P「まずは春香からだ。おーい」
春香「はーい、何ですかプロデューサー?」
P「ガンダム作品は見たことあるか?」
春香「ありますよ! そりゃあれだけ有名ですからねー」
P「じゃあ好きなガンダム作品はなんだ?」
春香「それはもちろんポケ戦です!」
P「いきなりOVAか。で、その理由は?」
春香「まず、富野監督ではないという点ですね」
P「というと?」
春香「ガンダムを生み出したのは富野監督ですけど、あの人が言うことは私には少し難しいんです」
春香「でもポケットの中の戦争は、オカルト要素がなく、さらにジオン軍の一兵士に重点を置いて子供の目線から物語を始めるところが好きなんです」
春香「恋心を抱いた者同士のバーニィとクリスが戦って、アルは信実を知るけどビデオレターで憎むなと言われて、どんな気持ちだったんでしょう…」
P「クリスによろしくな!は反則だよなぁ。じゃあ、好きなシーンは?」
春香「それなら、アレックス対ザクⅡ改の戦闘シーンです!」
春香「その前にサイクロプス隊がアレックスの武器を消耗させたのに加えて、ザクが森へ誘ってダミーバルーンを使って戦闘するシーンは最高でした!」
春香「でもワンシーンだけあげるとしたら、アレックスのチョバムアーマーを外すシーンですね」
P「確かにあれは絶望的だったな」
春香「そうなんです! あんなにMSを撃ち落としてきたケンプファーのにアレックスには無傷なんて酷いです!」
P「わかる。わかるぞ」
春香「それでそれであとは、最後のアルの学校で……」
P「あ、も、もういい。もういいぞ春香。お前の気持ちはよーくわかった」
春香「えーまだ語り足りないですよ!」
P「いいんだいいんだ。それじゃあな」
春香「はーい」シュン
P「……さてと、次は千早だな」
P「千早ー、いるかー」
千早「こーこーろに、うずもれた~♪」
P「お、これは」
千早「優しさの星たち~が、炎あげ……ってプロデューサー、どうしたんですかこんなところに」
P「いやー、好きなガンダム作品を聞こうと思ってな」
P「でも聞くまでもなさそうだな」
千早「そうですね。私はZガンダムが好きです」
千早「私、アニメは観る方ではないのですが、ZガンダムのOPを歌っていらっしゃる森口博子さんの声がとても素敵で……」
P「うん、森口博子さんの歌は本当に素敵だな。俺は前期OPの方が好きだけど」
P「で、内容は見たの?」
千早「歌の真意を知るためにも、最初から最後までもちろん見ました」
P「そうか。それじゃ、好きなシーンとかはあったりする?」
千早「そうですね………カミーユとフォウが語り合うシーンでしょうか」
P「ん? キリマンジャロでそんなのあったっけ?」
千早「いえ、そこではなく香港の方です」
千早「Mk-Ⅱがサイコガンダムに取りついて、カミーユがコックピットから出るシーンです」
千早「急に飛び出したかと思えば、フォウに対して自分の生い立ちを語り出して……」
千早「カミーユを最初に見たときから頭が変だとは思ってましたけど、このシーンで気づいたんです」
千早「自分をさらけ出して甘えるところがなかっただけなんだということに」
P「ふーん……?」
千早「私、そのシーンには少し感動していました」
P「なら、印象に残ってる台詞とかある?」
千早「感動してんです。人って、絶対に共感できるって。でも、それには時間が必要です。一人二人が相手じゃないから。でもね、全ての人達との共感が得られる 時代が来たら、死んで行った人達にも、どこかで巡り会える、そんな気がするんです」
千早「これベルトーチカに対してカミーユが言った台詞なんですけど、深いと思いませんか?」
P「んー…まぁカミーユの言うことは大体意味深ではあると思うけど…」
千早「私もカミーユと同じように思うんです。人はいつか共感しあえるけど、それには時間がかかる」
千早「私は、私の歌でみんなの心を共感させるきっかけになれば良いなと思いました」
千早「その後の、死んでいった人たちにもめぐりあえる、というのも私には何となくわかる気がします」
P「思いは生死を越えるのか」
千早「いつか、世界中、いえ、全ての世界に私の歌声を届けたいと思いました」
P「はーなるほどなぁ」
千早「すみません。少し喋りすぎました」
P「いや、いいんだ。千早の心が見られてよかったよ」
千早「そうですか」
P「つまり千早はバラドルをしたいんだな。よーくわかった、うん」
千早「え?」
P「森口博子さんの歌に憧れたんだろ? なら話ははやい。バラドルに路線変更だ!」
千早「そ、それとこれとは話が……!」
P「まぁまぁ、ちゃんと上手くやるから安心しろ! 紅白にも出られるぞ!」
千早「そういう問題じゃないですよ! あっ、逃げないでください!」
P「ハァハァ……事務所まで走ってしまって疲れたな……」
雪歩「ぷ、プロデューサー、お茶いれましょうか…?」
P「あぁ、うん。ありがと、頼む」
雪歩「はい~」
P「ふぅ。ところで雪歩」
雪歩「な、なんですか?」
P「ガンダムは好きか?」
雪歩「ガンダムですかぁ……?」
P「雪歩は知らないか? こんな兜みたいな頭でツノが二本こう付いてる感じの……」
雪歩「あ、え、えっと……えF91っていうのなら……ガンダムですよ……ね?」
P「おーF91か。それもガンダムだぞ。どうだった?面白かった?」
雪歩「そ、その、動きとか、物語の展開がはやくてついていけなかったんですぅ~」
P「確かに普段アニメの映像を見てないと話は脳内で補完できないからついていけないかもなぁ」
雪歩「で、でも、なんだか気になっちゃって、何回も見直しました」
P「す、すごいな……なら、特に気になったシーンとかあったりするんだ?」ズズー
雪歩「そ、その、アンナマリーさんのダギ・イルスがいつ味方になったのかが、ちゃんと見ないと分かりませんでした」
雪歩「あとは、シーブックのお父さんとセシリーのお父さんが似ていたので、見分けるのに苦労したんですぅ~」
P「俺も流し見てたらわからなくなったなぁ」
P「じゃ、好きなシーンは?」
雪歩「やっぱり、何回もそこだけ見てたから、アンナマリーさんのダギ・イルス対ザビーネさんのベルガ・ギロス戦が印象に残ってますぅ」
P「あぁ、あれな、アンナマリーとザビーネの駆け引きとそのテンポが良いよね」
雪歩「サーベルで落とすように見せかけてライフルを撃ってザビーネさんが逆上するところが印象的です」
P「そのシーンだったら俺は出だしのダギ・イルスの腹ビームがかっこよくて好きだな」
雪歩「わ、私はあれは好きじゃないです」
P「なんで?」
雪歩「一応偵察機のMSなのにビームシールドを破る許どの威力を持ったビームを使えるのは、少し変だと思います!」
P「といっても指揮官用じゃなかったかあれ」
雪歩「で、でも偵察機なんですよ!? 偵察して帰ってくるのが目的ならそのビームを推進剤に回すべきだと思います!!」
P「そ、そうかもね……」
P(柄にもなく熱くなってるな…ここはそろそろ退散しよう……)ズズー
P「なんとか抜け出せた…近くの公園で休むか」テクテク
P「ん、あれは真」
真「おーい、プロデューサー!」
P「やあ」
真「どうしたんですか? 公園にきて?」
P「や、ちょっとな。とりあえずベンチにでも座ろうか」
真「そうですね!」
P「真はGガンダムが好きだな?」
真「き、急になんですか? 好きですけど」
真「でもガンダム作品ならボクはXの方が好きですよ?」
P「なんと! なんで?」
真「ガンダムを題材にしたところにボーイミーツガールを取り入れてるんですよ! ガロードとティファの出会いから成長は素敵ですよ!」
P「あぁ、そっちか。アツいのよりもラブが好きだったか」
真「ローレライの海は良かったなぁ~」
P「どんな話だっけ?」
真「ジャミルとルチルの話です。ジャミルがGビットを使ってフロスト兄弟をやっつけるんですよ!」
P「んーあんまり覚えてないなぁ…」
真「ローレライの海の話は、ジャミルとルチルの関係の淡い話に加えて、Gビットの遠隔操作というアツい要素もあるんですよ! もう一度ちゃんと見直してください!」
P「ご、ごめんごめん。でもあれは覚えてるぞ。コルレル」
真「コルレルは良いですよね! 極端に軽量化してサーベル一本でガロードを翻弄するのはかっこ良かったです!」
P「でもバルカンでやられたよね」
真「そうなんですよ! そこなんですよ! ボクだったらもっと上手く避けてガロードを倒しちゃてましたよ!」
P(本当にあり得そうだから困る)
P「そうかもなぁ。じゃ、そろそろ行くわ」
真「プロデューサー、仕事なんですか?」
P「う、うん、まぁそんなところだ」
P「なんでみんな急に熱く語り出すんだ。怖いだろ…」
亜美「む、あれは」
真美「兄ちゃんが疲れた顔で歩いてますな→」
亜美「捕獲しませう」
真美「ラジャー!」
亜美「トゥッ!」ダキッ
真美「ヘアー!」ガシッ
P「おわっ!? お、おい、危ないだろ急に!」
亜美「なんだ兄ちゃん元気じゃ→ん」
真美「抱きつき損だYO→」
P「コノヤロウ…」
P「そんな二人に質問だ。好きなガンダム作品は?」
亜美「ん→ZZかな?」
真美「真美も同じ→」
P「お前らよくそんな古いの知ってるな」
真美「まぁね→ 双子が出てるって聞いたから気になって見たんだよね→」
亜美「そうそう。でもあれ、双子じゃない上に二人とも死んじゃうじゃんYO→」
真美「誰だよあんなの勧めたヤツ→」
P「好きなのか好きじゃないのかどっちなんだ…」
亜美「好きだYO→ 特にジュドー兄ちゃんが」
真美「あぁいう妹想いな兄ちゃんはやっぱり、カッコイイよね→」
P「そっか。ひとつふたつ上くらいの年齢でちょうどいい感じだな」
亜美「でもプルとプルツーの戦いはちょっと酷いよね」
真美「同じもの同士が殺しあうのは双子的にNG」
亜美「激しいところを持っているプルツーがイヤに思うプルの気持ちはわかるけど→」
真美「だからってプルも、私よシネーなんて言わなくてもいいじゃんYO」
亜美「いくらジュドー兄ちゃんを助けるためだとはいえ、自分の分身と戦うなんて怖いYO→」
P「そこの感性は俺にはわからんなぁ」
真美「でもプルの力が覚醒して、オーラでビームを跳ね返すところは凄かったYO」
亜美「そんで、プルがやられた後のジュドー兄ちゃんの覚醒もかっこよかったね→」
P「ZガンダムでやったハイパービームサーベルをZZでも見られるとは思わなくて、俺も思わずおおって唸ったなぁ」
亜美「さすが兄ちゃん! 話がわかるぅ→!」ダキッ
真美「やっぱり、ジュドー兄ちゃんより、こっちの兄ちゃんの方が良いね→!」ダキッ
P「熱いから! 熱いから離れろ! 俺は用事があるんだ!」
P「……ふぅ、暑かった。しかし二人とも成長したなぁ……胸が。あれはちょっと理性が飛ぶぞ」
P「っと、暑くて近くの湖に涼みに来たわけだが」
響「あっ、プロデューサー!」タタッ
P「どうしてこうよくも出くわすんだ」
響「どうしたんだ? 暑いのか?」
P「うん、そんな感じだ。ところで響は何のガンダムが好きなんだ?」
響「うーん……難しい質問だなぁ…」
P「あ、もしかして全部好きとか?」
響「それもあるけど、あ、好きなモビルスーツなら言えるぞ!」
P「おう、なんだ?」
響「デンドロビウムさー!」
P「デンドロビウムかー。あれは時代的にオーバースペック過ぎるんだよなぁ…」
響「プロデューサーはわかってないなぁ! そこにロマンがあるんだぞ!」
響「あの大きさと形モビルスーツと言っちゃう辺りも自分は好きさー!」
P「わからんでもないがね」
響「あの攻撃力でしかもIフィールドバリアまでついてて、ビームサーベルで戦艦を撃沈するなんて凄すぎて自分ときめいたぞ!」
P「ってことはやっぱりコウが好きなの?」
響「えっ、いや、コウは頑張ってていいと思うんだけど…」
P「じゃあガトーか?」
響「ガトーはガトーで方向はおかしいけど信念があるのことは悪いことじゃないと思うぞ」
P「ふーん。ならニナについてどう思う?」
響「うーん……自分そういう恋愛とかがよくわからないからガンダムは苦手なんだぞ」
響「それにガンダムの恋愛は色が濃くて余計にわけわかんないさー」
P「あぁ、だからどのガンダムも特に好きってわけではないのか」
響「そういうんじゃなくて、モビルスーツが戦闘してるのが好きなだけだぞー」
P「なるほど。0080はガンダムしりーずの中でも戦闘シーンはトップレベルだもんな」
響「そうそう! 特にデンドロビウムがガーベラ・テトラに零距離射撃を食らわせたシーンは、サイズの違いもあって圧巻だったぞ!」
P「砲身をぶつけただけでガーベラは半壊してたからね」
響「あーまた観たくなってきたぞ! って自分もうそろそろ仕事にいかないと!」
響「じゃ、またなプロデューサー!」タタッ
P「おう、頑張れよー!」
P「さて、そろそろ昼飯でも食おう。事務所に戻るか…」
ガチャ
P「お、伊織。お疲れ」
伊織「お疲れ。プロデューサー、どうせカップラーメンでしょ?お湯なら沸いてるわよ」
P「ん、サンキュー。あ、雪歩は?」
伊織「仕事よ仕事。本当にプロデューサーならしっかりしなさいよね!」
P「あーはいはい」
P(今日は醤油にしよう)
P「ところでなー伊織。ガンダムは好きか?」ズズー
伊織「えぇ好きよ。お台場のガンダム、ウチに持ってきてもらうくらいね」
P「ブフォ」ゲフッ
伊織「ちょっと汚いわね! 冗談よ冗談!」
伊織「でもガンダムが好きなのは本当よ」
P「オヘッ、ウヘッ、そ、そうなんだ。ならどれが好きなんだ?」
伊織「私はもちろんファーストね」
P「ほう! 初代か! 伊織なら最近のを挙げると思ったんだが」
伊織「バカねー! 私はガンダムが好きなのよ?」
P「ん? あぁRX-78が好きってことか?」
伊織「ま、カラーリングは好みじゃないけど、子供向けに分かりやすくしたって方針なら仕方ないわよね」
P「でも初代のどこがいいんだ? 絵は最近のに比べると雑だし、動きももぞもぞしてて今の子供には受け付けないんじゃないかと思うが」ズズー
伊織「食べながら喋らないで、汚い」
P「あ、はい」
伊織「いい? まず、あの頃のロボットアニメは人間対異星人が普通だったのよ」
伊織「でもガンダムはそうじゃなくて、あくまでも人間対人間にした。そこがリアルと言われるゆえんね」
P「フムフム」
伊織「さらに、人口増加でコロニーによる生活、宇宙で暮らすことでの新しい能力の目覚め」
伊織「近い未来、ギリギリあり得そうな設定なのもミソね」
P「ナルホドナー」
伊織「そして、民間人のアムロ。多少機械に強いとはいえ、ただの少年が、戦争の中で成長していくのは子供心に響くものがあるわ」
P「でもどちらかと言えば大人に受けたんじゃないか?」
伊織「それもあるわね」
P「で、伊織はどの回が好きなんだ?」
伊織「 それならミハルの話が好きね」
P「あぁ…あれは心が痛くなったなぁ…」
伊織「妹たちを生きさせるためにスパイまでやるミハルと、嫌々戦っているカイの出会い」
伊織「ミハルの懸命さとホワイトベースのピンチに打たれてもう一度戦場に戻るのよね」
伊織「ミハルとカイはガンペリーで出撃するけど、ミハルはそこで帰らぬ人となっちゃって……」
P「…………」ズズー
伊織「そこからのカイの心境の変化は好きよ。人ってあんなに変われちゃう者なのね」
P「んー……」
伊織「ま、いいわ。私は自分の考えを押し付けるつもりはないし」
P「ふーん。そっか」
伊織「でもミハルの妹と弟はあのあと無事に生活できたのかしら?」
P「あぁ、それなら小説のフォウストーリーに書いてあるとかどうとか…」
伊織「あら、そうなの? なら今度読んでみようかしら」
P「ん、そうだな。ごちそうさま」
やよい「ただいまー!」
P「お疲れ、やよい」
伊織「おかえり、やよい」
やよい「お疲れ様ですプロデューサー! 伊織ちゃんもお疲れ!」
P「でも、やよい今日は少し遅かったな」
やよい「ごめんなさい! 家でみんなとガンダム見てたんですー!」
P「こんな時間にやってたっけ?」
やよい「録画なんですけど、どうしてもみんなで見たいっていうから観てたら遅れちゃいましたー」
P「AGEか」
やよい「そうですよー! ビュンビュン動いて凄いですよー!」
P「賛否両論、いや否が目立つけど伊織的にはどうなの?」
伊織「そうね。あれは初代からZZまでを簡単にまとめたって印象ね」
伊織「説明が不足すぎるのが気になるのと、まとめすぎて、感動させるシーンの味が薄くなっているのが痛いわね」
P「逆に言えば、頭で補完できたらそれなりってことか?」
伊織「漫画や小説もあるみたいだし、それで穴埋めできたら印象は変わるんじゃないかしら?」
やよい「うっうー、二人の話についていけないです……」
P「やよいはAGEのどこが好きなんだ?」
やよい「んーと、やっぱり、親子で頑張るところが良いと思います!」
やよい「フリットって人は段々怖くなってきてるけど、根は、人類を救いたいというところからきてると思うのでまだわかりません!」
やよい「あと、あとは、今度のオープニングで親子三代で戦うことが示唆されているところに期待していますよー!!」
P「難しい言葉知ってんのな」
やよい「えへへー」
やよい「それと、たくさんガンダムが変形したり合体したりするのは良いと思います!」
P「ふーん。そうか」
P「おっともうこんな時間か、美希を迎えに行ってくるわ。二人仲良くしてろよ」
伊織「子供じゃないんだから……」
やよい「はーいっ!」
P「さて、車で現場まで来たわけだが、美希はどこだ」
美希「ハニーーー!」
P「あ、いた。声がでかい。おーい」
美希「お迎えご苦労様なの」
P「美希こそお疲れ。じゃシートベルトして行くぞ」
美希「はいなのー!」
ブロロロロロロ…
P「美希はガンダム、見たことある?」
美希「あるよ?」
P「へぇ、あるんだ」
美希「うん、この前たまたまテレビでガンダムの映画やってたから観てみたの」
美希「ハニー、ガンダム好きだから知識は入れなくちゃね!」
P「この前やってた映画ってことは逆襲のシャアか」
美希「いきなり隕石を落とすところから始まってびっくりしたの。しかも落ちちゃって地球は大変なことになっちゃうし」
P「あぁ、あれで物語が終わってもおかしくなかったよな」
美希「それとアムロは凄かったなぁー。あんな天パなのにシャアやっつけちゃうもん」
P「天パは関係ないぞ」
美希「でもやっぱり一番凄いのはギュネイかな?」
P「えっギュネイ?」
P「何でギュネイなんだ?」
美希「ギュネイがロンドベルの核ミサイルをファンネルで一気に撃ち落とすシーンがあったでしょ? あそこで美希なんだか感動しちゃったの」
美希「それに強化人間なのに精神は正常だし、アムロやシャアよりも男前なの」
美希「あっハニーのほうがもっと男前だよ?」
P「あんまり嬉しくないような…」
美希「アムロは昔の女を忘れられない天パだし、シャアはそれに加えてマザコンだし、ちょっと受け付けないの」
P「それを言えばギュネイだってクェスを好きになるロリコンじゃないか」
美希「んー、ロリコンはいいの」
P「なんで?」
美希「ハニーが美希のことが好きなら、ハニーもロリコンになるからなの」
P「なるほど。さっ、事務所に着いたぞ」
美希「ありがとうなのハニー!」
P「じゃ、また後でな」
ブロロロロロロ…
P「で、なんであずささんまで迎えに行かなきゃならないんですかね?」
あずさ「ごめんなさい、少し道に迷っちゃって……」
P「もう慣れたからいいんですけど」
P「あずささんは好きなガンダム作品はあります?」
あずさ「ん~そうですね……あれが好きだわ。赤くて大きなガンダムですよ」
P「赤くて大きい……?」
P(そんなのいたか? リボーンズガンダムとか?)
あずさ「腕から大きなビームを出したり、大きな大砲で敵を殲滅したり~」
P(ライザーソードのことか? 大砲はセラヴィーのビームのこと?)
あずさ「ん~あとは~……全方位ミサイルでしたっけ? あれは凄いですねぇ~」
あずさ「でもあんなに大きいのに基本的には撲ったり蹴ったりの格闘戦なのがまた不思議ですよね~」
P(ミサイル? 格闘? そんなガンダムいたか?)
あずさ「最後には大きなまつげと相討ちになってしまって宇宙が壊れちゃって、とてもスケールが大きい話で面白かったですね~」
P「あ…あずささん、俺の記憶にはそんなガンダムはいないんですけど…」
P(ってん? まつげ?)
P「も、もしかしてそれ、伝説巨神イデオンじゃないですか? まつげってガンドロワっていう敵の巨大兵器の…」
あずさ「あら~、それはガンダムじゃないのかしら~?」
P(そりゃねぇぜ…)
あずさ「カーシャさんの何故私達は生きてきたの? とか、コスモさんのカララとジョリバを救出したんだ! とか妙に印象に残る台詞があるんだですよね~」
P(一応詳しいんだ…)
P「話のスケールの大きさも相まって、台詞の一つ一つが重みがあって、それでいて深いんですよね」
あずさ「でもガンダムとは違うんですね。それならあれはどうかしら、3機の戦闘機が合体する……」
P(ZZか?)
あずさ「チェーンジゲッターワン!っていうあの赤い……」
P「あ、それゲッターロボです」
P(結局事務所まで送ったが、その間ガンダムの話にはならなかった)
P「なんでゼオライマーが出てくるんだ。全く似てないだろうに……」
律子「プロデューサー、お疲れのようですね。コーヒー置いておきますね」
P「ん、ありがとう。はぁ…」
律子「ため息なんて、どうしたんです?」
P「いや、ね、律子はガンダムは好き?」
律子「えぇまぁ多少知ってる程度ですけど」
P「何が好きなの?」
律子「08小隊ですね」
P「へぇ~08小隊か~」
律子「そうなんです。何が良いっていちいち動きがカッコいいんですよ」
律子「例えばアッガイが陸戦ガンダムのコックピットを叩きつけるシーンですよ」
律子「ただ叩きつけるだけなのに、あの緊張感。それは何故だと思います?」
P「さ、さぁ……?」
P(多少じゃねぇだろこれ……)
律子「それはズバリ、機体の性能と、パイロットの腕のせいです!」
P「というと?」
律子「ガンダムの名がつくだけあって、性能はそこそこ良い見たいですけど、それでも敵の攻撃でしっかり損傷するんです」
律子「そしてパイロットはそれぞれ機転が利くんですけど、巣の腕前としてはやはり並みより少し上な程度なんですね」
律子「その程度のパイロットなら敵にもわんさかいるわけでして」
P「つまり?」
律子「つまり、いつやられてもおかしくないんですよ。ニュータイプでもないんで、オカルトな力もありませんし、そこに敵のMSの腕降り一つにも大きな危機感を感じるわけです」
P「ふーん」
律子「あぁ、ちゃんと聞いてくださいよプロデューサー!」
P「聞いてる聞いてる」グデーン
律子「もういいですよ! コーヒーはじぶんで片付けておいてくださいね。それじゃ、私も仕事に戻りますんで」ガチャ
P「あぁうん頑張って。気を付けてなー」
バタン
P「あぁ普段と違う話でなんだか疲れた…少し仮眠でも取るか……」
しばらく後
P(………ん? この臭いはラーメン……しかも味噌と醤油と豚骨の臭いだ!)
P「 貴音!」
貴音「!」ビクッ
P「ラーメンはひとつだけだって言ったじゃないか!」
貴音「は、いえ、これは貴方様の分で……」
P「全部半分以上減ってるんだけど」
貴音「不思議ですね」
P「怒るよ?」
貴音「すみませんでした」
P「わかればよろしい。じゃひとつ質問に答えてね」
貴音「わかりました。何でしょう?」
P「好きなガンダム作品はなに?」
貴音「がんだむ…ですか……」
P「知らなかったら別にいいけど」
貴音「いえ、知っておりますよ。私はおひげのがんだが愛嬌があって好きですよ」
P「∀ガンダムのことね」
P「しかしまぁ、なんというか貴音とターンエーは似合うな」
貴音「そうですか? おひげのがんだむと私が?」
P「うーん。多分キエルとかディアナと雰囲気が似ているからなんだろうなぁ」
貴音「それは私も思いました。あの二人には親近感が沸きました」
P「もしかして、貴音も誰かと入れ替わってたりする……?」
貴音「ふふっ。そうかもしれませんね」
P「やっぱりターンエーガンダムが好きなの?」
貴音「私は、ハリーさんのごーるどすもーの方が好きですね」
P「へぇ、何で?」
貴音「ごーるどすもーはおひげさんを倒しましたし、それにまひろー隊や、ずさん隊を圧倒するなど、終始格好良い場面が多く見られました」
貴音「それにハリーさんはどこか、貴方様と似ているところがあります。そのせいもあるのでしょう」
P(口移しで薬飲ませたり、ダンディーなポーズを取ったりしたことはないんだけどなぁ……)
貴音「最後のギム・ギンガナムとハリーさんの掛け合いは良いものでしたね。お互いの気持ちのぶつけ合いで会話が成立しないところがポイントです」
P「それがガンダムの醍醐味と思える」
貴音「私にも貴方様の気持ちをぶつけて欲しいものです」
P「ラーメンの約束をやぶったらいつでまぶつけるよ」
貴音「……いけず」
P「で、小鳥さんはどうなの?」
小鳥「ピヨッ!? 急に話を振らないでください~!」
P「いやぁ、でも聞いてましたよね?」
小鳥「ま、まぁ…そうですけど……」
P「で、どれなんです?」
小鳥「私はVガンダムですね!」
P(SEEDでもWでもないんだ。カップリングの話をされるかと思って覚悟してたけど心配しすぎだったかな)
小鳥「やっぱりウッソくんには母性本能をくすぐられるというか~」
P「あ、もういいです」
小鳥「ええっ? 最後まで聞いてくださいよっ!」
小鳥「あぁいう何でも自分でやろうとする子を見るとちょっと母親したくなるだけですよ!」
P「それ、まんまルペ・シノさんじゃないですか」
小鳥「うっ……」
P「ちなみに好きなシーンとかあるんですか?」
小鳥「そうですねぇ、ドゥカーイクの死に様もいいんですけど、一番はやっぱりカテジナさんが乗るゴトラタン無双ですかね」
P「あぁ、あのシュラク隊在庫一掃セールみたいなあれですね…」
小鳥「カテジナさんの気持ちの高揚っぷりと、その勢いに呑まれるだけのシュラク隊の図は異常ですねー」
小鳥「メガキャノンを振り回してガンイージを撃墜した辺りで、もうダメだなと思いましたもん」
P「それでオデロまでやられる、なんてね……」
小鳥「本当にそれは富野監督の黒い部分が剥き出した証拠ですね。オデロくんの最後に父と母を思い出させるなんておかしいですよ」
P「本当あれはショックですね」
P「で、ウチのアイドル&事務員には全員聞いたわけだが、みんな上手くバラバラに別れたもんだ」
P「それでも名前が上がらなかった作品がちらほらあるな。俺が一番好きなクロスぼーんガンダムも出なかったし」
P「でもひとつ分かったことは、ガンダムでアイドルの感性が研かれているということだ」
P「というわけで、今度からレッスンにガンダム鑑賞を取り入れよう!」
追求しすぎて重度のガノタアイドルになってしまったのはまた別のお話
おしまい
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