先輩、急に抱きしめるなし!」
池田(顔近いし! 息かかって恥ずかしいし!//)
照「やっぱり…華菜といると安心する。なんだか胸の奥があったかくなる感じがしていい」ギュウウウ
池田「せんぱい…」
照「不思議な気持ち…いままで誰かにこんな気持ちになったことない」
照「少し、このままいさせて」
池田(先輩、顔がほんのり赤くて、なんかいい匂いがするし…)
池田「わかったし…」
照「…準決勝を勝ち抜いたとき、凄く嬉しかった。勝つのがこんなに嬉しいと思ったのは初めてだった」
照「だけど、今はほっとしたって気持ちが強い…華菜と一緒の麻雀部が続いてくれて…」
照「でもこのまま勝ち続けても、全国が終わってしまったら…」
照「華菜が離れていっちゃうんじゃないかと思うと、怖い」プルプル
池田「先輩…」
照「ごめん、わがままだよね…」
池田(私は…)
※今なら照を口説けるかも? >>98 無効なら下
1. 照を口説く(セリフも)
2. 優しくなだめてやる
3. その他(内容も)
2
池田「先輩…華菜はいなくならないし。大会が終わっても、先輩のそばにいてやるし」
照「…本当?」
池田「本当だし!」
照「…卒業しても?」
池田「もちろんだし! 先輩との絆は永遠だし!」
照「…じゃあ、結婚してくれる?」
池田「もちろん…ってそれはちょっと飛躍しすぎだし!」
照「ふふ…冗談、華菜の反応は面白いな」ニコッ
池田「もう、せっかくいい感じで締めようと思ったのに台無しだし!」
照「まあ、私達にはそれが似合ってるんじゃないかな?」
池田「たまには最後までカッコつけさせてほしいし!」
照「…でも、華菜がいなくなると思うと寂しいのは本当」
照「…小さい頃、私は咲とずっと一緒に居られると思ってた。姉妹だから、ずっと一緒にいたから」
照「でも、ふとした拍子にバラバラになってしまった…」
池田「…私は、いなくならないし」
照「うん、分かってる…でも、そんなに強く約束してくれなくていい」
照「代わりに、お願いしたいことがある」
池田「…何でも言ってみるし、先輩のお願いなら聞いてあげるし!」
照「先輩じゃなくて…名前で呼んで欲しい」
池田「…それだけ?」
照「うん、今はそれだけでいい」
池田「…わかったし、照」
照「ありがと、華菜」
~~~
田中「結局気になって隠れて見てたけど、進展なしか」
上柿「あの二人には、あのくらいの関係がちょうどいいのかもしれないですね」
佳織(二人とも、仲がいいんだなあ)モヤモヤ
佳織(なんだろう…いいことなのに、素直に喜べない感じ)
佳織(これが”妬いちゃう”ってことなのかな)
~~~
照「華菜」
池田「どうしたし、照」
照「呼んでみただけ」
池田「なんだし、それ」ププ
照(…いつか来るかもしれない不安な未来)
照(…でも、あなたが名前を呼んでくれる、それだけで今は忘れられるから)
~~~
池田「…照、こうしてる間にも、田中先輩たちが他校の研究をしてるし!」
照「ああ…私達も負けてられないな。決勝に備えよう!」
田中(あ、良心が)グサッ
~~準決勝編・了~~
※しばし仮眠。起きたらたぶん再開。落ちたらまたそのうち
※保守、ありがとうございます
仮眠とかいいながら普通に寝ていた…猛省…これは猛省…!
申し訳ないが午後から出かけないといけなくて、帰ってくるまではちょっと書けないかも
戻ってきてスレ落ちてたらまた今日の夜か土日あたりにでも
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