留美「八幡あの女と別れて」 (301)
八幡「そもそも俺は誰とも付き合ってないんだが」
留美「だってあの女いつも八幡の近くにいるじゃん」
八幡「一応同じ奉仕部の部員だからな」
留美「あの距離感はただの部員だとは思えないよ」
八幡「だったら本人に聞いてみるか?」
八幡「おい、雪ノ下」
雪ノ下「なにかしら?」
八幡「留美がお前に言いたい事があるんだと」
雪ノ下「鶴見さん私になにか?」
留美「八幡と別れて」
雪ノ下「どういう意味かしら?」
八幡「留美は俺とお前が付き合ってると思ってるみたいだ」
雪ノ下「私が………この男と?」
雪ノ下「鶴見さん…………………あなたには悪いのだけれど、比企谷くんと別れる事はできないわね」
比企谷「えっ?」
留美「八幡どいうい事?付き合ってないってさっき言ったじゃん!」
八幡「いや付き合ってないのは本当なんだが…、おい雪ノ下本当の事を言え」
雪ノ下「何を言ってるの比企谷くん、私達付き合ってもう3ヶ月になるのを忘れたとは言わせないわよ」
八幡「お前は何を言ってるんだ……、留美、雪ノ下の言ってる事は信じなくていいからな」
留美「八幡、嘘ついてもすぐばれるんだから、早く本当の事を言った方がいいよ」
八幡「いや、本当なんだって……」
ガララッ
由比ヶ浜「やっはろー」
由比ヶ浜「あれ……なんか空気重いね………」
留美「由比ヶ浜……だっけ?あんたこの女と八幡が付き合ってるの知ってる?」
由比ヶ浜「えっ?ゆきのんとヒッキー付き合ってたの!?」
雪ノ下「えぇ、由比ヶ浜さんには内緒にしててごめんなさい」
八幡「俺がこいつと付き合ってるわけがないだろ、雪ノ下……もうエイプリルフールはとっくに終わったぞ?」
由比ヶ浜「なんだ……ゆきのんとヒッキー付き合ってるわけじゃないのか……ヨカッタ……」
留美「誰とも付き合ってないの?なら八幡、私と付き合ってよ」
八幡「それは断る、第一俺が小学生なんかと付き合ったら周りからどういう目で見られる事やら…」
由比ヶ浜「そ、そうだよ!小学生と高校生が付き合うなんて犯罪だよ!」
雪ノ下「だから私と付き合ってると何度も……」
由比ヶ浜「ていうかなんで留美ちゃん部室にいるの?」
留美「八幡に会いにきた」
八幡「小学生なんかと一緒にいたらただでさえ肩身の狭い俺の立場が危うくなるから辞めてくれって言ってるんだがな……」
由比ヶ浜「留美ちゃん、小学生なんだし学校の友達とかと遊ぶ方が健全だと思うけどなぁ」
留美「友達いないもん」
由比ヶ浜「い、いないなら作れば……」
雪ノ下「由比ヶ浜さん、友達なんてのは無理に作らなくてもいいのよ、本当に信頼し合える人に出会えるまでは」
由比ヶ浜「そ、それもそうだね……あははh……」
留美「私にはもう八幡しかいないし」
八幡「とりあえずだ、小学生が高校にくるのはまずいだろ」
留美「それは反省してる……」
八幡「まぁ……俺の家ならいつでもきていいからよ」
留美「ほんと!?」
由比ヶ浜「ヒッキー!ダメだよまだ留美ちゃん小学生なんだし!!そんな家にあげるなんて……」
八幡「おい雪ノ下どこに電話しようとしてるんだ」
雪ノ下「あら、目の前に犯罪者がいるのに警察に電話するのは普通のことでしょ?」
八幡「いや家なら小町もいるから心配はいらんだろ……」
留美「チッ、そういうば妹いたね」
由比ヶ浜「え、今留美ちゃん舌打ちした!」
留美「なに?」
八幡「とにかく俺に会うときは事前に電話してくれ、ほら番号」
留美「うん、じゃあ毎日電話するね!」
雪ノ下「あの……比企谷くん、私は……まだ番号教えてもらってないのだけれど……」
八幡「って早速家にくるのかよ……」
留美「だって八幡がいつでもきていいって言ったじゃん」
八幡「確かに言ったけどさ……てかなんでお前らもいるわけ?」
由比ヶ浜「留美ちゃんが心配だからだよ!」
雪ノ下「この男と鶴見さんを二人にさせるのは危険だわ」
八幡「俺は小学生に手を出すほど落ちぶれちゃいねーよ……」
ガチャ
八幡「ただいま」
小町「お兄ちゃんおかえり、ありゃ、お兄ちゃんいつのまに女の人を連れ歩くようになったのっ!てか留美ちゃん久しぶりだね!」
留美「こんにちは、今日からお世話になります」
八幡「おい、お前はここに住むつもりでもいるのかよ…」
小町「これは、お兄ちゃんの嫁候補が益々増えて、小町的には面白い展開になってきたねぇ」
留美「八幡!手料理食べさせてよ!」
八幡「手料理つったって簡単な物しか作れないぞ」
由比ヶ浜「ヒッキーの作った料理私も食べたいかも…」
雪ノ下「比企谷くん、どうしてもというのなら私もあなたの作った料理を食べてあげてもいいのだけれど」
小町「小町もたまにはお兄ちゃんの手料理食べたいなぁ」
八幡「わかったよ…ほんとに簡単なものしか作れんから期待すんなよ」
八幡「ほら、俺特製玉子チャーハン」
由比ヶ浜「ほんとに簡単なものだね…」
雪ノ下「見た目は普通のチャーハンね…」
留美「八幡の作ったものならなんでもいいよ」
小町「小町はお兄ちゃんの作ったチャーハンけっこう好きだよ、皆さん是非食べてみてください!」
由比ヶ浜「これ美味しいよヒッキー!私にも作り方教えて!」
雪ノ下「えぇ、味付けも濃くなくあっさりしてて美味しいわ」
留美「うん、美味しい……けど」
八幡「なんか不満か?」
留美「八幡に食べさせてほしいな」
八幡「それはさすがの俺も恥ずかしいんだが……皆いるし…」
由比ヶ浜「ヒッキー留美ちゃんに食べさせるなら私にも食べさせてよ!」
雪ノ下「いいえ、あなた達はダメよ、私と比企谷くんは付き合ってるのだし私が食べさせてもらう方が理にかなってると思うのだけれど」
小町「それじゃあ小町も便乗して、お兄ちゃん早く早く~小町にも食べさせて~」
八幡「もういいから自分らで食えよ……」
チッ
八幡「誰だ今舌打ちしたの」
留美「ねぇ八幡の部屋行ってもいい?」
八幡「別に俺の部屋なんか見ても何の面白みもねーぞ……」
留美「何もなくていいから見たい!他の人はこなくていいよ」
由比ヶ浜・雪ノ下「ぐぬぬ」
留美「へぇ、八幡部屋綺麗にしてるんだね」
八幡「専業主夫を目指してるからな、自分の部屋くらいは整理整頓しておかないとな」
留美「…………………」
八幡「ベッドの下覗いても何もないぞ…」
留美「八幡って女の子が好きなんだよね…?キャンプの時あの戸塚って子にやたらデレデレしてたけど…」
八幡「もちろん俺は女が好きだぞ……戸塚を除いてな」
留美「じゃあさ………年下の女の子は……どう?」
八幡「年下の女の子も別にいいけど………小学生とかはないな……」 ドスッ
八幡「痛たっ、いやしょうがねーだろ俺ロリコンだと思われたら生きていけなくなるぞ…」
留美「だったら、私が大人になったら………結婚してくれる?」
八幡「けっ結婚!?お前いきなり突拍子もない事言うなよ」
留美「だって八幡が小学生はダメだって言うから」
八幡「いや、まず結婚する前にお前とは付き合ってもないわけで……」
留美「だから私が高校生になったら付き合ってよ、それで高校卒業したら結婚して!」
八幡「んな事言われても………」
留美「私周りに友達もいないし、この先も一人孤独に生きていくかもしれないし……だから高校進学したら付き合って…」
八幡「………俺も友達いないのは一緒だし…ましてや女の子と親しくなる事も今までなかった、だからお前と本当に付き合っても大丈夫なのかはわからない…」
八幡「それに、俺と一緒にいたらいつ嫌気がさして目の前から消えていくかもって考えると怖いんだ……」
留美「私は八幡の事を裏切らないよ、その自信がある」
八幡「そうか………………、じゃあまずは…………俺と………友達にならないか?」
留美「友達……?うん、いいよ!お互い初めての友達第一号!」
八幡「これからよろしくな、留美」
留美「こちらこそよろしくね!八幡」
由比ヶ浜「ヒッキー留美ちゃんに何もしてないよね!?」
八幡「何もするわけないだろ、ただ部屋見せてただけだ」
小町「またまた……本当はなにかあったんじゃないのかな~?」
留美「八幡の初めてもらった」
由比ヶ浜「えっ!?ヒッキーどういう事!!留美ちゃんとやったの……?」
雪ノ下「小町さん警察に電話を」
小町「雪乃さん了解です」
八幡「まてまてまて、んな事するわけないだろ、留美も少し言い方気をつけろよ」
由比ヶ浜「じゃあどういうこと?」
八幡「初めてってのは俺の初めての友達になったって事だ、留美とな」
小町「お兄ちゃんも、やることやってるんだねぇ~、ヒューヒュー」
留美「友達だからこれから家に泊まりにいったりしても普通だよね」
八幡「さすがにそれはまずいだろ……」
由比ヶ浜・雪ノ下「………………………」
由比ヶ浜「ヒッキー…」
八幡「なんだ?」
由比ヶ浜「私とヒッキーってさ……とm」
八幡「クラスメートだな」
由比ヶ浜「いやそうだけど、もっとほら、そう!たまにメールしたりしてるじゃん!これって友達って事じゃないかな?」
八幡「平塚先生からメールきたりするけどあの人と俺は友達じゃないからな、メアド知ってるかどうかで友達かどうかってのは違うだろ」
雪ノ下「そうよ由比ヶ浜さん、メールアドレスを知ってるからって友達にはならないわ、友達ならお互いの家に遊びに行くって関係の事を言うんじゃないかしら、
そういえば比企谷くん、私の家に一回きた事があったわよね、あれって友達って事じゃないかしら?」
八幡「それは違うな雪ノ下、お前の家に行ったのは体調を崩して休んでいたから文化祭実行員の仕事として見舞いに行っただけだ。
俺が行かなかったら葉山がお前の家に行く事になったはずだから、その場合お前と葉山は友達って事になった可能性もあるわけだが」
小町「お兄ちゃん……さすがにそこまで友達に対する拒否反応しめすって…ポイント低すぎるよ……」
八幡「友達は数が多ければいいってわけじゃないんだ、信頼しあえる関係じゃないとな」
留美「八幡/////////」
由比ヶ浜・雪ノ下「ぐぬぬ」
留美「それじゃ、八幡!また帰ったら電話するね!」
八幡「あぁ、またな」
由比ヶ浜「ヒッキーに絶対友達って言わせてやるんだもん!ふーん」
雪ノ下「比企谷くん、今度の部活は私の家で………」
小町「はいはいー皆さん、今日はありがとうございましたー、またお兄ちゃんの相手してやってくださいね、こう見えてもお兄ちゃん
家に知り合いがくる事ほとんどなかったから今日とても喜んでますよ!」
八幡「んなわけないだろ……」
「じゃあまたねー」
ガチャ
小町「お兄ちゃん、これから大変だよ……留美ちゃんのせいで他の二人も本気にさせたかもね」
八幡「知るかよ………まぁ、たまにはこういう賑やかなのも悪くはないかな……」
小町「小町だけじゃやっぱり寂しいかな…?」
八幡「お前がいなかったら俺はこうして皆と普通に話したりする事もなかったよ…」
小町「お兄ちゃん……しれっとそういう事言って小町のポイント稼ごうとするんだから……」
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それから数年後
雪ノ下と由比ヶ浜とは紆余曲折あったものの、二人と無事友達となり大学は違えど定期的に連絡をとりあい
卒業後も付き合いは続いていた。留美が高校に入ってからは八幡の方から留美へ告白し恋人となる。
そして3年間の交際をへて鶴見留美高校卒業の日はやってきた。
八幡「卒業おめでとう」
留美「八幡ずっと待たせてごめんね……これでようやく言えるよ、私とk」
八幡「その先は俺に言わせてくれ」
留美「うん」
八幡「何のとりえもないようなこの俺を、高校卒業までずっと待っていてくれてありがとう。
歳は離れてても留美とはどこか似たもの同士な部分もあって一緒にいて心がすごい落ち着くし、
ずっと一緒にいたいと心の底から思った。これから死ぬまで俺の側にいてくれ……俺と結婚してください。
留美「すごい嬉しい……、こちらこそよろしくお願いします。八幡!!」 ダキッ
小町「うちの兄も立派になったもんですねぇ」
由比ヶ浜「う~、留美ちゃんに嫉妬しちゃうなぁ……でも二人とも幸せそうだしなんかいいなぁ」
雪ノ下「それよりこんな所から隠れて見ててもいいのかしら……」
結婚式当日
小町「留美ちゃんすごい綺麗だよ!」
由比ヶ浜「ヒッキーには勿体無いな……今ならまだ間に合うから、私にヒッキー頂戴!!」
雪ノ下「由比ヶ浜さん、さすがに比企谷くんの事はもう諦めさない」
留美「なんだか恥ずかしいなぁ……八幡どうかな?」
八幡「あぁ…世界一綺麗だよ」
留美「ほんと?//////」
八幡「そろそろ始まる見たいだ…留美、先行ってるから」
留美「うん、八幡あとでね」
神父 「比企谷八幡さんあなたは鶴見留美さんを妻とし神の御定めに従い聖き婚姻を結んで
共にその生涯を送りますかあなたはこの女性を愛し、慰め、敬い、支え両人の命のある限り
一切、他に心を移さずこの女性の夫として身を保つ事を誓いますか?」
八幡「はい、誓います」
神父 「鶴見留美さんあなたは比企谷八幡さんを夫とし神の御定めに従い聖き婚姻を結んで
共にその生涯を送りますかあなたはこの男性を愛し、慰め、敬い、支え両人の命のある限り
一切、他に心を移さずこの男性の妻として身を保つ事を誓いますか?」
留美「はい、誓います」
神父「それでは誓いの口付けを」
八幡「留美……」
留美「八幡……」
チュ
神父「ここに、比企谷八幡と鶴見留美が主の御前において夫婦となったことを宣言いたします。」
パチパチパチ ヒッキーオメデトー ルミチャンキレイー ヒキタニクンマジパネーワ ハヤハチルートハマダアキラメナイ エビナジチョウシロ
八幡「これからよろしくな留美」 留美「こちらこそよろしくね八幡!」
終わり
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面白かったよー
チャーリーダッシュ