ミカサ「ツンデレ?」(286)
キャラ崩壊注意
古本屋
ミカサ(偶には一人で街を散策するのもいいものだ…)ペラ
ミカサ(まさか訓練所の近くにこんな古本屋があるとは…)ペラ
ミカサ(人が少ない割に、本の種類が豊富…)
ミカサ(それに図書室でもみないような珍しい本がたくさんある…)ペラ
ミカサ(まさしく穴場…)ペラ
ミカサ(今度エレンとアルミンにも教えてあげよう…)ペラ
ミカサ(それにしてもこの本はためになる…)ペラ
ミカサ(これに書かれているツンデレという技…)ペラ
ミカサ(これを実践すればエレンを振り向かせることもできるかもしれない…)ペラ
ミカサ(そうすれば………えへへ……///)
ミカサ(よし、買おう。寮に帰って今日は徹夜でこれを読み込もう)
ミカサ(そして明日から実戦に投入する…!)
ミカサ「これください」
店主「毎度ありー」
女子寮
ミカサ(なるほど…)
ミカサ(ツンデレというのは定義が多々あり、一言で表すのは難しいが…)
ミカサ(基本として素直になれない女の子のいじらしさ、というのがあると考えてよさそうだ)
ミカサ(か、勘違いしないでよね!~~から始まる台詞もそれの表れと言えるだろう…)
ミカサ(一見相手を冷たく突き放しているようにみえて、実は相手のことが大好きという…)
ミカサ(しかもそれを恥ずかしがって隠しているが全然隠せていない…みたいな…)
ミカサ(なるほど、これは中々可愛らしい…)
ミカサ(しかし、私がこれをやるということはは形だけのこととはいえエレンを突き放してしまうことになる…)
ミカサ(そんなことをしてエレンは泣いてしまわないだろうか…)
ミカサ(いや、しかし、戦わなければ…勝てない…!)
ミカサ(私は…この技術を持ってエレンを…)グッ
サシャ(ミカサ、あんなに必死になって何を読んでるんでしょうねえ)
朝食
エレン「相変わらずここのメシは不味いけどさあ」
アルミン「うん?」
エレン「こう寒くなってくると温かいスープがついてくるってだけでありがたいもんだよなあ」
アルミン「ああ、そうだね」クス
エレン「この前サシャがスープ零したときなんかこの世の終わりみたいな顔してたもんな」
アルミン「あはは、あったあった。でもサシャはスープ零したらいつでもそんな顔しそうだけどな」
エレン「はは、それもそうだな」
ミカサ「おはよう、アルミン」
アルミン「あ、ミカサ。おはよう」
エレン「おはよう、ミカサ」
【理想】
ミカサ「べ、別にエレンに挨拶したわけじゃないんだけど///」
ミカサ「仕方ないから私も挨拶してあげるわよ!お、おはよう!///」
【現実】
ミカサ「勘違いしないでほしい。別にエレンに挨拶したわけじゃない」
エレン「」
アルミン「」
アルミン(ど、どうしたんだミカサ!?なんか機嫌でも悪いのか!?)
アルミン(それとも僕が知らないうちにエレンが何かやらかしちゃったのか!?)
エレン「あ、そ、そうだったのか。なんか悪いな」
ミカサ「別に、分かってくれるならそれでいい。早く食膳を受け取って席に着こう」
エレン「あ、ああ、そうだな」
アルミン(素直に謝っちゃったよ!あまりに予想外の言葉に思考能力を失ってしまったのか、エレン!)
アルミン「ねえ、エレン?キミ、ミカサに何かしたの?」コソコソ
エレン「何もしてねえ、っていうか昨日お前と一緒にメシ食ってからミカサは一回も会ってねえよ」コソコソ
アルミン「嘘だ、何もしてないのにミカサがキミにあんな態度をとるもんか」コソコソ
エレン「ホントだって、俺だって何がどうなってるかわかんねぇんだよ」コソコソ
ミカサ「二人で何を喋ってるの?」
アルミン「た、大したことじゃないよ!ちょっと今日の訓練のことでね!」
エレン「あ、ああ全然つまんねえことだよ!」
ミカサ「そう…あ、あそこがちょうど3人分空いている。今日はあそこに座ろう」
エレン「おお、そうするか」
ミカサ「アルミンはどこに座りたい?」
アルミン(とりあえずミカサとエレンには隣になってほしいから…)
アルミン「そうだね、じゃあ僕はここにするよ」ガタッ
ミカサ「では私はここに座る」
エレン「じゃあ、俺はここだな」
ミカサ「待って」
エレン「え?」
ミカサ「エレンはまだ座らないでほしい」
アルミン(ど、どういうことだ。やっぱり何か怒ってるのか!?今度は何をするつもりなんだミカサ!)
アルミン(自分の食膳を机において、自分は席を立ったー!)
アルミン(そしてそのまま布巾を取りに行って……)
アルミン(拭きだしたー!エレンの席の部分を布巾で拭きだしたー!)
アルミン(ピッカピカだー!エレンの座る部分だけピッカピカーだー!明らかに不自然レベルでピッカピカだー!)
アルミン(そして何かミカサが袋から布を出して……エレンの使うテーブルの部分に!敷いたー!)
アルミン(白地のキレイな布に、派手過ぎない花柄の刺繍が入っている!)
アルミン(これは、ランチョンマットだー!なんで訓練兵の食事にそんなの用意してるんだミカサ!)
アルミン(そしてランチョンマット敷き終わったミカサが、エレンのために椅子を引いて)
アルミン(エレンの椅子の埃を払った!しかもそのあげくに自分のハンカチを椅子に敷きやがったー!)
アルミン(なんだ、これ過保護ってレベルじゃねー!執事かお前は!)
エレン(え……え……?)オロオロ
アルミン(エレンまでオロオロしてるー!?)
アルミン(どうしよう、さっきあんな冷たい態度をとったミカサの一転した過保護っぷりに動揺を隠せていないぞ!)
アルミン(まあ僕もそうだけどね!ミカサが何したいのか、全然わからないもん!)
ミカサ「どうしたの?エレン、座らないの?」
エレン「あ、もう座っていいのか。そうだな。そうさせてもらうよ」
エレン「お、俺のために色々してくれてありがとな、ミカサ!」
アルミン(お、おー!)
アルミン(す、すごい!あのエレンがミカサに素直にお礼を言った!ミカサはこれを狙っていたのか!?)
【理想】
ミカサ「べ、別にエレンのためにしてあげたわけじゃないんだから!か、勘違いしないでよね!///」
【現実】
ミカサ「勘違いしないで。別にエレンのためにしたわけじゃない」
ミカサ「ただおばさんにエレンのことを頼まれたからしてあげてるだけ」
エレン「そ、そうか。悪いな」シュン
ミカサ「別に。さっきも言ったけどわかってくれるならいい」
アルミン(さっきのが狙いじゃなかったぽいーーーー!?何がしたいんだミカサー!!)
エレン「よ、よしそれじゃあメシをいただくとするか!早くくわねえと折角のスープが冷めちまうからな!」
アルミン「そ、そうだね。そうしようか!」
エレン「いやー、寒い朝は温かいスープが身にしみるなー!」
ミカサ「エレン、そんなにスープがほしいなら私のをわけてあげよう」
エレン「え?いいのか、ミカサ」
【理想】
ミカサ「わ、私このスープちょっと口に合わなくてね、べ、別にホントは食べたいけどエレンのために我慢してることじゃないからね!///」
【現実】
ミカサ「このスープは私の口には合わない」
ミカサ「私が残して捨てられてしまうよりはエレンがもらったほうがマシになると思っただけ。エレンのためでは断じてない」
アルミン(冷たーーーーい!物凄く冷たーーーーーい!)
アルミン(スープの温かさなんて吹っ飛んでしまうくらい冷たーーーーい!)
アルミン(ミカサが完全に無表情だから余計に冷たく感じるよ!僕まで寒気がしてきたよ!)
アルミン(エレンもスープがもらえる喜びよりもミカサへの恐怖の方が勝っちゃってるよ!)
アルミン(いつもよりやってることは過保護なくせに態度が冷たすぎるよ、何がしたいの本当に!)
ミカサ「いらないの?」
エレン「あ、ああ、そうだな。お前がいらないなら俺がもらうよ。ありがとな」
ミカサ「だから勘違いしないでと言っている。私はエレンのためにやっているわけではない」
エレン「そ、そうだったな。悪い」シュン
アルミン(さっきまであんなに美味しそうに食べてたのに…またシュンとしちゃった…)
アルミン(エレン、キミホントにミカサに何もしていないのかい?)
こんな感じで誰か乗っ取ってくれていいんですよ
立体機動訓練
ミカサ「エレン、ちゃんと装備の点検はした?」
ミカサ「ベルトはきちんと締めた?刃の手入れはちゃんとされてる?」
ミカサ「ガスはちゃんと適量を補充してある?入れすぎても少なすぎてもダメだよ?」
ジャン(チッ、折角ミカサと同じ班になれたってのに。なんで死に急ぎ野郎まで同じ班なんだよ!)
ジャン(ミカサはエレンの野郎にベッタリだしよー。朝食のときに妙な雰囲気だったから…ちょっと期待してたんだけどな…クソ…)
サシャ(ミカサは相変わらずですねー、今朝のアレは何かの間違いだったんでしょうか)
エレン「うるせえな、言われなくてもそれぐらいわかってるってんだよ」
ジャン(チッ、ミカサにあんなにかまわれやがって、うらやましい野郎だ」
エレン「いちいち俺の心配ばっかしてねえで自分の装備を点検した方がいいんじゃねえのか?」
【理想】
ミカサ「は、はぁ!?何言ってんの!?エレンのことなんて全然心配してないし!///」
ミカサ「ただ、エレンに怪我とかされたら同じ班の私に迷惑がかかるから言ってるだけなんだからね//勘違いしないでよ、バカ///」
【現実】
ミカサ「何を勘違いしてるの?」
ジャン(ん?)
サシャ(おや)
ミカサ「私はエレンの心配なんてしていない。ただエレンが怪我をすれば私達に迷惑がかかるから言ってるだけ」
ジャン(よっしゃあああああああああ!!)
サシャ(えええええええええ!?)
ジャン(そうか、そうかそうかそうかそうか!ついに死に急ぎ野郎に愛想をつかしてくれたんだなミカサ!)
ジャン(そうだ、そいつじゃお前を幸せにしてやることはできねえ、お前を幸せにしてやれるのは、この俺のような男なんだ!)
サシャ(ど、どうしちゃったんですかミカサ、昨日まではあんなにエレンと仲良しだったじゃないですか、そんなこと言ったらエレンも怒っちゃいますよ!)
エレン「そ、そうだよな。みんなに迷惑かけちゃあいけないよな」
エレン「もう一度装備を見直してみるよ、ごめん」シュン
サシャ(意外!それは素直!)
サシャ(怒らないんですか?そんなこと言われて怒らないんですか?)
サシャ(普段の貴方なら俺はお前の弟じゃねえぞ!とか言って怒ってますよね?)
ミカサ「わかればいい」
サシャ(ミカサも凄くドライですし、んー、どうしちゃったんでしょうね二人とも)
サシャ(ミカサが昨日読んでいた本と何か関係があるんでしょうか)
対人格闘訓練
エレン「うりゃ!」ブン
アニ「悪し」パシッ
エレン「ハッ!」
アニ「悪し」パシッ
エレン「たあっ!」
アニ「悪し」パシッ
エレン「うおお!」
アニ「悪し」パシッ
エレン「チックショー!全然通じねえ!」
アニ「動きに無駄が多い……にもかかわらず一点にばかり気をとられすぎる」
アニ「逆なんだよ」
エレン「逆って言われてもなあ……」
エレン「言葉だけでわかれば苦労してねえって…」
アニ「そうだね、じゃあ今度は私から攻めてやるよ」
エレン「は?」
アニ「私の動きを捉えられるよるになる頃にはあんたにもそれが分かるさ」タックル
エレン「ちょっ!」
アニ(油断してたね)オサエコミ
アニ「集中力が足りないね、あんた今私の動きに殆ど反応できてなかったよ」
エレン「そんな急にこられたら反応なんてできるわけねえだろ!」
アニ「へえ、あんたは巨人がいきなり襲ってきてもそう言い訳するの?」
エレン「チッ」
アルミン「エレン!アニ!あぶない!」
エレン「え?」
アニ「チッ」
ライナー「ぐはっ!」
エレン「ぐえっ!」
エレン「な…なんでライナーが降ってくるんだよ…」
ミカサ「……」
エレン「ミカサ!お前がやったのか!?なんでこんなことするんだよ!」
【理想】
ミカサ「そ、それはエレンがアニと……う~~~そ、そんなことどーだっていいでしょ///」
ミカサ「私とライナーが訓練していたらたまたまライナーが吹っ飛んだだけなの!///」
【現実】
ミカサ「理由なんてない」
ミカサ「ただライナーと訓練をしていた私がなんとなくライナーを投げ飛ばしたい気分になった。ただそれだけ」
ミカサ「エレンには関係ない」
エレン「いや、確かに関係ないけど……ごめん……」
エレン(どうしたんだ…今日のミカサは……なんか怖いぞ……)
アニ(何考えてるんだ…ミカサのヤツ……)
女子寮
ミカサ(今日一日、この本に書かれているツンデレという技術を行使してみたが……)
ミカサ(これは使える…!)
ミカサ(普段なら私がエレンの世話をしようとすると疎ましがるのに)
ミカサ(今日はちゃんと受け入れてくれたしお礼まで言ってくれた!)
ミカサ(それにエレンの混乱している様子…)
ミカサ(あれは普段とは違う私の一面をみたことでどきまぎしているに違いない…)
ミカサ(ふふふ……///)
サシャ(ミカサ…昨日と同じ本を読んでますね……やっぱりあの本に秘密があるんでしょうか…)
アニ(サシャのヤツ…ミカサの方をじっとみて……あいつもミカサが何をしようとしてるのか探ろうとしてるのかな…)
クリスタ「ミカサー!よかったら一緒にお風呂行かない?」
ユミル「クリスタ、ミカサなんて誘う必要ないだろ?私と二人でいいじゃないか」
クリスタ「えー、だって今日はせっかくお風呂に浸かれるんだよ?みんなで入ったほうが絶対楽しいよ」
ミカサ「ああ、もうそんな時間か。クリスタがよければ私もご一緒させてもらおう」
ユミル「私はよくないんだけどな」
クリスタ「もう、そんなこと言わないの!アニとサシャもよかったら一緒にどう?」
アニ「私は遠慮しておくよ。あとで人がいない時間にゆっくり入らせてもらうさ」
サシャ「あ、私も今疲れちゃってるので…お誘いは嬉しいですがあとにさせていただきます」
クリスタ「そっか、残念だなあ。じゃお先にお湯いただいてくるね」
サシャ「いってらーしゃい」
アニ「いってらっしゃい」
バタン
アニ「……」
サシャ「……」
サシャ(アニがいなければミカサのベッドで本を漁ることができるんですが…)
サシャ(んー、都合よくアニがご不浄にでもいってくれませんかねえ)
アニ(とか考えてるんだろうね。ここは私から声をかけてやるか)
アニ「ねえ、あんた」
サシャ「は、はい!なんでしょう!」
アニ「そんなにビックリすることはないだろ…」
サシャ「あはは、そうですね。ごめんなさい」
アニ「まぁ、そんなことはどうでもいいんだけど」
アニ「あんたが部屋に残ったのは疲れてるからとかじゃないだろ?」
サシャ「なんのことです?」
アニ「ミカサが何しようとしているのが探ろうとしてたんだろ?」
サシャ「」ギクッ
サシャ「さ、さー、何のことですかねー」
アニ「隠すことないよ。私も同じだから」
サシャ「へ、そうなんですか?」
アニ「対人格闘訓練中にいきなりわけのわからないこと言われてね。そっからちょっと気になってるのさ」
アニ「夕食のときもエレンたちとギクシャクしてるみたいだったしね」
サシャ「どっちかといえばエレンとアルミンが一方的にミカサの対応に困っている感じでしたけどね」
アニ「まぁ、そこらへんはどうでもいいさ。とりあえず私はミカサの狙いを確かめて私に被害が向かないようにしたいんだ」
アニ「あんた、部屋に入ってからずっとミカサの方見てただろ、なんかわかったの?」
サシャ「確信はないんですがね、ミカサは昨日からある本を読んでいたんです」
サシャ「多分、今日のことはその本に影響されてのことだと思うんですよね」
アニ「へえ、じゃあ私たちもその本を読んでみればいいってわけだ」
サシャ「はい!その通りです!」
サシャ「いやー、アニがいたんじゃ本は読めないって諦めかけていたんですが」
サシャ「アニも共犯になってくださるようで助かります!」
アニ「そんなお世辞はいいからさっさと探すよ、時間はそんなにないんだから」
サシャ「クリスタといれば長話に巻き込まれるから大丈夫だと思いますが…」
サシャ「確か…桃色の表紙をしていたから…ええーっと……これ、これですよ!」
アニ「どれどれ……ツンデレの極意……?」
アニ「ツンデレ?」
サシャ「なんですかツンデレって」
アニ「私も知らない…」
サシャ「アルミンなら知ってますかね」
アニ「さあ、どうだろうね。まぁ、とりあえずこの本を読めばツンデレについてわかるんだろうから」
サシャ「そうですね!まずは読んでみましょう!」
アニ(はやくはやく!)
サシャ(うー!よし!入りました!)
バタン
クリスタ「はーサッパリしたー」
ユミル「お先にいただいたぞ」
ミカサ「いいお湯だった…」
アニ「おかえり」
サシャ「結構早かったですね」
ユミル「そうか?一時間ぐらいは風呂にいたけどな」
アニ(そんなに経ってたの!?)
サシャ(本に夢中になってて気付きませんでした!)
サシャ(ほら、いつもお二人でいると2時間ぐらい入ってるじゃないですか」
ユミル「そんなわけねーだろ、バカ」
クリスタ「ふふふ」
ミカサ「ふー…」
ミカサ(ん?)キョロキョロ
ミカサ(本の市が微妙にズレている気がする…)
ミカサ(気のせい…?)
サシャ(ミカサが微妙に怪しんでる気がしますね…)
アニ(どんだけ勘が鋭いんだあいつは…)
アニ「じゃ、私らもいくとするかね」
サシャ「そうですね、そうしましょうか)
アニ「先に寝ててもいいからね」
クリスタ「わかった、いってらっしゃい」
ミカサ(私も今日は早めに寝よう……そして明日も私のツンデレで……!エレンを…攻める…!)
朝食
アルミン「ねえ、ホントにエレンはミカサに何にもしてないの?」
エレン「あー!お前もしつこいな!何もしてないって何度も言ってるだろ!」
アルミン「でも、エレンが何もしていないならミカサのあの態度はありえないよ…」
ジャン「はっはっはー!そんな難しく考えることはねえって!」
ジャン「単にミカサも世間を知ってもっと広い視野で男をみることができるようになったってだけさ!」
ジャン「死に急ぎ野郎なんかについていっても自分が幸せになれねえことがわかったんだろうよ!」
エレン「まあ、それはその通りかもしれねえけどな」
ジャン「お、なんだよ。自分でちゃんとわかってるじゃねえか。ま、ミカサのことは俺に任せておけ、ちゃんと幸せにしてやるからよ」
エレン「いや、広い視野で男をみるようになったらお前を選ぶことはねえだろ」
ジャン「なんだとこの野郎!」
アルミン「やめなよ二人とも!」
ミカサ「おはよう」
アルミン「あ、おはようミカサ」
ミカサ「ジャンとエレンはまた喧嘩してるの?」
エレン「うるせえ、お前には関係ないだろ」
【理想】
ミカサ「わ、私だって好きでエレンなんかの心配してるんじゃないわよ///」
ミカサ「わ、私たちは家族だから//仕方なく心配してあげてるだけなんだからね///」
【現実】
ミカサ「関係ある。私とエレンは家族、エレンがくだらないことで喧嘩すれば私まで白い目でみられる」
ミカサ「わかる?」
アルミン(冷たーーーーーい!!)
アルミン(冬の朝の冷気よりも遥かに冷たーーーい!)
アルミン(どうしたの?ホントにエレンのことを嫌いになっちゃったの!?ミカサ!?)
エレン「……ごめん……」シュン
アルミン(謝ったーーー!またシュンとしながら謝ったーーーー!)
ミカサ「喧嘩をやめてくれるならそれでいい。」
ミカサ「さあ、食膳を受け取りにいこう」
ジャン「な、なあミカサ、俺も一緒に食べていいか?」
アルミン(凄いな、ジャン!まるであの永久凍土のように冷え切った目をしたミカサをみてそんな風に攻めることができるのか!)
アルミン(ちょっと見直したよ!)
ミカサ「別に…席が4人分あまっていればそこに座ってくれてもかまわない」
ジャン「おう、ありがとな!」
ジャン(エレン、あんな態度をとりながら俺にはこれ…やっぱりこれは脈アリなのか!)
以下アルミンの日記より一部抜粋
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そのあとミカサは昨日と同じようにエレンの机にランチョンマットを敷いたり、エレンが座りやすいように椅子を引いたりしていた
少し慣れてきたのか昨日より手際がよかったように思えた
ジャンがその様子を複雑な顔をしながら眺めていたが
エレンがお礼のお礼に対しミカサが勘違いしないでと返したところで喜色満面の笑みを浮かべていた
エレンはどうすればいいのかわからずにいるようだった。僕もどうすればいいのかわからない
とりあえず今日の訓練が終わったらミカサと話してみよう。そう決意した瞬間だった
────────────────────────
サシャ「パァン!」
────────────────────────
突然現れたサシャがエレンのパンを奪っていったのだ
────────────────────────
アルミン(何やってるんだ、サシャーーーーーー!)
アルミン(こっちはミカサだけで精一杯なんだよ!キミはいっつもコニーからパンを奪ってるじゃないか!)
アルミン(なんで今日に限ってこっちに来るんだチクショー!)
アルミン(ん?パンを奪ったサシャがくるっと回ってこっちを向いたぞ、いつもなら食べ物を奪ったあとは疾風の如く逃げさっていくのに!)
サシャ「か、勘違いしないでくださいよ!」
サシャ「私がエレンのパンを奪ったのはエレンが好きとかじゃなくてただお腹がすいてパンを食べたかっただけなんですからね!」
サシャ「お、お腹が空いて仕方なく奪ってあげただけなんですから!」
アルミン「」
ミカサ「」
ジャン「」
アルミン(何を言ってるんだこのバカはーーーーー!!)
アルミン(勘違いする要素なんか何もないよ!)
アルミン(そりゃキミがパンを奪うのはパンを食べたいからだろうさ!
アルミン(1000人いたら999人がそう思うよ!残りの一人はバカだからって思うだろうよ!)
エレン「そ、そうなのか。ごめんな」
アルミン(謝ったーーーー!また謝ったーーーー!普段ならこんなことされたら絶対怒るのに!どうなってるんだ!)
アルミン(ハッ、まさか昨日からのミカサのせいで『勘違いしないでよね』ってワードに対して自動的に謝るように刷り込まれてしまったのか!?)
サシャ(ふふふ…私の思ったとおりですね…!)
サシャ(昨日のミカサとエレンを見て、そしてミカサの持っていた本を読んで確信しましたよ!)
サシャ(ツンデレというのはズバリ!普通なら相手が怒るようなことをしても怒られないための技術です!)
サシャ(か、勘違いしないでよねとか仕方なく~~してあげただけなんだからという言葉を使うことで殿方の怒りを削ぐのです!)
サシャ(だからミカサは昨日エレンに色々しても怒られなかったんですね!)
サシャ(ふふふ…これは素晴らしい技術ですよ……これでしばらくの間パンに困ることはありません!)
とりあえずここまで
オチまでは考えてあるから自分で書く
ペラペラ…
アニ(なるほど…)
サシャ(これがツンデレというものですか……)
アニ(ミカサはこれをやりたかったわけね…)
サシャ(ですが……)
アニ(正直…失敗してると言わざるをえないね…)
ペラペラ…
アニ(しかし……ミカサに失敗は抜きにしても……)
サシャ(これはなかなか使えますね…!)
コツ…コツ…コツ…
アニ「しまった!帰ってきた!サシャ早くそれしまって!」
サシャ「わかりました、アニは先に戻っててください!」
アニ「あんたも早くしなよ」
サシャ「はい!」
サシャ(う~~~本棚がいっぱいでなかなか入りません!)
アニ(ふーん……)モグモグ
アニ(サシャのヤツ、早速ツンデレを使ってきたか…)モグモグ
アニ(ミカサのあれよりは大分マシだけど…)ゴクゴク
アニ(それでもやっぱり根本的な部分で勘違いしてるみたいだね)モグモグ
アニ(ツンデレっていうのはもっと効果的な使い方があるのさ)モグモグ
アニ(それを対人格闘のときにミカサとサシャ……それと死に急ぎ野郎に存分に見せつけてあげるよ…)モグモグ
アニ(しかし今日のご飯は美味しいなあ……)
~対人格闘訓練~
アニ(ここら辺でふらついていれば…あいつが声をかけてくるはず…)
エレン(えーっと、アニはどこだ?)キョロキョロ
ミカサ「エレン、まだペアが決まってないの?」
ミカサ「ペアが決まってないなら、しょうがないから私が特別に組んであげてもいい」
エレン「いや、別にいいよ。アニと組むし」
ミカサ「えっ?」
エレン「お、いたいた、アニー、また組んでくれよー!」
アニ(ほらね)
アニ「私は別に構わないけど、あんたさっきサシャにご飯取られてただろ、力入るの?」
エレン「お、なんだ?心配してくれてるのか?」
アニ「そんなんじゃないよ、ただ私と訓練してるときに倒れられたら迷惑だからさ」
エレン「なに、一食抜いたぐらいなら問題ねえよ。さ、やろうぜ」
アニ「ふふ、怪我してもしらないよ」
エレン「上等だ、かかってこい!」
ミカサ(エレン、何で私の誘いを断るの?)
ミカサ(昨日今日での私のツンデレ攻勢によりエレンは既に私にメロメロだと思ったのに…!)
ミカサ(くっ…!まさかあれだけツンデレを受けてまだ私の気持ちに気付かないなんて…流石エレン、手ごわい…!)
ミカサ(なら、次からはさらにツンとデレを激しくぶつけていくしかない…!)ギリギリ
アニ(ふふ、ミカサのヤツ、随分と悔しそうにこっちをみてるね)
アニ(でも、あんたが本当に悔しがるのはここからだよ…)
アニ(私が、あんたが身につけるのことができなかった…真のツンデレってヤツを見せてあげるよ…!)
エレン「どうした、アニ?早く来いよ」
アニ「ああ、ごめんごめん。今行くよ」
エレン「おう!」
アニ「吸ぅーーーーーーーーーーーーーーーーー」コォォォォォォォォ
エレン(なんだ、あの呼吸法は…あんなの見たことないぞ、何を狙っている?)
アニ「エレンの…」ダッ
実況『アニ選手、腰を落とし、エレン選手の足元に斬り込んでいく!』
エレン(タックルか!?)
エレン(速い!だが、動きが直線的すぎる!)
エレン(この程度なら左の直突きでカウンターを…!)シュッ
実況『エレン選手のカウンター!これは入るか!』
アニ(残念、読みどおりだよ)
アニ「バカ!」バキィッ
実況『アニ選手のハイキックーーー!エレン選手の左直突きを上半身の捻りで回避!そしてその勢いを利用しエレン選手のコメカミに右ハイキックが炸裂ーーーーー!』
エレン「がはっ…!」
エレン(なんだ、何が起きた!?今の一撃は確かにアニを捉えたはずだったのに…!)
アニ(ふふ、完全に虚を付いたみたいだね)
アニ(何が起こったのかわからないって顔してるよ)
アニ(その隙…!逃がさない…!)
アニ「この…!」
実況『人中!』
エレン「ぎゃっ!」
実況『喉!』
エレン「かはっ」
実況『水月!』
エレン「ごあっ」
アニ「鈍感男ッ!」
実況『金的ィーーーーーーーッッッ!!』
エレン「ッッ~~~~~~~~~~~~!?」
実況『正中線四連撃ィィィィィーーーーーーーーッッ!!』
エレン(き、効いた~~~~~~~~!)
エレン(アニの野郎、マジで容赦がねえな!)
エレン(だが、このくらいじゃなきゃ訓練にならねえ!)
エレン(しかし、さっきからバカとか鈍感とかなんのことだ)
アニ(あれで倒れないか、流石だね)
アニ(ま、そうじゃなきゃつまらないけどね!)
アニ「エレンなんて!」
アニ(パンチがあたる瞬間に…!)
アニ(肩、肘、手首を回転させて威力を増強したパンチを…!)
実況『エレン選手がガードを固めつつ、ダッシュして距離をつめる!』
アニ(心臓に!)
実況『エレン選手、強烈なアッパー!しかしアニ選手それを紙一重でかわすーーー!」
アニ(叩き込む!)
アニ「もう知らない!」
実況『ハートブレイクショットォーーーーー!』
エレン「くっっっ!」
エレン(またいいのもらっちまった…!)
エレン(だが、まだやれる、手を伸ばせばアニに届く)
エレン(手を…伸ばせば…!)
エレン(手を…!)
エレン(……!?)
エレン(体が…うごかねえ…!?)
アニ(ハートブレイクショット、心臓に拳を打ち込むことで強制的に相手の動きを止める技さ)
アニ(次の大技を決めるには少し止まってもらう必要があるんでね)
アニ「エレンなんて…!」
実況『おっとアニ選手、エレン選手に向けて左手をかざしたー!」
アニ(左手に内功を集中し)
アニ(強烈な踏み込みをもって自分の体重を何倍にもしたような威力の掌底打放つ!)
アニ(通!)
アニ(背!)
アニ(拳!)
アニ「大ッッッッ嫌い!!!!」
実況『強烈な一撃ィィィーーーーーーッッッ!』
実況『エレン選手が豪快に吹っ飛ぶゥゥゥーーーー!』
エレン「ッッッ~~~~~~~~~!?」
エレン(なんだ、こりゃあ…!?)
エレン(体の外側だけじゃない…内側…!内臓が焼けるようにいてえ…!)
アニ「はぁ……はぁ……」
アニ(くぅぅ~~~~~~~~)
アニ(気っ持ちいいぃぃ~~~~~~~~)
アニ(やっぱ憶えた技はたまには思いっきり使ってあげないとダメだね!錆付いちゃうよ!)
アニ(あぁぁ~~~~~気っ持ちよかったぁぁぁ~~~~~~~~)
アニ(ミカサもサシャもわかってないね、ツンデレっていうものの本質を)
アニ(ツンデレっていうのはね、バカバカ!とか大ッ嫌いとか言いながら男を殴ることで)
アニ(自然な形で暴力をふるって相手や周りから非難を受けないようにするための技なのさ!)
アニ(ツンデレヒロインが男に雷を落としたり星になるまで蹴り飛ばしたりハンマーで思いっきりブン殴っても誰にも怒られないのはそういうことなのさ!)
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
ライナー「」
ベルトルト「」
ジャン「」
マルコ「」
クリスタ「」
ユミル「」
コニー「」
サシャ「」
アルミン「」
キース「」
全員(なんじゃああああああ!?ありゃああああああ!?)
ライナー(なんだアレ、あんな技俺たちでもみたこねえぞ!?)
ベルトルト(え?人って掌底であんなに吹っ飛ぶの?え?なにあれ?今エレン10Mぐらい吹っ飛んでたよ?あれ、これ夢?)
ジャン(おいおいおいおいおいおい!?あれはシャレにならねえだろ!?コメカミにハイキックってだけでもヤベエってねえのによ!?)
マルコ(そのあと急所に4連撃!しかも股間にまでとか!アニのやつ本気でエレンを殺す気か!?)
クリスタ(怖い…!アニ怖い…!何今の情け容赦の一切見えない連続技!特に心臓への一撃なんてみててこっちまで胸が苦しくなったよ!怖い…アニが怖いよ…!)
ユミル(あ、あいつ、まさかあんな殺人技を容赦なく叩き込めるようなヤツだったとは…うん、私の目をもってしても見抜けなかったぜ…もうあいつをからかうのはやめよう)
コニー(アニのやつ、大嫌いとか言いながら殴ってやがったけど、あいつに嫌われたら俺もあんな目にあうのか!?うわああ!いやだ!)
サシャ(ふむ、エレンのバカとか言いながら殴るってことはアレもツンデレの一種なんですね!私には及びませんが早速浸かってくるとはアニもなかなかやるじゃあないですか!)
アルミン(……半端じゃない…最後の掌打…あの踏み込みでアニの足元の地面が凹んでる、どんな脚力してんだよ、アニ…)
アルミン(っていうかあんな連撃を受けたらいくらエレンでも……ってヤバい!あんな光景を見せられたらミカサが!)
キース「」
アニ(うーん、次はどんな技いれようかなー、マッハ突き?剛体術もいいかな?それとも思い切って北斗剛掌波なんて使っちゃったりして!?)
アニ(あー、ツンデレと一緒に技を振るえばなんでも許されるから色々やりたいことができて困っちゃうなー!)
タタタタタタタタタ
ミカサ(エレン!大丈夫なの!くっこんなことなら最初から私が組んでおくべきだった!)タタタタタタ
ミカサ(アニが既に人間兵器の域に達しているとは…!この私の目をもってしても見抜けなかった!)タタタタタタタタタ
ミカサ「エレン!」
エレン「・・・・・・」
ミカサ「エレン、お願い!目を開けて!」
エレン「ミ……カ……サ……?」
ミカサ「無理に喋ろうとしてはダメ、今はゆっくり休んでいて、すぐに医務室に連れていってあげるから」
エレン「そっか……はは…は…」
ミカサ「どうしたの?エレンなんでこんな時に笑うの?」
エレン「はは…ごほっごほっ…悪い…な…」
エレン「最近、なんだか……お前に冷たくされてるような……気がしてたからさ…」
エレン「だから……こうやってお前に心配…されるのが……なんだか嬉しくてさ……」
ミカサ(…エレン…)
アルミン(ミカサ……昨日今日とよくわからないことをしてたけど…!やっぱりキミはエレンのことを大切に思ってるんだね!)
ミカサ(・・・・・・はっ…・・・しまった!)
ミカサ(今はエレンに対してツンデレをしているのだった!エレンが心配ですっかり忘れてしまっていた!)
ミカサ(ここからなんとかツンデレで盛り返さなくては!)
【理想】
ミカサ「バ、バカ!///こんなときに何言ってるのよ!そんなこという余裕があるなら一人でいきなさいよ!///」
ミカサ「もう…心配して損しちゃった・・・///」
【現実】
ミカサ「そんなくだらないことを言えるなら私が医務室に運ぶ必要はなさそうだ。自分で歩いていくといい」
ミカサ「心配して損をした」
エレン「」
アルミン「」
アルミン(冷たい…!そして酷い…!まさに冷酷!)
アルミン(しかも今回は一旦持ち上げて落としにかかってきたから…)
エレン「……」ウルウル
エレン「……」ゴシゴシ
エレン「あ、ああ、そうだな。この程度でお前の手を借りるわけにはいかないよな」
アルミン(やっぱり!少し涙目になってるよ!そうだよね!そりゃそうだよね!)
アルミン(唯一の家族にあんな態度とられたら泣きたくもなるよね!よくこらえたよ!えらい!エレンえらいよ!)
保守ありがとうございます。
そろそろもう少し早いペースで進められると思いますので
よろしければお付き合いお願いいたします。
エレン「……くっ……」
エレン(チクショウ、全身にひびが入ったみたいだ…)
エレン(けど…巨人を駆逐するなら…この程度の怪我に負けてられねえよな…!)
エレン(自分の足で…歩かないと…!)
ライナー(凄いな、あいつ。あれだけアニの攻撃を受けたのに)
ベルトルト(しかも、その後ミカサにあんなに冷たく突き放されたのに)
マルコ(まだ立ち上がることができるのか)
ジャン(はっ、普段から大口叩いてやがるのは伊達じゃねえってか)
ミカサ(うん、我ながら素晴らしいツンデレだった。今のはエレンにかなり効いたはず)
ミカサ(それにああいえばちゃんとエレンも医務室に……医務室に……あれ……?)
ミカサ(そっちは医務室じゃない)
ミカサ(エレン、なんで医務室じゃなくてアニの方に足を進めてるの?)
エレン「はあ…はあ…」
アニ(通背拳を受けてまだ動けるとはね)
アニ(全く、あんたも根性だけは大したもんだね、敬意を表すよ)
アニ(だけど、やっぱりバカだね、こっちに向かってくるって事はまだ私とやるつもりなんだろ?)
アニ(そんなボロボロの体でさ)
アニ(倒れたままならそのまま放っておいてやろうかとも思ったけど)
アニ(そっちから向かってくるなら容赦はしないよ)
アニ(とことんまで、私の技と…ツンデレの…実験台になってるもらう!)
エレン「アニ……」
アニ「まさか、あれを食らって起き上がれるヤツがいるとは思わなかったよ」
エレン「……」
アニ「で、わざわざこっちまで来たってことはもう一回私の技を喰らいたいってことだよね」
アニ「いいよ、あんたが満足するまで付き合ってやるさ」
アニ(ここまで言えばエレンも乗ってくるはず…!そうしたらまた私のツンデレを叩き込んで…!)
エレン「いや、違う」
アニ(え?)
エレン「俺はただ、お前に謝りたかっただけだ」
アニ(え?なんで?あんたは別に悪いことしてないでしょ?)
エレン「悪いな、俺、バカだからさ、お前にそんなに嫌われてるなんて思いもしなかったんだ」
アニ(何言ってるのこいつ?)
エレン「それなのに、俺はいつもいつも格闘術を教えてくれってお前につきまとっちまってさ」
エレン「そりゃそうだよな。はじめの何回かは我慢できても、嫌いなヤツにずっと付き合わされたら我慢の限界も来るよな」
アニ(いや、ホントにいやだったら最初から断るけど)
エレン「お前にバカとか大嫌いって言われて、思いっきり殴られてやっとお前に迷惑かけてたってわかったよ」
アニ(え?そんなこと別に言ってな……いや、言ったわ、私が思いっきり言ってたわ)
エレン「悪かったな…今まで我慢させちまってさ…」
アニ(別に我慢とかはしてなかったけど)
エレン「安心してくれよ、俺はもう二度とお前と組もうとはしないからさ」
アニ(え!?)
エレン「今度からはお前も好きなヤツと組んでくれよ」
エレン「今までありがとな、それじゃ」
アニ「え、ちょ…!」
アニ(なんで、なんでこんなことになるの?)
アニ(私のツンデレは完璧だったはず)
アニ(そしてあの本ではツンデレをしてこんな風になったヤツなんていなかったのに!)
アニ(何でエレンは私から離れていったんだ…?)
アニ(まさか……)
アニ(ツンデレが……)
アニ(私のツンデレが完璧じゃなかったっていうの?)
アニ(完璧でなかったが故にエレンに離れる隙を与えてしまったということなの?)
アニ(ふふ……)
アニ(ふふふ……)
アニ(ツンデレなんて楽勝だと思っていた…)
アニ(その傲慢の報いかね……)
アニ(面白いじゃないか)
アニ(いいよ、こうなったら私も本気でツンデレを極めてやるよ)
アニ(そして今度は…)
アニ(逃げる隙なんて与えない!)
訓練終了後
エレン「……」
アルミン(エレン、ひどく落ち込んでしまっている)
アルミン(なのに……)
アルミン(クソ!僕はなんて無力なんだ!親友がこんな傷ついているのに…!)
アルミン(かける言葉すら…見当たらない…!)
エレン「なあ…アルミン…」
アルミン「なに、エレン?」
エレン「俺ってさ」
アルミン「うん……」
エレン「皆に…嫌われてるのかな…」
アルミン「そんなこと……!」
アルミン(ない……とは言えない……!)
アルミン(サシャにはパンを盗まれ、アニには殺されかけて、ミカサにはわけのわからない冷たい態度をとられて)
アルミン(そんな理不尽な仕打ちを受けたエレンに、無責任な言葉をなげかけるなんてできない!)
アルミン「……」
エレン「はは、悪い、変なこと聞いちまったな」
アルミン「ごめんね、エレン」
エレン「なんでアルミンが謝るんだよ」
エレン「よっし、さっさとメシを食いにいこうぜ」
アルミン「う、うん、そうだね!」
アルミン(エレン、大丈夫だからね)
アルミン(キミが誰に嫌われても、僕はずっとキミの味方だから)
食堂
ミカサ「二人とも、訓練お疲れ様」
エレン「」ビクッ
アルミン「ミ、ミカサ」
アルミン「ミカサもお疲れ様」
ミカサ「ありがとう、アルミン」
ミカサ(エレンの今の反応、私と目があった瞬間にプイッと目を背けたあの様子)
ミカサ(今までのエレンには見られなかったもの、やはりエレンは私を意識している!
ミカサ(このままガンガンツンデレで攻めればエレン攻略の日も近い!)
アルミン(ダメだ、エレンが完全に怯えてしまっている)
アルミン(やはり、ここは僕がなんとかしないと)
アルミン「ねえ、ミカサ」
ミカサ「なに、アルミン」
アルミン「夕食のあとにさ、ちょっと時間があるかな」
アルミン「立体機動の使い方でちょっと話したいことがあるんだ」
ミカサ「別にかまわない」
アルミン「ありがとう、ミカサ」
エレン「なんだよアルミン、立体機動の使い方だったら俺だって教えてやれるのに」
アルミン「エレンにはいっつも教わってるからさ、たまにはミカサの話を聞いてみれば新しい発見があるかなって思って」
エレン「なるほどな。まあ、明日も早いんだから無理するなよ」
アルミン「うん、わかってるよ、ありがとうね」
ミカサ「二人とも、訓練の話はそのぐらいにして」
ミカサ「早く食膳を受け取りに行こう。」
ミカサ「真面目に訓練をすることも大切だけどご飯をちゃんと食べることも同じくらい大切」
エレン「ああそうだな」
テクテクテク
ミカサ「」フキフキフキ
アルミン(またエレンの机を拭いてる)
ミカサ「」ファサァ
アルミン(エレンの机にランチョンマットを敷いて、椅子にはハンカチを敷いて)
アルミン(手馴れてるなあ。もうベテラン執事の風格だよこの人)
アルミン(そしてエレンは)
エレン(俺は…どうすればいいんだ…)
エレン(お礼を言ったらミカサに冷たく突き放されるし!)
エレン(かと言って何も言わずに座るのも躊躇われるしなあ…)
アルミン(やっぱり困惑している)
エレン(いや、違う。ここでビビってどうする!)
エレン(ミカサが俺を嫌っていようと、俺はミカサに家族として接するんだ!)
エレン(家族が家族を見捨てるなんてことがあっちゃあならねえ!)
エレン「ミ、ミカサ、いつもありがとうな」
エレン「お前が色々してくれるおかげでなんだか最近メシが美味しく感じるよ」
アルミン(お、お、おーーーーー!)
アルミン(エレン凄い!何回も冷たく突き放されてるのに、それでもあえて積極的にお礼にいった!)
アルミン(流石エレンだ、精神力だけなら誰にも負けない!それに対してミカサはどう返すんだ!)
ミカサ(きた…!これは…!ツンデレチャンス!)
【理想】
ミカサ「バ、バカ!//何言ってるのよ!//そのぐらいでご飯の味が変わるわけないでしょ!//」
ミカサ「それに別にエレンのためにやってるわけじゃないし//お礼なんて言われても全然嬉しくないんだから///」
【現実】
ミカサ「このぐらいでこの訓練所の薄い食事の味が変わるはずがない。やっぱりエレンはバカ」
ミカサ「それにこれはエレンのためにやっていることではない。お礼なんていわれても何も嬉しくない」
アルミン(ひっっでええええええ!相変わらずひでええええええ!?)
アルミン(エレンの勇気を…!家族のために頑張って振り絞った勇気をなんだと思ってるんだ、ミカサは!)
エレン「……」ウルウル
アルミン(エレン、泣かないで!)
エレン「……」ゴシゴシ
エレン「で、でもさ、お前が俺のためにやったつもりでなくてもさ」
エレン「俺はお前のやってくれたことが嬉しかったんだよ」
エレン「俺がそう思ったんだから、お前にお礼を言ったんだ。」
エレン「だからお礼を言うぐらい別にいいだろ?」
アルミン(エレン!凄いぞエレン!あんなに心の無い鬼のような言葉を投げかけられてなお食い下がるのか!)
アルミン(こんな真摯な言葉を受けてもあんな冷たい態度をとれるのかミカサ!とれるものならとってみろミカサ!)
ミカサ(あのエレンが、年中反抗期といっても過言ではなかったあのエレンが)
ミカサ(この私にこんな言葉をかけてくれるなんて…)
ミカサ(少し前までこんな日がくるなんて思いもしなかった…)
ミカサ(ああ…ツンデレというものは素晴らしい……)
ミカサ(本来ならここでエレンを抱きしめてあげたい)
ミカサ(優しく頭を撫でてあげたい)
ミカサ(頭を撫でながら甘い言葉を囁いてあげたい)
ミカサ(しかし、それは許されない)
ミカサ(何故なら私はツンデレだから!)
【理想】
ミカサ「そ、そんなにお礼を言いたいなら勝手にすれば///」
ミカサ「でも私はあんたなんかにお礼を入れても全ッ然嬉しくないんだから///」
【現実】
ミカサ「エレンが言いたいのなら勝手にすればいい」
ミカサ「でも、私はエレンなんかにお礼を言われても全然嬉しくない」
アルミン(冷たッ!唯一の家族に対して異常に冷たッ!)
アルミン(エレンがミカサにあんなこというの僕の知り限りでは初めてなのに!)
アルミン(取りつく島もないもないとはまさにこのことだよ!)
アルミン(ああ!エレンがミカサから思いっきり顔を逸らしてる!)
アルミン(そして泣きそうになってるのを必死で我慢してる!)
アルミン(泣いていいんだよ!泣いてもいいんだよ、エレン!キミはホントによく頑張ったよ!僕はわかってるから!)
ミカサ(エレン、私の方をみようとしない。気持ちは分かる。照れてしまって目を合わせることができないのだろう)
ミカサ(凄い、ツンデレというのは本当に凄い)
ミカサ(ここは私が助け舟を出してエレンの気持ちを切り替えさせてあげよう)
ミカサ「そんなことより早くご飯を食べよう。さあ、エレンも席に座って」
エレン「あ、ああ、そうだな」ゴシゴシ
サシャ「私達兵士は体が資本ですからね!ちゃんと食べないとやっていけませんよ!」
アルミン「そうだね、じゃあいただくとしようか」
エレン「よし、それじゃあ」
エレミカサシャアル「いただきます」
サシャ「あー!今日のスープは美味しいですね!味が濃いし具も多いし!」モグモグ
アルミン「そうだね。いつもこのぐらいだと嬉しいんだけど」モグモグ
ミカサ「毎日贅沢をしていたらそれになれてしまう。たまに出てくるぐらいがちょうどいい」モグモグ
エレン「そうだな」
サシャ「お、パンもいつもよりしっとりしている気がします。今日は当たり日ですね!」モグモグ
エレン「……」
ミカサ「確かに、このパンは美味しい」モグモグ
アルミン「ホントだ。凄いね、耳まで美味しいや」モグモグ
サシャ「パンの注文先を変えたんですかね」モグモグ
サシャ「んー、ほんのり甘さもあって最高です」モグモグ
サシャ「毎日このパンにしてくれたらもっと訓練もはりきっちゃうんですけどねえ」
エレン「……」
アルミン「確かにねー。訓練を乗り切ればこのパンが待ってるって思えばやる気が出ちゃうかも」モグモグ
ミカサ「それには全く同感」モグモグ
サシャ「ですよねー、やっぱり美味しい食事は活力の源ですよ」モグモグ
ミカサ「」モグモグ
アルミン「」モグモグ
サシャ「」モグモグ
エレン「……」
アルミン(あれ、エレンさっきから全然食べてないな…)
アルミン(でもその割には量はちゃんと減って…)
サシャ「」モグモグ
サシャ「」サッ
サシャ「」モグモグ
サシャ「」サッ
アルミン(あっ!)
アルミン(こ、この芋女!エレンの膳から食べ物をとってやがる!)
アルミン(何やってるんだ、こいつ!っていうかエレンも黙ってないで何かいいなよ!)
アルミン(いや、違う。エレンは今ミカサのせいで心神喪失状態なんだ)
アルミン(まともな判断をしろっていう方が酷ってもんだ)
アルミン(ここは僕がエレンの親友として彼のご飯を守らなければ!)
アルミン「ねえ、サシャ」
サシャ「なんですか?」モグモグ
アルミン「キミがさっきから食べてるのってさ、それエレンの分のご飯だよね」
ミカサ「」ピクッ
ミカサ(サシャがエレンのご飯を……?)
ミカサ(くっ本来なら許されることではないが……!今の私はツンデレ!エレンを直接守ることはできない!)
ミカサ(悔しいが……ここはアルミンに任せる…!)
サシャ(おっと流石はアルミンですね!私のさりげないつまみ食いを見破るとは!)
サシャ(しかし見破られることは想定内ですよ。ここで切り札!ツンデレの発動です!)
サシャ「か、勘違いしないでくださいよ!」
アルミン「何が?」
サシャ「わ、私は別にエレンのご飯が食べたくってエレンのご飯を盗んだんじゃないんですから!」
サシャ「た、ただご飯を食べたかっただけなんですからね!」
アルミン(……今朝もなんか同じようなこと言ってたけど)
アルミン(何を言ってるんだろうこのアホの子は…)
アルミン(どうしよう、普通に会話してこのアホの子と意思疎通ができる気がしないんだけど)
サシャ(ふふ、この戸惑い具合…!アルミンも私のツンデレ具合にたじたじってヤツですね!)
エレン「……サシャ……」
サシャ「はい、なんですか?」
エレン「つまみ食いなんてしてるなよ」
サシャ「そんな!」
サシャ(くっ!今朝は確かにエレンにツンデレは効いていたのに!)
サシャ(もしかして一度使った相手にはツンデレは二度と効かなかったりするのでしょうか?)
サシャ(いや、でもミカサは何回もエレンにツンデレを……いや、あれはツンデレじゃあないですね)
サシャ(どうすればこの状況を切り抜けられるのでしょう!)
エレン「つまみ食いなんてしなくても、ほしいって言えば丸ごとくれてやるよ」
サシャ「え?」
エレン(どうせサシャも俺のことが嫌いなんだろう)
エレン(俺はバカだから、気付かないうちにサシャにも迷惑をかけていたんだろうな)
エレン(アニは直接殴りにきたけど、サシャは嫌がらせと実益を兼ねて食べ物を奪いにきたってところだろうな)
エレン(飯抜きってのはちょっときついけど)
エレン(それで迷惑をかけた償いになるなら喜んでくれてやるよ)
サシャ「ホントいいんですか?」
エレン「ああ」
サシャ「私ホントに遠慮なくいただいちゃいますよ?」
エレン「かまわねえよ」
サシャ「ホントのホントにですか?」
エレン「ホントのホントにだ」
サシャ(神様!)
サシャ(神様はクリスタだけかと思っていましたが!)
サシャ(実はエレンも神様だったのですね!)
サシャ(いや、エレンが神様というよりも)
サシャ(ツンデレという技術が凄すぎるのかもしれません!)
サシャ(ツンデレを使えばご飯を盗んでも怒られないものぐらいに考えていましたが)
サシャ(まさかツンデレを使うだけでご飯をくれるような殿方が現れるなんて!)
サシャ(素晴らしい!素晴らしいですよツンデレ!)
サシャ(ツンデレを始めて一日でこれなら、もっと頑張ればお肉とももらえるようになるかもしれません!)
サシャ(これはさらにツンデレを極める必要がありそうですね!)
サシャ「えへへ、では遠慮なくいただいちゃいますね」
エレン「ああ、どうぞ」
サシャ「うー!美味しいですー!」
今日はここまでです。
感想くれた方はありがとうございます。
励みになりますね。
アルミン「エレン、ホントに大丈夫なの?よかったら僕のを少しわけてあげようか?」
エレン「何、一日メシを抜いたところで大したことはねえよ」
エレン「それに実戦じゃ2,3日メシにありつけないことだってあるかもしれないんだ。その時に備えた訓練だって思えばやりがいもある」
アルミン「そっか、わかったよ。でも無理はしないでね」
エレン「大丈夫だって。ありがとな、心配してくれて」」
アルミン「べ、別にそんなんじゃ」
エレン「ははは、じゃあ俺は先に戻ってるからな、お前らはちゃんと食っておけよ」
エレン「特にサシャ、お前には俺の分を全部やったんだからちゃんと味わって食えよ」
サシャ「えへへ、ご馳走になります」
エレン「それじゃあお先に」
ミカサ(くっサシャのせいでエレンと団欒する時間か削られてしまった)
アルミン「じゃあミカサ、僕たちも早めに食べちゃおうか。ミカサに色々聞きたいこともあるしね」
ミカサ「わかった、そうしよう」
サシャ「わかりました!私も付き合いますよ!」モグモグモグモグ
アルミン「いや、いいよ。サシャはエレンに言われたとおりご飯を味わって食べてあげて」
サシャ「じゃあ、そうします!」モグモグ
~倉庫裏~
ミカサ「それで聞きたいことというのは?」
ミカサ「私の話がアルミンの力になるのなら何でも喜んで話そう」
アルミン「あはは、ありがとう」
アルミン「でも、ごめんね。立体機動のアドバイスがほしいっていうのは嘘なんだ」
ミカサ「嘘?」
アルミン「そう、君を呼び出すための口実だよ」
ミカサ「私はそんな口実なんてなくてもアルミンに呼ばれたのなら素直についていく」
アルミン「あはは、そんな風に信頼してもらえてるなんて嬉しいな」
ミカサ「む、茶化さないでほしい」
アルミン「ああ、ごめんね。ミカサならそう言ってくれるだろうってことは僕もわかってたんだ」
アルミン「けど、エレンには聞かれたくない話だったからさ。別の口実が必要だったんよ」
ミカサ「アルミンは何の話がしたいの?」
アルミン「エレンのことだよ」
ミカサ「エレンのこと?」
ミカサ(まさか、アルミンは)
アルミン「昨日からさ、ミカサのエレンに対する態度は明らかにおかしいよね」
ミカサ「……!」
ミカサ(やはりアルミンは私のツンデレに感づいている!)
ミカサ「そんなことはない。私はいつも通り」
アルミン「いつも通りね」
ミカサ「そう、私はいつも通り」
アルミン「ミカサはいつもエレンの座る机の掃除なんてしてたっけ?」
ミカサ「……!」
ミカサ「してた…・・・ような気がする……」
アルミン「へえ、そうだったんだ」
ミカサ「うん、そうだった気がする」
アルミン「ミカサって、昔からエレンにだけ挨拶しなかったりしてたっけ?」
ミカサ「……!」
ミカサ「えと……その……」
ミカサ「そう言わればそうだったような……気がする……」
アルミン「……」
ミカサ「……」
アルミン「ねえ、ミカサ」
ミカサ「なに?」
アルミン「すぐバレるような嘘をつくのは……やめようか……」
ミカサ「……ごめんなさい……」
アルミン「ねえ、なんでミカサはエレンにあんなことしてるの?」
ミカサ「それは……」
ミカサ(これは…アルミンにきちんと話をした方がいいのだろうか…)
ミカサ(アルミンは優しくて頭もいい、きっと私を正解に導いてくれる…)
ミカサ(けれど……私とエレンのことは……私が自分の力でなんとかしなければ意味が無い……!)
ミカサ「ごめんなさい、それはいくらアルミンでもいえない……」
アルミン「そっか……」
ミカサ「ごめんなさい…」
アルミン「ねえ、ミカサ」
アルミン「ミカサはエレンのことが嫌いなっちゃったの?」
ミカサ「そんなことはない!」
アルミン「」ビクッ
ミカサ「エレンは私にとって誰よりも大切な人、そのエレンを嫌いになるなんてありえない!」
アルミン「だったらなんであんなことをするの?」
アルミン「ミカサのせいでエレンがどんな気持ちになっているかわからないの?」
ミカサ「わかる」
ミカサ(私のツンデレを受けてエレンはきっと私にメロメロになっているはず)
アルミン(エレンはが苦しんでいることをわかってやってるの!?)
アルミン(しかもそれでエレンのことを嫌いじゃないっていうの!?)
アルミン「わからないよ……僕には……君のことがわからないよ……ミカサ……」
ミカサ「ごめんなさい、アルミン」
ミカサ「今、貴方に全てを伝えることはできない」
ミカサ「私が今言えるのは」
ミカサ「私がエレンを想う気持ちは変わっていないということと」
ミカサ「今私がしていることは(私と)エレンの(輝かしい未来のために)必要なことだということだけ)
アルミン「でも、今はエレンは苦s」
ミカサ「お願いアルミン」
ミカサ「私を……信じて……!」
アルミン(ハッ……!)
アルミン(そうだ…そうだった…)
アルミン(僕は……大馬鹿野郎だ…!)
アルミン(エレンを助けようとするあまり僕は大切なことを見失っていた)
アルミン(今エレンを苦しめしているこのミカサも)
アルミン(僕の大切な友人なんだ!)
アルミン(ミカサが何の考えも無くエレンにひどいことをするわけがないんだ)
アルミン(友達失格だよ、僕はミカサを疑うことばかりして、信じようとしていなかった…)
アルミン(なんで僕は……ミカサがこんなことをするからには……何かきっと重大な事情があるんだって考えることができなかったんだ…!)
ミカサ「アルミン……」
アルミン「ミカサ」
アルミン「君はエレンを嫌いになったわけじゃないんだよね」
ミカサ「うん」
アルミン「君がしていることは、エレンのためなんだよね」
ミカサ「うん……!」
アルミン「わかった。だったら僕は君を…僕の大切な友人であるミカサを信じるよ…!」
ミカサ「アルミン……!」
アルミン「ごめんね、ミカサ。僕はさっきまで君を疑っていたんだ」
アルミン「君がエレンを嫌って、エレンに嫌がらせをしているんじゃないかって」
ミカサ「そんなことはありえない」
アルミン「ははは、そうだよね。ちょっと考えればわかることなのに僕は君を疑ってしまったんだ」
アルミン「ごめんよ、ミカサ」
ミカサ「謝ることなんてない。アルミンはこうして私のことを信じてくれた」
ミカサ「ありがとう、アルミン」
アルミン「こっちこそ、ありがとうミカサ」
アルミン「君が何をしたいかは聞かないし、多分手助けできることもないだろうけど」
アルミン「僕は陰ながら君を応援するからね」
ミカサ「ふふ、それは心強い。まさに百人力」
アルミン「はは、大袈裟だなミカサは。じゃあ僕はそろそろ戻るね。あんまり遅くなるとエレンに怪しまれちゃうから」
ミカサ「わかった、もう暗いから気をつけて」
アルミン「うん、ミカサもね。それじゃあまた明日」タタタ
ミカサ(アルミンが私を信じて……応援してくれる……それだけのことがなんと心強いことか……)
ミカサ(アルミンのためにも……明日からもガンガンツンデレで攻めなければ……!)
~男子寮~
エレン(……腹……減ったなあ……)
エレン(朝はサシャにパンを取られて…)
エレン(昼間はアニにボッコボッコにされて…)
エレン(夕飯もサシャに全部やっちっまったからなあ…)
エレン(……)
エレン(俺って……嫌われてたんだな……)
エレン(まあ、そうだよな。目つきも悪いし…協調性だってある方じゃないし…)
エレン(いっつもジャンと喧嘩してばっかだし…人に好かれる要素なんてないよなあ…)
エレン(そりゃあ…あいつらに嫌われるのも……ミカサに愛想尽かされるのも当然ってか…ははは……)
エレン「ハハ……」ウルウル
エレン(ってバカ野郎!)ゴシゴシ
エレン(俺は何を泣いてんだ。いいじゃねえか、誰に嫌われたって!)
エレン(俺は巨人を駆逐するためにここに来たんだ。その為なら誰に嫌われようが関係ねえだろうが!)
エレン(しっかりしろ、エレン・イェーガー!お前はこんなところで泣いてる暇なんてないだろ!)
エレン(そうだ。こんなところ泣いてる場合じゃない)
エレン(それは……わかってる。わかってるんだ)
エレン(それでも…やっぱり………)
エレン(ちょっとだけ……辛いよ……)
エレン「……母さん……」
ジャン「なんだ、死に急ぎ野郎。ホームシックかよ、オイ」
エレン「なってめえいつの間に入って来てたんだよ!」
ジャン「結構前から普通にいたぜ。なんだ?俺が入ってきたことにも気付けないほど落ち込んでやがったのか?」
エレン「う、うるせえ!そんなんじゃねえよ!」
ジャン「ハハッ目に涙浮かべながら凄んでも説得力がねえんだよ」
エレン「ちがっ!泣いてなんか…!」ゴシゴシ
ジャン「ったく普段巨人を全部駆逐してやるなんて息巻いてる野郎がよお、情けねえったらありゃしねえぜ」
エレン「てめえ、喧嘩売ってんのか。だったら買って…!」
ポイッ
エレン「ってうわ!なんだよ急に」
ジャン「見てわかんねえのか、パンだよパン」
エレン「……」
ジャン「サシャがお前のメシを取ってるのを見ちまったからよ」
ジャン「食いかけでも、腹の足しにはなるだろ」
エレン「………ハハッ、お前の食いかけかよ。気持ちわりいなあ」
ジャン「なんだとこの野郎!やっぱり返しやがれ!」
エレン「わりいわりい、冗談だよ」
エレン(なんでだ……なんかよくわかんねえし、うまく言えないけど……なんだが凄く嬉しい……)
ジャン「何黙りこくってんだよ。それ食わねえならマジで返してもらうぞ」
エレン「なあ、ジャン」
ジャン「あ?」
エレン「ありがとうな。ホントにありがとう」
ジャン「は、はあ!?」
ジャン「勘違いすんなよ。別にてめえのためにやったわけじゃねえんだからな!」
ジャン「てめえが落ち込んでるとこっちの調子まで狂ってくるんだよ。だからこれが俺のためにやってんだ!」
エレン「そうなのか」
ジャン「ああ、そうだよ!」
エレン「そうか、それでも俺は嬉しかったぜ。ありがとな」
ジャン「この…!てめえは…!この…!バーカ!勝手にしやがれ!」バタバタ
エレン「あ、オイ、ジャン。どこ行くんだよ」
ジャン「風呂だよ!風呂!いつまでもこんな部屋にいられるか!」
バタン
エレン「なんだよ、変なヤツだな」
エレン「……」
エレン「いただきます」
パクッ
モグモグ
エレン「……美味い……」
エレン「ありがとな、ジャン」
~女子寮~
ミカサ「……」ペラ
ミカサ「……」ペラ
ミカサ(素晴らしい。読めば読むほどこの本は素晴らしい)ペラ
ミカサ(解説編、基本編、応用編、実戦編、ありとあらゆる状況に対応するツンデレについて書かれている)
ミカサ(さらに何度も読み返しても新たな発見がある。この本を読んでいるだけで間違いなく私はツンデレマスターになれる)
ミカサ(後書き…という部分もあるけどここは読む必要は無いだろう)
ミカサ(必要な技術は全て本文に収まっている)
ミカサ(私を信じてくれているアルミンのためにも…私はこの本を使いエレンを落としてみせる!)
アニ(ミカサのヤツ、一向に動く気配が無いね。まさか今日はずっとあの本を読み続けるつもりなの?)
サシャ(あの本がないとツンデレの勉強ができませんからね。なんとかしてあの本を手にいれることができればいいんですが)
サシャ(次の休日までかなり日がありますからねえ。ツンデレを使えばお肉をゲットできる可能性があるのに!そんなに待つことなんてできません!)
サシャ(やはりミカサの持ってる本をこっそり読ませてもらうしか!)
クリスタ(ミカサ、すごく夢中になって本を読んでるなあ)
クリスタ(アニとサシャもなんだかあの本が気になってるみたいだし)
クリスタ(そんなに面白い本なのかな)
クリスタ「ねえ、ミカサ」
ミカサ(なるほど…!こういう状況ではこんなツンデレも有効になるのか、深い!)
クリスタ「ミカサ?」
ミカサ(あ、この部分は前に書いてあった部分と応用を効かせることでさらにうまく使えるようになる気がする)
クリスタ「ミカサってば」グイグイ
ミカサ「どうしたの?クリスタ。いきなり肩を掴まれるとビックリする」
クリスタ「だって何回も声をかけてるのに気付いてくれないんだもん」
ミカサ「それは…ごめんなさい。少し本の内容に夢中になっていた」
クリスタ「そうなんだ。ねえ、その本ってそんなに面白いの?」
ミカサ「ええ、とてもおもしろ……」
ミカサ(ハッいけない!)
ミカサ(ここで面白いと言ってしまうとクリスタもこの本に興味を持ってしまう)
ミカサ(もしクリスタこの本を読んでツンデレを学び、そして実践をしてしまったら……!)
ミカサ(想像するだに恐ろしい…!)
ミカサ(ここはクリスタの興味のひかないような受け答えをするべき)
ミカサ「とても……とても、おもしろくない」
クリスタ「そうなの?」
ミカサ「ええ、読めば読むほど時間を無駄にするだけ。絶対読まないほうがいい」
クリスタ「そんなにつまらないの?」
ミカサ「激しくつまらない。まだアリの行列がご飯を運んでいるのをみているほうがマシ」
ミカサ「これを幾ら読んでも人生の糧になることはありえない。だから絶対読まないほうがいい」
クリスタ「そっか。そんなにつまらないんだ」
ミカサ「つまらない。つまらないという言葉を辞書で引いたらこの本のことと書いてあるぐらいつまらない」
アニ(ミカサ、必死だね)
サシャ(ツンデレの秘密を守ろうと必死になってますね。気持ちはわかります)
クリスタ「そうなんだ。そんなにつまらないって言われると逆に興味がわいちゃうな」
ミカサ「!?」
ミカサ「あの、クリスタ、興味を持ってくれるところ悪いのだけど」
クリスタ「なに?」
ミカサ「ホントに……ホントにつまらないので、絶対に見ないほうがいいと思う」
クリスタ「大丈夫だよ。そんなにつまらないってわかってるなら逆に楽しみだもん」
ミカサ「そう…そうなの…でも、今は私が読んでるから?読み終わったあとでもいい?」
クリスタ「つまらないのにそんなに読みたいの?」
ミカサ「えと…その、確かに物凄くつまらないんだけど…なんというか、癖になるつまらなさというか、何度も読みたくなるつまらなさというか」
サシャ(言ってる内容が支離滅裂になってますね)
クリスタ「そうなの!?なんか益々興味わいてきちゃった!」
アニ(まあ、そうなるよね)
ミカサ「で、でも多分クリスタに合うつまらなさではないと思う。クリスタにはもっと別のつまらない本が似合うと思う」
サシャ(なんか言ってることが微妙に失礼になってきてますよミカサ)
クリスタ「あのミカサ…?」
ミカサ「なに?」
クリスタ「もしかして、その本、私に読ませたくなかったりするのかな?」
ミカサ「!?」
クリスタ「だとしたらごめんね。なんか無理に借りようとしちゃって」
ミカサ「そんなことは…」
ミカサ(ある!ムチャクチャあるけれども…!)
ミカサ(何故バレてしまった。その気持ちは巧妙に隠していたはずなのに)
ミカサ(っていうか…クリスタに…友人にこんな風に言われてしまったら…断りづらい…拒めるはずがない…!)
ミカサ「そんなことは…ない…。クリスタには合わないと思っていただけ」
クリスタ「そうなの?じゃあ…」
ミカサ「ええ、クリスタがそんなにこの本を読みたいというのなら喜んで貸そう」
クリスタ「わあ、ありがとう、ミカサ!大切に読むね!」
ミカサ「そうしてくれると嬉しい」
ミカサ「……」
アニ(ミカサが折れた…)
サシャ(あざとい…さすが女神…あざとい)
ミカサ(負けた…負けてしまった…)
ミカサ(これで……クリスタもツンデレを憶えてしまう…!)
ミカサ(あの容姿でさらにツンデレまでも憶えてしまったら……!)
ミカサ(いや、大丈夫。たとえクリスタがツンデレを憶えたとしても、その矛先がエレンに向かうとは限らない)
ミカサ(万が一エレンに矛先が向かったとしても、私のエレンへの愛情は誰にも負けない!)
ミカサ(そう、恐れることなんて何も無い!)
ミカサ(そうと決まればお風呂に行こう。お湯を浴びながら今日学んだ内容を復習しよう)
バタン
サシャ(ミカサが出て行きましたね)チラッ
アニ(鬼のいぬ間になんとやらだ。早速クリスタのところに行こうじゃないか)コクン
クリスタ「ツンデレの極意か。ツンデレってなんなのかな」
クリスタ「まあ、読んでみればわかるよね」
アニ「ねえ、ちょっと」
クリスタ「どうしたのアニ?」
サシャ「それ、さっきまでミカサが読んでいた本ですよね」
クリスタ「うん、そうだよ」
アニ「よかったら、それ、私たちにも読ませてくれない?ミカサがあんなに夢中になる本がどんなのか私たちも気になっちゃってさ」
クリスタ「うーん、でも私もまだ読んでないしなあ」
サシャ「クリスタがお風呂に入っている間だけでもいいですから!お願いします!この通りです!」
クリスタ「あはは、そんなに必死にならなくても大丈夫だよ。」
クリスタ「わかった。じゃあ私も今からお風呂に入ってくるからその間だったら読んでくれていいよ。その代わり戻ってきたらすぐに返してね」
アニ「ありがとうね」
クリスタ「それとミカサは大切にしてるみたいだから、ちゃんと綺麗に読んであげないとダメだよ」
サシャ「わかりました!」
クリスタ「約束だよ。じゃあ行って来るね」
クリスタ「ユミルー、一緒にお風呂いこー」
ユミル「おー、今支度するからちょっと待ってろー」
バタン
アニ「ちょろいね」
サシャ「そんなこと言っちゃあダメですよ。せっかく本を貸してくれたんですから」
サシャ「それに、クリスタはちょろいんじゃなくて優しいんです」
アニ「ま、そういうことにしておこうか。で昨日はどこまで読んだんだっけ」
サシャ「基本編の途中までですね」
アニ「じゃあ、今日は応用編から読もうか。私もあんたももう基本は充分できてるだろ」
サシャ「そうですね、そうしましょうか」
アニ(今日は基本のツンデレを使ったのにエレンに逃げられてしまったからね。応用を憶えればもう獲物に逃げられることもなくなるはず)
サシャ(うへへ。基本を使うだけでご飯をつまみ食いしても怒られないどころか食事を全部いただくことができちゃいましたからね。応用なんて憶えたらお肉をみつがれたりしてもおかしくないですよ!)
──────────────────
────────────
──────
アニ(なるほど、こういう使い方もあるわけか)
サシャ(ふむふむ、ためになりますねえ)
ガチャ
アニサシャ「」ビクッ
クリスタ「ただいまー」
サシャ「おかえりなさい」
アニ「早かったね」
クリスタ「今日はシャワーだけだからね」
アニ「ミカサは?あんたたちよりも早く出て行ったと思ったんだけど」
ユミル「ちょっと考え事をしたいから一人で歩いてくるだとよ」
サシャ「ミカサも大変ですねえ」
アニ「あいつも色々あるんだろうさ。じゃ、そろそろ私たちもお風呂に行こうか」
サシャ「そうですね。あ、クリスタ、本貸してくれてありがとうございました!」
クリスタ「どういたしまして。二人はどうだった。この本は面白かった?」
サシャ「ええ、とってもためになりましたよ!」
アニ「まあまあかな」
クリスタ「あはは、ミカサも二人も感想がバラバラだね」
クリスタ「私はこの本楽しめるのかなー、ちょっとワクワクしてきちゃった」
アニ「あんまり期待しすぎないほうがいいよ。じゃ、私は行って来るから」
サシャ「待ってください、私も行きますよー」
バタン
ユミル「サシャが本を読むなんて珍しいな」
クリスタ「ミカサが夢中になって読んでたから気になっちゃったんだって。私も同じ理由で貸してもらったんだけど」
ユミル「へえ、ミカサがねえ。ちなみになんて本なんだ?」
クリスタ「えっとね、ツンデレの極意って本だよ」
ユミル「ツンデレ?お前そんなんに興味あるのか?」
クリスタ「え?ユミルツンデレって何か知ってるの?」
ユミル「ちょっとだけな」
クリスタ「へー。ねえねえ、ツンデレってなんなの?」
ユミル「それを知るために本を読むんじゃないのかよ」
クリスタ「そうだけど。お願いちょっとだけでいいから教えてほしいな」
ユミル「あー、まあ、色々言い方はあるだろうけど、私から言わせればめんどくさい連中って感じかな」
クリスタ「めんどくさいの?サシャはためになるって言ってたのに」
ユミル「ためになる?あー、まあためになるっちゃあなるのかな」
ユミル(物書きでも目指してるなら)
ユミル「まあ、あれだ。これ以上詳しく知りたいならその本読むなりして自分でしらべてくれ」
クリスタ「わかった。ありがとね、ユミル」
ユミル「どういたしまして。じゃあ私は寝る。お前も本を読むのはいいけど夜更かしはしないようにな」
クリスタ「わかってるよー。おやすみユミル」
ユミル「おやすみ、クリスタ」
──────────────────
────────────
──────
クリスタ(ヘー、ツンデレってこういうことなんだ)
クリスタ(好きな人前だと意地を張って素直になれないとか、ちょっとかわいいかも)
クリスタ(もしかして昨日今日とミカサがエレンに変な態度をとってたのはこれの影響なのかな)
クリスタ(ふふ、やっぱりミカサも女の子なんだなあ。応援してあげたくなっちゃう)
ペラ
ペラ
クリスタ(へえー、ツンデレってこういうのもアリなんだ。結構奥が深いのかも)
ペラ
ペラ
クリスタ(面白いなー。この本)
ペラ
ペラ
チュンチュン
クリスタ(ふむふむ。この本を読む限り、ひょっとしてアニのアレもツンデレだったのかな。アニってばかわいい)
チュンチュン
クリスタ(って、え!?)
クリスタ(鳥の鳴き声が……え、もうそんな時間なの!?ちょっと夢中になりすぎちゃった!)
クリスタ(もう本もほとんど読んじゃったし…訓練に備えて少しでも寝ないと…)
クリスタ(で、でも。あと少しだし。別に最後まで読んじゃっても…)
クリスタ(うん、早く読んじゃおう。早く返した方がミカサも喜ぶだろうし。あとは後書きだけだし)
後書きより一部抜粋
────────────────
この本を最後まで読んでくださり有難う御座いました。
楽しくツンデレについて学ぶことができましたでしょうか。
もしそうであれば私にとってそれ以上の喜びはありません。
ツンデレというのは非常に奥が深く、人生の全てをかけても学びきれるものではありません。
この本をきっかけに皆さんがツンデレについて興味を持ち、さらにツンデレについて学ぶきっかけになれれば幸いです。
またご承知かと思われますが、ツンデレが許されるのは創作キャラクターのみですので気をつけてくださいね(笑)
現実でこの本に書いてあるようなことを実践したらめんどくさい人だと思われるか、最悪の場合嫌われてしまいますよ(笑)
ツンデレは用法、用量を守り正しくお使い下さい。
それでは次作でお会いしましょう。
────────────────
クリスタ(え……?)
クリスタ(ツンデレって実際にやったらダメなの!?)
クリスタ(え、ちょっと!ずるいよ!そんなこと本文に一言も書いてなかったのに!後書きでそんなさらっと爆弾発言するなんてずるいよ!)
クリスタ(ミカサは…アレだよね。最近のエレンへの接し方はこの本に影響されてのことだよね)
クリスタ(ミカサ…ちゃんと後書きまで読んだのかな?あんなに夢中になって読んでたんだからきっと読んでるはずだよね)
クリスタ(でも、もし後書きには必要な情報はないと思って後書きを読んでなかったとしたら……)
クリスタ(ど、どうしよう!?)
今更更新を再開する勇気
訓練兵時代のアルミンはエレンとミカサに関してはボンクラであってほしいという願望からこんな様になった
次回からつっこみ担当が入れ替わります。誰がつっこみになるかわかるかなー
ホントのホントに今更だけど
完結したので投下してきます
朝~男子寮~
チュンチュン
エレン「ん……」
エレン「ん~」ノビノビ
エレン「…もう朝か…」
アルミン「おはよう、エレン」
エレン「おう、おはよ」
エレン「ってお前もう着替えてるのかよ、早いな」
アルミン「今日はちょっと早く目が覚めちゃってね」
エレン「おいおい、しっかり寝ないと体が持たないぞ。大丈夫か?」
アルミン「大丈夫だよ、ちゃんと早い時間に寝てはいるからね」
エレン「そっか、ならいいんだけどな」
エレン「ん~」キョロキョロ
アルミン「どうかしたの?」
エレン「いや、ジャンはどこかなって思ってさ」
アルミン「ジャンは今日は食事当番だからね。もうとっくに部屋を出たよ」
エレン「そっか…」
アルミン「ふふ」
エレン「どうした?」
アルミン「いや、エレンがジャンのことを気にするなんて珍しいなって思ってさ」
エレン「バッ///」
アルミン「ん?」
エレン「べ、別に気にしてなんかねえよ!、ただちょっとあいつが見当たらないからどこにいるのか気になっただけで!」
アルミン「あはは、そういうのを気にしてるっていうんだよ」
エレン「うるさい!」
エレン「あ~~~~、もう!俺もとっとと着替えるから、そうしたら直に食堂に行くぞ!」
アルミン「はいはい、じゃあ僕は待ってるからね」
エレン(クソ…恥ずかしい!)イソイソ
エレン(ジャンなんて…昨日ちょっとパンをくれただけだってのに…!)キガエキガエ
エレン(何言ってるんだ俺は!餌付けされたサシャか!)キガエキガエ
アルミン「エレン、まだー?」
エレン「ああ、今行くよ」
~食堂~
クリスタ(大丈夫、ミカサはちゃんと後書きまで読んでるはず。けど念のため、念のため今日はミカサの言動に注意してみよう)
ユミル(どうしたんだこいつ。朝からミカサの方ばっかり見てやがって)
アルミン「ミカサ、おはよう」
ミカサ「おはよう、アルミン」
クリスタ(うん、まずはアルミンはちゃんと挨拶したね。でエレンにはどうなのかな?)
エレン「よう、ミカサ。お、おはよう」
~理想~
ミカサ「///」プイッ
~現実~
ミカサ「………」ジー
ミカサ「………」ジー
エレン「………」ドキドキ
ミカサ「………」メヲソラス
ミカサ「行こう、アルミン」
アルミン「そうだね」
クリスタ(無視したー!思いっきり無視したー!)
クリスタ(あれって多分あれだよね!応用編に書いてあったヤツだよね!)
クリスタ(気になる相手に話しかけられた時に顔を赤くして目をそらしてみよう!ってヤツだよね!)
クリスタ(そうすることで素直になれないいじらしさと話しかけられただけで赤くなっちゃうような純情さが演出できるって書いてあったけど、それは確かにちょっとかわいいかもだけど!)
クリスタ(全然、全然できてなかったよ!顔が紅くなるどころから怖いくらいに無表情だったよ!?無表情でじーっと見つめたあとにゆっくりと目をそらしたからかわいいどころかちょっと怖かったよ!)
クリスタ(そうだ、エレンは!今のミカサの技を受けてエレンは大丈夫だったの!?)
エレン「………」フルフル
クリスタ(一人で立ち尽くして震えてるー!ミカサに無視されてアルミンにも置いてかれたことに動揺を隠し切れてないよ!)
クリスタ(目頭押さえて涙が溢れないように頑張ってるよ!なんか、なんか見てて辛いよ!)
アルミン「どうしたの?エレン。早くきなよ」
エレン「ああ、わかってる。ちょっとボーっとしちまってな」
エレン「今、行くよ」
アルミン(エレン、頑張ってくれ)
アルミン(今は辛いかもしれないけど、これはミカサが君のためを思ってしていることなんだ)
アルミン(全部が終わったらきっとまた3人で笑って過ごせるようになる。だから頑張ってくれ、エレン)
ミカサ「ここにしよう。ここなら3人で座れる」
アルミン「そうだね。そうしようか」
エレン(3人…俺も座ってもいいのかな。ミカサは最近冷たいし、アルミンもなんだか昨日までとは様子が違う…)
エレン(俺はもう…こいつらに必要ないって思われてるんじゃ…)
ミカサ「どうしたの?エレン。座らないの?」
エレン「あ、ああ。今座るよ」
エレン(ミカサが、座らないのかって聞いてくれた。つまり俺も一緒に食べていいってことだよな)
エレン(クソ、ホントに弱っちまってるな俺。家族とご飯を食べるなんて当たり前のことなのに、それが凄く嬉しい)ジワ
~理想~
ミカサ「ふん//この私がト・ク・ベ・ツ・にあんたと一緒にご飯を食べてあげるって言ってるんだから//感謝しなさいよね//」
ミカサ「言っておくけど!私はあんたとご飯を食べれて嬉しいなんて全然思ってないんだから!//勘違いしないでよね!///」
~現実~
ミカサ「特別にエレンが私とご飯を食べることを許可してあげてるのだから感謝してほしい」
ミカサ「そして私はエレンを食事の席を共にすることをこれっぽっちも嬉しいとは感じていない。そこのところをちゃんと理解しておいてほしい」
エレン「」ウルッ
エレン「ああ、そうだよね。わかってる。わかってるよ」カオヲソラス
アルミン(ナイスだミカサ!すごく効いてるよ!何がしたいのはさっぱりわからないけど!)グッ
ミカサ(ありがとうアルミン。私、頑張る!)グッ
クリスタ(ミカサアアアアアアア!?それツンデレでもなんでもないよ!?ただの悪口だよ!?)
クリスタ(よくみてミカサ!確かにエレンは顔真っ赤にして顔をそらしてるけどそれは照れてるからじゃないよ!?)
クリスタ(泣くのを必死に我慢してるからなんだよ!なんで気付かないの!?恋は盲目なの!?)
ミカサ「ではそろそろ私たちも食事をいただこう。いただきます」
アルミン「いただきます」
エレン「グスッ。いただきます」
サシャ「いただきます!」
クリスタ(あ、いつのまにかエレンたちの席にサシャが混じってる)
サシャ「……」ジー
クリスタ(そして自分の分のパンを食べながらエレンのパンをジーっとみつめてる)
サシャ「……」ジ-
クリスタ(すごいみてる)
エレン「……」
サシャ「……」ジー
エレン「サシャ」
サシャ「はい、なんでしょう」
エレン「お前、さっきから俺のパンをじっとみてるけど」
エレン「もしかして。これがほしいのか?」
サシャ「まさか!エレンのパンなんて全然ほしくなんかないですよ!」
エレン「そうか」
サシャ「でもエレンがどうしてもって言うなら、もらってあげてもいいですよ?」フーッ
エレン(なるほどな。パンをもらったくらいで貸しを作ったような顔をしないでほしいってことか)
エレン(心配しなくてもそんなことしないってのに)
サシャ(応用編に書いてあったことを実践してみたんですが、これがちょっと強気すぎましたかね)ドキドキ
エレン「そうだな。確かに今日はちょっと朝飯は入りそうにないし」
エレン「よかったらこのパンもらってくれるか?サシャ」スッ
サシャ「仕方ないですね。そこまでいうならもらってあげましょう!」パクッ
サシャ(はわわわわわわ!凄いです!まさかこんな強気なやり方でパンをいただけるなんて!)
サシャ(やっぱりあの本に書いてあることに間違いは無いです!)
エレン(今日はスープだけか…まあ、何か腹に入れられるだけマシだな)
クリスタ(今のサシャのは…!)
クリスタ(間違いない!あれは応用編に書いてあったヤツだ!)
クリスタ(わざと相手に話しかけるような隙を与え、そして一旦その誘いを断る!)
クリスタ(そしてそのあとにあんたがどうしてもって言うなら~ということでちょっとプライドが高くて素直になれない女の子を演出って技だ!)
クリスタ(これは……偶然なの!?サシャが偶然エレンにツンデレを使ったってことなの?)
クリスタ(それとも…まさかサシャもあの本を読んで…!)
クリスタ(もしそうならサシャもちゃんと止めないと…!)
クリスタ(そうしないと…だってエレンから…なんかすごい哀愁が漂ってるんだもん!)
ユミル(なんか、今日のクリスタ黙りっぱなしんだけどなんとなくすごいテンション高い気がする)
~対人格闘~
エレン(誰か…俺で組んでくれるヤツはいるかな…)
エレン(アニは俺のこと嫌いみたいだし、ミカサとアルミンにも距離を置かれてるし…)
エレン(ジャン……はマルコと組んでるか…)
エレン(ライナーは…俺と組んでくれるかな)
アニ(エレンは…一人でいるみたいだね。好都合だ)
アニ(昨日はまんまと逃げられてしまったけど、今日は逃がさないよ)
アニ(私の渾身のツンデレ、あんたに叩きつけてやる!)
アニ「ねえ」
アニ(まずは普通に話しかける)
エレン「うわっ。なんだアニか。びっくりさせるなよ」
アニ「別に驚かせたつもりはないよ。それにしても、珍しいね、あんたが訓練をサボってるなんて」
エレン「別にサボってるわけじゃねえよ。ただ、なんつーか…」
アニ「ああ、ひょっとして一緒に組む相手がいないの?」
アニ(私も似たようなもんだけど)
エレン「な、何言ってんだ!そんなわけねえだろ」ギクッ
アニ「図星だろ。そうでもなきゃ訓練バカのあんたがこんなところでボサッとしてるわけがない」
エレン「うるせえな。仮にそうだとしてもお前には関係ないだろ」
エレン(俺のことを嫌ってるお前には)
アニ「確かに関係ないけどね」
アニ「けどあんたをこのままボッチにさせておくのも可哀想だし」
アニ(行くよ…ツンデレ!)
アニ「本当はいやなんだけど。仕方ないから私が付き合ってあげるよ」スッ
アニ(どうだ。ホントはあんたと組みたいんだけど、素直にはそう言えないっていういじらしさがよく出てるでしょ?)
エレン「は?」
アニ「なにあっけにとられたような顔してるのさ。さっさと構えなよ」
エレン「なんでお前が俺と組むんだよ。だってお前は俺のことを…」
アニ(く、流石。昨日のツンデレでも動じなかっただけのことはある。なら、これでどうだ!)
アニ「だから仕方なくだよ。仕方なく。私だって別にあんたと組みたいってわけじゃないんだから」
エレン「いや、でも」
アニ「構えないなら…こっちから行くよ!」ビシィッ
エレン「ツッッ」
エレン(そうか。わかった。わかったぞアニが何をしたいのか)
エレン(こいつは…昨日の分だけじゃあまだ殴り足りなかったんだ)
エレン(だから今日も対人格闘で俺を痛めつけてたまってる憂さを晴らそうってんだな)
エレン(まったく俺はどんだけこいつに嫌われてるんだよ。なきたくなってくるぜ)
エレン(でも、こいつは何もしてないヤツにこんなことをするほど歪んだヤツじゃあない。きっと俺が相応の何かをしてしまったんだろう)
エレン(なら俺が責任を取る方法は……ひとつしかないな)
エレン「わかったよ。そこまで言ってくれるなら、お言葉に甘えさせてもらうしかないな」
アニ(よし!とらえた!ついにこいつが私のツンデレの網にかかった!)
エレン「やるからには思いっきり行くからな。手加減なんてするなよ!」
エレン(その方がお前の憂さも晴れるだろうしな)
アニ(手加減なんてしないさ。そのためのツンデレなんだからね)
アニ(そして…行くよ!ここでダメ押し!)
アニ「ふん。言っておくけど私は仕方なくあんたと組んであげるだけなんだから。勘違いしないでよ」
アニ「ねっっっ!!」シュッ
エレン「ああ!」ガシッ
エレン「わかってるよ!」ブン
エレン(ちっ!カウンター気味に入ったと思ったのにあっさりかわしやがった。どういうボディバランスしてるんだこいつ)
アニ(やっぱりいいセンスしてるね。こいつ)
アニ(でも…まだまだ…!私の敵じゃあないよ!)
アニ「エレンの…!」
アニ(懐に潜り込み…!内功を込めた掌底を…!叩き込む!)
アニ「バカ!」ドンッッッ
エレン「がっ…!」
エレン(重ッ…!なんだこれ…小柄の女が放つ打撃じゃねえぞ…!)
アニ「誰が!」
アニ(動きが止まったね。なら次は…!全ての間接を同時に駆動させることで可能になる…!音速の一撃…!)
アニ「チビ女よ!」
エレン「ぐあああ!」
パンパンパンパンパンパン
エレン(何をされた…!今…!見えなかった…!正面から攻撃されたはずなのに…!なにも…!)
エレン(っていうかチビ女とか…!いってねえよ!思ったけど…!)
エレン「まだ…まだああ…!」
エレン(このぐらいで倒れるわけにはいかねえ!アニのために、自分の責任を果たすために…!こんなところで倒れるわけには!)
アニ(マッハ突きを食らって倒れないか。全く大したヤツだよ。あんたは)
エレン「行くぜ。アニ」
アニ「いつでも来なよ」
エレン「おおおお!」
アニ(左ストレート!お誂えの一撃だね!)
アニ「この…!」
アニ(このストレートをギリギリでかわし、腕を掴んで右足をエレンの首にかける)
エレン「!?」
アニ(そしてこのまま左膝でエレンの顔面を打ち抜く…!)
エレン「ぐあっ!」
アニ(両の足を…獲物を噛み砕く…虎の顎になぞらえた…秘技…!)
アニ(虎王…!)
アニ(そして最後はこの掴んだ左腕を…!締め上げる!)
アニ「浮気者!」
エレン「がああっっ」
アニ(虎王──完了──)
ライナー「」
ベルトルト「」
ジャン「」
マルコ「」
クリスタ「」
ユミル「」
コニー「」
サシャ「」
アルミン「」
キース「」
全員(エレエエエエエエン!!!??)
クリスタ(え?待ってちょっと待って!?ちょっと待って!?)
クリスタ(今アニ、エレンにバカとかなんか変なこといいなら攻撃してたよね?)
クリスタ(今までは確かそんなこと言ってなかったはずだから……えっと、もしかして)
クリスタ(あれが…ツンデレ!?ツンデレのつもりなの!?ツンデレのつもりでエレンを思いっきりボコボコにしてるの!?ツンデレをなんだと思ってるの!?)
クリスタ(いや、確かにあの本にそんな感じのツンデレも書いてあったけどいや、でもあそこまで本格的な暴力じゃなかったよね!?)
クリスタ(ボロボロだよ!?ボロボロになってるよ!?エレンが!)
ミカサ「エレン!」ダッ
クリスタ(あ!?ミカサが!?)
ミカサ「エレン!大丈夫!?」
エレン「ミ…ミカサ…?」
ミカサ「エレン?大丈夫!?腕は動かせる!?」
エレン「大丈夫だよ、心配すんな…」フラフラ
ミカサ「でも、エレン…!」
エレン「うる…せえ…お前だってホントは…」フラ…
エレン「俺のことなんて…心配してねえんだろうが…」フラ…
ミカサ「そんなこと……!」
ミカサ(ハッそうだ。今の私はツンデレだった)
ミカサ「そ、そう。私はエレンの心配なんてしていない」
クリスタ(ミカサ!?ここは別にデレてもいいんだよ!?ミカサさっきからツンツンしてるだけだよ!?)
エレン「………ははっ…そうだと思ったぜ……」フラ…
エレン「だったら俺のことなんて気にしてないで…さっさと…自分の訓練に戻りな…」
ミカサ「わかった…そうする…」
ミカサ(そう…今の私はツンデレ、だからこれでいい。これでいいはず)
ミカサ(本当に…そうなのだろうか。エレンが辛いときにそばにいられないことが…本当に正解なの?)
アニ「話は終わった?なら続きをはじめようか」
エレン(はっまだやり足りないのかよ。いいぜこうなったら)
エレン「ああ、とことん付き合ってやるよ…」
アニ(流石ツンデレだね。あんなに思いっきりやったのに逃げるどころかまだ向かってくるなんて)
アニ「行くよ!」
エレン「来やが…!」ユラ…
エレン(あ…ダメだ…足が…)
ミカサ「エレン!」
アニ「エレン!?」
ガシッ
エレン「………」
エレン「………………」
エレン「………………………ジャン?」
ジャン「このバカ野郎が」
エレン「なん…だよ…いきなり…」
ジャン「てめえは死に急ぎ野郎だけだよ。てめえが死に急ぐのはこんなところじゃねえだろ?」
エレン「……」
ジャン「お前が死に急ぐのは、巨人をぶっ殺すためじゃなかったのかよ。こんなところで死んでも意味はねえぞ」
エレン「でも…俺はアニと…」
ジャン「まともに立てもしないヤツが大口叩くな。教官、こいつを医務室に連れて行ってもいいですか」
キース「かまわん。早く連れて行ってやれ」
ジャン「というわけだ、アニ。悪いがお前は他のヤツと組んでやっててくれ」
ジャン「ほら、行くぞエレン。肩に掴まれ」
エレン「……ああ、悪いな」
エレン「アニも…最後まで相手してやれなくて悪かったな」
アニ「別に…私は仕方なく組んでやっただけなんだから。かまわないよ」
エレン「そっか…」
ジャン「おら、話してねえでさっさと行くぞ」
エレン「ああ、悪い」
テクテクテク
アニ(さて、私はどうしようかな。適当にサボってようかな)
クリスタ「ねえ。アニ」
アニ「クリスタか。どうかしたの?」
クリスタ「あのね。夕食のあとちょっと時間あるかな?」
アニ「別に特に予定はないけど。どうかしたの?」
クリスタ「うん、ちょっと話したいことがあるんだ。アニとミカサとサシャに…」
アニ『エレンのバカ』
エレン『ごめん』
サシャ『私がエレンのパンを奪ったのはエレンが好きとかじゃなくてただお腹がすいてパンを食べたかっただけなんですからね!』
エレン『俺が悪かった』
ミカサ『それにこれはエレンのためにやっていることではない。お礼なんていわれても何も嬉しくない』
エレン『許してくれ』
アニ『エレンなんて大嫌い』
エレン『ごめん』
サシャ『わ、私は別にエレンのご飯が食べたくってエレンのご飯を盗んだんじゃないんですから!』
エレン『ごめん』
ミカサ『そんなくだらないことを言えるなら私が医務室に運ぶ必要はなさそうだ。自分で歩いていくといい。心配して損をした』
エレン『ごめん』
~医務室
エレン「ごめん…ごめんなさい…ごめんなさい…」
ジャン「おい、エレン。起きろ。起きろって。」
エレン「はっ……あれ……ミカサ…は…?」
ジャン「いねえよ。今頃食堂でメシ食ってんだろ」
ジャン「お前の分は持ってきてやったからよ。さっさと食べな」
エレン「…あ、ああ。ありがとう」
ジャン「しかし、お前二日連続でアニにあそこまでボコられるとは。もしかしてなんかしたのか?」
エレン「わかんねえ」
ジャン「わかんねえってお前」
エレン「わかんねえけどあんなにやられるってことはお前の言うとおりたぶん俺が何かしたんだと思う」
エレン「これは俺が悪いんだ。だから…俺はアニの気の済むまで付き合ってやるしかないんだ…」
ジャン「サシャにメシをとられて黙ってるのも同じ理由か?」
エレン「そうだよ。俺、バカだから。たぶん気づかないうちにサシャにもなんかしてたんだろうな」
ジャン「ミカサがお前に冷たいのも?」
エレン「ああ、俺がバカすぎて本当に愛想が尽きたのかも知れねえな」グス
エレン「………」グス
エレン「俺……人に嫌われるのが…こんなに辛いことだなんて…思わなかった…!」
エレン「今まで…人に嫌われても…どう思われても…巨人を駆逐できればそれでいいと思ってた…」
エレン「でも…ダメなんだ……俺は……弱いんだ……」
エレン「俺…アニとサシャは今までいい友達だと思ってた。ミカサだって口うるさいところはあるけど、大切な家族だ」
エレン「辛いんだよ…そいつらに嫌われてるっていうのが……」
エレン「例え巨人を駆逐できたとしても……傍に誰もいてくれなかったら……俺は……!」
ジャン「エレン……」
ジャン「違う。それは弱さなんかじゃない」
ジャン「人ってのはみんなそうだ。誰かと寄り添ってねえ生きていけねえもんなんだよ」
エレン「ジャン…」
ジャン「だから、それは恥じることなんかじゃない。誰かに嫌われたりして悲しい気持ちになるのは当たり前だ」
エレン「お前……なんで俺にそんなに優しくしてくれるんだ?」
ジャン「あ?」
エレン「だって、お前俺のこと嫌いだろ?」
ジャン「ああ、嫌いだよ」
エレン「じゃあ、なんで」
ジャン「あのな。人間の感情ってのは複雑にできてんだよ」
ジャン「確かに…俺はお前のことは好きじゃない…嫌いだ。だけどな…」
ジャン「けどな……あー!クソなんで俺がお前にこんなこと言わなきゃいけえねんだ!」
ジャン「確かに!俺はお前のことは好きじゃねえけどな!」
ジャン「でもな別にお前の全部が嫌いってわけでもねえんだよ!」
エレン「え?」
ジャン「多少……認めてやってるところだってあるし……そ、それに」
ジャン「ほんの、ほんの少しだけだぞ。ほんのちょびっとだけ……す、好きなところだってあるんだよ!//」
エレン「そうなの…か?」
ジャン「そうだよ!クソ!もう二度といわねえけどな!」
エレン「そっか。ありがとな。俺もお前のこと嫌いだけど。好きなとこも結構あるぞ」
ジャン「ああそうかいありがとよ!」
ジャン「まあ、あれだとにかくよ。人間の感情っては嫌いなら嫌い一色に染まるってわけでもねえんだよ」
ジャン「さっきお前はあいつらに嫌われてるって思い込んでたみたいだけどよ」
ジャン「あいつらとちゃんと話し合ったのか?」
エレン「いや……でも…アニには大嫌いって言われた…」
ジャン「そんなんちょっと口が滑っただけかもしれねえじゃねえか」
ジャン「お前だってミカサに対して邪険に接することはあるだろ?その時に心の底からミカサ嫌いだって思ったことはあるか?」
エレン「……ない……」
ジャン「だろ?アニだってミカサだっておんなじかもしれないだろうが」
ジャン「一回あいつらとちゃんと話をして来い。それで本当に嫌われてるなら真っ向からちゃんと謝ってやれ」
エレン「……」
ジャン「それがあいつらにとっても、お前にとっても一番いいやり方だと思うぜ」
エレン「ジャン…ありがとな…」
ジャン「……」
エレン「お前の言うとおりだよ」
エレン「俺、たぶん怖かったんだ。ちゃんと話してそれでもあいつらに拒絶をされるのが」
エレン「でも、そうだよな。いつまでもビビってちゃあ何もはじまらないよな」
ジャン「ああ、巨人をぶっ殺すって息巻いてるヤツが女にビビってるなんざ笑い話にもなりゃしねえよ」
エレン「ははっ、そのとおりだ」
エレン「よし、行くぞ!」
ガラッ
エレン「ってうわ!クリスタ!」
ジャン「は!?クリスタ!?」
クリスタ「あはは、エレンのお見舞いに来たんだけど元気そうだね」
ジャン「お前…いつかいたんだ?」
クリスタ「結構前から…」
エレン「もしかしてこっちの話は聞こえたか?
クリスタ「エレンがミカサは?って言ってるあたりから…」
エレン「うわあああああああ!!恥ずかしい!恥ずかしい!死にたい!」
ジャン「ぐわあああああ!!ちきしょう!殺せ!いっそのこと殺せ!」
クリスタ「落ち着いて!落ち着いて二人とも!」
──────────
─────
クリスタ「落ち着いた?」
エレン「ああ、おかげで」
ジャン「お前…頼むぞ。俺がエレンにあんなこと言ってたなんて絶対人に言うなよ…!」
クリスタ「わかった。」
エレン「せっかく見舞いに来てくれたのにごめんな。変なこと聞かせちゃって」
クリスタ「ううん、ぜんぜん大丈夫だよ。で、えっと、エレンは今からミカサたちと話しに行くの?」
エレン「ああ、ちゃんと話してちゃんと謝ることに決めたんだ。そうしないとお互い前に進めないだろ」
クリスタ「よかったら。それ少し待ってもらえないかな?」
エレン「どうして?」
クリスタ「実は、私もちょっとその3人にお話があって、倉庫裏にきてもらうことになってるの」
クリスタ「その話を…エレンにも聞いてほしくて」
エレン「でも、そんな盗み聞きみたいな真似…」
クリスタ「お願い!これがきっと一番いい解決方法だと思うから!」
エレン「ん…わかった。まあ、あと怒られるかもしれないけど仕方ないか」
クリスタ「そうはならないと思うよ、たぶん」
~倉庫裏
クリスタ「ごめんね。こんな時間に呼び出しちゃって」
ミカサ「別にかまわない」
ミカサ(本当はエレンのお見舞いに行きたかったけど…私はツンデレだから…お見舞いにはいけない)
サシャ「私もぜんぜん大丈夫ですよ」
アニ「で、話って何?」
クリスタ「あのね…その…話っていうのは、ツンデレのことなんだ」
アニ(!?)ギクッ
サシャ(!?)ギクッ
ミカサ「ツンデレのこと?あの本の内容について質問があるの?」
ミカサ「ならサシャ、アニには関係ないはず」
アニ「そうだね。じゃあ私たちは退散しようか」
サシャ「そ、そうですねー!私には関係ないですもんねー!」
クリスタ「待って!アニたちも関係ある話なの!」
クリスタ「ミカサたちはこの前からエレンに対してツンデレをやってたんだよね」
ミカサ「!?」
アニ「!?」
サシャ「!?」
ミカサ「な、なんのこと。私はそんなことしていない」
アニ「私も知らないね。ツンデレなんて言葉は今始めて聞いたくらいだよ」
サシャ「わ。わわわ私も知りませんよー。ツンデレなんてツンツンデレデレなんてぜんぜん知りません」
クリスタ「そんな嘘をつかなくてもいいんだよ」
サシャ「だ、だって本当に知らないですし!」
サシャ(本を盗み見したなんてミカサにバレたら)
アニ(絶対にめんどくさいことになる!)
クリスタ「3人ともツンデレなんてやってないっていうの?」
アニ「知らないものはやりようがないじゃないか」
サシャ「そ、そのとおりです!私たちはミカサの本なんて読んでないです!」
ミカサ「わ、私はやってない」
クリスタ「そっか。3人ともやってないんだね。じゃあ、この本の後書きを読んでも驚かないよね」
クリスタ「ちょっと読んでみてくれる?」
ミカアニサシャ「」ジー
────────────────
この本を最後まで読んでくださり有難う御座いました。
楽しくツンデレについて学ぶことができましたでしょうか。
もしそうであれば私にとってそれ以上の喜びはありません。
ツンデレというのは非常に奥が深く、人生の全てをかけても学びきれるものではありません。
この本をきっかけに皆さんがツンデレについて興味を持ち、さらにツンデレについて学ぶきっかけになれれば幸いです。
またご承知かと思われますが、ツンデレが許されるのは創作キャラクターのみですので気をつけてくださいね(笑)
現実でこの本に書いてあるようなことを実践したらめんどくさい人だと思われるか、最悪の場合嫌われてしまいますよ(笑)
ツンデレは用法、用量を守り正しくお使い下さい。
それでは次作でお会いしましょう。
────────────────
ミカアニサシャ「!?」
ミカサ「そんな…!」
アニ「ツンデレって…!」
サシャ「実際にはやっちゃあいけないことだったんですか!?」
ミカサ「え?」
ミカサ「なんでアニとサシャもツンデレを知ってるの?」
サシャ「ご、ごめんなさい!ミカサがどんな本を読んでるのか気になって…つい盗み読みを…!」
アニ「そ、そんなことよりツンデレがやっちゃあいけないってどういうことなの!?」
サシャ「そうですよ!私はエレンにツンデレしてご飯をいただいたりしていましたけどエレンは快くご飯をくれましたよ!」
クリスタ「あのね…エレンはね…。自分がサシャに嫌われてると思ったんだって」
サシャ「そんな…そんなわけないじゃないですか!私がエレンを嫌うなんて!」
クリスタ「でもね、実際そう思ってたんだよ。自分はサシャになんかしちゃっていて」
クリスタ「それの仕返しでご飯を取っていってるんだって」
サシャ「そ、そう思うならなんか言ってくれればよかったじゃないですか!そうすれば私だって…そんなこと…」
クリスタ「自分が悪いと思ったから何も言えなかったんだよ」
クリスタ「それに心当たりがないのも、自分は気づいてないだけで、それに気づけないから自分が嫌われるんだって考えちゃったんだと思う」
サシャ「そんな……それじゃあ……私は……!」
アニ「……」
クリスタ「アニも…エレンに嫌いって言いながら対人格闘をやってたよね」
アニ「うん…」
クリスタ「アニはツンデレのつもりだったのかも知れないけど、エレンはそうは思えなかったんだよ」
アニ「……」
クリスタ「エレンはアニとは仲のいい友達だと思ってたんだよ」
クリスタ「そんな友達に、いきなり大嫌いって言われて、思いっきり技をかけられて」
クリスタ「エレンはきっと辛かったと思うよ」
アニ「そう…だね…」
アニ「私も…いきなりあいつにそんなことされたら…悲しくなる…かな…」
クリスタ「ミカサも…」
ミカサ「わかってる」
ミカサ「私は……ここ数日、ツンデレと言ってエレンにひどいことばかりを言ってしまった…」
ミカサ「私がエレンにあんなことを言われたらとても悲しい気持ちになる」
ミカサ「きっと……エレンも同じ……」
クリスタ「そう、エレンもとっても辛かったんだと思うよ」
クリスタ「今朝もミカサに無視されたり、冷たくあしらわれて泣きそうになってたもん」
ミカサ「私がエレンを…」
クリスタ「みんな、わかってくれた?」
サシャ「はい…」
アニ「バカやってたね。私たち」
サシャ「ツンデレをするだけでご飯がもらえるなんて」
アニ「ツンデレをすれば暴力を振るっても許されるなんて」
ミカサ「ツンデレをするだけでエレンに私の気持ちが伝わるなんて」
ミカサ「そんなわけがないのに」
クリスタ(あれ?なんか今アニとサシャが根本的になんかずれてることを言ってたような)
クリスタ(まあ、いいや。ここはスルーしよう。ここでつっこんだらまたややこしくなりそうだし)
クリスタ「じゃあ、そろそろ」
クリスタ「出てきていいよ、エレン」
ミカサシャアニ「!?」
エレン「よお」
エレン「悪いな。全部聞かせてもらった」
エレン「そっか。お前ら…そういうことやってたんだな…」
エレン「そうか…そうだったのか…」
アニ「その…」
サシャ「エレン…」
ミカサ「本当に…」
エレン「よかった…」グス
ミカサ「!?」
エレン「俺、お前らに本当に嫌われてたわけじゃなかったんだな」ポロポロ
エレン「俺…お前らに嫌われてるんだと思って…ホント…ホントに…」ポロポロ
ミカサ「エレン!」ダキッ
エレン「うわっ」
ミカサ「ごめんなさい!いっぱいひどいこといってごめんなさい!いっぱいいっぱい悲しい思いさせてごめんなさい!」
ミカサ「私は…エレンを嫌ったりなんかしていない!むしろその逆好き!大好き!」
エレン「ああ、俺もお前が好きだよ。大切な家族だもんな」
サシャ「エ゙エ゙エ゙エ゙エ゙レ゙エ゙エ゙エ゙エ゙エ゙ン゙ン゙ン゙!!」
サシャ「ごべん゙な゙ざい゙!私゙も゙エ゙レ゙ン゙の゙ごど嫌゙っ゙でな゙ん゙がな゙い゙でず!」
サシャ「大好ぎでずゔゔゔゔ!」
エレン「じゃあ、俺たちは友達のままでいいのか?」
サシャ「ばい゙!ばい゙!も゙ぢろ゙ん゙でず!」
エレン「そっか。そうか。よかったよ」ポロポロ
サシャ「エ゙レ゙ン゙ン゙ン゙ン゙ン゙!」
アニ「その…ごめんね…」
アニ「対人格闘のときはいろいろ言っちゃったけどさ」
アニ「私もあんたのこと、嫌ったりなんかしてないよ」
アニ「むしろいい友達だと思ってる。ホントだよ」
エレン「ああ、俺もそう思ってるよ」ポロポロ
アニ「ったく、男がいつまでも泣いてるんじゃないよ」ツー
エレン「何言ってるんだよ。お前だって泣いてるくせに」
アニ「わ、私は女だからいいのさ。涙は女の武器だからね」
エレン「そっか。ふふ。ははは」
アニ「ふふふ」
サシャ「えへへへ」
ミカサ「ふふ」
全員「あははははは」
クリスタ(よかった。よかったね。みんな)
こうしてツンデレ事件は幕を下ろした
エレンに迷惑をかけてしまった悲しい事件ではあったが
あれ以来私とエレンの仲は少し近づいたような気がする
終わりよければ全てよしだ
そして私は素直になれないツンデレよりも
自分の気持ちを素直に伝えることが一番だと知ることができた
私はこれからもっとエレンに素直に接していきたいと思う
そうすることで私とエレンはもっと近づけると思う
アルミン「あれミカサ。その本買ったの?」
ミカサ「ええ、街の本屋に行ったら面白そうな本があったから」
アルミン「へえ、タイトルはなんていうの?」
ミカサ「この本は…」
ミカサ「素直クールの極意」
おわり
これにて完結です
長々と続けてしまいというかずっと中断しててすいませんでした
レスしてくれた人ありがとう。保守してくれたありがとう。読んでくれた人ありがとう
またなんか書くときは付き合ってやってください
このSSまとめへのコメント
凄くいいです!!!!面白い!!!
続き見たい!!!
続き・・・・:続き・・・
エレンがかわいそうで早く誤解が解かれてほしいような涙目エレンをまだみたいような・・・
続き見たい!
あれ?目から汗が……グスン
面白い作品ですね。
ミカサのツンデレの勘違いが
笑いを誘います(笑)
エレンの誤解も早く解けて欲しいなぁ...。
このままでは…。 アルレルト訓練兵!! イェーガー訓練兵を死守せよ!(`□´)
エレンの心の壁が壊れない事を祈ろう…
エレンの味方はみんなだよーグスン
サシャやめてよーグスン
エレン~~~グスン
なーんかしっくり来ないな〜。
都合良すぎ。
何でもかんでも兎に角丸く収まれば良いんだっけ?
残念だ。とても残念。途中までは良かったのに。
ミカサの勘違いだけで収めておけば良かったのに。
パン泥棒とサディストはツンデレに関係なく悪意満々だろうが。
こんなエレンは変
ミカサと縁切るくらいしろし
確かにね。
お前(エレン)誰だよって感じ。
泣いた。むちゃくちゃ泣いた。しかしアニにボコボコにやられてミカサに冷たく捨てられたら普通は死にたくなるよな
泣いた
wwww
ミカサ○ろせばよかったのに
このssよんでていらいらしたわ
ホントにイライラしたわアニとサシャはまだ友達だからいいとして、ミカサはたったひとつの家族なのにその家族にあんな悪口言われたら俺なら顔面殴るわ長文失礼しました。
顔面殴るんじゃなくてやっぱり痛めつけてから悪口言って殺すミカサ1人を