P「全国の765プロファンのみなさん、こんにちは。実況のプロデューサーです」
小鳥「こんにちは。解説の音無小鳥です」
P「いやぁ、音無さん。ついにこの日がやってきましたねぇ」
小鳥「満を持して、という感じですねぇ」
P「そうですねぇ。それではここで、今回のルール説明です」
1.『忘れた書類を取りにいかせる』という名目で、アイドルを1人ずつ、Pの部屋に向かわせる
2.履き物を脱いで部屋に上がったところでタイム計測開始
3.テーブルの上の書類を持った時点で計測ストップ。最も早かったアイドルが優勝!
4.制限時間は計測開始から20分
小鳥「この方式ですと、『最も真面目なアイドル』が優勝することになりますね」
P「ええ。しかしそこは、我が765プロのアイドル達ですから」
小鳥「そう簡単にはゲームは終わらないでしょうね」
P「その通りですねぇ」
小鳥「ふふ。非常に楽しみです」
P「相変わらずダメな大人ですねぇ」
小鳥「最高のホメ言葉です」
P「さて、ここで私の部屋の様子を見てみましょう。映像お願いします」
音無「あ、映りましたね。1Kタイプの部屋ですね」
P「ええ。7帖のフローリングと、3.5帖のキッチン、そしてユニットバスです」
小鳥「一人暮らしの男性の部屋にしては片付いていますね」
P「けっこうキレイ好きなもので。というか、一人暮らしの男性の部屋に招かれたことがあるんですか?」
小鳥「あっ、玄関のドアが開きましたよ!」
P「おっとぉ!早くも、1人目のアイドルが部屋を訪れたようです!トップバッターは一体誰なのか!!!」
小鳥「あのダブルリボンは……」
P「そうです!765プロの正統派アイドル、天海春香の登場であります!!!」
小鳥「今日はピンクのリボンですねぇ。プロデューサーさんの部屋をピンク色に染めてくれることを期待しましょう」
P「そうですねぇ。そしていま履き物を脱いで、私の部屋に足を踏み入れました!!!」
小鳥「ゲーム開始ですね!!!」
P「トップバッターの天海春香、ゆっくりとキッチンを通り抜け……洋室に入りました!」
小鳥「テーブルは洋室の中央に置いてありますから、書類もすぐに視認できますね」
P「なるほど。おっと、音無さんの言葉通り、早くも書類を視界に捉えたようであります!」
小鳥「ここからが本当のゲーム開始ですねぇ」
P「そうですねぇ」
小鳥「あっ!キョロキョロし始めましたよ!」
P「書類以外に用は無いはずですが、そこは年頃の女の子!どのような感じなのか、やはり気になるようです!」
小鳥「当然ですね」
P「おっと!ここでテーブルとは関係の無い方へと歩き始めましたよ!」
小鳥「ベッドですね!」
P「はい!ベッドですね!」
小鳥「ベッドの側をウロウロし始めましたよ!」
P「ええ!書類などどこ吹く風、と言わんばかりに私のベッドの側を歩き回る天海春香!そこには一体どんな意図が隠されているのか!!!」
小鳥「狙ってますよ!隙を窺っています!」
P「あぁっとぉ!!!ここで転んだぁ!!!その先にはもちろん!!!」
小鳥「ベッドですねっ!!!」
P「天海春香、ベッドにタッチダウーン!!!」
小鳥「ゴロゴロしてます!ベッドの上をゴロゴロしてますよ!!!」
P「立ち上がる気配など微塵も見せず、ベッドの上で転げ回る春香!これは遅延行為を取られても文句は言えません!」
小鳥「故意ですねぇ!間違いありません!」
P「やはり故意ですか!!!」
小鳥「そして恋でもあります!!!」
P「照れながら言わないで下さい!!!」
小鳥「ごめんなさい!!!」
P「そしてここでタイムアーップ!天海春香、タイムオーバーにより失格となります!!!」
小鳥「少し時間を使い過ぎましたねぇ」
P「そうですねぇ」
律子『実況席のプロデューサーさん』
P「サブスタジオの秋月律子さん、どうぞ」
律子『残念ながら失格となってしまった春香なんですが、『えへへ。またコケちゃいました。おかしいなぁ』と笑顔を見せていました』
P「なるほど」
小鳥「言いますねぇ」
P「さぁ、1人目から失格者を出すという波乱で幕を開けたこの企画。2人目以降に期待したいところであります」
小鳥「ドアが開きましたよ!」
P「はい!注目の2人目は……」
小鳥「真美ちゃんですね!!!」
P「ええ!左側で結んだサイドポニー、双海姉妹の姉、真美の登場であります!」
小鳥「まだまだイタズラ好きな真美ちゃんですからね。期待しましょう」
P「いま玄関で履き物を脱いで、真美のタ→ン開始であります!!!」
小鳥「早くも洋室にたどり着きましたね」
P「ええ。そしていま、書類を確認したようですが……」
小鳥「無視してますね」
P「そうですねぇ。しかしこの展開は想定の範囲内と言ったところか」
小鳥「そしてゆっくりと……」
P「PCに向かいましたね!そして電源を入れています!止めて!」
小鳥「何か見られては困るものでも?」
P「ダ・カーポⅡが……」
小鳥「何でいまさら……」
P「音姉に会いたくて……」
P「ああ!そしてモニターに映る音姉!真美とご対面であります!!!」
小鳥「どのような挨拶を交わしているんでしょうねぇ」
P「おっと!ここで何やらPCを操作し始めましたよ!」
小鳥「手慣れてますねぇ」
P「そうですねぇ。そしてこれは……」
小鳥「プリントアウトしてますよ!!!」
P「双海真美!ここで音姉の画像をプリントアウト!意図が見えません!!!」
小鳥「あっ!書類に向かいましたよ!」
P「はい!そしてここで書類を持ちました!タイム計測はここで終了となります!!」
小鳥「ですが、これは……」
P「何をするつもり……あっ!!!」
小鳥「書類の包みの中に入れましたよ!!」
P「何と双海真美!プリントアウトした音姉を、書類の中に忍ばせました!!!」
小鳥「ちなみに、書類の包みには宛名は書いてあるんですか?」
P「『バンダイナムコ様御中』と……」
小鳥「あぁ……」
P「そしていま公式タイムが出ました。双海真美のタイムは13分25秒44です」
小鳥「本当に提出する書類だった危ないところでしたねぇ」
P「私は土下座コースでしたねぇ」
小鳥「見てみたいですけどね」
律子『実況席実況席。真美のコメントです。』
P「秋月さんどうぞ」
律子『はい。『兄ちゃんも男だねぇ。真美に言ってくれればいつでも』と言いかけたところで私が止めました』
P「ご苦労様」
小鳥「私だっていつでも」
P「さぁ、3人目を待ちましょう!」
小鳥「そうですね!」
小鳥「そういえば」
P「どうしました?」
小鳥「あずささんは部屋までたどり着けるのでしょうか?」
P「何とかなるでしょう」
小鳥「そこは適当なんですね。さすがです」
P「おっ!ここで3人目のアイドルが登場したようですよ!」
小鳥「千早ちゃんですね!」
P「はい!真面目という点では765プロで3本指に入るであろう如月千早!一体どんなゲームを見せてくれるのでしょうか!」
小鳥「是非とも、見せ場を作って貰いたいですねぇ」
P「いまゆっくりと履き物を脱いで、3人目のゲーム開始です!!!」
小鳥「千早ちゃんも台所では止まりませんねぇ」
P「特に珍しい物は置いてありませんからねぇ」
小鳥「私の台所にはビールサーバーがありますけどね」
P「行きませんけどね」
小鳥「ここで書類を視認しましたね」
P「そうですねぇ。ここまでは淀みない展開です」
小鳥「あっ!千早ちゃんもテーブルには向かいませんね!」
P「そうですね!これはどうやら……ベッドに向かっていますね!」
小鳥「春香ちゃんと同じ展開ですね!」
P「はい!如月千早、親友である天海春香と同じ轍を踏んでしまうのか!」
小鳥「ベッドに座りましたよ!」
P「如月千早、ベッドに腰を降ろしました!そしてあらためて部屋を見回しています!」
小鳥「『プロデューサーさんのベッドから見える景色』を目に焼き付けているんでしょう!」
P「あっとぉ!両手で枕を抱え上げましたよ!」
小鳥「抱きしめてます!プロデューサーさんの枕を抱きしめてますよ!!!」
P「なんということでしょう!私の枕をきつく抱きしめ、そして頬をうずめております!!!」
小鳥「可愛いですね!!!」
P「可愛いです!!!普段はクールなだけに、より一層破壊力が高まります!!!」
小鳥「録画して私に下さい!!!」
P「そしてここでタイムアップ!!!如月千早、失格であります!!!」
小鳥「そんなのどうでもいいですから録画して私に下さい!!!」
律子『実況席のプロデューサーさん。千早のコメントです』
P「秋月さんどうぞ」
律子『『せ、7thアニバーサリーが終わって気が弛んでいたのよ、きっと……』だそうです』
小鳥「ふふ…可愛いですねぇ」
P「まったくですねぇ」
P「さぁ、3人目まで終わって2人が失格になるという波乱の立ち上がり!ここから立て直すことができるのでしょうか!!!」
小鳥「いえ、DVD3枚で。観賞用と保存用と」
P「あとにして下さい」
小鳥「ごめんなさい」
P「おっ!玄関のドアが開きましたよ!」
小鳥「あれは……伊織ちゃんですね!!!」
P「ええ!例のごとくウサギのぬいぐるみを抱えてのご登場!水瀬伊織であります!」
小鳥「伊織ちゃんも読めませんねぇ」
P「そうですねぇ。そしていま履き物を脱いで、伊織タイムのスタートです!!!」
小鳥「伊織ちゃんも台所は素通りですねぇ」
P「そうですねぇ。あっと。いまテーブルの上の書類を確認しましたね」
小鳥「次の一手が重要ですよ」
P「さぁ、水瀬伊織!いま洋室に足を踏み…入れない!台所に引き返しました!」
小鳥「どうしたんでしょうね?」
P「ちょっと分かりませんねぇ」
律子『プロデューサーさん』
P「どうしましたか秋月さん?」
律子『どうやら、食器棚からグラスを取り出しているようです。それも2つ』
小鳥「2つ?ますます分かりませんねぇ」
律子『あっ!冷蔵庫を開けました!牛乳をグラスに注いでいます!』
小鳥「牛乳?」
P「まぁ、伊織が飲めそうなのはそれくらいですからね。ジュース類は置いてありませんから」
小鳥「なるほど。ですが、なぜグラス2つなんでしょう?」
P「読めませんねぇ。おっと!ここでようやく洋室に足を踏み入れました!手には牛乳を満たした2つのグラスであります!」
小鳥「テーブルの前に座りましたよ!」
P「はい!そしてグラスをテーブルに置いて……ああっとぉ!ぬいぐるみを向かい側に座らせました!!!」
小鳥「恋人気分ですね!よく分かります!!!」
P「そしてここで乾杯!!!美味しそうに農協牛乳を飲み始めました!!!」
小鳥「何か話しかけてますよ!!!」
P「残念ながら、音声は拾うことができません!!」
小鳥「プライバシーの保護ですね!!!」
P「説得力ゼロですけどね!!!」
小鳥「あっ!いま、『お疲れさまプロデューサー』って言いましたよ!!!」
P「何で分かるんですか!!!」
小鳥「読唇術です!!!」
P「どこで覚えたんですか!!!」
小鳥「通信教育です!!!」
P「そしてここでテーブルに両肘を付き、手の甲にアゴを乗せました!!!」
小鳥「今度は『いつもありがとう』って言いましたよ!!!」
P「プライバシーの保護はどこに行ったんですか!!!」
小鳥「あっ!『キツいことばっかり言って、ごめんなさい』って!!!」
P「何というご褒美!!!これからも頑張れます!!!」
小鳥「今日の晩ご飯が美味しくいただけますね!!!」
P「そしてここでタイムアップ!!!なんと、伊織も失格となります!!!」
小鳥「そんなのどうだっていいですから、あと一時間くらい眺めてましょうよ!!!」
P「私もそうしたいのですが、運営スタッフがゲームを止めてしまいました!!!」
小鳥「残念です!!!」
律子『実況席のプロデューサー。伊織の談話が入りました』
P「お願いします」
律子『開口一番、『お、お芝居の稽古よ!』と』
小鳥「ふふ……」
律子『それから、『これからも…その…』と言ったあと、口ごもってしまったようです』
P「ふふ…ありがとうございました」
P「いやぁ、音無さん」
小鳥「何でしょうか?」
P「失格にはなってしまいましたが、何かこう、かけがえの無い物を残してくれましたね」
小鳥「ええ。持ち帰るDVDが3枚増えました」
P「さぁ、現在12人中4人が終了し、これから中盤戦へと突入いたします」
小鳥「楽しみですねぇ」
P「そうですねぇ。……おっと!ここでドアが開きましたよ!5人目のアイドル登場です!」
小鳥「あれは……雪歩ちゃんですね!」
P「男性恐怖症で有名な萩原雪歩ですが、男性の部屋に足を踏み入れるのも、もちろん初めてでしょう!」
小鳥「それに真面目ですからね。書類だけ持って、何もせずに部屋から出ることも考えられます」
P「その可能性が最も高いのは雪歩でしょうねぇ」
小鳥「やっぱり似てますねぇ」
P「何がです?」
小鳥「雪歩ちゃんと、高校3年生のころの私が」
P「さぁ!履き物を脱いで、ゲーム開始であります!」
小鳥「期待しましょう!」
P「オドオドした様子で台所を通り抜け、洋室に入りました!」
小鳥「あっ!書類を持ちましたよ!!!」
P「持ちましたね!予想通りというべきか、他の物には目もくれずに書類を掴みました!!!手元の時計では12秒!瞬殺であります!!!」
小鳥「そしてそのまま玄関に向かってますねぇ」
P「いやはや、予想通り過ぎて拍子抜けしてしまいます……おや?」
小鳥「ドアを開ける前に立ち止まりましたね」
P「何やら思案中のようですが……」
小鳥「あっ!もう一度部屋の中に戻りましたよ!」
P「ええ!何やら意を決したような表情で、再び洋室へと舞い戻ってまいりました!」
小鳥「そして…デスクに向かってますね」
P「そうですねぇ。ゲーム自体は終了していますが、引き続き雪歩の様子をお伝えいたします」
小鳥「あれは…ボールペン?それからメモ用紙を一枚」
P「私への書き置きでしょうか?」
小鳥「雪歩ちゃんは几帳面ですからねぇ」
律子『プロデューサーさん』
P「秋月さんどうぞ」
律子『えっとですね……天井にもカメラが仕掛けてありまして、サブスタジオからは雪歩が何と書いているのか分かるんですが……』
P「何と書いているんですか?」
律子『えっと……』
小鳥「どうしたんですか律子さん?」
律子『プロデューサーへ 2012年 7月4日 萩原雪歩』
P「はい」
律子『続きは…読みたくありません』
小鳥「えっ!?」
P「一体どういう……おっと!メモを書き終えたようです!そして……」
小鳥「デスクの一番下の引き出しに入れましたね!それも、ずいぶん奥の方に!」
律子『えっとですね…』
P「どうしました秋月さん?」
律子『3年くらい経ったら読んであげて下さい』
P「3年?」
律子『現在の雪歩の正直な気持ちが書いてありますから。プロデューサーに対する』
小鳥「ひょっとして……ラブレター?」
P「……マジで?」
律子『はい……』
P「え、えっと…あの……」
小鳥「ど、どぎまぎし過ぎですよ!!!」
P「し、仕方ないでしょ!!!」
律子『雪歩の談話なんですが……』
P「は、はい!!!」
律子『その…『メモの内容を喋ったら埋めちゃいますぅ!』と……』
小鳥「やりかねないですね…今回ばかりは本気で……」
P「さ、3年経ったら読みます!」
律子『そうしてやって下さい……』
P「じ、実況席もサブスタジオも、何やら異様な雰囲気に包まれております!」
小鳥「つ、次のアイドルを待ちましょう!ねっ!」
P「そ、そうですね!きっと雰囲気を変えてくれることでしょう!」
小鳥「あっ!入ってきましたよ!」
P「ええ!あれは……亜美ですね!双海姉妹の妹、亜美の登場です!」
小鳥「一番イタズラ好きな子ですからね!期待したいところです!」
P「そうですね!そしていま履き物を脱いで、亜美のゲーム開始であります!!!」
P「スキップしながら台所を通り抜け、早くも洋室に到達しました!そしてそのまま…」
小鳥「ベッドに向かいますね!おそらく目的はベッドの下でしょう!」
P「あっ!音無さんのおっしゃる通り、ベッドの下を覗き始めました!」
小鳥「ダメよ亜美ちゃん!!!そんなところには無いわ!!!」
P「なぜそう思われますか?」
小鳥「勘です!!!おそらく……洋服タンスの上から3番目の引き出しです!!!」
P「何で分かるんですか!!!」
小鳥「勘です!!!」
P「ベッドの下を諦めた亜美!!!次は本棚を探し始めました!!!」
小鳥「洋服タンス!!!洋服タンスよ亜美ちゃん!!!」
P「必死で声を送る音無さん!!!何が彼女をこれほどまでに駆り立てるのか!!!」
小鳥「いろいろ面白いからです!!!」
P「ストレート過ぎます!!!」
小鳥「違う!!!そこじゃ無いわ亜美ちゃん!!!」
P「聞こえるはずの無い声を届け続ける音無さん!!!さながら『腐女の宅急便』といったところでありましょうか!!!」
小鳥「違うの!!!テレビの裏じゃ無いわ!!!」
P「あぁっとぉ!!!そしてついに洋服タンスを漁り始めました!!!」
小鳥「まだ時間はあるわ!!!落ち着いて対処するのよ亜美ちゃん!!!」
P「そして上から3番目の引き出しを……開けました!!!」
小鳥「見せて!!!カメラに向かって!!!」
P「隠しカメラなんですが……」
小鳥「亜美ちゃんズルい!!!自分1人だけ読むなんて!!!」
P「エキサイトし過ぎです……」
P「そしてここでタイムアップ!!!亜美も記録無しに終わりました!!!」
小鳥「そんなことよりカメラに向かって掲げて!!!」
P「ヒドい…いまさらながらヒドい……」
律子『実況席のプロデューサーさん。亜美のコメントです』
P「秋月さんどうぞ」
律子『えっと…『兄ちゃんは人妻』
P「ストーップ!!!」
小鳥「人妻!?人妻がどうしたんですか!?なって欲しいんですか!?結婚しますか!?」
P「それは無いですね」
小鳥「そうですよね」
P「さぁ、現在半分となる6人目まで終えて、そのうち4人が記録無しという展開です」
小鳥「予想以上ですね」
P「後半戦に向けて何か一言いただけますか?」
小鳥「もっとカメラを意識して欲しいですね」
P「いや、ですから隠しカメラです……」
小鳥「隠しカメラでも、です。つまりですね」
P「間もなく後半戦のスタートです!」
小鳥「切り替えていきましょう!」
P「おっと!いまゆっくりと、玄関のドアが開きました!」
小鳥「きゃー!真ちゃんですね!」
P「全国の女性ファンの皆様、お待たせいたしました!真、まことの王子様!菊地真見参であります!!!」
小鳥「真ちゃんも真面目ですけど、ワイドな展開を期待したいですね!!!」
P「そうですね!いま履き物を脱いで、王子様タイムスタートです!!!」
P「さぁ、軽快な足取りで台所を通過し、洋室へ突入しました!」
小鳥「書類を視界に捉えましたね!」
P「ですが、ここはスルーします!そして向かう先は……」
小鳥「ベッドですね!」
P「はい!春香、千早、亜美に続き、真もベッドを選択した模様であります!!!」
小鳥「あっ!ベッドの側の床に座りましたよ!しかも女の子座りです!!!」
P「そしてそのまま……ベッドに頬をうずめました!!!」
P「予想外の展開ですが、どうご覧になりますか?」
小鳥「本当はプロデューサーさんのベッドに寝転がりたいんでしょうねぇ」
P「ほぅ……しかし、抵抗があると?」
小鳥「恥ずかしいだと思います。だからほっぺただけ」
P「……可愛いですねぇ」
小鳥「私にもそんな時代があったなぁ……」
P「あぁ、そうですか」
小鳥「はい」
P「あっと!シーツを指でなぞり始めましたよ!!!」
小鳥「何か書いてるんじゃないでしょうか!!!」
P「なるほど!!!サブスタジオから確認できますか?」
律子『サブスタジオです!どうやら、プロデューサーさんの名字を書いているようです!』
P「私の、ですか?」
律子『そしてその下に…ふふ……『真』と』
小鳥「あら…うふふ……」
P「それは……照れくさいですねぇ」
律子『ふふ……何度も何度も書いていますね。サブスタジオの全員が微笑みを浮かべながらモニターを眺めています』
P「そしてここで20分が経過!真も失格となります!」
小鳥「ごちそうさまでした」
律子『実況席、真のコメントです』
P「どうぞ」
律子『はい。『あ、あれはその…た、ただの姓名判断だよ!』』
小鳥「あらっ!真ちゃんのツンデレですか!」
律子『その後に、『まぁ、相性は悪くないみたいだけどさ…』と、頬を真っ赤にしながら語っていたようです』
小鳥「うふふ。かさねがさね、ごちそうさまでした」
P「私も頬が赤くなりそうです……」
P「さぁ、後半戦1人目からいきなりの失格者を出してしまいました!」
小鳥「そんなことがどうでも良くなるくらい、ほっこりした気持ちになれましたね」
P「そうですねぇ。ちょっと照れくさいですが……」
小鳥「実は私との相性も悪くない」
P「さぁ、続いてのアイドルは誰なのか!間もなく入室してくる模様です!!!」
小鳥「ふふ…プロデューサーさんたら照れちゃって……」
P「……入ってきませんね」
小鳥「そうですねぇ。となると、次のアイドルはおそらく……」
P「あずささんでしょうね……」
小鳥「はい……」
律子『プ、プロデューサーさん大変です!』
P「どうしたんですか秋月さん!?」
律子『そのあずささんなんですが、やはり迷子になってしまったようで……』
小鳥「あぁ、やっぱり……」
P「それで、あずささんはいまどちらに?」
律子『それがですね……どうやら、都内某所にあります、プロデューサーさんのご実家にいらっしゃるようです!』
P「えっ!?」
小鳥「ずいぶんとピンポイントな迷子ですね……」
P「そ、それであずささんは?」
律子『お母さまがご在宅だったみたいなんですが、『部屋に書類を取りに来ました』と言って、ご実家の中に入ったようです!』
P「違うんですあずささん……その部屋じゃないんです……」
小鳥「それはどなたからの情報なんでしょう?」
律子『つい先ほど、プロデューサーさんのお母さまから電話がありまして……』
P「母さん……」
律子『これからお2人で夕食の買い出しに行くそうです……』
小鳥「早くも打ち解けてますね……さすがあずささんです……」
律子『あと、お母さまからプロデューサーさんに伝言です』
P「何でしょう……?」
律子『えっとですね。『あずさちゃんにしときな』と』
小鳥「最も手ごわい外堀を埋めましたね……」
P「恐るべしあずささん……」
小鳥「ちなみにご実家の住所は?」
P「千代田区1―1です」
小鳥「メモメモ……」
P「というか、書類はどうなったんでしょう?」
小鳥「そこはホラ…あずささんですから……」
P「ですよね……」
小鳥「き、気を取り直していきましょう!」
P「そ、そうですね!残すはあと4人!次に登場するアイドルは誰なのか!!!」
小鳥「楽しみです!!!」
P「おっと!さっそくドアが開きましたよ!あの特徴的な髪型は……」
小鳥「やよいちゃんですね!」
P「はい!いつも元気な妹系アイドル、高槻やよいの登場であります!!!」
小鳥「やよいちゃんは素直で、それにしっかりしてますからね!書類以外には目もくれない展開も想定できます!」
P「そうですね!そしていま玄関で履き物を脱いで、やよいゾーンの開幕です!!!」
P「さぁ、台所を通り抜けて、洋室に足を踏み入れました!」
小鳥「キョロキョロしてますよ!予想外です!」
P「書類は目の前のテーブルに置いてあるんですけどね!あっと、ここでデスクに向かった!!!」
小鳥「何かを探しているようですね!」
P「おっと。何やら首を傾げております。手には数本のペン。音無さん、どういうことなんでしょうか?」
小鳥「……まさか」
P「どうなさいました?」
小鳥「みんなには、どのような方法で伝えたんですか?」
P「へ?俺からメールで『部屋に書類を忘れたから取ってきてくれないか』という文章と、部屋の住所を
やよいには事務所から貸し出した携帯電話宛に送信しましたけど」
小鳥「読めなかったんじゃないでしょうか……?」
P「何がです?」
小鳥「ですから…『書類』が……」
P「……え?」
小鳥「さっきからずっとペンばかり見てますし……」
P「では、『書くたぐい』の物を……?」
小鳥「はい……」
P「は、ははは。まさかぁ」
小鳥「あっ!ペンを全部ポケットに入れましたよ!」
P「えっ!?どういうこと!?」
小鳥「『どれか分からないから全部持って行こう』作戦です!!!」
P「ワケが分かりません!!!」
小鳥「あっ!履き物を履いてますよ!!!」
P「書類は!?」
小鳥「テーブルの上に置いたままです!!!」
P「明日から漢字ドリルやらせます……」
小鳥「お察しします……」
律子『プロデューサーさん。やよいのコメントです』
P「どうぞ……」
律子『はい。『うっうー!勉強になりましたぁ!』と言ったあと、いつものお辞儀をしてたようです』
P「可愛いから困る……」
小鳥「お察しします……」
P「さぁ、9人目まで終了して、7人が失格というこの企画!残りの3人はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか!」
小鳥「3人とも全く異なるタイプですからね。非常に見応えがあります」
P「そうですねぇ。おっと!ここでドアが開きました!」
小鳥「響ちゃんが入ってきましたね!」
P「ええ!765プロのオールラウンダー、我那覇響の登場です!」
小鳥「響ちゃんも楽しませてくれそうですね!」
P「いま履き物を脱ぎました!ゲーム開始です!!!」
P「さぁ、例のごとく台所をスルーして……あっと!ここでアクシデント!肩に乗せていたハム蔵が逃げ出してしまいました!!!」
小鳥「洋服タンスと壁の隙間に逃げ込んでしまいましたね!!!」
P「響も手を差し込もうとしていますが……やはり入らないようです!」
小鳥「大幅なタイムロスですねぇ」
P「そういえばタイムを競う企画でしたね……」
小鳥「私もすっかり忘れていました……」
P「そして辺りを見回す響!」
小鳥「隙間に入りそうな物を探していますねぇ。それでハム蔵ちゃんを掻き出す気でしょう」
P「おっと!ここで書類を掴んだ!!!」
小鳥「久しぶりですね!!!」
P「速報タイムは3分28秒11!久しぶりに記録が出ました!そしてそのまま、書類を隙間に差し込みました!!!」
小鳥「それはそういう使い方するものじゃないのよ響ちゃん!!!」
P「おっとぉ!!!どうやら無事にハム蔵を掻き出すことに成功した模様です!!!」
小鳥「あっ!書類をテーブルに戻しましたよ!!!」
P「なんということでしょう!!!そのまま部屋をあとにしてしまいました!!!一体何をしに来たんでしょう!!!」
小鳥「オールラウンダーとは一体何だったんでしょうね!!!」
P「あとで叱っておきます!!!」
小鳥「響ちゃんも私たちから叱られたくはないでしょうね……」
P「それもそうですね……」
律子『プロデューサーさん。響の談話です』
P「秋月さんどうぞ」
律子『はい。『また若さが出た。自分、まだまだだぞ……』だそうです』
小鳥「若さゆえの過ち、ですか」
P「そんなに格好のいいものでは無い気が……」
小鳥「私もいまだに過ちを犯しますから。若さゆえの」
P「さぁ、残すはあと2人となりました!いよいよクライマックスであります!!!」
小鳥「最後まで気を抜かずにいきたいですね!!!」
P「さぁ、11人目のアイドルは美希なのか貴音なのか!」
小鳥「入ってきましたよ!」
P「おお!あの豪奢な銀色の髪は!」
小鳥「貴音ちゃんきましたね!!!」
P「やってまいりました!765プロが誇る銀色の女王、四条貴音であります!!!」
小鳥「貴音ちゃんもあまり余計なことはしないタイプだと思いますね!」
P「私も同感です!そしていま履き物を脱ぎ、11人目のゲームスタートです!!!」
P「いまゆっくりと台所を通過しました!何か、私の部屋に貴音は不釣り合いですね」
小鳥「広いお屋敷が似合いそいですよね。それも和風の」
P「そうですねぇ。あっと!そして早くも書類を掴んだ!!!」
小鳥「やっぱり早いですねぇ!」
P「速報タイムは18秒!ゆったりとした足取りだった分、雪歩のタイムには及びませんでした!」
小鳥「ここからどうするかですねぇ。そのまま帰るのか、あるいは……」
P「いえ。どうやら帰る気は無いようですね。部屋の中を見回し始めました!」
小鳥「あっ!PCに興味を抱いたようですよ!」
P「そうですね!近付いていきます!」
小鳥「いろいろ触っていますが……」
P「立ち上げ方は分かるんでしょうかね?」
小鳥「たぶん、知らないと思いますけど……」
P「おっと!PCの前で首を傾げていますよ!」
小鳥「頑張って貴音ちゃん!」
P「そして再び部屋の中を見回して……あっ!テーブルの上から、テレビのリモコンを取り上げましたよ!」
小鳥「まさか……まさか!!!」
P「そしてリモコンをPCに向け、電源ボタンを連打しております!!!」
小鳥「ものすごくシュールな光景ですね!!!」
P「しかし貴音本人は大真面目な顔をしています!!!」
小鳥「今度はリモコンの裏蓋を外しましたね!!!」
P「電池を入れ直しております!!!接触が悪いと思ったのでしょうか!!!」
小鳥「また連打してますよ!!!」
P「シュールです!!!現代アートの世界であります!!!」
P「そして今度はステレオのリモコンに持ち替えました!!!やはり電源ボタンを連打です!!!」
小鳥「教えてあげたい……いますぐ『そうじゃない』って教えてあげたい……」
P「私も同じ気持ちです!!!」
律子『プロデューサーさん!』
P「秋月さんどうぞ!」
律子『サブスタジオのスタッフさん達も口々に、『そうじゃないんだ……』と呟いています!』
小鳥「ここにきて、みんなの気持ちが1つになりましたね!!!」
P「いやぁ。タイム的には素晴らしかったんですが、その後が予想外でしたねぇ」
小鳥「今度事務所のPCでレクチャーさせてもらいます」
律子『プロデューサーさん。貴音の談話が入りました』
P「お願いします」
律子『まずは開口一番、『思っていたよりも手入れの行き届いたお部屋で、感心いたしました』と』
P「ありがとうございます……」
律子『それから、『もしかして、このリモコンだったのでしょうか?』と言って、エアコンのリモコンを手に取っていたようです』
小鳥「早急にレクチャーします……」
P「よろしくお願いします……」
P「さぁ、紆余曲折ありましたこの企画も、いよいよ大トリを迎えます!」
小鳥「美希ちゃんですね!彼女が何事も無く終わるはずはありませんから、楽しみです!」
P「そうですねぇ。あっと!ここでドアが開いたぁ!本日最後のアイドル、星井美希の入場であります!!!」
小鳥「最後にガツーン!とかましてもらいたいですね!」
P「期待しましょう!そしていま履き物を脱いで、星井美希のゲームがスタートしました!!!」
P「さぁ、美希もやはり台所はスルーです!」
小鳥「早々と洋室に入り……部屋の中を見回していますね」
P「私の予想では、このあとベッドに向かうかと」
小鳥「私もそう思いますね」
P「おっと!ここで見回すのを止めました!一点を見つめております!」
小鳥「視線の先には……」
P「窓際に干してあるYシャツ……でしょうか?」
小鳥「歩み寄っていきますね」
P「そしてハンガーからYシャツを外しました!!!」
小鳥「どうするつもりでしょう?」
P「あっとぉ!Yシャツに袖を通し始めましたよ!!!そして袖口をつまんでいます!!!」
小鳥「『ちょっと大きなあなたのシャツ。通した袖をつまんでみる』ですね!!!」
P「『squall』ですか!!!」
小鳥「『squall』ですね!!!」
P「これは男心をくすぐりますね!!!」
小鳥「小鳥心もくすぐられます!!!」
P「そしてそして!!!ベッドの上に体育座りであります!!!完璧です!!!」
小鳥「膝抱えちゃってますよ!!!そして袖にほっぺをスリスリしてます!!!」
P「くそっ!!!可愛いじゃないか!!!」
小鳥「ありがとうございます!!!」
P「どういたしまして!!!」
小鳥「見てください、美希ちゃんの嬉しそうな顔!!!」
P「目に焼き付けておきます!!!」
小鳥「DVDにも焼き付けてください!!!」
律子『プロデューサーさん』
P「何でしょう?」
律子『サブスタジオの面々も、美希の姿を焼き付けるために目を見開いております』
P「仕方ないですねぇまったく」
小鳥「ダメな大人達ですねぇ」
※Tシャツの上から着ておりますよ
P「そしてここでタイムアッープ!大トリの美希も失格と相成りました!!!」
小鳥「全く問題ありません!!!」
P「まさに、『記録より記憶』ですね!!!」
律子『実況席実況席。美希のコメントが入りました』
P「秋月さんどうぞ」
律子『はい。『今度はハニーが着せてね。あはっ』と言っていたようなので、あとで頭にゲンコツ入れておきます』
小鳥「お手柔らかに……」
P「あなたじゃなくて美希ですから……」
P「さて、長きに渡ってお送りして参りましたこの企画も、これにて閉幕と相成ります」
小鳥「優勝タイムは雪歩ちゃんの12秒ですね。お見事です」
P「そうですねぇ。それでは音無さん、総括をお願いします」
小鳥「はい。やはりですね、みんなまだまだ若いですね。経験不足は否めません」
P「ほぅ」
小鳥「私ならまず、部屋を映像に収めるところから」
P「それでは皆様、ご機嫌よう!」
小鳥「あっ、ここから大事な話しに」
律子「もう良いですよね小鳥さん?」
小鳥「はい、もうけっこうです……」
お し ま い
終わり
最後までお付き合い感謝!
読み返し~
乙
次はもうちょっと早い時間からお願いします
>>305
ごめんなwww
試験頑張ってね→!!!
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