ｱﾘｬｼﾀｰ

童貞「いつもと同じコンビニの唐揚げと缶チューハイか」ｶﾞｻｶﾞｻ

童貞「いつまでこんな生活しなきゃならないんだ？仕事もないし…」

童貞「…勉強だけは頑張ってきたつもりだったんだけとな」

『で、君は学生時代何をしてきたの？』

『え、帰宅部？冗談でしょ？』

『あのね、勉強だけできても意味ないの。コミュニケーション取らなきゃ』

『うちは体育会系しか取らないよ』

童貞「いい大学を出てもこれだもんな」ｷｭﾎﾟｯ

童貞「俺に未来はあるのか…」ｺﾞｸｺﾞｸ

童貞「…最近独り言が多くなったな…」ｶﾞｺﾝ

男「悩んでいるようだね」

童貞「！？」

童貞（何だこのおっさん！すげえガタイいいぞ）

童貞「な、何でしょうか？」

男「26歳フリーター、学生時代部活経験なし、大学でもサークルには参加していない…」

童貞「は、はぁ？」

男「…○○大理工学部卒業、成績はまずまず…交遊関係なし、両親は…」

童貞「何なんですか…？」

男「素晴らしい！我々は君のような人材を探していた！」

童貞「…大丈夫ですか？」

男「おっとすまん、自己紹介が遅れた…私は対サンタ国際連係組織の人材スカウトをやっている者だ」

童貞「そ、そうですか…」

男「信じられないのも無理はない、冗談にしか聞こえないだろうからな」

童貞「…俺、帰ります」

男「おっと！それは止めた方がいい」

童貞「………」ｽﾀｽﾀ

男「伏せるんだ！」ｼｭｯ

童貞「うわ！離してくださ…」

ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

童貞「ひぃぃ！！！」

ｻﾞｼｭ,ｻﾞｼｭ,ｻﾞｼｭ…

男「ほら見ろ、奴等のお出ましだ…」

童貞「や、奴等って…？」

男「サンタだ」

ｼｬﾝｼｬﾝｼｬﾝ…ｼｬﾝｼｬﾝｼｬﾝ…

『標的を確認』

『完全に包囲した』

童貞「な、なんだあのサンタ帽を被ったロボットみたいなのは！」

男「サンタだ」

『手を頭の後ろに！膝を地面につけ』

男「後ろに隠れてろ」

童貞「ひ、ひいぃ！」

『目標、従いません』

『よろしい、射殺しろ』