昨日の京太郎「県大会も終わったことだし、プール行かないか?」 の番外編…むしろ本編なんですが、書いてみました
前回同様展開が遅いですが、筆者の特徴だと思っていただければ幸いです
なおこちらが本来想定していた内容なので、前回とかぶっているところが多々あります
特にすこやん・三尋木プロパートは前半はほとんど同じです
前回と同じ部分はサクサク投下しますので、ご了承ください
また、タコスはありません。激しく京×久です(エロ要素あり)。作者の久好きが分かる内容になってます
さらに新しいキャラがほんの少し出てきます。このキャラはホントに期待されてないキャラな気がします
前回の「一回だけ」のくだりの続きからになります
ではのんびりになりますが、よかったらお付き合いください
―スライダー内―
久「(…一回だけ…)」
久「(一回だけ…)」
久「(いっか…って何言ってるの私!)」
久「(何!?この暑さでついに頭がやられたの?!)」
久「もう!しっかりしなさいよ!私!」グッ
京太郎「ん…?」
久「え?」
京太郎「いてて…あれ、ここはどこだ?」
久「」
― 一方 ―
三尋木「今頃あの部長さんはうまくやってるかねい~」
三尋木「そういやあのスライダー直ったかなー?」
三尋木「ま、知らんけど」
三尋木「(そう言えば看板外すのも係員の交代をお願いするのも忘れてたねえー)」
三尋木「……」
三尋木「うーん、暇だから小鍛冶プロまたいじって遊ぶかな~♪」
ピポパ
三尋木「……」
三尋木「あ、小鍛冶プロ~?今暇かい?」
すこやん「ええ…福与プロに頼まれたお仕事も終わったので今は家でのんびりしてるけど……」
三尋木「りょーかーい!んじゃ今から家に行くから待っててねい~♪」
すこやん「え?!ちょ、ちょっと三尋木プロ!?」
ツーッツーッツーッ
すこやん「もう…こーこちゃんも三尋木プロも皆勝手だよね…」
すこやん「ってあの人なんで私の家知ってるの!?」
―スライダー内―
久「(須賀君起こしちゃった…)」サーッ
京太郎「ん…?」
京太郎「なんかやわらかい感触が…てか…目の前…がよく見えないな…」
久「(まだ状況を把握しきれてないみたいね…黙っておきましょう…)」
京太郎「ていうか動けねえ…しかもすっげえ暑い…そうかここはスライダーの中だ…」
京太郎「だんだん思いだしてきたぞ…確か…」
京太郎「スライダーに乗ってて…水が流れなくなって…」
京太郎「それでなんとか自力脱出しようとして…」
京太郎「それで…えっと…そうだ部長声が聞こえたと思ったら…もうその後の記憶がない…」
京太郎「あれ?じゃあ部長は?」
久「」ビクッ
京太郎「お…なんか動いたぞ…それにだんだん目が慣れてきた…」
京太郎「ってこれは足?!っていうか部長目の前にいますよね!?」
久「あ、あははー」
京太郎「なんですぐに言ってくれなかったんですか!」
久「い、いや~ごめんね?その…」
久「状況が、状況、だし…」
久「その…」
久「今どうなってるか分からないの…?」カーッ
京太郎「…そういえばさっきからこの頭にやわらかい感触が…」
京太郎「……」
京太郎「…把握しました」
久「飲みこみが早くて助かるわ…」カアーッ
京太郎「(…おいおいうそだろ…)」
京太郎「(ありえないだろ…部長の…ま、またに挟まれて身動きとれないとか…)」
京太郎「(さっきの和のときと…言うなれば逆の状態か…)」
京太郎「(くそっ!さっきと違って今度は本当に動けないし…)」
京太郎「あの……部長?」
久「っん…(やば…)な、何かしら?」
京太郎「何個か質問していいですか?」
久「い、いいわよ…(す、須賀君の息が…)」
京太郎「まずなんで部長はここにいるんですか?俺まだ出てないから部長はスライダーに乗ってないはずじゃ…」
久「っ…み…三尋木プロに無理やり滑らされたの…須賀君と一緒よ…(あんまりしゃべらないで…!)」
京太郎「ええと…部長大丈夫ですか?さっきからその…なんか苦しそうじゃないですか」
久「んっ、ん…(須賀君…わざとやってるんじゃないでしょうね…)」
久「あの、あのね…すが、君…?」
久「あんまり…しゃべら、ないでくれ、ないかしら…」
久「すがくんの…息が…私の…その…」
久「…に当たってるから…」ボソッ
京太郎「え?」
久「!だから!この体勢!須賀君がしゃべる!息が当たる!」
京太郎「(あ…)」
久「分かった…?女の子にそんなこと言わせないでよね…//」
京太郎「す、すいません…できるだけ下向いてしゃべります…」
京太郎「あと…それ絡みでもう一つなんですけど…」
京太郎「パレオはどうしたんですか?」
久「ああ…須賀君にぶつかっちゃったときに向こうに飛んでいちゃったのよ」
久「取りに行くにも身動きが取れないからどうしようもないわ(そのせいで死ぬほど恥ずかしいんだけど…))」
京太郎「なるほど…」
京太郎「(…)」
京太郎「(パレオなし…予想通りというか…なんというか…大胆な水着だ…)」
京太郎「そ、その大胆な水着ですね」
久「!わ、わざわざこんなところで言わないでよ…それより…ごめんね…?汚いというか…その…変な状態で動けなくしてしまって…」
京太郎「(いや…こんな状態で束縛なんて…むしろ嬉しい…いや何もできないから一周して地獄か…)」
京太郎「でも…その水着良く似合ってますよ、部長」
久「!そんな状態で言われても嬉しくないわよ!(うう…また水着が…)」
京太郎「あはは…すいません…」
久「もう…」
― 一方 ―
ピンポーン!
すこやん「はーい!今開けるからちょっと」
ガチャ
三尋木「おう~小鍛冶プロー来たよ~」
すこやん「え?!なんで今開いたの!?鍵しまってたよね?!」
三尋木「もう~また小鍛冶・アラフォー・プロは細かいんだから~」
すこやん「いやいや限度があるよね?!っていうか何その変なミドルネームは!?」
三尋木「いや~小鍛冶プロにも二つ名がほしいと思ってねい~今いろんなところでこの名前広めてるんだよ~?」
すこやん「何広めてくれてるの?!金輪際やめて!!それにアラサーだよ!!って何度言わせるの??」ハアハア
三尋木「もう~そんなに怒ったら疲れちゃうぜ~すこやん~?」
三尋木「分かったよーこれからは小鍛冶・アラサー・プロで広めとくからさあ~」
すこやん「それもなんかやだ!ていうかその名前にするメリットはあるの?!」
・
・
・
・
・
三尋木「ふ~やっと落ち着いたかい~小鍛冶プロ~?」
すこやん「まったく…ホントに誰のせいだと思ってるか分かってるの…」ブツブツ
すこやん「みんなして私をいじめるんだから…」ブツブツ
三尋木「いや~ごめんごめん。機嫌なおしてよ~すこやん~」
すこやん「…すこやんでも小鍛冶プロでもいいけど、呼び方統一してくれないかな?」
すこやん「なんか変な違和感があるから…」
三尋木「ん~じゃあすこやんで~これでいいかい?」
すこやん「まあ、いいよ…」
すこやん「あ、遅くなりましたけど、バイトお疲れさまです。わざわざ代わっていただいて、ありがとうございいました」
三尋木「お~い?私とすこやんの仲だろ~?気にすんなって!バイト代は全部もらっとくからさ!」
すこやん「なんですか、私たちの仲って…ってがめつい!?お金もちなのになんでそんなにがめついの?!」
―スライダー内―
京太郎「(…あれから20分ぐらいか…)」
京太郎「(まったく助けがくる気配も復旧する気配もない…)」
京太郎「(というか…割と、俺が限界だ…)」
京太郎「(キスの時も…思ったけど…)」
京太郎「(…部長の体って…ホントにエロいんだよな…)」
京太郎「(狭い空間に二人きりで閉じ込められて…しかも…部長はこんな扇情的な格好をしてて…)」
京太郎「(その上に目の前に…部長の…顔は足で挟まれてて…パレオもなくなってるし…)」
京太郎「(…しかも今日は流れるプールで和とトラブルがあったし…)」
京太郎「(ほんとに、もう、限界…だ)」クラッ
さる喰らうから間隔開けて投下しろい。5ー6分が目安
久「(もうあれから20分ぐらいかしら…)」
久「(三尋木プロのせいよ…全部…)」
久「(もう…この格好にはだいぶ慣れたけど…)」
久「(やっぱり変な気持ちになっちゃうわ…)」
久「(でも…須賀君は私に何もしてこないわね…)」
久「(普通こういう状況になったら男の子は我慢できなくなるものだと思ってたんだけど…)」
久「(須賀君、は大丈夫…よね?)」
久「(さっきから会話なくてきまずいわ…)」
久「(うーん…ちょっと須賀君をからかってみようかしら…なんか恥ずかしい目にあってばかりだし)」クスッ
>>19 気をつけます
京太郎「(…って!何考えてるんだ俺は…)」
京太郎「(ここで俺が問題を起こしたら…全国出場がなくなるかもしれないんだぞ?)」
京太郎「(皆のための慰安企画が台無しどころじゃすまないんだ…)」
京太郎「(ここは我慢だろ…!助けがくるまで耐えるんだ…)」
京太郎「(でも…やっぱり…部長の…ホントエロいな…)」
久「ねえ?須賀君?」
京太郎「は、はい。なんですか?(やべっ…普通にしてなきゃ…)」
久「須賀君ってもしかして男の人が好きとか?」
京太郎「え…?それは…どういう…」
久「いや~須賀君って本当はもしかして女の子に興味ないのかなって思って」ニヤニヤ
京太郎「……」
久「まあ、私に魅力がないだけか~なんてね」アハハ
京太郎「……」
久「ま、まあそうじゃない男の子もいるって話よね~」
京太郎「…」
久「す、須賀君?」
京太郎「…どういうつもりですか…部長…」
京太郎「俺は…俺は…」
久「(あ、あら?)」
京太郎「…みんなのためを思って…」
久「(な、なんか地雷踏んだかしら…?)」
京太郎「…部長、さっきのは本気で言ってるんですか…?」
京太郎「俺が女の子に興味がないとか、部長に魅力がないとか…」
久「す、須賀君…えっとね?あの…」
京太郎「部長は普段から、俺が我慢してきてるか知ってますか…?」
京太郎「ただでさえ普段から女の子に囲まれてる環境で…」
京太郎「優希は俺を同性の友達みたいにベタベタしてくるし…」
京太郎「まだ優希はいいとしても部長なんかしばしば寝起きなんかははだけた服装でベッドから起きてきますよね?」
京太郎「和の胸だってやっぱり男の俺には凄い目につきます」
京太郎「咲だって…今日になって今更気付きましたけどすごい可愛い女の子です」
京太郎「そんな中で…俺は…」
久「あ、あのね…須賀君…違うの…これは…」
京太郎「俺、麻雀弱いですし、それで馬鹿にされるのは全然構わないんです」
京太郎「雑用だって皆のためになると思って頑張ってきました」
京太郎「今日だって…もちろん皆の水着を見れたのは嬉しかったですけど、純粋に皆が喜んでくれればと思って企画しました」
京太郎「今だってこんな状況になってますけど…皆の全国出場がかかってるから自制してきました」
京太郎「なのに…どうして部長はそんなこと言うんですか…?」
京太郎「さっき部長言ってましたよね?」
京太郎「『女の子にこんなこと言わせないで』って…」
京太郎「こんな言い方は変かもしれないですけど…」
京太郎「俺だって男なんですよ…?」
久「(やばっ…完全に思い違いというかすれ違ってたわ…)」
久「(というか…まったくもって須賀君の言うとおりだったわ…)」
久「(今の状態であんなこと言ったら私が誘ったことになるのよね…)」
京太郎「部長、俺分かってるんです」
京太郎「きっと、さっきのは気まずくなった空気をなんとかしようと部長が冗談を言ってくれたんだって」
京太郎「頭では分かってるんですけど…体が言うことを聞いてくれません」
京太郎「もう…限界なんですよ…?」
久「(あー)」
久「(私完全にやってしまったみたいね…)」
久「(火に油を注いじゃった状態ね…)」
久「(というか…須賀君が私たちのために一生懸命自制してくれてたのに私は…)」
久「(こんな私が須賀君のこと好きになる資格なんてないわよね…)」
久「(…)」
久「(私が須賀君のためにできることは…)」
久「(…)」
久「…いいわよ」
京太郎「え?」
久「だから、好きにしていいわ。私のこと」
久「スライダーを待ってるときは冗談で言ったけど、今度は本気」
久「分かりにくかったら、さっきみたいに言った方がいいかしら?」
久「…須賀君…私のカラダ…好きにしても…いいのよ?」
― 小鍛冶家 ―
三尋木「いや~でもあのカップルのちゅーはあつかったねえい~」
すこやん「そ、そうですね…//多少強引でしたが、いいものが見れたかな…」
三尋木「でしょ~私はもっと褒められてもいいと思うぜ~?」ニヤニヤ
すこやん「三尋木プロってホントこーこちゃんかって思う時あるよ…」
三尋木「ん~?それってどういう意味だい~?」ニヤニヤ
すこやん「まさにそういうとこだよ…」ハア
三尋木「あはは~ね~それよりさー聞いてくれよーすこやんー」
すこやん「どうしたんですか?」
三尋木「実はさ~あのあと、すこやんとバイト代わったあとなんだけど~」
すこやん「そのあとどうしたんですか?」
三尋木「いや~なんかスライダーの水が止まっちゃってさあー」
すこやん「ああ…そういえばあのプール頻繁にトラブルが起こるって有名らしいですね…」
三尋木「へ~まあ知らんけど。それで大変だったんだよ~」
すこやん「それで、どう対処したんですか?」
三尋木「へ?」
すこやん「だから、壊れたんでしょ?どう対処したの?」
三尋木「ん~とりあえず水を流すためにそこらへんのポンプ適当にいじったよ~」
すこやん「適当って…それで直ったの?」
三尋木「実はそこなんだよねいーなんか知らんけど、ポンプが壊れちゃってね~」
すこやん「…え?(何か嫌な予感が…)」
すこやん「えっと…じゃあ責任者の人とか呼んで直してもらったとか…ですか?」
三尋木「んー」
すこやん「え?」
三尋木「いや、知らんけど」
すこやん「はい?」
三尋木「んーまだ分かんねー」
すこやん「ちょっと…真面目に…」
一応細かいけど小鍛冶でなくて小鍛治だぜい?
三尋木「いや、知らんし。」
すこやん「いい加減に…」
三尋木「分っかんねー!すべてが分っかんねー!」
すこやん「…三尋木プロ?」ゴゴゴゴゴゴ
三尋木「あはは~ごめんごめん。まあ最後の二人だったから、たぶん大丈夫だってー」
すこやん「…ならいいですけど…でもたぶんそれあとでばれて三尋木プロのお給料カットですよ?」
三尋木「んーたぶんそれは大丈夫だぜい~」
すこやん「?どうしてですか?」
三尋木「だってすこやんのタイムカードで帰ったし~?」
すこやん「え?」
すこやん「聞き間違いだと思うのでもう一回聞きますけど…」
すこやん「…タイムカードがなんですか?」
三尋木「だから~すこやんのタイムカード借りたんだよ~」
>>44 気付かなかった ありがとう
すこやん「」
すこやん「」
三尋木「?」
三尋木「おーい?」
三尋木「小鍛治プロー?」
三尋木「…」
三尋木「アラフォープロ」ボソッ
すこやん「アラサーだよ!って」
すこやん「何してくれてるの??!!」
すこやん「は、早く連絡しないと…」
三尋木「おいおい~そんなにお給料がほしいのかい~」
すこやん「」イラッ
三尋木「じょ、冗談だってばーあはは…」
―スライダー内―
京太郎「ぶ、部長?」
久「だから、須賀君がしたいようにしていいわ」
久「状況としてはほとんど変わらないから言わなかったけど…」
久「一応須賀君その位置から頑張って動けば私の顔の位置までは頭持って来れるわよね?」
久「(完全に押し倒された状態になるけど…でもこういうときは…こんなもの…よね?)」
京太郎「い、いいんですか?部長?」
久「(どうせなら初めては好きな人と…いやそれはたぶん叶ってる?のかしら?じゃあ両想いでしたかったけど…)」
久「何度も言わせないでくれる?」
久「それとも…須賀君はいちいちいやらしい誘い方しないと動けないの?」
久「…須賀君の溜めこんできたモノ…全部私にぶつけて…?」
京太郎「…っ!」ムラッ
京太郎「ぶ、部長!」ドサッ
久「(…これでいいわよね…)」
久「(あ…須賀君の顔が眼の前に…完全に押し倒された形になったわね…)」
京太郎「部長!」ギュッ
久「あ…(須賀君に抱きしめられちゃった…)」
久「(さっきは首に抱きついただけだったけど…こんどは全身で…)」
久「(須賀君の鼓動が伝わってくる…でも私の緊張も伝わってるのよね)」ドキドキ
久「(不本意だったけど…正直すごく嬉しいわ…)」
京太郎「(す、すげー…部長の体マジで柔らけ~…)」
京太郎「(あんなにスタイルいいのに…抱きしめてみると華奢で…)
京太郎「(正直興奮がおさまらないぞ…)」ハアハア
京太郎「(そして目の前には部長の顔が…)」
京太郎「(き、キスしてもいいんだろうか…)」ドキドキ
京太郎「あ…あの…部長…?」
久「な、何かしら須賀君」ドキドキ
京太郎「さっきは鼻と鼻でしたけど…今度は…その…」
京太郎「部長の…その…口に…」
久「(あ…とうとう須賀君にキスされるのね…私の…ファーストキスか…)」
久「(あまりこだわりはないつもりだったけど…やっぱり緊張するわね…)」ドキドキ
久「(というか…どうせこんな状態なんだし…もっと甘えてもいいわよね…?))」
久「(さっきできなかったんだし…)」ドキドキ
久「…」ギュッ
京太郎「(え…?部長から抱きついてきた…?!)」
久「ねえ…須賀君…?さっきみたいにしてくれない…?」
京太郎「え…?」
久「だから…さっきみたいにしてほしいの…その…鼻と鼻でしたときみたいに…」
久「せっかくキスするんだから、さっきみたいに私に甘い言葉言って…?」
京太郎「(うわ…この人誰だってくらい可愛いぞ…)」
久「分かってるの…さっきだって三尋木プロにばれないようにするために、わざわざ本心にもないこと言ってくれたのよね?」
京太郎「(え…?)」
久「それでもいいわ…一応、私もこういうことするの初めてだから…その…ムードがほしいなって…」
京太郎「…」
京太郎「なんか部長勘違いしてませんか?」
久「へ…?」
京太郎「確かに…三尋木プロにばれないようにあの場でああ言ったことを口にしましたけど…」
京太郎「あの場で言ったことで一つも本心じゃなかったことはないですよ?」
京太郎「部長の髪本当に綺麗だし…」
京太郎「とってもいいにおいがしますし…」
京太郎「それに肌も…今くっついてますからさらに実感してますけど肌もすべすべで…」
京太郎「さっきだって危うくキスしそうになりましたからね」
京太郎「って部長?」
久「……」
京太郎「部長?どうしたんですか?」
久「あ、あのね…須賀君…」
久「ちょっと、向こうむいててくれない…?」
京太郎「?いいですけど…(ずっと正対しててちょっと疲れたのかな?)」
久「(須賀君が…私のことそんな風に見てくれてたなんて…)」カーッ
久「(…だめ…私今すっごい顔にやけてるわ…)」
久「(こんな恥ずかしい顔部長として見せられない…)」
久「(ずるいわ…須賀君…こんなときに…そんなこと言うなんて…//)」
京太郎「あの…部長…そろそろ…」
久「!え、ええ。いいわよ」
京太郎「じゃあ…」
久「…」ギュッ
京太郎「(自分から抱きついてくる部長…可愛いな…)」
京太郎「部長…可愛いですよ…」
京太郎「俺…もう自分を抑えられません…」
久「あう…う…//」
京太郎「さっきは返事もらえませんでしたけど…部長は俺とキスするの嫌ですか…?」
久「い、いやじゃない…わ…」ボソボソ
京太郎「じゃあ…」
久「あ…」
チュッ
京太郎「(先輩のくちびる…柔らかかったな…)」
久「………」
京太郎「部長?」
久「…い」ボソボソ
久「だから!…もう一回!」
久「今度はもっと…激しくして?」
京太郎「……!部長!」グッ
京太郎「(部長の口の中…すごい…すげー気持いぞ…)」チュッチュパッ
久「んっ…ん…ん…(こ、これがディープキス?!い、意識が飛びそうだわ…)」ジュル
京太郎「(……止まらない…!)」ジュルチュパッ
久「んっんっ…(須賀君…激しいわ…)」ジュルチュッ
京太郎「ぷはっ…す、すいません…俺…夢中になりすぎました…」
久「い、いいわ…」ドキドキ
久「ちょっと…抱きしめてくれる…?」
京太郎「あ、はい…」ギュッ
このために昨日からオナ禁してたわ
自分リンシャンカイホーいいすか?
久「(…好きな人とのキスがこんなに気持ちいいなんて…)」
久「(咲や和、優希には悪いことしてる…わよね…)」
久「(でも…私だって…)」
京太郎「部長…」ギュッ
久「須賀君…大好き…」ギュッ
京太郎「……え?」
久「あ…」
やばい部長かわいい
>>68 俺もこれを書くために二日してないぜ
ここから昨日と違うルートです
― 小鍛治家 ―
三尋木「ん~連絡するのもいいけどさあ~せっかくだから直接謝りにいかね~?」
三尋木「(あの二人がどうなったのかも気になるしねい~)」ニヤニヤ
すこやん「いや…そこまではしないよ…とりあえず電話を…」
三尋木「いやいや!電話じゃ誠意が伝わらんって!こういうのは直接謝るべきだと思うぜい?」
すこやん「いやとりあえず連絡を…ってなんで三尋木プロにそんなこと言われなきゃいけないの?!」
すこやん「そもそも三尋木プロのせいなんだよ?!………ケンカしてる場合じゃないよね…」
すこやん「ええと…確か…この辺に連絡先書いてあったよね…」
すこやん「あったあった。じゃあちょっと電話してくるから、三尋木プロは部屋で待ってて」
・
・
・
・
まったくお前らは・・・
支援
すこやん「(ちゃんと謝れば大丈夫だよね…)」
プルルルルルプルルルル
従業員「はい」
すこやん「あ、もしもし…先ほど福与さんの代理でバイトに入った小鍛治ですが…」
従業員「はい…少々お待ちください…」
すこやん「…」ドキドキ
従業員「はい、確認が取れました。確かに福与さんの代理で小鍛治健夜さんが入ってますね(え…小鍛治健夜…?)」
従業員「も、もう担当の時間は終わってますが…どういった要件でしょうか」
すこやん「(タイムカードのこととかお給料のこととかいっぱい言いたいことはあるけど…)」
すこやん「(とりあえず先にスライダーの故障のこと言わないとだよね…)」
すこやん「あ、あの…」
④
ヒョイ
すこやん「実は…ってあれ?」
三尋木「あーもしもしー?突然だけど独身ってどう思う~?」
従業員「は…?」
三尋木「だ・か・ら!独身ってどう思うって聞いてるんだよね~」
従業員「きゅ、急にどうしたんですか?ご用件のほうは…(この声…しゃべり方……どこかで聞いたことがあるような…)」
三尋木「え~もしかして従業員さん結婚してないの?もしかしてもう婚期過ぎちゃった~?(あれーこの人の声どこかで聞いたことあるな
ー)」
従業員「ムッ…い、いや、私は結婚してますけど……それに私は22ですし…じゃなくて!ご用件があったんじゃないんですか?」
三尋木「そっか~22で結婚済みか~早いね~(あーこの声思いだしたーなんでこんなところで働いてるんかな~どうでもいいけど~)」
すこやん「!?」
三尋木「ん~じゃあアラフォーってどう思う?」
従業員「はい?」
三尋木「だから~従業員さん若いじゃん~?アラフォーの人で結婚できなかった人ってどう思う~?」
従業員「…少し難しいかもしれませんね…その人の性質によりますけど…(何私普通に会話してるんだ?)」
三尋木「やっぱそうだよね~婚期逃しちゃうときびしーよねー」
三尋木「だって小鍛治プロー」ニヤニヤ
従業員「(えっ…?小鍛治『プロ』??)」
すこやん「~~~~~!ちょっと!早く貸して!」
三尋木「ん~どうしよっかな~」
すこやん「いいから!早く!」
三尋木「しゃーねーなーはいよ~」ヒョイ
すこやん「!お、お電話代わりました…小鍛冶です…すいません…先程は…」ハアハア
従業員「い、いえ…」
従業員「……(この声…間違いない…インターハイで私の精神をボロボロにした小鍛冶さんだ…)」
従業員「(確か小鍛治さんは独身で…そのことを気にしてるとか…)」
従業員「………」
従業員「…が、頑張ってくださいね…」
すこやん「え?」
従業員「その…アラフォーだと厳しいかもしれないですけど…まだ間にあいますから…たぶん…」
すこやん「…」
すこやん「」プツッ
すこやん「あっ」
灼「ふ④」
三尋木「あれ~電話切っちゃったの~?小鍛治プロ~」ニヤニヤ
三尋木「これはもう電話できないね~知らんけど~」
三尋木「直接謝りに行くっきゃなくね~まあ私暇だし着いて行こーかー?」ニヤニヤ
すこやん「」
すこやん「」
三尋木「あーすこやん気絶してる~」
三尋木「まあ、勝手に車に乗せて行くかーそのうち起きるっしょ~」
三尋木「(さあ~あの二人がどうなってるか楽しみだねい~♪)」
・
・
従業員「何やってるんだ私は……こんなせこい仕返しを…しかも人のことは言えないっていう…」
従業員「(ひどい罪悪感と空虚な気持ち……)」ズーン
従業員「(まあ…まだ…全然間に合う、よな?)」
同僚「どうかしたのー?晴絵?そんなに暗い顔して?」
従業員「いや…なんでもないよ…」
―スライダー内―
京太郎「ぶ、部長…?」
京太郎「い…今のは…」
久「(わわわわわわわ、わたし、何言ってるの!?)」
久「(須賀君と抱き合ってるのが気持ちよくてつい本音が…)」
久「(って本音じゃない!本音じゃないわ!…いや本音だけど)」
京太郎「(ぶ、部長が俺のこと…!?)」
京太郎「(いやいや…そ、そんな馬鹿な…)」
京太郎「(聞き間違いだ!そうに決まってる!そんなうぬぼれありえません!)」
久「い、いやースキー!スキーに行きたいなって思ってねー(何この言い訳?!咲じゃあるまいし…)」
京太郎「そ、そうですよね!長野はスキーの名所ですもんね(なんだこの返し…それに今夏だぞ!?)」
久「こ、今度一緒にいかない?スガクーン?(棒)」
京太郎「い、いいですねーまたみんなで行きましょうかー(棒)」
久「…」
京太郎「…」
支援
京太郎「ぶ、ぶちょ…」
久「…た?」
京太郎「え?」
久「…引いた?」
京太郎「いや…その…(引くというかそれ以前に驚いたというか…)」
久「隠さなくていいわ。どん引きよね?」
京太郎「いや…そんなこと…(っていうか部長ホントに俺のこと…)」
久「…そうよね…意味分からないわよね…」
久「普段からあんなにこき使って」
久「ほとんど練習もさせてあげないような部長だし…」
京太郎「(自覚はあったのか…)」
久「なのにこんな都合のいいときに都合のいいこと言うなんて…」
久「ホント…最悪…よね…」
京太郎「部長…」
京太郎「(う、嘘みたいだ…こんな…こんな綺麗で聡明な人が…)」
京太郎「(咲みたいに麻雀も強くなくて和みたいに頭もよくない俺を…)」
京太郎「(…好き、だなんて…)」
京太郎「(信じられない…けど…ダメだ…目をそらしちゃ…)」
京太郎「(どういう形で告白されようと…ちゃんと向き合うべきなんだ…!)」
京太郎「(たとえどんな天の上にいるような人でも…)」
久「……」ポロポロ
京太郎「部長…!?」
京太郎「ど、どうしたんですか?大丈夫ですか?」
久「ご、ごめんなさい」ゴシゴシ
久「あまりに情けなくて…恥ずかしくて…」
久「勝手に告白しておいて泣きだすなんて…」
久「どんだけめんどくさい女なのよって感じよね…あはは」
久「恥ずかしいついでだからもう一つ言っちゃうけどね…聞いてくれる?」
京太郎「は、はい…聞きます…」
久「さっき相談したこと…というか一方的に語っただけだけど…」
久「そんな風にじゃれあえるほど仲のいい、友達が欲しかったなあって言ったわよね?」
京太郎「は、はい…」
久「分かってるの…」
久「そんなの全部自分が悪いんだって…」
久「私仲がいい人ができても、どうしても素直になれなくてね」
久「どうしてもつい一歩距離を置いちゃうの…」
久「私いつもみんなのことからかったりするわよね?」
久「それはそのたぶん典型例…」
久「相手との距離感のつかみ方が分からなくて、つい軽口叩いちゃうのよ…」
久「須賀君は私のこと周りを冷静に見て的確な判断を下せるって褒めてくれたけど…」
久「それは違うわ。ただすべての物事から一歩引いてしまってるだけ…」
久「でもそれは学生議会長の仕事でも麻雀をしてるときも役に立ってたから…」
久「それでいいかって思ってた…」
久「でも三年生になって男の子の後輩が入ってきて…」
久「私こんなに近しい男の子ができたのって初めてで…」
久「…ふふあとは言わなくても分かるわよね?」
久「結局…こんな素直じゃない私のことを本当に理解してくれてるのはまこだけ…」
久「ふう…分かったかしら?」
久「私はこんな女なのよ。幻滅した?」
久「これが…皆から慕われてるはずの学生議会長で皆を引っ張っていくはずの部長の正体よ」
久「須賀君に…好きな人に正面から向き合うことのできない卑怯な女よ」ポロポロ
久「こんな私が…須賀君のことを好きになる資格なんてない…」ポロポロ
これで半分ぐらいです。見てくれてる人、支援してくれてる人、ありがとう
楽しんでます支援
京太郎「部長…」
京太郎「(俺は…)」
京太郎「(俺は部長になんてひどいことを…)」
京太郎「(何が『部長は今のままでいいんです』だ…?)」
京太郎「(部長は…こんなに今の自分のことを悩んでたのに…)」
京太郎「(部長の悩みを解決してあげたからって思いこんで調子に乗って)」
京太郎「(何が慰安企画だ…何が親身に相談に乗ってくれる後輩だ…)」
京太郎「(部長は…天の上にいる人、だなんて勝手に勘違いしてたけど…)」
京太郎「(根は…心の底の底は…普通の女の子なんだ…)」
京太郎「(…部長)」
京太郎「(……なんでこんなに部長のことを愛しく思うんだろう…)」
京太郎「(急に可愛くなったとか、好きになったとか、ぞんなんじゃない…)」
京太郎「(きっと部長の心の奥底…弱い部分に触れたから…)」
京太郎「(だからこんなにも守ってあげたいと思うんだ…)」
京太郎「部長…」ギュッ
久「…須賀君?どうしたの…?」
久「同情ならいらないわ…」
京太郎「俺…さっき部長にからかわれたとき『部長は十分魅力的です!俺にはもったいないくらいですよ!』って言いましたよね…?」
久「ええ…」
京太郎「そんな…そんな部長に釣り合わないような俺で…いいんですか…?」
久「え…?」
京太郎「ですから…これから…俺が部長のそばにいていいですか…?」
久「えっ…す、須賀君、それはどういう…(え?ち、違うわよね…?そんな…須賀君が)」
京太郎「ふふ…部長って頭いいのに…ってこれは禁句ですね」
京太郎「じゃあ誰でも分かるようにいいますね」
京太郎「部長…俺、部長のことが好きみたいです」
京太郎「こんな俺でよかったら…付き合ってくれませんか?」
―プールサイド―
まこ「ん~寝すぎたの~今何時じゃ…」
まこ「もうすぐ4時か…ちょっと寝すぎたの…」
咲「」スースー
和「zzz…」
優希「…zz…zz」
まこ「みんなまだ寝とるの、さすがに起こそうかのう」
まこ「ここは…家でこっそり作ったこのワカメはりせんの出番じゃな…」ゴソゴソ
まこ「(神経を頭髪に集中させて…)」グググ
まこ「はああああああ~」
まこ「混!」バシッ
咲「わっ!」
まこ「一!」バシッ
和「はっ!」
まこ「色!」バシッ
優希「じぇっ!?」
まこかわいいよまこ
まこ「ふう~皆やっと起きたのう(はりせんは…隠しとくかの…)」サッ
咲「あ…もうこんな時間だ…ちょっと寝すぎちゃったよう…」
和「そうですね…でも企画の本筋にはそれてませんから、問題はないと思いますよ」
優希「じぇー…もっと探検とかすればよかったじぇ…」
和「あら…なんだかほのかに潮の香りがするような…」
咲「ホントだ!あれ、今日来たのって海だっけ?」
優希「ん~確かに言われてみれば…一体これは何の匂いだじぇ?」
まこ「(ギクッ)た、たぶん塩素の匂いじゃないかの。撒きなおして匂いが強くなったのかもしれんしの」
和「そうかもしれませんね。ところで部長と須賀君はまだ帰ってきてないんですか?」
咲「あれ、確かスライダーに行ったんだよね?…スライダー…」ブルブル
優希「咲ちゃん、あのスライダーそんなに怖くないじぇ!魔王なんてこの世にいないじぇ!」
和「そうですよ、宮永さん。そんなオカルトありえません」
咲「そうかなあ…じゃあ今から行ってみようかな…」
優希「今日はもう無理だじぇーさっき行ったら看板がかかってもう滑れなかったじぇー」
まこ「そうなんか…じゃああの二人はどこにおるんじゃ?」
和「そうですね…ちょっと気になりますね」
まこ「いっぺん放送で呼んでもらうかの…二人には悪いけどの…」
咲「私は呼ばれ慣れてるから分かるけど、あれってすっごく恥ずかしいんだよね…」
まこ「そんなこと言っとる場合じゃないじゃろ」
まこ「和、一緒に来てくれるかの?」
和「分かりました」
まこ「咲と優希はここで待機しとってくれ」
咲「わ、分かりました」
優希「了解だじぇー!」
4
―車内―
すこやん「あれ…ここは…?」
三尋木「お~やっと起きたかー」
すこやん「あれ…ここは車の中…なんで…」
三尋木「ん~もうすぐ着くよ~」
すこやん「着くって…どこにですか?」
三尋木「あれ~忘れちゃったのーすこやん~?プールに直接謝りにいくんだよ~?」ヘラヘラ
すこやん「へ…?プール…?」
すこやん「あ…確か私…電話かけて…それで三尋木プロに電話取られて…」
すこやん「電話返してもらったと思ったら従業員の人に馬鹿にされて…」サーッ
すこやん「ちょっと!三尋木プロ!あなた何したか分かってるんですか!?」
すこやん「もうこれは私だけの問題じゃないんですよ!?どう責任をとるつもりですか?」
三尋木「悪かったって~まあ、よくね?こうして謝りに行くわけだし~?」
すこやん「」プチッ
すこやん「三尋木プロ?どういうつもりですか?」
すこやん「私だけの問題なら別にかまいませんが、これはそういう問題じゃなんですよ?」
三尋木「…ん~」
三尋木「一つだけ言えるのは、すこやんにも損はさせない、ただそれだけ~知らんけど」
三尋木「まあ、行ってみれば分かるんじゃね~」
すこやん「(……こーこちゃんに似てるけど、こーこちゃんと違って考えは読めない…)」
すこやん「(いいでしょう。もうどうせ怒られるんですし、最後まで付き合いましょう)」
すこやん「(うう…お給料欲しかったなあ…)」
―スライダー内―
京太郎「部長…返事を聞かせてもらえますか?」
久「…なんで?」
京太郎「はい?」
久「…なんでそんな情けない話を聞いた後に…」
久「私と付き合いたいって思えるの?」
久「今言ってるのは建前よ…」
久「…本音ではこう思ってる」
久「嬉しい、って…」
久「でもその建前の理由も私は知りたいの。そんなめんどくさい女なの」
久「だから…教えてくれないかしら…その理由を…」
京太郎「…情けない話を聞いたから、ですよ…」
久「え…?」
京太郎「これまで俺は部長が完璧に近いような人間だと思ってました…」
京太郎「成績は優秀、美人で、たまに意地悪だけど優しくて、麻雀も強くて、皆からの信頼も厚くて…」
京太郎「そんな雲の上にいるような人だと思ってました」
京太郎「でもホントはそうじゃなくて…」
京太郎「誰でも持ってる女の子な部分があるって分かって…」
京太郎「それを知ったとき、凄く部長が愛しくなって…」
京太郎「守ってあげたいなって思ったんです」
京太郎「だから…これから俺が先輩のそばにいていいですか?」
京太郎「俺のそばでは…偽りない、飾りない、素直な部長でいて欲しいんで…」
久「…」
京太郎「…部長?」
久「…私めんどくさいわよ…」
京太郎「構いません」
久「…これまで通り、部活では須賀君をこき使うかもしれないわよ?」
京太郎「問題ないです。むしろそうしてください」
久「意外と嫉妬深いかもしれないわよ?優希がベタベタしたり、咲と仲良く帰ったりしたのを見たりしたら…」
京太郎「大丈夫です。俺が一番好きなのは、部長です」
久「っ…」
久「…久先輩」
京太郎「え?」
久「だから、久先輩。これから私のそばにいてくれるんでしょ?」
京太郎「は、はい」
久「だったらいつまででも部長なんて呼んでないで、名前で呼びなさいよ」
久「その…きょ、京太郎…くん//」カーッ
京太郎「…了解です!久先輩!」
久「ありがとう…ホントの私を見てくれて…」ボソッ
>久「…私めんどくさいわよ…」
いい
・
・
・
・
京太郎「あの…久先輩?」
久「ん、なあに?」
京太郎「なんでそんなにひっついてるんですか?」
久「気のせいじゃないかしら」
京太郎「そんなにひっつかれたら…その…助けもいつくるか分からないですし…」
久「いいわよ?だって私たち付き合ってるんでしょ?何の問題もないわ」
京太郎「なんか久先輩、いつも通りですね」
久「いいじゃない。それにしてもあなたチキンね」
久「じゃあ、誘ってあげる」
久「今度は本音と建前ごっちゃにして言うわよ」
久「…」
久「京太郎くん、私で気持ちよくなって…?」
・
・
・
・
京太郎「(部長の胸…すっげえ…)」
京太郎「(形がよくて…張りがあって…柔らかくて…手に吸い付いてくる…)」モニュモニュ
久「あ、んっ、そ、そんなに強く揉まないで…?」
京太郎「無理です。それに誘ったのは久先輩です」
京太郎「直接触ってもいいですか?」
久「…水着がやぶけないようにしてよ?」
京太郎「もちろんです」
スルスル
京太郎「(うわ…女の子の胸とか、実物は初めてだけど…)」
京太郎「(これってすげえ綺麗だよな…?)」
京太郎「和のがメロンだとしたら…部長のはリンゴってとこか…」
久「ちょっと?聞こえてるわよ…」
ああ京ちゃん男の子なら仕方ない
京太郎「(あ…やべっ…)」
久「…そんなに大きいほうがいい?」
久「私の胸…魅力ない?」
京太郎「ないわけないですっ!」モニュ
久「ふあ…んっあ…あん…」
京太郎「久先輩の声…エロいです…」
久「言わないで…恥ずかしいわ…」カーッ
京太郎「そんな顔されたらもう止まらないですっ!」モニュモニュ
久「い…いや…だめ…あっ、あんっ…」ビクビク
京太郎「舐めますね」チュパッ
久「んっあっ…や、やだあ…」ビクビク
京太郎「下も触っていいですよね?」
久「…や、優しくしてよ?…初めてなんだから…」
久「こうやって私のカラダを好きにいじれるのも…あなただけなんだからね?」
京太郎「…前から思ってましたけど久先輩が言うだけで普通のセリフも10倍ぐらいエロく聞こえるんですよね…」ハハ
久「ふーん…普段から私をそんな目でみてたんだ…」ジー
京太郎「い、いや、そういう意味じゃ…」アセアセ
久「…ふ~ん…じゃあ、私でその…したこともあるわけ?」
京太郎「えっと…その…(あるどころか…和と部長の日替わりだったぞ…)」
久「まあ、いいけど…じゃあ、今日は普段妄想してることをやらせてあげる」
久「階段での続きね…」グッ
京太郎「(俺の手をつかんでどこに持っていくつもりですかって…うわ…)」
久「ほら…ここ触って…ね?…確かめてみて…?」
久「(正直恥ずかしいけど…でも…須賀君に触ってほしい…)」
久「あっ…」ビクッ
京太郎「(部長のここ…水着はほとんど乾いてるはずなのに…すげえ湿ってる…)」
京太郎「久先輩…?」
久「な、何かしら?」
京太郎「女の子がこういうとき濡れるのは知ってるんですけど…ちょっと濡れすぎじゃないですか?」
久「!そういこと女の子に言わないの!」カーッ
久「仕方…ないでしょ…」
久「須賀君が気絶したときから…ずっと好きな人こんな体勢なのよ?」
久「私がぬ、濡れちゃカッコ悪い…?」
京太郎「……!そんなわけないです(部長超可愛い…!)」
京太郎「むしろ嬉しいですよ…ちょ、直接いきますよ…(水着をずらして…と)」クチュ
久「す、すがくっ…あっん…やあっ…だめ…そんな…あっ…」クチュクチュ
京太郎「(やべえ…部長の喘ぎ声…エロすぎる…こんな声出すなんて…)」
京太郎「(それに…凄い締め付けだ…こんなに濡れてるのに…)」クチュクチュ
久「あ、やっ…すが、く…ん…きもち…」ピクピク
京太郎「気持いいですか…?久先輩…?」
久「う、うん、わ、わたし、もう…」ピクピク
京太郎「…いいですよ…イってください…」クチュクチュ
久「(…ダメ…なんか…出ちゃう…!)~~~~~!」ビクンビクン
京太郎「久先輩…可愛いです…」チュッ
久「京太郎くん…大好き…」
これでエロパートは終わりです。これ以上を期待した人はごめんんなさい。もう最後まで書いてるので…
― 一方 ―
三尋木「ん~着いたね~じゃあ行こうか~」
すこやん「あ~怒られるって分かってても落ち込むなあ…」
三尋木「元気だしなよ~すこやーん」ケラケラ
すこやん「もう突っ込む元気もないよ…」ハア
三尋木「あ~ここだね~」
コンコン
従業員「はい」
すこやん「あのー先ほど電話した小鍛治ですけど…」
従業員「はい、今開けます」
ガチャ
支援
ガチャ
すこやん「こんにちは…さきほどの電話では…すいませんでした…」
すこやん「ほら三尋木プロも謝ってください」ヒソヒソ
すこやん「…三尋木プロ?」ヒソヒソ
従業員「あの…さっきからどうして独り言を…?(…ホントに小鍛治プロだ…実物は久しぶりに見た…)」
すこやん「えっ!」
すこやん「…み・ひ・ろ・ぎ・プロ~~~~!」
従業員「え、えと…」
すこやん「…す、すいません、なんでもないんです…(絶対許さないんだから!…ぐすん…)」
従業員「はあ…あ、申し遅れましたけど…私赤土といいます」
すこやん「あ、はい…あれ?他の従業員の方はいらっしゃらないんですか?」
従業員「ええ。ちょうど皆休憩に行ってしまって…」
すこやん「(え…それってここでのことを今はこの人が全部対処してるってこと…?)」
すこやん「(ちょっとそれはひどすぎるんじゃ…こんな体制設備に支障が出て当然だよ!)」
従業員「それより、お久しぶり…ですね。小鍛治さん」
すこやん「え…?(この人とどっかで会ったこと会ったっけ…)」
従業員「覚えてないですか?インターハイの準決勝であなたにボコボコにされた赤土晴絵ですよ」
すこやん「あかど…はるえ……思い出しました!赤土晴絵さんですね。高校時代に振り込んだ数少ない相手なので、よく覚えてます(三
尋木プロが言ってたのって…これかな?確かに、久しぶりに対戦した人に会えるなんて…なんか嬉しいけど…でも許さないよ!)」
赤土「ははは…あの頃が懐かしいですね」
すこやん「そうだね!久しぶりに昔打った人と会えて嬉しいよ!…それはそれとして!…ひどいよ…電話であんなこと言うなんて…それに赤土さんだって同じようなものじゃないですか…」グスグス
赤土「ご、ごめんなさい…つい」アセアセ
赤土「そ、それより今日はどうされたんですか?」
すこやん「は!そんなこと言ってる場合じゃなかった!実はですね…」
― スライダー最上階 ―
三尋木「ん~やっぱり壊れたままだねい…」
三尋木「もしかして二人はまだこの中とか~?」ヘラヘラ
三尋木「なんか聞こえないかな~?」キキミミ
「あんっ…やっ…だ、だめ…」
三尋木「……」
三尋木「……」
三尋木「ん~」
三尋木「こ、これは予想してなかったな~」
三尋木「でもさすが私の見込んだ二人だねいー」
三尋木「もうすることも終わったし帰るかー」
― 一方 ―
すこやん「…というわけなんですよ…」
赤土「なるほど…実は前にも同じようなことがあって…ご迷惑をおかけします…」
すこやん「そ、そんなことないよ!(お給料くれるならなんでもいいよ!)」
赤土「じゃあ臨時の給水ボタンがあるので、それ押してきますね」
すこやん「よろしくお願いします…」
・
・
コンコン
赤土「あれ…?また誰か…」
和「失礼します」
まこ「失礼するぞ」
赤土「あれ、君たち、ここに何のようかな?」
まこ「実は連れとはぐれてしまっての…アナウンスで呼びだしてほしいんじゃが…」
赤土「…なるほど、そういうことならすぐに呼び出すから待っててね」
三尋木「ん~そんなことしても無駄だとおもうぜい~」
まこ「なんじゃと?」
赤土「(今度は三尋木プロ…そうか、さっきの人を食ったようなしゃべり方してたのはこの人…すごい納得した…)」
和「(この人は…三尋木プロですね…なんでこんなところに…それに向こうにいるのは小鍛治プロ?いったいどうなってるんでしょうか
…)」
すこやん「ちょっと!三尋木プロ今までどこに行ってたんですか!?」
三尋木「まあー落ち着けよーすこやん~今はこっちのほうが大事だろ?」
三尋木「なぜって~今君たちが探してる二人は~スライダーの中に閉じ込められてるぜ~?」ヘラヘラ
赤土、すこやん「!?」
和「え…それ本当ですか?」
まこ「(…ホントだったら部長はとんでもないことに巻き込まれとるの…)」
すこやん「そ、それはまずいって…ど、どうしよう…」オロオロ
三尋木「ん~じゃあ皆で見に行けばよくね~?知らんけど~」
赤土「さっき給水スイッチ押したので…たぶんもうすぐ二人とも下に着くはずです」
三尋木「じゃあ~皆で行こっかー」ヘラヘラ
すこやん「ああ…もう終わりだよ…」ズーン
・
・
・
・
赤土「ここですね…あ、確かに水が流れてない…ホントここの設備はもっと点検しなおさないとだめだな…」
まこ「(そんなレベルじゃない気がするんじゃが…)」
和「この中に部長たちが…」
まこ「無事じゃったらいいけどのう…」
すこやん「(ああ…とんでもないことに…)」
赤土「でももう水が流れてくるから…大丈夫だよ」
三尋木「(根本的な解決にはなってないけどね~)」
―スライダー内―
京太郎「さっきの久先輩…可愛いかったです…」
久「…もう…強引なんだから…」
京太郎「…続きしてもいいですか?久先輩…?」
久「す、好きにしたらいいじゃない」
京太郎「あはは…素直じゃない先輩も可愛いですよ」
久「…あんまりいじめないでよもう…」カーッ
ゴゴゴゴゴゴ
京太郎「あれ…これ何の音だ…」
久「…!まさか…」
久「!須賀君!私の水着取って!」
京太郎「えっ…え?」
久「早く!今すぐ!」
京太郎「わ、分かりました!」
久「(…よし、水着は元に戻せた!後は…この体勢ね…)」
久「(須賀君には悪いけど…)」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
久「(来た!)」
久「(って何?この水の量?!)」
京太郎「ぶ、部長!逃げましょう!」
久「無理よ!動けないもの!」
久「(もう一回…ごめんね須賀君…)」
京太郎「水が…来た!」
ザッパーン!!
―スライダー着水地付近―
和「なんか…凄い音がしませんか…?」
まこ「そうじゃのう…なんだか…ダムの放水みたいな…」
赤土「(あ…あれ?災害対策用ボタンと…通常時の給水ボタン…押し間違えた?)」
三尋木「(なんか…これ、やばくね?知らんけど)」
すこやん「二人が無事でいますように。二人が無事でいますように。二人が無事でいますように。二人が無事でいますように」ブツブツ
優希「おーい!のどちゃーん!染谷せんぱーい!」
咲「ちょっと…優希ちゃん…そんなに走らないでよ…」ハアハア
和「宮永さん、優希。どうしたんですか?」
優希「どうしたもこうしたもないじぇ!」
咲「そうだよ…!さっきから凄い音がするよ?お客さんみんなざわざわしてるよ?」
赤土「(…なんか…私もしかしてとんでもないことしたのかな?)」
すこやん「赤土さん?なんかさっきから凄い音がするんですけど…これは一体?」
赤土「えっと…も、もしかすると…災害対策ボタンと給水ボタン間違えちゃったかな?なーんて?」アハハ
まこ「そ、それ本当か?!」
赤土「えっと…その…」
和「たぶんこの音からして間違いないでしょう…スライダーの近くにいる人たちが危ないです!早くアナウンスを出さないと!」
咲「うう…やっぱり魔王だよお…」ブルブル
すこやん「赤土さん?!早くアナウンスを!」
赤土「は、はい!行ってきます!」
ピンポンパンポン ピンポンパンポン
赤土「へ?」
アナウンス「あーあー」
アナウンス「これで聞こえてるかな~」
アナウンス「ん~今から大事なお知らせだよ~」
ざわざわ
「なんやろな」
「お知らなのよー」
アナウンス「もうすぐものすごい量の水がスライダーから出てくるよ~知らんけどー」
アナウンス「近くにいる奴は死ぬかもねー」
ざわざわ
「死ぬなんて…そんなん考慮しとらんよ!?」
「このままじゃ危ないし!早く逃げるし!」
アナウンス「さっさと離れるかなんかしたほうが身のためだぜい~」
「ぶ、部長!早く逃げるっす!」
「ワハハーこりゃやばそうだなー」
アナウンス「ん~以上ーこれで借りは返したよ~?すこやん~?」
すこやん「最後の最後でなんで私の名前だすの?!ていうかこれプラスマイナスで差し引きゼロだよね?!」
咲「プラスマイナスゼロ…」ボソッ
まこ「何にしろ、他の客への勧告はできたんじゃ!さっさとわしらも離れるぞ!」
優希「に、逃げるじぇー!」
和「早く!宮永さんも!」
咲「うわあ!待ってよお…」
ゴゴゴゴゴゴ
ザッパーン!!!!!
―帰り―
久「すいません…送ってもらっちゃって…それより小鍛冶プロがいるのに私が助手席でいいんですか?(この人の車…すっごい高そうね
…乗り心地が凄くいいわ…)」
三尋木「いいよいいよ~気にすんなって~」
和「けど無事でよかったです…普通じゃ大けがどころじゃすまないですよ?」
久「水で吹き飛ばされた場所が偶然25メートルプールたったものね…」
京太郎「なんか俺は意識が飛んでて覚えてないんですけど…まあ生きてるから、別にいいよな!」
優希「そうだじぇー!何事も命が一番だじぇ!」
久「(ごめんなさい…須賀君…実はスライダーから飛び出す瞬間、思いっきりあなたを足で突き飛ばしたわ…)」
久「(そうでもしないと思いっきり抱き合った状態で発見されることになったから…社会的生命も危うかったの…)」
久「(パレオは見つからなかったし…まああれがなかったおかげで…って何考えてるの私!)」
咲「だから言ったのに…あのスライダー小さい頃のお姉ちゃんよりひどかったもん…」
京太郎「すごいな咲は…モノに対しても分かるのか」ハハハ
すこやん「とにかく無事でよかったよ…でも音の割に放水も少なかったよね…」
三尋木「(ん~まあなんか給水緩和ボタンってのがあったからそれ押したから水は少なかったろうね~言わんけど)」
和「それにしても…あのプールの設備はどうなってるんでしょうか…ちょっとひどすぎますね」
咲「うん…たぶんまたニュースになって、今度こそ業務停止になりそうだね…」
優希「む~あのスライダーは楽しかったのに…もったいない気がするじぇ~」
まこ「まあ、つぶれるとは限らんじゃろ。今度こそ業務改善命令をしっかり守ってもらえば、またいつか復活するかもしれんしのう」
すこやん「そうだね…でももう私はあそこに行きたくはないかな…(アナウンスで事故防止に貢献したってことでいろいろ許してもらえ
たけど…お給料はカットだったし…うう…)」
三尋木「ん~そういや私が最後に監視員してからゆうに一時間半はあの中にいたんだよねえ~」
三尋木「二人ともその間どうしてたのかな~」ニヤニヤ
久「!三尋木プロには関係ないですよ」ニコッ
三尋木「ひっどいな~私皆の命の恩人なのに~」
久「そもそも三尋木プロが私をあんなに早く滑らせなかったらこんな事故は起こりませんでしたから」ニコッ
三尋木「ん~そんなこと言ってもいいのかい~」
三尋木「スライダーの中で須賀君とエッチしてたこと皆に言っちゃうよ?」ヒソヒソ
久「なっ……!」カアッ
三尋木「ふふ…その顔は図星だねい~どう?気持ちよかったかい~?」ヒソヒソ
久「(この人…なんで知ってるの?くっ…)三尋木プロに言う義理はありません」ヒソヒソ
三尋木「みんな~ちょっといい~?」
久「!!言います!言うのでやめてください!三尋木プロ!」ヒソヒソ
久「(…なんでこんなことに…なんで私を助手席に乗せたのかと思ったらこういうこと…!?))」
三尋木「で…?どこまでしたの?今度はホントにちゅーしてもらえた?」ヒソヒソ
久「(く…全部言うしかないの?!)」
久「し…してもらいまいた…」ヒソヒソ
三尋木「ふ~ん。ねえねえそれってべろちゅー?気持ち良かったー?」ヒソヒソ
久「…普通のキスです…」ヒソヒソ
三尋木「ダウトだね~皆に言っちゃうよ~?」ヒソヒソ
三尋木「これでも人の心理を読み取るのは得意なんだよ~?プロをなめちゃいけないぜ~?」ヒソヒソ
久「(ダメだ…この人にはたぶん隠せない…何言ってもたぶんばれるわ…)」
久「(こんなのをずっと相手にしてる小鍛冶プロはやっぱり凄い人ね…)」
三尋木「ん~どうしたの~早くいわないのかい~」ヒソヒソ
久「(よくよく考えたら…小鍛冶プロを使って無理やりキスさせたり、スライダーにわざと早めに突き落としたり…)」
久「(間接的ではあるけどこの人のおかげで私は素直になれたし、須賀君と恋仲になることができた…)」
久「(くやしいけど…全部この人の掌で転がされてたのね…)」
久「(…今だって…私を助手席にわざわざ置いてるんだからきっと何か意味があるはず…)」
久「(でもそうはさせないわ…このまま全部思い通りにはさせない…!)」
久「みんなちょっと聞いてくれる?」
咲「…ど、どうしたんですか、部長?(うう…眠いから着くまで寝ようと思ってたのに…)」
和「どうかしましたか?部長?」
優希「どうしたんだじぇーぶちょーもう今日は疲れたじぇー…」
まこ「どうかしたんか?部長?」
京太郎「(…どうしたんだろ…部長…)」
久「私、須賀君のことが好き」
三尋木「…」フッ
咲「えええ!!??(部長!?いきなりこんなところで告白?!しかも相手は京ちゃん!?眠気がふっとんじゃった…)」
和「ぶぶぶぶぶ部長急に何を言い出すんですか?冗談にしてももっと別の方法が…」
優希「そ、そーだじぇ!!いきなりこんなところでこくはくだなんて…わたしでもやらないじぇ!」
まこ「部長…どういうつもりか説明しんさい…(…スライダーで一悶着あったんか?)」
京太郎「ぶ、部長!?(何もこんなところで言わなくても…)」
すこやん「(ええええええええ…?いきなり皆の前で公開告白なんて////…今日はすごい場面ばっかりに遭遇してる…!)」ドキドキ
すこやん「(なんてラッキーなんだろ…ってあれ?この二人って付き合ってたんじゃなかったけ?)」
久「だから…私は須賀君のことが好きなの」
まこ「…おい京太郎。部長はこう言っとるが…どうなんじゃ。はっきりせえ」
咲「そそそ、そうだよ!京ちゃん!京ちゃんはどう思ってるの?(え…?嘘だよね?)」
和「須賀君…はっきりさせてください。別に、責めてるわけじゃありませんから…(須賀君の気持ちがどうだとしても…私は一つの結果
として受け止めます)」
優希「京太郎ー!黙ってないでさっさと何か言うじぇ!(京太郎がぶ、ぶちょーに取られちゃうじぇー…)」
すこやん「(何これこれがあの修羅場ってやつ?!やばいよ!!今日で私たぶんすごく成長したよ!!)」
京太郎「(…ここでごまかすのは簡単だけど…)」
京太郎「(ここでお茶を濁したりしたら…ダメな気がする…)」
京太郎「(何より俺は人の気持ちに真剣に向き合うって決めたんだ)」
京太郎「…」
京太郎「…俺も部長のことが好きです…」
京太郎「俺の…俺の一番大切な人です」
京太郎「これでいいですか?」
久「…//」カーッ
まこ「…お互いがそう思っとるんならわしは何にも言わん。幸せにの(じゃが…咲と優希は…)」
和「(ちょっと悔しいですけど…)私も部長と須賀君のこと応援します。…幸せになってくださいね」ニコッ
京太郎「染谷先輩…ありがとうございます」
京太郎「和も…ありがとな」
咲「…だめ…」
京太郎「…咲?」
咲「…だめだよ!こんなの納得いかないよ!」
和「み、宮永さん少し落ち着い「原村さんは黙ってて!!」」
咲「どうして?京ちゃん…なんで私じゃだめなの…?」
京太郎「咲…お前…(咲…もしかして…俺のこと好きだったのか…)」
咲「…部長より私のほうがずっとずっと京ちゃんのこと知ってる…!」
咲「一緒にいる時間だってずっと私の方が長いのに!」
咲「今まで…ずっと京ちゃんと一緒にいて、そしてこれからも私のそばにいてくれる…」
咲「そう思ってたのになんで!?」
咲「このままじゃ納得いかないよ…」
咲「京ちゃん…」グスッ
優希「(言いたいことは…大体咲ちゃんが言ってくれたじぇ…でも…私は部長に勝てるところはほとんどない…)」
優希「(くやしいけど…ホントにくやしいけど…部長に京太郎は譲ってやるじぇ…)」グスッ
すこやん「(本物のドラマみたいだよー…)」ドキドキ
京太郎「…咲…」
京太郎「お前が俺のことをそういう風に思ったって知って正直凄い嬉しい」
京太郎「咲のことも、もちろん特別な存在だと思ってる」
京太郎「でも…それは幼馴染としての特別であって…決して恋人のそれじゃないんだ…」
京太郎「分かってくれ…咲…」
咲「……」
咲「京ちゃん…そんなに部長のことが大事?」
京太郎「ああ…」
咲「それって私より…?」
京太郎「それは違う。咲のことだってすげえ大事だよ」
咲「ホント?」
京太郎「ああ。咲は俺の一番大事な幼馴染だ」ニコッ
咲「……」
咲「……てよ?」ボソッ
京太郎「なんだ?咲?」
咲「絶対部長を幸せにしてよ?!部長のこと泣かせたりしたら…私絶対許さないからね…!?」
京太郎「ああ、約束する」
咲「…それで…それでたまには私と一緒に帰ってくれる…?」
京太郎「ああ、もちろんだ」ニコッ
咲「…ありがと…京ちゃん…」ボソッ
咲「……絶対に…しあわせに…」
咲「…」スースー
和「寝ちゃいましたね…」
まこ「疲れとったんじゃろ…それより優希?」
優希「な、なんだじぇ?」ビクッ
まこ「お前も言いたいこと言わんでいいんか?溜めこむんはよくないんじゃないかの?」
優希「…うう…」
優希「…」
優希「京太郎ー!」
京太郎「お、おうどうした優希」
優希「わたしもお前のこと好きだったじぇ!」
京太郎「ええ!?(マジかよ!?…というか皆その割に俺に冷たすぎなかったか?)」
優希「でも今回は特別にぶちょーとの仲を認めてやるじぇ!!」
優希「その代わりスライダーでも言ったけど、たまには私のゆーこともきいてもらうじぇ!」
優希「いーな?ぶちょー?」
久「ええ…それで構わないわ」ニコッ
優希「よーしじゃあ犬ーこれからも私のしもべとしてせいぜい頑張るんだな!!」
京太郎「おい!しもべはひどくないか…って今まで通りか!」
優希「犬のくせにつべこべうるさいじぇー!!」
ギャーギャーワーワー
まこ「京太郎…」
京太郎「何ですか?染谷先輩」
まこ「えらかったの。一人ひとりに真剣に向き合うお前、カッコよかったぞ」
まこ「あやうくわしもお前にほれるところじゃったわい」ハハハ
京太郎「(………ワカメはおやつに入りますか?)」
・
・
・
・
―長野駅周辺―
三尋木「ん~この辺でいいかい~?」
久「はい。わざわざ送っていただいて、ありがとうございました」
すこやん「…」スースー
久「あ…ちょっと私三尋木プロと話したいことがあるからちょっと皆で待っててくれる?」
久「まこ、あとはまかせていい?」
まこ「分かった、よし皆あそこで待機するぞ」
優希「う~もう疲れたじぇ~明日学校行きたくないじぇー」
和「そんなこと言わないで頑張りましょう、優希」
優希「うーのどちゃんにはこのおっぱいがあるからそんなことが言えるんだじぇ…」
優希「必殺!ダブルリーチだじぇ!!!」ポヨンポヨン
和「~~~~!しばらく優希からの攻撃がないと思ったら…」
和「許しません!待ちなさい!優希!」
優希「うわーおっぱいお化けが追いかけてくるじぇー助けてー京太郎ー」ドサッ
和「誰がおっぱいお化けですか!!」
京太郎「おっと…」
京太郎「大丈夫か?優希?」
和「(優希が須賀君のところに…)」
優希「あれ~のどちゃんどうしたんだじぇ~?」ニヤニヤ
優希「もしかして、のどちゃんも京太郎がすきなのかー?」ニヤニヤ
京太郎「おいおい…優希…そういうのはやめろって…」
京太郎「だいたい和が俺のこと好きになるわけないだろ…」
京太郎「なあ和?」
和「…//」
京太郎「え?」
京太郎「…ええええ?!」
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三尋木「ん~話ってなんだい~部長さん~?」
三尋木「いや…全国高校生麻雀大会長野県代表清澄高校、麻雀部部長、竹井久…の方がいいかい?」ニヤッ
久「やっぱりばれてましたか…まあそんなことだと思いました」
久「それより、今日はありがとうございました」
三尋木「ん~?送ってあげた礼ならさっきもらったよ~?」
久「いえ…そのことじゃなくて今日一日の全体のことです」
久「須賀君と無理やりキスさせようとしたり、スライダーに突き落としたり…」
久「明らかに須賀君と私を誘導してましたよね…」
久「わざわざプールの水まで止めて…手が混んでましたよ」
三尋木「(ん~水が止まったのは偶然なんだけど~まあそのあと直さなかったから一緒かな~)」
三尋木「いやいや~そんなつもりじゃなかったよ~?偶然さー偶然ー麻雀と一緒でさ~」ケラケラ
久「…まあ、あなたに何を言っても無駄って今日一日でよく分かりましたから」
久「あと…さっきの助手席のときも…ありがとうございました…」
久「あれは私のため…というより清澄高校の麻雀部のためにやってくれたんですよね?」
三尋木「…」
久「私たちはきっと付き合い始めたことをを周りに言わない…というより、私が恥ずかしがって須賀君に言わせない」
久「実際皆に須賀君とのことを言うつもりはありませんでした」
久「でも私以外にも須賀君のことを好きな人はいた…」
久「須賀君との仲がばれたとき、きっと麻雀部の空気は最悪になると思います…」
久「実際さっきの車での空気は耐えがたかったですから…皆から須賀君を奪ったような…そんな気持ちになりました」
久「しかも…それがもしインターハイ中だったら…」
久「きっと皆動揺していつもどおりの麻雀は打てなかったでしょう」
久「そしてきっと須賀君はそのことに負い目を感じて…チームをやめて…なんて未来もあり得ました」
久「それを…私の意地っ張りな性格を利用してあの場で早めに告白させることで、それを防ごうとしてくれたんですね?」
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久「きっと三尋木プロはなんとなく皆の性格も把握してますよね?」
久「もし須賀君とのことがばれたら一番同様するのは咲…宮永さん」
久「あの子の性格からして絶対現実逃避してその場から逃げる…」
久「だから…三尋木プロ…あなたは…そこまで全部計算して…」
久「車という密閉空間に押しこんで…逃げられないようにして…」
久「全部その場で解決させようとしてくれたんですね…?」
久「清澄高校麻雀部のために…」
三尋木「……」
久「本当にありがとうございました。最後まで三尋木プロに踊らされたのはちょっと悔しいですけど…」
久「でも、本当に助かりました。一個人として、清澄高校麻雀部の部長として、お礼を申し上げます」ペコッ
三尋木「…」
三尋木「…」フッ
三尋木「せいぜいがんばんな~?全国で見るの楽しみにしてるかんね~?」
久「はい。またその時はよろしくお願いします。それでは、失礼します」
三尋木「ん~清澄のぶちょーさん?」
久「?なんですか?三尋木プロ?」
三尋木「きみは可愛い声で喘ぐんだねい~この三尋木プロドキドキしちゃったぜえ~」ニヤニヤ
久「なっ!//」カーッ
三尋木「じゃーねー!ちゃんと須賀君と清いお付き合いしてね~清澄だけにさ~」アハハー
久「行っちゃった……~~!!うう~くやしいわ!!」
久「いつか!絶対何かしらの形で仕返しを…!!」
久「………無理そうね…あの人には私でもかなわないわ…」ハア
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久「おまたせ」
まこ「遅かったのう…何をやっとったんじゃ?」
久「ちょっとね…まあまたまこには今度話すわ」
京太郎「部長が遅かったんで…咲と優希は寝ちゃいましたよ…」ハハハ
久「あらら…仕方ないわね…須賀君連れて帰ってくれる?」
和「…いえ、私がお父さんに迎えに来てもらいますから、それに乗せてもらいましょう」
京太郎「おっいいのか?ありがとうな、和」
和「…須賀君は乗せません。部長も頑張って一人で帰ってください」
京太郎「ええ?!そ、そりゃないぜ和…」
まこ「われはどんだけ馬鹿なんじゃ!京太郎」ヒソヒソ
京太郎「…え?」
まこ「和が二人きりにさせてくれようと気を遣ってくれとんのが分からんのか」ヒソヒソ
京太郎「えっ…あっ…なるほど…」
久「…//」
和「(部長…顔を赤くして…あんな顔もできるんですね…まあ、部長も女の子ですから当然ですか)」
まこ「…ほら、さっさと行った!定員オーバーじゃ!」
京太郎「…行きましょうか…部長…いや…久先輩…」ドキドキ
久「……ええ…きょ、きょうたろう、くん……」ドキドキ
まこ「…よしやっと行ったの。じゃあ、和、帰りは任せたぞ」
和「えっ?染谷先輩も車に乗るつもりだったんですか?」
まこ「?!…みんなわしの扱いがひどすぎんか!?」
和「じょ、冗談ですよ、冗談…(乗るつもりだったんですね…)」
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京太郎「…」
久「…」
京太郎「(気まずいな…)」
久「(気まずいわね…)」
京太郎「(普段だったらこう何気ない会話がどんどん出てくるのに…咲とか優希の話とか…)」
久「(普段だったらもっと話せるはずなんだけど…なぜかしら、うまく話せないわ…)」
京太郎「(それに…さっきあんなことがスライダーの中であったからな…)」ドキドキ
久「(それにさっき須賀君にあんなことされたから…)」ドキドキ
京太郎「(でもなんか話さないとな…)」
久「(何か、何か話題は…)」
京太郎、久「「あ、あの…」」
京太郎「あ、ぶ、久先輩からどうぞ」アセアセ
久「いえ、京太郎くんが先に言って?」アセアセ
京太郎「…えと…」
京太郎「……」
京太郎「俺、久先輩を好きになって良かったです…」
久「あら…それは私のカラダを好きにいじくりまわすことができるようになったからかしら…?」ニヤニヤ
京太郎「ち、違いますよ…もちろんそれも大きな魅力の一つですけど…ってはっ!」
久「…」ジーッ
京太郎「だから違いますって!いきなり話の腰を折らないで下さいよ!」
久「あはは…ごめんごめん。続けてくれる?」
京太郎「…もう部長はまったく…」
京太郎「……」
京太郎「なんか…今まで麻雀部における自分ってなんなんだろうなってずっと思ってたんです」
京太郎「部に行っても毎日雑用で…でもそれでいて誰から感謝されるわけでもなくて…」
京太郎「もちろん、皆の役に立ってるのはそりゃ少しは立ってたんでしょうけど…」
京太郎「でもいまいちその実感が薄かったんですよ」
京太郎「もしかしたら今日の慰安企画だって心の底では皆にそのことに気づいてほしかったから企画したのかもしれないですし…」ハハハ
京太郎「でも…今日一日いろいろなことがあって…」
京太郎「皆ちゃんと俺のことも考えてくれてたんだなってよく分かりました」
京太郎「さすがに一度に4人に告白されるとは思ってませんでしたけど…」ハハ
久「…その理論だと、私を好きになって良かった、って理由にはならなくない…?」
京太郎「まあ最後まで話をきいてくださいよ」
京太郎「…部長はそれに加えて俺に人と向き合う強さを教えてくれました」
久「人と向き合う、強さ…?」
京太郎「そうです。俺、部長の話を聞いて、どんな人にも悩みを抱えてるんだって知って…」
京太郎「でもそれってただ普通に接してるだけじゃ分からないんですね」
京太郎「部長の悩みだってそうですし…咲や優希、和が俺のことを好いてくれてるんだってこともこれまで気づけませんでした」
京太郎「ちゃんとその人に真剣に向き合うことで、その人の気持ちを知ることも動かすこともできるんだって」
京太郎「それを教えてくれたのは部長です」
京太郎「だから、ありがとうございました…」
京太郎「ホントに部長を好きになって…好きになってもらって、俺は幸せです」
久「…」ハア
久「ホント須賀君はたまにカッコいいこと言うわよね…」
久「……いちいち惚れ直させないでほしいわ…」ボソボソ
久「…あ、今は真剣な話だから呼び方は戻すわね?」
京太郎「ええ、いいですよ、部長」
久「ふふ…それよりごめんね?須賀君につらい思いをさせてたのに私も気が付けなかった…」
久「いつもみんなのことからかってばっかりで…皆が考えてることをより深く知ろうとしなかった…」
久「…結局今まで私が悩んでいた原因もそこにあった…」
久「だから、須賀君と一緒にその悩みを共有できて、そして一緒に克服できて…本当に嬉しいわ」ニコッ
久「私も…須賀君を好きになって心から良かったわ…」
久「ありがとう…」
久「ねえ…須賀君?」
久「これから、ずっと私のそばにいてくれる?」
京太郎「ええ、約束しますよ…部長」
京太郎「愛してます…久先輩」ギュッ
久「私もよ…京太郎くん…」ギュッ
チュッ
―完―
少し長くなりましたがこれで終わりです
これまで見てくれた人、保守してくれた人たちありがとう
まだ清澄のSSしか書いたことないので、今度他の高校でもチャレンジしてみようと思います
では、おやすみなさい。皆さんお疲れさまでした
二晩続けて乙乙!
部長かわいいいなぁ、京ちゃんもいいやっちゃなぁ
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