*一気に書ききる。
ライナー「いきなり何を言い出すんだ…」
マルコ「そうだよ、いくらなんでも失礼じゃないか」
ジャン「けどよ、アイツ…昨日、女子の告白断ってやがったんだ」
ライナー「昨日?聞いてないぞ俺は」
ジャン「モブミっているだろ。見ちまったんだよ、あいつが告白するとこ」
コニー「俺も見たぜ。相手はモブコだったけど」
ライナー「あいつ…」
マルコ「まぁ、彼がモテるのはわからなくはないけど…」
ジャン「さらにモブナも断られているらしい。ユミルから聞いた」
マルコ「君のその情報収集力は別のところで生かされないのかい」
ジャン「うるせえ。そこでユミルと話してたんだよ。
ひょっとしたら、奴はホモなんじゃないかって」
マルコ「…だからってそれは」
ジャン「考えてもみろ、一番疑いのある奴が隣にいるじゃないか」
ライナー「なんで俺を見る」
ジャン「お前のホモ疑惑は今に始まったことじゃないだろ」
ライナー「待て、俺は」
マルコ「クリスタでしょ?ライナーがホモじゃないってことは僕らは知ってるよ」
ライナー「ほっ………ってまてまて、俺はクリスタとは言ってない」
マルコ「違うの?バレバレなんだけど」
ライナー「ぐっ…」
ジャン「こうも振り続けてるとな、女子の中じゃ噂らしいぜ」
マルコ「ひどいこと言うなぁ…」
ライナー「同郷の身としてはなんとかしてやりたいもんだが…」
ジャン「そこで、だ」
ジャン「あいつを監視してみようぜ」
ライナー「監視?」
マルコ「…楽しんでない?」
ジャン「疑いを晴らしてやるんだよ」
マルコ「はぁ…それ、ユミルが絡んでるでしょ」
ジャン「おう。よくわかったな」
マルコ「ここで君を止めても、ユミルは何かするつもりなんだよね。
具体的に何をするって?」
ジャン「女子をあいつに近づけて反応を見るとか言ってたな。まずは芋女から」
ライナー「なんだそれは」
ジャン「二人きりで掃除をさせるんだと」
マルコ「…それをこっそり監視するの?」
ジャン「ああ。女子と二人きりで何も思わん男はいないだろ」
マルコ「そう思うのは女子の勝手な想像か、君が単純なだけだよ…」
ジャン「んだと、いい子ぶりやがって」
ライナー「しかし…ないだろうが、仮にベルトルトがその気になったらどうするんだ」
ジャン「だからこその監視なんじゃねぇか」
マルコ「はぁ…で、どこで監視することになってるの」
ジャン「確か…」
*馬小屋*
ライナー「……」
ジャン「……」
コニー「……」
マルコ「…君まで来なくてもよかったんだよ、コニー」
コニー「オレだけのけ者にするなよ」
マルコ「はぁ…そしてなんで君までいるの」
クリスタ「え…ユミルに誘われて」
ユミル「お、来たぞ。隠れろっ」
ライナー「…ものすごく無難な会話してるな」
ジャン「…しかもサシャに楽な仕事を譲ってやがる」
クリスタ「ユミルがサボった愚痴を真剣に聞いてるね」
ユミル「あんにゃろぅ…私はサボってねぇ」
コニー「…何も起こりそうにねぇな」
マルコ「まぁそうだよね…」
ユミル「よし、次だ次っ。対人格闘でミカサに頼んである」
ジャン「は、はぁっ!?聞いてないぞ!」
ユミル「寝技をしかけろって言ってある」
ライナー「…それ、死ぬんじゃないか」
ユミル「あ?」
*対人格闘*
ライナー「……」
コニー「うわぁ…」
サシャ「痛そうです…」
ジャン「まぁ…」
マルコ「そうなるよね」
ユミル「ふむ、脈なしと。疑いは増えるばかりだ」
クリスタ「ユミル…楽しんでない?」
ユミル「ないない。次はミーナだ」
ミーナ「じゃーん!やってきました私の出番!」
ユミル「おい、相方は」
ミーナ「くだらないって断られちゃった…」
ユミル「まぁいい。手順は分かってるな?」
ミーナ「廊下でこけて抱きつく!」
ユミル「ドジっこをフルに活用しろよ」
ミーナ「任せてよ!」
ジャン「これは期待できるな」
マルコ「よくミーナも乗ってくれたね…」
ユミル「そりゃぁホモと言えばミーナだろ?」
ライナー「なんだそれは」
ユミル「まぁまぁ…さて、隠れるぞ」
クリスタ「わぁ…なんだかドキドキするなぁ」
サシャ「なんですかアレは」
コニー「演技ってバレバレだな…」
ジャン「でも抱きついてはいるな」
クリスタ「ドキドキ…」
マルコ「でも…」
ライナー「怪我の心配してるだけだな」
コニー「しかもミーナが落とした本とか拾ってやってるな」
サシャ「反応ないですね」
ジャン「むしろミーナが反応してねぇか」
クリスタ「ベルトルトって優しいね」
ライナー「くっ…なぁユミルよ」
ユミル「なんだよ…」
ライナー「お前、人にさせておいて自分は何もやってねぇな?」
ジャン「そういやそうだな」
ユミル「な、なんだよっ」
クリスタ「人にさせてばかりはだめだよっ」
サシャ「出ました、神様スマイル」
コニー「あー、やるしかねぇなこれは」
マルコ「ははは…」
ユミル「わかったよ、やってやるよ…やりゃいいんだろ!」
クリスタ「私も一緒にやろうか?」
ユミル「クリスタは」
ライナー「やらなくていい」
クリスタ「?」
マルコ「…だ、そうだよ」
*食堂*
ジャン「本日大注目の組み合わせだな」
サシャ「なんだかユミルが大人しいです」
コニー「いつも人を使って自分はやらないからな…」
クリスタ「最近は自分でもやるんだよ?」
マルコ「へぇー、クリスタに影響されてるのかな」
ライナー「よし、隠れるぞ」
マルコ「…ライナー、君まで楽しんでどうするの」
ジャン「ユミルは、料理当番か」
マルコ「ベルトルトが食事を受け取りにきたね」
コニー「なんか量多くね?」
サシャ「これは…!私も行きます!たくさん入れてください!」
ライナー「おいこらまてまて」
クリスタ「いい子だから、ね?」
サシャ「私のっ私のっパァァァン!」
ユミル「何の成果も、得られませんでした…」
クリスタ「ユミルは頑張ったよ、うん」
コニー「まぁいいや、食べに行くぞ。腹減ったし…サシャ行こうぜ」
サシャ「はいっ」
ジャン「しっかし、奴は女に興味ねぇのか?」
マルコ「うーん…どうなの?ライナー」
ライナー「ん?」
ユミル「そうだ、最初からお前に聞きゃよかったんだ」
ジャン「あいつ、好きな奴とかいねえのか」
ライナー「あ、ああ…いや、」
ユミル「何隠してやがる」
ライナー「いや…」
ジャン「親友の濡れ衣を晴らすチャンスだぞ」
ライナー「うーむ…」
ライナー「まぁ…多分なんだが、好きな奴は、いる…いや、いた、か」
ユミル「いた…?」
ライナー「同郷のな、幼馴染で…」
ジャン「おい、それって…」
マルコ「マリア脱出の時に…」
ライナー「う、うむ…」
ユミル「…ずっと引きずってんのか?」
ライナー「さぁな…」
マルコ「…ねぇ、その子、もしかして」
ライナー「うん?」
マルコ「金髪で…背が、低かった?」
ライナー「」ギクッ
ジャン「女神か」
クリスタ「女神?」
ユミル「は?マジなのか?」
ライナー「ん…んん?」
ジャン「最低だな、ライナー…知ってて手を出そうとしてるのかよ」
ユミル「糞野郎だな…どっちにしてもやらねえけど」
ライナー「おい、待て、ちょっと、止めろって!」
ジャン「問答ッ!」ゲシッ
ユミル「無用ッ!」ゲシッ
クリスタ「?二人とも何怒ってるの?」
マルコ「えーっと…」
ベルトルト「…何話してるの?そんなところで」
ジャン「ベル…!」ガシッ
ユミル「トルト…!」ガシッ
ベルトルト「え、何…?」
ジャン「お前よぅ…なんかあったら言えよな…」
ユミル「そうだぞ、こんな糞野郎に遠慮なんかしないでよ。…やらねぇけど」
ベルトルト「え、何のこと?」
マルコ「うーん…まぁ」
クリスタ「一件落着?」
ジャン「安心しろ、お前の濡れ衣は晴らす」
ユミル「後は私らに任せろ」
ベルトルト「…なに、これ」
*兵舎--男子寮*
ライナー「…ということでな、お前にホモ疑惑がかかっていたわけだ」
ベルトルト「はぁ…」
ライナー「元々は、俺とお前が夜遅くに二人で外に出かけたのを見た奴がいたらしい」
ベルトルト「それって…」
ライナー「ああ、例の集まりの件だな」
ベルトルト「うーん、困ったね」
ライナー「つうことで、今日はお前一人で行ってくれや」
ベルトルト「それはいいけど…任務がめんどくさいってわけじゃないよね?」
ライナー「それはない。俺とのホモ疑惑が深まってもいいのか?しばらくの間だけだ」
ベルトルト「…わかったよ」
*とある倉庫裏*
アニ「…で、アイツは来ないんだね」
ベルトルト「う、うん」
アニ「はぁ…まぁいい。とりあえず座ってくれない?あんたと話してると首が疲れる」
ベルトルト「あ、ごめん…」
アニ「よっと…」
ベルトルト「君も座るの?」
アニ「悪い?」
ベルトルト「いや…」
アニ「ここだと風除けになる。あんた無駄にでかいから」
ベルトルト「寒いの?大丈夫?」
アニ「湯冷めしたくないんだよ」
ベルトルト「それで、か…なんかいいにおいする」
アニ「…は?」
ベルトルト「いやっ、ごめん、何から話そう」
アニ「…じゃぁ、時間もないし手短に済ますけど…」
*兵舎--女子寮*
ユミル「…ということらしい」
サシャ「そういうことだったのですね…」
ユミル「噂してる奴がいたら言っておいてやってくれ」
ミーナ「了解っ!私に任せてっ」
アニ「…何を任せるんだい」
ユミル「ベルトルさんのホモ疑惑晴らし。未協力のお前さんには関係ないだろ」
ミーナ「あのね…昔、ベルトルトには好きな子がいたんだって」
アニ「…へぇ」
ユミル「おい」
ミーナ「同郷の、背の低い金髪の女の子だったらしいよ。
あの事件で死んじゃったみたいだけど…」
アニ「…それ、誰の情報」
ミーナ「ライナーだっけ?」
ユミル「チッ…ああそうだよ」
アニ「信憑性は高いってことかい。まぁ私には関係ないね。せいぜい頑張りな」
ミーナ「う、うん…アニ寝ちゃうの?」
アニ「明日も早いからね。おやすみ」
ミーナ「おやすみ…」
アニ「………」
アニ「…同郷の、背の低い金髪………」
アニ「…まさか、ね?」
オワリ。ホモはいないよ!
某所で出されたお題のマルアニはもうちょい待ってね!
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